JP3925720B2 - フィルムスキャナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、副走査方向に搬送される写真フィルムに対して光源部から光線を照射し、この写真フィルムを透過した光線を光学レンズを介して光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムにおける主走査方向に沿う領域の画像情報を取り込むよう構成されているフィルムスキャナに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、上記のように構成されたフィルムスキャナとして、複数のLEDチップを主走査方向に沿って直線的に備えて成る赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の光源からの光線を集光レンズ71で平行光線化し、このように平行光線化した光線を単一の光軸に沿って直接的に送り出す、又は、ハーフミラー73を介して単一の光軸上に送り出し、更に、この光線を、光軸上に配置した集光レンズ75によって写真フィルム22の近傍に配置した散光板77(拡散板)に結像させる形態で集光することで、この散光板77で光線を拡散させ、写真フィルム22の近傍位置から写真フィルム22を照明するものがある(例えば、特許文献1参照・番号は文献中のものを引用)。
【0003】
【特許文献1】
特開2000‐244705号公報 (段落番号〔0033〕〜〔0044〕、〔0053〕〜〔0061〕、図4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術のように、複数のLED(発光ダイオード)を主走査方向に直線的に配置した光源からの光線を写真フィルムに導く形態で照射するものを考えるに、この光源は、複数のLEDを所定の間隔で配置しているので、例えば、集光レンズ75からの光線を写真フィルム22に結像させる形態で集光した場合には、写真フィルム22の表面に対して複数のLEDの夫々の実像が間隔を隔てた形態で現れる現象を発生させ、主走査方向での光量分布が一定しないものとなる。公報番号を挙げた従来の技術では写真フィルムの近傍位置に拡散板を配置し、この拡散板に対して集光レンズからの光線を結像させる形態で光線の照射を行うので、拡散板による光線の拡散により主走査方向で平均化した光線を写真フィルムに照射することも可能であるが、拡散板がフィルム面に近く、拡散板に対して結像させる形態で集光を行うので、主走査方向での光量分布の不均一性は多少は残存するものであり改善の余地がある。
【0005】
この従来の技術には、拡散板を用いずに光源からの光線を集光レンズから所定のスポット径で写真フィルムに直接結像させる点も記載されているが、このように写真フィルムに対して直接的に集光させるものでは、光量の増大を図り得るものであるが、スポット径を小さく設定した場合には主走査方向での光量分布が不均一になるため、この光量分布の不均一を改善する目的から、結像位置をフィルム面から比較的離間させることによってスポット径をある程度大きく設定する必要があるものと想像できる。特に、この従来の技術のように拡散板に対して集光レンズからの光線を結像させる形態で集光させる構造のものでは、集光レンズによる結像位置に対して拡散板の位置を精度高くセットする必要があるため、光源、集光レンズ、拡散板の相対的な位置を高い精度で設定しなくてはならずフィルムスキャナの組立に手間と時間とを要する点において改善の余地がある。
【0006】
又、写真フィルムを透過させた光線を光学レンズを介して光電変換部に導き、画像情報を取り込むフィルムスキャナを考えるに、写真フィルムに照射される光線の主走査方向での光量分布が平均化されたものであっても、この光線が写真フィルムに対して直交する方向に向かう成分が多いものでは、写真フィルムに擦り傷のように直線的な溝状の傷が存在する場合には、光電変換部で取り込んだ画像情報に目立つ状態の傷が存在するものとなりやすい。この不都合を改善するためには写真フィルムのフィルム面に対して大きい入射角となる方向から、傷の形成方向と直交する方向から光線を照射し、傷の部位で光線を散乱させることにより画像情報に含まれる傷を目立ち難くすることが知られており、光源からの光線の照射形態の改善で傷の形成方向に拘わらず、傷を目立ち難い状態で画像情報を取得するフィルムスキャナが望まれている。
【0007】
本発明の目的は、写真フィルムに対して主走査方向で平均化された光量の光線を照射してスキャニングを行い得るフィルムスキャナを合理的に構成する点にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の請求項1に係るフィルムスキャナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
副走査方向に搬送される写真フィルムに対して光源部から光線を照射し、この写真フィルムを透過した光線を光学レンズを介して光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムにおける主走査方向に沿う領域の画像情報を取り込むよう構成されているフィルムスキャナにおいて、前記光源部からの光線の光量を前記主走査方向に沿って平均化させる光量平均化手段と、この光量平均化手段で平均化された光線を前記写真フィルムのフィルム面に対して焦点を結ぶ形態で収束させる集光レンズと、前記光源部からの光線を平行光線化する平行化レンズとを備え、前記光量平均化手段が前記平行化レンズからの光線が導かれる位置に配置された拡散板で構成され、この拡散板が、入射する光線を予め設定された角度の範囲に拡散させる拡散面を形成したビーム整形ディフューザで構成され、前記集光レンズが、前記平行化レンズより副走査方向に広い幅に形成されている点にある。
