JP4839935B2 - 包装袋およびその製造方法 - Google Patents
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さらに詳しくは、当該フィルムより形成する袋体の内面に微生物等の汚染や異物付着を防止して衛生性に優れると共に、包装袋を構成する表面、裏面のフィルムに形成された文字や記号など印刷絵柄が、位置ずれすることなく連続して形成され、文字、記号などの表示の読み取りが容易可能な包装袋およびその製造方法に関するものである。
これらの包装材料は、多種の材料からなり、そのメーカーも数多くあり、フィルムの積層工程や製袋工程において、材料を断裁したときの断裁屑や、材料の搬出入に伴う塵埃、虫等の異物、細菌や浮遊菌、製造装置のロール等と接触するため、フィルムや袋等の表面だけでなく、内面に付着するという恐れがあり、特に医薬品、食品等の経口品の場合、異物混入はタブーとされており、異物混入の防止の要求レベルが高まってきている。
このような包装材料の製造工程で発生する異物の付着を防止するために、本出願人は、本件出願に先立ち、従来の異物混入を防止するための積層シートおよびそれを用いた包装袋等としては、例えば、ヒートシール性をもつ筒状フィルムの外面に補強層を設けた積層シートおよびそれを用いた包装袋が開示されている(特許文献1、2参照)。
また、筒状フィルムの両面に積層する補強層に文字や記号など印刷絵柄を印刷する場合、表面の補強層と裏面の補強層に印刷される印刷絵柄の印刷見当を正確に合わせながらフィルムをヒートシールしなければならず、作業効率が悪いという問題がある。
また、補強層の内面にガスおよび水蒸気に対するバリア層を積層することにより、内容物の保存安定性に優れる包装袋を製造可能である。
図1は、本発明の第1実施例を示す積層シート10の断面概略図であり、図2は、図1の本発明に係る積層シート10の流れ方向の断面概略図であり、図3は、本発明の第2実施例を示す積層シート10の断面概略図であり、図4は、本発明の第3実施例を示す積層シート10の断面概略図であり、図5は、第1実施例の積層シート10の一例を示す断面概略図であり、図6は、第1実施例の積層シート10の他の一例を示す断面概略図であり、図7は、本発明に係る包装袋20の模式図であり、図8は、単列でヒートシール部を設けた本発明の積層シート10を示す模式図であり、図9は、複数列でヒートシール部を設けた本発明の積層シート10を示す模式図であり、図10は、ヒートシール性筒状フィルム1の製造工程を示す模式図であり、図11は、本発明に係る補強フィルム2の折り返し方法と半切方法を説明する模式図であり、図12は、本発明に係る補強フィルム2の折り返し方法を図11と別の角度で示す説明図であり、図13は、本発明に係る補強フィルム2の半切方法を図11と別の角度で示す説明図であり、図14は、本発明に係る積層シート10の製袋工程を示す模式図であり、図15は、補強フィルム2の半折り方法を示す説明図であり、図16は、本発明に係る積層シート10の製袋工程の一部を示す模式図であり、図17は、ヒートシール性筒状フィルム1に補強層2を積層する工程を示す模式図である。
図3に示すように、本発明の積層シート10は、単層若しくは多層の補強フィルム層2を流れ方向と平行な方向に折目を介して折り返し、ヒートシール性筒状フィルム1の外面を覆い、ヒートシール性筒状フィルム1を補強フィルム層2に内包した状態で、補強フィルム層2の端部同士と折り返し端同士でフィルムの流れ方向にヒートシールし、更に、図2に示すように流れ方向と直交する方向で包装袋の開口部となる部分に、ヒートシール性筒状フィルム1と補強フィルム層2とを片面ずつ層間ヒートシール部12を形成した後、更に、層間ヒートシール部12の外側から表面と裏面を更にヒートシールして底シール部6を形成して製造することができる。
そして、断裁位置で断裁することにより、図7に示す開口部を有する包装袋20を製造できる。
また、本発明に係る包装袋20の開口部となる部分に層間ヒートシール部12を形成することによって、積層シート10を断裁位置7で断裁して、開口部を形成後も開口部付近の積層フィルム10の層間に付着した異物が包装袋20内面に付着することを防止することができる。
