JP4840582B2 - 過硫酸洗浄システム - Google Patents

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本発明は、シリコンウエハなどの電子材料基板上に付着した有機汚染物などを硫酸に酸化性物質を添加して洗浄処理を行う過硫酸洗浄システムに関する。
シリコンウエハ、液晶用ガラス基板、フォトマスク基板などの電子材料基板からレジストなどを除去洗浄する工程において、一般的に、加温した濃硫酸に過酸化水素水を添加するSPMと呼ばれる洗浄液が用いられている。このSPM洗浄液は硫酸と過酸化水素の反応により、酸化力の非常に高い過硫酸(ペルオキソ二硫酸;H)及びカロ酸(ペルオキソ一硫酸;HSO)が生成するため、高い有機物除去性能を示すことが知られている。
また、この他に、硫酸を主体とする洗浄液に過硫酸塩を添加する方式が開発されている(例えば、非特許文献1参照)。
Peter van Zant,"Semiconductor International",1984,p.109−111
しかし、上記した従来技術のうち、前者のSPM洗浄液では、添加される過酸化水素水の分解によって硫酸が希釈されることから、過酸化水素水添加時に生成する過硫酸量も徐々に低下する。これに伴い、SPMによる洗浄効果も徐々に低下し、最終的には規定の処理時間内で完全に洗浄を完了することができず、該洗浄工程で歩留まり低下を招くおそれがある。また、洗浄効果を失った洗浄液は全量廃棄しなければならないため、薬品使用量が非常に多いという問題がある。
また、洗浄液に過硫酸塩を添加する後者の方式では、過硫酸塩としてアンモニウム塩を添加する場合、有機汚染物に対して過硫酸による高い洗浄効果を得られるが、徐々に洗浄液に硫酸アンモニウムが蓄積して、被洗浄材表面で硫酸アンモニウムが析出するため、その後の洗浄工程に悪影響を及ぼすことがある。また、ナトリウム塩、カリウム塩などの金属塩に関しても被洗浄材に対して悪影響を与えることから、現在では洗浄工程に極力これらの金属イオンが混入しないように注意が払われている。
本発明は、上記事情を背景としてなされたものであり、濃硫酸に高純度化した過硫酸を添加することで、SPM洗浄液と同等以上の洗浄効果があり、かつ洗浄液ライフを長く保つことができる過硫酸洗浄システムを提供することを目的とする。
すなわち、本発明の過硫酸洗浄システムのうち、請求項1記載の発明は、硫酸溶液を含む洗浄液によって被洗浄材を洗浄する洗浄槽と、過硫酸塩を超純水に溶解させて過硫酸塩濃度を10〜500g/Lとした過硫酸塩水溶液を電気透析して過硫酸濃度が50〜1000g/Lの過硫酸溶液を40℃以下の液温で生成する電気透析装置を備える過硫酸溶液生成手段と、前記過硫酸溶液を前記洗浄液に添加する過硫酸添加手段とを具備することを特徴とする。
請求項2記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項1記載の発明において、前記過硫酸溶液生成手段は、前記過硫酸塩と前記超純水とが供給され前記過硫酸塩が前記超純水に溶解して過硫酸塩濃度を10〜500g/Lとした過硫酸塩水溶液が調製される過硫酸塩水溶液調製槽を備えることを特徴とする。
請求項3記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記洗浄液の硫酸濃度が8〜17Mであることを特徴とする。
請求項4記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の発明において、前記洗浄槽中の洗浄液の温度を80〜200℃の範囲内で調整することができる温度調整手段を具備することを特徴とする。
請求項5記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記被洗浄材が半導体基板であることを特徴とする。
請求項6記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記洗浄液の硫酸濃度を計測する硫酸濃度計測手段と、前記洗浄液の過硫酸濃度を計測する過硫酸濃度計測手段と、前記硫酸濃度の計測値に基づいて前記洗浄液の硫酸濃度を制御するとともに前記過硫酸濃度の計測値に基づいて前記過硫酸溶液の添加を制御する制御手段を具備することを特徴とする。
