JP4835613B2 - 空気調和装置、空気調和装置の安全管理方法 - Google Patents

空気調和装置、空気調和装置の安全管理方法 Download PDF

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Description

この発明は、室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とを有し、室内の冷暖房や除湿などを行う空気調和装置に関し、特に空気調和装置の長期使用における安全性の確保に関するものである。
近年、家庭用電化機器の長期使用による経年劣化を伴った事故が新聞などで度々報告されている。家庭用電化機器に収納された電気電子部品、例えばコンデンサなどが長年の使用により絶縁劣化を招き、これが短絡してスパークが発生し、長年の使用で堆積した埃に着火する、といったような火災事故の事例がある。
一方では、地球温暖化の抑制を図るべく環境規制から、資源の有効利用を観点に、家庭用電化機器を始めとする電気製品の長期使用化、長寿命化が、社会的に推進されている。家庭用電化機器の中で、圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルを使用した空気調和装置は、ヒートポンプ作用により入力エネルギーよりも大きい熱エネルギーを運ぶことができることで、高い省エネルギー効果を発揮するため、地球温暖化の抑制点において非常に有効な電化機器である。このような空気調和装置は、一般的にエアーコンディシュナーを省略してエアコンと呼ばれている。
このような空気調和装置の長期使用による経年劣化に起因した事故を未然に防止する従来技術として、凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年劣化により低下した場合に、この低下に対応して圧縮機の運転容量を減少するように制御して、常に安定した状態で運転されるようにした空気調和装置がある。(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−294022号公報(0018〜0020欄)
空気調和装置の使用者(消費者)は、使用しているエアコンに故障がなく運転可能であれば、その使用期間が長期であったとしても、使用を継続することが多い。もしそのエアコンに長期使用による経年劣化が原因となる火災が発生した場合には、製造業者は、その情報を公開し、同形式のエアコンを同じように長期使用している他の使用者に対して、注意喚起を図る必要がある。
従来の空気調和装置では、使用者が、使用期間に関係なくその機器が故障するまで使い続ける可能性があり、使用環境によっては、経年劣化に起因して発火が生じるなど、その機器の長期使用における安全性が確保できなくなる恐れがあった。
凝縮側熱交換器の熱交換能力が経年劣化により低下した場合に、この低下に対応して圧縮機の運転容量を減少するように制御する従来の空気調和装置では、使用者が、長期使用によって経年劣化しているために凝縮側熱交換器の熱交換能力が低下しているという現状を認識することは極めて難しい。圧縮機の運転容量が減少されることから、以前に比べて効きが悪くなったと感じる使用者はいるかもしれないが、その理由が長期使用に基づくものであるということまで見つけることはできず、結局そのまま、故障して運転不能となるまで継続使用する可能性が高く、長期使用の安全性を確保しているとは言い難かった。
また、屋外に設置される空気調和装置の室外機が燃える火災が発生した場合、その火災が、経年劣化による室外機の本体内部からの発火が原因の火災であるのか、故意に火事を起こす目的でつけられた火、いわゆる付け火(放火)や、室外機とは関係のない他の火災や焚き火から燃え移った火、いわゆるもらい火など外部からの火による火災なのか、焼けてしまった室外機からその要因を特定することは難しい。現実に、付け火による室外機の火災の発生件数は多く、そのため、経年劣化による内部発火が要因である、という室外機の火災を特定することが難しいという問題があった。
このために、製造業者が、空気調和装置の火災事故に関する情報公開を行う場合に、長期使用による経年劣化に起因した火災事故に関して適切な情報を提供できないという問題があった。また、火災の要因が特定できないまま火災事故の情報を公開することで、使用者に長期使用に対する不安を与えてしまい、地球温暖化抑制の取り組みである、長期使用の促進を妨げてしまうという問題があった。また、経年劣化による内部発火が要因である可能性があるにも関らず、火災事故の要因が外部からの火によるものと誤った判断をして、その情報を公開しないと、他の長期使用している使用者の注意が喚起されず、同様な室外機の火災事故が発生し兼ねないという問題があった。
この発明は、上記のよう課題を解決するためになされたもので、室外機の火災事故の要因が、長期使用による経年劣化に起因した内部発火によるものなのか、付け火など外部からの火によるものなのかを特定でき、経年劣化に起因した火災事故に関しての適切な情報を公開することで、長期使用している使用者へ安全点検実施の呼びかけなど安全性確保への注意喚起を図るとともに、安全点検が実施されることで長期使用における安全性が確保できる空気調和装置、およびその安全管理方法を提供することを目的とする。
この発明に係る空気調和装置は、室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とを有し、室外機に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルを用いた空気調和装置であって、室外機が、鋼板にて成形され、少なくとも正面パネルと側面パネルを有する筐体と、室外機本体の少なくとも背面に位置し、外気と冷媒とを熱交換させる室外熱交換器と、この室外熱交換器と正面パネルの間に設置され、室外熱交換器に外気を通過させ、正面パネルに形成された吹き出し口から室外熱交換器を通過させた外気を吹き出す室外ファンと、側面パネルに設けられ、室外機の本体内部に設置された端子台に室内機と室外機とを結ぶケーブルを接続するために、このケーブルを引き込むケーブル引き込み口と、冷凍サイクルを形成する冷媒回路にて室内機と室外機とを接続する接続配管が接続され、側面パネルを通過して室外機本体の側方に突出する接続バルブと、室外機制御装置を含む電気電子部品が実装され、端子台に配線を介して接続される制御基板と、圧縮機の上方に配置され、制御基板の少なくとも四方周囲を囲って制御基板を保持する金属製の基板ホルダーと、この基板ホルダーにケーブル引き込み口に対向するように設けられ、制御基板に実装された電気電子部品を冷却する冷却空気を取り入れる空気取り入れ口と、側面パネルに固定され、ケーブル引き込み口と接続バルブを外側方から覆う金属材料で形成されたカバーと、正面パネルに固定され、複数の開口を有して吹き出し口を覆う金属材料で形成されたファンガードと、を備えるとともに、室内機の本体には、当該空気調和装置の標準使用期間を表記する表記部が設けられたものである。
この発明に係る空気調和装置は、室外機の火災事故の要因が、長期使用による経年劣化に起因した内部発火によるものなのか、付け火など外部からの火によるものなのかを特定できるので、経年劣化に起因した火災事故についての正しい情報公開をすることができ、長期使用している使用者に対して安全点検実施の呼びかけなど安全性確保への注意喚起を図ることができるとともに、この情報公開された火災事故を知った長期使用している使用者が、室内機に表記されたこの空気調和装置の標準使用期間と実使用期間との照合を行って、安全点検を実施するようになり、新たな火災事故の発生を防ぎ、今後の長期使用における安全性を確保することが可能となる効果が得られる。
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における空気調和装置の冷媒回路等を示す構成図である。図1に示すように、この空気調和装置は、室内に設置される室内機100と屋外に設置される室外機200とから構成されるセパレート形であり、室内機100と室外機200の間は、接続配管11a、11bで冷媒回路が接続されている。接続配管11aは凝縮工程を通過後の冷媒が流れる液側の接続配管で、接続配管11bは蒸発工程を通過後の冷媒が流れるガス側の接続配管である。接続配管11aが室外機200に設置された液側バルブ48に、接続配管11bが同じく室外機200に設置されたガス側バルブ49に、それぞれ接続されることで、冷媒回路が接続される。
この空気調和装置の運転を制御する制御装置が、室内機100と室外機200にそれぞれ設置され、室内機100には室内側制御装置(室内機制御装置)12、室外機200には室外側制御装置(室外機制御装置)14が配置される。室内側制御装置12と室外側制御装置14は室内外連絡ケーブル29により接続されている。この室内外連絡ケーブル29は接続配管11a、11bとともに束ねられている。
室外機200には、冷媒を圧縮して吐出する圧縮機1、冷媒の流れ方向を切り換える冷媒流路切換弁5(以降、四方弁5と呼ぶ)、外気と冷媒との熱交換を行う室外熱交換器8、室外側制御装置14の指令により開度を制御され、高圧の冷媒を低圧に減圧する電子制御式膨張弁などの減圧装置7(以降、膨張弁7と呼ぶ)が配置され、室内機100には室内空気と冷媒との熱交換を行う室内熱交換器6が配置される。これらを接続配管11a、11bを含む配管で順次接続して冷媒回路、すなわち冷凍サイクルを構成している。冷凍サイクルを循環する作動流体である冷媒には、ここではHFC混合冷媒であるR410Aが用いられている。
圧縮機1は、密閉容器内にロータリ式やスクロール式などの圧縮機構部と、その圧縮機機構部を駆動する電動機が収納されており、密閉容器に設置されたガラスターミナルを介して電力がその電動機に伝えられ、この電力によって電動機が回転することで、圧縮機構部に低圧の冷媒を吸入してこれを圧縮し、密閉容器外の吐出配管2へと吐出する。圧縮機1の電動機は供給される電力の電圧、周波数に応じて回転数を変化させるもので、この圧縮機1の電動機は、回転子の鉄心内に希土類やフェライトの永久磁石が埋め込まれたDCモータが用いられている。