図4に示すように、本発明の積層シート10は、単層若しくは多層の補強フィルム層2を流れ方向と平行な方向の略中心で半分に切断され、ヒートシール性筒状フィルム1の表裏に補強フィルム層2を対向させて、ヒートシール性筒状フィルム1の片方の側部を挟持した状態で、補強フィルム層2の外側からフィルムの流れ方向に連続して両端部同士をヒートシールし、更に、これと直交する方向で包装袋の開口部となる部分に、ヒートシール性筒状フィルム1と補強フィルム層2とを片面ずつ層間ヒートシール部12を形成した後、更に、層間ヒートシール部12の外側から表面と裏面を更にヒートシールして底シール部を形成して製造することができる。
なお、図示しないが、第3実施例において、ヒートシール性筒状フィルム1の両側の側部を挟持した状態で、補強フィルム層2の外側からフィルムの流れ方向に連続して両端部同士をヒートシールして製造してもよい。
そして、断裁位置で断裁することにより、開口部を有する包装袋20を形成できる。
上記において、本発明における積層シート10は、補強フィルム層2に文字や記号など印刷絵柄が、包装袋1袋毎の間隔で、包装袋形成時における表裏面の印刷絵柄の位置関係を考慮して、包装袋表裏面の印刷絵柄が同一面上に印刷してあるため、包装袋1袋毎の表面と裏面の印刷パターンは常に一定であり、文字、記号などの表示の読み取りを容易可能とするもので、ヒートシール性筒状フィルム1の内面は、外部から遮断されているため、特に生物的に汚染された粉塵等の異物が存在せず、衛生性に優れる。
また、本発明に係る包装袋20の開口部となる部分に層間ヒートシール部12を形成することによって、積層シート10を断裁位置7で断裁して、開口部を形成後も開口部付近の積層フィルム10の層間に付着した異物が包装袋20内面に付着することを防止することができる。
図5に示す本発明に係る積層シート10を構成する補強フィルム層2は、まず、印刷絵柄層を形成するインキ樹脂組成物5を塗布した基材層9と、ガスおよび水蒸気に対するバリア層4を接着層11を介して貼り合わせ、次いで、ガスおよび水蒸気に対するバリア層4の内側にヒートシール性筒状フィルム1をヒートシール性を有する層3を介して貼り合わせて積層させて構成される。
なお、本発明に係る積層シート10を構成する補強フィルム層2は、図5の実施例に限定されず、例えば、複数の基材層を積層させてもよく、複数の基材層の層間にバリア層4を積層させてもよく、バリア性の基材層9を用いてもよく、複数層の共押しフィルムであってもよい。
上記のヒートシール性筒状フィルム1の厚さとしては、包装袋の使用目的等によって任意であるが、約10μm〜300μm位が好ましい。
更に、気体を窒素ガス又は炭酸ガスなどの不活性ガスを用いることは、ダイスに樹脂の酸化物などの固形物の発生を抑制し、またヒートシール性筒状フィルム1内における煙の微粒子を減少させるので好ましい。
なお、補強層2自体が、ヒートシール性を有する層であれば、直接、接着層を介さずにヒートシール性筒状フィルム1に積層させることができる。
上記のフィルムないしシートの厚さとしては、袋体の使用目的等によって任意であるが、約10μm〜200μm位が好ましい。
上記において、金属、及び、無機酸化物の蒸着膜の膜厚としては、厚さ50Å〜3000Å位のものを使用することが好ましく、100〜1000Å位のものが望ましい。
本発明において、上記のバリア性を付与する蒸着層を支持する樹脂のフィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレイト等のポリエステル系樹脂フィルム、各種ナイロン等のポリアミド系樹脂フィルム、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、環状ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリブデン樹脂フィルム等のポリオレフィンフィルム、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリカ−ボネ−ト系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂、ポリアリールフタレイト樹脂、シリコーン系樹脂、ポリスルホン系樹脂、ポリフェニレンスルフィド系樹脂、ポリエーテルスルホン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、セルロース系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリ塩化ビニリデンフィルム、アセタール系樹脂フィルム、フッ素系樹脂、その他等を使用することができる。
