JP4836495B2 - 水性接着剤および積層体 - Google Patents

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Description

本発明は、ポリオレフィン樹脂とポリエステル樹脂とを特定の割合で含有した塩化ビニル基材用水性接着剤に関する。
塩化ビニル樹脂系材料は、施工が容易でかつ模様や色彩等の意匠性にも優れていることから、床材や巾木等の建材として用いられている。しかしながら、近年、要求性能の多様化、高度化によって、他の材料、特に、ポリオレフィン樹脂材料との貼り合わせ技術が検討されはじめている。
塩化ビニル樹脂系材料と他の材料との貼り合わせるための接着剤として、溶剤系の酢酸ビニル共重合樹脂系接着剤や、ラテックス型のSBR系接着剤、アクリル樹脂系接着剤等が用いられてきた。最近では環境問題(室内汚染や環境汚染)や安全性の面から水系の接着剤が注目されており、例えば、特許文献1には、エチレン−酢酸ビニル系樹脂を用いた水性接着剤が開示されている。
また、様々な熱可塑性樹脂フィルムへの接着性、ヒートシール性が良好な水性分散体として、特許文献2には、ポリオレフィン樹脂とポリエステル樹脂からなる水性分散体が開示されている。この文献には前記水性分散体の塩化ビニル樹脂への接着性については記載がない。
特開2003−277706号公報 特開2003−327756号公報
特許文献1のような水系のエチレン−酢酸ビニル系樹脂接着剤は、この接着剤を用いて塩化ビニル樹脂と他の材料とを貼り合わせようとして、一般に行われるようなヒートシール法を採った場合、十分な強度(ヒートシール強度)が得られないという問題があった。
本発明者らは、上記問題を解決するために鋭意検討した結果、ポリオレフィン樹脂と特定組成のポリエステル樹脂を特定の割合で含有する水性接着剤は、ヒートシール強度に優れることを見出し、本発明に到達した。
すなわち、本発明の要旨は、下記の通りである。
(1)不飽和カルボン酸を0.01質量%以上、10質量%未満含有するポリオレフィン樹脂(A)、酸価が2〜40mgKOH/gでありかつガラス転移温度が0〜40℃であるポリエステル樹脂(B)および水性媒体を含有し、(A)と(B)の質量比が100/2〜100/50の範囲であることを特徴とする塩化ビニル基材用水性接着剤。
(2)不揮発性の水性化助剤の含有量が5質量%以下である(1)記載の水性接着剤。
(3)塩化ビニル樹脂(a)、(1)または(2)記載の水性接着剤から水性媒体を除去してなる接着剤層(b)、および他の基材(c)をこの順に積層してなる積層体。
(4)他の基材(c)が塩化ビニル樹脂である(3)記載の積層体。
(5)他の基材(c)が塩化ビニル樹脂以外の樹脂である(3)記載の積層体。
(6)塩化ビニル樹脂以外の樹脂がポリオレフィン樹脂である(5)記載の積層体。
(7)他の基材(c)が金属である(3)記載の積層体。
(8)金属がアルミニウムである(7)記載の積層体。
本発明の塩化ビニル樹脂用水性接着剤は、塩化ビニル樹脂をはじめとする種々の材料に対する良好な接着性を示す。特に、塩化ビニル樹脂材料どうしや塩化ビニル樹脂と他の材料(なかでもポリオレフィン樹脂、アルミニウム)とをヒートシール法によって積層化する場合に、従来の接着剤に比べて高い接着強度を得ることができる。
以下本発明を詳細に説明する。
ポリオレフィン樹脂(A)は、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン等の炭素数2〜6のオレフィン類などのオレフィン成分(A2)を主たる構成モノマーとする樹脂であり、これらのモノマーの混合物を用いてもよい。この中で、エチレン、プロピレン、イソブチレン、1−ブテン等の炭素数2〜4のオレフィンがより好ましく、特にエチレンが好ましい。
ポリオレフィン樹脂(A)は、樹脂の水性化(液状化)のために、不飽和カルボン酸(A1)を含有していることが好ましい。不飽和カルボン酸(A1)は、この樹脂全体の0.01質量%以上、10質量%未満含有していることが好ましく、より好ましくは0.1質量%以上、8質量%未満、さらに好ましくは0.5質量%以上、5質量%未満であり、1〜4質量%が最も好ましい。(A1)成分の含有量が0.01質量%未満の場合は、樹脂を水性化(液状化)することが困難になる傾向がある。一方、(A1)成分の含有量が10質量%以上の場合には、水性化は容易になるが、耐水性が悪くなる場合がある。
このような不飽和カルボン酸(A1)としては、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸、フマル酸、クロトン酸等が挙げられる。不飽和カルボン酸(A1)は、塩、酸無水物、ハーフエステル、ハーフアミドなどの誘導体になっていてもよい。中でもアクリル酸、メタクリル酸、(無水)マレイン酸が好ましく、特にアクリル酸、無水マレイン酸が好ましい。また、この成分の共重合形態は特に限定されず、ランダム共重合、ブロック共重合、グラフト共重合等のいずれでもよい。なお、酸無水物は、樹脂の乾燥状態では隣接カルボキシル基が脱水環化した酸無水物構造を形成しているが、塩基性化合物を含有する水性媒体中では、その一部または全部が開環してカルボン酸あるいはその塩の構造を取りやすくなる。
さらに、ポリオレフィン樹脂(A)は、(メタ)アクリル酸エステル成分(A3)を含有していることが塩化ビニル基材への接着性、ヒートシール性の点から好ましい。(A3)の含有量について、オレフィン成分(A2)と(メタ)アクリル酸エステル(A3)成分との質量比(A2)/(A3)は、この2成分の合計量を100質量%とした場合55/45〜99/1であることが好ましく、塩化ビニル基材との接着性を向上させるために75/25〜90/10であることが最も好ましい。(A3)成分の比率が1質量%未満では、塩化ビニル基材への接着性、ヒートシール性が低下する傾向がある。一方、化合物(A3)の含有量が45質量%を超えるとオレフィン成分由来の樹脂の性質が失われ、耐水性、ヒートシール性等の性能が低下する。
