JP4838055B2 - 農用作業車の作業機昇降制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、トラクタ等の農用作業車の昇降制御装置に関し、詳しくはポジションレバーまたはモータ操作具を独立して操作可能として、機械的に動作するポジション制御バルブを制御自在とした作業機昇降制御装置に関する。
特許文献1に開示されているように、ポジション制御レバーとモータ操作具において一方には制御リンクと連繋し一方には連繋し得ない融通機構を持つ構造が知られている。このような技術はモータを駆動して作業機の昇降を簡便に行うことを目的としており、実際のアプリケーションにおいては、ポジション制御レバー、モータ操作具が下降方向に対して規制する形で連繋し、上昇方向に対して連繋し得ない融通機構を持つ状態で使われることが多い。すなわちポジション制御レバーによって決定された昇降位置に対して、昇降切換SWなどの操作により、モータを使って上昇させることができる。また、モータを駆動して下降操作を行うことで、ポジション制御レバーの操作によって決定された昇降位置に復帰させることができる。しかしながら、これらの技術ではポジション制御レバー又はモータ操作具の操作によって作業機が高く設定された場合、他方がこれを状況に応じて簡便に下降させることができない。例えば、作業機の昇降位置設定としては、モータの回転位置によって作業機の上昇位置を決定することができる。また、この上昇位置は作業機の形状や大きさによって安全な位置をあらかじめ設定することが可能である。さらに、大型の作業機を上昇させた場合、トラクタ本体と接触して故障が生じるなどの事故が起こらないようにすることができる。しかしながら、従来の構造ではポジション制御レバー及びその連繋するリンクとは関わり無く、ポジション制御レバーを誤って上昇操作させてしまった場合には作業機は安全位置を越えて上昇することになってしまう。よって、モータ操作具による操作においては作業機の上昇位置を規制することが可能であるが、ポジション制御レバーには安全に関する規制が作用しないことになり、運転者にとって操作が理解し辛く、誤操作を起こしやすいものであった。
特開2005−87169号公報
上述した、これらの技術ではポジション制御レバー又はモータ操作具の操作によって昇降位置が高く設定された場合、他方がこれを状況に応じて簡便に下降させることができない。例えば、モータの回転位置によって作業機の上昇位置を決定することが可能であり、また、この上昇位置は作業機の形状や大きさによって安全な位置をあらかじめ設定することが可能であるが、ポジション制御レバー及びその連繋するリンクとは関わり無く、ポジション制御レバーを誤って上昇操作させてしまった場合には作業機は安全位置を越えて上昇することになってしまう。これに対して考えられる方策は、機械的に作動するポジション制御バルブの替わりに電磁比例制御弁を用い、ポジション制御レバー位置、昇降切換SW、対地高さ等の検知装置を制御機(コントローラ)に接続し、状況に応じた制御動作を行うという手段があるが、これはコストが増大するという課題がある。また、このようなシステムは機械的なリンク構造を持つポジション制御バルブに比べ故障時の対応(原因の究明と修理)が困難である。そこで、本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは従来のポジション制御レバー及び制御リンクを用いながらもモータ操作具を用いて上昇側にも下降側にも状況に応じた昇降位置の変更を可能にする農用作業車の昇降制御機構を提供することにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
請求項1においては、ポジションレバーとポジション制御バルブとの間にレバー側制御リンク機構を、リフトアームとポジション制御バルブとの間にフィードバックリンク機構をそれぞれ介装して連繋し、前記ポジションレバーの操作位置に対応して前記ポジション制御バルブを切り換えて油圧アクチュエータを作動して、走行機体に支持された作業機を昇降制御する農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記レバー側制御リンク機構と別系統で、前記ポジション制御バルブの切換部材とモータをモータ制御リンク機構により連繋し、モータ制御リンク機構は上昇・下降方向に融通機構としての孔を介して前記ポジション制御バルブと連繋して、前記ポジション制御バルブの切換部材には、該切換部材を下降側に付勢する第一弾性部材を配置し、前記レバー側制御リンク機構には、下降側への回動許容機構を備えるとともに、第一弾性部材に勝る付勢力を持って上昇側に付勢する第二弾性部材を設け、前記ポジションレバーは,前記第二弾性部材の付勢方向の位置を規制し、前記モータ制御リンク機構は、ポジションレバーの位置に抗して上昇方向に動作させる場合は、前記モータ制御リンク機構の融通機構としての孔における上昇方向の融通範囲を超えて動作して、前記第一弾性部材の付勢力に抗して、該ポジション制御バルブを上昇方向に動作させ、該ポジションレバーの位置に抗して下降方向に動作させる場合には、前記モータ制御リンク機構の融通機構としての孔における下降方向の融通範囲を超えて動作し、該第二弾性部材の付勢力に抗して、該ポジション制御バルブを下降方向に動作させ、前記モータの駆動により、前記ポジションレバーの操作位置に拘束されずに前記切換部材を昇降切換可能に構成したものである。
請求項2においては、請求項1記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記モータ制御リンク機構は三日月状孔を持つ回転カムを備えて、前記モータにより回動可能とし、該三日月状孔内に前記スプールに設けた摺接体である第二リンク軸を挿入し、該回転カムの回動により、該三日月状孔の外円または内円に前記摺接体を摺接させてポジション制御バルブを切換可能としたものである。
請求項3においては、請求項2記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記回転カムの三日月状孔の外円と内円の間に融通機構を構成したものである。
請求項4においては、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記作業機の作業機高さ検知手段となるリフト角度センサをリフトアームに設け、該リフト角度センサ及び前記モータを制御装置と接続し、前記リフト角度センサが故障した場合には、前記モータを駆動して回転カムを、ポジションレバーによる昇降操作を規制しない融通位置に回動するものである。
