JP4835971B2 - インク組成物 - Google Patents

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Description

発明の背景
発明の分野
本発明は、種々の記録媒体において印字品質に優れ、とりわけ、インクの保存安定性等の信頼性、および目詰まり回復性や連続印刷安定性等のインクジェットプリンタに適用した場合の信頼性に優れるとともに、普通紙に対する発色性と光沢紙に対する光沢性とを両立できるインクジェット記録用インク組成物、このインク組成物を用いた記録方法、および記録物に関する。
背景技術
インクジェット記録方法は、微細なノズルヘッドからインク液滴を吐出して、文字や図形を紙などの記録媒体の表面に記録する方法である。インクジェット記録方法としては電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換し、ノズルヘッド部分に貯えたインク液滴を断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法や、ノズルヘッドの吐出部分に近い一部でインク液の一部を急速に加熱して泡を発生させ、その泡による体積膨張でインク液滴を断続的に吐出して、記録媒体表面に文字や記号を記録する方法などが実用化されている。
インクジェット記録用インクとしては、染料や顔料からなる着色剤を水中に分散させた水性のインクが使用されることがある。このような水性インクにおいては、界面活性剤や高分子分散剤等の分散剤を用いて着色剤を水性分散媒中に分散させることが一般的に行われており、そのインク組成に関しては多数の提案がなされている。例えば、特開2000−219841号公報(特許文献1)には、溶解パラメータの異なる二種類のアニオン性基含有有機高分子を用いることにより、顔料の分散安定性に優れるインクが開示されている。また、特開2005−41994号公報(特許文献2)等には、ノニオン性の(メタ)アクリルアミド系モノマーを含むモノマーを重合させた水不溶性ビニルポリマーに顔料を包含させることにより、顔料の分散安定性に優れ、かつ発色性や光沢性にも優れるインクが開示されている。
しかしながら、上記のインクであっても、使用する顔料によっては、インクの信頼性が不十分であったり、印字濃度や光沢性が劣る場合もあった。
特開2000−219841号公報 特開2005−41994号公報
発明の概要
本発明者らは、今般、特定のマゼンタ顔料を使用したインク組成物において、アミド基を含有する水不溶性のビニルポリマーおよびアミド基を含有しない水不溶性のビニルポリマーの二種類のビニルポリマーを添加することにより、種々の記録媒体において印字品質に優れ、とりわけ、インクの保存安定性等の信頼性、および目詰まり回復性や連続印刷安定性等のインクジェットプリンタに適用した場合の信頼性に優れるとともに、普通紙に対する発色性と光沢紙に対する光沢性とを両立できる、との知見を得た。本発明はかかる知見によるものである。
したがって、本発明の目的は、種々の記録媒体において印字品質に優れ、とりわけ、インクの保存安定性等の信頼性、および目詰まり回復性や連続印刷安定性等のインクジェットプリンタに適用した場合の信頼性に優れるとともに、普通紙に対する発色性と光沢紙に対する光沢性とを両立できるインク組成物を提供することにある。
そして、本発明によるインク組成物は、キナクリドン系顔料と、二種以上の水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、
一方の水不溶性ビニルポリマーが、アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーであり、
他方の水不溶性ビニルポリマーが、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーである。
本発明によれば、着色剤としてキナクリドン系顔料を用い、上記の異なる二種類の水不溶性ビニルポリマーを添加することにより、インクの保存安定性や目詰まり回復性等の信頼性に優れるとともに、普通紙に対する発色性と光沢紙に対する光沢性とを両立できる。
発明の具体的説明
本発明によるインク組成物は、キナクリドン系顔料と、二種以上の水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるものである。インク組成物を構成する各成分について説明する。
水不溶性ビニルポリマー
本発明によるインク組成物は、二種以上の水不溶性ビニルポリマーを含有するものであり、 一方の水不溶性ビニルポリマーは、アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーであり、他方の水不溶性ビニルポリマーは、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーである。ここで、「アミド基を含む水不溶性ビニルポリマー」とは、アミド基含有モノマーを含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものであり、「アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマー」とは、アミド基を含まないモノマーからなるモノマー組成物を重合して得られるものである。
本発明においては、キナクリドン系顔料を使用したインク組成物において、アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーとアミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーとの両方を添加することにより、インクの保存安定性や目詰まり回復性等の信頼性に優れ、かつ普通紙に対する発色性と光沢紙に対しする光沢性とを両立できるインク組成物を実現できる。この理由は定かではないが以下のように考えられる。すなわち、キナクリドン系顔料は、以下に説明するようにNH基およびC=O基を有する顔料であり、アミド基を有する有機高分子と吸着し易い。しかしながら、アミド基を有する高分子のみを使用すると、顔料と高分子とが吸着した状態で凝集が生じ、インクの分散安定性が損なわれる。本発明においては、アミド基を含まないビニルポリマーを併用することにより、顔料の分散安定性が向上し、さらには普通紙に対する発色性や光沢紙に対する光沢性も向上するものと考えられる。