(メタ)アクリル酸エステル(A3)成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸オクチル、(メタ)アクリル酸ラウリル等が挙げられる。中でも、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチルが特に好ましい。なお、(メタ)アクリル酸エステル成分は、樹脂の水性化の際に、エステル結合の一部が加水分解して(メタ)アクリル酸成分に変化することがあるが、そのような場合には、変化後の構成成分比が規定の範囲にあればよい。
ポリオレフィン樹脂(A)の具体例としては、エチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、プロピレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体などが挙げられ、中でもエチレン−アクリル酸エステル−無水マレイン酸共重合体が最も好ましい。
ポリオレフィン樹脂(A)には、上記以外のモノマーが、この樹脂全体の20質量%以下で共重合されていてもよい。例えば、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどの炭素数3〜30のアルキルビニルエーテル類、ジエン類、(メタ)アクリロニトリル、ハロゲン化ビニル類、ハロゲン化ビリニデン類、一酸化炭素、二酸化硫黄等が挙げられる。
ポリオレフィン樹脂(A)は、分子量の目安となる190℃、2160g荷重におけるメルトフローレートが0.01〜500g/10分のものが好ましく、0.1〜400g/10分がより好ましく、1〜300g/10分がさらに好ましく、5〜200g/10分がさらに好ましい。ポリオレフィン樹脂(A)のメルトフローレートが0.01g/10分未満では、樹脂の水性化が困難となるか、あるいは、ヒートシール性が低下することがある。一方、ポリオレフィン樹脂(A)のメルトフローレートが500g/10分を超えると得られる塗膜は硬くてもろくなる傾向にあり、ヒートシール性が低下しやすい。
ポリエステル樹脂(B)は、多塩基酸成分と多価アルコール成分とを主成分とする高分子である。
ポリエステル樹脂(B)を構成する多塩基酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、無水フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸;シュウ酸、コハク酸、無水コハク酸、アジピン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン二酸、アイコサン二酸、水添ダイマー酸等の飽和脂肪族ジカルボン酸;フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸、ダイマー酸等の不飽和脂肪族ジカルボン酸;1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2,5−ノルボルネンジカルボン酸及びその無水物、テトラヒドロフタル酸およびその無水物等の脂環式ジカルボン酸が挙げられる。
3官能以上の酸成分を少量用いてもよく、例えば、トリメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水べンゾフェノンテトラカルボン酸、トリメシン酸、エチレングリコールビス(アンヒドロトリメリテート)、グリセロールトリス(アンヒドロトリメリテート)、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸等を使用することもできるが、ポリエステル樹脂製造時のゲル化を抑制する観点から、全酸成分の5モル%以下にとどめることが好ましい。
上記した酸成分のなかでも、加水分解され難い芳香族エステル結合が樹脂骨格に占める割合が多くなり、また接着層の耐水性が向上することから、芳香族多塩基酸が好ましく、特に工業的に多量に生産されているので安価であることからテレフタル酸とイソフタル酸が好ましい。全酸成分中に、芳香族多塩基酸が50モル%以上、特に50〜100%であることが好ましく、60〜100モル%であることがより好ましく、70〜100モル%であることが最適である。
ポリエステル樹脂を構成する多価アルコール成分としては、エチレングリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2−メチル−1,3‐プロパンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,9−ノナンジオール、2−エチル−2−ブチルプロパンジオール等の脂肪族グリコール;1,4−シクロヘキサンジメタノール等の脂環族グリコール;ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のエーテル結合含有グリコール;2,2−ビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]プロパンのようなビスフェノール類(ビスフェノールA等)およびそのエチレンオキシド付加体、ビス[4−(ヒドロキシエトキシ)フェニル]スルホンのようなビスフェノール類(ビスフェノールS等)およびそのエチレンオキシド付加体等が挙げられる。なお、エーテル結合が多くなるとポリエステル樹脂の耐水性、耐ブロッキング性、ヒートシール性を低下させる場合があるので、ポリエステル樹脂の多価アルコール成分に占めるエーテル結合含有グリコールの割合は、10モル%以下であることが好ましく、5モル%以下であることがさらに好ましい。
多価アルコールとしては、工業的に多量に生産されているので安価であることからエチレングリコールとネオペンチルグリコールを使用することが好ましい。ポリエステル樹脂の多価アルコール成分に占めるエチレングリコールとネオペンチルグリコールの合計の割合としては、50〜100モル%が好ましく、60〜100モル%がより好ましく、70〜100モル%がさらに好ましく、80〜100モル%が最も好ましい。エチレングリコールはヒートシール性を向上させ、ネオペンチルグリコールは耐水性を向上させるという長所を有する。
さらに、多価アルコール成分として3官能以上の多価アルコール、例えば、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が含まれていてもよいが、ポリエステル樹脂製造時のゲル化を抑制するために、ポリエステル樹脂の多価アルコール成分に占める3官能以上の多価アルコールの割合は、5モル%以下にとどめることが好ましい。