【0009】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、光量平均化手段によって主走査方向での光量が平均化された光線を集光レンズによって写真フィルムのフィルム面に対して焦点を結ぶ形態で集光させることになるので、写真フィルムのフィルム面においては主走査方向で光量の分布が平均化された光線を集中させることが可能となる。また、光源部からの光線を平行化レンズで平行光線化した後、拡散板で拡散させ、この拡散板によって拡散状態にある光線に集光レンズに導くことになるので、光源部からの光線が主走査方向での光線の光量が不均一である場合でも、平行化レンズで平行化させることにより光線のロスを少なくし、拡散板での光線の拡散により主走査方向での光量の分布を平均させることが可能となる。そして、このように照明光学系を構成した場合には、平行化レンズと集光レンズとの間に配置される拡散板の位置精度を、さほど高めずに済むので組立も容易に行える。更に、拡散板で光線を拡散させる場合に、予め設定された範囲内に光線を拡散させることにより、例えば、磨りガラスのように光線を比較的広い範囲に拡散させるものと比較すると、拡散させた光線を平行化レンズの側に送り出すものとなり、しかも、集光レンズが平行化レンズより副走査方向で広い幅に形成されているので、拡散板で拡散させた光線を集光レンズから写真フィルムのフィルム面に確実に集光させることが可能となる。その結果、主走査方向で平均化された光量の光線でスキャニングを行えるフィルムスキャナが構成された。特に、光源部における主走査方向での光量分布に拘わりなく、光線のロスを少なくした状態で写真フィルムに対して主走査方向で光量を平均化した光線を照射でき、組立も容易となり、光源からの光線を無駄にすることなく写真フィルムのフィルム面を照射し得るものとなった。
【0016】
本発明の請求項2に係るフィルムスキャナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1記載のフィルムスキャナにおいて、前記光源部と平行化レンズと前記拡散板とが光源ユニットに備えられると共に、この光源ユニットに対して着脱自在に備えられ、前記写真フィルムを搬送するフィルムキャリアに対して前記集光レンズを備えている点にある。
【0017】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、写真フィルムに対して比較的近い位置に配置される集光レンズを写真フィルムを搬送するフィルムキャリアに備えることにより、光源ユニットの大型化を抑制できるものとなる。その結果、フィルムスキャナ全体での小型化が可能となった。
【0018】
本発明の請求項3に係るフィルムスキャナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1又は2に記載のフィルムスキャナにおいて、前記光源部が、基板上に多数の発光ダイオードを直線状に配置して成る発光ダイオード群で構成され、この発光ダイオード群からの光線を反射させて基板と直交する方向に送り出す反射体を発光ダイオードの側部位置で、発光ダイオードの配置方向と平行する位置に配置し、この複数の発光ダイオードからの光線と、反射体で反射された光線を拡散させる副拡散板を光源部と前記平行化レンズとの間に配置してある点にある。
【0019】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、光源を構成する多数の発光ダイオードからの光線は、この発光ダイオードと平行姿勢に配置した反射体で反射した後に平行化レンズの方向に送り出されるものとなり、この光線を副拡散板で拡散させることにより、光源からの光線の光量を主走査方向で平均化できる。その結果、光源からの光線を効率的に利用するばかりでなく、写真フィルムに照射される光線の主走査方向での光量を一層平均化できるものとなった。
【0020】
本発明の請求項4に係るフィルムスキャナの特徴、作用・効果は次の通りである。
〔特徴〕
請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルムスキャナにおいて、前記光源部が、発光色の異なる複数の前記発光ダイオード群を備えて成ると共に、夫々の発光ダイオード群からの光線を合流させて前記集光レンズに導く光学系を備えて構成されている点にある。
【0021】
〔作用・効果〕
上記特徴によると、発光色が異なる複数の発光ダイオード群を備えるので、例えば、赤色、緑色、青色の三原色となる発光ダイオード群を備えることにより、これらの発光ダイオード群からの光線を合流させて集光レンズに送り出し、写真フィルムに対して白色光を照射することも可能となる。特に、赤色、緑色、青色の三原色となる発光ダイオードを直線状に交互に配置して発光ダイオード群を構成したものと比較した場合、光量不足を招くことがない。その結果、カラーフィルムのスキャニングも充分な光量で行えるものとなった。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
〔第1の実施の形態〕