請求項5においては、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記制御装置に上昇位置設定器と、前記リフトアームのリフト角度センサと、昇降操作手段である上昇スイッチおよび下降スイッチを接続し、上昇位置設定器により上昇限界値を設定した昇降制御において、前記上昇限界値にはヒステリシス余裕値が設けられ、該ヒステリシス余裕値内に作業機が位置して、前記上昇スイッチおよび下降スイッチによりモータの操作を行う場合、制御の切換えに際しては、判定時にヒステリシス余裕値を判断して、制御の切換えを停止し、それまで行っていた制御を継続し、制御システムの動作が不安定になり、前記リフトアームが不用意に上下することを防止し、意図しない動作を回避するものである。
本発明の効果として、以下に示すような効果を奏する。
請求項1においては、故障が少なくメンテナンス性も良い機械リンクを用いて、状況に合わせた自由な昇降を可能とする。
また、安価である機械的なポジション制御バルブを用いて、状況に合わせた自由な昇降を可能とする。
また、作業機が安全な高さを超えて昇降した場合に、自動的に安全位置に復帰することを可能にする。
また、モータによって設定された上昇位置に規制されるため、ポジション制御レバーにかかるリンク調整を行わなくてもポジション制御レバーによる再上昇位置は一定に再現され、機械の組立性が向上する。
また、調整機構を省くことができるため、組立性・メンテナンス性に優れ、経済的である。
請求項2においては、昇降制御リンクとは独立したカムリンクによってポジション制御バルブを直接駆動することにより、バルブの流量特性とモータの動作速度に合わせてカム形状を最適化する事ができるため、昇降の動作スピードを最適化することができ制御精度が向上する。
また、回転カムの三日月状孔を用いることにより、一つのモータで上昇・下降片側に規制し、他方が規制されないという具合にリンクの効果方向を逆転することが可能になり、状況に合わせた精度の良い昇降制御が可能になる。
請求項3においては、モータが規制する方向と逆方向には常に融通機構を持つ事から、ポジション制御レバーとモータリンクは独立して処理することが可能であり、例えばポジション制御レバーの操作位置を検出するなどの構造が不要で、制御装置の処理が簡便である。また、部品点数を省くことができ結果的に経済的である。
また、三日月状カムを用いることにより、一つのモータで上昇・下降片側に規制し他方が規制されないリンクの効果方向を逆転することが可能になり、状況に合わせた精度の良い昇降制御が可能になる。
請求項4においては、システムの故障の際には、ポジション制御レバーの動作を規制しない位置にモータを動作させることによって、故障時にも最低限の作業は行えることを保証することができる。
また、故障が少ない機械的な連繋機構の利点を損なうことが無い。
請求項5においては、昇降状態の検出誤差による不安定な動作を防止し、危険を回避することができるため安全なシステムを供給することができる。
また、システムの安定に必要な検知機構の検出精度をむやみに高める必要が無く、検出誤差をある程度許容し得る安定性の高いシステムとして供給することができる。このために、製作が比較的容易で、かつメンテナンスが容易であり、結果的に経済的である。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施の形態について説明し、本発明の理解に供する。尚、以下の実施の形態は、本発明を具体化した一例であって、本発明の技術的範囲を限定する性格のものではない。
図1は本発明の一実施例に係るトラクタ1の全体的な構成を示した右側面図、図2はトラクタ1の制御系に関するブロック図、図3はトラクタ1における油圧回路図である。
先ず、図1、図2および図3を用いて本発明の農用作業車の一例であるトラクタの概略構成について説明する。1はトラクタで、機体の前後部に夫々前輪2・2と後輪3・3とを備え、ミッションケース4の後上部には油圧シリンダケース5を固着して設けている。該油圧シリンダケース5内には、油圧アクチュエータとなる単動式油圧シリンダ6が設けられており、油圧シリンダケース5の左右両側には該油圧シリンダ6の伸縮により回動するリフトアーム7・7を配置している。
また、トップリンク10、ロワーリンク11・11からなる3点リンク機構12の後端部には、対地作業機の一例であるロータリ耕耘装置14がリフトアーム7・7にて昇降自在に連結されている。したがって、上記単動式油圧シリンダ6を伸縮させることによって、リフトアーム7・7に連結されるロータリ耕耘装置14が上昇又は下降制御されることになる。リフトアーム7・7とロワーリンク11・11との間にはリフトロッド15と傾倒シリンダ18が介装されている。
また、傾倒シリンダ18は複動式とし、後述する制御弁の切換で伸縮され、ロータリ耕耘装置14をローリング方向(左右方向)に傾動させることが可能となり、ロータリ耕耘装置14の水平(姿勢)制御を行うことが可能となる。また、17は本機と作業機の間の左右相対を検出する手段であり、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との間の相対的回動量を検出するストロークセンサで構成して、具体的には直線式のポテンショメータで構成されている。このストロークセンサ17は、上記傾倒シリンダ18の横側部に配設され、該傾倒シリンダ18の伸縮量を検出することによって、上記相対的回動量を検出するものである。16は、本機の任意位置、例えば、油圧シリンダケース5の横側部に取り付けられた傾斜センサであって、トラクタ1の左右の傾斜角度(即ち対地角度)を検出する対地検出手段の一例である。
また、片側のリフトアーム7の回動基部には作業機高さ検知手段端となるポテンショメータからなるリフト角度センサ23(図2参照)が設けられている。該リフト角度センサ23は回転型のポテンショメータやロータリエンコーダ等の回転センサにより、リフトアーム7の回動角度を検知することにより、ロータリ耕耘装置(作業機)14の高さと3点リンク機構12の状態を検出するようにしている。
ロータリ耕耘装置14について簡単に説明すると、ロータリ耕耘装置14は、耕耘爪を回動して耕耘する耕耘部34と、耕耘部34の上方を覆う耕耘カバー35と、耕耘カバー35の後部にリヤカバー36を上下回動自在に枢支している。