請求項7記載の過硫酸洗浄システムの発明は、請求項6に記載の発明において、超純水を洗浄液に補給する超純水補給ラインと、硫酸を洗浄液に補給する硫酸補給ラインとを具備し、前記制御手段は、硫酸濃度の計測値が予め設定した第一の規定硫酸濃度値より高い場合には洗浄液に前記超純水補給ラインから超純水を補給し、硫酸濃度の計測値が予め設定した第二の規定硫酸濃度値より低い場合には洗浄液に前記硫酸補給ラインから硫酸を補給し、過硫酸濃度の計測値が予め設定した規定過硫酸濃度値より低い場合には前記過硫酸添加手段から過硫酸溶液を添加するように制御するものであることを特徴とする。なお、上記第一の規定硫酸濃度値は、上記第二の規定硫酸濃度値以上に設定される。
本発明によれば、過硫酸溶液生成手段によって過硫酸溶液が生成され、この過硫酸溶液が硫酸溶液を含む洗浄液に添加される。過硫酸溶液が添加された洗浄液は、硫酸と過硫酸の作用によって高い洗浄能力を発揮し、洗浄槽において、例えば、半導体基板に付着しているレジスト残渣などの有機汚染物をアッシングをすることなく効果的に洗浄することを可能にし、洗浄液も品質が低下することなく長期に亘って使用することが可能になる。
上記過硫酸溶液生成手段は過硫酸塩を原料として過硫酸溶液を生成する。例えば、市販されている過硫酸塩、例えば過硫酸ナトリウムや過硫酸カリウムなどを超純水に溶解し、電気透析装置を用いた電気透析反応によって得る。電気透析装置はイオン交換樹脂に必要な再生操作・再生液が不要であり、水溶液中の過硫酸濃度を変えることが可能であることから好ましい。
過硫酸塩は、過硫酸塩水溶液調製槽で粉末薬品を超純水で溶解することによって作ることができ、該調製槽内での過硫酸塩濃度は10〜500g/l程度とするのが望ましい。過硫酸塩を溶解する操作は必ずしも装置内に組み込む必要は無く、別途溶解させた後に過硫酸塩水溶液調製槽に添加してもよい。これを電気透析装置の脱塩室に通液して陽極側濃縮室に過硫酸イオンを電気透析し、好適には50〜1000g/l程度の高純度過硫酸溶液を得る。このとき、過硫酸は非常に強い酸化力をもつため、イオン交換膜などとの反応を抑える必要がある。また、過硫酸は高温になるにつれ自己分解反応するため、できるだけ低温でイオン交換操作を行うことが好ましく、40℃以下であれば過硫酸の反応はほとんど無視できる。
電気透析装置により塩類溶液を酸とアルカリに分離する技術は古くから既に知られており(例えば特許公報第3015486号)、陽イオン交換膜、陰イオン交換膜、バイポーラ膜および給電用電極等で構成され、電気透析操作できるものであれば特にこれらの材質、構造、通液方法等に制限を受けない。さらに各イオン交換膜間にイオン交換樹脂を充填してもよい。すなわち、高濃度の過硫酸塩溶液から過硫酸イオンを電気透析し、陽極側濃縮水で過硫酸を生成できればよい。また、供給する過硫酸塩溶液の脱塩室からの排出液を再度、過硫酸塩水溶液調製槽に返送したり、脱塩室入口に返送することも可能である。陽極側濃縮室への供給水には超純水を用い、過硫酸濃度50〜1000g/lの範囲になるように供給水量、投入電流量を調節するのが好ましい。陰極側濃縮室への供給水は超純水を用いることが好ましい。
本発明としては、洗浄槽に添加する過硫酸溶液の濃度は特に制限しないが、過硫酸溶液の添加により洗浄液量は徐々に増加することになるので、洗浄液の排出量を少なくするためにも過硫酸溶液における過硫酸濃度は上記のように50〜1000g/lの範囲とする。50g/l未満であると、洗浄液の過硫酸濃度を調整するために添加する過硫酸溶液量が多くなってしまい、洗浄液の総量が過度に増加してしまう。一方、1000g/lを超える過硫酸濃度の洗浄液については、原料となる過硫酸塩の溶解量は500g/l程度が限界であり、この過硫酸塩溶液を濃縮するとしても過硫酸イオン濃度が高いため2倍濃縮(1000g/l)が限界である。したがって、過硫酸濃度1000g/lを超える溶液を調製することは困難である。
なお、硫酸と過酸化水素水の混合液を洗浄液として用いる従来のSPM洗浄においても過硫酸が生成するが、温度条件や硫酸濃度、過酸化水素水の添加量、存在する不純物量等によって変動することから、SPM洗浄では、通常、過硫酸濃度の制御または監視を行っていない。しかし本方法では、過硫酸溶液中の濃度を事前に吸光光度計などの過硫酸濃度計測手段によって把握しておくことによって、総量が把握されている洗浄液中の過硫酸濃度を推定することが可能であり、洗浄液中の過硫酸濃度調整を容易に行うことができる。また、洗浄液の循環流路にUV吸光光度計などの過硫酸濃度計測手段を設置し、この濃度を常時モニタリングすることによって、より正確な薬液濃度に維持することも可能である。過硫酸溶液は連続または間欠的に洗浄液に添加する方法でよく、洗浄液中の過硫酸濃度を0.1g/l以上に維持するように添加方法を設定すれば、洗浄液を交換することのない洗浄によっても清浄度の高い電子基板材料を長時間得ることができる。過硫酸濃度を測定する計測手段は特に限定されることはなく、UV吸光光度計などの電磁波の吸光を利用するものや、電気化学反応を利用するものでもよく、硫酸または水溶液中の過硫酸濃度が測定できればよい。