なお、本発明においては、特に、ポリプロピレン系樹脂、ポリエステル系樹脂、または、ポリアミド系樹脂のフィルムないしシートを使用することが好ましい。
上記のフィルムないしシートの厚さとしては、任意であるが、通常、5〜300μm位が好ましく、10μm〜100μm位が望ましい。
本発明に係るヒートシール性筒状フィルムにヒートシール性を有する層3としては、例えば、低密度ポリエチレン樹脂、中密度ポリエチレン樹脂、高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂、メタロセン触媒を利用して重合したエチレン・αオレフィンとの共重合体樹脂、エチレン・ポリプロピレン共重合体樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸共重合体樹脂、エチレン・アクリル酸エチル共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸共重合体樹脂、エチレン・メタクリル酸メチル共重合体樹脂、エチレン・マレイン酸共重合体樹脂、アイオノマー樹脂、酢酸ビニル共重合体、ポリオレフィン樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物、エステル単量体をグラフト重合、または、共重合した樹脂、無水マレイン酸、若しくはクエン酸をポリオレフィン樹脂にグラフト変性した樹脂ないしこれらを単層、または共押し単層フィルム化したシート、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリアミド(6ナイロン、6,6ナイロン)樹脂、セルロースアセテート樹脂、エチレン・酢酸ビニル共重合体ケン化物等のプラスチックの延伸又は未延伸フィルムないしシ−トや、その他、紙、アルミニウム箔等と積層して使用することができる。
中でも、本発明において、ヒートシール性筒状フィルムにヒートシール性を有する層3のヒートシール面の材質は、比較的熱溶融温度が低い樹脂が好ましく、具体的には、低密度ポリエチレンやエチレン・酢酸ビニル共重合体、エチレン・アクリル酸共重合体、エチレン・アクリル酸エステル共重合体、アイオノマー等を使用することが、ヒートシール性チューブ内部での熱融着を阻止できるという利点を有するため、より好ましいものである。
また、本発明において、ヒートシール性筒状フィルムにヒートシール性を有する層3としては、ヒートシール性筒状フィルム1および補強層2の間に挿入し、ヒートシール性筒状フィルム1と補強層2との相互に融着する場合であって、補強層2の融着面がアルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルム等の場合、中でも酸変性ポリオレフィン樹脂であることが、層間密着性の点から好ましく、更に、添加物のほとんどないマレイン酸で変性したポリオレフィン樹脂が、衛生面から好ましい。
また、その厚さとしては2μm〜100μm位が好ましく、5μm〜70μm位がより好ましい。
なお、ヒートシール性筒状フィルムにヒートシール性を有する層3は、予め補強層2と貼り合せてからヒートシール性筒状フィルム1と積層させてもよく、また、ヒートシール性筒状フィルム1と補強層2とをラミネートする際に、ヒートシール性筒状フィルム1と補強層2との層間に挿入して積層させてもよく、また、包装袋2を構成するヒートシール性筒状フィルム1と補強層2との材質、包装袋に必要な物性、加工適性等によって使い分けることができる。
その添加量としては、極微量から数十%まで、その目的に応じて、包装袋の内面に低分子成分が移行しない範囲において任意に添加することができる。
上記において、一般的な添加剤としては、例えば、滑剤、架橋剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、アンチブロッキング剤、染料、顔料等の着色剤、その他等を使用することができ、更には、改質用樹脂等も使用することができる。
かかる印刷絵柄層は、例えば、通常のインキ組成物を使用してオフセット印刷あるいはグラビア印刷、フレキソ印刷、凸版印刷、シルクスクリーン印刷、その他等の通常の印刷法等によって形成することができる。
印刷インキの塗布量は、塗布後の乾燥状態で1μm〜8μm位が好ましく、塗布部において2g/m2〜3g/m2であることがより好ましい。
そして、本発明においては、上記の積層を行う際に、必要ならば、例えば、コロナ処理、オゾン処理、フレーム処理、その他等の前処理をフィルムに施すことができる。