次に、油圧回路について図3を用いて説明する。油圧ポンプ25から送り出された作動圧油は、分流弁26により一部は上述した水平制御用の傾倒シリンダ18側に送られ、他はトラクタ1の後部に連結可能な作業機(例えば、上述したロータリ耕耘装置14)を昇降するためのリフトアーム7・7に連結される単動式油圧シリンダ6側に送油可能としている。ロータリ耕耘装置14の水平制御用の切換弁27は、3位置4ポート式の弁にて構成され、左側のソレノイド27aが励磁されると傾倒シリンダ18は伸長し、逆に右側のソレノイド27bが励磁されると短縮する。前記切換弁27は、制御装置60(図2参照)からパルス信号を受信した場合に、ソレノイド27a又はソレノイド27bにパルス信号を流すことによって制御される電磁弁である。また、上記切換弁27は常態においては中立位置を保っており、傾斜センサ16によってトラクタ1の傾斜が検出された場合に、制御装置60は、ロータリ耕耘装置14を水平に維持すべく、上記何れかのソレノイド(27a・27b)を励磁することによって切換弁27を切り替える。
制御系の構成としては、トラクタ1においてロータリ耕耘装置14の相対角度のローリング制御等を行うための制御手段の一例である制御装置60には、図2に示すように、トラクタ1の左右の傾斜角度の変化速度を計測する角速度センサ19を具備している。その他、制御装置60には、トラクタ1の後部に取り付けられるロータリ耕耘装置14等の対地作業機の取り付け幅等の連結状態に応じて切り替えを設定するための設定手段の一例である取付切替スイッチ59、作業機の下降時に下降減速を開始するタイミングを決定する下降速度設定器56、対地作業機の昇降を簡便に行うための運転操作部(例えばハンドルコラム)に配置する昇降レバーの回動基部に設ける昇降スイッチとして上昇スイッチ81および下降スイッチ82が接続されている。(以下、「スイッチ」を「SW」と記する)更に、トラクタ1とロータリ耕耘装置14との相対角度やトラクタ1の傾斜角度を予め設定するための傾斜設定器52や、前記上昇スイッチ操作によりロータリ耕耘装置14を上昇させた時の高さを設定する上昇位置設定器28も制御装置60と接続されている。また、上記取付切替SW59、傾斜設定器52、上昇SW81、下降SW82等は、トラクタ1の運転席近傍に配設されていれば良く、その取付位置は限定するものではなくダッシュボードやメータパネルに設けられても良い。
また、制御装置60の入力側にはA/D変換器55が設けられており、該A/D変換器55を介して、傾斜設定器52、下降速度設定器56、上昇位置設定器28、リフト角度センサ23、ストロークセンサ17、傾斜センサ16、角速度センサ19、モータ位置センサ85等が制御装置60に接続されている。なお、上記A/D変換器55を介さずに該制御装置60に接続されるものとしては、取付切替SW59、モードSW61、上昇SW81、下降SW82等がある。また、上記制御装置60は、MPUやCPUやメモリや入出力装置等を備えるものである。
<耕深制御方法について>
耕深制御方法については、リヤカバー36の回動量(リヤカバーセンサ)をもとに、制御装置60にてモータ95を駆動し油圧弁(ポジション制御バルブ)90を操作してもよく、またプッシュプルワイヤ等によってリヤカバー36と後述する油圧弁90の操作リンクと連繋して、リヤカバー36の回動量を機械的に油圧弁90に伝えてリンク構造による制御としても良い。
<油圧リンクの構成について>
油圧リンクの構成としては、図4及び図13に示す如く、ポジション制御レバーリンクとモータ制御リンク機構102によって構成されている。該ポジション制御レバーリンクにはレバー側リンク機構103とフィードバックリンク機構101より構成される。また、油圧弁(ポジション制御バルブ)90が油圧シリンダ6を収納する油圧シリンダケース5近傍(本実施例では側面)に付設され、該ポジション制御バルブ90は前後方向に伸縮動作可能とする切換部材となるスプール90aを具備しており、該スプール90aの一側が該ポジション制御バルブ90内に挿入されて油路を切換可能とし、スプール90aには下降切換方向となるA方向(後方)に付勢する第一弾性部材となるバネ90c(図3)が外嵌されている。該スプール90aの他端にレバー側制御リンク機構103を介して作業機14を昇降操作するポジションレバー20と連繋され、該スプール90aにはポジション制御レバーリンク機構と別系統で構成されたモータ制御リンク機構102を介して昇降アクチュエータ(モータ95)と連結され、更に、スプール90aにはフィードバックするためのフィードバックリンク機構101を介してリフトアーム7に連結されている。このスプール90aが後方に移動(短縮)したときにはリフトアーム7が下降方向に回動駆動され、また前方に伸長されたときにはリフトアーム7が上昇方向に油圧シリンダ6により回動駆動される。このスプール90aはポジション制御バルブ90に内蔵された前記バネ90c(図3)の作用により、常時短縮方向に力が付勢されている。またスプール90aの先端にはトラクタ1の左右方向に貫通する孔90bが形成されており、この貫通孔90bには摺接体及び枢支軸となるスプリングピン(第二リンク軸76)が挿通され、後述する第一連動リンク91の前後移動および回転カムであるモータカム94の回動によってスプール90aを伸縮移動させてポジション制御バルブ90を切換自在にしている。尚、ポジション制御バルブ90はスプール90aの短縮時または伸長時に、中立位置からの移動量が一定以内である場合は油圧シリンダ6に供給される油量が少なく、一定以上である場合は多く供給されるように製作されている。つまり、スプール90aの摺動量(切換位置)により作動油の流量が変更される構成としている。また、ポジション制御レバー系のフィードバックリンク機構101は、リフトアーム7の昇降位置によって、レバー側リンク機構103はポジションレバー20(レバーアーム22)の関係によってポジション制御バルブ90のスプール90a位置が決定され、機械的に(リンク機構を介して)連繋されている。モータ制御リンク機構102は、モータカム94、モータリンクロッド96、モータアーム97等から構成され、スプール90aとモータ95の間を連結するものであり、後述する制御装置60からの駆動出力信号によりモータ95を駆動して、該モータ95の回転駆動によってモータリンクロッド96が上下動されて、該モータリンクロッド96の上端に連結した円形カムであるモータカム94が回転されて回転角度が変化し、スプール90aの伸縮量が決定される。なお、モータ95(回転軸95a)の回転位置を検出するべくモータ位置センサ85がモータ95側面に配置され、該モータ位置センサ85はモータリンクロッド96を介してモータアーム97と係合され、モータ95の出力回転角度を制御装置60に伝えている。
<ポジション制御レバーリンクについて>
次に、図5乃至図8および図16に示すポジション制御レバーリンクについて説明をする。図5乃至図8の各動作状態について以下に示す。
図5:ポジションレバー20が上昇位置に操作されていて、リフトアーム7が上昇位置にあり、スプール90aが中立状態。
図6:ポジションレバー20が下降位置に操作されていて、リフトアーム7が最上昇位置にあり、スプール90aが短縮した(下降切換)状態。