図1に示すように、光源部としての光源ユニットA、フィルムキャリアB、レンズユニットC、光電変換部としての光電変換ユニットD、制御装置Eを備えて写真フィルムFの画像情報をデジタル信号化して取り込むフィルムスキャナが構成されている。
【0023】
このフィルムスキャナは光源ユニットAからの光線をフィルムキャリアBに支持された現像済みの写真フィルムFに照射し、この写真フィルムFを透過した光線をレンズユニットCから前記光電変換ユニットDに導く光学系を具備している。前記レンズユニットCは、写真フィルムFの主走査方向に沿う領域からの可視光画像を光電変換ユニットDに内蔵したCCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサの光電変換面に結像させると同時に、写真フィルムFの主走査方向に沿う領域からの赤外光画像を光電変換ユニットDに内蔵した赤外光(IR)用のCCD( Charge Coupled Device)型のラインセンサの光電変換面に結像させるよう機能するものであり、前記光電変換ユニットDは、写真フィルムFの可視光画像をR(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応したデジタル信号化した画像データ(可視光データ)として取得すると同時に、写真フィルムFのゴミや傷に起因する赤外光画像をゴミや傷に対応する欠陥データ(赤外光データ)として取得する。更に、このように取得した画像データ及び欠陥データは、前記制御装置Eに備えた半導体メモリやハードディスク等の記憶手段に保存され、制御装置Eは、必要な場合に記憶手段に保存した画像データを欠陥データに基づいて、その欠陥を除去する補正を行うと共に、外部からの要求により写真フィルムFの画像データをコマ単位で出力するよう処理形態が設定されている。
【0024】
図2〜図6に示すように、前記光源ユニットAは、前記三原色及び赤外光を発光するよう、多数の発光ダイオード1を基板P(後述する3つの基板の総称)において主走査方向に直線状に配置した光源としての発光ダイオードアレイLED(発光ダイオード群の一例、後述する3種の発光ダイオードアレイの総称・図5を参照)を具備し、この発光ダイオードアレイLEDからの光線をフィルムキャリアBの側に送り出す。前記フィルムキャリアBは写真フィルムFを長手方向に往復搬送自在に支持するものであり(この往復搬送方向が副走査方向となる)、このフィルムキャリアBは、135サイズ、240サイズ、120・220サイズのフィルム等の複数種の写真フィルムFに対応したものを交換する形態で使用できるよう構成されている。
【0025】
前記レンズユニットCは、フィルムキャリアBに支持された写真フィルムFの画像を前記光電変換ユニットDに内蔵した前記ラインセンサの光電変換面に対して任意の拡大率で結像させるようズーム型の光学レンズ5を備えて構成されている。図2に示すように、前記光電変換ユニットDは、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色に対応した3ライン型のCCDラインセンサ6と赤外光(IR)を感知する1ライン型のCCDラインセンサ7とを内蔵すると共に、前記光学レンズ5からの可視光を透過させ、赤外光を反射させるダイクロイックミラー型のスプリッター8を内蔵している。
【0026】
図面には示さないが、前記制御装置Eは、マイクロプロセッサーと、半導体メモリや大容量のハードディスクHD等で成る記憶手段と、信号のアクセスを実現するインタフェースとを備えている。この制御装置Eは、前記光電変換ユニットAによる画像データと欠陥データとの取得、フィルムキャリアBにおける写真フイルムFの搬送、レンズユニットCの光学レンズ5の焦点距離の設定及び合焦の制御、及び、欠陥データに基づき画像データを補正処理を実現するプログラムを備えている。
【0027】
図3に示すように、前記光源ユニットAは樹脂成形品で成る上部ケース10と、アルミニウム合金で成る下部ケース11とを重ね合わせることにより内部に空間を形成した構造であり、この内部空間に対し、前記基板Pに支持される形態で3つの前記発光ダイオードアレイLEDを配置している。つまり、この内部空間には、3つの発光ダイオードアレイLEDからの光線を平行光線化するシリンドリカルレンズ型の平行化レンズ12を、夫々の発光ダイオードアレイLEDに対応させて備え、この平行化レンズ12を介して送り出される光源からの光線を合流させる合流光学系を備え、このように合流させた光線を拡散により平均化する光量平均化手段としての拡散板13を備えている。更に、下部ケース11の外面には複数のフィン状の放熱部11Fを一体的に形成し、この放熱部11Fに対して冷却風を供給する一対の電動型のファン15を下部ケース11の外部に配置している。
【0028】
前記フィルムキャリアBは、現像済みの写真フィルムFを圧着して搬送するローラ20と、このローラ20を駆動する駆動機構(図示せず)とを備えており、このフィルムキャリアBに形成されたスキャニングゲートBaに対して光線を導く位置にシリンドリカル型又はトロイダル型の集光レンズ14を配置している。又、このスキャニングゲートBaの幅方向の中央位置で、写真フィルムFのフィル面が存在する位置に対して主走査方向に沿う姿勢のスキャニングラインSLが設定されている。
【0029】
