JP2007006354A - 画像読取装置および画像読取装置調整プログラム - Google Patents

画像読取装置および画像読取装置調整プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】セットアップを行う際に取得した補正用データを基に、高品質な画像を取得することが可能な画像読取装置および画像読取装置調整プログラムを提供する。
【解決手段】光源部と光電変換部と分解処理部と補正処理部とを備えている。光源部は、フィルムに対して光線を照射する。光電変換部は、フィルムに照射された光線を検出する。分解処理部は、第1補正用データD2を所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成する。補正処理部は、分解処理部によって生成された第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する。合成処理部は、第3補正用データと、中周波成分に対応する第3補正用データD6と、第2補正用データD5との合成を行って第4補正用データD8を生成する。
【選択図】図7

Description

本発明は、光源装置から光線をフィルム等に照射し、その照射された光線をCCD等からなる光電変換部で光電変換して画像データを取得する画像読取装置および画像読取装置調整プログラムに関する。
一般的に画像読取装置は、光源装置から光線をフィルム等に照射し、その照射された光線をCCD等から構成される光電変換部で光電変換して画像データを取得する。しかし、この構成の画像読取装置は、光源装置、CCD等のいずれかに主走査方向に対するむらが存在すると高品質な画像を取得することができないという問題がある。そこで、画像読取装置はこれらのむらを補正するために、走査方向に対して均一な透過率あるいは反射率を有するNDフィルタを準備しておき、セットアップ時に、このNDフィルタを走査して補正用データを取得する。そして、画像読取装置は、セットアップ時に取得した補正用データを基に、実際にフィルム等を走査して得られる画像データに含まれるむらを補正するようにしている。(特許文献1)。
特開平10−304193号公報(平成10年11月13日公開)
しかしながら、上記従来の画像読取装置では、以下に示すような問題点を有している。
例えば、NDフィルタを使ったセットアップについて特許文献1の例を挙げると、NDフィルタを走査して取得した補正用データでは、NDフィルタと実際に走査するフィルム等の間に発生する光拡散特性の違い等に起因するむらを調整できないなど、補正用データに基づいて調整をしても、全てのむらを適正に補正することができない可能性があった。
本発明の課題は、セットアップを行う際に取得した補正用データを基に、画像データに含まれる複数の各種むらをそれぞれ適正に補正することができ、高品質な画像を取得することが可能な画像読取装置および画像読取装置調整プログラムを提供することにある。
第1の発明に係る画像読取装置は、光源装置と、光検出部と、分解処理部と、補正処理部と、合成処理部とを備えている。光源装置は、フィルムに対して光線を照射する。光検出部は、フィルムに照射された光線を検出する。分解処理部は、セットアップを行う際に、光検出部において検出された光量に基づき第1補正用データを生成し、この第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解して第2補正用データを生成する。補正処理部は、分解処理部によって生成された第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する。合成処理部は、補正処理部において補正されなかった第2補正用データと、第3補正用データとを合成し、第4補正用データを生成する。
ここでは、画像読取装置において、セットアップを行う際に、分解処理部が、第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成し、補正処理部が、その中から少なくとも1つの第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成し、この第3補正用データを基にスキャニング画像を調整する。そして、合成処理部が、上記の第3補正用データと、補正処理部によって補正されなかった残りの第2補正用データと合成し、第4補正用データを生成する。
なお、ここでいうセットアップとは、画像読取装置において正確に画像読取を行うために必要な画像処理条件(補正条件)を設定することを言う。
ここで、第1補正用データを分解して生成される第2補正用データには、分解する周波数成分によってそれぞれに異なるむらが含まれる。例えば、第1補正用データを高周波成分と中周波成分と低周波成分に分解して第2補正用データを生成する場合、中周波成分に対応する第2補正用データには、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
通常、このような画像読取装置については、セットアップ用として取得された第1補正用データに基づきスキャニング画像の調整を行っていた。しかし、このような第1補正用データを調整する方法では、例えば、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いが考慮されておらず、適正に補正されずにむらが残る可能性があった。
そこで、本発明の画像読取装置では、セットアップ用として取得された第1補正用データを、所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成する。そして、少なくとも1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する。さらに、これらの第3補正用データと、補正されなかった第2補正用データを合成して第4補正用データを生成する。
これにより、第4補正用データを基にスキャニング画像を調整することが可能となる。
この結果、それぞれの周波数成分に対応して現れる各種むらを適正に補正することができるようになり、高品質な画像を提供することができる。