図7:ポジションレバー20が下降位置に操作されていて、リフトアーム7が下降位置にあり、スプール90aは中立状態。
図8:ポジションレバー20が上昇位置に操作されていて、リフトアーム7が下降位置にあり、スプール90aは伸長した(上昇切換)状態。
ポジション制御バルブ90の側面に取付プレート89が固設されて前方に突出され、該取付プレート89の上部に第1リンク軸75の一端が固定されている。そして、第1リンク軸75上にポジションレバー20が取付けられるレバーアーム22の下方突出部22aと、ベルクランク状に構成した昇降リンクレバー73のボス部が共通の軸心として回動自在に軸支されている。但し、レバーアーム22は第1リンク軸75上に外嵌した皿バネに付勢されて、回動した位置を維持できるようにしている。また、第二弾性部材となるねじりコイルバネ24が前記ボス部に外嵌されて、その一端がレバーアーム22の水平部22bに係止され、他端が昇降リンクレバー73の接触部73bに係止されている。つまり、該ねじりコイルバネ24により昇降リンクレバー73(接触部73b)をB方向(前方)に付勢して、つまり、図12において反時計方向へ回動するように付勢し、接触部73bがレバーアーム22の水平部22bに当接するように付勢している。このような構成において、ポジションレバー20と昇降リンクレバー73は一体的に回動されるが、後述する第1連動リンク91の移動によって昇降リンクレバー73はねじりコイルバネ24の付勢力に抗してA方向への回動が許容されている。前記昇降リンクレバー73の下部に固設された枢支ピン73aは、第1連動リンク91の上部に形成した上方に開放するU字状の溝部に係合している。該第1連動リンク91の上下中途部が第2リンク軸76に枢支されている。該第2リンク軸76はスプール90aの貫通孔90bに固定されている。このように、ポジションレバー20とポジション制御バルブ90の間にレバー側制御リンク機構103が構成されて連繋されている。
そして、前記連動リンク91の下部はL字状に切り欠かれて、後下方が開放され、この切欠部分にリンクレバー92の上部に突設した枢支ピン92bが挿入されて当接可能とされている。該リンクレバー92の上端部は、前記取付プレート89の略中央部に固定された第三リンク軸77(図16参照)を軸心として回動自在に枢支されており、該リンクレバー92の下端には第四リンク軸78を突設して第一リンクロッド93の前端を枢支している。一方、リフトアーム7の回動基部には軸支部7aが下方に突設されており、該軸支部7aにはピン孔7bが開口されている。そして、前記第一リンクロッド93後端に設けた枢支ピン93aの先端を前記ピン孔7bに挿入して回動自在に支持している。こうして、第一リンクロッド93の両端が各々回動自在に枢支されフィードバックリンク機構101を構成している。このようにリフトアーム7とスプール90aの間にフィードバックリンク機構101を構成することにより、第一リンクロッド93はリフトアーム7の上昇回動時には後方へ引っ張られ、反対にリフトアーム7の下降回動時には前方へ押されるようにしている。
このような構成において、ポジションレバー20(即ちレバーアーム22)を図5の如く反時計回りに回動させた場合、即ち、上昇方向に回動すると、昇降リンクレバー73も反時計回りに回動され、枢支ピン73aを介して第一連動リンク91を前方へ回動して、スプール90aをバネ力(第一弾性部材)に抗して上昇側(前方)へ摺動させる。そして、このスプール90aの摺動により油圧弁であるポジション制御バルブ90が切り換えられてリフトアーム7が上昇回動して作業機14が持ち上げられる。このリフトアーム7の上昇回動に伴って、第一リンクロッド93が後方へ引っ張られ、リンクレバー92が後方へ回動され、該リンクレバー92に連結された第一連動リンク91も後方へ回動され、スプール90aが後方へ摺動され、ポジション制御バルブ90が中立位置に切り換えられると、リフトアーム7の上昇回動が停止される。つまり、ポジションレバー20により設定した高さまでリフトアーム7は回動して停止されるのである。また、図6に示す如く、ポジションレバー20(即ちレバーアーム22)を時計回り(下降側)に回動させた場合、昇降リンクレバー73も時計回りに回動され、第一連動リンク91が後方へ回動されて、該第一連動リンク91に連結されたスプール90aも後方へ摺動されて、ポジション制御バルブ90が下降側に切り換えられる。前記ポジション制御バルブ90の切り換えによりリフトアーム7が、図7の如く、下降すると、第一リンクロッド93は前方に押され、リンクレバー92が前方へ回動され、第一連動リンク91も前方へ回動してスプール90aは中立側に摺動され、ポジション制御バルブ90が中立位置となると、下降は停止され、ポジションレバー20により設定した高さで停止されるのである。
<モータ制御リンクについて>
次に、図9乃至図11および図17を用いて、モータ制御リンク機構102について説明する。図9乃至図11の動作状態を以下に示す。
図9:中立位置におけるスプール90aの状態と、その位置を決定するモータカム94の位置。
図10:下降方向にスプール90aを短縮させた状態と、その位置を決定するモータカム94の位置。
図11:上昇方向にスプール90aを伸長させた状態と、その位置を決定するモータカム94の位置。
前記取付プレート89(機体側)に固設された第5リンク軸83に軸支された板状のモータカム94は、第5リンク軸83を軸心として軸支されている。モータ95はミッションケース4の側面等ポジション制御バルブ90の下方に配置され、モータ95の出力軸95aにはモータアーム97の一端が固定されている。モータアーム97の他端はモータリンクロッド96の下端96bに回動自在に枢支されている。モータリンクロッド96は上方に延設されて、モータカム94の一端に設けた枢支孔96aで枢支している。該モータカム94の他側(スプール90a側)には三日月状(または半円状)の孔94aが開口されており、該孔94aに前記ポジション制御バルブ90のスプール90aに枢支される第2リンク軸76が挿通されて、該第2リンク軸76が孔94aの周面に摺接可能としている。こうして、モータ95の出力軸95aとスプール90aの間がモータリンクロッド96とモータカム94とを介して連結されて、モータ制御リンク機構102が構成されている。そして、モータ95が回転駆動すると、モータカム94も同一方向に回転するように構成している。前記モータカム94は半円状に形成して偏心して第5リンク軸83に枢支され、第5リンク軸83に対して一側に突出部を設けて前記モータリンクロッド96の一端を枢支し、他側に三日月状の孔94aを開口している。該三日月状の孔94aは図9において、第5リンク軸83の軸心を中心として下方ほど半径(内円及び外円共に)が長くなるように徐々に下側へ延びる形状として、上下中途部の開口幅(外円部と内円部の間の幅)が広くなるように構成して融通部を形成している。