図2〜図4に示すように、前記集光レンズ14は、この集光レンズ14の光軸(図中の第1光軸L1と一致する)に沿う方向に送られる光線を、フィルムキャリアBに支持される写真フィルムFの表面(厳密には乳剤側であり、図面では写真フィルムFの上面)に焦点を結ぶ形態で収束させるよう、焦点位置を設定してある。具体的には、拡散板13によって光線を拡散させた場合でも、その光線が向かう方向の成分を考えた場合には、第1光軸L1(主光軸L)と平行する方向に送られる光線の量が最も多く、このように第1光軸L1と平行する方向への光線をスキャニングラインSL上に集光させるよう集光光学系を構成することが可能であり、このように集光光学系を構成した場合には光量の面で効率的となる。これとは異なり、図4に示すように拡散板13によって第1光軸L(主光軸L)に対して角度をもって離れる方向に拡散する光線をスキャニングラインSL上に集光させるよう、集光レンズ14の集光位置を設定することも可能であり、このように集光光学系を構成した場合には、写真フィルムFに対して大きい入射角度で光線を導くので、写真フィルムFに存在する傷を目立ち難くするものとなる。
【0030】
このフィルムスキャナでは、写真フィルムFのサイズに対応して何れのフィルムキャリアBをセットした状態においても前記スキャニングゲートBaの主走査方向での長さの中央で、このスキャニングゲートBaの幅方向での中央位置(スキャニングラインSLの中央位置)で、かつ、フィルムキャリアBに支持される写真フィルムFのフィルム面を直交する方向に通過する仮想直線と、第1光軸L1とを一致させるよう設計され、このように位置関係を設定することにより、全ての発光ダイオードアレイLEDからの光線もスキャニングゲートBaに位置する写真フィルムFのフィルム面に収束させるものとなる。
【0031】
具体的には、前記内部空間の底面部に第1基板P1と、第2基板P2とを支持し、この内部空間の側壁部に第3基板P3を支持してあり、第1基板P1にチップ状の多数の緑色の発光ダイオード1を主走査方向に直線状に配置して成る緑色の発光ダイオードアレイG−LEDを備え、第2基板P2にチップ状の多数の青色の発光ダイオード1を主走査方向に直線状に配置して成る青色の発光ダイオードアレイB−LEDを備え、第3基板P3にチップ状の多数の第1、第2赤色の発光ダイオード1と、チップ状の多数の赤外光の発光ダイオード1とを交互に主走査方向に配置した赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDを備え、夫々の発光ダイオードアレイLEDに対応する位置に、夫々の発光ダイオードアレイからの光線を平行光線化するよう、夫々の発光ダイオード1に焦点位置を設定した前記平行化レンズ12を備えている。
【0032】
緑色の発光ダイオードアレイG−LEDを備えた部位を例に挙げて基板Pの詳細を説明すると、図5及び図6に示すように、熱伝導率が高いアルミニウム製の基材の表面に対してセラミック材料等の絶縁層を形成した積層構造の基板Pの絶縁層の表面に対して、前述したチップ状の発光ダイオード1を主走査方向に沿って直線状にダイボンディングにより固定し、この基板Pに対して矩形の枠体2、反射体3夫々を発光ダイオードアレイLEDの形成方向(主走査方向)と並行する姿勢で、発光ダイオード1の近傍位置に固定している。前記枠体2と反射体3とは耐熱性に優れた液晶性ポリマーによって一体形成されたものであり、前記反射体3は、発光ダイオード1と対向する側に対して傾斜姿勢の反射面3aを備えている。
【0033】
このように基板Pに対してチップ状の発光ダイオード1、枠体2、反射体3を固定した後に、チップ状の発光ダイオード1と、基板Pに形成したプリント配線部Paとの間にボンディングワイヤ4で結線することにより、プリント配線部Paからの電力により発光ダイオード1を発光させ得るものに構成してある。
【0034】
図2〜図4に示すように、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線を縦方向に送る縦姿勢の光源光軸(図示せず)を前記第1光軸L1に一致させ、青色の発光ダイオードアレイB−LEDからの光線を送る縦姿勢の光源光軸(図示せず)を第2光軸L2に一致させ、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDからの光線を送る光源光軸(図示せず)を横姿勢の第3光軸L3に一致させている(これら、第1、第2、第3主光軸は主光軸Lを構成するものである)。尚、光源光軸は、夫々の発光ダイオードアレイLEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記基板Pに垂直となる仮想直線として設定されている。
【0035】
前記第1光軸L1に沿って送られる光線を拡散させるよう前記拡散板13を配置してあり、前記第1光軸L1上には前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDに対応する前記平行化レンズ12と、前記合流光学系としてダイクロイックミラー型の第1ミラーM1を配置し、この第1ミラーM1に対して前記青色の発光ダイオードアレイB−LEDからの光線及び赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDからの光線とを送るよう第3光軸L3の位置を設定し、この第3光軸L3上に前記合流光学系としてダイクロイックミラー型の第2ミラーM2を配置し、この第2ミラーM2に対して前記青色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線を送るよう前記第2光軸L2の位置を設定している。つまり、第2光軸L2上を送られる光線は第2ミラーM2での反射により第3光軸L3と一致する位置に送られ、この第3光軸L3上を送られる光線は第1ミラーM1での反射により第1光軸L1と一致する位置に送られるよう光学的な位置関係が構成されている。