ここでは、この圧縮機1の電動機の回転数を、圧縮機1の回転数と呼ぶ。圧縮機1は、インバータ制御装置である圧縮機駆動装置15によりインバータ制御され、回転数を可変としている。圧縮機1の回転数を変更するために、圧縮機1に供給される電力の電圧や周波数を変更するのが、圧縮機駆動装置15である。圧縮機1の運転開始や停止も室外側制御装置14により制御される。
圧縮機1は圧縮機機構部の上流側で密閉容器の外部に、蒸発しきれずに液のまま圧縮機1に到着した冷媒を一時的に貯留して圧縮機構部での液圧縮を回避させるアキュームレータ4を接続保持しており、このアキュームレータ4に冷凍サイクルの吸入配管3が接続されている。
室内機100内部の室内熱交換器6の近傍には、送風機である室内ファン9が設置されている。室内ファン9は、貫流ファンとそれを回転駆動する回転数可変の駆動モータから成る。室内側制御装置12が、インバータ制御装置である室内ファン駆動装置13を制御し、室内ファン9の運転開始や停止、回転数の変更を行う。
同様に室外機200には、室外熱交換器8の近くに送風機である室外ファン10が設置されている。室外ファン10は、樹脂製のプロペラファンとそれを回転駆動させる回転数可変の駆動モータから構成される。室外側制御装置14が、インバータ制御装置である室外ファン駆動装置16を制御し、室外ファン10の運転開始や停止、回転数の変更を行う。
これらファン9、10は、熱交換器6、8における空気と冷媒の熱交換を促進させる。基本的には室内ファン9、室外ファン10ともに、その回転数は、圧縮機1の回転数に連動しており、圧縮機1が高回転で運転され、冷媒回路を流れる冷媒循環量が多いときには、これらファン9、10の回転数も高くなって、冷媒と空気との熱交換量を大きくする。
室温サーミスタ18により実際の現状の室温(空気調和される部屋の温度)が検出され、この検出信号は室内側制御装置12に伝えられる。そしてワイヤレスリモコンなどの外部操作装置25(以降、リモコン25と呼ぶ)により、使用者が要求する室内や体感温度の設定温度の情報も室内側制御装置12に伝えられる。室内側制御装置12は、室温サーミスタ18により検出した温度(室温)と設定温度の差により建物負荷を算出し、算出した建物負荷に応じて圧縮機1の回転数を変更するための信号を室内外連絡ケーブル29を介して室外側制御装置14に送る。室外側制御装置14は、室内側制御装置12からの信号に基づき、圧縮機駆動装置15に指令信号を発信し、圧縮機駆動装置15のインバータ制御により圧縮機1が、算出した建物負荷に応じた回転数で運転される。
圧縮機1の回転数の可変幅は有限であり、この空気調和装置では、圧縮機1の通常の運転最大回転数を120rpsとしている。室外側制御装置14が圧縮機駆動装置15に対して、圧縮機1の運転最大回転数を120rpsとする制御をしており、圧縮機駆動装置15も120rpsより高い回転数となるような周波数およびそれに対応する電圧を圧縮機1へは供給しない。
室内外連絡ケーブル29には、室内側制御装置12と室外側制御装置14間の制御信号のやりとりをする通信線だけでなく、電源プラグ22を室内のコンセントに挿して得られる電力を、室内機100から室外機200へ伝達する電源線も含まれている。ここでは室内外連絡ケーブル29として、通信線1本と電源線2本から成る三芯線が用いられている。この電源線から伝えられる電力は、室外側制御装置14を介して、圧縮機1や室外ファン10を運転するために、それらの駆動装置15、16に供給される。
室外側制御装置14では、室外機200に室内外連絡ケーブル29を通って伝達されてきた電力の電流(運転電流)を検出している。ここで検出する電流は1次側電流である。そして運転時は常時、この検出した運転電流が所定のしきい値を越えないように、室外側制御装置14が制御している。このしきい値が運転最大電流で、この空気調和装置では18A(アンペア)としている。室外側制御装置14は、検出しているこの運転時の1次側電流が運転最大電流、すなわち18Aを超えないように、空気調和装置の運転電流(検出している1次側電流)が18Aを超えそうになると、圧縮機1の運転回転数を低下させ、運転電流を下げるように制御する。
この場合、上記した建物負荷に応じるよりも、電流が運転最大電流を超えないようにすることが制御として優先される。運転最大電流は、電源プラグ22の容量に見合った値が設定されており、これを超えさせないようにすることを優先して、電源プラグ22の安全性を維持している。なお電源プラグ22の容量に対して裕度が大きい運転最大電流を設定した場合では、検出している運転電流(1次側電流)が運転最大電流を超えたら、圧縮機1の運転回転数を低下させ、運転電流を下げるように制御してもよい。
また、室外側制御装置14においては、インバータ装置である圧縮機駆動装置15から圧縮機1に供給される圧縮機電流(圧縮機1の運転電流)を、電圧と抵抗から演算することで検出しており、この電流(2次側電流)が所定のしきい値を超えると圧縮機1の運転を停止する措置が、室外側制御装置14によって行われる。突発的に生じる高電流から室外側制御装置14などの電気電子部品や圧縮機1を保護するためで、このしきい値が停止措置過電流であり、この空気調和装置では、その電流値を19A(アンペア)に設定している。なお、この空気調和装置では、運転最大電流制御には1次側電流を、停止措置過電流には圧縮機電流を用いているが、どちら一方の電流で兼ねてもよいし、逆であってもよい。
また、圧縮機1やファン9、10の回転数や膨張弁7の開度などを細やかに制御してこの空気調和装置の運転状況をより使用者の要求に近づけるために、並びに圧縮機1やファン9、10などの保護のためなどに、フィンアンドチューブ型である室内熱交換器6の冷媒が流れる配管には、その配管の表面温度を検出する室内管温サーミスタ20が取り付けられている。同様に、フィンアンドチューブ型である室外熱交換器8の冷媒が流れる配管には、その配管の表面温度を検出する室外管温サーミスタ21が取り付けられている。
これらの管温サーミスタ20、21から冷媒の凝縮温度、蒸発温度が得られ、その温度から凝縮圧力(吐出圧、高圧)、蒸発圧力(吸入圧、低圧)を室外側制御装置14もしくは室内側制御装置12が把握する。圧縮機1やその他冷媒回路の種々の部品を高い圧力から保護するために、室内管温サーミスタ20もしくは室外管温サーミスタ21によって把握した凝縮圧力が、所定のしきい値を超えると、圧縮機1の運転を停止する措置を、室外側制御装置14が行う。このしきい値が停止措置圧力である。
管温サーミスタ20、21と同様に運転制御や保護に用いるために、吐出配管2の表面温度を検出する吐出温度サーミスタ17が吐出配管2に取り付けられる。圧縮機1が、密閉容器内に圧縮機構部から一旦吐出ガスが吐き出され、密閉容器内部が吐出圧(高圧)雰囲気となる高圧シェルタイプであれば、吐出温度サーミスタ17を圧縮機1の密閉容器の外表面に取り付けてもよい。
圧縮機1の運転時は常時、この吐出温度サーミスタ17が検出した温度(以降は吐出温度と呼ぶ)が所定のしきい値を超えないように、室外側制御装置14が制御している。このしきい値が運転最大吐出温度で、この空気調和装置では115℃としている。室外側制御装置14は、検出しているこの吐出温度が、運転最大吐出温度、すなわち115℃を超えないように、吐出温度が115℃を超えそうになると、圧縮機1の運転回転数を低下させ、吐出温度を下げるように制御する。
この場合、上記した建物負荷に応じるよりも、吐出温度が運転最大吐出温度を超えないようにすることが制御として優先される。なお、運転最大吐出温度を超えると、圧縮機1の運転回転数を低下させ、吐出温度を下げるように制御してもよい。また、吐出温度が、運転最大吐出温度よりも高い所定のしきい値になると、圧縮機1の運転を停止する措置が、室外側制御装置14によって行われる。このしきい値が停止措置吐出温度であり、この空気調和装置では、120℃に設定している。
室外熱交換器8と膨張弁7との間を接続する配管であって、室外熱交換器8の近傍の配管表面には、霜取検知サーミスタ19が取り付けられている。この霜取検知サーミスタ19が検出する配管温度は、後述する室外熱交換器8が蒸発器として機能する暖房運転時に用いられるもので、この場合蒸発器となっている室外熱交換器8の入口近傍に霜取検知サーミスタ19は取り付けられる。霜取検知セーミスタ19が検出した配管温度が、所定の温度以下である場合に、室外熱交換器8に付着した霜を除去する霜取り運転(デフロスト運転)を行うよう、室外側制御装置14が制御する。
霜取り運転を行うことで、室外熱交換器8に付着した霜を溶かすことができ、室外熱交換器8が霜で覆われてしまうことが避けられる。そのため、室外ファン10の風路が霜で遮られることがなくなり、室外ファン駆動装置16の保護が図られ、また室外熱交器8の熱交換能力(蒸発能力)が霜によって低下させられないことで、低圧(圧縮機1の吸入圧)の著しい低下や圧縮機1に多量な液冷媒が吸入されることが避けられ、圧縮機1の保護が図られる。
室内側制御装置12から、使用者の要求に基づいた空気調和装置の運転モードの指令が室外側制御装置14に伝えられる。運転モードは、冷房運転もしくは除湿運転または暖房運転などである。運転モードの指令信号を室外側制御装置14が受けると、その運転モード信号が冷房運転時もしくは除湿運転を指令するものである時には、室外熱交換器8が凝縮器に、室内熱交換器6が蒸発器となるように、室外側制御装置14が四方弁5を動かして冷媒の流れ方向を制御する。暖房運転を指令された場合には、逆に室内熱交換器6を凝縮器として、室外熱交換器8を蒸発器として用いるような冷媒の流れにすべく、室外側制御装置14が四方弁5を制御する。図2にこの空気調和装置の冷房運転もしくは除湿運転時の冷媒の流れ方向を示し、図3に暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す。
図4は、実施の形態1における空気調和装置の室内機100の本体を示す斜視図である。この室内機100は、壁掛けタイプであり、空調される部屋の壁面上方に設置される。枠体30の内部に上記した室内熱交換器6や室内ファン9等が収納されている。室内ファン9には、長手方向に長いクロスフローファンが使用され、室内熱交換器6の下流側で水平に設置されている。枠体30の前面には、室内機100本体の意匠面となる前面パネル31が設置される。この前面パネル31は、上部を支点として上下方向に開閉可能であり、前面パネル31を開いた状態で、枠体30内部の清掃を可能として、枠体30内部の埃の堆積などを防止できる。