ポジションレバー20を下降位置にセットして昇降スイッチの操作でモータ95を駆動して昇降させる場合は、該モータカム94の三日月状に開口した孔94aの外円部と第2リンク軸76が前述したスプール90aにかかる短縮方向のバネ力によって接触し、スプール90aの伸縮量が決定される。図9の状態はスプール90aが中立状態におけるモータ95の回転位置とモータカム94の位置である。図10の状態は第2リンク軸76との当接部が第5リンク軸83から遠くなり、スプール90aは短縮位置となり下降位置の状態となり、この状態の時、リフトアーム7は下降する。また、モータ95およびモータカム94が反時計方向に回転すると図11のように第2リンク軸76との当接部が第5リンク軸83側に近くなり、スプール90aを伸長させポジション制御バルブ90は上昇方向に作動油を供給する。逆に図9の状態から時計方向に回転するとスプール90aは短縮しポジション制御バルブ90は下降方向に切り替えられる。
<ポジション制御リンクとモータ制御リンクの関係について>
次に、図12乃至図15を用いて、スプール90aと連繋する、ポジション制御レバーリンク(101・103)とモータ制御リンク102の関係について説明する。まず、ポジション制御バルブ90が中立位置に位置し、モータ95が昇降駆動されず、ポジション制御もされない中立の場合では、第2リンク軸76はモータカム94の三日月状の孔94aのやや上部寄りに位置されている。そして、ポジションレバー20にて上昇操作を行い、モータ95は中立停止の位置であった場合、図12に示す如く、モータ制御リンク102はスプール90aと連繋せず、ポジションレバー20の連繋に基づいてスプール90aの位置が決定される。つまり、ポジションレバー20を上昇方向に回動すると、第一連動リンク91が枢支ピン92bを中心に前方へ回動して前方に移動し、第2リンク軸76も前方へ移動し、スプール90aをバネ力に抗して前方へ摺動させる。このとき、第2リンク軸76は三日月状の孔94a内を前方に移動し、孔94aに規制されることはなく、ポジションレバー20で設定した回動位置リフトアクチュエータが回動すると、フィードバックリンク機構101を介してリンクレバー92が後方に回動されてスプール90aが中立位置に戻り、作業機の高さが決定される。一方、ポジションレバー20を下降操作した状態において、上昇スイッチ等の操作で、モータ95が上昇位置に回転した場合、図13に示す如く、モータリンクロッド96が上方へ持ち上げられて、モータカム94が反時計方向に回動され、第2リンク軸76が孔94aの外円に沿って前方へ移動し、スプール90aを伸長させる。このとき、第1連動リンク91は枢支ピン73aを中心に前方へ回動され、下部の枢支ピン92bが切欠から出て、つまり、リンクレバー92と連繋しなくなり、リフトアーム7は上昇方向に駆動される。
このように、ポジション制御レバーリンク(フィードバックリンク機構101)とモータ制御リンク102が異なる動作でスプール90aに働いたときに、スプール90aがバネ90cによる短縮方向のバネ力が有効に作用している場合は、これまで述べてきた通常のリンク連繋状態においては、上昇側(スプール90aをより伸長させる方向)の働きのリンクが優先される。しかし、上述のように、昇降操作具(バック上昇等)、上昇SW81、下降SW82の操作による昇降時には、上昇位置設定器28により設定した上昇限界高さを越えないが、制御装置60と連繋していないポジション制御レバーリンク(フィードバックリンク機構101)による操作時には上昇限界高さを超えてしまうことがある。よって、本実施例の構成においては以下のようにポジション制御レバーリンク系統による上昇操作時にも上昇限界高さを超えないように動作するように制御している。即ち、ポジションレバー20にて上昇操作を行ったならば、図5のようにリフトアーム7の上昇回動によりフィードバックリンク機構101を介してリンクレバー92が後方に回動されてスプール90aが中立位置になる状態まで上昇する。この過程において、リフトアーム7の回動角はリフト角度センサ23によって検出されているので、上昇位置設定器28により設定された上昇限界位置(限界角度)に至ると、つまり、制御装置60はリフト角度センサ23からの信号と上昇位置設定器28を比較して、その値が一致した場合、制御装置60はモータ95を時計回りに駆動する。この時、スプール90aが下降位置となるべく第2リンク軸76が三日月状の孔94aの外円と接する位置にモータ95を駆動しても、図12に示したと略同様に、第2リンク軸76は三日月状の孔94a内(外円と内円の間)に位置して、モータ制御リンク102がスプール90aと連繋しない状態になってしまう。そこで、更にモータカム94を時計方向に回転させて、図14の如く、第2リンク軸76が三日月状の孔94aの内円と接してスプール90aを短縮させる。この時、第2リンク軸76に軸支されている第1連動リンク91もスプール90aと同じく短縮方向に移動する。その結果、枢支ピン92bを支点、第2リンク軸76を力点とした梃子の力が働き、昇降リンクレバー73はねじりコイルバネ24のバネ力に逆らう形で時計方向に回転させられる。この状態において、第2リンク軸76はバネ90c(図3)により後方に付勢されているが、該バネ90cのバネ力よりも大きなバネ力を有するねじりコイルバネ24のバネ力と、三日月状の孔94aの内円に挟まれる形で維持されており、スプール90aは下降動作位置に短縮される。その結果、リフトアーム7が下降し上昇位置設定器28に設定されたリフト角度位置に達したならば、モータ95およびモータカム94は反時計方向に回転し、スプール90aが中立停止位置となる回転角度で停止する。
以上のようにモータカム94を動作させることで制御モータ95の駆動によってポジションレバー20の状態に拘束されずに任意の位置に昇降制御が可能である。ポジション制御バルブ90のスプール90aはバネ力Aにて短縮方向に付勢され、該スプール90aは制御リンク102、101と連繋されている。レバーアーム22はバネ力Bすなわちスプール90aの短縮力に逆らう方向のねじりコイルバネ24によって付勢された昇降リンクレバー73と連繋している。バネ力Bはスプール90aの伸長方向に対してバネ力Aを上回る力を有しており、レバーアーム22はバネ力Bが働く方向に対して位置を規制している。つまり、昇降リンクレバー73の一端がレバーアーム22に当接するようにねじりコイルバネ24で付勢されている。制御モータ95はポジション制御レバーリンクとは別個のモータ制御リンク102を介してポジション制御バルブ90(スプール90a)に連繋しており、ポジションレバー20(レバー側リンク機構101)により上昇方向に操作すると、スプール90aに付勢された短縮力(バネ力A)に逆らってポジション制御バルブ90が切り換えられる。しかしながら、ポジション制御レバーリンクが不適切な状態(設定限界を越える場合等)が発生した時は、図14に示すように前述したバネ力Bを有するねじりコイルバネ24の力に逆らう形でポジション制御バルブ90に作用する。このように従来の機械的な連繋機構を用いた場合で発生する問題を解消し、ポジションレバー20がいかなる位置にあってもモータ95とポジション制御バルブ90が連繋する機構を用いて自由な昇降位置を得ることができる。この結果、昇降シリンダ6の伸縮限界に合わせてポジション制御レバーリンクの調整(例えば、第一リンクロッド93とリフトアーム7の連繋位置である枢支ピン93aの位置を調整するなど)を行わなくてもよく、また、昇降シリンダ6の伸縮限界を超えて上昇させるように油圧システムに負担をかけることも無い。