【0036】
尚、前記緑色の発光ダイオード1の波長は400〜480nm、青色の発光ダイオード9の波長は520〜560nm、赤色の発光ダイオード1の波長は620〜750nm、赤外光の発光ダイオード1の波長は830〜950nmのものが使用されている。前記第1ミラーM1は緑色の発光ダイオード1からの波長(400〜480nm)の光線を透過させ、これ以外の波長の光線を反射させる性能のものを使用し、前記第2ミラーM2は赤色光と赤外光と発光ダイオード1からの波長(620〜750nm及び830〜950nm)の光線を透過させ、青色の発光ダイオード1からの光線(520〜560nm)を反射させる性能のものを使用している。
【0037】
前記第1光軸L1は前述したように、前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDに対応した平行化レンズ12の光軸と集光レンズ14の光軸と前記スキャニングラインSLの主走査方向での中央位置とを結ぶ仮想直線であり、前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDの光源光軸は、アレイの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第1基板Pに垂直となる仮想直線となる。前記第2光軸L2は、前記青色の発光ダイオードアレイB−LEDに対応した平行化レンズ12の光軸と一致する仮想直線であり、前記青色の発光ダイオードアレイB−LEDの光源光軸は、アレイの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第2基板Pに垂直となる仮想直線となる。前記第3光軸L3は、前記赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDに対応した平行化レンズ12の光軸と一致する仮想直線であり、前記赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDの光源光軸は、アレイの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第3基板Pに垂直となる仮想直線である。尚、前記平行化レンズ12と集光レンズ14との光軸とは、主走査方向での長さの中央位置で、かつ、副走査方向での幅の中央位置においてレンズの厚み方向に通過する仮想直線を指している。
【0038】
そして、前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDの発光ダイオード1の位置に焦点を設定して前記平行化レンズ12を配置し、前記青色の発光ダイオードアレイB−LEDの発光ダイオード1の位置に焦点を設定して前記平行化レンズ12配置し、前記赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDの発光ダイオード1に焦点位置を設定して前記平行化レンズ12を配置しているのである。
【0039】
前記拡散板13は、主走査方向での長さが、前記発光ダイオードアレイLEDの主走査方向の長さより充分に長く、副走査方向での幅が、前記平行化レンズ12の副走査方向での幅より充分に大きい幅に形成されたサイズのビーム整形ディフューザ(LSD)が使用されている。この拡散板13は、図7に示すように、平坦な板状の樹脂製の素材の表面に微細な突出部13aを多数形成した拡散面を備えてお、素材の表面に対して直交する姿勢の軸Xに沿って入射した光線を設定された角度θとなる範囲に拡散させる機能を有するものであり、この拡散板13では、同図に示す如く入射した光線を拡散させる角度θとして10度程度の性能のもの(軸Xを中心として頂点の角度θが10度程度となる円錐形に拡散する性能のもの)を使用している。
【0040】
この構成により、写真フィルムFのスキャニングを行う場合には、写真フィルムFのサイズに適合したフィルムキャリアBをスキャナ本体に装着し、そのフィルムキャリアBに写真フィルムFをセットした状態で、スキャニングを開始することにより、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線が平行化レンズ12で平行光線化した状態で第1光軸に沿って送り出され、青色の発光ダイオードアレイG−LEDからの光線は平行化レンズ12で平行光線化した状態で第2光軸L2に沿って送り出された後、第2ミラーM2に反射されることよって第3光軸L3に合流し、この後、第1ミラーM1に反射されることによって第1光軸L1に合流し、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDからの光線は平行化レンズ12で平行光線化した状態で第3光軸32に沿って送り出された後、第1ミラーM1で反射されることによって第1光軸L1の光線に合流するものとなる。そして、これらの波長の光線は第1光軸L1上において混合することにより白色光となると共に、拡散板13で拡散されることにより主走査方向での光量の分布が平均化し、この光線を集光レンズ14で写真フィルムFのフィルム面に焦点を結ぶ形態で集光することにより、結果として、赤外光を含み、可視光的には白色となる光線を、スキャニングラインSL方向で光量を平均化させた状態で写真フィルムFに照射するものとなっている。