中でも、本発明において、ドライラミネーション法が、接着強度に優れ、より好ましいものである。
上記のラミネート用接着剤のコーティング方法としては、例えば、ダイレクトグラビアロールコート法、グラビアロールコート法、キスコート法、リバースロールコート法、フォンテン法、トランスファーロールコート法、その他の方法で塗布することができる。
その塗布量としては、0.1g/m2〜10g/m2(乾燥状態)位が好ましく、1g/m2〜5g/m2(乾燥状態)位がより好ましい。
図10は、ヒートシール性筒状フィルム1の製造工程を示す模式図である。
積層シート10を製造するに際し、まず、図10に示すようにインフレーション用ダイ103を備えた押出機104より押出された筒状のインフレーションフィルム100の一端を密封し、インフレーションフィルムの内側に、空気供給口より除塵空気を送り込んでインフレーションフィルムをふくらませて所定の大きさとするとともに、インフレーションフィルムの内側をクリーンにする。
上記除塵空気としては例えば除塵フィルターを通過して除塵処理された空気等が用いられる。所定の大きさにふくらませられ、かつクリーンなインフレーションフィルムはガイド板102とピンチローラー101とによって偏平状に形成されて偏平なチューブ状のインフレーションフィルムが得られ、ヒートシール性筒状フィルム1の他端を密封することにより長尺で、内面が外気に晒されることの無いクリーンな袋状の基材が得られる。
図11に示す補強層巻き取りロール201から繰り出された補強フィルム層2は、図13に示す斜め板(金属板)202を介して方向転換した後、図13に示す補強フィルム層2の略中心部で半切用カッター刃205により半切され、M板(金属板)203を介して方向転換と同時に上下に分かれて対向させてからヒートシールに供される。
なお、補強層巻き取りロール201は、図11に示すように、通常、横向きにセットされているが、製袋シート巻き取りロール21を縦向きにセットすることで斜め板202を不要とした製袋機を使用してもよい。
図14に示すように、補強層の巻き取りロール201から繰り出された補強層2は、斜め板202で縦向きに方向転換した後、半切用カッター刃205で半切され、M板203によって上下に振り分けられ、再度斜め板202で90度方向転換してから、対向する補強層2間に、別途、ヒートシール性筒状フィルムの巻き取りロール200から供給されたヒートシール性筒状フィルム1を挟み込んで積層され、補強層2の外側からシールバー105、106、107によって、サイドシール部、層間ヒートシール部および底シール部を形成し、サイドカッター刃207によってサイドシール部を化粧裁ちした後、巻き取りロール208により巻き取ることにより、本発明に係る積層シート10を製造できる。
図15に示すように、製袋機で繰り出された補強フィルム2は、斜め板202を介して縦に方向転換した後、三角板(二等辺三角形の金属板)206を介して流れ方向と平行な方向に折目を介して略中心で折り返され、ヒートシールに供される。
なお、図16は、後工程のヒートシール工程及び巻き取り工程を省略してある。
図16に示すように、補強層巻き取りロール201から繰り出された補強層2は、三角板206で流れ方向と平行な方向に折目を介して略中心で折り返された後、別途供給され、斜め板202で90度方向転換したヒートシール性筒状フィルム1を対向する補強層2間に挟み込んで積層され、図示しないが、補強層2の外側からシールバーによって、サイドシール部、層間ヒートシール部および底シール部にシール部を形成し、サイドカッター刃207によってサイドシール部を化粧裁ちされた後、巻き取りロール208により巻き取られ、本発明に係る積層シート10が得られる。
図17に示すように、ヒートシール性筒状フィルム1の表裏両面に補強層2が積層され、補強層2の外側からシールバーによって、サイドシール部、層間ヒートシール部および底シール部にシール部を形成し、巻き取りロール108により巻き取り、積層シート10が得られる。
なお、インフレーションフィルムの製造は共押出法による多層インフレーションフィルム製造装置を用いても良い。