過硫酸添加手段は、洗浄液に過硫酸を連続してまたは断続的にさらには任意の時機に添加できるものであればよい。過硫酸添加手段は、過硫酸生成手段とは独立して動作をし、過硫酸の生成とは関係なく添加を行うものでもよく、また、過硫酸溶液生成手段の動作、停止に連動して添加の実行、停止が行われるものであってもよい。なお、過硫酸溶液は、添加に備えて貯留していると多少なりとも自己分解が生じるので、過硫酸添加手段は過硫酸溶液生成手段の動作に連動して添加がなされるものが望ましい。なお、過硫酸溶液の添加は、洗浄槽内において洗浄液に過硫酸溶液が添加されている状態が得られるものであればよく、添加場所は、洗浄槽外でも良く、また、洗浄槽内に直接添加するものであってもよい。また、洗浄前または洗浄中の添加と併せて、洗浄後の洗浄液(洗浄槽から排出された洗浄液など)に過硫酸溶液を添加することで、洗浄液に移行した残留レジストなどの分解を促進することも可能である。
洗浄槽では、液温度を好適には80〜200℃に調整して洗浄効果を高めるのが望ましい。さらに、好ましくは下限120℃、上限180℃である。適温に加温された洗浄液は、過硫酸による酸化能力も高まっており、電子材料基板に塗布されるレジスト等の有機汚染物を短時間で剥離・除去するとともに、洗浄液に有機汚染物を溶解させる。上記温度範囲よりも洗浄液の温度が低い場合は、電子材料基板上の有機汚染物を十分に剥離・除去することができず、過硫酸による分解反応も非常に遅くなる。また、上記温度範囲よりも洗浄液の温度が高い場合は、添加した過硫酸溶液が極めて短時間で自己分解してしまうため、洗浄液に溶解した有機汚染物や電子基板材料表面に付着している有機汚染物を効率的に分解処理できなくなる。したがって、洗浄槽内における洗浄液の適温は上記範囲となる。
洗浄槽内の洗浄液の温度は、温度調整手段によって調整することができる。該温度調整手段は、洗浄液を加熱するヒータや熱交換器などの加熱装置によって構成することができる。洗浄液の温度調整は、洗浄槽内において行ってもよく、また洗浄槽内に洗浄液を導入する前に循環ラインなどによって洗浄液の温度調整をするものであってもよい。
なお、洗浄液に添加された過硫酸は有機汚染物を分解後、または自己分解後に硫酸へ変わるため、添加する過硫酸濃度を高くすることによって、洗浄液の硫酸濃度を比較的一定に維持したまま長時間洗浄操作を行うことが可能である。ただし、洗浄液温度が低い場合には周囲の水蒸気を吸湿することによって徐々に硫酸濃度は低下し、逆に洗浄液温度が高い場合は、水分の蒸発量が多くなることによって硫酸濃度が徐々に高くなる。装置の稼動条件によって硫酸濃度の変動が異なるので、本システムには硫酸濃度をモニタリングする計測装置を設置し、硫酸濃度をできるだけ一定にするために硫酸(例えば97%濃度)および超純水を補給するシステムを組み込むのが望ましい。
また、蒸発量に対して添加する硫酸溶液量等の添加液量が多い場合は、洗浄槽や洗浄液循環流路などに取り付けたブローラインなどから、連続または間欠的に洗浄液を排出し、洗浄液量を一定に保つようにするのが望ましい。
上記した硫酸濃度の調整や前記した過硫酸濃度の調整は、硫酸濃度計測手段や過硫酸濃度計測手段による計測結果を受けて制御手段によって補給ラインや過硫酸溶液添加手段に設けた弁やポンプなどを制御することによって行うことができる。制御手段は、例えば、前記弁やポンプなどを制御するCPUおよびこれを動作させるプログラムなどにより構成することができる。
本発明では、シリコンウエハ、液晶用ガラス基板、フォトマスク基板などの半導体基板などの電子材料基板を被洗浄材としてレジストなどを除去洗浄するシステムとして好適であり、該電子材料基板をアッシングを行うことなく清浄に洗浄することが可能である。ただし、本発明としては、被洗浄材が電子材料基板に限定されるものではなく、高い酸化力による洗浄が必要とされる種々のものを対象とすることが可能である。
以上説明したように、本発明の過硫酸洗浄システムは、硫酸溶液を含む洗浄液によって被洗浄材を洗浄する洗浄槽と、過硫酸塩を超純水に溶解させて過硫酸塩濃度を10〜500g/Lとした過硫酸塩水溶液を電気透析して過硫酸濃度が50〜1000g/Lの過硫酸溶液を40℃以下の液温で生成する電気透析装置を備える過硫酸溶液生成手段と、前記過硫酸溶液を前記洗浄液に添加する過硫酸添加手段とを具備するので、シリコンウエハなどの基板上に付着した有機汚染物に対し、洗浄液である硫酸に過硫酸溶液を添加することで高度な洗浄が可能となるとともに、従来から用いられているSPMに比べて洗浄液ライフを長くして薬品使用量を低減することができる。また、洗浄液中の過硫酸を必要濃度以上に保つことによって、電子材料基板等の洗浄速度を従来のSPM洗浄より大きくし、洗浄プロセスのスループットを向上できる。