【0041】
このように写真フィルムFに照射される光線は、集光レンズ14に到達する以前に拡散板13によって散乱するので、主走査方向での光量の不均衡を低減して、この主走査方向での光量の分布を平均化させており、しかも、発光ダイオードアレイLEDからの光線を平行化レンズ12で平行光線化し、拡散板13で拡散した光線を集光レンズ14によってスキャニングゲート内の写真フィルムFのフィルム面(乳剤側の面)に焦点を結ぶ形態で光線を集束させるので、光量を無駄にすることのないものとなっている。特に、本発明によると、発光ダイオードアレイLEDからの光線が集光レンズ14に到達する以前に拡散板13によって光線を拡散させているので、写真フィルムFのフィルム面に対して、大きい入射角で光線を導くことを可能にしており、このように大きい入射角で、充分に散乱させた光線を写真フィルムFに導くことにより、写真フィルムFの表面に傷が存在する場合でも、その傷が、どのような方向に形成されたものであっても傷を目立ち難くするものとなっているのである。
【0042】
尚、スキャニングを行う際には、取り込む画像の画素数に基づいて、光学レンズ5による拡大率(主走査方向での画素数)が設定されると同時に、写真フィルムFの搬送速度(副走査方向での画素数)が設定され、この設定の後に、写真フィルムFに対して光線を照射する状態で、写真フィルムFを設定された速度で搬送し、この搬送速度と同期したタイミングで光電変換ユニットDにおいて主走査方向に画像情報を取り込む処理を行い、このように取り込んだライン状の画像情報から2次元画像を生成することにより、写真フィルムFのコマに対応して赤色(R)、緑色(G)、青色(B)の画像データを得るのである。又、スキャニング時には赤外光(IR)に対応した欠陥データを得るものとなり、この欠陥データに基づき、例えば、ニアレストレイバー法、バイリニア法、バイキュービック法等による補間処理を行うことにより、画像データの欠陥部分を修復できるものとなっている。
【0043】
〔第2の実施の形態〕
この第2の実施の形態では前記第1の実施の形態と同じ機能を有するものには、第1の実施の形態と共通の番号、符号を付している。
【0044】
この第2の実施の形態では、図8に示すように、3つの基板P1、P2、P3夫々に発光ダイオードアレイG−LED、B−LED、R・IR−LEDが形成され、平行化レンズ12、拡散板13、集光レンズ14夫々を備えている点においは第1の実施の形態と変わるところは無く、前記主光軸Lに対して、特定の発光ダイオードアレイLED夫々の光源光軸を副走査方向にオフセットさせている点に差異を有するものである。
【0045】
つまり、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第1基板P1に垂直となる仮想直線を第1光源光軸S1に設定し、青色の発光ダイオードアレイB−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第2基板Pに垂直となる仮想直線を第2光源光軸S2に設定し、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第3基板P3に垂直となる仮想直線を第3光源光軸S3に設定してある。そして、第1光源光軸S1を第1光軸L1に対して平行姿勢で距離dだけ副走査方向にオフセットさせ、第2光源光軸S2を第2光軸L2に対して平行姿勢で距離dだけ副走査方向にオフセットさせている。又、第1光源光軸S1と第1光軸L1とのオフセット量(距離d)と、第2光源光軸S2と第2光軸L2とのオフセット量(距離d)は同一であるがオフセット方向を逆にセットしてある。尚、第3光源光軸S3は第3光軸L3と一致させ、オフセットしていない。
【0046】
このように構成することにより、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDからの光線は、前述と同様に平行化レンズ12で平行光線化した状態で第3光軸L3から第1光軸L1に沿う形態で送られることにより、拡散板13で拡散した後に集光レンズ14で写真フィルムFのフィルム面のスキャニングラインSL上に集光するものとなり、又、緑色(G)及び青色(B)の発光ダイオードアレイG−LED、B−LEDからの光線は平行化レンズ12で平行光線化されるものの、第1光軸L1に対して副走査方向に変位した位置を送られ、拡散板13で拡散した後に集光レンズ14によって、主光軸Lと写真フィルムFのフィルム面とが交差する位置(スキャニングラインSL)より副走査方向に僅かに変位した位置に集光することになる。このように異なる色相の光線が写真フィルムFのフィルム面に対してオフセットする相対位置関係で光線の照射が行われるものであるが、このフィルムスキャナでは、第1光軸L1に沿った領域において夫々の光線の混合が行われ、しかも、拡散板13で光線を拡散させるので、スキャニングラインSL上での光線の色温度に影響がないものとなっている。
【0047】
特にオフセット量(距離d)として、同図に示す如く、発光ダイオード1と反射体3の幅方向での中央位置との距離を設定することにより、この反射体3の反射面3aで反射した光線をスキャニングライン上に集光させる形態となり、その結果、発光ダイオードアレイLEDを構成する多数の発光ダイオード1からの光線を直接的にスキャニングラインSL上に導く現象を回避して、主走査方向での光量の平均化を一層良好にするものとなっている。
