JP4836744B2 - ヘッドホン - Google Patents

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本発明は、外部騒音を低減することができるヘッドホンに関するものである。
携帯型音楽プレーヤの普及に伴い、個人的に楽音を聞くためのヘッドホンも広く普及している。携帯型音楽プレーヤは騒音レベルの高い街中や、電車、バスなどの乗り物の中で使用されることが多く、プレーヤで再生される楽音とともに外部騒音もヘッドホンを通して聞こえる。騒音の中で楽音を聞くと、楽音が外部騒音でかき消されることがあるため、ユーザーはボリュームを上げて楽音を聞こうとし、ボリュームを上げすぎてヘッドホンから外部に音が漏れ、周囲の人たちに不愉快な思いをさせることがある。また、ヘッドホンで高音質の楽音が再生されても、外部から進入する騒音が楽音に影響を与え、ユーザーが聞くことができる再生音の品質を低下させることもある。
そこで、外部から進入してくる騒音を打ち消し、ユーザーの耳には楽音のみが聞こえるようにしたノイズキャンセル方式のヘッドホンが普及しつつある。ノイズキャンセル方式のヘッドホンの原理は、ヘッドホンに進入してくる騒音をマイクロホンで検知し、検知した騒音信号と逆位相のキャンセルノイズを発生させ、キャンセルノイズで騒音を打ち消すものである。一般的なノイズキャンセル方式のヘッドホンは、一つのスピーカ、したがって一つのボイスコイルを備えている。マイクロホンで集音し電気信号に変換した騒音信号をさらにフィルターや遅延回路に通すことによって、騒音信号とは逆位相のノイズキャンセル信号を生成し、このノイズキャンセル信号と目的の楽音信号を合成(加算)したあと電力増幅し、上記一つのスピーカの一つのボイスコイルに入力するようになっている。
スピーカから出力される音声は、ノイズキャンセル信号と楽音信号の合成信号が音声に変換されたものであり、ノイズキャンセル信号が変換された音声はヘッドホンに進入する外部騒音を打ち消し、ユーザーの耳に入る音声は楽音信号が変換された音声のみとなる。
あるいは、ノイズキャンセル信号と楽音信号を個別に電力増幅したあと、上記一つのボイスコイル直前でノイズキャンセル信号と楽音信号を合成する方法もある。しかし、二つの電力増幅器がボイスコイルに直列あるいは並列に接続されることになるため、二つの電力増幅器が互いに負荷になるなどの不具合がある。
図3は従来のノイズキャンセル方式ヘッドホンの例を示す。図3において、有底の筒型のヘッドホンハウジング1の開口端にはフランジ部材2が結合されていて、フランジ部材2の外側(図3において左側)の面にはヘッドパッド3が固着されている。ユーザーがこのヘッドホンを使用するとき、ヘッドパッド3の外端面がユーザーの頭部側面に当たり、ヘッドパッド3で囲まれる空間内にユーザーの耳13が位置するようになっている。フランジ部材2は中心に窓孔を有していてリング状に形成され、フランジ部材2の内方の面(図3において右面)には上記窓孔を塞ぐようにしてスピーカユニット5が固定されている。スピーカユニット5は、扁平なシャーレ状のベース6と、ベース6の内底部に嵌め込まれた、ベース6より小径でより扁平なシャーレ状のヨーク7と、ヨーク7の内底部中心に固着された扁平なマグネット8と、マグネット8の端面に固着された板状のポールピース9と、円筒状に巻き回されたボイスコイル10と、ドーム状の振動板12と、を有してなる。
シャーレ状のヨーク7の開放側端面とポールピース9の端面とはほぼ同一面にあり、かつ、ポールピース9の外周面とヨーク7の開放端側内周面との間にはリング状の間隙が生じていて、この間隙内に上記ボイスコイル10が進入している。上記リング状の隙間にはマグネット8を源とする磁界が形成され、この磁界に中にボイスコイル10が存在している。上記振動板12は中心部のドーム部を囲んで断面アーチ形のエッジ部が形成され、エッジ部の外周がベース6に固着されて、振動板12が前後方向に振動可能に支持されている。振動板12の上記中心ドーム部とエッジ部の境界にボイスコイル10の一端が固着され、ボイスコイル10はヨーク7にもポールピース9にも接触しないように支持されている。外部のプレーヤの電力増幅器(ドライバ)からボイスコイル10に楽音信号が入力され、ボイスコイル10が楽音信号に従って前後に駆動され、これに伴い振動板12が振動することにより振動板12から音声が発せられる。この音声は、フランジ部材2の中心窓孔を通して、ヘッドパッド3で囲まれているユーザーの耳13に達する。