(実施形態1)
以下に、本発明の一実施形態を図1〜図3に基づいて説明する。
過硫酸洗浄システムは、硫酸を含む洗浄液16を収容する洗浄槽1を備えており、該洗浄槽1には、それぞれ開閉弁2、4を介して97%硫酸補給ライン3と超純水補給ライン5とが接続されている。
また、洗浄槽1の出液側には、循環ライン6が接続されており、該循環ライン6には、過硫酸濃度計測手段である過硫酸濃度測定装置7と、硫酸濃度計測手段である硫酸濃度測定装置8とが設けられている。過硫酸濃度測定装置7および硫酸濃度測定装置8としては、それぞれの溶液に適した波長を用いた吸光光度計などの既知の装置などを用いることができ、それぞれの濃度を計測できるものであれば本発明としては特定の装置に限定されるものではない。計測結果はモニタなどで表示することで操作者が計測結果を容易に知ることができる。
また循環ライン6には、循環ポンプ9が介設されており、その下流側で開閉弁10を介してブローライン11が分岐接続されている。循環ライン6のさらに下流側には、SSなどを除去するフィルタ12が接続されており、さらにその下流側に循環ラインを流れる洗浄液を加熱するヒータなどの加熱装置13が設けられている。被洗浄材である半導体基板をアッシング等の前処理なしで洗浄する場合、洗浄によってSSが多量に発生することがある。この場合は循環ライン6に上記のようにSS除去フィルタなどのフィルタを設置することができる。或いは洗浄槽から循環ラインを別途設置し、循環ライン中にSS除去フィルタを設置してもよい。
また、加熱装置13の下流側で、循環ライン6には過硫酸添加ライン15が開閉弁14を介して接続されており、該過硫酸添加ライン15の上流側に過硫酸溶液生成手段20が設けられている。循環ライン6は、過硫酸添加ライン15の接続位置のさらに下流側で前記した洗浄槽1の入液側に接続されている。上記した開閉弁14、過硫酸添加ライン15は、本発明の過硫酸添加手段の一部を構成している。
次に、上記過硫酸溶液生成手段20の詳細について図2、3に基づいて説明する。
過硫酸溶液生成手段20は、過硫酸塩水溶液を収容する過硫酸塩水溶液調製槽21を備えており、該過硫酸塩水溶液調製槽21内には、水溶液を撹拌する撹拌装置26が設けられている。また過硫酸塩水溶液調製槽21には、それぞれ開閉弁22、24を介して過硫酸塩補給ライン23と超純水補給ライン25とが接続されている。
さらに過硫酸塩水溶液調製槽21には、過硫酸塩水溶液送液ライン27が接続されており、該過硫酸塩水溶液送液ライン27の他端側は、送液ポンプ28を介して電気透析装置30に接続されている。
電気透析装置30は、図3に示すように、陽極31と陰極32とが離隔して対向配置されており、これら陽極31および陰極32の近傍に、対極側を隔離するようにして陽極31側にカチオン交換膜33が配置され、陰極32側にアニオン交換膜34が配置されている。さらに、これらカチオン交換膜33とアニオン交換膜34との間に、互いに距離を隔ててアニオン交換膜35とカチオン交換膜36とが並設されている。これら交換膜によって、カチオン交換膜33とアニオン交換膜35との間が陽極側濃縮室30aとされ、アニオン交換膜34とカチオン交換膜36との間が陰極側濃縮室30cとされ、さらにこれら濃縮室の間がアニオン交換膜35とカチオン交換膜36とで囲まれて脱塩室30bとされている。
上記各室は独立して通液が可能になっており、脱塩室30bの入液側には、前記過硫酸塩水溶液送液ライン27が接続され、出液側には脱塩液ライン38が接続されている。脱塩液ライン38は、図2に示すように過硫酸塩溶液調製槽21に脱塩液を戻すように接続されている。
また、陽極側濃縮室30aの入液側には陽極側濃縮室供給水として超純水が供給されるように構成されており、出液側には前記過硫酸添加ライン15が接続されて生成された過硫酸が供給される。したがって、陽極側濃縮室供給水は、過硫酸添加手段の一部としての機能を有している。
また陰極側濃縮室30cの入液側には陰極側濃縮室供給水として超純水が供給されるように構成されており、出液側にはアルカリ液を系外に排出する廃液ライン39が接続されている。
次に、上記過硫酸洗浄システムの作用について説明する。