【0048】
〔第3の実施の形態〕
この第3の実施の形態では前記第1の実施の形態と同じ機能を有するものには、第1の実施の形態と共通の番号、符号を付している。
【0049】
この第3の実施の形態では、図9〜図11に示すように、第1基板P1に対して緑色の発光ダイオードアレイG−LEDと、青色の発光ダイオードアレイB−LEDとを平行姿勢で形成すると共に、この2条の発光ダイオードアレイG−LED、B−LEDを挟む位置に前記反射体3と、枠体2とを配置している。又、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第1基板Pに垂直となる姿勢の第1光源光軸S1と、青色の発光ダイオードアレイB−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第2基板Pに垂直となる姿勢の第2光源光軸S2とを、第1光軸L1に対して平行姿勢で、この第1光L1を基準にして副走査方向に対してオフセットさせている。そして、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第3基板P3に垂直となる姿勢の第3光源光軸S3を第3光軸L3に一致させている。
【0050】
このように構成することにより、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDからの光線は、前述と同様に平行化レンズ12で平行光線化した状態で第3光軸L3から第1光軸L1に沿う形態で送られることにより、拡散板13で拡散した後に集光レンズ14で写真フィルムFのフィルム面のスキャニングラインSL上に集光するものとなり、緑色(G)及び青色(B)の発光ダイオードアレイG−LED、B−LEDからの光線は平行化レンズ12で平行光線化されるものの、第1光軸L1に対して副走査方向に変位した位置を送られ、拡散板13で拡散した後に集光レンズ14によって、主光軸Lと写真フィルムFのフィルム面とが交差する位置(スキャニングラインSL)より副走査方向に僅かに変位した位置に集光することになり、主走査方向での光量を平均化させることが可能となっている。このように異なる色相の光線が写真フィルムFのフィルム面に対してオフセットする相対位置関係で光線の照射が行われるものであるが、このフィルムスキャナでは、第1光軸L1に沿った領域において夫々の光線の混合が行われ、しかも、拡散板13で光線を拡散させるので、スキャニングライン上での光線の色温度に影響がないものとなっている。
【0051】
特に、この構成では、2つの発光ダイオードアレイLEDからの光線をスキャニングラインSLに焦点を結ぶ必要がないので、1つの基板Pに対して2つの発光ダイオードアレイLEDを平行する姿勢配置することを可能にするものであり、このように1つの基板Pに対して2つの発光ダイオードアレイLEDを備えることにより、基板Pの数を少なくして部品点数の低減を可能にするばかりでなく、フィルムスキャナの小型化を実現するものとなっている。
【0052】
〔第4の実施の形態〕
この第4の実施の形態では前記第1の実施の形態と同じ機能を有するものには、第1の実施の形態と共通の番号、符号を付している。
【0053】
この第3の実施の形態では、図12〜図14に示すように、第1基板P1に対して緑色の発光ダイオードアレイG−LEDと、青色の発光ダイオードアレイB−LEDと平行姿勢で形成すると共に、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDを挟む位置に前記反射体3を配置し、青色の発光ダイオードアレイB−LEDを挟む位置に前記反射体3を配置し、これらを取り囲む位置に枠体2を配置している。前記緑色の発光ダイオードアレイG−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第1基板Pに垂直となる姿勢の第1光源光軸S1と、青色の発光ダイオードアレイB−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第2基板Pに垂直となる姿勢の第2光源光軸S2とを、第1光軸L1に対して平行姿勢で、この第1光軸L1を基準にして副走査方向に対してオフセットさせている。そして、赤色・赤外光の発光ダイオードアレイR・IR−LEDの形成方向(主走査方向)での中央位置で、かつ、前記第3基板P3に垂直となる姿勢の第3光源光軸S3を第3光軸L3に一致させている。
【0054】
このように構成することにより、第3の実施の形態と同様に、緑色の発光ダイオードアレイG−LEDと、青色の発光ダイオードアレイB−LEDとからの光線をスキャニングラインSLより副走査方向に僅かに変位した位置に集光することにより主走査方向での光量を平均化させるものとなっている。
【0055】
特に、この構成では、2つの発光ダイオードアレイLEDからの光線をスキャニングラインSLに焦点を結ぶ必要がないので、1つの基板Pに対して2つの発光ダイオードアレイLEDを平行する姿勢配置することを可能にするものであり、このように1つの基板Pに対して2つの発光ダイオードアレイLEDを備えることにより、基板Pの数を少なくして部品点数の低減を可能にするばかりでなく、夫々の発光ダイオードアレイLEDを挟む位置に反射体3を配置しているので光量の損失を低減しながらフィルムスキャナの小型化を実現するものとなっている。
