JP4836540B2 - 敷物用積層体及びこの積層体を用いた敷物 - Google Patents

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Description

本発明は、寝装品(敷き布団、枕など)、座布団などの敷物に好適な積層体及びこの積層体を用いた敷物に関する。
寝装品のうち敷き布団や座布団などには、カバー内に木綿などの充填材が充填され、枕には、カバー内に生地の切り屑、籾殻、プラスチックビーズなどが充填されている。また、軽量性を改善するため、上記充填材に代えて合成樹脂発泡体を用いることも提案されている。
特開平7−265177号公報(特許文献1)には、表面に複数の凹欠部を備えた独立気泡弾性発泡体からなる基体の前記各凹欠部に、芳香性、消臭性等を備えた薬剤と、連通気泡弾性発泡体からなる栓とを挿入し、栓の頭頂部が前記基体表面上に突出した寝装品用芯材が開示されている。しかし、この芯材は独立気泡発泡体をベースとしているため、硬質感が強く、ソフトな感触を付与することが困難である。また、基体が独立気泡弾性発泡体であるため、芯材に折り曲げ性を付与することが困難である。
特許第3279948号明細書(特許文献2)には、洗濯可能で短時間で乾燥可能なウォッシャブルマットとして、ポリオレフィン系合成樹脂発泡成形体からなるマット芯材を、ゴミやホコリを通過させるサイズの目を有するネット状の外装袋のみにより被包したウォッシャブルマットが開示されている。しかし、マット芯材が前記合成樹脂発泡成形体で構成されているため、このマットも折り曲げ性を向上することが困難である。
特開平8−322680号公報(特許文献3)には、表生地と裏生地との間に仕切布を格子状に縫着し、この仕切布により形成された多数の空所に充填材を収納した敷き布団において、前記空所にほぼ均等に分割する中仕切布片を上記表生地と裏生地とにそれぞれ縫着し、この中仕切布片の両端部と上記仕切布との間にそれぞれ充填材の移動を許容する隙間を設け、上記充填材を球状の発泡体で形成した敷き布団が開示されている。しかし、この敷き布団は構造が複雑であるだけでなく、球状の発泡体を用いる必要があり、生産性のみならずコスト的にも不利である。また、充填材が移動する可能性があるため、形状保持性を高めることも困難である。
特開2004−105314号公報(特許文献4)には、周面の所要面を少なくともネット生地で構成した通気性表装布収容体と、この収容体内に収容され、かつ立体線状空隙構造体単独、又は立体線状空隙構造体と弾性発泡体との組合せで構成された通気性クッション材とからなる通気性クッションが開示されている。このクッションは、線状体で形成した空隙を有する立体構造体を用いる必要があり、生産性のみならずコスト的にも不利であるとともに、形状保持性を高めることが困難である。
特開平7−265177号公報(特許請求の範囲) 特許第3279948号明細書(特許請求の範囲) 特開平8−322680号公報(特許請求の範囲) 特開2004−105314号公報(特許請求の範囲)
従って、本発明の目的は、簡単な構造で軽量化できるとともに、形状保持性を有する敷物用積層体及びそれを用いた敷物を提供することにある。
本発明の他の目的は、芯材を発泡体で構成しても、折り曲げ性を改善できる敷物用積層体及びそれを用いた敷物を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は、クッション性及び感触に優れるだけでなく、圧縮復元性が高くへたりの少ない敷物用積層体及びそれを用いた敷物を提供することにある。
本発明者は、前記課題を達成するため鋭意検討した結果、形状保持性を有する通気可能な第1の発泡体に、目の細かなネット状で軟質の第2の発泡体を積層すると、芯材としての積層体を軽量化できるとともに、形状を保持でき、クッション性及び感触を向上できること、菱形状目を有するネット状の第1の発泡体と、この第1の発泡体の両面に積層され、かつ菱形状目を有する前記ネット状の第2の発泡体とで積層体を構成し、前記第1及び第2の発泡体の菱形状目の方向を揃えて積層すると、菱形状目の短軸方向への積層体の折り畳み性が向上することを見いだし、本発明を完成した。
すなわち、本発明の敷物用積層体は、通気孔を有し、かつ形状保持性を有するシート状の第1の発泡体と、この第1の発泡体の少なくとも一方の面に配設されたネット状で軟質の第2の発泡体とで構成されている。そして、第1の発泡体の通気孔よりも第2の発泡体のネットの目の平均サイズ(内径)が小さく形成されている。このような積層体は、第1及び第2の発泡体により通気性を確保できるとともに、クッション性を高め軽量化できる。しかも、第1の発泡体が形状保持性を有するため、形状を安定化できるとともに、第2の発泡体により感触を向上できる。
前記積層体は、互いに斜め方向に交差し、交点部が融着した第1の発泡線状体で形成されたネット状の第1の発泡体と、この第1の発泡体の両面に配設され、かつ互いに斜め方向に交差し、交点部が融着した第2の発泡線状体で形成されたネット状の第2の発泡体とで構成してもよい。また、第1の発泡体と第2の発泡体とが、それぞれ菱形状目の向き(方向)を揃えて積層してもよい。このような積層体では、第2の発泡体によりクッション性及び感触を向上できるとともに、菱形状目の長軸方向への折り畳みは規制されるものの、短軸方向への折り畳み性を大きく向上できる。