枠体30と前面パネル31の上部には、室内機100本体内部に室内空気を吸い込む吸い込み口32が形成されている。吸い込み口32は、前面パネル32の正面に形成されてもよいし、前面パネル31には設けず、枠体30にだけ形成してもよい。一方、枠体30の下部で前面パネル31より下方には、室内機100本体内部で室内熱交換器6を通過して冷媒と熱交換した後の室内空気(調和空気)を室外に放出する吹き出し口33が設けられている。吹き出し口33には、吹き出す調和空気の上下方向や左右方向を調整する風向フラップが設置され、室内側制御装置12により吹き出す気流の方向を制御することが可能となっている。図4において、吹き出し口33は、上下方向の気流を調整する2枚の風向フラップによって開口が閉塞された状態(室内機100の運転停止状態)として図示されている。
枠体30の下部は、緩やかな曲面状に形成されており、この室内機100本体が室内壁面に設置された状態において、その下部の曲面状部が斜め下を向き、その向きと、室内に居る使用者が室内機100本体を見上げるときの視線の方向とが、平行に近い状態となる。吹き出し口33もこの曲面状部に開口している。そして、この曲面状部の上部で吹き出し口33の側方に、リモコン25の受信部24が設置されている。
枠体30下方の曲面状部の吹き出し口33とリモコン受信部24との間には、本体の表記部34が設けられる。この標記部34には、製造業者名、空気調和装置の形名、製造年等が明記されている。この標記部34は、この室内機100においては、それらが明記されているステッカー(シール)を貼り付けることで構成しているが、枠体30に直接印刷して構成してもよいし、枠体30の樹脂成形時に型によって表面に刻印するように構成してもよい。そして、この室内機100本体の表記部34には、さらにこの空気調和装置の標準使用期間を明記している。表記部34の表記例を図5に示す。
標準使用期間は、この空気調和装置の品質、信頼性評価の結果や標準的な使用環境、運転時間などに基づいて、経年劣化により安全性を維持するのが困難となる時期までの期間を製造業者が設定するものである。製造業者は、この標準使用期間内に、経年劣化による使用者の安全が損なわれるような事態、事故が起こることがない期間を設定しなければならない。
一方、使用者にとっては、取り扱い説明書に記載されている使用方法にて通常に空気調和装置を使用しているのであれば、この標準使用期間内は安全上、安心して使用できる期間と捉えることができる。図5に示す表記部34の表記例においては、この空気調和装置の標準使用期間を13年としている。この13年という期間については後述する。
また、表記部34には、標準使用期間を過ぎて使用する場合の安全点検の実施を促す注意書きも併せて表記している。使用者は、表記部34や表記部34の表記内容に従って取り扱い説明書を参照、確認することで、適切な時期に、専門業者への安全点検の依頼を実施するようになる。専門業者は、安全点検の結果、このままの状態で継続使用すると安全上問題があると判断した場合には、安全を維持して使用を継続するためには修理や特定の部品交換を実施する必要があることを使用者に伝え、使用者の了承が得られれば、修理もしくは部品交換を行って、次回の安全点検の時期まで継続して使用できるようにする。
安全点検の実施により、標準使用期間を経過後の使用(長期使用)における安全性を確保することができる。そして、専門業者による安全点検や一部の部品交換、修理を行うことにより、さらに継続的な空気調和装置の長期使用が可能となり、資源の有効利用にも貢献できる。
図5に示すように、この空気調和装置の標準使用期間を表記することで、使用者は、この空気調和装置の標準使用期間を認知することができる。使用者がこの空気調和装置を使用し始めてからの経過年と、表記されている標準使用期間を照合することが可能となる。図5に示すように、表記部34の中で、標準使用期間の表記を他の情報に比べて大きな文字で表記したり、色を変えて表記したりして、特に目立たせるようすると、使用者の認知性がより高まる。
この空気調和装置の使用開始時期を使用者がいちいち思い出さなくてもすぐに把握できるように、表記部34に使用開始年月日もしくは使用開始年月を、使用者や設置業者がマジック等で記入できるような欄を設けてもよい。また、表記部34とは別に、表記部34の近傍に、使用開始年月日もしくは使用開始年月を記入したシールを貼り付けられるスペースを設けておき、別途、使用開始年月日もしくは使用開始年月を記入できるシールを提供し、このシールに使用者や設置業者が使用開始年月日もしくは使用開始年月を記入してそのスペースに貼ってもらうようにしてもよい。このように、標準使用期間の表記の近くに、使用開始時期を明記できるようにすることで、使用者が、実使用期間と表記部34に表記されている標準使用期間とを容易に照合できるようになる。
このような標準使用期間を表記した表記部34は、使用者の目に付きやすい位置に設けるのが望ましい。この室内機100では、表記部34が、枠体30の下部の斜め下を向く曲面状部に設けられているので、使用者が室内機100本体を見上げた時に、その視線と表記部34とが直交に近い状態となり、使用者の目に付きやすく、標準使用期間の認知性が高められる。
表記部34は、使用者の目に付きやすい位置であればよいので、例えば、室内機100本体の正面でもよい。正面に設ける場合は、床面に近い下側の方がより目に付きやすい。正面に設ける場合では、前面パネル31に設けてもよい。
また、正面に表記部34を設けることが、室内機100本体の意匠性にそぐわない場合には、枠体30の下面に設ければよい。吹き出し口33より奥側(室内機100を設置している壁面寄り)の枠体30下面に表記部34を設けるのである。この位置に設ければ、室内機100本体を使用者が下方から見上げた時に、表記部34が目に付くようなる。なお、表記部34は、床置きタイプの室内機であれば、本体の正面や上面に、天井吊り下げタイプや天井埋め込みタイプの室内機であれば、床面に臨む面に設ければ、使用者の目に付きやすい。
図4において、枠体30下方の曲面状部の表記部34とリモコン受信部24との間には、運転ランプ35が設けられており、この空気調和装置が運転している時は、この運転ランプ35が点灯する。運転中は常時点灯している。運転ランプ35にはLED(発光ダイオード)を用いている。
ここで、表記部34に表記された標準使用期間を経過後も、安全点検が施されることなく、引き続き使用されている(長期使用されている)空気調和装置の室内機100の少なくとも一部が焼ける火災事故が発生したとする。室内機100本体は室内に設置されているのであるから、その火災が付け火によるものであることは考え難い。製造業者は、その使用者から、もしくは消防署からの連絡により、この火災が長期使用による経年劣化に起因した発火によるものと疑って、直ちに焼けた室内機100の詳細な調査を実施し、その調査結果とともにこの火災事故情報を、速やかに情報公開し、同様な火災の発生抑制に努める。
室内機100にて経年劣化による発火で発生する火災としては、例えば、基板に半田付けなどで実装された室内側制御装置12を含む電気電子部品が長期使用により絶縁劣化し、これが短絡して発火(スパークが発生)し、その火が堆積した埃等に着火して、近傍の可燃物を延焼する、電源プラグ22が長期使用によりコンセントへの差し込みが緩くなって外れかかり、発熱、発火し、その火が堆積した埃や電源プラグ22自体に着火して、近傍の可燃物を延焼する、などが可能性としては考えられる。
情報公開は、新聞やインターネット(web)などで行う。火災事故が発生するまでの使用期間(標準使用期間を超えている)や、調査にて発火部品や発火に到る要因が特定できれば、その内容も報告する。部品や要因が詳細に特定できない場合であっても、標準使用期間を超えた長期使用による経年劣化に起因した火災の可能性が極めて高いことを伝える。そして、これが重要であるが、同じ形式の空気調和装置を、同じ様に実際の使用期間(実使用期間)が標準使用期間を過ぎているのに、安全点検を実施せずに長期使用している使用者に対して、安全点検の早期実施を呼びかけるのである。
この情報公開により火災事故を知った、同じ形式の空気調和装置を使用している使用者は、室内機100本体の表記部34に表記されているこのエアコンの標準使用期間を確認し、自身の実使用期間との照合を行う。もし、実使用期間が標準使用期間を超えており、しかも安全点検を実施していないのであれば、火災事故の発生を回避すべく、表記部34の表記内容や表記部34に従って参照した取り扱い説明書に基づき、または直接に、製造業者やそのサービス部門、もしくは販売店へ連絡して、安全点検を依頼し、安全点検が行われることになる。
これにより、新たな火災事故の発生を未然に防ぐことができるとともに、継続する長期使用における安全性を確保することができる。室内機100本体の表記部34に標準使用期間を明記することで、情報公開された事故事例から、長期使用している使用者が、表記部34に表記されている標準使用期間を再認識し、実使用期間と照合し、安全点検を実施していなければ、安全点検を受ける動機付けとなり、長期使用における安全性確保に対しての注意喚起が図られる。
また、標準使用期間と実使用期間との照合した際に、実使用期間が標準使用期間をまだ過ぎていなくても、情報公開された事故事例を認識して記憶し、標準使用期間を過ぎたら、もしくはまもなく過ぎようとした時に、使用者が積極的に安全点検を受けようという意識を持ってもらえるようになる。それにより新たな経年劣化による火災事故の発生を未然に防ぐとともに、今後の長期使用における安全性を確保することができる。
室内機100本体に表記部34を設け、そこに標準使用期間を表記することで、使用者がこの製品の標準使用期間を認識することができ、また、製造業者が長期使用による経年劣化に基づく事故事例を正しく積極的に情報公開、提供することで、使用者がその事故事例を認識し、実使用期間が表記された標準使用期間の経過後も引き続き長期使用する際に、表記部34の注記やその注記に従って参照する取り扱い説明書に基づいて、専門業者の安全点検を積極的に受けるようになり、今後の長期使用における安全性を確保できるとともに、使用者への注意喚起が図れるようになる。