つまり、故障が少なくメンテナンス性も良い機械リンクを用いて、状況に合わせた自由な昇降を可能とする。また、安価である機械的なポジション制御バルブ90を用いて、状況に合わせた自由な昇降を可能とする。また、作業機14が安全な高さを超えて昇降した場合に、自動的に安全位置に復帰することを可能にする。また、モータ95によって設定された上昇位置に規制されるため、ポジションレバー20にかかるリンク調整を行わなくてもポジションレバー20による再上昇位置は一定に再現され、機械の組立性が向上する。また、調整機構を省くことができるため、組立性・メンテナンス性に優れ、経済的である。
また、制御モータ95によって回転自在な回転カムであるモータカム94と第2リンク軸76との連繋を、三日月状の孔94aの外円との接触と、内円との接触とに切り替えることによって、モータ制御リンク102に対して、互いに反対方向にバネ力Aとバネ力Bが作用していてもスプール90aの位置を変更することが可能である。すなわち、上昇方向にスプール90aを伸長させる場合は、三日月状の孔94aの外円と第2リンク軸76を接触させてバネ力Aに抗して、制御モータ95からモータ制御リンク102を介して、モータカム94を反時計方向に回転させる。下降方向にスプール90aを短縮させる場合には、三日月状孔94aの内円と第2リンク軸76を接触させてバネ力Bに抗してモータカム94を時計方向に回転させるのである。
こうして、ポジション制御レバーリンク(101・103)とは独立したモータ制御リンク機構102によってポジション制御バルブ90を直接駆動することができ、モータカム94はバルブ90の流量特性とモータ95の動作速度に合わせてカム形状を最適化する事が出来るため、昇降の動作スピードを最適化することもでき、制御精度を向上することができる。また、一つのモータ95で三日月状孔を有するモータカム94を正逆回転駆動することにより、ポジション制御バルブ90を切り換えて昇降でき、スプールと三日月状孔の内面または外面との接触時において、一方への当接時には一方のバネで付勢されて他方向側へのスプール90aの移動は規制されず、また、他方への当接時には他方のバネで付勢されて一方向側へのスプール90aの移動は規制されず、ハンチング等が生じることがなく、精度の良い昇降制御が可能となる。
ここで、図14のバネ力Bに逆らう形でモータカム94がスプール90aに作用している状態から、ポジションレバー20を下降方向に操作した場合を考えてみる。モータカム94は図9と同様にスプール90aを中立停止位置とするべく停止する。その状態でポジションレバー20を更に下降位置に操作すると図15に示す如く、レバーアーム22と昇降リンクレバー73は密着し、第2リンク軸76はモータカム94とは離れて三日月状孔94aの中間に位置し、スプール90aは下降位置切換位置になる。この場合、リフト角度センサ23の情報からモータ95を上昇規制位置に固定する必要がないことを判断し、モータ95を下降動作制御位置に駆動してもよい。
これにより、三日月状孔94aの内円と外円の間を融通機構として構成することによって、ポジションレバー20による下降操作が可能となる。また、図12に示すように上昇位置設定器28によって設定された上限位置を越えない範囲ではポジションレバー20による上昇も可能である。このように、ポジションレバー20(またはレバーアーム22)の位置を制御装置60が検出しなくても、ポジションレバー20の操作による昇降動作をモータ制御リンク102が阻害することなく、上昇SW81の操作時と上昇位置を規制する時のみ有効であり、必要な状況でのみモータ制御リンク102がポジション制御バルブ90に作用する。
こうして、モータ95が規制する方向と逆方向には常に融通機構を持つ事から、ポジションレバー20とモータ制御リンク102は独立して処理することが可能であり、例えばポジションレバー20の操作位置を検出するなどの構造が不要で、制御装置の処理が簡便である。また、部品点数を省くことができ結果的に経済的である。また、三日月状孔を備えるカムであるモータカム94を用いることにより、一つのモータにより正逆転させて上昇・下降ができ、更に、ポジションレバー20での操作時には融通機構となる三日月状孔によりモータ制御リンク102がポジションレバー20側に対して規制作用が働かず、逆に、モータ制御リンク102が作動時には、ポジションレバー20側のリンク機構がモータ制御リンク102に対して規制作用が働くこともないのである。
<制御装置が行う一連の処理>
次に、制御装置60が行う一連の処理について図18乃至図20を用いて説明する。図18及び図19は制御系が行う一連の処理の一例を示したフロー図、図20は図18に示したフロー図における処理の詳細なフロー図である。
制御装置60は、モータ95の位置を制御する。そのモータ95の位置を決定する際に制御モードは、大きく次の五つに分かれる。
(1)上昇モード:上昇SW81が操作された後、バネ力Aに逆らって上昇設定位置にリフトアーム7を動作させることを目的としてモータ位置を演算する。
(2)下降モード:下降SW82が操作された後、バネ力Aに逆らって下降設定位置にリフトアーム7を動作させることを目的としてモータ位置を演算する。
(3)強制下降モード:バネ力Bに逆らって上昇設定位置以下にリフトアーム7を動作させることを目的としてモータ位置を演算する。
(4)最下降モード:ポジションレバー20で最上昇にも最下降位置にも設定できるモータ位置にするモード。
(5)停止モード:モータを動作させない、緊急時のモード。