以上の説明は一般的なヘッドホンの説明で、ノイズキャンセル方式ヘッドホンには、上記の構成に、周辺の雑音を検出するマイクロホンと、このマイクロホンで検出された騒音の逆位相のノイズキャンセル信号を生成する回路、生成したノイズキャンセル信号を楽音信号と合成(加算)してボイスコイル10に入力する合成回路などの信号処理回路が付加される。マイクロホンの位置や信号処理回路の構成には各種の工夫が施されている。図3において、M1〜M4は騒音検出用マイクロホンの配置位置の各種の例を示す。M1はヘッドホン内部に配置した例で、振動板12の直前の空間に外側を向けて配置した例である。M2〜M4はヘッドホンの外側に配置した例で、M2はフランジ部材2の上部に、M3はフランジ部材2の下部に、M4はハウジング1の外側面に配置した例である。
ノイズキャンセル方式ヘッドホンにおいて、より効果的に外部騒音をキャンセルするために各種の工夫がなされている。例えば、特許文献1記載のヘッドホンは、比較的一定の周波数応答を有しながら雑音を低減するために、ダイヤフラム(スピーカの振動板)と外耳道との間に小さな空洞を設け、その空洞に、ダイヤフラムに近接してマイクロホンを配置し、ヘッドホンによって再生される入力電気信号に、上記マイクロホンの出力に基づくフィードバック信号を結合し、その結合信号を電力増幅しダイヤフラムを駆動するように構成されている。図3に示す従来例において、符号M1で示す位置にマイクロホンを配置した例である。
特許文献2には、雑音キャンセル効果を高めるために、外耳付近の合成音をマイクロホンで収音してこの合成音を位相反転し、この位相反転した音声信号と音源からの楽音信号を第1の加算回路で加算し、この加算結果に音源からの楽音信号を第2の加算回路で加算し、この加算結果を増幅してスピーカから外耳道付近に出力するように構成したアクティブノイズイレーサに関する発明が記載されている。
また、特許文献3には、雑音キャンセル効果を高めるために、能動型雑音制御用ヘッドホンに用いるヘッドホンユニットに、防振部材を介してマイクロホンユニットを配設したヘッドホン装置が記載されている。
特許文献1、2記載の発明も特許文献3記載の発明も、ノイズキャンセル方式ヘッドホンの性能向上を目指したものであるが、後述の本願発明の目的を達成することはできない。また、技術思想も異なる。
本発明に関連のある公知の発明として、アクティブノイズを低減するアクティブノイズ低減信号処理経路と、トークスルー機能を提供するトークスルー信号処理経路と、アクティブノイズ低減信号処理経路およびトークスルー信号処理経路の一方または両方を使用不可にするためのスイッチング素子を備えたノイズ低減ヘッドセットが提案されている(特許文献4参照)。特許文献4には、上記スイッチング素子は、スイッチング素子に供給される電源がノイズ低減信号経路を動作させるには不十分であるとき、ノイズ低減信号経路を使用不可にする旨の記載がある。この点で、後述の本願発明の作用効果の一部と関連するが、課題の解決手段が本願発明とは全く異なる。
特開平6−343195号公報 特開平9−54592号公報 実開平5−36991号公報 特開2006−14307号公報
本発明は、前記従来のノイズキャンセルヘッドホンの問題点を解消することを目的とする。すなわち、従来のノイズキャンセルヘッドホンは、騒音をキャンセルするための信号と楽音信号が電気的に合成されて結合し、信号処理回路を通過するため、楽音信号がノイズキャンセル信号の影響を受けて音質が劣化する。また、はなはだしい場合は、ノイズキャンセル動作をさせた場合と、動作させない場合とで音質差が発生し、ユーザーに違和感を与えるという不具合がある。