(1)アミド基を含む水不溶性ビニルポリマー
本発明において使用するアミド基を含む水不溶性ビニルポリマーは、アミド基を有するビニルポリマーである。アミド基を有するビニルポリマーは、(A)芳香族含有モノマー、(B)アニオン性塩生成基含有モノマー、(C)アミド基含有モノマー、および(D)前記モノマー(A)〜(C)と共重合可能なモノマー、の四種類のモノマーを含んでなるモノマー組成物を共重合して得られるものであることが好ましい。
芳香族含有モノマー(A)としては、芳香族を含む種々のモノマーを使用できるが、スチレン、ビニルナフタレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジル、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸およびネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステルからなる群より選ばれた1種以上が好ましい。これらの芳香族含有モノマーを使用することにより、記録物の耐水性を向上させることができる。さらに、上記の芳香族モノマーの中でも、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジルからなる群から選ばれた1種以上を使用することが好ましい。これらのモノマーを使用することにより、記録物の耐水性の向上に加え、記録物の耐擦過性が向上する。
アニオン性塩生成基含有モノマー(B)としては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、および不飽和リン酸モノマーからなる群より選ばれた1種以上が挙げられる。
不飽和カルボン酸モノマーの具体例としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク等が挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
不飽和スルホン酸モノマーとしては、例えば、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル等が挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
不飽和リン酸モノマーとしては、例えば、ビニルスルホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−4メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。
アニオン性モノマーの中では、インク粘度およびインク信頼性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸およびメタクリル酸がより好ましい。
アミド基含有モノマー(C)としては、アクリルアミド、N−メチルアクリ ルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミド、N−ジメチルアクリルアミド、N−ジエチルアクリルアミド、N−ジプロピルアクリルア ミド、N−(2−アミノエチル)アクリルアミド、N−(2−アミノプロピル)アクリルアミド、N−(3−アミノプロピル)アクリルアミド、N−[2−(メ チルアミノ)エチル]アクリルアミド、N−[2−(メチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(メチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N− [2−(ジメチルアミノ)エチル]アクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)プロピル]アクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]アク リルアミド、メタクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルメタクリルアミド、N−プロピルメタクリルアミド、N−ジメチルメタクリルアミ ド、N−ジエチルメタクリルアミド、N−ジプロピルメタクリルアミド、N−(2−アミノエチル)メタクリルアミド、N−(2−アミノプロピル)メタクリル アミド、N−(3−アミノプロピル)メタクリルアミド、N−[2−(メチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N−[2−(メチルアミノ)プロピル]メタ クリルアミド、N−[3−(メチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[2−(ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N−[2−(ジメチルア ミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、マレアミド、N,N−ジメチルマレアミド、フマラミド、 N,N−ジメチルフマラミド、等の不飽和脂肪酸アミド類が挙げられる。
上記モノマー(A)〜(C)と共重合可能なモノマー(D)としては、(メタ)アクリル酸エステル、長鎖アルキル基含有モノマー等が挙げられる。このようなモノマーを使用することにより、インク調製時に添加する湿潤剤や分散剤によるインクの粘度変化を抑制することができるため、インクの保存安定性を向上させることができる。