ポリエステル樹脂(B)には、モノカルボン酸、モノアルコール、ヒドロキシカルボン酸が共重合されていてもよく、例えば、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸、安息香酸、p−tert−ブチル安息香酸、シクロヘキサン酸、4−ヒドロキシフェニルステアリン酸、ステアリルアルコール、2−フェノキシエタノール、ε−カプロラクトン、乳酸、β−ヒドロキシ酪酸、p−ヒドロキシエトキシ安息香酸等を用いることができる。これらの化合物はポリエステル樹脂を構成する全モノマー成分に対して4モル%以下、特に2モル%以下が好ましい。
ポリエステル樹脂(B)は前記した成分を公知の方法により重縮合させることにより製造することができる。例えば、全モノマー成分および/またはその低重合体を不活性雰囲気下で180〜260℃、2.5〜10時間程度反応させてエステル化反応をおこない、引き続いて重縮合触媒の存在下、130Pa以下の減圧下に220〜280℃の温度で所望の分子量に達するまで重縮合反応を進めてポリエステル樹脂を得る方法等を挙げることができる。
ポリエステル樹脂(B)の酸価や水酸基価を制御するために、前記の重縮合反応に引き続き、多塩基酸成分や多価アルコール成分をさらに添加し、不活性雰囲気下、解重合をおこなう方法等を採用することができる。特に、解重合の際に、トリメリット酸、無水トリメリット酸等の3官能以上の多塩基酸を使用すると、解重合によるポリエステル樹脂の分子量低下を抑えながら、よりヒートシール性の優れた水性分散体を得ることができるため、好ましい。
ポリエステル樹脂(B)の酸価は2〜40mgKOH/gであることが必要であり、2〜30mgKOH/gであることが好ましく、2〜20mgKOH/gであることがより好ましい。酸価が40mgKOH/gを超える場合には、耐水性が不十分である場合がある。また、酸価が2mgKOH/g未満である場合には、耐ブロッキング性、ヒートシール性が良好な水性分散体を得ることが困難になる傾向がある。
また、ポリエステル樹脂(B)には樹脂被膜の耐水性を損なわない範囲で水酸基が含まれていてもよく、その水酸基価は30mgKOH/g以下であることが好ましく、20mgKOH/g以下であることがより好ましく、10mgKOH/g以下であることがさらに好ましい。
ポリエステル樹脂(B)の数平均分子量は4,000以上であることが好ましく、10,000以上であることがより好ましく、15,000以上であることがさらに好ましい。数平均分子量が4,000未満では、樹脂被膜のヒートシール性が不足する傾向にある。なお、数平均分子量の上限については特に限定されないが、耐ブロッキング性の良好な接着剤が得やすいという点から、ポリエステル樹脂の数平均分子量は50,000以下であることが好ましい。
ポリエステル樹脂(B)のガラス転移温度は、特に限定されないが、接着剤のヒートシール性が良好観点から、−40〜60℃が好ましく、耐ブロッキング性向上の点から0〜40℃がより好ましい。
ポリオレフィン樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)との質量比(A)/(B)は100/2〜100/50とする必要があり、耐ブロッキング性と接着性、ヒートシール性との点から、100/2〜100/40が好ましく、100/5〜100/30がより好ましく、100/5〜100/25がさらに好ましく、100/5〜100/20が特に好ましい。(A)100質量部に対する(B)の含有量が2質量部未満の場合には、塩化ビニル基材との接着性が低下し、50質量部を超える場合には、塩化ビニル基材とアイオノマー樹脂フィルムの貼り合わせ時の接着性が低下する傾向がある。
本発明における水性媒体としては、作業者や作業環境への安全性の観点から、本来そのすべてが水であることが最も好ましいが、ポリオレフィン樹脂(A)やポリエステル樹脂(B)の水性化や、乾燥負荷低減などの目的のために、「水系」としての特徴を逸脱しない範囲であれば、水以外に親水性の有機溶剤が含まれていても差し支えない。このような有機溶剤として、例えばメチルエチルケトン、アセトン、ジエチルケトン等のケトン類、プロパノ−ル、ブタノ−ル、メタノール、エタノール等のアルコール類、テトラヒドロフランやジオキサン等の環状エーテル類、エチレングリコールモノブチルエーテルなどのグリコール誘導体などがある。これらの有機溶剤が水性分散体全量に占める量は40質量%以下が好ましく、20質量%以下がさらに好ましく、5質量%以下がさらに好ましい。また、水性媒体には、後述のようにポリオレフィン樹脂(A)を水性化する際に添加する塩基性化合物を含む場合もある。
本発明の水性接着剤の製造方法を説明する。
本発明の水性接着剤の製造方法としては、ポリオレフィン樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)が水性媒体中に均一に混合されて、それらを分散または溶解可能な方法であれば、特に限定されるものではないが、次の2つの例が挙げられる:(ア)それぞれ予め調製された、ポリオレフィン樹脂(A)の水性分散体とポリエステル樹脂(B)の水性分散体とを混合する方法;(イ)ポリオレフィン樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)とを同時に水性分散化する方法。このうち、(ア)の手法がより簡単に多様なポリエステル樹脂とポリオレフィン樹脂との組み合わせからなる水性分散体を調製できることから好ましい。
まず、ポリオレフィン樹脂(A)の水性分散体の製造方法を説明する。
ポリオレフィン樹脂(A)の水性分散体を得るための方法は特に限定されないが、例えば、ポリオレフィン樹脂と水性媒体とを密閉可能な容器中で加熱、攪拌する方法を採用することができる。このとき、水性化に用いられる樹脂の形状は特に限定されないが、水性化速度を高めるという点から、粒子径1cm以下、好ましくは0.8cm以下の粒状ないしは粉末状のものを用いることが好ましい。
容器としては、液体を投入できる槽を備え、槽内に投入された水性媒体と樹脂との混合物を適度に撹拌できるものであればよい。そのような装置としては、公知の固/液撹拌装置や乳化機を使用することができ、0.1MPa以上の加圧が可能な装置が好ましい。撹拌の方法、撹拌の回転速度は特に限定されない。