開閉弁2、4を開いて、97%硫酸補給ライン3から所定量の97%硫酸を洗浄槽1に供給し、超純水補給ライン5からは所定量の超純水を洗浄槽1に供給し、洗浄槽1内で硫酸濃度が8〜17Mの洗浄液16を調製する。洗浄槽1内の洗浄液16は、循環ポンプ9の動作によって循環ライン6を通して循環する。この際には、ブローライン11の開閉弁10は閉じておく。循環ライン6では、過硫酸濃度測定装置7で過硫酸濃度が測定され、硫酸濃度測定装置8で硫酸濃度が測定されつつ、フィルタ12によって洗浄液中のSSなどの汚染物が濾過されて加熱装置13に送られる。加熱装置13では、循環ライン6によって洗浄槽1に送られる洗浄液が洗浄槽1内で80〜200℃の温度となるように、該洗浄液を加熱する。したがって、循環ライン6の下流域における温度低下や後述する過硫酸溶液の添加による温度低下を見越して洗浄液を加熱するのが望ましい。
温度調整がなされた洗浄液には、過硫酸溶液生成手段20によって生成された過硫酸溶液が上記過硫酸添加手段によって添加され、前記洗浄槽1に戻される。
なお、過硫酸溶液生成手段20では、開閉弁22を開いて過硫酸塩補給ライン23から粉末状の過硫酸塩を過硫酸塩溶液調製槽21に供給するとともに、開閉弁24を開いて超純水補給ライン25から超純水を過硫酸塩溶液調製槽21に供給し、撹拌装置26で撹拌して過硫酸塩を超純水中に溶解させて過硫酸塩水溶液を調製する。これらの混合比を調製することで過硫酸塩溶液調製槽21内における過硫酸塩濃度を制御することができる。
過硫酸塩調製槽21内の過硫酸塩水溶液は、送液ポンプ28によって過硫酸塩水溶液送液ライン27を介して電気透析装置30に送液される。
電気透析装置30では、過硫酸塩水溶液が脱塩室30bに導入され、陽極側濃縮室30a、陰極側濃縮室30cにはそれぞれ超純水が導入される。上記過硫酸塩水溶液および超純水の導入に伴って陽極31、陰極32に通電すると、過硫酸塩水溶液中の過硫酸イオンなどの陰イオンが陽極31側に引き寄せられ、アニオン交換膜35を通過して陽極側濃縮室30aに導かれる。なお、陽極側濃縮室30aでは、カチオン交換膜33によって陽極側濃縮室30a内の陰イオンは陽極31側には移動せず、陽極側濃縮室30a内で濃縮される。一方、過硫酸塩水溶液中のNa、Kなどの陽イオンは、上記通電によって陰極32側に引き寄せられ、カチオン交換膜36を通過して陰極側濃縮室30cに導かれる。陰極側濃縮室30cでは、アニオン交換膜34によって陰極側濃縮室30c内の陽イオンは陰極32側には移動せず、陰極側濃縮室30c内で濃縮される。
陽極側濃縮室30aで濃縮された過硫酸イオンは、該濃縮室30aに導入された超純水とともに過硫酸水溶液として過硫酸添加ライン15へと送出される。また、陰極側濃縮室30cで濃縮された陽イオンは、該濃縮室30cに導入された超純水とともにアルカリ液として廃液ライン39へと送出されて系外に廃液される。また、脱塩室30bにおける過硫酸塩水溶液は、上記イオンの移動によって希釈(脱塩)されており、脱塩液として脱塩液ライン38へと送出され、前記した過硫酸塩調製槽21に戻されて残余の過硫酸塩が回収される。
上記のようにして生成された過硫酸水溶液は、開閉弁14を開くことによって過硫酸添加ライン15から循環ライン6を流れる洗浄液に添加される。この際の過硫酸水溶液は、前記したように過硫酸濃度が50〜1000g/lであるのが望ましい。この過硫酸濃度は、前記したように、過硫酸塩水溶液における過硫酸塩濃度を調整することによって行うこともでき、また電気透析装置30において、陽極濃縮室への供給液量の調整や投入電流量の調整によって過硫酸水溶液の過硫酸濃度を調整することができる。
なお、過硫酸の添加は、適宜または連続して行うものでもよいが、過硫酸洗浄システムの稼働初期には、洗浄液中の過硫酸濃度を適切値、例えば0.1g/l以上に調整するため、連続して添加を行う。なお、洗浄液に添加するまでの過硫酸水溶液は、前記したように40℃以下が望ましい。40℃を超えると自己分解の量が増加し、その酸化力が強まって過硫酸生成手段のイオン交換膜などの損傷を招きやすくなる上、洗浄液に添加される前に過硫酸濃度が低下しているため、洗浄液の洗浄能力が十分に上がらない。
洗浄槽1では、上記過硫酸水溶液の添加によって硫酸と過硫酸とを含む洗浄液16が収容されており、この洗浄液16に被洗浄材である半導体基板を浸漬、噴霧などによって接触させる。洗浄槽1内では、過硫酸イオンによって高い酸化作用が得られており、半導体基板上の汚染物などが効果的に剥離除去され、洗浄液中に移行する。洗浄槽1内に移行した汚染物は、さらに硫酸イオン、過硫酸イオンの酸化力によって分解がされて洗浄液の清浄化がなされる。
洗浄液16は、さらに上記のように循環ライン6を循環することで、洗浄液中に移行したSSなどの汚染物がフィルタ12で除去され、さらに加熱装置13において加熱されて洗浄槽1中における液温が好適には80〜200℃に維持される。また、過硫酸イオンの自己分解によって低下する過硫酸濃度は、前記した過硫酸添加手段によって洗浄液中に過硫酸水溶液が添加されて過硫酸濃度が適切な範囲に調整される。