第2の発明に係る画像読取装置は、第1の発明に係る画像読取装置であって、セットアップは、均一な光透過レベルを有する減光材を用いて行われ、分解処理部は、所定の周波数に応じて高周波成分と、中周波成分と、低周波成分と、に分解してそれぞれの第2補正用データを生成する。補正処理部は、中周波成分に対応する第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成する。
ここでは、分解処理部が、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、補正処理部が、中周波成分に対応する第2補正用データを補正する。
ここで、第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解して生成される中周波成分に対応する第2補正用データには、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
通常、このような画像読取装置については、スキャニング画像の各種むらを調整するために、セットアップ用の減光材に所定の光量を照射して得られる第1補正用データに基づき調整を行っていた。しかし、このような第1補正用データを調整する方法では、例えば、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより適正に補正されずに残るむらなど、それぞれの周波数成分に対応するそれぞれのむらを全て適正に補正することができない可能性があった。
そこで、本発明の画像読取装置では、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つに分解してそれぞれの第2補正用データを生成し、そのうち中周波成分に対応する第2補正用データを補正する。そして、この第2補正用データを補正して得られる第3補正用データに基づきスキャニング画像を調整する。
これにより、例えば、減光材を利用したセットアップ調整において、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらを効果的に軽減することができる。
第3の発明に係る画像読取装置は、第1または第2の発明に係る画像読取装置であって、補正処理部は、高周波成分に対応する第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成する。
ここでは、分解処理部が、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、補正処理部が、高周波成分に対応する第2補正用データを補正する。
ここで、第1補正用データを分解して生成される高周波成分に対応する第2補正用データには、光電変換部に含まれるCCD(Charge Coupled Device)のショットノイズや光源装置に含まれるLED(Light Emitting Diode)個々のチップに起因するむらが含まれる。
これにより、例えば、光電変換部に含まれるCCDのショットノイズや光源装置に含まれるLED個々のチップによるむらを効果的に軽減することができる。
第4の発明に係る画像読取装置は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る画像読取装置であって、補正処理部は、低周波成分に対応する第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成する。
ここでは、分解処理部が、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、補正処理部が、低周波成分に対応する第2補正用データを補正する。
ここで、第1補正用データを分解して生成される高周波成分に対応する第2補正用データには、有効エリアにおけるCCD全画素域に起因するむらが含まれる。
これにより、例えば、有効エリアにおけるCCD全画素域についてのむらを効果的に軽減することが可能となる。
第5の発明に係る画像読取装置は、第1から第4の発明のいずれか1つに係る画像読取装置であって、第4補正用データに基づいてセットアップを行うための補正係数を算出するパラメータ算出処理部と、をさらに備えている。
ここでは、パラメータ算出処理部が、第4補正用データを基にスキャニング画像を調整するための補正係数を算出する。
ここで、第4補正用データは、それぞれの周波数成分に分解された第2補正用データに対応するむらをそれぞれ適正に補正した第3補正用データを合成して生成されている。このため、第4補正用データから算出される補正係数は、従来の補正係数と比べ、スキャニング画像を適正に補正することが可能となる。なお、従来の補正係数は、第1補正用データから算出していた。
これにより、第4補正用データから算出される補正係数によってスキャニング画像を適正に調整することが可能となり、適正に補正されなかったむらを残すことなく、高品質な画像を提供することができる。
第6の発明に係る画像読取装置は、第1から第5の発明のいずれか1つに係る画像読取装置であって、分解処理部は、平滑化フィルタを用いて処理する。
ここでは、分解処理部が、第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解するために平滑化フィルタを用いて処理する。
例えば、第1補正用データに対して、画素数が異なる複数の平滑化フィルタをそれぞれ用いることで、所定の周波成分をそれぞれ抽出することができる。
これにより、第1補正用データを効率的に所定の周波成分ごとに分解することができる。
第7の発明に係る画像読取装置調整プログラムは、第1〜第3のステップを備えた画像処理方法をコンピュータに実行させる。第1のステップでは、画像処理装置のセットアップを行う際に、検出される光量に基づき生成される第1補正用データを、所定の周波数成分ごとに分解して第2補正用データを生成する。第2のステップでは、第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分の補正を行って第3補正用データを生成する。第3のステップでは、第2のステップにおいて補正されなかった第2補正用データと、第3補正用データとを合成し、第4補正用データを生成する。