この装置の槽内に各原料を投入した後、好ましくは40℃以下の温度で攪拌混合しておく。次いで、槽内の温度を50〜200℃、好ましくは60〜200℃の温度に保ちつつ、5〜120分間攪拌を続けることにより樹脂を十分に水性化させ、その後、攪拌下で40℃以下に冷却することにより、水性分散体を得ることができる。槽内の温度が50℃未満の場合は、樹脂の水性化が困難になる。槽内の温度が200℃を超える場合には、樹脂の分子量が低下するおそれがある。
ポリオレフィン樹脂(A)が不飽和カルボン酸成分を有する場合には、水性化の際に、塩基性化合物を添加することが好ましい。塩基性化合物により不飽和カルボン酸成分がアニオン化され、電気的反発によって微粒子間の凝集が防がれ水性分散体に安定性が付与される。塩基性化合物の添加量は、ポリオレフィン樹脂中のカルボキシル基(酸無水物基1モルはカルボキシル基2モルとみなす)に対して0.5〜3.0倍当量であることが好ましく、0.8〜2.5倍当量がより好ましく、1.0〜2.0倍当量が特に好ましい。0.5倍当量未満では、塩基性化合物の添加効果が認められず、3.0倍当量を超えると塗膜形成時の乾燥時間が長くなったり、水分散液が着色する場合がある。
ここで添加される塩基性化合物としては、塗膜の耐水性の面からは塗膜形成時に揮発する化合物が好ましく、アンモニアまたは各種の有機アミン化合物が好ましい。有機アミン化合物の沸点は250℃以下であることが好ましい。250℃を超えると樹脂塗膜から乾燥によって有機アミン化合物を飛散させることが困難になり、塗膜の耐水性が悪化する場合がある。有機アミン化合物の具体例としては、トリエチルアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、アミノエタノールアミン、N−メチル−N,N−ジエタノールアミン、イソプロピルアミン、イミノビスプロピルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−ジエチルアミノプロピルアミン、sec−ブチルアミン、プロピルアミン、メチルアミノプロピルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン、3−メトキシプロピルアミン、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリン等を挙げることができる。
また、ポリオレフィン樹脂(A)の水性化の際には、水性化速度の向上および樹脂粒子の小粒径化の点から、有機溶剤を添加することが好ましい。有機溶剤の添加量はポリオレフィン樹脂の水性分散体中1〜40質量%であることが好ましく、2〜30質量%がより好ましく、3〜20質量%が特に好ましい。なお、有機溶剤は、常圧または減圧下で水性分散体を攪拌しながら加熱することで、その一部を系外へ除去(ストリッピング)することができ、最終的には、ポリオレフィン樹脂の水性分散体中1質量%以下とすることもできる。使用される有機溶剤の具体例としては、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテルが挙げられ、より低温での乾燥を行える点から、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールが特に好ましい。
水性分散体中のポリオレフィン樹脂(A)粒子の数平均粒子径は、水性分散体の安定性、塗布した際の表面平滑性、ポリエステル樹脂(B)と混合して得られる塗膜の透明性や性能(接着性、ヒートシール性)の点から、0.5μm以下であることが好ましく、0.3μm以下がより好ましく、0.2μm以下がさらに好ましく、0.15μm以下が特に好ましい。重量平均粒子径についても0.5μm以下が好ましく、0.3μm以下がより好ましい。
ポリエステル樹脂(B)の水性分散体の製造方法としては、1)ポリエステル樹脂を有機溶剤に溶解させ、このポリエステル樹脂溶液に水を添加して水性分散体を得る方法、2)前述したポリオレフィン樹脂の水性分散体製造方法と同様に、ポリエステル樹脂、塩基性化合物、有機溶剤、水を一括で容器に仕込み、系内を攪拌しながら加熱する方法等が挙げられる。ポリエステル樹脂の酸価が例えば10mgKOH/g以下の場合は、方法1)が好ましく、酸価が10mgKOH/g超える場合は、方法2)が好ましい。
ポリオレフィン樹脂(A)の水性分散体としては、市販品も使用でき、例えば、ユニチカ株式会社製「アローベース」シリーズを挙げることができる。
ポリエステル樹脂(B)は、上述したポリオレフィン樹脂(A)の水性分散体の調製方法と同様の方法で調製できる。また、市販のポリエステル樹脂水性分散体も使用でき、例えば、ユニチカ株式会社製「エリーテル」KTシリーズ、KZシリーズを挙げることができる。
水性接着剤の製造方法(ア)としては、前述した方法で得られたポリオレフィン樹脂(A)とポリエステル樹脂(B)の各水性分散体を混合すればよい。混合にあたっては、公知の液/液混合装置を適宜使用すればよい。ポリオレフィン樹脂水性分散体とポリエステル樹脂の分散混合性が良好であるため、極めて短時間かつ簡単な混合操作でよい。また、混合後に、所望固形分濃度となるように、水性媒体を留去したり、水により希釈したりする方法で固形分濃度を調整することもできる。
水性接着剤の製造方法(イ)としては、例えば、ポリオレフィン樹脂とポリエステル樹脂、塩基性化合物、水性媒体を、容器中で加熱、攪拌する前記方法を採用することができ、上記原料を装置に投入、次いで、加温し(例えば45〜200℃)、粗大粒子が無くなるまで(例えば、5〜120分間)攪拌を続けることによりポリオレフィン樹脂およびポリエステル樹脂を十分に分散化させ、その後、攪拌下で40℃以下に冷却することにより、水性被覆剤を得ることができる。また、固形分濃度は製造方法(ア)と同様に、水性媒体を留去や水による希釈などの方法で調整することができる。