図18及び図19のフロー図に示す如く、制御装置60は、電源がONされて制御システムが起動後に、スイッチセンサ類の読み込みを行う(S10)。次に、モータ位置センサ85の状態を確認し(S20)、その検出電圧が正常範囲に無いなど異常が認められた場合は「(5)モータ停止モード」とし処理を行う(S100)。次にリフト角度センサ23の状態を確認し(S30)、その検出電圧が正常範囲に無いなど異常が認められた場合はステップS35に処理を移行する。ステップS35にて下降SW82が操作されたか否かを判定し、操作された場合、「(4)最下降モード」としてモータ回動位置を選択する(S140)。また、操作されていない場合は「(5)モータ停止モード」として処理を行う。
これら一連の処理により、モータ95がその位置を決定するのに必要な検知機構、すなわちリフト角度センサ23が故障した場合には、ポジションレバー20による昇降操作を規制しない位置にモータ位置を動作させる。すなわち「(4)最下降モード」を選択して、故障時にもモータカム94の三日月状孔94aの外円と内円の融通機構の範囲で、最低限のポジションレバー20を用いた操作を可能にするのである(スプール90aに対して下降位置で外円が規制し、上昇方向に内円の融通機構が設けられた図10の状態、つまり、三日月状孔94aの外円と内円の間隔が略最大となる位置に第2リンク軸76が位置するようモータ95を駆動する)。これにより、故障が少ないポジションレバー20による機械的な連繋機構の利点を最大限に生かすことができる。つまり、システムの故障の際には、ポジションレバー20の動作を規制しない位置にモータ95を動作させることによって、故障時にも最低限の作業は行えることを保証することができる。また、故障が少ない機械的な連繋機構の利点を損なうことが無い。
ただし、例えばモータ制御リンク102の働きによってリフトアーム7が上昇しており、ポジションレバー20は下降操作位置にあった場合、故障の発生と同時に作業機14が下降することは、作業車両を操作するオペレータの意図しない動作となる為、下降SW82の操作後にのみ最下降モードとしてモータ制御リンク102の働きを解除することとしたのである。
次に、モータ位置センサ85に異常が無い場合、制御装置60はまず最後に操作されたのが(直近の操作が)下降SW82か上昇SW81かを判定する。(S40〜50)いずれも操作されていない場合は、オペレータの意図しない動作を回避する為、「(5)モータ停止モード」として処理を行う(S100)。最後に操作されたのが下降SW82の場合、リフトアーム角度が上昇位置設定器28に設定された上昇限界位置未満の高さであれば基本的に「(2)下降モード」であり(S40→S45→S120)、それを超える高さであれば「(3)強制下降モード」である(S45→S130)。また、最後に操作されたのが上昇SW81の場合、リフトアーム角度が上昇位置設定器28に設定された上昇限界位置未満の高さであれば基本的に「(1)上昇モード」であり(S50→S60→S110)、それを超える高さであれば「(3)強制下降モード」である(S50→S60→S130)。ここで、リフト角度センサ23の検出値が上昇限界位置の近傍にある場合を考えてみる(S60)。例えば最後に操作されたのが上昇SW81であり、一瞬のみ上昇位置設定器28に設定された上昇限界位置を超えたとする。この場合、ポジションレバー20の操作によって上昇位置設定器28に設定された上昇限界位置を超えたのならば「(3)強制下降モード」の処理を行うことが妥当であるが、もしシステムのオーバーシュートや車体走行時の振動などによって一時的に閾値を超えたのであれば、「(1)上昇モード」→「(3)強制下降モード」→「(1)上昇モード」と動作し、モータカム94が時計回り、反時計回りと動作する間、リフトアーム7は上下に不安定な動作を行ってしまう可能性がある。よって、上昇SW81が操作された後に「(3)強制下降モード」の処理を行う場合は、それが確実にポジションレバー20の操作があったことを確認する手段として、ステップS60判定においてヒステリシス余裕値U1を設けている。これによって、モータ制御リンク102の通常の処理によっては上昇しない位置にリフトアーム7が到達したことを確認した後、「(3)強制下降モード」の処理を行うのである。また、最後に操作されたのが下降SW82であり、「(3)強制下降モード」の処理を行なっている場合を考える(S46→S130)。一瞬のみ上昇位置設定器28に設定された上昇限界位置を下回った場合、同様に「(3)強制下降モード」→「(2)下降モード」→「(3)強制下降モード」と動作し、モータカム94が時計回り、反時計回りと動作する間、リフトアーム7は上下に不安定な動作を行ってしまう可能性がある。よって「(3)強制下降モード」状態から「(2)下降モード」へ処理を変更する場合はヒステリシス余裕値U2を設けて判定し(S47)、リフトアーム7の動作が不安定になることを防止している。
これら一連の処理により、バネAの力に対してスプール90aに規制を与える「(1)上昇モード」または「(2)下降モード」と、バネBの力に対して規制を加える「(3)強制下降モード」の処理の切り替えに際しては、判定時にヒステリシス余裕値を設けて、システムの動作が不安定になることを防止している。これによって、リフトアーム7の動作が不用意に上下することを防止し、意図しない動作を回避すると共に、システムの安定に必要な検知機構の検出精度をむやみに高める必要が無く、検出誤差をある程度許容し得る安定性の高いシステムとして供給することができる。このため製作が比較的容易で、かつメンテナンスが容易であり、結果的に経済的である。
これら一連の処理によって、処理モードが決定されると、各々のモードに対応した目標とするモータ95の角度(すなわちスプール90aの位置)を演算する。「(1)上昇モード」においては上昇位置設定器28にて設定された上昇位置でリフトアーム7の角度が停止するべくモータ位置を決定する。図21のグラフにリフトアーム角度とモータ95角度の関係の一例を示す。「(2)下降モード」においては、下降速度設定器56の状態から下降方向へのモータ95回転位置を演算し、目標モータ位置を決定する。ここでは、ポジション制御バルブ90は中立位置から下降方向へ短縮する時、その短縮量に応じて段階的に下降方向の油圧流量が変化し、短縮量が多いほど下降速度が速くなるように製作されたものとする。図22に下降速度設定器56と「(2)下降モード」における目標モータ位置の関係の一例を示す。ただし、ここでは下降速度設定器56の状態とモータ位置の関係は単純なものとしたが、例えばリフト角度センサ23の検出値ごとにモータ位置を変化させてその変化のパターンを下降速度設定器56の状態によって変化させるような制御を行なっても良く、限定するものではない。「(3)強制下降モード」においてはモータカム94の孔94aの内円が第2リンク軸76に接触する条件で、上昇位置設定器28にて設定された上昇位置でリフトアーム7の角度が停止するべくモータ位置を決定する。図23にリフトアーム角度とモータ95角度の関係の一例を示す。「(4)最下降モード」においては、図10の如く、モータカム三日月状孔94aの外円と内円の融通機構の範囲で、最低限のポジションレバー20を用いた操作は可能となる位置でモータ95が停止する。「(5)停止モード」では、モータの駆動は行わない。目標とするモータ位置が演算されたならば、各ステップにおいて目標位置に対する現在モータ位置との偏差を演算し、必要な出力を行う(S151〜S158)。図21に出力処理の詳細、図24にモータ偏差と出力量の関係を示す。なお、本実施例では比較的安価なDCモータを用いて、ポテンショメータでその回転角度を検出しPWM出力によってモータ95の位置制御を行っているが、例えばステッピングモータ等を用いた制御でも良く、限定するものではない。