ここでは、セットアップを行う際の画像読取装置調整プログラムにおいて、第1のステップが、第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成し、第2のステップが、その中から少なくとも1つの第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成する。そして、第3のステップが、上記の第3補正用データと、第2のステップによって補正されなかった残りの第2補正用データと合成し、第4補正用データを生成する。
ここで、第1補正用データを分解して生成される第2補正用データには、分解する周波数成分によってそれぞれに異なるむらが含まれる。例えば、第1補正用データを高周波成分と中周波成分と低周波成分に分解して第2補正用データを生成する場合、中周波成分に対応する第2補正用データには、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
通常、このような画像読取装置調整プログラムでは、スキャニング画像の各種むらを調整するために、セットアップ用として取得された第1補正用データに基づきスキャニング画像の調整を行っていた。しかし、このような第1補正用データに基づき調整する方法では、例えば、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより適正に補正されずに残るむらなど、それぞれの周波数成分に対応するそれぞれのむらを全て適正に補正することができない可能性があった。
そこで、本発明の画像読取装置調整プログラムでは、セットアップ用として取得された第1補正用データを、所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成する。そして、この第2補正用に含まれる少なくても1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する。さらに、これらの第3補正用データと、補正されなかった第2補正用データを合成し第4補正用データを生成する。
これにより、画像読取装置調整プログラムは、第4補正用データを基にスキャニング画像を調整することが可能となる。
この結果、それぞれの周波数成分に対応して現れる各種むらを適正に補正することができるようになり、高品質な画像を提供することができる。
第8の発明に係る画像読取装置調整プログラムは、第7の発明に係る画像読取装置調整プログラムであって、第1のステップが、所定の周波数に応じて高周波成分と、中周波成分と、低周波成分と、に分解して第2補正用データを生成するとともに、第2のステップが、中周波成分に対応する第2補正用データについて補正を行って第3補正用データを生成する。
ここでは、画像読取装置調整プログラムが、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、中周波成分に対応する第2補正用データを補正する。
ここで、第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解して生成される中周波成分に対応する第2補正用データには、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
通常、このような画像読取装置調整プログラムについては、スキャニング画像の各種むらを調整するために、セットアップ用の減光材に所定の光量を照射して得られる第1補正用データに基づき調整を行っていた。しかし、この調整方法は、例えば、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いが考慮されておらず、適正に補正されずにむらが残る可能性があった。
そこで、本発明の画像読取装置調整プログラムでは、第1補正用データを所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つに分解してそれぞれの第2補正用データを生成し、そのうち中周波成分に対応する第2補正用データを補正する。そして、中周波成分の第2補正用データを補正して得られる第3補正用データと、高周波成分と低周波成分の第2補正用データを合成して第4補正用データを生成し、この第4補正用データに基づきスキャニング画像を調整する。
これにより、減光材を利用したセットアップ調整において、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらを効果的に軽減することができる。
第1の発明に係る画像読取装置によれば、スキャニング画像を適正に調整することが可能となり、適正に補正されなかったむらを残すことなく、高品質な画像を提供することができる。
第2の発明に係る画像読取装置によれば、例えば、減光材を利用したセットアップ調整において、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらを効果的に軽減することができる。
第3の発明に係る画像読取装置によれば、例えば、光電変換部に含まれるCCDのショットノイズや光源装置に含まれるLED個々のチップによるむらを効果的に軽減することができる。
第4の発明に係る画像読取装置によれば、例えば、有効エリアにおけるCCD全画素域についてのむらを効果的に軽減することができる。
第5の発明に係る画像読取装置によれば、これにより、スキャニング画像を適正に調整することが可能となり、適正に補正されなかったむらを残すことなく、高品質な画像を提供することができる。
第6の発明に係る画像読取装置によれば、第1補正用データを効率的に所定の周波成分ごとに分解することができる。
第7の発明に係る画像読取装置調整プログラムによれば、それぞれの周波数成分に対応して現れる各種むらを補正することができるようになり、高品質な画像を提供することができる。