本発明は、ノイズキャンセル信号と楽音信号との磁気的結合、静電的結合を含む電気的な結合関係をできるだけ浅くして、ノイズキャンセル信号が楽音信号に与える影響を少なくし、ノイズキャンセル信号の電力増幅回路と楽音信号の電力増幅回路が互いに負荷となることがなく、加えて音質の良好なノイズキャンセル方式のヘッドホンを提供することを目的とする。
本発明はまた、内臓電池が消耗してノイズキャンセル回路が動作しなくなっても、ノイズキャンセル機能のない一般のヘッドホンと同様に楽音信号に基づく再生音を聴くことができるノイズキャンセル方式のヘッドホンを提供することを目的とする。
本発明は、楽音信号によって駆動されるスピーカユニットと、周辺の騒音を検出するマイクロホンと、上記マイクロホンで検出される騒音信号に基づいて生成されるノイズキャンセル信号により上記スピーカユニットのフレームを駆動する圧電素子と、を備えていることを最も主要な特徴とする。
スピーカユニットのフレームとヘッドホンハウジングの間に圧電素子を配置し、圧電素子の一面側を上記ヘッドホンハウジングに、圧電素子の他面側を上記フレームに結合するとよい。
スピーカユニットはプレーヤなどの音源から入力される楽音信号のみを再生する。圧電素子には、周辺の騒音を検出するマイクロホンで検出される騒音信号に基づいて生成されるノイズキャンセル信号が入力され、スピーカユニットのフレームをノイズキャンセル信号で駆動し機械的に振動させる。スピーカユニットの動作と圧電素子の動作によって発生する音波は、圧電素子の駆動により発生する音波とスピーカユニットの駆動により発生する音波の和となる。圧電素子の駆動により発生する音波は周辺の騒音を打ち消し、ユーザーの耳には楽音信号の再生音のみが届く。
ノイズキャンセル信号で駆動される圧電素子と楽音信号で駆動されるスピーカユニットは、スピーカユニットのフレームで機械的に直列接続されているのと等価となる。スピーカユニットの振動板は極めて動きやすい構造になっているため、スピーカユニットの音響機械インピーダンスは低い。これに対して圧電素子は例えば圧電セラミックなどで製作されていて材料自体が硬くて動きにくく、音響機械インピーダンスが高い。よって、音響機械インピーダンスの高い圧電素子にスピーカユニットが機械的に直列に結合されているのと等価の構造になっている。
一方、スピーカユニットの電気的な駆動系統と圧電素子の電気的な駆動系統は電気的に分離していて、電気的な結合は浅いため、楽音信号がノイズキャンセル信号によって受ける影響が小さく、高い音質で楽音信号を再生することができる。
ヘッドホンの遮音効果を高めておけば、騒音をキャンセルするために圧電素子に入力するノイズキャンセル信号の電力(パワー)は小さくても騒音をキャンセルすることができるため、内臓電池の寿命を長くすることができる。仮に、内臓電池が消耗して圧電素子が動作しなくなっても、楽音信号によって駆動されるボイスコイルは、ノイズキャンセル機能のない一般のヘッドホンのボイスコイルと同様に動作するため、楽音信号に基づく音声を聴くことができる。
以下、本発明にかかるヘッドホンの実施例について図1、図2を参照しながら説明する。図3に示す従来のヘッドホンの例と同じ構成部分には共通の符号を付している。
図1において、有底の筒型のヘッドホンハウジング20の開口端にはフランジ部22が形成されていて、フランジ部22の外側(図1において左側)の面にはリング状のヘッドパッド3が固着されている。ユーザーがこのヘッドホンを使用するとき、ヘッドパッド3の外端面がユーザーの頭部側面に当たり、ヘッドパッド3で囲まれる空間内にユーザーの耳13が位置するようになっている。ヘッドホンハウジング20の内部にはリング状の支持体35を介してヘッドホンユニット5が固定されている。ヘッドホンユニット5は、扁平なシャーレ状のフレーム6と、フレーム6の内底部に嵌め込まれた、フレーム6より小径でより扁平なシャーレ状のヨーク7と、ヨーク7の内底部中心に固着された扁平なマグネット8と、マグネット8の端面に固着された板状のポールピース9と、円筒状に巻き回されたボイスコイル10と、ドーム状の振動板12と、を有してなる。ヘッドホンユニット5のフレーム6の外周側前端(図1において左端)面は円形をなしていて、この前端面に上記支持体35の内周側後端面が接着等によって結合されている。支持体35の断面形状はアーチ形で、支持体35の外周面が接着その他適宜の手段でヘッドホンハウジング20の内周面に固着されている。