洗浄液の過硫酸濃度は、過硫酸濃度測定装置7で測定されており、過硫酸濃度が適正値より低い場合には、前記過硫酸添加手段によって過硫酸溶液を洗浄液に所定量添加して過硫酸濃度を適正値に維持する。また、洗浄液の硫酸濃度も硫酸濃度測定装置8で測定されており、洗浄液の吸湿や過硫酸溶液の添加によって硫酸濃度が適正範囲より低くなった場合には、開閉弁2を開いて前記97%硫酸補給ライン3から洗浄液16に所定量の97%硫酸を補給して硫酸濃度を適正範囲にまで高める。また、洗浄液の蒸散などによって硫酸濃度が適正範囲を超えるに至った場合には開閉弁4を開いて超純水補給ライン5から洗浄液16に超純水を補給して硫酸濃度を適正範囲にまで低める。また、過硫酸溶液の添加や超純水の補給によって洗浄液量が過大になった場合には、開閉弁10を開いてブローライン11から所定量の洗浄液を排液して洗浄液量を適正に保つことができる。上記により洗浄液の硫酸濃度と過硫酸濃度とを適切に調整して被洗浄材を効果的に洗浄でき、洗浄液ライフも長く維持することができる。
(実施形態2)
上記実施形態では、洗浄液の硫酸濃度と過硫酸濃度とをそれぞれ測定装置で測定をし、測定値に基づいて硫酸濃度と過硫酸濃度とを調整するものとしており、該調整は例えば操作者が手動により行うことができる。次に説明する第2の実施形態他では、上記硫酸濃度と過硫酸濃度とを制御手段によって自動的に制御可能としたものである。以下、図4〜図6に基づいてその内容を説明する。なお、上記実施形態1と同様の構成については同一の符号を付し、その説明を省略または簡略化する。
この実施形態2においても洗浄液を循環させる循環ライン6に過硫酸濃度測定装置7と硫酸濃度測定装置8とが設けられており、それぞれの測定結果は制御手段40に出力されている。制御手段40は、例えばCPUとこれを動作させるプログラム、該プログラムやデータを格納しておくROMなどにより構成することができる。該制御手段40では、過硫酸濃度として必要な下限量である過硫酸濃度規定値と、硫酸濃度として適正な硫酸濃度規定範囲とが定められている。例えば、過硫酸濃度規定値としては、0.1g/l、硫酸濃度規定範囲としては8〜17Mを定めることができる。これら規定値および規定範囲は上記したROMなどに適宜読み出し可能なデータとして格納しておく。
さらに制御手段40では、前記した開閉弁2、4、14および送液ポンプ28の制御が可能になっており、上記測定装置で得られた硫酸濃度および過硫酸濃度にしたがって、これら開閉弁2、4、14と送液ポンプ28とを制御可能としている。
次に、上記過硫酸洗浄システムにおける硫酸濃度および過硫酸濃度の制御手順を図5、6のフローチャートに基づいて説明する。
過硫酸洗浄システムの稼働に従って、循環ライン6において洗浄液16が循環し、該洗浄液16の硫酸濃度が硫酸濃度測定装置8によって測定され、測定結果は制御手段40に出力される(ステップa1)。制御手段40では、測定結果を受けて、硫酸濃度の測定値と予め設定されている規定範囲(第一規定値〜第二規定値、第一規定値>第二規定値)とを比較して、規定範囲内であるが否かを判定する(ステップa2、a4)。測定値が規定範囲を超える場合(ステップa2)、硫酸濃度が高すぎるので、開閉弁4を開いて超純水補給ライン5から洗浄液16に所定量の超純水を補給して硫酸濃度を下げ、その後、開閉弁4を閉じて硫酸濃度制御を一旦終了する(ステップa3、a6)。また、測定値が規定範囲未満である場合(ステップa4)、硫酸濃度が低すぎるので、開閉弁2を開いて97%硫酸補給ライン3から洗浄液16に97%硫酸を補給して硫酸濃度を高め、その後、開閉弁2を閉じて硫酸濃度制御を一旦終了する(ステップa5、a6)。上記に該当しない場合、即ち測定値が規定範囲内にある場合、硫酸濃度の調整は不要であるので硫酸濃度制御を一旦終了する(ステップa6)。
上記した硫酸濃度の制御は、洗浄液の硫酸濃度を適宜または連続して測定することによって繰り返し行われ、その結果、硫酸濃度が適正範囲に維持される。上記制御手順により操作者による手動操作を必要とすることなく洗浄液の硫酸濃度を規定濃度範囲内に確実に維持することができる。
また、洗浄液における過硫酸濃度も同様に循環ライン6において過硫酸濃度測定装置7によって測定され、測定結果が制御手段40に出力される(ステップb1)。制御手段40では、測定結果を受けて、過硫酸濃度の測定値と予め設定されている過硫酸濃度の規定値とを比較して、測定値が規定値以上であるが否かを判定する(ステップb2)。測定値が規定値以上である場合、過硫酸濃度は適正であり調整は不要であるので過硫酸濃度制御を一旦終了する。一方、測定値が規定値未満である場合、過硫酸濃度が低いので、過硫酸添加手段を制御(開閉弁14の開等)して所定量の過硫酸溶液を循環ライン6の洗浄液に添加し、その後、開閉弁の閉動作等をして過硫酸濃度制御を一旦終了する。