第8の発明に係る画像読取装置調整プログラムによれば、減光材を利用したセットアップ調整において、減光材と実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いにより形状が変化するむらを効果的に軽減することができる。
本発明の一実施形態に係る画像読取装置および画像読取装置調整プログラムを内蔵したフィルムスキャナ1について、図1〜図8を用いて説明すれば以下のとおりである。
[フィルムスキャナ1全体の構成]
本実施形態に係るフィルムスキャナ1は、図1に示すように、フィルムを搬送しながらスキャニングする装置である。フィルムスキャナ1は、筐体10、ベース面10a、照明光学部20、撮像光学部30、光電変換部40、フィルムキャリアユニット50、制御部60(図2参照)を備えている。フィルムスキャナ1は、筐体10によって外観が形成されており、筐体10の内部には下方から照明光学部20、撮像光学部30、光電変換部40の順番に配置されている。そして、フィルムキャリアユニット50が装着されるベース面10aが、筐体10の中央部に形成されている凹部の下面に配置されている。
照明光学部20は、図2、図3、図4に示すように、光源部21a〜21cから照射する光線をフィルム2に透過させる。そして、照明光学部20は、樹脂成形品で形成される上壁部11と、アルミニウム合金から形成される側壁部12と底壁部13とでケース状に形成され、光源部21、平行化レンズ22、ミラー23、NDフィルタ24、ディフューザ25を有している。
撮像光学部30は、図2、図4に示すように、ズームレンズ31、光電変換部40に入射する光線の光量を制限する絞り32を有しており、フィルム2からの透過光線を処理する。また、必要に応じて投射光の方向を変える方向変換光学部が追加される。
光電変換部40は、図2、図4に示すように、撮像光学部30によって導かれた光線から赤色成分(以下Rと略称する)・緑色成分(以下Gと略称する)・青色成分(以下Bと略称する)の各色を検出する。光電変換部40は、R・CCDセンサ41aと、G・CCDセンサ41bと、B・CCDセンサ41cとを有している。R・CCDセンサ41aの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に赤色成分のみを通過させるカラーフィルタが、G・CCDセンサ41bの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に緑色成分のみを通過させるカラーフィルタが、B・CCDセンサ41cの撮像面にはフィルム2を透過した光の主に青色成分のみを通過させるカラーフィルタが設けられており、それぞれ、透過光のうちの青色成分、赤色成分、緑色成分のみを光電変換する。
フィルムキャリアユニット50は、図2、図3に示すように、写真フィルム2を副走査方向に往復搬送する装置であって、主走査方向に沿ったスリット状のスキャンゲート52が形成されたケース51と、そのケース51の内側に配置された複数の圧接型の搬送ローラ53と、ベース面10aに対向し対置に配置される集光レンズ54とを有している。そして、このフィルムキャリアユニット50は、135フィルムやAPSフィルムやブローニフィルムなどのフィルムの種類ごとに用意されており、本実施形態では135フィルム用のフィルムキャリアユニット50が装着されているとする。
[照明光学部20の説明]
光源部21は、図2、図4に示すように、主に赤色成分の光線を放射するLED素子列が主走査方向に直線状に配列されたR光源部21aと、主に緑色成分の光線を放射するLED素子列が主走査方向に直線状に配列されたG光源部21bと、主に青色成分の光線を放射するLED素子列が主走査方向に直線状に配列されたB光源部21cとを上壁部11の内部に有している。
平行化レンズ22は、図2示すように、それぞれの光源部21a〜21cから照射される光線を平行光線化するために、それぞれの光源部21a〜21cの焦点位置に配置されている。
ミラー23は、図2、図4に示すように、これらの平行化レンズ22を介して送り出された光線を合流させるダイクロイック型のミラーとして第1ミラー23aと第2ミラー23bが取り付けられている。そして、これらの位置関係は、G光源部21bからの光線を上方に送る縦向き姿勢の第1光軸L1上に平行化レンズ22と第1ミラー23aとが配置され、B光源部21cからの光線を上方に送る縦向き姿勢の第2光軸L2上に平行化レンズ22と第2ミラー23bとが配置され、R光源部21aからの光線を水平方向に送る横向き姿勢の第3光軸L3上に平行化レンズ22と第1・第2ミラー23a・23bとが位置するようになっている。
NDフィルタ24は、図3に示すように、第1光軸L1に沿って上方に送り出される光線の光量を低減する減光フィルタである。そして、NDフィルタ24は、フィルムキャリアユニット50の集光レンズ54と向き合うように第1光軸L1上に選択的に位置決め可能に設けられている。このため、NDフィルタ24を支持する作動プレート14と、この作動プレート14に往復作動力を揺動アーム15を介して伝える駆動部としての電気モータ16とが配置されている。このNDフィルタ24を、第1光軸L1中の減光位置に配置することにより、照明光学部20から送り出される光線の光量を大きく低減させる。また、NDフィルタ24を光路外の待避位置に待避させることにより、照明光学部20からの光線全てを送り出せる。
本実施形態によるセットアップでは、図2に示すように、光電変換部40に含まれるCCDセンサ41a〜41cに過大な光量が入り込まないようにNDフィルタ24がL1の光路中に配置されている。つまり、光源部21からの光線がフィルム2を透過すると、その光量が10分の1近くに減光されるため、フィルム2をスキャニングして得られた読取信号をある一定レベル(例えば1400)にするためには、フィルム2がない状態での光源光量をその10倍近く(例えば14000)に調整しなければならないことになる。しかし、一般に分解能が12ビットしかないCCDセンサ41a〜41cにおいて光電変換するとすれば、フィルム2をスキャニングする光源光量を直接光電変換することは困難である。このため、光線の光軸上に減光フィルタとしてのNDフィルタ24を介在させながら、その光源光量を光電変換することにした。