なお、本発明の水性接着剤には、乳化剤等の不揮発性の水性化助剤を使用してもよいが、耐水性、ヒートシール性の観点から、最終的な水性接着剤の5質量%以下とすることが好ましく、使用しないことが最も好ましい。なお、前記の製造方法を用いれば、不揮発性の水性化助剤を添加することなしに、微細で安定な水性分散体を得られ、これを使用して本発明の水性接着剤を調製することができる。なお、不揮発性の水性化助剤としては、例えば、後述する乳化剤、保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子などが挙げられる。
乳化剤としては、カチオン性乳化剤、アニオン性乳化剤、ノニオン性乳化剤、あるいは両性乳化剤が挙げられ、一般に乳化重合に用いられるもののほか、界面活性剤類も含まれる。例えば、アニオン性乳化剤としては、高級アルコールの硫酸エステル塩、高級アルキルスルホン酸塩、高級カルボン酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、ポリオキシエチレンアルキルサルフェート塩、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルサルフェート塩、ビニルスルホサクシネート等が挙げられ、ノニオン性乳化剤としては、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリエチレングリコール脂肪酸エステル、エチレンオキサイドプロピレンオキサイドブロック共重合体、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、エチレンオキサイド−プロピレンオキサイド共重合体などのポリオキシエチレン構造を有する化合物やポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルなどのソルビタン誘導体等が挙げられ、両性乳化剤としては、ラウリルベタイン、ラウリルジメチルアミンオキサイド等が挙げられる。保護コロイド作用を有する化合物、変性ワックス類、高酸価の酸変性化合物、水溶性高分子としては、ポリビニルアルコール、カルボキシル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、変性デンプン、ポリビニルピロリドン、ポリアクリル酸およびその塩、カルボキシル基含有ポリエチレンワックス、カルボキシル基含有ポリプロピレンワックス、カルボキシル基含有ポリエチレン−プロピレンワックスなどの数平均分子量が通常は5000以下の酸変性ポリオレフィンワックス類およびその塩、アクリル酸−無水マレイン酸共重合体およびその塩、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸交互共重合体、(メタ)アクリル酸−(メタ)アクリル酸エステル共重合体等の不飽和カルボン酸含有量が10質量%以上のカルボキシル基含有ポリマーおよびその塩、ポリイタコン酸およびその塩、アミノ基を有する水溶性アクリル系共重合体、ゼラチン、アラビアゴム、カゼイン等、一般に微粒子の分散安定剤として用いられている化合物が挙げられる。
本発明の水性接着剤は、塩化ビニル樹脂基材に塗布後、液状媒体を除去することで、塩化ビニル樹脂基材上に良好な接着層を形成させることができる。このとき、形成された接着層の表面は、耐ブロッキング性に優れるためハンドリングが容易である。また、形成された接着層は、ヒートシール性に優れているため、その接着層上にさらに別の基材を加熱圧着することにより、積層体を得ることができる。積層化させる相手の基材としては、塩化ビニル樹脂、他の樹脂、紙、合成紙、木材、織布、編布、不織布、金属などが挙げられる。特に、塩化ビニル樹脂同士の積層、塩化ビニル樹脂とポリオレフィン樹脂との積層、塩化ビニル樹脂と金属との積層などに好適である。また、ポリオレフィン樹脂としては、特に、エチレンとアクリル酸やメタアクリル酸などとの共重合体にナトリウム、亜鉛などの金属カチオンを作用させて得られるアイオノマー樹脂が好ましい。また、金属としては、アルミニウムが好ましい。
本発明の水性接着剤を適用できる塩化ビニル樹脂とは、塩化ビニルモノマーを主成分として、例えば、乳化重合等で作製される。また、塩化ビニル樹脂はフタル酸ジノルマルオクチル、フタル酸ジイソノニルなどの可塑剤を含有していてもよい。
塩化ビニル樹脂基材の形状は、フィルムやシートなど、特に限定されない。フィルムとしては、未延伸フィルムでも延伸フィルムでもよく、その製法も限定されるものではない。また、基材フィルムの厚さも特に限定されるものではないが、通常は1〜500μmの範囲であればよい。さらに、未延伸フィルムに本発明の水性接着剤を塗布し、そのコートフィルムを延伸する、いわゆるインラインコートを行ってもよい。
本発明の水性接着剤を基材に塗工する方法は特に限定されるものではないが、グラビアロールコーティング、リバースロールコーティング、ワイヤーバーコーティング、リップコーティング、エアナイフコーティング、カーテンフローコーティング、スプレーコーティング、浸漬コーティング、はけ塗り法等が採用できる。水性接着剤の塗布量については、基材によって適宜、決定すればよい。塗膜の厚みは、基材が熱可塑性樹脂フィルムの場合、ヒートシール性を十分高めるためには少なくとも0.1μmより厚くすることが好ましく、0.1〜10μmであることがより好ましく、0.2〜8μmがさらに好ましく、0.3〜7μmが特に好ましい。
本発明の水性接着剤の乾燥温度は、特に限定されず、基材の耐熱温度等によって適宜、決定すればよいが、通常、50〜150℃であればよく、60〜100℃がより好ましく、70〜90℃がさらに好ましい。乾燥温度が50℃未満の場合、水性媒体を十分、揮発させることができない、あるいは揮発させるのに時間を要するため良好な接着性能を発現させることが困難になる。一方、乾燥温度が150℃を超えると接着性能が低下してしまう傾向がある。
以下に実施例によって本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらによって限定されるものではない。
なお、各種の特性については以下の方法によって測定または評価した。
1. 樹脂の特性
(1)樹脂の構成
H−NMR分析(バリアン社製、300MHz)より求めた。ポリオレフィン樹脂は、オルトジクロロベンゼン(d)を溶媒とし、120℃で測定した。またポリエステル樹脂は、クロロホルム(d)またはトリフルオロ酢酸(d)を溶媒とし、室温で測定した。H−NMRスペクトル上に帰属・定量可能なピークが認められない構成モノマーを含むポリエステル樹脂については、封管中230℃で3時間メタノール分解を行った後に、ガスクロマトグラム分析に供し、定量分析を行った。