次に、実施の形態1における空気調和装置の室外機200について、図1、図6〜図10を参照して説明する。図6は、その室外機200本体の外観斜視図、図7は室外機200の分解斜視図を示す。図7において、室外側制御装置14などが実装された制御基板46を保持している制御装置構造体80は省略されている。また、図8は、室外機200の天面パネル41を取り外した状態で、室外機200を上から見た説明図で、室外ファン10、取付板44等は省略されている。図9は、室外機200の外郭部品を外した状態で、室外機200を正面から見た説明図である。図10は、制御装置構造体80の分解斜視図である。
室外機200は、屋外に設置されるものである。図6において、室外機200本体は、正面パネル38と側面パネル40と天面パネル41と底板37にて筐体を構成している。これらはいずれも金属材料である鋼板を板金加工して成形される。そして、図7に示すように、正面パネル38には、室外機200本体の左側面を囲う左側面パネル部38aが板金にて一体的に成形されている。同様に、側面パネル40には、圧縮機1が配置される機械室210の背面を囲う背面パネル部40aが一体的に成形されている。
正面パネル38と側面パネル40とが連続した一枚板にて一体板金成形されていてもよい。このように筐体を構成している正面パネル38、側面パネル40、天面パネル41、底板37の材料としては、冷間圧延鋼板に亜鉛メッキを施した耐食性の高い溶融亜鉛メッキ鋼板などが用いられる。正面パネルの正面部の左側(正面から見て)には、円形に打ち抜かれた吹き出し口38bが形成され、その開口縁は、所定の幅で内側(室外ファン10側)に折れ曲がっており、ベルマウスとなっている。
正面パネル38の左側面パネル部38aには、天地方向に複数の長円形状に打ち抜かれた開口が直列配置された外気通過口が二列形成されており、室外熱交換器8を通過させる外気を左側面から取り入れている。
側面パネル40は、機械室210に面して設置されるが、右側面部には、下部にバルブ48、49が側面パネル40を通過して側方(図9においてが右側)に突き出るように下端から切り欠かれたバルブ突出口40bが形成されている。また、上部には、室内機100と室外機200とを電気的に結ぶ室内外連絡ケーブル29を引き入れ、機械室210内部に設置される端子台57に接続するためのケーブル引き込み口40cが形成されている。なお、このケーブル引き込み口40cは、後述する制御構造体80へ送られる冷却空気が通過する通過孔の役目も担っている。
フィンアンドチューブ型の室外熱交換器8は、コーナー部が緩やかにカーブして直角状に曲がった略L字型(上から見て)をしており、L字の長辺部分に相当する部位が背面に、短辺部分が左側面に位置するように、底板37に固定される。室外熱交換器8には、L字方向に並列する多数のアルミ材によるフィンの両端部に、鉄などの金属製でフィンに比べれば厚みのある端板が固定されており、この端板と底板37とがネジで締結されることで、室外熱交換器8は底板37上に立設固定される。正面パネル38の左側面パネル部38aは、室外熱交換器8の短辺部分の外側(図9において左側)に位置する。
圧縮機1が配置される空間である機械室210には、四方弁5や膨張弁7も配置される。この機械室210と室外ファン10が配置される空間である送風機室220とが、仕切り板43によって隔てられ区切られている。仕切り板43も鋼板を板金成形されたもので、底板37にネジ固定され立設している。
図10に示すように、仕切り板43は、室外機200本体の奥側(図10において上側)で、側面パネル40側に曲がり、室外熱交換器8のL字状長辺部分の端板まで延在する。すなわち、送風機室220の背面はすべて室外熱交換器8となっている。室外熱交換器8のL字状長辺部分の端板と側面パネル40の側端との間、すなわち機械室210の背面を側面パネル40の背面パネル部40aが囲っている。
機械室210において、圧縮機1は底板37上に防振ゴムを介してボルト固定される。圧縮機1の底部には、防振ゴムを嵌入する複数の穴を有した足部が固定されていて、この防振ゴムを圧縮機1の足部と底板37が挟むようにしてボルトで固定される。また、底板37にも、複数の脚部37aが取り付けられており、この脚部37aが固定され、室外機200は屋外にて静止状態を維持している。
接続配管11a、11bを接続するバルブ48、49は、底板37にネジ固定されたバルブ固定板50にボルトでそれぞれが上下に位置するように固定される。バルブ固定板50も材料は鋼板である。バルブ48、49は銅と亜鉛の合金である黄銅(真鍮)を材料として製作されている。
これらのバルブ48、49は、冷媒が冷媒回路を循環できるように設置(設置場所に据付)後には常時開状態となっているが、製造業者から出荷される時には閉塞しており、室外機200内の冷媒回路に封入された冷媒を密封している。据付後に開状態にされるものである。なお、このバルブ48、49の少なくとも一方を使用して、製造業者が、製造工程において室外機200内の冷媒回路に冷媒を封入することもある。
室外熱交換器8の背面部分には、室外熱交換器8の外側に保護ネット42が設置される。これは室外熱交換器8背面部分が、据付作業の際などに何かと接触して変形や破損してしまうこと防止すると言った保護を主な目的として設置されるものであるが、必ずしも必要とされる部品ではなく、設置しなくてもよい。
室外ファン10は、底板37上にネジ固定され立設している鋼板から成るファン取付板44に取り付けられ、室外熱交換器8のL字状長辺部分と正面パネル38の間に設置される。室外ファン10の駆動モータがファン取付板44に固定される。室外ファン10のプロペラファンの正面に、正面パネル38の吹き出し口38bが位置する。室外ファン10が回転することで、室外機200の背面および側面から外気が室外機200の送風機室220に吸い込まれるが、その際に外気は室外熱交換器8を通過し、冷媒と熱交換される。熱交換された後の外気は、吹き出し口38aから室外機200外部へ吹き出される。
正面パネル38と側面パネル40は、底板37の外周に切り起こされた壁にネジ固定され、底板37を収納する形で、底板37に立設固定される。正面パネル38と側面パネルと40とは、爪と穴を引っ掛け合う、もしくはネジ固定などして接続させる。
側面パネル40の下部のバルブ突出口40bからは、バルブ48、49が突出する。バルブプレート50は側面パネル40の内側に位置する。天面パネル41は内側(図においては下側)に向いて外周壁を有し、その外周壁の内面に正面パネル38と側面パネル40の上部をあてがうようにして、天面パネル41の外周壁が外側となるように正面パネル38と側面パネル40にネジ固定される。
正面パネル38と側面パネル40の上部の天面パネル41内面にあてがわれる部分は、他の部分よりも内側に位置しており、天面パネル41の外周壁が正面パネル38、側面パネル40か、前後、左右方向に大きく出っ張らないようになっている。保護ネット42は、室外熱交換器8の上端面と、正面パネル38および側面パネル40にネジ固定される天面パネル41と、の間で挟持される。ファン取付板44は、正面側に屈曲し、室外ファン10の上方に位置する補強面44aを有しており、天面パネル41を強度的に支えている。
正面パネル38には、吹き出し口38bを覆うように格子状に形成された複数の開口を有するファンガード39が固定される。固定方法は、ネジにより締結固定されるか、爪を正面パネル38に形成した穴に引っ掛けて固定する。ファンガード39は、鉄製の棒状板の縦桟と横桟とにより、格子状の複数の(多数の)開口が形成されている。ファンガード39は、このような格子状でなく、中央に円板を有し、その円板を中心に同心状に広がる複数の環状棒と、中央の円板から半径方向に放射状に延びる複数の直状棒とにより、複数の開口を有するようにしてもよい。
ファンガード39は、使用者が空気調和装置の運転中、回転している室外ファン10に身体の一部が接触しないために設置されている。そのため、1つの開口の大きさは、人の指が入らない程度の大きさとしている。この開口をあまりに小さくしてしまうと、室外ファン10による空気流れに対して大きな抵抗となってしまい、室外熱交換器8の熱交換能力の低下や室外ファン10の入力増加など空気調和装置の性能低下を招く。ファンガード39の開口に人の指が入らないようにするためには、ファンガード39を構成する桟が指の押し付けにより多少広がるように弾性変形することも考慮して、その開口は、少なくとも一方向の幅が11mm以下となるように設けるのがよい。
また、このファンガード39は、室外機200の正面に位置するものであるので、室外機200本体の意匠に大きな影響を及ぼし、単に吹き出し口38a内への異物侵入を防止するだけでなく、そのデザインも重視されるものである。
側面パネル40の側面部には、側面パネル40を通過して室外機200本体から横方向(側方)に突き出ているバルブ48、49を外側方から覆って隠すバルブカバー47が、ネジ固定、もしくは爪と穴との係合により取り付けられる。そして、バルブカバー47の上方には、ケーブル引き込み口40cを外側方から覆う端子台カバー45がネジ固定、もしくは爪と穴との係合により、側面パネル40の側面部に取り付けられる。端子台カバー46は、ケーブル引き込み口40cから機械室210に雨水が侵入するのを防ぐ役目も担っている。
バルブカバー47には、図示されていないが、奥側を向く面に開口部があり、その開口部から接続配管11a、11bがバルブカバー47内に進入している。また、端子部カバー45にも、図示されていないが、奥側の面の下部、もしくは下端面に開口部が形成されていて、その開口部から室内外連絡ケーブル29が、端子部カバー45内に引き込まれている。そして、室内外連絡ケーブル29は、端子部カバー45へ入口となる開口部とケーブル引き込み口40cの間で、側面パネル40にケーブルクランプで圧接固定される。
また、端子台カバー45の下部(ケーブル引き込み口40cの位置より下側)には、後述する制御構造体80にケーブル引き込み口40cを通過して送られる冷却空気を、端子台カバー45の内側空間に取り入れる通風孔45aが形成されている。通風孔45aは、室外機200本体正面から奥側へと延びる細長い穴が天地方向に複数直列されて成る。通風孔45aとケーブル引き込み口40cは、天地方向において一部でも重なることはなく、通風孔45aの上端とケーブル引き込み口40cの下端とは、所定の距離が設けられている。