(メタ)アクリル酸エステルとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソまたはターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、等のエステル部分が炭素数1〜18のアルキル基である(メタ)アクリル酸エステル類が挙げられる。これらは、それぞれ単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。なお、(イソまたはターシャリー)および(イソ)とは、これらの基が存在する場合と存在しない場合との両方を意味し、これらの基が存在しない場合には、ノルマルを意味する。
長鎖アルキル基含モノマーとしては、長鎖アルキル基の鎖長が炭素数16〜30のモノマーを使用することが好ましく、炭素数18〜22のモノマーがより好ましい。具体的には、下記式:
Figure 0004835971
上記式中、R1は水素原子または炭素数1〜4の低級アルキル基を表し、R2はヘテロ原子を有してもよい炭素数16〜30の一価の炭化水素基を表す。R2は、炭素数18〜30が好ましく、より好ましくは18〜22である。
アミド基含有ビニルポリマーにおいて、上記した各モノマーの含有量は、芳香族含有モノマー(A)が5〜80重量%、アニオン性塩生成基含有モノマー(B)が3〜30重量%、アミド基含有モノマーが1〜10重量%、共重合可能なモノマー(D)が5〜50重量%であることが好ましい。
(2)アミド基未含有水不溶性ビニルポリマー
本発明に使用する水不溶性ビニルポリマーとして、上記したアミド基含有ビニルポリマーとともに使用される他方のビニルポリマーとしては、アミド基を有しないビニルモノマーを重合したものであれば限定されるものではない。本発明においては、アミド基を含有しないビニルポリマーとして、(E)芳香族含有モノマー、(F)アニオン性塩生成基含有モノマー、および(G)前記モノマー(E)および(F)と共重合可能なモノマー、
を含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものを好適に使用できる。
芳香族含有モノマー、アニオン性塩生成基含有モノマー、および前記二種のモノマーと共重合可能なモノマーは、上記したものと同様のものを好適に使用できる。
アミド基を含まないビニルポリマーにおいて、上記した各モノマーの含有量は、芳香族含有モノマー(E)が5〜80重量%、アニオン性塩生成基含有モノマー(F)が3〜30重量%、共重合可能なモノマー(G)が5〜50重量%であることが好ましい。
本発明のインク組成物においては、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーが、アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーよりも多く含まれていることが好ましい。アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーよりもアミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーの含有量を増やすことにより、インク保存性、目詰まり回復性、および連続印刷安定性が良好となる。
アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーの含有量は、アミド基を含み水不溶性ビニルポリマー100重量部に対して100重量部以上、特に200重量部以上であることが好ましい。
水不溶性ビニルポリマーの合成
上記したモノマーを含む組成物を、以下のような方法によって重合することにより、水不溶性ビニルポリマーを合成することができる。
水不溶性ビニルポリマーは、塊状重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等の公知の重合法により、モノマー組成物を重合させることによって製造される。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒は、極性有機溶媒であることが好ましい。極性有機溶媒が水混和性を有する場合には、水と混合して用いることもできる。
極性有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中でも、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン又はこれらと水との混合液が好ましい。
また、モノマー組成物の重合においては、ラジカル重合開始剤を用いることができる。前記ラジカル重合開始剤としては、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2’−アゾビスブチレート、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;t−ブチルペルオキシオクトエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物、などが使用できる。
モノマー組成物のモルあたりにおける重合開始剤の添加量は、0.001〜5モルが好ましく、0.01〜2モルがより好ましい。
また、モノマー組成物の重合において、ラジカル重合開始剤の他に、重合連鎖移動剤を添加してもよい。前記重合連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン、t−ドデシルメルカプタン、n−テトラデシルメルカプタン、2−メルカプトエタノール等のメルカプタン類;ジメチルキサントゲンジスルフィド、ジイソプロピルキサントゲンジスルフィド等のキサントゲンジスルフィド類;テトラメチルチウラムジスルフィド、テトラブチルチウラムジスルフィド等のチウラムジスルフィド類;四塩化炭素、臭化エチレン等のハロゲン化炭化水素類;ペンタフェニルエタン等の炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイン、アリルアルコール、2一エチルヘキシルチオグリコレート、タービノーレン、α−テルピネン、γ−テルピネン、ジペンテン、α−メチルスチレンダイマー、9,10−ジヒドロアントラセン、1,4−ジヒドロナフタレン、インデン、1,4−シクロヘキサジエン等の不飽和環状炭化水素化合物;2,5−ジヒドロフラン等の不飽和ヘテロ環状化合物等が使用できる。これらの重合連鎖移動剤は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