(2)樹脂の融点、ガラス転移温度(Tg
樹脂10mgをサンプルとし、DSC(示差走査熱量測定)装置(パーキンエルマー社製 DSC7)を用いて昇温速度10℃/分の条件で測定を行い、得られた昇温曲線から融点を求めた。また、得られた昇温曲線中のガラス転移に由来する2つの折曲点の温度の中間値を求め、これをTgとした。
(3)ポリオレフィン樹脂のメルトフローレート
JIS 6730記載(190℃、2160g荷重)の方法で測定した。
(4)ポリエステル樹脂の酸価
ポリエステル樹脂0.5gを50mlの水/ジオキサン=10/1(体積比)に溶解し、クレゾールレッドを指示薬としてKOHで滴定を行い、中和に消費されたKOHのmg数からポリエステル樹脂中の酸価(mgKOH/g)を求めた。
(5)ポリエステル樹脂の重量平均分子量
重量平均分子量は、GPC分析(島津製作所製の送液ユニットLC−10ADvp型及び紫外−可視分光光度計SPD−6AV型を使用、検出波長:254nm、溶媒:テトラヒドロフラン、ポリスチレン換算)により求めた。
2. 水性分散体の特性
(1)水性分散体の固形分濃度
水性分散体を適量秤量し、これを150℃で残存物(固形分)の質量が恒量に達するまで加熱し、固形分濃度を求めた。
(2)水性分散体の平均粒子径
日機装株式会社製、マイクロトラック粒度分布計UPA150(MODEL No.9340、動的光散乱法)を用い、数平均粒子径および重量平均粒子径を求めた。ここで、粒子径算出に用いる樹脂の屈折率は1.50とした。
(3)水性分散体の有機溶剤含有率
島津製作所社製、ガスクロマトグラフGC−8A[FID検出器使用、キャリアーガス:窒素、カラム充填物質(ジーエルサイエンス社製):PEG−HT(5%)−Uniport HP(60/80メッシュ)、カラムサイズ:直径3mm×3m、試料投入温度(インジェクション温度):150℃、カラム温度:60℃、内部標準物質:n−ブタノール]を用い、水性分散体または水性分散体を水で希釈したものを直接装置内に投入して、有機溶剤の含有率を求めた。検出限界は0.01質量%であった。
3. 被膜の特性
以下の評価においては、基材として、2軸延伸ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(ユニチカ社製エンブレットPET12、厚み12μm)、塩化ビニル樹脂フィルム(tatsuta製ドラゴンズベルファンFE−33PHP、厚み200μm)、アイオノマーフィルム(タマポリ製HM−52、厚み0.1μm)、延伸ポリプロピレン(PP)フィルム(東セロ社製、厚み20μm)を用いた。
(1)耐水性
水性接着剤を、塩化ビニル樹脂フィルムのコロナ処理面に乾燥後の膜厚が2μmになるようにマイヤーバーを用いて塗布した後、100℃で2分間、乾燥させた。得られた積層フィルムは室温で1日放置後、評価した。塗膜を水で濡らした布で数回擦り、塗膜の状態を次の基準で目視評価した。
○:変化なし
△:塗膜がくもる
×:塗膜が完全に溶解
(2)接着性(テープ剥離試験)
2軸延伸PETフィルム、延伸PPフィルム、塩化ビニル樹脂フィルムのコロナ処理面に水性接着剤を乾燥後の膜厚が1μmになるようにマイヤーバーを用いて塗布した後、100℃で2分間、乾燥させた。得られた積層フィルムは室温で1日放置後、評価した。接着剤面にセロハンテープ(ニチバン社製TF−12)を貼り付け、テープを一気に剥がした場合の剥がれの程度を次の基準で目視評価した。
○:全く剥がれなし
△:一部、剥がれた
×:全て剥がれた
(3)ヒートシール強度
水性接着剤を、塩化ビニル樹脂フィルムのコロナ処理面に、乾燥後の膜厚が2μmになるように塗布し、100℃で2分間、乾燥させた。得られた積層フィルムのコート層とアイオノマーフィルムとを貼り合わせ、ヒートプレス機(シール圧0.3MPaで2秒間)にて120℃でプレスした。このサンプルを15mm幅で切り出し、1日後、引張試験機(インテスコ株式会社製インテスコ精密万能材料試験機2020型)を用い、引張速度200mm/分、引張角度180度で被膜の剥離強度を測定した。同様にして、塩化ビニル樹脂フィルムと延伸PPフィルムのコロナ処理面、塩化ビニル樹脂フィルムとアルミニウム箔(厚さ12μm)のヒートシール強度も測定した。
(4)樹脂被膜の耐ブロッキング性
水性接着剤を、塩化ビニル樹脂フィルムのコロナ処理面に、乾燥後の膜厚が2μmになるようにマイヤーバーを用いて塗布した後、100℃で2分間、乾燥させた。得られた積層フィルムを室温で1日放置後、接着剤面に2軸延伸PETフィルムの非コロナ処理面を重ね合わせた状態で、0.02MPaの負荷をかけ、25℃、65%RHの雰囲気下で24時間放置後、その耐ブロッキング性を次の3段階で評価した。
○:フィルムを軽く持ち上げる程度で剥離する。
△:フィルムを引っ張ることで剥離する。
×:フィルムを引っ張っても剥離しない。
以下の実施例及び比較例において使用したポリオレフィン樹脂とポリエステル樹脂の組成を表1、表2、表3に示す。
(ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1リットル容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのポリオレフィン樹脂〔ボンダインHX−8290(ア),アルケマ社製〕、60.0gのイソプロパノール(以下、iPA)、4.5g(樹脂中の無水マレイン酸のカルボキシル基に対して1.8倍当量)のトリエチルアミン(以下、TEA)および175.5gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140〜145℃に保ってさらに20分間撹拌した。その後、水浴につけて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−1を得た。
(ポリオレフィン樹脂水性分散体E−2の製造)