シャーレ状のヨーク7の開放側端面とポールピース9の端面とはほぼ同一面にあり、かつ、ポールピース9の外周面とヨーク7の開放端側内周面との間にはリング状の間隙があって、この間隙内に上記ボイスコイル10が進入している。上記リング状の隙間にはマグネット8を源とする磁界が形成され、この磁界の中にボイスコイル10が存在している。上記振動板12は中心部のドーム部を囲んで断面アーチ形のエッジ部が形成され、エッジ部の外周がフレーム6に固着されて、振動板12が前後方向に振動可能に支持されている。振動板12の上記中心ドーム部とエッジ部の境界にボイスコイル10の一端が片持ち的に固着され、ボイスコイル10はヨーク7にもポールピース9にも接触しないように支持されている。外部のプレーヤの電力増幅器(ドライバ)からボイスコイル10に楽音信号が入力されると、ボイスコイル10が楽音信号に従って前後に駆動され、これに伴い振動板12が振動することにより振動板12から音声が発せられる。この音声は、ヘッドパッド3で囲まれているユーザーの耳13に達するように、振動板12をヘッドホンハウジング20の開放端側に向けてスピーカユニット5が配置されている。
スピーカユニット5のフレーム6とヘッドホンハウジング20の内方の底面との間に圧電素子30が配置され、圧電素子30の両面が上記フレーム6とヘッドホンハウジング20に接着などの手段によって結合されている。上記圧電素子30を備えている点が本発明の一つの特徴で、周辺の騒音を検出するマイクロホンで検出される騒音信号に基づいて生成されるノイズキャンセル信号が圧電素子30に入力され、圧電素子30がノイズキャンセル信号で駆動されるようになっている。圧電素子30はノイズキャンセル信号で駆動されることにより、ノイズキャンセル信号に応じ前後(図1において左右)に伸長、収縮して振動し、上記スピーカユニット5のフレーム6を駆動するする。前記支持体35は、圧電素子30が駆動されて振動することにより、ヘッドホンハウジング20に対するスピーカユニット5のフレーム6の振動を許容する素材が選択されるとともに、断面アーチ状に形成されている。支持体35がフレーム6の振動を許容することにより、スピーカユニット5全体が圧電素子30で駆動され振動する。また、支持体35の素材は、圧電素子30の振動音を前面側に通さないように、音波の通りにくい素材であることが望ましい。
圧電素子30を駆動するノイズキャンセル信号の源になる周辺の騒音を検出するマイクロホンは、ヘッドホンの設計思想に基づいて適宜選択すればよい。図1において、M1〜M4は騒音検出用マイクロホンの配置位置の各種例を示す。M1はヘッドホン内部に配置した例で、振動板12の直前の空間に外側を向けて配置した例である。M2〜M4はヘッドホンの外側に配置した例で、M2はヘッドホンハウジング20のフランジ部22の上部に、M3は上記フランジ部22の下部に、M4はハウジング20の後ろ側外側面に配置した例である。
以上説明した実施例によれば、スピーカユニット5はプレーヤなどから入力される楽音信号で駆動されて楽音が再生され、圧電素子30はマイクロホンで検出される騒音信号に基づくキャンセルノイズ信号で駆動される。キャンセルノイズ信号は周辺の騒音に対して逆位相の信号であることから、圧電素子30が駆動されることによって生じる振動が騒音を打ち消し、ユーザーの耳には楽音のみが届き、騒音は聞こえない。
ノイズキャンセル信号で駆動される圧電素子30と楽音信号で駆動されるスピーカユニット5は、スピーカユニット5のフレーム6で機械的に直列接続されているのと等価となる。スピーカユニット5の振動板12は極めて動きやすい構造になっているため、スピーカユニット5の音響機械インピーダンスは低い。これに対して圧電素子30は例えば圧電セラミックなどで製作されていて材料自体が硬くて動きにくく、音響機械インピーダンスが高い。よって、音響機械インピーダンスの高い圧電素子30にスピーカユニット5が機械的に直列に結合されているのと等価の構造になっていて、ヘッドホンハウジング20から見た振動板12の動きは、楽音信号による振動の向きと圧電素子30による振動の向きが合致した瞬間では振幅が大きく、上記双方の振動の向きが互いに逆であれば振幅を小さくなる。つまり、圧電素子30によるスピーカユニット5の振動板12の動きと、スピーカユニット5の駆動による振動板12の動きが機械的に直列的に重ねられていることになり、圧電素子30の駆動によって生成される音声成分で騒音が打ち消されることになる。