上記のモノマーを含む組成物の重合条件は、使用するラジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なる。通常、重合温度は、好ましくは30〜100℃、より好ましくは50〜80℃であり、重合時間は好ましくは1〜20時間である。また、重合雰囲気は、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成したビニルポリマーを単離する。また、得られたビニルポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
キナクリドン系顔料
本発明によるインク組成物は、着色剤としてキナクリドン系マゼンタ顔料を使用する。キナクリドン系顔料としては、キナクリドン系マゼンタ顔料が、C.I.ピグメントレッド122、C.I.ピグメントレッド202、C.I.ピグメントレッド209、およびC.I.ピグメントバイオレット19が挙げられ、これらの一種以上を組み合わせて用いてもよい。特に、C.I.ピグメントレッド122またはC.I.ピグメントバイオレット19が好ましい。
水、その他の成分
(1)水
本発明のインク組成物に含まれる水はインクの主溶媒として機能するものであり、イオン交換水、限外濾過水、逆浸透水、蒸留水等の純水または超純水を用いることが好ましい。特に紫外線照射または過酸化水素添加等により滅菌処理した水を用いると、カビやバクテリアの発生を防止してインク組成物の長期保存を可能にするため好ましい。
(2)水溶性有機溶媒
本発明によるインク組成物は、水溶性有機化合物を含有することが好ましい。水溶性有機化合物としては、例えば、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、トリメチロールプロパン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ペンタエチレンフリコール、ジプロピレングリコール、2−ブテンー1,4−ジオール、2−エチルー1,3−ヘキサンジオール、2−メチルー2,4−ペンタンジオール、1,2−オクタンジオール、1,2−ヘキサンジオール、1,2−ペンタンジオール、4−メチル−1,2−ペンタンジオール等のアルカンジオール(多価アルコール類)、グルコース、マンノース、フルクトース、リボース、キシロース、アラビノース、ガラクトース、アルドン酸、グルシトール、(ソルビット)、マルトース、セロビオース、ラクトース、スクロース、トレハロース、マルトトリオース等の糖類、糖アルコール類、ヒアルロン酸類、尿素類等のいわゆる固体湿潤剤、エタノール、メタノール、ブタノール、プロパノール、イソプロパノールなどの炭素数1〜4のアルキルアルコール類、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジエチレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、エチレングリコールモノ−n−ブチルエーテル、エチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、ジエチレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、1−メチル−1−メトキシブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノ−t−ブチルエーテル、プロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、プロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−iso−プロピルエーテルなどのグリコールエーテル類、2−ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルー2−イミダゾリジノン、ホルムアミド、アセトアミド、ジメチルスルホキシド、ソルビット、ソルビタン、アセチン、ジアセチン、トリアセチン、スルホラン等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を用いることができ、これらの水溶性有機溶剤は、インク組成物の適正な物性値(粘度等)の確保、印刷品質、信頼性の確保という観点で、インク組成物中に10〜50重量%含まれることが好ましい。
なお、上記水溶性有機化合物の中、記録物の光沢性を向上させる点でその組成中にアルカンジオールを含有させることが好ましい。
用いられるアルカンジオールの具体例としては、プロパンジオール、ブタンジオール、ペンタンジオール、オクタンジオール等があり、それらのアルカンジオールの中でも1,2−アルカンジオールが好ましく、それらの中でも特に1,2−ペンタンジオール及び1,2−ヘキサンジオールが特に好ましい。
(3)pH調整剤
本発明のインク組成物にはpH調整剤を添加してもよい。pH調整剤としては、水酸化リチウム、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム等のアルカリ金属の水酸化物、アンモニア、トリエタノールアミン、トリプロパノールアミン、ジエタノールアミン、モノエタノールアミン等のアミン類等を用いることができる。また、必要に応じて、コリジン、イミダゾール、燐酸、3−(N−モルホリノ)プロパンスルホン酸、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、ほう酸等をpH緩衝剤として用いることができる。
(4)界面活性剤