端子台カバー45の上部に形成される窪み45bは、室外機200本体の運搬時に使用される取っ手の役を担っている。なお、端子台カバー45とバルブカバー47は、一体的に1つのカバーとして構成されていてもよく、そのような一体カバーの方が、部品点数も削減でき、室外機200の据付時の作業性も向上できる。その場合、室内外連絡ケーブル29は、接続配管11a、11bと同じ開口部から、カバー内に引き込まれるようにする。
この実施の形態おいては、室外機200の筐体を構成する正面パネル38(左側面パネル部38a含む)、側面パネル40(背面パネル部40a含む)、天面パネル41、底板37と、正面パネル38の外表面に取り付け固定されるファンガード39と、側面パネル40の外表面に固定されるバブルカバー47および端子台カバー45(バブルカバー47と端子台カバー45の一体カバー含む)と、を外郭部品と定義し、以降これらを外郭部品と呼ぶものとする。
なお、ファンガード39、バブルカバー47および端子台カバー45(バブルカバーバブルカバー47と端子台カバー45の一体カバー含む)を、正面パネル38や側面パネル40に爪と穴との引っ掛け合い(係合)により固定する場合では、工具等を使用しないと着脱ができないような構成とし、素手で容易に取り外すことができないようにしておく。
仕切り板43の上部は一部が切り欠かれていて、その部分に、室外側制御装置14や電気電子部品が実装された制御基板46を有する制御装置構造体80が、一部が送風機室220に出っ張って、機械室210の上部に設置される。制御装置構造体80は、仕切り板43や側面パネル40に固定されるのだが、図においては、その制御装置構造体80は図示されておらず、省かれている。
ここで、従来の空気調和装置の室外機に火災が発生した場合、その火災が経年劣化による内部からの発火が原因の火災であるのか、付け火など外部からの火による火災なのか、その要因を特定することが困難である理由を述べておく。なお、室外機における経年劣化による発火としては、制御基板に実装された室外側制御装置等の電気電子部品が長期使用により絶縁劣化し、これが短絡することでスパークが生じる(発火する)、ということが可能性として考えられる。
従来の室外機の多くは、外郭部品のファンガード、バルブカバー、端子台カバーに樹脂成形品が使用されていた。また、室外機の本体内部においては、制御基板が樹脂枠に固定され、その樹脂枠が仕切り板や側面パネルに固定されていた。そのため、これら外郭部品の樹脂成形品に外部から火が付けられると、これらは可燃物であるために燃え上がる。ファンガードに火が付けられ、これが燃えれば、その火が樹脂製である室外ファンのプロペラファンに引火して、本体内部へと火炎が侵入する。
そしてプロペラファンが延焼し、さらにその火炎が、制御基板を保持する樹脂枠に引火し、制御基板を含めて延焼する。さらに、側面パネルのケーブル引き込み口から端子台カバーに火が移り、端子台カバーやバルブカバーが延焼してしまう。外郭部品のファンガードやバルブカバーに外部から火が付けられれば、上記とは逆のルートで燃え移り、少なくとも同様に樹脂成形の外郭部品と、本体内部の制御基板、その樹脂枠とプロペラファンは延焼し、焼損してしまう。
逆に、長期使用による経年劣化によって制御基板に実装される電気電子部品から発火し、その火が元となって制御基板や樹脂枠が延焼した場合でも、その火炎が、樹脂枠からプロペラファンを経由してファンガードへと移り、また、樹脂枠から側面パネルのケーブル引き込み口を通過して端子台カバー、バルブカバーへと移り、これらが延焼するので、外部から外郭部品の樹脂成形品に火がつけられた時と同様に、樹脂成形の外郭部品と、本体内部の制御基板、その樹脂枠とプロペラファンは延焼し、焼損してしまうのである。
このように、従来の室外機の火災では、付け火など外部からの火による火災であっても、内部発火による火災であっても、同じように樹脂成形の外郭部品と、本体内部の制御基板が延焼し、焼損してしまうため、どちらが先に燃えたかということの断定ができないのであった。そのため、室外機の火災事故を情報公開したとしても、公開された情報は、火災の原因は不明、というとても曖昧な情報となってしまうのであった。
そこで、この実施の形態の室外機200は、室外機の火災事故の原因が、経年劣化に起因した内部発火によるものなのか、付け火など外部からの火によるものなのかを正しく判断できるような構成としている。以下にその詳細を説明する。
室外機200の正面パネル38、側面パネル40、天面パネル41、底板37は、上記したように素材が鋼板である。この室外機200においては、それらに加えて、それ以外の外郭部品であるファンガード39、バブルカバー47および端子台カバー45も金属材料を素材と形成している。バブルカバー47と端子台カバー45は、鋼板を板金加工することで成形されている。そしてファンガード39は、縦桟、横桟ともに鉄製の棒状板が材料として用いられ、それらを溶接することで形成されている。
このように、この実施の形態の室外機200は、外郭部品がすべて不燃材である金属材料で構成されている。すなわち、外郭部品はすべて金属製である。そして、これらの外郭部品を互いに締結固定するネジ、ボルト、ワッシャ類もすべて金属材料を素材としたものが使用されている。室外機200の露出部分はすべて金属材料で構成されているのである。
端子台カバー45に設けた、運搬や設置時に取っ手として使用される窪み45bも、板金加工により一体成形する。端子台カバー45が設置される側面とは反対側となる左側面パネル部38a側では、天面パネル41に取っ手41aが板金加工により一体成形される。端子台カバー45に取っ手となる窪み45bを設けず、端子台カバー45側も天面パネル41から側方に突き出るように板金加工により取っ手を天面パネル41に一体成形してもよい。
また、運搬用の取っ手を別部品として天面パネル41や側面パネル40や正面パネル38に取り付ける場合であれば、その別部品の取っ手も金属製とし、金属製の取っ手を締結固定するネジ、ボルト類も金属製を用いるようにする。
端子台カバー45の下方に設けた通風孔45aは、室外機200本体の前後方向に延びる細長い穴が、天地方向に複数直列して形成されるが、この通風孔45aも板金加工により一体成形される。打ち抜き加工にて細長い穴を形成してもよいし、切り起こし加工にて切り起こし片が端子台カバー45の内側に倒れるようにして細長い穴を形成してもよい。
このように、外郭部品をすべて金属材料で構成しているので、付け火など外部の火により室外機200本体が燃えることはない。室外機200に意図的に火を付けようとしても、外部に露出している外郭部品がすべて金属材料であるので、火が付かないのである。室外機に対して、外部からの火による火災という要因をできるだけ排除しているのである。
また、室内外連絡ケーブル29を端子台カバー45内のケーブル引き込み口40cの下方で、側面パネル40に圧接して固定しているケーブル固定具であるケーブルクランプも金属製とすることで、例え、意図的に室内外連絡ケーブル29の外周被覆材に火を付けられたとしても、端子台カバー45内の圧接保持しているケーブルクランプの箇所で付けられた火は消火され、火がケーブル引き込み口40cから室外機200の本体内部に侵入してしまうことはない。
なお、保護ネット42も室外機200本体の背面で露出する部分もあるので、保護ネット42を装着するものであれば、保護ネット42の材料も金属製であるのがよい。ただし、保護ネット42は、その内側に位置するのが、アルミニウムを材料とするフィンと銅管から成る室外熱交換器8であり、接触する天面パネル41や室外ファン取付板44も素材が鋼板であるので、仮に保護ネット42が樹脂製であって、これに意図的に火が付けられてとしても、保護ネット42だけが燃えて鎮火してしまい、室外機200本体の内部に火が侵入することはない。
しかし、外郭部品には火が付かなくても、外部からファンガード39の開口を通して存在が認識できる室外ファン10に対して、マッチなど細長い棒状の発火具により、ファンガード39の開口からその発火具を挿入され、意図的に樹脂材料から成形された室外ファン10の羽根(プロペラファン)に火を付けられる可能性がある。このような付け火をなくすために、室外ファンを、ファンガード39から距離を離して配置することも有効であるが、例えば発火具として一般的なマッチ棒が届かない距離までファンガードと室外ファン10のプロペラファンの最短距離を離したとしても、マッチ棒よりも長い発火具を使用されれば、火を付けられてしまう。そして、むやみにファンガード39と室外ファン10の位置を離すのも、室外機本体の大形化を招き、得策ではない。
そこで、この実施の形態の室外機200においては、この室外ファン10への付け火に対して、室外側制御装置14などを実装する制御基板46をその火から保護し、延焼させない対策を施している。図10は、この室外機200の室外側制御装置14などを実装する制御基板46や端子台57を保持した制御装置構造体80の分解斜視図である。
制御基板46には、コンデンサなどの電気電子部品、室外側制御装置(マイコン)14や、さらにインバータ装置である圧縮機駆動装置15、室外ファン駆動装置も併せて1枚の制御基板46上に実装されている。制御基板46を分割して複数枚設けるようにしてもよいが、このように1枚の制御基板46で構成することで、制御基板46に実装される部品の後述する冷却空気による冷却が促進され、また制御基板46の生産性を向上することが可能となる。
図10に示すように、制御基板46の一方の面に多くの電気電子部品を実装しており、その面が下向きとなるように、基板ホルダー51に、ネジや爪の引っ掛けにより保持される。基板ホルダー51は、側面(図10において右側の側面)に運転中に制御基板46に実装される電気電子部品を冷却するための冷却空気を基板ホルダー51に取り入れる空気取り入れ口52が形成されている。
制御基板46を、実装部品が多い面が下向きとなるように室外機200に配置することで、電気電子部品やその各々の周辺の制御基板46上に埃が堆積しないようになっており、もし経年劣化による発火が発生したとしても埃に着火して火災に至るリスクを低減している。
そして、空気取り入れ口52とは反対側(図10においては左側)では、室外機200に対して上下方向(天地方向)に開口する空気吹き出し口53が形成される。空気吹き出し口53の空気取り入れ口52側には空気取り入れ口52と向き合う形で内壁54が設けられている。