【0056】
〔別実施の形態〕
本発明は上記実施の形態以外に、例えば、以下のように構成することも可能である(この別実施の形態では前記実施の形態と同じ機能を有するものには、実施の形態と共通の番号、符号を付している)。
【0057】
(イ)図15に示すように、発光ダイオードアレイLEDと平行化レンズ12との中間位置に対して副拡散板25を備える。具体的には、前記枠体2に対して副拡散板25を備えるのが適当である。このように副拡散板25を備えることにより、発光ダイオードアレイLEDからの光線を副拡散板25で拡散させ、主走査方向での光量の不均一を低減した状態の光線を拡散板13で拡散させるので、主走査方向での光量の不均一を一層良好に改善するものとなる。尚、同図においては、主光軸Lに対して光源光軸S1を副走査方向にオフセットさせているが、この副拡散板25は、主光軸Lと光源光軸S1とが一致する構成のものに適用することも可能である。
【0058】
(ロ)単一の基板に対して主走査方向に沿って、R(赤)、G(緑)、B(青)の三原色の発光ダイオード1と、赤外光の発光ダイオード1とを所定の順序に直線状に配置する、あるいは、単一の基板Pに対して副走査方向にオフセットする位置関係で複数列の同一発光色の発光ダイオードアレイLEDを形成する。このように単一の基板に対して全ての種類の発光ダイオード1を備えることにより、部品点数の低減を可能にするばかりでなく、スキャナ全体の小型化を実現するものとなる。
【0059】
(ハ)前記拡散板13としてビーム整形ディフューザ(LSD)を用いる場合に、主走査方向へ光線を拡散させる角度を副走査方向へ光線を拡散させる角度より小さく設定し、楕円形となる領域に光線を拡散させる性能のものを使用することが可能である。特に拡散板13として、ビーム整形ディフューザ(LSD)を用いる必要性はなく、透明又は半透明な樹脂の表面を粗面に仕上げた構造のものを使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のフィルムスキャナの斜視図
【図2】第1の実施の形態のフィルムスキャナの光学系の模式図
【図3】第1の実施の形態の光源ユニットとフィルムキャリアとを示す断面図
【図4】第1の実施の形態の光学系を示す模式図
【図5】第1の実施の形態の基板に支持された発光ダイオードアレイを示す斜視図
【図6】第1の実施の形態の発光ダイオードと枠体と反射体とを示す断面図
【図7】第1の実施の形態の拡散板による拡散の形態を示す断面図
【図8】第2の実施の形態の光学系を示す模式図
【図9】第3の実施の形態の光学系を示す模式図
【図10】第3の実施の形態の基板に支持された発光ダイオードアレイを示す斜視図
【図11】第3の実施の形態の発光ダイオードと枠体と反射体とを示す断面図
【図12】第4の実施の形態の光学系を示す模式図
【図13】第4の実施の形態の基板に支持された発光ダイオードアレイを示す斜視図
【図14】第4の実施の形態の発光ダイオードと枠体と反射体とを示す断面図
【図15】別実施の形態(イ)の発光ダイオードアレイの部位を示す断面図
【符号の説明】
3 反射体
5 光学レンズ
12 平行化レンズ
13 拡散板
14 集光レンズ
25 副拡散板
L 主光軸
D 光電変換部
F 写真フィルム
LED 光源
S1、S2 光源光軸
Claims (4)
- 副走査方向に搬送される写真フィルムに対して光源部から光線を照射し、この写真フィルムを透過した光線を光学レンズを介して光電変換部に導き、この光電変換部において前記写真フィルムにおける主走査方向に沿う領域の画像情報を取り込むよう構成されているフィルムスキャナであって、
前記光源部からの光線の光量を前記主走査方向に沿って平均化させる光量平均化手段と、この光量平均化手段で平均化された光線を前記写真フィルムのフィルム面に対して焦点を結ぶ形態で収束させる集光レンズと、前記光源部からの光線を平行光線化する平行化レンズとを備え、前記光量平均化手段が前記平行化レンズからの光線が導かれる位置に配置された拡散板で構成され、
この拡散板が、入射する光線を予め設定された角度の範囲に拡散させる拡散面を形成したビーム整形ディフューザで構成され、前記集光レンズが、前記平行化レンズより副走査方向に広い幅に形成されているフィルムスキャナ。 - 前記光源部と平行化レンズと前記拡散板とが光源ユニットに備えられると共に、この光源ユニットに対して着脱自在に備えられ、前記写真フィルムを搬送するフィルムキャリアに対して前記集光レンズを備えている請求項1記載のフィルムスキャナ。
- 前記光源部が、基板上に多数の発光ダイオードを直線状に配置して成る発光ダイオード群で構成され、この発光ダイオード群からの光線を反射させて基板と直交する方向に送り出す反射体を発光ダイオードの側部位置で、発光ダイオードの配置方向と平行する位置に配置し、この複数の発光ダイオードからの光線と、反射体で反射された光線を拡散させる副拡散板を光源部と前記平行化レンズとの間に配置してある請求項1又は2記載のフィルムスキャナ。
- 前記光源部が、発光色の異なる複数の前記発光ダイオード群を備えて成ると共に、夫々の発光ダイオード群からの光線を合流させて前記集光レンズに導く光学系を備えて構成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルムスキャナ。
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