上記した過硫酸濃度の制御は、洗浄液の過硫酸濃度を適宜または連続して測定することによって繰り返し行われる。該制御によって操作者による操作を必要とすることなく洗浄液の過硫酸濃度を規定濃度以上に維持することができる。
参考形態
上記実施形態1、2では、過硫酸溶液生成手段に電気透析装置を備えるものについて説明をした。上記電気透析装置に代えて陽イオン交換樹脂を用いた参考例を図7に基づいて説明する。
この参考形態では、過硫酸溶液生成手段以外は前記実施形態1または実施形態2と同様の構成を有しており、その説明は省略する。
この参考形態においても前記各実施形態1、2と同様に過硫酸塩水溶液調製槽を有しており、該過硫酸塩水溶液調製槽から過硫酸塩水溶液が供給される筒状の陽イオン交換樹脂槽50を備えている。該陽イオン交換樹脂槽50内には、溶液の通液が可能な状態で粒子状の陽イオン交換樹脂51が充填されている。該陽イオン交換樹脂塔50の入液側(下方部)には、前記過硫酸塩水溶液が供給される過硫酸塩水溶液供給路52が接続され、出液側には過硫酸水溶液送液路53が接続されて、過硫酸塩水溶液の通液が可能になっている。
前記過硫酸塩水溶液供給路52は、図示しない過硫酸塩水溶液調製槽に接続されており、過硫酸水溶液送液路53は図示しない過硫酸添加ラインに接続されている。
上記陽イオン交換樹脂塔50では、過硫酸塩水溶液供給路52から過硫酸塩水溶液が供給されると、陽イオン交換樹脂51間を通り、該陽イオン交換樹脂51によって過硫酸塩水溶液中の金属イオンなどの陽イオンが捕捉され、過硫酸イオンなどの陰イオンを含む溶液が過硫酸溶液として過硫酸水溶液送液路53へと排液され、これにより過硫酸水溶液が次々と生成される。生成された過硫酸水溶液は、上記各実施形態と同様に、過硫酸添加手段によって洗浄液に添加される。
以上本発明について上記実施形態に基づいて説明を行ったが、本発明は上記実施形態の内容に限定をされるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない範囲で適宜の変更が可能である。
上記実施形態1の過硫酸洗浄システムを用いて、97%硫酸約40L、超純水約8Lをそれぞれの補給ラインから洗浄槽に添加し、濃硫酸の洗浄液を調製した。洗浄システムの循環ポンプ、加熱装置を稼動して洗浄槽内の液温度を130〜140℃に保持した。同時に、過硫酸塩水溶液調整槽では過硫酸ナトリウム溶液を約400g/Lの濃度になるように調製し、送液ポンプにより約3L/hr.の流量で電気透析装置の脱塩室に供給し、陽極側濃縮室には約1L/hr.の流量で超純水を供給した。電気透析装置では5A/dmの電流密度になるように電流を投入して、陽極側濃縮室に過硫酸イオンを電気透析した。このようにして得られた陽極側濃縮室からの過硫酸水溶液濃度は約600g/L程度であり、液温度は約30℃であった。この過硫酸水溶液を同じ流量で洗浄槽に連続的に添加した。なお、陰極側濃縮室への供給水は超純水を用いて約0.2L/hr.で供給し、その濃縮水は連続的に排出した。また、硫酸濃度測定装置により、洗浄液の硫酸濃度がほぼ一定になるように、約0.5L/hr.の一定流量で97%硫酸を補給ラインから添加した。この条件で本装置を稼動すると、硫酸濃度16〜17M、過硫酸濃度2〜3g/Lで維持できた。循環ラインからのブローは約0.8L/hr.の流量で間欠的に行った。
洗浄槽では、レジストが塗布された6インチのシリコンウエハを10分間、同時に5枚浸漬し、浸漬・引上げ工程を含めると20枚/hr.の洗浄速度として24時間連続して洗浄した。引上げ後のウエハは超純水リンスによって洗浄液を十分取り除き、スピン乾燥させた。このような洗浄を行ったウエハについて、400℃に加熱して有機物残渣を質量分析計で測定するウエハアナライザ装置を用いて分析した。洗浄が完了したウエハ480枚について、いずれも200〜500pg/cmの範囲内であり、比較的清浄度の高いウエハが得られることを確認した。また、表面に超純水を添加して接触角を測定した結果、全てのウエハが5°以下であり、有機物残渣のない清浄なウエハであることが分かった。
24時間の稼動で、使用した97%硫酸約52L、過硫酸ナトリウム約2kg、廃液量は約75Lであった。
(比較例)