本発明のインク組成物にはさらに界面活性剤を添加してもよい。界面活性剤としては、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤およびノニオン性界面活性剤を含有することができる。発泡・起泡の少ないインク組成物を得るという観点からノニオン性界面活性剤が特に好ましい。
ノニオン性界面活性剤の具体例としては、アセチレングリコール系界面活性剤、アセチレンアルコール系界面活性剤、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンドデシルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルなどのエーテル系、ポリオキシエチレンオレイン酸、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、ポリオキシエチレンジステアリン酸エステル、ソルビタンラウレート、ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノオレエート、ソルビタンセスキオレート、ポリオキシエチレンモノオレエート、ポリオキシエチレンステアレート等のエステル系、ジメチルポリシロキサン等のシリコン系界面活性剤、その他フッ素アルキルエステル、パーフルオロアルキルカルボン酸塩等の含フッ素系界面活性剤等が挙げられる。これらのノニオン性界面活性剤の中でも、アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤が発泡も少なく、また優れた消泡性能を有する点で特に好ましい。
アセチレングリコール系界面活性剤およびアセチレンアルコール系界面活性剤の具体例としては、2,4,7,9−テトラメチル−5−デシン−4,7−ジオール、3,6−ジメチル−4−オクチン−3,6−ジオール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3オールなどが挙げられる。また、市販品を使用することもでき、例えば、エアープロダクツ社のサーフィノール104、82、465、485、TGや、日信化学社製のオルフィンSTG、オルフィンE1010等を好適に使用できる。
(5)酸化防止剤・紫外線吸収剤
本発明のインク組成物には、酸化防止剤や紫外線吸収剤を添加してもよい。酸化防止剤、紫外線吸収剤としては、アロハネート、メチルアロハネートなどのアロハネート類、ビウレット、ジメチルビウレット、テトラメチルビウレットなどのビウレット類など、L−アスコルビン酸およびその塩等、チバガイギー社製のTinuvin328、900、1130、384、292、123、144、622、770、292、Irgacor252、153、Irganox1010、1076、1035、MD1024など、あるいはランタニドの酸化物等が用いられる。
(6)防腐・防カビ剤
本発明のインク組成物にはさらに防腐剤や防かび剤を添加することができる。防腐剤、防かび剤としては、例えば安息香酸ナトリウム、ペンタクロロフェノールナトリウム、2−ピリジンチオール−1−オキサイドナトリウム、ソルビン酸ナトリウム、デヒドロ酢酸ナトリウム、1,2−ジベンジソチアゾリン−3−オン(Avecia社のプロキセルCRL、プロキセルBDN、プロキセルGXL、プロキセルXL−2、プロキセルTN)等が挙げられる。
顔料分散液の調製
顔料分散液は、例えば以下の工程(1)〜(4)の順で調製できる。
(1)混合工程
キナクリドン顔料および各水不溶性ビニルポリマーと、有機溶媒溶液、水、および必要により使用される中和剤とを、アンカー翼やタービン翼等の通常の混合撹拝装置を用いて混合して原料混合物を準備する。混合の際に、微粒子化を十分に行うためにニーダーを用いて混合物を混練することが好ましい。混練する際のニーダーとしては、回分式と連続式があり、前者としては双腕型ニーダー等、後者としてはセルフクリーニング型ニーダー等が挙げられる。これらの中では、品種切替、槽内洗浄等の点から前者の双腕型ニーダーが好ましい。
(2)分散化工程
次に、得られた原料混合物を希釈して所望の固形分濃度にし、分散処理を施す。分散処理を行う際には、ボールミル、ロールミル、ビーズミル、高圧ホモジナイザー、高速撹拝型分散機等を用いることができる。これらの中では、無機不純物の混入が少ない高圧ホモジナイザーが好ましい。高圧ホモジナイザーとしては、処理液の流路が固定されたチャンバーを有するものや、処理液の流路の幅を調整しうる均質バルブを有するもの等が挙げられる。処理液の流路が固定されたチャンバーを有する高圧ホモジナイザーとしては、マイクロフルイダイザー(マイクロフルイディクス社製、商品名)、ナノマイザー(ナノマイザー社製、商品名)、アルティマイザー(スギノマシン社製、商品名)等が挙げられる。均質バルブを有する高圧ホモジナイザーとしては、高圧ホモジナイザー(ラニー社製、商品名)、高圧ホモジナイザー(三丸機械工業(株)製、商品名)、高圧ホモゲナイザー(イズミフードマシナリ社製、商品名)等が挙げられる。高圧ホモジナイザーで分散する際の圧力は、所望の粒子径を有するポリマー粒子を短時間で容易に得ることができることから、50MPa以上が好ましく、80MPa以上がより好ましい。
(3)溶媒除去工程
次いで、分散化処理が施された原料混合物から、有機溶媒および所定量の水を除去して、所望の濃度を有する顔料分散液が得られる。有機溶媒除去工程と分散工程とは、どちらを先に行ってもよい。有機溶媒の除去方法としては、減圧蒸留法、特に薄膜式減圧蒸留法が好ましい。なお、有機溶媒の除去量は、特に限定されないが、有機溶媒全量が除去されることが好ましい。
(4)粗大粒子除去工程
溶媒を除去した後、必要に応じて粗大粒子を除去しても良い。例えば、上記のようにして得られたインク組成物をフィルターにより加圧濾過したり、あるいは遠心分離器で処理して、好ましくは2μm以上、より好ましくは1μm以上、特に好ましくは0.5μm以上の粒子を除去することにより、分散安定性の高い顔料分散液が得られる。