また、上記のようにして得られた本発明に係る積層シート10は、少なくとも、積層シート10の両サイドを流れ方向に連続してヒートシール部を設けると共に、積層シート10の切断端部、即ち、巻取りの巻き始め、及び、巻き終わりの部分を幅方向に連続してヒートシール部を設け、その後、巻き取ることによって、外部から遮断されているため、クリーンルームから搬出された後、包装材料の流通過程においても、包装材料30の内面に微生物等の汚染や異物が付着することなく、クリーン度の高い状態を保持することができるという利点を有するものである。
図9に示すように、積層シート10の両サイドを流れ方向に連続してヒートシール部6を設けると共に、略中央を流れ方向に連続してヒートシール部6を設け、積層シート10の切断端部、即ち、始端と終端に幅方向に連続してヒートシール部6及び断裁位置7を設けて複数列による加工ができる。しかる後、複数列の積層シート10の状態で、あるいは流れ方向の断裁位置7でいくつかに切り分けて巻き取った状態で輸送することができるものである。
上記において、積層シートの両サイド及び切断端部を連続してヒートシールすることによって、外部から遮断されているため、クリーンルームから搬出された後、包装材料の流通過程においても、引き続き、包装材料の内面に微生物等の汚染や異物が付着することなく、クリーン度の高い状態を保持することができるという利点を有する。
まず、積層シート10の流れ方向に、断裁位置7を外側端部に設けたヒートシール部6でヒートシールする。
次に、積層シート10の幅方向に層間ヒートシール部12及びボトムシール部6を設け、ボトムシール部6から若干(1mm〜10mm)離れた位置に断裁位置7を設けて、及びボトム部を形成することができる。
なお、本発明に係る積層シート10をヒートシールして巻き取る工程において、包装袋20に収納する内容物が、酸化しやすい場合、必要に応じて、窒素ガス置換雰囲気内でヒートシールや巻き取りを行ってもよく、また、必要に応じて、積層シートを構成するフィルムの層間に、脱酸素剤を収納してもよい。
まず、図10に示すようなインフレーション用ダイ103を備えた押出機より高密度ポリエチレン樹脂を溶融して押出された筒状のインフレーションフィルム100の一端を密封し、インフレーションフィルムの内側に、空気供給口より孔径0.2μmのフィルターで濾過した除塵空気を送り込んでインフレーションフィルムをふくらませて所定の大きさとすることにより、内面がクリーンな厚み60μmの高密度ポリエチレンチューブ(ヒートシール性筒状フィルム1)を作製し、扁平に押し潰し、巻き取って、幅360mmの巻取を製造した。
一方、補強層2として、外側から順に裏面にグラビア印刷で文字や記号など印刷絵柄層を形成した厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルムと、厚み15μmの2軸延伸ポリアミドフィルムと、厚み30μmの直鎖状低密度ポリエチレンフィルムとを2液硬化型のウレタン系接着剤層を介して積層して、層構成が、(外面)2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/2軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)(内面)からなる積層フィルムを作製した。なお、補強層2の幅は、840mmとした。
次に、上記で得られた補強層巻き取りロール201を製袋機にセットして繰り出し、直鎖状低密度ポリエチレンフィルム面を内側にして三角板206で補強層2の流れ方向と平行な方向に折目を介して折り返した。一方、ヒートシール性筒状フィルム1を別途横向きに製袋機にセットし、斜め板202で90度方向転換した後、ヒートシール性筒状フィルム1を補強層2で内包した状態で、外側の補強層2のみをシールバー105によって両端部を連続してヒートシールした。しかる後、サイドシール部と直交する方向に所定の間隔で層間ヒートシール部12をシールバー106によって形成し、サイドカッター刃207によってサイドシール部が10mm幅となるように断裁位置7で化粧裁ちした後、幅390mmのサイドシール製袋巻き取りロール208により巻き取り、図3に示す、片面の層構成、2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/2軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/直鎖状低密度ポリエチレンフィルム(30μm)/高密度ポリエチレンチューブ(60μm)からなる積層シート10を作製した。