図2は、上記実施例の音響的な等価回路を示す。図1に示す実施例において、各部の音響インピーダンス、空気のスチフネス、質量などを以下のように定義する。
:騒音成分の音圧
´:ヘッドホン内部に入り込む騒音成分の音圧
:耳に入る音声の音圧
Ze:耳の音響インピーダンス
sf:前室(スピーカユニット5の前側の部屋)の空気のスチフネス
sb:後室の空気のスチフネス
:振動板の音響質量
:振動板のスチフネス
:振動板の音響抵抗
mu:スピーカユニット5の質量
sp:圧電素子30のスチフネス
:楽音信号の入力によるスピーカユニット5の駆動力
:ノイズキャンセル信号の入力による圧電素子30の駆動力
図2に示すように、上記実施例の音響的な等価回路は、Ze、e、m、s、r、mu、sb、eが直列に接続され、Zeと並列にsfが接続され、r、muの接続点とZe、eの接続点間にsbが接続された形になっている。したがって、楽音信号の入力によるスピーカユニット5の駆動力eと、ノイズキャンセル信号の入力による圧電素子30の駆動力eが直列に接続された形になっていて、音響的には楽音信号とノイズキャンセル信号が合成(加算)されて音声に変換される。ユーザーの耳にはヘッドホンを通して、したがって遅延抵抗rを介して外部騒音Pが入るが、外部騒音Pは圧電素子30の駆動力eによって生成されるキャンセル音で打ち消され、ユーザーの耳には楽音信号のみが届く。
以上のとおり、本発明の実施例によれば、スピーカユニット5の電気的な駆動系統と圧電素子30の電気的な駆動系統は電気的に分離していて、電気的な結合は浅いため、楽音信号がノイズキャンセル信号によって受ける影響が小さく、高い音質で楽音信号を再生することができる。
ヘッドホンの遮音効果を高めておけば、騒音をキャンセルするための圧電素子30に入力するノイズキャンセル信号の電力(パワー)は小さくても騒音をキャンセルすることができるため、内臓電池の寿命を長くすることができる。仮に、内臓電池が消耗して圧電素子30が動作しなくなっても、楽音信号によって駆動されるボイスコイル12は、ノイズキャンセル機能のない一般のヘッドホンのボイスコイルと同様に動作するため、楽音信号に基づく音声を聴くことができる。
本発明に係るヘッドホンの実施例を示す縦断面図である。 上記実施例の音響的な等価回路を示す回路図である。 従来のヘッドホンの例を示す縦断面図である。
符号の説明
5 スピーカユニット
6 フレーム
10 ボイスコイル
12 振動板
20 ヘッドホンハウジング
30 圧電素子
35 支持体

Claims (5)

  1. 楽音信号によって駆動されるスピーカユニットと、
    周辺の騒音を検出するマイクロホンと、
    上記マイクロホンで検出される騒音信号に基づいて生成されるノイズキャンセル信号により上記スピーカユニットのフレームを駆動する圧電素子と、を備えているヘッドホン。
  2. スピーカユニットは、そのフレームがヘッドホンハウジングに結合されている請求項1記載のヘッドホン。
  3. スピーカユニットのフレームとヘッドホンハウジングの間に圧電素子が配置され、圧電素子の一面側がヘッドホンハウジングに結合され、圧電素子の他面側が上記フレームに結合されている請求項2記載のヘッドホン。
  4. スピーカユニットのフレームは音波の通りにくい支持体でヘッドホンハウジングに結合されている請求項2または3記載のヘッドホン。
  5. 支持体は、圧電素子の駆動により、ヘッドホンハウジングに対するスピーカユニットのフレームの振動を許容する請求項4記載のヘッドホン。
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