また、第1の発泡体は、通気孔とともに凹凸部を有するシート状発泡体(独立気泡構造のシート状発泡体など)で構成してもよい。第1の発泡体において、凸部(例えば、高さ5〜30mm程度の凸部)は所定間隔(例えば、20〜100mm間隔)で縦横方向に形成してもよい。
なお、第1の発泡体の通気孔の平均内径と、第2の発泡体の菱形状目の平均内径との割合は、前者100に対して後者5〜50程度であってもよい。また、第1の発泡体の平均厚み100に対して第2の発泡体の全体の平均厚みは、非荷重条件下において、50〜500程度であってもよい。また、第1の発泡体と第2の発泡体とは、それぞれ発泡倍率15〜80倍程度のポリエチレン系樹脂発泡体で構成でき、これらの発泡体は、独立気泡及び/又は連続気泡を有していてもよい。例えば、第1の発泡体及び第2の発泡体は、それぞれ平均気泡径0.3〜1.5mm程度の連続気泡又は独立気泡を有するポリエチレン系樹脂発泡体で構成してもよい。さらに、第1の発泡線状体の平均幅は5〜40mm程度、第1の発泡線状体の交点間距離は長軸方向において30〜500mm程度、短軸方向において7〜100mm程度であってもよい。また、第2の発泡線状体の平均幅は2〜10mm程度、第2の発泡線状体の交点間距離は長軸方向において10〜100mm程度、短軸方向において3〜30mm程度であってもよい。
本発明は、前記敷物用積層体に限らず、前記積層体と、この積層体を収納する収納カバーとで構成された敷物も包含する。
本発明では、通気性及び形状保持性を有する第1の発泡体と、ネット状で軟質の第2の発泡体とを組み合わせているため、簡単な構造で軽量化できるとともに、形状保持性を高めることができる。また、第1の発泡体及び第2の発泡体をそれぞれネット状発泡体で構成し、特定の方向に向けて積層すると、発泡体で構成しても、折り曲げ性を大きく改善できる。さらに、発泡体の気泡構造などを調整することにより、クッション性及び感触に優れるだけでなく、圧縮復元性が高くへたりの少ない敷物用積層体を得ることができる。
以下に、必要により添付図面を参照しつつ本発明を詳細に説明する。
図1は本発明の積層体を用いた敷き布団の一例を示す一部切欠斜視図、図2は図1の積層体の一例を示す概略分解斜視図、図3は図1の積層体の一例を示す概略断面図である。
この例では、敷物として敷き布団が示されており、この敷き布団は、発泡体で構成された積層体1と、この積層体を収納する収納カバー12とで構成されている。この収納カバー12は、積層体1の取り出しや収納のため、開口部に取り付けられたファスナー(図示せず)を備えている。
前記積層体1は、形状保持性を有するネット状(又は網目状)の第1の発泡体2と、この第1の発泡体の両面にそれぞれ配設された2枚のネット状(又は網目状)の第2の発泡体4,6,8,10とで構成されており、前記第1及び第2の発泡体2,4,6,8,10は、それぞれ、互いに斜め方向に交差し、交点部が接合した第1の発泡線状体2a,2b及び第2の発泡線状体4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bで形成されている。すなわち、第1の発泡体2は、所定間隔をおいて(この例では略等間隔毎に)所定の方向に延びる複数の第1の発泡線状体2aで構成された発泡線状体列(又は第1の交差列)と、所定間隔をおいて(この例では略等間隔毎に)前記発泡線状体列に対して直交することなく斜め方向に交差して延びる複数の第1の発泡線状体2bで構成された発泡線状体列(又は第2の交差列)とで構成され、各発泡線状体列の交点部は融着して接合している。また、第2の発泡体2,4,6,8,10も、前記第1の発泡体2と同様に、所定間隔をおいて(この例では略等間隔毎に)所定の方向に延びる複数の第2の発泡線状体4a,6a,8a,10aで構成された発泡線状体列(又は第1の交差列)と、所定間隔をおいて(この例では略等間隔毎に)前記発泡線状体列に対して斜め方向に交差して延びる複数の第2の発泡線状体4b,6b,8b,10bで構成された発泡線状体列(又は第2の交差列))とで構成され、交点部が融着により接合している。そのため、ネット状第1及び第2の発泡体2,4,6,8,10には、第1及び第2の発泡線状体による菱形状の目(網目)3,5,7,9,11が形成される。なお、第1及び第2の発泡線状体2a,2b,4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bは、敷き布団の長手方向(又は側縁)に対して斜め方向に延びている。また、前記のように、第1の発泡体2の両面に、それぞれ2枚の第2の発泡体4,6,8,10が積層されている。
さらに、第1の発泡体及び第2の発泡体2,4,6,8,10は、菱形状目3,5,7,9,11の向きを揃えて積層されている。この例では、菱形状の目3,5,7,9,11の長軸方向を敷き布団の幅方向に向けて積層されている。そのため、幅方向への折り畳みが規制され、積層体1を長手方向、すなわち菱形状の目3,5,7,9,11の短軸方向が向いた敷き布団の長手方向に折り畳むことができる。