次に、上記で得られた巻取り状態の積層シート10を輸送して、巻取り状態の積層シート10を粘着ローラー間に通して両外面に付着した異物を除去しつつクリーンルーム内に導入した後、層間ヒートシール部12の端寄りに底シール部6を設け、底シール部6の外側の層間ヒートシール部12に設けた断裁位置7で裁断して、開口部を設けて、図7に示す、外寸、390mm×550mm、シール巾10mmの本発明に係る包装袋20を作製した。
上記で得られた包装袋20に、精製寒天末を収納し、その後、開口部をヒートシールして端縁シール部を形成して袋を密封することにより包装体が得られた。
上記で製造した巻取り状態の積層シート10は、包装袋を構成する表面、裏面のフィルムに形成された文字や記号など印刷絵柄が、位置ずれすることなく連続して形成され、文字、記号などの表示の読み取りが容易可能で、更に、積層シート10をクリーン度の低い環境下においても、開口部が設けられるまでは積層シート10の内面に微生物等の汚染や異物が付着することなく、衛生性に優れた積層シートであった。
一方、補強層2として、外側から順に、裏面にグラビア印刷で文字や記号など印刷絵柄層を形成した厚み12μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルムと、厚み15μmの2軸延伸ポリアミドフィルムと、厚み9μmのアルミニウム箔とを接着剤(2液硬化型のウレタン系接着剤層)を介して積層した後、アルミニウム箔面にマレイン酸変性ポリエチレン樹脂(15μm)を押し出しラミネートして、層構成、(外面)2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/2軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/アルミニウム箔(9μm)/マレイン酸変性ポリエチレン(15μm)(内面)からなる積層フィルムを作製した。なお、補強層2の幅は、400mmとした。
次に、上記で得られたヒートシール性筒状フィルム巻き取りロール200を製袋機にセットして繰り出し、別途横向きに製袋機にセットした補強層の巻き取りロール201から繰り出した補強層2を斜め板202で縦向きに方向転換した後、半切用カッター刃205で半切し、M板203によって上下に振り分け、再度斜め板202で90度方向転換し、マレイン酸で変性したポリエチレン樹脂層面を内側にして対向させた補強層2でヒートシール性筒状フィルム1を内包し、ヒートシール性筒状フィルム1の一方のサイド部を狭持した状態で、外側の補強層2からシールバー105によって両端部を連続して接合し、しかる後、サイドシール部と直交する方向に所定の間隔で層間ヒートシール部12及び底シール部をシールバー106、107によって形成し、サイドカッター刃207によってサイドシール部が5mm幅となるように断裁位置7で化粧裁ちした後、幅180mmの巻き取りロール208により巻き取り、図4に示す、片面の層構成、(外面)2軸延伸ポリエチレンテレフタレイトフィルム(12μm)/接着剤層/2軸延伸ポリアミドフィルム(15μm)/接着剤層/アルミニウム箔(9μm)/マレイン酸で変性したポリエチレン樹脂層(15μm)/高密度ポリエチレンチューブ(60μm)(内面)からなる積層シート10を作製した。
次に、上記で得られた巻取り状態の積層シート10を輸送して、巻取り状態の積層シート10を粘着ローラー間に通して両外面に付着した異物を除去しつつクリーンルーム内に搬入した後、層間ヒートシール部12に設けた断裁位置7で裁断して、開口部を設けて、図7に示す、外寸、180mm×260mm、シール巾5mmの本発明に係る包装袋20を作製した。
上記で得られた包装袋20に、精製寒天末を収納し、その後、開口部をヒートシールして端縁シール部を形成して袋を密封することにより包装体が得られた。
上記で製造した巻取り状態の積層シート10は、包装袋を構成する表面、裏面のフィルムに形成された文字や記号など印刷絵柄が、位置ずれすることなく連続して形成され、文字、記号などの表示の読み取りが容易可能で、更に、積層シート10をクリーン度の低い環境下においても、開口部が設けられるまで積層シート10の内面に微生物等の汚染や異物が付着することなく、衛生性に優れ、更に、酸素ガスバリア性、水蒸気ガスバリア性、光遮断性、層間密着性にも優れた積層シート10であった。
微粒子試験について次の様にして評価した。
(微粒子試験)
上記で得られた三方製袋体に、超純水100mlを充填し、15秒間振とうした後40分間静置してから開封し、取り出した水に含まれる粒子数を液中パーティクルカウンターで計数した各サイズの個数を単位面積(個/cm2)に換算して表1に示す。