以下、上記の混合工程(1)について、さらに詳細に説明する。混合工程に用いる有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒、エーテル系溶媒、芳香族炭化水素系溶媒、脂肪族炭化水素系溶媒、ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒が好ましく、親水性有機溶媒がより好ましい。
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。芳香族炭化水素系溶媒としては、ベンゼン、トルエン等が挙げられる。脂肪族炭化水素系溶媒としては、ヘプタン、ヘキサン、シクロヘキサン等が挙げられる。ハロゲン化脂肪族炭化水素系溶媒としては、塩化メチレン、1,1,1−トリクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素、1,2−ジクロロエタン等が挙げられる。これらの中でも、アセトンおよびメチルエチルケトンが好ましい。
また、必要により、有機溶媒と、高沸点親水性有機溶媒とを併用してもよい。高沸点親水性有機溶媒としては、フェノキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
中和剤としては、塩基を使用することができる。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。中和度は特に限定されないが、得られるインク組成物が中性に近いことが好ましく、具体的には、インク組成物のpHが4.5〜10であることが好ましい。
キナクリドン系顔料の含有量は、印字濃度の観点から、各水不溶性ビニルポリマー合計の樹脂固形分100重量部に対して、好ましくは100〜700重量部、より好ましくは200〜600重量部、特に好ましくは300〜500重量部である。
有機溶媒の含有量は、顔料とのなじみやすさの観点から、上記各ビニルポリマー全量の樹脂固形分100重量部に対して、20重量部以上が好ましく、30重量部以上がより好ましく、50重量部以上が特に好ましい。また、有機溶媒の含有量は、混合物を混練する際に、有効な剪断力を得る観点から、上記各ビニルポリマー全量の樹脂固形分100重量部に対して、500重量部以下が好ましく、300重量部以下がより好ましく、200重量部以下が特に好ましい。したがって、有機溶媒の含有量は、上記各ビニルポリマー全量の樹脂固形分100重量部に対して、好ましくは20〜500重量部、より好ましくは30〜300重量部、特に好ましくは50〜200重量部である。
水の含有量は、顔料とのなじみやすさの観点から、有機溶媒100重量部に対して、好ましくは50〜1000重量部、より好ましくは100〜500重量部である。
混合物における固形分濃度は、混合物を混練する際に、有効な剪断力を得る観点から、好ましくは50重量%以上、より好ましくは65重量%である。また、得られる混練物の粘度が高くなりすぎて均一な混練ができなくなるのを回避するとともに、混練物が崩壊して粒子状となることを回避するため、固形分濃度は好ましくは80重量%以下、より好ましくは75重量%以下とする。したがって、混合物における固形分濃度は、好ましくは50重量%以上、より好ましくは50〜80重量%、さらに好ましくは65〜80重量%、特に好ましくは65〜75重量%である。
なお、混合物における固形分は、顔料、ポリマー及び中和剤の固形分の総量を意味する。
インク組成物の調製
本発明によるインク組成物は、上記のようにして得られたキナクリドン系顔料と二種以上の水不溶性ビニルポリマーとの顔料分散液、および上記した各成分を、分散/混合機(例えば、ボールミル、サンドミル、アトライター、バスケットミル、ロールミル等)に供給し、分散させることにより調製されてよい。本発明の好ましい態様によれば、上記した分散/混合機により得られたインク原液をメンブランフィルターやメッシュフィルター等のフィルターを用いて濾過し、粗大粒子を除去することが好ましい。
インク組成物中の顔料の含有量は、十分な印字濃度が得られる量であれば、特に限定はされないが、十分な吐出性および印字濃度を付与する観点から、1〜30重量%が好ましく、2〜10重量%がより好ましく、4〜8重量%が特に好ましい。
インクジェット記録方法および装置
本発明によるインク組成物が用いられるインクジェット記録方法は、インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うものである。インク組成物の液滴を吐出する方法の例としては、例えば電歪素子を用いて電気信号を機械信号に変換して、ノズルヘッド部分に貯えたインクを断続的に吐出して記録媒体表面に文字や記号を記録する方法、ノズルヘッド部分に貯えたインクを吐出部分に極めて近い箇所で急速に加熱し泡を発生させ、その泡による体積膨張で断続的に吐出することで記録媒体表面に文字や記号を記録する方法が挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、本発明によるインク組成物は、電歪素子を用いたインクジェット記録方法に好ましく用いられる。インク組成物の液滴を吐出は、圧電素子の力学的作用を利用してインク滴を吐出させる記録ヘッドにより行われることが好ましい。
また、本発明によれば、前記の記録方法により記録された記録物も提供される。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
水不溶性ビニルポリマーの調製
アミド基を含有する水不溶性ビニルポリマーおよびアミド基を含有しない水不溶性ビニルポリマーを下記のようにして調製した。
メチルエチルケトン20重量部、下記表1に示す量(重量部)の各モノマーのうちのそれぞれ10重量%ずつと、下記表1に示す量の重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)とを合成反応容器内に入れて混合し、窒素ガス置換を十分に行い、混合溶液を得た。