さらには、クッション性、感触などを改善するため、第1の発泡体2の菱形状目3よりも第2の発泡体4,6,8,10の菱形状目5,7,9,11のサイズが小さく形成されている。すなわち、第1の発泡体1を構成する第1の発泡線状体2a,2bは、第2の発泡体4,6,8,10を構成する第2の発泡線状体4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bよりも幅が大きく形成され、第1の発泡線状体2a,2bの交点間距離も、第2の発泡線状体4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bの交点間距離よりも大きく形成されている。このような幅広の第1の発泡線状体2a,2bが交点部で融着しているため、第1の発泡体2は長手方向及び幅方向への伸縮が比較的規制されており、形状保持性を有している。さらに、表面側に位置する第2の発泡体4,6,8,10の目が小さいため、第1の発泡体2による形状保持性を維持しつつ、クッション性や感触を大きく改善でき、通気性を損なうこともない。
より具体的には、第1の発泡線状体2a,2bの平均幅は、例えば、12〜18mm、第1の発泡線状体2a,2bの交点間距離は、例えば、長軸方向において80〜120mm(すなわち、菱形状に交差する発泡線状体2a,2bの長軸方向の交点間距離80〜120mm)、短軸方向において20〜30mm(すなわち、菱形状に交差する発泡線状体2a,2bの短軸方向の交点間距離20〜30mm)程度に形成されている。これに対して、第2の発泡線状体4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bの平均幅は、例えば、4〜6mm、第2の発泡線状体4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10bの交点間距離は、例えば、長軸方向において25〜35mm、短軸方向において8〜12mm程度に形成されている。
なお、第1の発泡線状体と第2の発泡線状体は、それぞれ発泡倍率20〜80倍(例えば、25〜35倍)、平均気泡径0.3〜1mm程度のポリエチレン系樹脂発泡体で構成されており、第1の発泡線状体は独立気泡構造を有し、第2の発泡線状体は連続気泡構造を有している。発泡線状体の連続気泡率は、95〜98%程度である。前記発泡線状体が連続気泡構造を有するため、繰り返し荷重が作用しても積層体は圧縮回復性が高く、へたりが少ない。
前記積層体は、第1の発泡体と、この第1の発泡体の両面に位置する第2の発泡体とを、接着剤や縫合などの一体化又は接合手段を利用して積層できる。前記積層体の厚みは、30〜60mm程度に形成されており、第1の発泡体の平均厚み100に対して第2の発泡体の全体の平均厚みは、非荷重条件下(開放下)、室温(15〜25℃)において、180〜220程度である。
なお、第2の発泡体のうち互い対応する2枚のネット状(又は網目状)の発泡体4,6及び/又は発泡体8,10は、それぞれ、両側部が一体化された筒状又は袋状発泡体として形成してもよい。この場合、第1の発泡体2を2枚のネット状(又は網目状)の第2の発泡体4,6内に収容できるとともに、筒状の第2の発泡体4,6を筒状の第2の発泡体8,10内に収容することもできる。また、少なくとも最外層を形成する第2の発泡体8,10と収納カバー12との間には綿(巻き綿)を介在させてもよい。
このような敷き布団は、通気性を有するとともに、クッション性及び感触がよく、長期間に亘り使用しても圧縮回復性が高く、耐久性に優れている。しかも、発泡体で構成されているため、断熱保温性も有している。
なお、シート状の第1の発泡体は、通気性とともに形状保持性を有し、発泡構造を備えていればよく、前記ネット状又は網目状発泡体に限らず、シート状(又は板状)の発泡体であってもよい。例えば、第1の発泡体は、厚み方向に貫通した複数の通気孔を有する独立気泡構造のシート又はプレートであってもよい。通気孔の形状やサイズは形状保持性や強度を損なわない限り特に制限されない。また、第1の発泡体は、ネット状又は網目状発泡体であってもよい。
さらに、第1の発泡体を構成するシート状発泡体は、通気孔とともに凹凸部を有していてもよい。この凹凸部の断面形状は、断面矩形状であってもよく、傾斜面(直線状又は湾曲状傾斜面)を有する山形状であってもよい。また、凹凸部はシート状発泡体の少なくとも一方の面に形成すればよく、片面又は両面に形成してもよく、凹凸部は、通常、所定の厚みを有するベース部に形成される場合が多い。凸部(又は凹部)及び通気孔の配置形態はランダムであってもよく規則的であってもよい。凸部(又は凹部)及び通気孔は、通常、縦横方向に規則的に形成する場合が多く、互いに隣り合う凸部列(又は凹部列)において、凸部(又は凹部)が互い違いに位置する千鳥状の形態で形成してもよく、互いに隣り合う凸部列(又は凹部列)において同じ場所に位置する格子状の形態で形成してもよい。
凸部の高さは、クッション性などに応じて選択でき、例えば、5〜30mm(例えば、7〜30mm)、好ましくは10〜25mm、さらに好ましくは12〜20mm(例えば、15〜20mm)程度であってもよい。また、凸部(又は凹部)の間隔は、例えば、20〜100mm、好ましくは25〜80mm(例えば、30〜70mm)、さらに好ましくは40〜60mm程度であってもよい。なお、凹凸部が形成されるベース部の厚み(凹部の底部と反対面との距離、又は両面での凹部の底部間の距離)は凹凸部の連結強度を保持できる限り特に制限されず、通常、1〜30mm、好ましくは2〜15mm(例えば、3〜12mm)、さらに好ましくは5〜10mm程度であってもよい。
第2の発泡体は第1の発泡体の少なくとも一方の面に配設すればよく、第1の発泡体の一方の面に配設してもよく、第1の発泡体の両面に配設してもよい。また、積層体の表面側には、第1の発泡体が位置してもよいが、通常、第2の発泡体が位置する場合が多い。なお、必要であれば、第1の発泡体と第2の発泡体との間には、位置ズレ防止などのための通気性シート(例えば、メッシュ状シート)を介在させてもよい。