ディフューザ25は、図2、図3に示すように、第1光軸L1の延長上で上壁11部の壁面の近傍位置に取り付けられており、光線を拡散させて光量の分布を平均化させる。つまり、第1・第2・第3光軸L1・L2・L3は、各色の光源部21の主走査方向での中央位置で、かつ、基板に対して垂直となるように設定されている。
なお、第1ミラー23aは、図2〜図4に示すように、G光源部21bに用いられている緑色のLEDからの波長(520〜560nm)の光線を透過し、これ以外の光線を反射する。また、第2ミラー23bは、R光源部21aに用いられている赤色のLEDからの波長(620〜750nm)の光線を透過し、B光源部21cに用いられている青色のLEDからの波長(400〜480nm)の光線を反射する。このように、光源部21a〜21cが配置された照明光学部20において、G光源部21bから第1光軸L1に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に、第1ミラー23aを透過して第1光軸L1に沿って上方に送られる。そして、B光源部21cから第2光軸L2に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に、第2ミラー23bで反射して第3光軸L3と合流する。そして、R光源部21aから第3光軸L3に沿って送り出される光線は、平行化レンズ22で平行光線化した後に第2ミラー23bを透過する。
このように、第3光軸L3に沿って送られる赤色成分の光線と、青色成分の光線とは、第1ミラー23aで反射され、第1光軸L1に沿って上方に送られた結果、この第1光軸L1では、R・G・Bの各光線が合流した白色の光線が送られ、ディフューザ25で拡散され、スキャンゲート52に導かれる。
[制御部60の説明]
制御部60は、図5に示すように、照明光学部20、撮像光学部30、光電変換部40、フィルムキャリアユニット50の制御を行うためのものであり、CPU63を含んで構成されている。なお、制御部60は、筐体10(図1参照)内に含まれてもよいし、外部装置としてフィルムスキャナ1に接続されているものであってもよい。照明光学部20、撮像光学部30、光電変換部40、フィルムキャリアユニット50が、制御部60によって制御される主な内容は以下のとおりである。
照明光学部20では、光源部21に含まれる各LED21a〜21cの光源が調整される。撮像光学部30では、取り込む画像の画素数に基づいてズームレンズ31の拡大率が調整される。これにより、主走査方向での画素数が設定される。光電変換部40では、センサ駆動回路42と連動し、各CCDセンサ41a〜41cの電荷蓄積動作や電荷蓄積時間が搬送速度にあわせて設定される。また、光電変換部40から送られてくる画像データは、メモリ61に展開される。フィルムキャリアユニット50では、取り込む画像の画素数に基づいて搬送速度が調整される。これにより、副走査方向での画素数が設定される。
また、制御部60は、CPU63がメモリ61に格納された処理プログラムを読み込むことにより形成される機能ブロックとして、図6に示すように、分解処理部101、補正処理部102、合成処理部103、パラメータ算出処理部104を備えている。制御部60に含まれる各処理部101〜104は、メモリ61(図5参照)に展開されることによって以下に示す処理が行われる。
分解処理部101は、NDフィルタに照射された光線を検出して取得した第1補正用データを、高周波成分、中周波成分、低周波成分の3つの周波数成分に分解して、それぞれの周波数成分に対応した第2補正用データを生成する。
補正処理部102は、分解処理部101において生成されたそれぞれ第2補正用データについて、高周波成分と中周波成分とに対応する第2補正用データに対して、それぞれ異なる補正処理を行って高周波成分と中周波成分に対応する第3補正用データを生成する。
合成処理部103は、補正処理部102において処理しなかった低周波成分に対応する第2補正用データと、補正処理部において生成された高周波成分と中周波成分とに対応する第3補正用データを合成し、第4補正用データを生成する。
パラメータ算出処理部104は、合成処理部103において生成した第4補正用データに対して、光量を均一化するような補正を行うための補正係数を算出する。
なお、制御部60は、所定の周波数成分に対応して分解した第2補正用データの状態に応じて、補正する第2補正用データを自動的に選択することも可能である。
<フィルムスキャナ1による画像の調整手順>
本実施形態のフィルムスキャナ1では、図7に示すフローチャートに従って画像の調整が行われる。また、図7のフローチャートに含まれる各ステップにおいて抽出、補正されるデータのサンプルを図8に示す。なお、図8に示すデータのサンプルD2〜D8は、取得された補正データの一部分を拡大して表したものである。よって、サンプルD2は、サンプルD1の一部分を、サンプルD8は、サンプルD9の一部分を拡大させたものである。以下に示す各ステップの説明では、補正の効果を明示的に示すために、拡大図であるD2〜D8を用いることとする。
ステップS1においては、NDフィルタ24に照射された光線を検出して取得した第1補正用データD2に対して、分解処理部101(図6参照)が、高周波成分、中周波成分、低周波成分の3つの周波数成分に分解して、各成分に対応したそれぞれの第2補正用データD3〜D5を生成する。各成分に対応したそれぞれの第2補正用データD3〜D5を生成する手順は以下のとおりである。
まず、分解処理部101は、第1補正用データD1に対し画素数が50の高周波成分に対応する平滑化フィルタを用いて、高周波成分に対応する第2補正用データD3を抽出する。次に、第1補正用データD1からこの第2補正用データD3を除いたデータA(図示せず)に対し、画素数が100の中周波成分に対応する平滑化フィルタを用いて、中周波成分に対応する第2補正用データD4を抽出する。そして、上記データAに対して、第2補正用データD3を取り除く処理を行って低周波成分に対応する第2補正用データD5を抽出する。