制御基板46の一方の側(図10においては左側)には、運転時に特に高熱となる圧縮機駆動装置15を冷却するための複数のアルミ板から成る放熱板58(以降、ヒートシンク58と呼ぶ)を配置している。圧縮機駆動装置15は制御基板46に半田付け固定され、その圧縮機駆動装置15の外表面にヒートシンク58が接している。そして、ヒートシンク58は、図9に示すように、基板ホルダー51の空気吹き出し口53から下方に突出する。ヒートシンク58と内壁54の間には隙間が設けられ、この隙間が空気取り入れ口52から取り入れられた冷却空気の吹き出し位置となる。
そしてこの基板ホルダー51は金属材料で構成される。基本的には鋼板を板金加工して形成するが、一体であっても複数の板金製品を組み合わせて構成してもよい。組み合わせる場合には、爪と穴との係合や、金属製のネジを使用し、すべて金属材料で構成するようにする。
基板ホルダー51の空気取り入れ口52と内壁54の間の底側は、大きく開口しており、下方を向いて制御基板46に実装されている電気電子部品の冷却をより高めている。また、基板ホルダー51の底側の一部からは、斜め下方に傾斜して突出する突出片51aが形成されており、この突出片51aに端子台ホルダー56が金属製のボルトで締結固定される。そして、その端子台ホルダー56に室内外連絡ケーブル29の3芯をそれぞれ接続する端子台57が金属製のボルトで固定され、端子台57の出力側と制御基板46の実装部品とが配線を介して接続される。端子台57は、室内外連絡ケーブル29と制御基板46とを中継する部品である。
このように、制御基板46を、少なくとも上下を除く四方の周囲を金属製の基板ホルダー51で囲うように構成している。また、基板ホルダー51の上部にあてがわれて基板ホルダー51の上方を覆う蓋体55を設置している。この蓋体55も金属製であり、基板ホルダー51内への埃や雨水の侵入を防いでいる。蓋体55の役目を天面パネル41で代用し、蓋体55を省略してもよい。
これら制御基板46(実装される電気電子部品、ヒートシンク58を含む)、基板ホルダー51と蓋体55、それらに加えて端子台ホルダー56、端子台57をまとめて制御装置構造体80とする。
次に図8、図9により、この制御構造体80の配置と作用について説明する。図8に示すように、制御装置構造体80は、仕切り板43上部に形成された切欠き部の上に設置され、基本的には機械室210の上部、すなわち圧縮機1の上方に配置される。ただし、仕切り板43を跨って、ヒートシンク58部分、すなわち基板ホルダー51の内壁54よりも空気吹き出し口53側の部分は、送風機室210に位置する。
端子台57は、側面パネル40のケーブル引き込み口40cに臨むように位置し、これにより、設置作業者が端子台カバー45を取り外して、端子台57への室内外連絡ケーブル29の接続作業が容易に行える。基板ホルダー51の空気取り入れ口52も、側面パネル40のケーブル引き込み口40cに臨んでいる。空気取り入れ口52は、ケーブル引き込み口40cに直接臨んでいなくても、ケーブル引き込み口40cを介して、端子台カバー45内と連通していればよい。すなわち、天地方向に部分的にも重なっていないことも含めて、空気取り入れ口52は、ケーブル引き込み口40cに対向するように位置させる。
圧縮機駆動装置15の一部であるリアクタ58は大きいため、仕切り板43の機械室210側の壁面に固定されている。使用者からの空気調和装置の運転指令により、圧縮機1が駆動するとともに、室外ファン10が回転を始める。室外ファン10の回転により外気が、室外熱交換器8の背面や側面から室外熱交換器8を通過し、その通過時に冷媒と熱交換を行って、正面パネル38の吹き出し口38bからファンガード39を通過して外部へと吐き出される。
この室外ファン10の回転による送風作用の吸引力により、端子台カバー45の通風孔45aから外気が、端子台カバー45内に導かれ、側面パネル40のケーブル引き込み口40cを通過し、基板ホルダー51の空気取り入れ口52から基板ホルダー51に入って、基板ホルダー51内を流れ、基板ホルダー51の空気吹き出し口53から送風機室220へ吹き出される。そして、熱交換後の外気とともに正面パネル38の吹き出し口38bから外部へと吹き出される。
この端子台カバー45の通風孔45aから導かれた外気が、冷却空気となって、基板ホルダー51内を流れる過程において、制御基板46に実装される電気電子部品を冷却するのである。このように制御基板46の四方周囲を金属製の基板ホルダー51で囲いながらも、室外側制御装置14などの制御基板46に実装される電気電子部品を冷却する一連の風路を形成している。
ヒートシンク58は送風機室220に露出されることで、室外ファン10の送風による冷却がより促進される。そして、基板ホルダー51からの冷却空気は、空気吹き出し口53の内壁54とヒートシンク58の間から送風機室220に吹き出されるが、その室外機200本体に対する左右方向の位置は、なるべく室外ファン10から離れ、仕切り板43に近い位置とする。図9における矢印は、基板ホルダー51を通って制御基板46の実装部品を冷却する冷却空気の流れを示している。
図9に示すように、この室外機200では、冷却空気が送風機室220へ吹き出される吹き出し位置が、室外機200本体の左右方向に対して、室外ファン10のプロペラファンの最外周(外周端)と仕切り板43の間となっている。冷却空気が吹き出される位置と室外ファン10の最外周とは、左右方向に距離を有しており、冷却空気が吹き出される位置と室外ファン10とは、室外機200本体の左右方向に重ならない。
また、この室外機200の制御基板46は、下方を向く一方の面に多くの電気電子部品を実装した一枚の基板で構成しているので、冷却空気の風路が天地方向に複数に分散されず、冷却空気がスムーズに流れるので、制御基板46に実装される電気電子部品の冷却効果を高められる。
制御装置構造体80を以上のように構成、配置しているので、もし、室外ファン10の樹脂製プロペラファンに、細長い発火具などを用いて故意に火が付けられたとしても、プロペラファンは最悪焼損してしまうが、制御基板46は金属製の基板ホルダー51で四方周囲を囲まれており、また、送風機室220に露出しているのは、金属製のヒートシンク58だけであり、さらにそのヒートシンク58の仕切り板43側となる冷却空気の吹き出し位置は室外ファン10のプロペラファンの最外周より仕切り板43側であるので、プロペラファンの火炎が制御基板46に移ることはなく、制御基板46の延焼を防ぐことができる。また、冷却空気の吹き出し位置には内壁54が存在するため、プロペラファンの火炎が制御基板46に移ることを確実に阻止できる。
また、逆に、経年劣化により制御基板46に実装された部品から発火し、制御基板46が焼けることがあったとしても、上記とは逆の理由で室外ファン10に火が移ることはないし、また、制御基板46が燃えれば室外ファン10の回転ができなくなるので、制御基板46の火が、室外ファン10に吸引されることはなく、制御基板46の火により室外ファン10の樹脂製のプロペラファンを延焼させることはない。
一方、基板ホルダー51の空気取り入れ口52側では、経年劣化による内部発火で、制御基板46が燃えたとしても、ケーブル引き込み口40cを板金成形された金属製の端子台カバー45が覆っているので、その火がケーブル引き込み口40cから外部に引火することはない。また、仮に端子台57の接続部が、経年劣化による絶縁劣化を起こし発火しても、同様にケーブル引き込み口40cを金属製の端子台カバー45が覆っているので、その火が外部に引火することはない。リアクタ59も仕切り板43の機械室210側に設置されており、仮にこれが経年劣化により発火したとしても室外ファン10にその火が引火することはない。
ここで、表記部34に表記された標準使用期間を経過後も、安全点検が施されることなく、引き続き使用されている(長期使用されている)空気調和装置の室外機200の内部が焼ける火災が発生したとする。
室外機200の本体は、外郭部品が金属製であるので、上記したように、本体の内部で火災が発生したとしても、外郭部品が燃えることはない。自然鎮火して、使用者が火災の発生に気づかないことも起こり得るが、その場合でも、その火災によって室外側制御装置14もしくは室外ファン10が損傷したことで、この空気調和装置の運転ができない、もしくは著しく性能が悪くなる(冷えない、暖まらない)や室外機200から異音や異常振動が生じることなどから、使用者は製品の故障を疑う。
そして、製造業者のサービス部門や販売店に連絡し、連絡を受けた修理作業者が、故障の原因調査のために、外郭部品を取り外して内部を確認することで、火災が発生した事実を認知し、その事実を製造業者へ連絡する。匂いや外観から使用者自身が室外機200の火災を疑えば、使用者から、もしくは消防署経由での連絡により、火災の発生が製造業者に伝えられる。製造業者は、直ちにその内部が焼けた室外機200の詳細な調査を実施する。
そして、室外ファン10の樹脂製プロペラファンが一部でも焼損していて、基板ホルダー51内の制御基板46には異常がなければ、プロペラファンへの付け火による火災と判断できる。一方、室外ファンには異常はなく、制御基板46や端子台57が一部でも焼損していれば、この火災が長期使用による経年劣化に起因した発火によるもの判断し、その調査結果とともにこの火災事故情報を、速やかに情報公開し、同様な火災の発生抑制に努める。
このように、室外機200の外郭部品をすべて金属製部品で構成し、制御基板46の少なくとも四方周囲を金属製の基板ホルダー51で囲うことによって、室外機200の火災に対して、経年劣化による内部からの発火が原因の火災であるのか、付け火など外部からの火による火災なのか、その要因を特定することができる。よって、長期使用による経年劣化に起因した発火による室外機200の火災事故情報を、正確に情報公開することができ、同様な火災の発生を抑制できるとともに、火災の要因が不明確な火災事故情報を公開して、使用者に長期使用に対する不安を与えてしまい、長期使用の促進を妨げてしまうという事態を避けることができる。
室内機100の場合と同様で、情報公開は、新聞やインターネット(web)などで行う。火災事故が発生するまでの使用期間(標準使用期間を超えている)や、調査にて発火部品や発火に到る要因が特定できれば、その内容も報告する。部品や要因が特定できない場合であっても、標準使用期間を超えた長期使用による経年劣化による火災であることを伝える。そして、同じ形式の空気調和装置を、同じ様に実使用期間が標準使用期間を過ぎているのに、安全点検を実施せずに長期使用している使用者に対して、安全点検の早期実施を呼びかけるのである。