第2の発泡体は、通常、ネット状又は網目状である。ネット状又は網目状の第1及び第2の発泡体において、発泡体を構成する発泡線状体(第1又は第2の発泡線状体)は互いに直交して交差部で融着した発泡体であってもよい。好ましい第1及び第2の発泡体は、折り曲げ性又は折り畳み性を高めるため、例えば、互いに斜め方向に交差し、交点部が融着した複数の発泡線状体(第1又は第2の発泡線状体)で形成できる。
第1及び第2の発泡体において、発泡線状体の交差角度は、特に制限されず、前記のように90°であってもよいが、通常、内角のうち長軸方向の内角は、10〜60°(好ましくは15〜50°、さらに好ましくは20〜45°)程度であってもよく、通常、20〜40°程度である場合が多い。発泡線状体の交差角度のうち短軸方向の内角は、100〜170°(好ましくは120〜170°、さらに好ましくは130〜170°)程度であってもよく、通常、140〜170°程度である場合が多い。
第2の発泡体の通気孔(ネットの目)のサイズは、第1の発泡体の通気孔よりも小さく形成されている。第1の発泡体の通気孔の平均内径と、第2の発泡体の通気孔(菱形状目など)の平均内径との割合は、前者100に対して、例えば、後者5〜50、好ましくは10〜40、さらに好ましくは15〜30(例えば、10〜30)程度であり、通常、15〜25程度であってもよい。また、凹凸部を有する第1の発泡体において、凸部が第2の発泡体の目から突出するのを抑制するため、第2の発泡体の通気孔(ネットの目)のサイズは、凸部の平均径よりも小さく形成されている場合が多く、第1の発泡体の凸部の平均径と、第2の発泡体の通気孔(菱形状目など)の平均内径との割合は上記と同様であってもよい。なお、凸部の平均径は、凸部の1/2高さにおける凸部の外径を意味し、平均内径は、長軸方向の内径と短軸方向の内径との加算平均径を意味する。
第1の発泡体の通気孔の平均内径は、例えば、5〜60mm程度の範囲から選択でき、8〜50mm(例えば、10〜50mm)、好ましくは10〜45mm(例えば、12〜25mm)程度であってもよく、15〜45mm(例えば、20〜40mm)程度であってもよい。第1の発泡体(例えば、凹凸部を有する第1の発泡体)において、通気孔の平均内径は、5〜20mm(例えば、7〜18mm、好ましくは10〜16mm)程度であってもよい。ネット状の第1の発泡体において、通気孔(例えば、菱形状目)の長軸方向の内径は、例えば、10〜100mm、好ましくは20〜80mm、さらに好ましくは30〜70mm程度であってもよい。また、通気孔(例えば、菱形状目)の短軸方向の内径は、2〜20mm、好ましくは3〜20mm、さらに好ましくは5〜15mm(例えば、6〜10mm)程度であってもよい。
さらに、ネット状の第2の発泡体において、通気孔(菱形状目)の長軸方向の内径は、例えば、5〜30mm、好ましくは8〜25mm、さらに好ましくは10〜20mm程度であってもよく、短軸方向の内径は、例えば、0〜10mm、好ましくは1〜8mm(例えば、2〜7mm)、さらに好ましくは2〜5mm(例えば、3〜4mm)程度であってもよい。
さらに、第1の発泡線状体の平均幅は、例えば、5〜40mm(好ましくは7〜40mm、さらに好ましくは10〜20mm)程度であってもよく、第1の発泡線状体の交点間距離は、長軸方向において、例えば、30〜500mm、好ましくは40〜400mm、さらに好ましくは50〜300mm(例えば、70〜200mm)程度であってもよく、通常、80〜120mm程度である場合が多い。交点間距離は、短軸方向において、例えば、7〜100mm、好ましくは10〜70mm、さらに好ましくは15〜50mm(例えば、20〜30mm)程度であってもよい。
また、第2の発泡線状体の平均幅は、例えば、2〜10mm(好ましくは3〜8mm、さらに好ましくは3〜7mm)程度であり、第2の発泡線状体の交点間距離は、長軸方向において、例えば、10〜100mm、好ましくは15〜70mm、さらに好ましくは20〜50mm(例えば、20〜40mm)程度、短軸方向の交点間距離は、例えば、3〜30mm、好ましくは5〜25mm、さらに好ましくは7〜20mm(例えば、5〜15mm)程度であってもよい。
なお、第1及び第2の発泡体において、通気孔は規則的に形成してもよく、非規則的に形成してもよい。また、発泡線状体の間隔や延出方向も規則的であってもよく不規則的であってもよい。発泡線状体の断面形状は、例えば、円形状、楕円体状、紡錘状、多角形状(三角形、四角形、六角形状など)、扁平状、板状などであってもよい。第1の発泡体を構成する第1の発泡線状体の平均径(外径)は、10〜100mm、好ましくは20〜70mm、さらに好ましくは30〜50mm程度であってもよい。また、第2の発泡線状体の平均径(外径)は、5〜50mm、好ましくは7〜40mm、さらに好ましくは8〜30mm程度であってもよい。
本発明の積層体において、第1の発泡体と第2の発泡体とは、それぞれ通気孔(菱形状目)の方向(向き)を異なる方向に向けて積層してもよい。例えば、第1の発泡体の菱形状目の長軸方向と、第2の発泡体の菱形状目の長軸方向とを直交又は交差させて、第1の発泡体と第2の発泡体とを積層してもよい。折り畳み性を向上させるためには、第1の発泡体の菱形状目の向き(例えば、長軸方向)と、第2の発泡体の菱形状目の向き(例えば、長軸方向)とを略同じ方向に揃えて、第1の発泡体と第2の発泡体とを積層するのが有利である。特に、折り曲げ又は折り畳み方向に対して、第1及び第2の発泡体の菱形状目の短軸方向を向けて積層するのが好ましい。