ステップS2においては、補正処理部102(図6参照)は、ステップS1において生成された高周波成分に対応する第2補正用データD3と中周波成分に対応する第2補正用データD4とについて以下の補正を行う。
まず、補正処理部102は、高周波成分に対応する第2補正用データD3に対して、差分差が一定のレベルになるように変形処理を行って第3補正用データB(図示せず)を生成する。この結果、第2補正用データD3は、わずかに弱められるように変形される。次に、補正処理部102は、中周波成分に対応する第2補正用データD4に対して、ネガやポジフィルム透過光における同じ画素位置の凹凸に形状に近づけるような変形処理を行って第3補正用データD6を生成する。なお、本実施形態において、低周波成分に対応する第2補正用データD5に対する補正は、ステップS2では行わない。
ステップS3においては、合成処理部103(図6参照)は、ステップS2において生成された中周波成分に対応する第3補正用データD6と、ステップ2において補正されなかった低周波成分に対応する第2補正用データD5とを合成して第4補正用データD7を生成する。次に、合成処理部103は、この第4補正用データD7と、ステップ2において生成された第3補正用データBとを合成して第4補正用データD8を生成する。
ステップS4においては、パラメータ算出処理部104(図6参照)は、第4補正用データD9に対して、光量を均一化する調整を行うための補正パラメータを算出する。
ステップS5においては、ステップS4において算出された補正パラメータをスキャニングされた画像に反映させ、画像の調整を行う。
本実施形態のフィルムスキャナ1では、以上のような流れで各種処理を行うことで、各種むらを適正に補正することが可能な補正係数を算出し、この補正係数を基に取得した画像の調整を行うことができる。
[フィルムスキャナ1の特徴]
(1)
本実施形態のフィルムスキャナ1では、光源部21と光電変換部40と分解処理部101と補正処理部102とを備えている。光源部21は、フィルム2に対して光線を照射する。光電変換部40は、フィルム2に照射された光線を検出する。分解処理部101は、セットアップを行う際に、光電変換部40において検出された光量に基づき第1補正用データD2を生成し、この第1補正用データD2を所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの第2補正用データを生成する。補正処理部102は、分解処理部101によって生成された第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する。合成処理部103は、補正処理部102において生成された高周波成分に対応する第3補正用データ(図示せず)と、中周波成分に対応する第3補正用データD6と、補正処理部102において処理されなかった低周波成分に対応する第2補正用データD5との合成を行って第4補正用データD8を生成する。
ここで、第1補正用データD2を分解して生成される第2補正用データには、分解する周波数成分によってそれぞれに異なるむらが含まれる。例えば、第1補正用データを高周波成分と中周波成分と低周波成分に分解して第2補正用データD3〜D5を生成する場合、中周波成分に対応する第2補正用データD4には、NDフィルタ24と実際にスキャニングするフィルム2との光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
通常、このようなフィルムスキャナについては、スキャニング画像の各種むらを調整するために、セットアップ用として取得された補正用データに基づきスキャニング画像の調整を行っていた。しかし、このような補正用データに基づき調整する方法では、例えば、
NDフィルタと実際にスキャニングするフィルムとの光拡散特性の違いが考慮されておらず、適正に補正されずにむらが残る可能性があった。
そこで、本発明のフィルムスキャナ1では、セットアップ用として取得された第1補正用データを、所定の周波数成分ごとに分解してそれぞれの成分に対応した第2補正用データを生成する。そして、この第2補正用データに含まれる少なくても1つの周波数成分に対応する第2補正用データの補正をして第3補正用データを生成する。さらに、高周波成分に対応する第3補正用データ(図示せず)と、中周波成分に対応する第3補正用データD6と、低周波成分に対応する第2補正用データD5との合成を行って第4補正用データD8を生成した。なお、本実施形態では、第1補正用データD1を、高周波成分と中周波成分と低周波成分とに対応する第2補正用データD3〜D5に分解した。これらの第2補正用データD3〜D5には、それぞれの成分に対応したそれぞれのむらが含まれているので、合成前に第2補正用データD3〜D5をそれぞれ補正して第3補正用データD6を生成することにより、それぞれの成分に対応するむらを調整することが可能となる。
これにより、第2補正用データD3と第3補正用データとを合成して生成される第4補正用データD8を基にスキャニング画像を適正に調整することが可能となり、適正に補正されなかったむらを残すことなく、高品質な画像を提供することができる。
(2)
本実施形態のフィルムスキャナ1においては、分解処理部101が、第1補正用データD2を所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つに分解してそれぞれの第2補正用データD3〜D5を生成し、中周波成分に対応する第2補正用データD4を補正する。そして、補正処理部102が、中周波成分に対応する第2補正用データD4を補正して中周波成分に対応する第3補正用データD6を生成する。
ここで、第1補正用データD2を分解して生成される中周波成分に対応する第2補正用データD4には、NDフィルタ24と実際にスキャニングするフィルム2との光拡散特性の違いにより形状が変化するむらが含まれる。
そこで、本実施形態のフィルムスキャナ1では、第1補正用データD2を所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つに分解してそれぞれの第2補正用データD3〜D5を生成し、その中で中周波成分に対応する第2補正用データD4を補正する。