一方、滴下ロート中に、下記表1に示す量(重量部)の各モノマーのうちの残りの90重量%ずつを仕込み、次いで下記表1に示す量の重合連鎖移動剤(2−メルカプトエタノール)、メチルエチルケトン60重量部、および2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)1.2重量部を入れて混合し、十分に窒素ガス置換を行い、混合溶液を得た。窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を損絆しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に反応容器内に滴下した。滴下終了後、その混合溶液の液温を65℃で2時間放置した後、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3重量部をメチルエチルケトン5重量部に溶解した溶液を、混合溶液に加え、さらに65℃で2時間、70℃で2時間熟成させてポリマー溶液を得た。
得られたポリマー溶液の一部を、減圧下で105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって単離し、標準物質としてポリスチレン、溶媒として60mmol/Lのリン酸および50mmol/Lのリチウムブロマイド含有ジメチルホルムアミドを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定した。その結果を下記表1に示す。
Figure 0004835971
顔料分散液の調製
得られた各ポリマー溶液(製造番号1〜8)を減圧乾燥させて得られた各ポリマーを、メチルエチルケトンに溶かし、その中に中和剤(20%水酸化ナトリウム水溶液)を所定量加えて塩生成基を完全に中和し、さらにキナクリドン顔料[C.I.ピグメント・レッド122、大日本インキ化学工業(株)製、商品名;ファーストゲン・スーパー・マゼンタR]、またはフタロシアニン顔料〔C.I.ピグメント・ブルー15:4、東洋インキ製造(株)製、商品名:LIONOL BLUE FG−7400−G〕を加え、ビーズミルで2時間混練した。使用した各成分の添加量は下記表2に示す通りとした。
Figure 0004835971
このようにして得られた混練物に、イオン交換水120重量部を加え、攪拌した後、減圧下、60℃でメチルエチルケトンを除去し、さらに一部の水を除去することにより、固形分濃度が20重量%の顔料含有ビニルポリマー粒子を含む顔料分散液(A〜L)を得た。顔料分散液中の分散体の平均粒子径は、コールターカウンターN4(コールター社製、商品名)を用いて測定した結果、100nmであった。
インクの調製
このようにして得られた各顔料分散液(A〜L)を用いて下記表3に示す組成となるように混合し、得られた混合液を0.5μmのフィルター(アセチルセルロース膜、外径:2.5cm、富士写真フイルム(株)製)を取り付けた容量25mlの針なしシリンジ(テルモ(株)製)で濾過して粗大粒子を除去することにより、実施例1〜8および比較例1〜4のインクを得た。
Figure 0004835971
インクの評価
(1)光沢性評価
インクジェットプリンタPX−A550(セイコーエプソン(株)製)を用いて印刷を行った。このプリンター用のマゼンタインク専用カートリッジ(型番ICM31、セイコーエプソン(株)製)に実施例および比較例の各インクをそれぞれ充填し、PM写真用紙(商品名、セイコーエプソン株式会社製、型番:KA420PSK)に対して1440×720dpiの解像度で階調のあるベタ画像の印刷を行い、記録物を得た。得られた記録物を室温下で1日静置した後、光沢計GM−268(コニカミノルタ社製)を用いて最高濃度の部分の20°光沢を測定した。測定結果を以下の基準に基づいて評価した。
A:20°光沢が60以上である
B:20°光沢が50以上60未満である
C:20°光沢が40以上50未満である
D:20°光沢が40未満である
結果は下記表4に示される通りであった。
(2)印字濃度評価
上記と同様のプリンターを用いて、Xerox4024に、720x720dpiの解像度で階調のあるベタ画像の印刷を行い、記録物を得た。得られた記録物を室温下で1日静置した後、記録面の最高濃度の部分を、Gretag社製のSpectrolinoを用いて測定することにより印字濃度を測定した。各記録紙毎に5回の平均を採った値を算出し、以下の基準に基づき評価を行った。
A:印字濃度が1.1以上
B:印字濃度が1.0以上、1.1未満
C:印字濃度が0.9以上、1.0未満
結果は下記表4に示される通りであった。
(3)インク保存性評価
アルミパックにインク50gを入れた状態で70℃の環境下に1週間放置した。放置後、異物(沈降物)の発生の有無を確認した。また、異物の発生がないものについては、さらに物性(粘度、表面張力、pH、樹脂粒子の粒子径)の変化を確認した。以下の基準に基づき評価を行った。
A:異物の発生がなく、物性の変化もない。
B:異物の発生はないが、物性が若干変化する。
C:異物が発生するか、物性が著しく変化する。
結果は下記表4に示される通りであった。
(4)目詰り回復性評価
上記と同様のインクジェットプリンタとカートリッジとを用い、10分間連続して印刷し、全てのノズルが正常に吐出していることを確認後、ノズルでの乾燥状態を加速するために、インクカートリッジを外し、記録ヘッドをヘッドキャップから外した状態で、40℃20%RHの環境に1週間放置した。放置後、全ノズルが初期と同等に吐出するまでクリーニング動作を繰り返し、以下の判断基準により、回復しやすさを評価した。
A:1または2回のクリーニング操作で初期と同等に回復。
B:3または4回のクリーニング操作で初期と同等に回復。
C:4または5回のクリーニング操作で初期と同等に回復。
D:現実的な回数のクリーニング操作では回復せず。
結果は下記表4に示される通りであった。
(5)連続印刷安定性評価
上記と同様のインクジェットプリンタとカートリッジとを用い、常温にてベタ及び線のパターンを連続印字した。印刷100ページ内でのインクのドット抜けや飛行曲がりの際に正常印刷への復帰動作として行うプリンターノズルのクリーニングの回数を測定し、以下の基準に基づき評価を行った。