第1及び第2の発泡体の気泡構造は、独立気泡構造であってもよく、連続気泡構造であってもよく、独立気泡と連続気泡とが混在していてもよい。また、第1の発泡体の気泡構造と第2の発泡体の気泡構造とは、それぞれ、独立気泡構造又は連続気泡構造であってもよく、互いに異なっていてもよい。例えば、第1の発泡体が独立気泡構造を有し、第2の発泡体が連続気泡構造を有していてもよく、第1の発泡体が連続気泡構造を有し、第2の発泡体が独立気泡構造を有していてもよい。圧縮回復性の点から、第1及び第2の発泡体のうち少なくとも一方の発泡体(特に少なくとも第2の発泡体)は連続気泡構造を有している。特に、第1の発泡体は独立気泡構造を有し、第2の発泡体は連続気泡構造であるのが好ましく、第1及び第2の発泡体の気泡構造が、連続気泡構造であるのも好ましい。
第1の発泡体と第2の発泡体の発泡倍率は、それぞれ、15〜80倍(例えば、15〜60倍)、好ましくは20〜50倍(例えば、20〜40倍)程度であり、25〜50倍程度であってもよい。また、第1の発泡体及び第2の発泡体の平均気泡径は、それぞれ、例えば、0.3〜1.5mm、好ましくは0.4〜1.5mm、さらに好ましくは0.5〜1.3mm(例えば、0.6〜1.2mm)程度であり、0.7〜1.1mm程度であってもよい。なお、気泡の断面は円形状に限らず楕円形状などであってもよい。
独立気泡構造を有する発泡体において、独立気泡率は、60〜100%程度の範囲から選択でき、通常、75〜100%、好ましくは80〜100%、さらに好ましくは90〜100%程度であってもよい。連続気泡構造を有する発泡体において、連続気泡率は、例えば、50〜100%程度の範囲から選択でき、通常、80〜100%(例えば、85〜98%)、好ましくは90〜100%(例えば、93〜98%)、さらに好ましくは95〜100%程度であってもよい。
第1の発泡体の少なくとも一方の面には、単一又は複数の第2の発泡体を積層してもよく、例えば、第1の発泡体の両面に、第2の発泡体を1〜5層程度に積層してもよい。前記積層体の厚みは、用途に応じて、10〜150mm(例えば、30〜100mm)程度の範囲から選択でき、20〜70mm、好ましくは30〜70mm(例えば、40〜60mm)程度であってもよい。第1の発泡体の平均厚み100に対する第2の発泡体の全体の平均厚みは、非荷重条件下において、50〜500(例えば、70〜300)、好ましくは100〜250、さらに好ましくは150〜250程度であってもよい。
なお、第2の発泡体において、2つの発泡体は両側部が一体化して筒状又は袋状発泡体(例えば、リングダイからの押出発泡などにより形成された中空筒状発泡体)を形成してもよく、このような発泡体の中空部又は袋状部には第1の発泡体を収容してもよい。第1の発泡体と第2の発泡体とは、一体性を保持するため、少なくとも複数箇所で接合されていればよく、接着剤により少なくとも一部を接着させてもよく、融着させてもよい。また、第1の発泡体と第2の発泡体とは、縫合などにより接合させてもよい。また、積層体と収納カバーとの間や必要により積層体を構成する複数の発泡体の間には、用途に応じて、種々の軟質物、例えば、綿(巻き綿など)を介在させてもよい。
図4は本発明のさらに他の積層体を示す概略分解斜視図であり、図5は図4に示す積層体の概略断面図である。この例では、図2に示す例において、第1の発泡体2に代えて、通気孔を有するとともに凹凸部を有する第1の発泡体を用いている。
図4及び図5に示す例では、第1の発泡体として、縦横方向に千鳥状に形成された山部(凸部)24と、これらの山部の間の谷部(凹部)に形成された通気孔23とを有する独立気泡構造の発泡シート22が利用されている。この第1の発泡体(又は発泡シート)22は山部24を上部の第2の発泡体4の方向に向けて配置されており、山部24と反対側の他方の面は平坦面として形成されている。また、第1の発泡体22は独立気泡構造を有している。
このような第1の発泡体22の両面には、図1及び図2に示す例と同様に、それぞれ2枚のネット状(又は網目状)の第2の発泡体4,6,8,10が配設されて積層体を形成している。なお、この例でも、第2の発泡体2,4,6,8,10は、幅方向への折り畳みを規制し、敷き布団の長手方向に折り畳むため、菱形状の目の長軸方向を敷き布団の幅方向に向けて積層されている。
図6は本発明のさらに他の積層体を示す概略一部切り欠き斜視図である。この例では、積層体は、凹凸部を有する第1の発泡体22と、この第1の発泡体を覆って収容する筒状又は袋状の第2の発泡体4とで構成されている。積層体(第2の発泡体4)は収納カバー12内に収容されているとともに、積層体と収納カバー12との間には、第2の発泡体4の周囲に配された巻き綿25が介在している。また、前記と同様に、第2の発泡体4は、菱形状の目の長軸方向を敷き布団の幅方向に向けて積層されている。さらに、長軸方向に所定の間隔で敷き布団の幅方向には、長軸方向に所定の間隔でミシン目26が施されている。
このような積層体及びそれを用いて敷き布団は、通気性を有するとともに、クッション性及び感触がよく、長期間に亘り使用しても圧縮回復性が高く、耐久性に優れている。しかも、発泡体で構成されているため、断熱保温性も有している。さらに、幅方向にミシンで縫製して一体化するため、敷き布団に皺がよるのを防止しつつ、縫製することも容易である。