ヒーター付きの密閉できる耐圧1L容ガラス容器を備えた撹拌機を用いて、60.0gのプロピレン−ブテン−エチレン三元共重合体(ヒュルスジャパン社製、ベストプラスト708(イ)、プロピレン/ブテン/エチレン/無水マレイン酸=60.7/22.4/10.6/6.3質量%)、45.0gのエチレングリコール−n−ブチルエーテル(和光純薬社製)、6.9gのN,N−ジメチルエタノールアミン(和光純薬社製)及び188.1gの蒸留水をガラス容器内に仕込み、撹拌翼の回転速度を300rpmとして撹拌したところ、容器底部には樹脂の沈澱は認められず、浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保ちつつ、10分後にヒーターの電源を入れ加熱した。そして系内温度を140℃に保ってさらに60分間撹拌した。その後、空冷にて、回転速度300rpmのまま攪拌しつつ室温(約25℃)まで冷却した後、300メッシュのステンレス製フィルター(線径0.035mm、平織)で加圧濾過(空気圧0.2MPa)し、乳白黄色の均一なポリオレフィン樹脂水性分散体E−2を得た。
表4にポリオレフィン樹脂水性分散体の液特性を示す。
(ポリエステル樹脂P−1の製造)
テレフタル酸2492g、イソフタル酸415g、セバシン酸1516g、エチレングリコール1210g、ネオペンチルグリコール1484gからなる混合物をオートクレーブ中で、250℃で4時間加熱してエステル化反応をおこなった。次いで、触媒として酢酸亜鉛二水和物3.3gを添加した後、系の温度を270℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに4時間重縮合反応を続け、系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、265℃になったところで無水トリメリット酸29gを添加し、265℃で2時間攪拌して解重合反応をおこなった。その後、系を窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出し、室温で放冷後、シート状のポリエステル樹脂P−1を得た。
(ポリエステル樹脂P−2の製造)
テレフタル酸2492g、イソフタル酸415g、セバシン酸1516g、エチレングリコール1210g、ネオペンチルグリコール1484gからなる混合物をオートクレーブ中で、250℃で4時間加熱してエステル化反応をおこなった。次いで、触媒として酢酸亜鉛二水和物3.3gを添加した後、系の温度を270℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1.5時間後に13Paとした。この条件下でさらに4時間重縮合反応を続け、系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、265℃になったところで無水トリメリット酸58gを添加し、265℃で2時間攪拌して解重合反応をおこなった。その後、系を窒素ガスで加圧状態にしておいてシート状に樹脂を払い出し、室温で放冷後、シート状のポリエステル樹脂P−2を得た。
(ポリエステル樹脂P−3)
テレフタル酸1578g、イソフタル酸83g、エチレングリコール374g、ネオペンチルグリコール730gからなる混合物をオートクレープ中で、260℃で2.5時間加熱してエステル化反応を行った。次いで二酸化ゲルマニウムを触媒として0.262g添加し、系の温度を30分で280℃に昇温し、系の圧力を徐々に減じて1時間後に0.1Torrとした。この条件下で更に重縮合反応を続け、1.5時間後に系を窒素ガスで常圧にし、系の温度を下げ、260℃になったところでイソフタル酸50g、無水トリメリット酸57gを添加し、255℃で30分撹拌し、シート状に払い出した。そしてこれを室温まで十分に冷却した後、クラッシャーで粉砕し、篩を用いて目開き1〜6mmの分画をポリエステル樹脂P−3を得た。
(ポリエステル樹脂水性分散体T−1の製造)
(1):
3Lのポリエチレン製容器にポリエステル樹脂P−1を400gとMEKを600g投入し、約60℃の温水で容器を加熱しながら、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)を用いて攪拌することにより、完全にポリエステル樹脂をMEKに溶解させ、固形分濃度40質量%のポリエステル樹脂溶液を得た。
次いで、ジャケット付きガラス容器(内容量2L)に上記ポリエステル樹脂溶液500gを仕込み、ジャケットに冷水を通して系内温度を13℃に保ち、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)で攪拌した(回転速度600rpm)。次いで、攪拌しながら、塩基性化合物としてトリエチルアミン23.3gを添加し、続いて100g/minの速度で13℃の蒸留水476.7gを添加した。蒸留水を全量添加する間、系内温度は常に15℃以下であった。蒸留水添加終了後、30分間攪拌して固形分濃度が20質量%、有機溶剤の含有率が3質量%以上であるポリエステル樹脂水性分散体を得た。
(2):
(1)で得られたポリエステル樹脂水性分散体を800gと蒸留水52.3gを2Lフラスコ入れ、常圧で蒸留をおこなうことで有機溶剤を除去した。蒸留は留去量が約360gになったところで終了し、室温まで冷却後、250メッシュ(目開き0.071mm)のステンレスフィルターで濾過した。次いで、この水性分散体の固形分濃度を測定した後、固形分濃度が30質量%になるように蒸留水を添加した。このようにして得られたポリエステル樹脂水性分散体の固形分濃度は30.3質量%であった。有機溶剤の含有率は0.01質量%以下であった。
(3):
(2)で得られたポリエステル樹脂水性分散体500gを攪拌しながら、2.6gのトリエチルアミンを添加して、ポリエステル樹脂水性分散体T−1を得た。
この水性分散体の固形分濃度は30.1質量%であった。
(ポリエステル樹脂水性分散体T−2の製造)
(1):
3Lのポリエチレン製容器にポリエステル樹脂P−2を400gとMEKを600g投入し、約60℃の温水で容器を加熱しながら、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)を用いて攪拌することにより、完全にポリエステル樹脂をMEKに溶解させ、固形分濃度40質量%のポリエステル樹脂溶液を得た。