情報公開されたこの室外機200の火災情報は、付け火やもらい火等外部の火による火災ではないので、この情報公開された火災事故を知った、同じ形式の空気調和装置を使用している使用者は、室内機100本体の表記部34に表記されているこの空気調和装置の標準使用期間を確認し、自分が使用中の空気調和装置の実使用期間との照合を行い、もし、実使用期間が標準使用期間を超えており、しかも安全点検を実施していないのであれば、同じような火災が使用中の室外機200に発生する可能性があることを認識し、そのような火災事故の発生を回避すべく、表記部34の表記内容や表記部34に従って参照した取り扱い説明書に基づき、または直接に、製造業者やそのサービス部門、もしくは販売店へ連絡して、安全点検を依頼し、安全点検が行われることになる。
これにより、新たな火災事故の発生を未然に防ぐことができるとともに、継続する長期使用における安全性を確保することができる。室内機100本体の表記部34に標準使用期間を明記することで、情報公開された事故事例から、長期使用している使用者が、表記部34に表記されている標準使用期間を再認識し、実使用期間と照合し、安全点検を実施していなければ、安全点検を受ける動機付けとなり、長期使用における安全性についての注意喚起が図られる。
また、標準使用期間と実使用期間との照合した際に、実使用期間が標準使用期間をまだ過ぎていなくても、情報公開された事故事例を認識し、標準使用期間を過ぎたら、もしくはまもなく過ぎようとした時に、使用者が積極的に安全点検を受けようという意識を持ってもらえるようになる。それにより新たな経年劣化による火災事故の発生を未然に防ぐとともに、今後の長期使用における安全性を確保することができる。
そして、製造業者は、室外機200に対して、付け火やもらい火などの外部からの火による火災と長期使用による経年劣化に起因した火災とを区別でき、長期使用による経年劣化に起因した火災と特定した火災事故の情報を正確に公開することで、同様な火災の発生防止の呼びかけができるとともに、曖昧な火災事故情報によって使用者に長期使用に対する不安を与えてしまい、製品の長期使用の促進を妨げてしまうという事態を避けることができる。
室内機100本体に表記部34を設け、そこに標準使用期間を表記することで、使用者がこの製品の標準使用期間を認識することができ、また、製造業者が長期使用による経年劣化に基づく事故事例を正しく積極的に情報公開、提供することで、使用者がその事故事例を認識し、実使用期間が表記された標準使用期間の経過後も引き続き長期使用する際に、表記部34の注記やその注記に従って参照する取り扱い説明書に基づいて、専門業者の安全点検を積極的に受けるようになり、今後の長期使用における安全性を確保できるとともに、使用者への注意喚起が図れるようになる。
製造業者は、室内機100本体の表記部34に、標準使用期間(ここでは13年間としている)を表記し、使用者へこの製品(空気調和装置)の標準使用期間を知らせる。そして、実使用期間が標準使用期間を経過した後も引き続き使用(長期使用)する意思のある使用者に対して、製造業者のサービス部門などの専門業者による安全点検を受けるように呼びかける。
また、製造業者は、安全点検を実施せずに長期使用している空気調和装置が、経年劣化に起因した火災事故を発生した場合に、事故情報を公開し、同じ形式の空気調和装置を同様に安全点検を実施せずに長期使用している使用者に対して、早期に安全点検を実施するように呼びかけ、安全点検の実施を促すのである。
この際、室外機の火災について従来は、付け火やもらい火等の外部からの火の火災か経年劣化による内部発火に起因した火災かの特定が困難であったが、この室外機200では、上記のように、外郭部品を金属材料で構成し、制御基板46を金属材料から成る基板ホルダー51で四方周囲を囲っているので、室外機200の火災に対して、経年劣化による内部発火に起因した火災を特定することができる。そのため、経年劣化に起因する火災事故情報を正しく公開、提供することができ、使用者をいたずらに不安にさせることなく、正確な情報に基づいて安全点検の早期実施を呼びかけることができる。
同じ形式の空気調和装置を使用している使用者は、公開された事故情報から、表記部34に表記されている標準使用期間と使用している空気調和装置の実使用期間を照合し、実使用期間が標準使用期間を経過していれば、同様な火災事故を避けるべく、積極的に専門業者へ安全点検を依頼するようになる。これにより同様な火災事故の発生を防止でき、今後の使用における安全性も確保できる。以上のような安全管理方法によって、この実施の形態における空調和装置の長期使用における安全管理が運用される。
この空気調和装置は、長期使用による経年劣化に起因して発生した火災事故の情報が製造業者によって公開される空気調和装置であり、そのために、室外機200の外郭部品がすべて金属材料で構成され、制御基板46の少なくとも四方周囲が金属製の基板ホルダー51で囲まれ、室外機200の火災に対して、経年劣化による内部からの発火が原因の火災であるのか、付け火など外部からの火による火災なのか、その要因が特定されるように室外機200が構成されている。そして、室内機100の本体には、標準使用期間を表記した表記部34が設置され、情報公開された火災事故を知った、同じ形式の空気調和装置を使用している使用者が、自身の空気調和装置の実使用期間と標準使用期間との照合を行えるようにしたものである。
図11は、この実施の形態における空気調和装置の別の実施例を示す室内機101の斜視図である。この室内機101は、使用者に対して、長期使用における安全確保への注意喚起をより図るべく、実使用期間が標準使用期間を経過したことを、積極的に使用者へ知らせる構成を採っている。
図11に示す室内機101において、運転ランプ35のとなりには、標準使用期間に対するこの空気調和装置の経過状態を表示する経過表示部36が設置されている。この経過表示部36は、この空気調和装置を使用者が使用し続けることにより、実際の使用期間(実使用期間)が、表示記部34に表記した標準使用期間を越えた場合に、ランプが点灯するようになっている。ランプにはLED(発光ダイオード)が使用されている。室内機101は、図4に示す室内機100にこの経過表示部36が追加されたものである。室内機101と組み合わされる室外機は、室内機100と同様に上記した室外機200である。
経過表示部36のランプは、実使用期間が標準使用期間を過ぎた場合に点灯するようにしてもよいが、点滅(点灯と消灯の繰り返し)させることで、使用者へのアピール性がより高まる。また、標準使用期間を過ぎる所定期間前、例えば6ヶ月前や3ヶ月前から、点灯するようにして、実使用期間が標準使用期間をまもなく過ぎようとしていることを通知し、標準使用期間を過ぎた場合には、ランプを点滅(点灯と消灯の繰り返し)させるようにして、標準使用期間を経過したことを知らせるようにするのもよい。ここで、経過表示部36は、上記のように単一のランプの点灯や点滅で表示する構成に限定されるものではない。例えば、液晶表示画面で構成して、まもなく標準使用期間を過ぎることや、標準使用期間を超えたことを、直接文章や図にて表示するようにしてもよい。
なお、この経過表示部36のランプが点灯もしくは点滅が、実使用期間が標準使用期間を経過している状態であることの説明を、室内機101本体の表記部34にあわせて記載することで、使用者が直ちにそのような状態になったこと、そのような状態であることを把握できるようになる。経過表示部36による表示は、この空気調和装置の実使用期間が標準使用期間を過ぎた後では、少なくとも運転中には常に表示されるようにする。
室内機本体に表記部34を設置して標準使用期間を表記することで、使用者が標準使用期間を認識できるが、標準使用期間を超えるまでには相当な長い時間を要するため、使用者が、標準使用期間を過ぎたことに気づかないということも起こり得る。しかしながら、経過表示部36により、実使用期間が標準使用期間を過ぎたことを表示し、使用者にその状況を知らさせるので、使用者がそれを認識することができ、表記部34や表記部34の表記内容に従って取り扱い説明書を参照、確認することで、適切な時期に、専門業者へ安全点検を依頼し、安全点検が実施されるようになる。
また、使用者が製造業者から公開された経年劣化の火災事故情報を知った時も、自分が使用している同じ形式の空気調和装置の実使用期間が表記部34に表記される標準使用期間を超えているのかどうかを、経過表示部36の表示状況を確認することで直ちに判断できる。経過表示部36が標準使用期間を超えていることを表示していて、安全点検が未実施であれば、直ちに安全点検を依頼するようになるし、また超えていないと確認した場合でも、表示がなされたならば、すぐに安全点検を依頼しようという意識を持ってもらえるようになる。
これにより、新たな同種の火災事故の発生を未然に防ぐことができるとともに、継続する長期使用における安全性を確保することができる。そして、専門業者による安全点検や一部の部品交換、修理を行うことにより、さらに継続的な空気調和装置の長期使用が可能となり、資源の有効利用にも貢献できる。
実使用期間を空気調和装置が把握する手段は2つある。1つめの手段は、この空調和装置を購入設置後、初めて空気調和装置の運転を開始した時に、室内側制御装置12が、実使用期間を演算するタイマーを作動させるようにし、このタイマーでカウントする手段である。この実使用期間演算タイマーは、演算(カウント)を開始すると、この後は空気調和装置が停止している時でも、作動し続ける。すなわち、実使用期間の演算をし続けるのである。この実使用期間演算タイマー機能は、室内側制御装置12に内蔵されるが、室外側制御装置14に設けてもよい。
実使用期間を演算するタイマーは、設置後に初めて運転した時点で演算を開始するが、リモコン25の運転ボタンを操作した時点でカウントを開始するようにしてもよいし、室内機100、101本体に設置される本体運転ボタン23を操作して運転を開始した時点からカウントを始めるようにしてもよい。なお、本体運転ボタン23は、前面パネル31を開いた時に現れるように、室内機100、101本体の内部に設けられている。また、室内機100、101に接続している電源プラグ22が、部屋のコンセントに接続された時点で、実使用期間演算タイマーが作動を開始するようにしてもよい。