敷物用積層体で構成された敷き布団などの敷物は、単一の積層体を用いて形成してもよく、複数の積層体を用いて形成してもよい。例えば、ネットの目(例えば、菱形状目)の向きを同じ方向に向けて複数の積層体を互いに隣接させて配設し、被覆体(収納カバーなど)で覆い、ステッチングやミシン掛けなどにより一体化してもよく、複数の収容部を有する被覆体(収納カバーなど)を用い、各収容部にそれぞれ積層体を収容してもよい。
なお、第1の発泡体は、ポリスチレン系樹脂発泡体などのように硬質であってもよいが、少なくとも第2の発泡体は軟質であるのが好ましい。好ましい態様では、クッション性や柔軟性などの点から、第1の発泡体及び第2の発泡体は、それぞれ軟質である。軟質発泡体は、例えば、少なくともポリオレフィン系樹脂、特にポリエチレン系樹脂を発泡させることにより調製できる。ポリオレフィン系樹脂は、オレフィン系単量体の単独又は共重合体、オレフィン系単量体と共重合性ビニル単量体との共重合体であってもよい。前記オレフィン系単量体としては、例えば、エチレン、プロピレン、1−ブチレン、イソブチレン、1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−ヘキセン、1−ヘプテン、1−オクテン、1−ノネン、1−デセン、1−ウンデセン、1−ドデセン等のα−C2-20オレフィン(好ましくはα−C2-10オレフィン、さらに好ましくはα−C2-4オレフィン、特にα−C2-3オレフィン)などが挙げられる。これらのオレフィン系単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用してもよい。好ましいオレフィン系単量体は少なくともエチレンで構成されている。
共重合性ビニル単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル[例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル等の(メタ)アクリル酸C1-6アルキルエステル]、ビニルエステル類(例えば、酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなど)、環状オレフィン類(ノルボルネン、エチリデンノルボルネン、シクロペンテン、シクロペンタジエン、シクロヘキセン等)、ジエン類(ブタジエン、イソプレン、1,4−ペンタジエンなど)などが例示できる。共重合性ビニル単量体は単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。オレフィン系単量体(特にエチレンを含むオレフィン系単量体)と共重合性ビニル単量体との割合(重量比)は、前者/後者=100/0〜50/50程度の範囲で選択でき、例えば、95/5〜60/40程度、好ましくは90/10〜65/35程度であってもよく、95/5〜70/30程度であってもよい。
前記ポリオレフィン系樹脂は、ランダム共重合体又はブロック共重合体であってもよい。ポリオレフィン系樹脂のうち、ポリエチレン系樹脂としては、ポリエチレン[例えば、低、中又は高密度ポリエチレン樹脂、直鎖状低密度ポリエチレン樹脂]、ポリエチレン系共重合体[例えば、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−(4−メチルペンテン−1)共重合体など]、エチレンとビニル単量体との共重合体[エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体又はその金属塩、エチレン−(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステル共重合体(エチレン−メタアクリル酸メチル共重合体など)など]が例示できる。これらのポリオレフィン系樹脂は、単独で又は二種以上組み合わせてもよい。ポリエチレン系樹脂のうち、低密度ポリエチレン樹脂(直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を含む)を用いる場合が多い。また、ポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)と、硬質樹脂(例えば、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのスチレン系樹脂)とを組み合わせてもよい。ポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)と硬質樹脂との割合(重量比)は、前者/後者=50/50〜100/0(例えば、50/50〜90/10)、好ましくは60/40〜100/0(60/40〜80/20)程度であってもよい。さらに、ポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)と、エチレンとビニル単量体との共重合体[エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸C1-4アルキルエステル共重合体など]及びエラストマー(例えば、エチレン−プロピレンブロック共重合体などのオレフィン系エラストマー)から選択された少なくとも一種の軟質成分とを組み合わせると、圧縮回復性を向上できる場合がある。軟質成分の割合は、ポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)100重量部に対して5〜100重量部、好ましくは10〜80重量部、さらに好ましくは20〜70重量部程度であってもよい。