2 補強フィルム層
3 ヒートシール性筒状フィルム1に対しヒートシール性を有する層
4 ガスおよび水蒸気に対するバリア層
5 インキ樹脂組成物層
6 ヒートシール部
7 断裁位置
8 開口部
9 基材層
10 積層シート
11 接着層
12 層間ヒートシール部
20 包装袋
100 インフレーションフィルム
101 ピンチローラ
102 ガイド板
103 インフレーション用ダイ
104 押出機
105、106、107 シールバー
200 ヒートシール性筒状フィルムの巻き取りロール
201 補強層の巻き取りロール
202 斜め板
203 M板
205 半切用カッター
206 三角板
207 サイドカッター
208 サイドシール製袋の巻き取りロール
Claims (6)
- ヒートシール性をもつ筒状フィルム1と、当該筒状フィルムより熱軟化温度が高い補強フィルム2とから構成される包装袋であって、
かつ、補強フィルム2が、筒状フィルム1の外面を覆うように、折目を介して折り返され、
かつ、補強フィルム2が、筒状フィルム1の一方のサイドの折目を内包した状態で、筒状フィルム1の他方のサイドの折目を挟持した状態で、ヒートシールにより接合されてサイドシール部6を形成し、
更に、サイドシール部6と直交する方向で包装袋の開口部8となる上端部と底部となる下端部で、筒状フィルム1と補強フィルム2を各々ヒートシールして層間ヒートシール部12を形成し、
更に、底部となる下端部の層間ヒートシール部12同士を補強フィルム2の外側からヒートシールして底シール部6を形成し、
所定の位置で断裁してなることを特徴とする包装袋。 - ヒートシール性をもつ筒状フィルム1と、当該筒状フィルムより熱軟化温度が高い補強フィルム2とから構成される包装袋であって、
かつ、補強フィルム2が、筒状フィルム1の外面を覆うように、折目を介して折り返され、
かつ、補強フィルム2が、筒状フィルム1の両サイドの折目を内包した状態で、補強フィルム2の端部で補強フィルム2同士がヒートシールにより接合されてサイドシール部6を形成し、
更に、開口部となる上端部と底部となる下端部で、筒状フィルム1と補強フィルム2を各々ヒートシールして層間ヒートシール部12を形成し、
更に、底部となる下端部の層間ヒートシール部12同士を補強フィルム2の外側からヒートシールして底シール部6を形成し、
所定の位置で断裁してなることを特徴とする包装袋。 - 補強フィルム2の内側に、更に、ガスおよび水蒸気に対するバリア層4を積層することを特徴とする請求項1〜請求項2のいずれかに記載する包装袋。
- 補強フィルム2の表面または裏面に、印刷インキ樹脂組成物が形成されていることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれかに記載する包装袋。
- ヒートシール性をもつ筒状フィルム1の外面を覆うように、当該筒状フィルムより熱軟化温度が高い補強フィルム2の折目を介して折り返す工程と、
補強フィルム2が、筒状フィルム1の一方のサイドの折目を内包した状態で、筒状フィルム1の他方のサイドの折目を補強フィルム2の外側からヒートシールしてサイドシール部6を形成する工程と、
開口部となる上端部と底部となる下端部で、筒状フィルム1と補強フィルム2との層間を片面ずつヒートシールして層間ヒートシール部12を形成する工程と、
底部となる下端部の層間ヒートシール部12同士を補強フィルム2の外側からヒートシールして底シール部6を形成する工程と、
所定の位置で断裁する工程とからなることを特徴とする包装袋の製造方法。 - ヒートシール性をもつ筒状フィルム1の外面を覆うように、当該筒状フィルムより熱軟化温度が高い補強フィルム2を折目を介して折り返す工程と、
筒状フィルム1の両サイドの折目を補強フィルム2に内包した状態で、補強フィルム1の端部で補強フィルム1同士でヒートシールしてサイドシール部6を形成する工程と、
開口部となる上端部と底部となる下端部で、筒状フィルム1と補強フィルム2との層間を片面ずつヒートシールして層間ヒートシール部12を形成する工程と、
底部となる下端部の層間ヒートシール部12同士を補強フィルム2の外側からヒートシールして底シール部6を形成する工程と、
所定の位置で断裁する工程とからなることを特徴とする包装袋の製造方法。
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