本発明の一実施例に係るトラクタ1の全体的な構成を示した右側面図。 トラクタ1の制御系に関するブロック図。 トラクタ1における油圧回路図。 トラクタ1の油圧リンク図(ポジションリンク図とモータリンク図)。 トラクタ1の上昇操作停止時のポジションリンク図。 トラクタ1の下降操作時のポジションリンク図。 トラクタ1の下降操作停止時のポジションリンク図。 トラクタ1の上昇操作時のポジションリンク図。 トラクタ1のモータリンク図(中立状態)。 トラクタ1の下降動作時のモータリンク図。 トラクタ1の上昇動作時のモータリンク図。 トラクタ1のポジションリンクとモータリンクの関係を示したリンク図。 トラクタ1のポジションリンクとモータリンクの関係を示したリンク図。 トラクタ1のポジションリンクとモータリンクの関係を示したリンク図。 トラクタ1のポジションリンクとモータリンクの関係を示したリンク図。 トラクタ1のリンク機構の正面図。 トラクタ1のリンク機構の正面図。 制御系が行う一連の処理の一例を示したフロー図。 制御系が行う一連の処理の一例を示したフロー図。 図18に示したフロー図における処理の詳細なフロー図。 制御装置60が昇降偏差に対して決定する目標モータ位置を表したグラフ図。 制御装置60が作業機下降の際決定する目標モータ位置を表したグラフ図。 制御装置60が昇降偏差に対して決定する目標モータ位置を表したグラフ図。 制御装置60がモータ95に出力するPWMの出力量の一例を示したグラフ図。
1 トラクタ
6 油圧シリンダ
7 リフトアーム
14 作業機
20 ポジションレバー
23 リフト角度センサ
24 ねじりコイルバネ
28 上昇位置設定器
60 制御装置
76 第二リンク軸
81 上昇SW
82 下降SW
90 ポジション制御バルブ
90a スプール
90c バネ
94 モータカム
94a 三日月状孔
95 モータ
101 フィードバックリンク機構
102 モータ制御リンク機構
103 レバー側リンク機構
U2 余裕値

Claims (5)

  1. ポジションレバーとポジション制御バルブとの間にレバー側制御リンク機構を、リフトアームとポジション制御バルブとの間にフィードバックリンク機構をそれぞれ介装して連繋し、前記ポジションレバーの操作位置に対応して、前記ポジション制御バルブを切り換えて油圧アクチュエータを作動して、走行機体に支持された作業機を昇降制御する農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記レバー側制御リンク機構と別系統で、前記ポジション制御バルブの切換部材とモータをモータ制御リンク機構により連繋し、モータ制御リンク機構は上昇・下降方向に融通機構としての孔を介して前記ポジション制御バルブと連繋して、前記ポジション制御バルブの切換部材には、該切換部材を下降側に付勢する第一弾性部材を配置し、前記レバー側制御リンク機構には、下降側への回動許容機構を備えるとともに、第一弾性部材に勝る付勢力を持って上昇側に付勢する第二弾性部材を設け、前記ポジションレバーは,前記第二弾性部材の付勢方向の位置を規制し、前記モータ制御リンク機構は、ポジションレバーの位置に抗して上昇方向に動作させる場合は、前記モータ制御リンク機構の融通機構としての孔における上昇方向の融通範囲を超えて動作して、前記第一弾性部材の付勢力に抗して、該ポジション制御バルブを上昇方向に動作させ、該ポジションレバーの位置に抗して下降方向に動作させる場合には、前記モータ制御リンク機構の融通機構としての孔における下降方向の融通範囲を超えて動作し、該第二弾性部材の付勢力に抗して、該ポジション制御バルブを下降方向に動作させ、前記モータの駆動により、前記ポジションレバーの操作位置に拘束されずに前記切換部材を昇降切換可能に構成したことを特徴とする農用作業車の作業機昇降制御装置。
  2. 請求項1記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記モータ制御リンク機構は三日月状孔を持つ回転カムを備えて、前記モータにより回動可能とし、該三日月状孔内に前記切換部材に設けた摺接体である第二リンク軸を挿入し、該回転カムの回動により、該三日月状孔の外円または内円に前記摺接体を摺接させてポジション制御バルブを切換可能としたことを特徴としたことを特徴とする農用作業車の作業機昇降制御装置。
  3. 請求項2記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記回転カムの三日月状孔の外円と内円の間に融通機構を構成したことを特徴とする農用作業車の作業機昇降制御装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記作業機の作業機高さ検知手段となるリフト角度センサをリフトアームに設け、該リフト角度センサ及び前記モータを制御装置と接続し、前記リフト角度センサが故障した場合には、前記モータを駆動して回転カムを、ポジションレバーによる昇降操作を規制しない融通位置に回動することを特徴とする農用作業車の作業機昇降制御装置。
  5. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の農用作業車の作業機昇降制御装置において、前記制御装置に上昇位置設定器と、前記リフトアームのリフト角度センサと、昇降操作手段である上昇スイッチおよび下降スイッチを接続し、上昇位置設定器により上昇限界値を設定した昇降制御において、前記上昇限界値にはヒステリシス余裕値が設けられ、該ヒステリシス余裕値内に作業機が位置して、前記上昇スイッチおよび下降スイッチによりモータの操作を行う場合、制御の切換えに際しては、判定時にヒステリシス余裕値を判断して、制御の切換えを停止し、それまで行っていた制御を継続し、制御システムの動作が不安定になり、前記リフトアームが不用意に上下することを防止し、意図しない動作を回避することを特徴する農用作業車の作業機昇降制御装置。
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