なお、必要であれば、ポリオレフィン系樹脂(特にポリエチレン系樹脂)は架橋性単量体との共重合体(例えば、グラフト共重合体)であってもよい。架橋性単量体としては、例えば、重合性基[ビニル基、アリル基、(メタ)アクリロイル基など]を有するシランカップリング剤、例えば、ビニル基含有アルコキシシラン類[ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシランなどのビニルC1-4アルコキシシランなど]、ビニル基含有ハロシラン類[ビニルクロロジメトキシシランなどのビニルモノクロロジC1-4アルコキシシランなど]、アリル基含有アルコキシシラン類[アリルトリメトキシシランなどのアリルトリC1-4アルコキシシランなど]、(メタ)アクリロイル基含有アルコキシシラン類[(メタ)アクリロキシトリメトキシシランなどの(メタ)アクリロキシトリC1-4アルコキシシランなど]が例示できる。これらの架橋性単量体は単独で又は二種以上組み合わせて使用できる。架橋性単量体の割合は、ポリオレフィン系樹脂に対して、0.1〜25重量%、好ましくは1〜20重量%程度であってもよい。
なお、前記発泡線状体で構成されたネット状の発泡体は、例えば、前記樹脂と発泡剤とを含む樹脂組成物を溶融混練し、一方の線状体を所定間隔毎に押し出しつつ、前記一方の線状体に対して交差する方向に他方の線状体を所定間隔毎に押し出し、一方の線状体と他方の線状体とを接触させて発泡させることにより調製できる。また、通気孔と凹凸部とを有する発泡体は、所定厚みの発泡シートを所定間隔毎に加熱したエンボス加工し、凹部などの適所に通気孔を穿設させたり、エンボス加工とともに通気孔を穿設することにより調製できる。特に、通気孔と凹凸部とを有する発泡体は、凸凹部(又は凸部)により発泡シートの圧縮比率が変わることを利用して、所定厚みの発泡シートを、凹凸部に対応した凸凹部(又は凸部)を所定のピッチで有する一対のロール間に案内し、ロール間の発泡シートを圧縮状態で厚み方向に対して直交する方向に切断又はスライスし、圧縮状態から解放又は復元し、生成した凹凸状発泡シートの谷部(又は凹部)に穿設加工により通気孔を形成することにより調製できる。
発泡剤としては、蒸発型発泡剤(例えば、気体、揮発性液体など)、分解型発泡剤(クエン酸、アゾ化合物、ヒドラジド化合物、アジド化合物、炭酸塩など)が使用可能である。発泡剤の割合は、発泡倍率などに応じて、例えば、樹脂100重量部に対して0.1〜20重量部(例えば、1〜10重量部)、好ましくは5〜10重量部程度である。発泡剤は、樹脂と混合して用いてもよく、樹脂に含浸させて用いてもよい。さらに、発泡剤は溶融混練された樹脂に添加又は圧入してもよい。
前記発泡剤に加えて、さらに必要に応じて、例えば、タルク、炭酸カルシウムなどの発泡助剤(又は発泡核剤)を添加してもよい。発泡助剤(又は発泡核剤)の割合は、樹脂100重量部に対して、例えば、0.1〜4重量部程度であってもよい。
さらに、必要に応じて、ノニオン性界面活性剤などの界面活性剤などを添加してもよい。界面活性剤の割合は、樹脂100重量部に対して、例えば、0.1〜10重量部(例えば、1〜5重量部程度)であってもよい。
前記樹脂組成物は、種々の添加剤、例えば、安定剤[酸化防止剤(ヒンダードフェノール系酸化防止剤など)、紫外線吸収剤、耐熱安定剤、耐候安定剤など]、滑剤、離型剤、潤滑剤、衝撃改良剤、着色剤(染料や顔料など)、可塑剤、結晶化促進剤、結晶核剤、帯電防止剤、難燃剤などを含有していてもよい。添加剤は単独で又は2種以上組み合わせてもよい。
さらに、第1及び第2の発泡体(又は第1及び第2の発泡線状体)は、冷感を付与するための冷感剤(又は粉末状冷感剤)、蓄熱剤(又は粉末状蓄熱剤)、遠赤外線放射剤(又は粉末状遠赤外線放射剤)、防黴剤、消臭剤、光触媒、抗菌剤、芳香剤などを含んでいてもよい。冷感剤(又は粉末状冷感剤)としては、温度維持剤として機能する高級脂肪族炭化水素で構成されたワックス類(パラフィンなど)などの低融点物質のマイクロカプセルなどが例示でき、遠赤外線放射剤(又は粉末状遠赤外線放射剤)としては、炭、活性炭、セラミックス、トルマリンなどが例示できる。これらの成分は、第1及び第2の発泡体(又は第1及び第2の発泡線状体)の内部に含有されて入れもよいが、少なくとも表面に存在するのが好ましい。さらに、これらの成分は、必要であればバインダーとともに、コーティングなどの方法で、第1及び第2の発泡体(又は第1及び第2の発泡線状体)に適用し、表面に付着させてもよい。
なお、本発明の積層体は、種々の敷物に利用でき、積層体を収納するための収納カバーは、通気性を有する限り、積層体の用途に応じて選択できる。例えば、積層体及びカバーは、平面形状が多角形状(長方形状などの四角形状、六角形状など)、楕円形状、円形状などであってもよく、不定形状であってもよい。
本発明は、通気性、クッション性、耐久性などに優れるため、敷き布団、枕などの寝装品、座布団、ソファーなどに有効に利用できる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
実施例1