これにより、NDフィルタ24を利用したセットアップ調整において、NDフィルタ24と実際にスキャニングするフィルム2との光拡散特性の違いにより形状が変化するむらを効果的に軽減することができる。
なお、本実施形態では、補正処理部102において、高周波成分に対応する第2補正用データD3の補正も行っている。
これにより、各周波数成分に対応する各種むらを適正に補正して、さらに効果的な補正を行うことができる。
(3)
本実施形態のフィルムスキャナ1では、第1補正用データD2を所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、高周波成分に対応する第2補正用データD3を補正する。
ここで、第1補正用データD2を分解して生成される高周波成分に対応する第2補正用データD3には、有効エリアにおけるCCD全画素域に起因するむらが含まれる。
これにより、光電変換部40に含まれるCCDセンサ41a〜41cのショットノイズや光源部21に含まれるLED21a〜21cのチップによるむらを効果的に軽減することができる。
(4)
本実施形態のフィルムスキャナ1では、パラメータ算出処理部104が、第4補正用データD8を基にスキャニング画像を調整するための補正係数を算出する。
ここで、第4補正用データD8は、それぞれの周波数成分に分解された第2補正用データD3〜D5に対応するむらをそれぞれ適正に補正した第3補正用データ(図示せず)を合成して生成されている。このため、第4補正用データD8から算出される補正係数は、従来の補正係数と比べ、スキャニング画像を適正に補正することが可能となる。なお、従来の補正係数は、第1補正用データD2から算出していた。
これにより、第4補正用データD8から算出される補正係数によってスキャニング画像を適正に調整することが可能となり、適正に補正されなかったむらを残すことなく、高品質な画像を提供することができる。
(5)
本実施形態のフィルムスキャナ1では、分解処理部101が、第1補正用データD2を所定の周波数成分ごとに分解するために、画素数が異なる複数の平滑化フィルタを用いて処理する。
これにより、第1補正用データD2を効率的に高周波成分に対応する第2補正用データD3と、中周波成分に対応する第2補正用データD4と、低周波成分に対応する第2補正用データD5とに効率的に分解することができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、ステップS2において、高周波成分、中周波成分に対応する第2補正用データD3、D4ついて補正する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
それぞれの成分に対応する第2補正用データのうち、少なくとも1つ以上の第2補正用データの補正を行えばよい。
例えば、高周波成分、中周波成分、低周波成分に対応するいずれか1つの第2補正用データのみ補正を行ってもよい。また、低周波成分と中周波成分に対応する第2補正用データの補正を行ってもよいし、高周波成分と低周波成分に対応する第2補正用データの補正を行ってもよい。さらに、高周波成分と中周波成分と低周波成分に対応する全ての第2補正用データの補正を行ってもよい。
(B)
上記実施形態では、第1補正用データD2を所定の周波数に従って高周波成分と中周波成分と低周波成分との3つの周波数成分に分解し、高周波成分に対応する第2補正用データD3と中周波成分に対応する第2補正用データD4を補正する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、低周波成分に対応する第2補正用データD5のみを補正してもよい。
ここで、第1補正用データD2を分解して生成される低周波成分に対応する第2補正用データD5には、有効エリアにおけるCCD全画素域に起因するむらが含まれる。
これにより、有効エリアにおけるCCD全画素域についてのむらを効果的に軽減することが可能となる。
(C)
上記実施形態では、ステップS1において、画素数が50、100、200の平滑化フィルタを用いて、それぞれ高周波成分、中周波成分、低周波成分の第2補正用データ(D4〜D6)の3成分に分解した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、平滑化フィルタの画素数を調整して、高周波成分と低周波成分に対応する2成分に分解したり、高周波成分1と高周波成分2と中周波成分と低周波成分との4成分以上に分解したりしてもよい。
さらに、平滑化フィルタの画素数についても、上記3種に限定されたものではなく、例えば、100、200、300のフィルタを用いて、それぞれ高周波成分、中周波成分、低周波成分の第2補正用データに分解してもよい。
(D)
上記実施形態では、第1補正用データD2を取得する際に、光電変換部40に含まれるCCDセンサ41a〜41cに過大な光量が入り込まないようにNDフィルタ24を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、シェーディング補正板など、均一な光透過レベルを有した材質であれば、CCDセンサ41a〜41cに過大な光量が入り込まないようにする減光材として使用することが可能である。
また、過大な光量が入り込まないようにする方法として、上記に示す減光材を使用せずに、光量を調整してもよい。例えば、光源部21をパルス点灯したり、光源部21への入力電流を絞るなどの方法がある。
(E)
上記実施形態では、ステップS2において、各周波成分に対応する第2補正用データに分解するために平滑化フィルタを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、所定の周波数を検出することができる検出フィルタを用いるなど他の方法を用いてもよい。
(F)
上記実施形態では、照明光学部20から放射される光線が、NDフィルタ24を透過する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