次いで、ジャケット付きガラス容器(内容量2L)に上記ポリエステル樹脂溶液500gを仕込み、ジャケットに冷水を通して系内温度を13℃に保ち、攪拌機(東京理化株式会社製、MAZELA1000)で攪拌した(回転速度600rpm)。次いで、攪拌しながら、塩基性化合物として28質量%のアンモニア水を2.5g添加し、続いて100g/minの速度で13℃の蒸留水497.5gを添加した。蒸留水を全量添加する間、系内温度は常に15℃以下であった。蒸留水添加終了後、30分間攪拌して固形分濃度が20質量%、有機溶剤の含有率が3質量%以上であるポリエステル樹脂水性分散体を得た。
(2):
(1)で得られたポリエステル樹脂水性分散体を800gと蒸留水52.3gを2Lフラスコ入れ、常圧で蒸留をおこなうことで有機溶剤を除去した。蒸留は留去量が約360gになったところで終了し、室温まで冷却後、250メッシュ(目開き0.071mm)のステンレスフィルターで濾過した。次いで、この水性分散体の固形分濃度を測定した後、固形分濃度が30質量%になるように蒸留水を添加した。このようにして得られたポリエステル樹脂水性分散体の固形分濃度は30.2質量%であった。有機溶剤の含有率は0.01質量%以下であった。
(3):
(2)で得られたポリエステル樹脂水性分散体500gを攪拌しながら、2.6gのトリエチルアミンを添加して、ポリエステル樹脂水性分散体T−2を得た。
この水性分散体の固形分濃度は30.0質量%であった。
(ポリエステル樹脂水性分散体T−3の製造)
ジャケット付きの2Lガラス容器を備え、しかも装着時にはこれが密閉状態となる卓上型ホモディスパー(特殊機化工業(株)製,TKロボミックス)を用いて、ガラス容器に、ポリエステル樹脂P−3を300g、エチレングリコール−n−ブチルエーテル80g、ポリエステル樹脂中に含まれる全カルボキシル基量の1.2倍当量に相当するN,N−ジメチルエタノールアミン(以下、DMEA)を投入し、6,000rpm で撹拌したところ、容器底部には樹脂粒状物の沈澱は認められず、完全浮遊状態となっていることが確認された。そこでこの状態を保った10分後にジャケットに熱水を通し、加熱した。そして容器内温度が68℃に達したところで撹拌を7,000rpm とし、容器内温度を70〜72℃に保って更に20分撹拌し、乳白色の均一な水分散体を得た。そしてジャケット内に冷水を流して3500rpm で撹拌しながら室温まで冷却し、ステンレス製フィルター(635メッシュ、平織)を用いて濾過しポリエステル樹脂水性分散体T−3を得た。この水性分散体固形分濃度は30.0質量%であった。
表5にポリエステル樹脂水性分散体の液特性を示す。
実施例1
ポリオレフィン樹脂水性分散体E−1とポリエステル樹脂水性分散体T−1とをポリオレフィン樹脂100質量部に対してポリエステル樹脂が5質量部となるように室温にてメカニカルスターラーで攪拌(100rpm)・混合し、水性接着剤J−1を調製した。
実施例2〜9
表6に示すように、ポリオレフィン樹脂水性分散体とポリエステル樹脂水性分散体の種類および樹脂成分の混合比を変えた以外は、実施例1と同様の操作を行って水性接着剤J−2〜J−9を得た。
実施例1〜9の評価結果を表6に示す。
比較例1、7
ポリエステル樹脂水性分散体を添加せずにポリオレフィン樹脂水性分散体E−1またはE−2を単独で使用し、これをそれぞれH−1、H−7とした。
比較例2〜6および8〜9
表7に示すように、ポリオレフィン樹脂水性分散体とポリエステル樹脂水性分散体の種類をおよび樹脂成分の混合比を変えた以外は、実施例1と同様の操作を行って、それぞれ水性接着剤H−2〜H−6、H−8、H−9を得た。
比較例10
エチレン−酢酸ビニル共重合体エマルション(住友化学工業社製SF−467、エチレン含有量20重量%、乳化分散剤ポリビニルアルコール)の樹脂分100質量部に対して、ジカルボン酸ジエステル(デュポン社製DBE、コハク酸ジメチル、グルタル酸ジメチル及びアジピン酸ジメチルの混合物)を7質量部添加混合し、粘度18,000mPa・s、固形分60質量%のエマルション型接着剤H−10を調製した。
比較例1〜10の評価結果を表7に示す。
実施例1〜9では、水性分散体から得られる被膜は、塩化ビニル基材との接着性、耐水性、耐ブロッキング性が良好で、しかも異種基材との接着性、ヒートシール性に優れていた。
これに対し、比較例1、7はポリエステル樹脂を含有していないため塩化ビニル基材との接着性や異種基材との接着性、耐ブロッキング性に問題があった。また、比較例2、4、8は、ポリエステル樹脂の含有量が本発明の範囲外であるため、塩化ビニル基材との接着性、耐ブロッキング性に劣っていた。比較例3、5、9は、耐ブロッキング性は良好だったものの、ポリエステル樹脂の含有量が本発明の範囲外であるため、ヒートシール強度に劣り、特に、比較例1、7のようなポリオレフィン樹脂成分のみからなる接着剤よりもヒートシール強度が低下した。比較例6は、用いたポリエステル樹脂の酸価が本発明の範囲外であるため、ヒートシール強度に劣っていた。比較例10のエチレン−酢酸ビニル共重合体エマルションは塩化ビニル基材への接着が良好な接着剤として公知の液であるが、ヒートシール強度に劣るものであった。

Claims (8)

  1. 不飽和カルボン酸を0.01質量%以上、10質量%未満含有するポリオレフィン樹脂(A)、酸価が2〜40mgKOH/gでありかつガラス転移温度が0〜40℃であるポリエステル樹脂(B)および水性媒体を含有し、(A)と(B)の質量比が100/2〜100/50の範囲であることを特徴とする塩化ビニル基材用水性接着剤。
  2. 不揮発性の水性化助剤の含有量が5質量%以下である請求項1記載の水性接着剤。
  3. 塩化ビニル樹脂(a)、請求項1または2記載の水性接着剤から水性媒体を除去してなる接着剤層(b)、および他の基材(c)をこの順に積層してなる積層体。
  4. 他の基材(c)が塩化ビニル樹脂である請求項3記載の積層体。
  5. 他の基材(c)が塩化ビニル樹脂以外の樹脂である請求項3記載の積層体。
  6. 塩化ビニル樹脂以外の樹脂がポリオレフィン樹脂である請求項5記載の積層体。
  7. 他の基材(c)が金属である請求項3記載の積層体。
  8. 金属がアルミニウムである請求項7記載の積層体。
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