第1の発泡体として、ポリエチレン70重量部及びポリスチレン30重量部に対して、発泡助剤としてクエン酸系分解型発泡剤0.5重量部を混合し、得られた組成物を押出機内で溶融混練し、押出機の途中から蒸発型発泡剤であるブタンを10重量部圧入し、線状の形態で押し出し、独立気泡の発泡体で構成されたネットを作製した。このネットは、幅900mm×長さ600mm、発泡倍率70倍、平均気泡径1.1mm、菱形状通気孔(目)の長軸方向の内径45mm、短軸方向の内径9mm、発泡線状体の幅13mm、長軸方向の交点間距離90mm、短軸方向の交点間距離30mm、交点の厚み6.7mmであった。
一方、第2の発泡体として、低密度ポリエチレン80重量部及び高密度ポリエチレン20重量部に対して、発泡助剤としてクエン酸系分解型発泡剤0.5重量部を混合し、得られた組成物を押出機内で溶融混練し、押出機の途中から蒸発型発泡剤であるブタンを10重量部圧入し、線状の形態で押し出し、連続気泡率95%の連続気泡構造の発泡体で構成されたネットを作製した。このネットは、幅900mm×長さ600mm、発泡倍率30倍、平均気泡径0.9mm、菱形状通気孔(目)の長軸方向の内径11mm、短軸方向の内径3mm、発泡線状体の幅4mm、長軸方向の交点間距離30mm、短軸方向の交点間距離10mm、交点の厚み7mmであった。
そして、第1の発泡体の両面(発泡線状体)に接着剤を塗布し、第2の発泡体の菱形状目を第1の発泡体の菱形状目の向きにあわせて接着した。なお、第1の発泡体の菱形状目の長軸方向は幅方向に向けた。さらに、両面に位置する第2の発泡体の表面(発泡線状体)に接着剤を塗布し、さらに下層の第2の発泡体の菱形状目の向きとあわせて第2の発泡体をそれぞれ接着させ、5層構造の積層体(厚み35mm×幅900mm×長さ60mm)を得た。さらに、5層構造の3つの積層体を長さ方向に連結し、幅900mm×長さ180mmの敷物用積層体を得た。
実施例2
第1の発泡体として、通気孔及び凹凸部を有する独立気泡率98%の発泡体を用いた。この発泡体(全体の厚み約18mm)は、なだらかな山形状凸部(高さ約15mm)及び通気孔(内径約15mm)が千鳥状で縦横方向に約35mm間隔で形成されている。なお、第1の発泡体は、ポリエチレンの発泡体で構成されており、所定厚みのポリエチレン系樹脂発泡体を凹凸部を有する一対のロール間に導入し、圧縮した状態で、一対のロール間の発泡体を横方向(厚み方向に対して直交する方向)にスライスし、生成した凹凸状発泡シートの谷部を穿設加工して通気孔を形成することにより調製した。
そして、実施例1で用いたのと同様の第2の発泡体を用い、菱形状目の長軸方向を幅方向に向けて、第1の発泡体の両面に第2の発泡体を配設し、第2の発泡体を巻き綿で巻いた後、収納カバー内に収納し、幅方向にミシンを掛けて縫製し、一体化した敷き布団を調製した。
図1は本発明の積層体を用いた敷き布団の一例を示す一部切欠斜視図である。 図2は図1の積層体の一例を示す概略分解斜視図である。 図3は図1の積層体の概略断面図である。 図4は本発明のさらに他の積層体を示す概略分解斜視図である。 図5は図4に示す積層体の概略断面図である。 図6は本発明の他の積層体を用いた敷き布団の一例を示す一部切欠斜視図である。
符号の説明
1…積層体
2,22…第1の発泡体
4,6,8,10…第2の発泡体
2a,2b…第1の発泡線状体
4a,4b,6a,6b,8a,8b,10a,10b…第2の発泡線状体
3,5,7,9,11…菱形状の目
12…収納カバー
23…通気孔
24…山部

Claims (7)

  1. 通気孔を有し、かつ形状保持性を有するネット状の第1の発泡体と、この第1の発泡体の両面に配設されたネット状で軟質の第2の発泡体とで構成され、第1の発泡体の通気孔よりも第2の発泡体のネットの目の平均サイズが小さい敷物用積層体であって、
    前記第1の発泡体が、互いに斜め方向に交差し、交点部が融着した第1の発泡線状体で形成されており、前記第2の発泡体が、互いに斜め方向に交差し、交点部が融着した第2の発泡線状体で形成されており、前記第1の発泡体と前記第2の発泡体とが、それぞれ菱形状目の向きを揃えて積層されている敷物用積層体
  2. 第1の発泡体の通気孔の平均内径と、第2の発泡体の菱形状目の平均内径との割合が、前者100に対して後者5〜50である請求項1記載の敷物用積層体。
  3. 第1の発泡体の平均厚み100に対する第2の発泡体の全体の平均厚みが、非荷重条件下において、50〜500である請求項1記載の敷物用積層体。
  4. 第1の発泡体と第2の発泡体とが、それぞれ発泡倍率15〜80倍のポリエチレン系樹脂発泡体で構成されており、独立気泡及び/又は連続気泡を有する請求項1記載の敷物用積層体。
  5. 第1の発泡体及び第2の発泡体が、それぞれ平均気泡径0.3〜1.5mmの連続気泡又は独立気泡を有するポリエチレン系樹脂発泡体で構成されている請求項1記載の敷物用積層体。
  6. 第1の発泡線状体の平均幅が5〜40mm、交点間距離が長軸方向において30〜500mm、短軸方向において7〜100mmであり、第2の発泡線状体の平均幅が2〜10mm、交点間距離が長軸方向において10〜100mm、短軸方向において3〜30mmである請求項記載の敷物用積層体。
  7. 請求項1記載の積層体と、この積層体を収納する収納カバーとで構成されている敷物。
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