照明光学部20から放射された光線が、NDフィルタ24を反射し、その光線を撮像光学部30が処理し、光電変換部40で検出してもよい。
(G)
上記実施形態では、本発明をフィルムスキャナ1に対して適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、フィルムスキャナ1に内蔵された画像読取装置に対してではなく、上述した図7に示すフローチャートに従って行われる画像読取調整の処理方法をコンピュータに実行させる画像読取装置調整プログラムとして本発明を実現することも可能である。
本発明の画像読取装置は、セットアップを行う際に取得した補正用データを基に、画像データに含まれる複数の各種むらに対してそれぞれ調整することが可能であるという効果を奏することから、本実施例で挙げた補正に限らず、他のむらの補正を行うフィルムスキャナ、写真処理装置、画像読取調整プログラムに対して広く適用可能である。
本実施例のフィルムスキャナの一例を示す図。 フィルムスキャナの内部構成を示す説明図。 フィルムスキャナの照明光学系を示す断面図。 フィルムスキャナの内部構成を示す斜視図。 フィルムスキャナが形成する制御ブロック図。 フィルムスキャナの制御部が形成する機能ブロック図。 画像調整方法を示すフローチャート。 本実施例の画像調整方法を示す説明図。
符号の説明
1 フィルムスキャナ(画像読取装置)
2 フィルム
10 筐体
11 上壁部
12 側壁部
13 底壁部
14 作動プレート
15 揺動アーム
16 電気モータ
20 照明光学部
21 光源部(光源装置)
21a 赤色光源部
21b 緑色光源部
21c 青色光源部
22 平行化レンズ
23 ミラー
23a 第1ミラー
23b 第2ミラー
24 NDフィルタ(減光材)
25 ディフューザ
30 撮像光学部
31 ズームレンズ
32 絞り
40 光電変換部(光検出部)
41a 赤色CCDセンサ
41b 緑色CCDセンサ
41c 青色CCDセンサ
42 センサ駆動回路
50 フィルムキャリアユニット
51 ケース
52 スキャンゲート
53 搬送ローラ
54 集光レンズ
60 制御部
61 メモリ
63 CPU
101 分解処理部
102 補正処理部
103 合成処理部
104 パラメータ算出処理部
D1 第1補正用データ
D2 第1補正用データ
D3 高周波成分に対応する第2補正用データ
D4 中周波成分に対応する第2補正用データ
D5 低周波成分に対応する第2補正用データ
D6 中周波成分に対応する第3補正用データ
D7 第4補正用データ
D8 第4補正用データ
D9 第4補正用データ

Claims (8)

  1. フィルムに対して光線を照射する光源装置と、
    前記フィルムに照射された光線を検出する光検出部と、
    セットアップを行う際に、前記光検出部において検出された光量に基づき第1補正用データを生成し、前記第1補正用データを所定の周波数成分ごとに分解して第2補正用データを生成する分解処理部と、
    前記分解処理部によって生成された前記第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分に対応する前記第2補正用データの補正を行って第3補正用データを生成する補正処理部と、
    前記補正処理部において調整されなかった前記第2補正用データと、前記第3補正用データと、を合成し、第4補正用データを生成する合成処理部と、
    を備えている画像読取装置。
  2. 前記セットアップは、均一な光透過レベルを有する減光材を用いて行われ、
    前記分解処理部は、所定の周波数に応じて高周波成分と、中周波成分と、低周波成分と、に分解してそれぞれの前記第2補正用データを生成し、
    前記補正処理部は、前記中周波成分に対応する前記第2補正用データについて補正を行って前記第3補正用データを生成する、
    請求項1に記載の画像読取装置。
  3. 前記補正処理部は、前記高周波成分に対応する前記第2補正用データについて補正を行って前記第3補正用データを生成する、
    請求項1または2に記載の画像読取装置。
  4. 前記補正処理部は、前記低周波成分に対応する前記第2補正用データについて補正を行って前記第3補正用データを生成する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  5. 前記第4補正用データに基づいてセットアップを行うための補正係数を算出するパラメータ算出処理部をさらに備えた、
    請求項1から4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  6. 前記分解処理部は、平滑化フィルタを用いて処理する、
    請求項1から5のいずれか1項に記載の画像読取装置。
  7. フィルムに対して照射された光の透過光を検出して画像情報を取得する画像読取装置の画像読取装置調整プログラムであって、
    画像読取装置のセットアップを行う際に、検出される光量に基づき生成される第1補正用データを、所定の周波数成分ごとに分解して第2補正用データを生成する第1のステップと、
    前記第2補正用データに含まれる少なくとも1つの周波数成分の補正を行って第3補正用データを生成する第2のステップと、
    前記第2ステップにおいて調整されなかった前記第2補正用データと、前記第3補正用データと、を合成し、第4補正用データを生成する第3のステップと、
    を備えた画像読取装置の調整をコンピュータに実行させる画像読取装置調整プログラム。
  8. 前記第1のステップにおいて、所定の周波数に応じて高周波成分と、中周波成分と、低周波成分と、に分解して前記第2補正用データを生成するとともに、
    前記第2のステップにおいて、前記中周波成分に対応する前記第2補正用データについて補正を行って前記第3補正用データを生成する、
    請求項7に記載の画像読取装置調整プログラム。
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