A:クリーニング0回
B:クリーニング1または2回
C:クリーニング3または4回
D:クリーニング5回以上
結果は下記表4に示される通りであった。
Figure 0004835971
上記表4に示した結果からも明らかなように、アミド基含有ビニルポリマーおよびアミド基未含有ビニルポリマーを含有するインク(実施例1〜8)は、二種以上のビニルポリマーを含有しないインク(比較例1〜3)と比較して、インクの信頼性に優れるとともに、普通紙での印字濃度や光沢性に優れるものであった。
また、アミド基を含有しない二種のビニルポリマーを含むインク(比較例4)は、一方のビニルポリマーがアミド基を含有するインク(実施例1〜8)と比較して、インクの保存安定性および連続印刷安定性に劣るものであった。
また、実施例4と実施例5を比較した場合、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーがアミド基を含有する水不溶性ビニルポリマーよりも多く含まれているインク組成物(実施例5)は、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーの含有量が少ないインク組成物(実施例4)と比較して、性能全般に優れていることがわかる。
また、下記式:
CH=CRCONHR
で表わされるモノアルキルアクリルアミド基含有モノマーを使用したインク組成物(実施例3および5)は、アクリルアミドおよびジアルキルアクリルアミド基含有モノマーを使用したインク組成物(実施例2および6)と比較して、性能全般に優れる。
また、アミド基含有モノマーの含有量が1〜10重量部の範囲にあるインク組成物(実施例5)は、アミド基含有モノマーの含有量が1重要部未満(実施例7)または10重量部を超えるインク組成物(実施例8)と比較して、目詰まり回復性および連続印刷安定性に優れる。

Claims (9)

  1. キナクリドン系顔料と、二種以上の水不溶性ビニルポリマーと、水とを少なくとも含んでなるインク組成物であって、
    一方の水不溶性ビニルポリマーが、アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーであり、
    他方の水不溶性ビニルポリマーが、アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーであり、
    前記アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーが、下記式:
    CH =CR CONHR
    (式中、R は水素原子またはメチル基を表し、R は置換または未置換のアルキル基を表す。)
    で表されるアミド基含有モノマー(C)を含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものである、インク組成物。
  2. 前記アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーが、
    (A)芳香族含有モノマー
    (B)アニオン性塩生成基含有モノマー
    (C)アミド基含有モノマー、および
    (D)前記モノマー(A)〜(C)と共重合可能なモノマー、
    を含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものであり、
    前記アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーが、
    (E)芳香族含有モノマー
    (F)アニオン性塩生成基含有モノマー、および
    (G)前記モノマー(E)および(F)と共重合可能なモノマー、
    を含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものである、請求項1に記載のインク組成物。
  3. 前記アミド基を含まない水不溶性ビニルポリマーが、前記アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーよりも多く含まれてなる、請求項1または2に記載のインク組成物。
  4. 前記アミド基を含む水不溶性ビニルポリマーが、前記アミド基含有モノマー(C)を1〜10重量部含んでなるモノマー組成物を重合して得られるものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物。
  5. 前記キナクリドン系顔料と、前記二種以上の水不溶性ビニルポリマーとが、重量比で6:4〜9:1である、請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物。
  6. 前記芳香族含有モノマーが、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、ビニルナフタレン、アクリル酸ベンジル、メタクリル酸ベンジルからなる群から選択される一種以上である、請求項2〜のいずれか一項に記載のインク組成物。
  7. 前記キナクリドン系顔料が、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド202、C.I.ピグメント・レッド209、およびC.I.ピグメント・バイオレット19からなる群から選択されるものである、請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物。
  8. インク組成物の液滴を吐出し、該液滴を記録媒体に付着させて印字を行うインクジェット記録方法であって、インク組成物として請求項1〜のいずれか一項に記載のインク組成物を用いる、インクジェット記録方法。
  9. 請求項に記載のインクジェット記録方法によって記録が行われた、記録物。
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