実施例1の洗浄槽に40Lの97%濃硫酸を添加し、過酸化水素水を15分毎に1L添加しながら、循環ポンプ、加熱装置を稼動して130〜140℃に洗浄液を保持した。実施例1と同様のレジスト塗布ウエハを洗浄し、同様の洗浄速度で評価試験を行った。この洗浄処理を8時間連続して行い、160枚のシリコンウエハを得た。洗浄を終えたこれらのシリコンウエハについて、上記のウエハアナライザを用いて有機物残渣量を測定した結果、洗浄開始から6時間後までのシリコンウエハの有機物残渣は全て200〜500pg/cmであり、レジストが完全に剥離した清浄なウエハを得ることができた。しかし、5時間以降から徐々に増加する傾向が認められ、6時間後に洗浄されたウエハ40枚のうち、15枚が500〜5000pg/cm検出され、3枚は5000pg/cm以上であった。また、接触角の測定でも、7時間以降では30°以上であり、7時間後に洗浄を行ったウエハ5枚には目視での完全にレジストが除去されずにレジストの付着が認められた。硫酸濃度は洗浄開始後から徐々に低下し、8時間後には11M程度まで低下しており、洗浄能力が不足したので洗浄液を廃棄した。硫酸濃度が低下するとシリコンウエハに強固に付着したレジストの場合に除去できない事例が発生した。
本試験により、24時間の稼動で97%硫酸約120L、過酸化水素水約100L必要であり、廃液約220L発生した。
本発明の一実施形態の過硫酸洗浄システムを示す概略図である。 同じく、過硫酸生成手段を示す概略図である。 同じく、電気透析装置を示す概略図である。 本発明の他の実施形態の過硫酸洗浄システムを示す概略図である。 同じく、洗浄液の硫酸濃度の制御手順を示すフローチャートである。 同じく、洗浄液の過硫酸濃度の制御手順を示すフローチャートである。 本発明のさらに他の実施形態であって、陽イオン交換樹脂を用いた過硫酸生成手段の一部を示す概略図である。
符号の説明
1 洗浄槽
2 開閉弁
3 97%硫酸補給ライン
4 開閉弁
5 超純水補給ライン
6 循環ライン
7 過硫酸濃度測定装置
8 硫酸濃度測定装置
9 循環ポンプ
11 ブローライン
13 加熱装置
14 開閉弁
15 過硫酸添加ライン
16 洗浄液
20 過硫酸溶液生成手段
21 過硫酸塩水溶液調製槽
28 送液ポンプ
30 電気透析装置
30a 陽極側濃縮室
30b 脱塩室
40 制御手段
50 陽イオン交換樹脂塔
51 陽イオン交換樹脂

Claims (7)

  1. 硫酸溶液を含む洗浄液によって被洗浄材を洗浄する洗浄槽と、過硫酸塩を超純水に溶解させて過硫酸塩濃度を10〜500g/Lとした過硫酸塩水溶液を電気透析して過硫酸濃度が50〜1000g/Lの過硫酸溶液を40℃以下の液温で生成する電気透析装置を備える過硫酸溶液生成手段と、前記過硫酸溶液を前記洗浄液に添加する過硫酸添加手段とを具備することを特徴とする過硫酸洗浄システム。
  2. 前記過硫酸溶液生成手段は、前記過硫酸塩と前記超純水とが供給され前記過硫酸塩が前記超純水に溶解して過硫酸塩濃度を10〜500g/Lとした過硫酸塩水溶液が調製される過硫酸塩水溶液調製槽を備えることを特徴とする請求項1記載の過硫酸洗浄システム。
  3. 前記洗浄液の硫酸濃度が8〜17Mであることを特徴とする請求項1または2に記載の過硫酸洗浄システム。
  4. 前記洗浄槽中の洗浄液の温度を80〜200℃の範囲内で調整することができる温度調整手段を具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の過硫酸洗浄システム。
  5. 前記被洗浄材が半導体基板であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の過硫酸洗浄システム。
  6. 前記洗浄液の硫酸濃度を計測する硫酸濃度計測手段と、前記洗浄液の過硫酸濃度を計測する過硫酸濃度計測手段と、前記硫酸濃度の計測値に基づいて前記洗浄液の硫酸濃度を制御するとともに前記過硫酸濃度の計測値に基づいて前記過硫酸溶液の添加を制御する制御手段を具備することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の過硫酸洗浄システム。
  7. 超純水を洗浄液に補給する超純水補給ラインと、硫酸を洗浄液に補給する硫酸補給ラインとを具備し、前記制御手段は、硫酸濃度の計測値が予め設定した第一の規定硫酸濃度値より高い場合には洗浄液に前記超純水補給ラインから超純水を補給し、硫酸濃度の計測値が予め設定した第二の規定硫酸濃度値より低い場合には洗浄液に前記硫酸補給ラインから硫酸を補給し、過硫酸濃度の計測値が予め設定した規定過硫酸濃度値より低い場合には前記過硫酸添加手段から過硫酸溶液を添加するように制御するものであることを特徴とする請求項6に記載の過硫酸洗浄システム。
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