なお、実使用期間演算タイマーは、空気調和装置が停止中もカウントを続けるものであるので、そのための電力は常時確保されていなければならない。しかし、電源プラグ22をコンセントから抜いてしまうと、実使用期間演算タイマーに電力が供給されずにタイマーがカウントできなくなってしまう。タイマーに使用される電力量は僅かであり、この空気調和装置では、停止中の待機電力として、この実使用期間演算タイマーの作動電力とリモコン受信部24の作動電力が消費されるだけにして、待機電力を極めて小さく抑えている。
そこで、この空気調和装置では、空気調和装置の使用を開始し、実使用演算タイマーのカウントを開始させた後では、電源プラグ22を抜かないように、実使用期間をカウントしているということ理由に、待機電力が極めて小さいことも含めて取り扱い説明書に明記して呼びかけている。
このようにこの空気調和装置では、使用者が実際に空気調和装置の使用を始めてから(空気調和装置が設置後初めて運転された時から)、実使用期間を演算するタイマーが、カウントを開始するため、正確な実使用期間を把握し、使用者へ提供することが可能となる。
実使用期間把握の2つめの手段を以下に説明する。室内制御装置12もしくは室外制御装置14に、リモコン25を介してもしくは直接的に年月日情報が入力されるように構成し、設置後初めて空気調和装置の使用を開始した時の年月日情報を、室内側制御装置12もしくは室外制御装置14が記憶する。そして、現在の年月日情報と、記憶している使用開始年月日を照合することで、実使用期間を演算し、実使用期間を把握できるようにする方法である。標準使用期間は長いので、年月日情報でなく、年月情報だけでもよい。
年月日もしくは年月情報は、リモコン25を使って手入力して設定してもよいが、現在の正しい年月日情報を定期的に取得できるように、電波時計に使用されている標準時刻電波(送信局から全国をカバーするように発信されている)を受信できるアンテナをリモコン25や室内機100、101、もしくは室外機200に内蔵し、標準時刻電波から年月日もしくは年月情報を取得できるようにすれば、正確な実使用期間の演算ができるとともに、年月日情報を手入力する、という使用者の手間も省けるようになる。
実使用期間が標準使用期間を経過した場合に、使用者に安全点検の実施を促すために、運転制御の面からの措置を講じることも有効である。実使用期間が標準使用期間を経過してから所定の期間は、経過前の従来通りの運転を行うことができる。室内機101であれば、経過表示部36が点灯や点滅などで、経過したことを表示している以外は、従来通りに通常の運転を行うことができるようにする。この所定の期間が、使用者が自ら専門業者に依頼して安全点検を行うための期間である。この所定の期間は、使用者の負担を考慮すると、少なくとも1年は必要である。また、安全点検は、標準使用期間を経過する時期よりも所定の期間前から受け付けられるようにしておけば、使用者が安全点検を依頼できる期間が長くなり、使用者の利便性を高められる。
しかし、実使用期間が標準使用期間を経過してから、所定の期間(例えば1年間)が過ぎても、安全点検が実施されなかった場合には、この空気調和装置の最大運転能力を低下させる措置をとる。最大運転能力を低下させることで、経年劣化の進行を少しでも遅らせて安全上の配慮を施すとともに、使用者が、暖房であれば最大暖房能力が低下して暖まりが悪いと感じ、冷房であれば最大冷房能力が低下して冷えが悪いと感じるようになり、表記部34に表記された標準使用期間や、室内機101では経過表示部36の表示を改めて認識して、安全点検の依頼を決意するようになる。すなわち、最大運転能力の低下は、使用者が専門業者へ安全点検を依頼する動機づけとなる効果がある。
最大運転能力を低下させる方法としては、圧縮機1の運転最大回転数を下げる手段がある。この圧縮機1は、上記したように通常は運転最大回転数が120rpsであるが、これを例えば、80rpsに低下させる。すなわち、室温サーミスタ18により検出温度(室温)と設定温度の差がどれほど大きくても、室外側制御装置14は圧縮機駆動装置(インバータ装置)15に対して、80rpsより高い回転数での圧縮機1の運転指令を発しないのである。圧縮機1の運転最大回転数が低下すれば、冷凍サイクルの冷媒循環量も小さくなり、冷房であれば最大冷房能力が、暖房であれば最大暖房能力が低下する。
また、運転最大電流を下げる方法もある。上記したように、この空気調和装置では、室外側制御装置14が、通常は運転最大電流を18Aとして、空気調和装置の運転電流が18Aを超えないように制御しているが、この運転最大電流を例えば、12Aまで低下させる。室外側制御装置14は、運転電流が運転最大電流を超えそうになると、圧縮機1の回転数を下げるようにして、運転電流を下げる制御をするので、最大運転電流を低下させることで、結果的に、圧縮機1の回転数を低く抑えることになり、冷凍サイクルの冷媒循環量が小さくなって最大運転能力が低下する。
また、運転最大吐出温度を下げる方法もある。この空気調和装置では、上記したように、通常は運転最大吐出温度が115℃である。この運転最大吐出温度を例えば、100℃まで低下させる。室外側制御装置14は、吐出温度サーミスタ17が検出する運転時の吐出温度が運転最大吐出温度を超えそうになると、圧縮機1の回転数を下げるようにして、吐出温度を下げる制御をするので、最大運転吐出温度を低下させることで、結果的に、圧縮機1の回転数を低く抑えることになり、冷凍サイクルの冷媒循環量が小さくなって最大運転能力が低下する。
また、膨張弁7の最大開度を下げる方法もある。この空気調和装置では、通常は、膨張弁7の全開状態を最大開度としているが、この最大開度を例えば、全開の70%の開度に低下させる。膨張弁7の最大開度が絞られることにより、冷凍サイクルの冷媒循環量が小さくなって最大運転能力が低下する。
実使用期間が標準使用期間を経過後、所定の期間(上記の実施例では1年)が経っても安全点検が実施されなかった場合になされる措置として、この空気調和装置の最大運転能力を低下させるが、そのために具体的に4つの方法を説明したが、これらをすべて設定されるように空気調和装置を構成してもよいし、いずれか一つ、または選択された2つもしくは3つを設定してもよい。
また、最大運転能力を低下させなくても、圧縮機1が連続して運転できる時間を制限するような措置を施してもよい。この措置は、最大運転能力を低下させる措置といっしょに設定するようにしてもよい。圧縮機1が連続して運転できる時間を制限する措置としては、この空気調和装置に設けられた保護手段の作動設定値を下げ、圧縮機1が運転を停止する頻度を高めたり、制御装置12、14が、この期間では圧縮機1が運転を始めて所定時間経過したら強制的にその運転を停止するように制御プログラムを構成したりすればよい。
圧縮機1の連続的な運転を制限(圧縮機1が連続して運転できる時間を制限)することで、経年劣化している部品の負荷を軽減して、進行を少しでも遅らせる安全上の配慮を施すとともに、使用者が、空気調和装置が勝手に止まってしまう頻度が多いと感じるようになり、表記部34に表記された標準使用期間や、室内機101では経過表示部36の表示を改めて認識して、安全点検の依頼を決意するようになる。すなわち、圧縮機1の連続的な運転を制限は、使用者が専門業者へ安全点検を依頼する動機づけとなる効果がある。
この空気調和装置では、保護手段として、上記したように、圧縮機電流が停止措置過電流を超えると圧縮機1の運転を停止する手段、吐出温度が温度停止措置吐出温度を超えると圧縮機1の運転を停止する手段、凝縮圧力が停止措置圧力を超えると圧縮機1の運転を停止する手段などが設定されている。そこで、これらの保護手段が作動する作動設定値(しきい値)である、停止措置過電流、停止措置吐出温度、停止措置圧力の少なくともいずれかの設定値を通常状態よりも下げるのである。
使用者が、最大能力が低下された状態、あるいは連続運転が制限された状態での長期使用を続け、実使用期間が標準使用期間を経過後から所定の期間、例えば5年間が経った場合には、経年劣化による事故の発生回避および使用者の安全確保を優先して、最終手段として圧縮機1の運転を禁止する措置をとる。圧縮機1だけなく、室内ファン9、室外ファン10の運転も禁止する。あらゆる運転モードの運転を禁止する措置をとるのである。但し、このような運転禁止の状態においても、室内機101では、実使用期間が標準使用期間を経過したことを示す経過表示部36の表示(点灯や点滅など)は継続して行うものとする。
実使用期間が標準使用期間を経過後上記にて説明した最大運転能力や圧縮機1の連続運転の制限措置は取らず、実使用期間が標準使用期間の経過後、所定の期間が経った場合に、いきなり圧縮機1の運転禁止の措置を取るように構成してもよい。
運転禁止措置を施した期間の室内機101の経過表示部36は、使用者のリモコン25操作に関係なく、常時表示されるようにする。このため使用者は、表記部34の表記や室内機101では経過表示部36の表示から、取り扱い説明書を参照し、空気調和装置が運転できない理由を把握できる。そして、取り扱い説明書に従い、この空気調和装置の使用を継続したい場合には、製造業者のサービス部門などの専門業者へ安全点検を依頼するようになる。この運転禁止措置は、事故の発生回避および使用者の安全確保を図るための措置であるが、継続した使用を希望する使用者にとっては、安全点検を依頼する動機づけとなる効果をもたらす。
ここで標準使用期間の設定について説明する。上記したように、この実施の形態の空気調和装置は、標準使用期間を13年に設定している。実使用期間が標準使用期間を経過した場合、製造業者としては、継続して安全に使用してもらうために、使用者に対して専門業者による安全点検の実施を呼びかける。使用者はこの安全点検にかかる費用を、点検を実施した専門業者(例えば製造業者のサービス部門)に支払うことになるため、製造業者は、使用者が安全点検を受けることに対して納得できる期間に標準使用期間を設定しなければならない。
使用者が納得できる標準使用期間があり、その期間内では、その機器が経年劣化に起因した火災などを発生させることなく、安全が維持されるように、製造業者は機器の設計、製造を行う必要がある。そこで、使用者が納得できる標準使用期間の設定には、使用者の製品に対する期待寿命の調査結果と、機器(製品)の使用期間と市場残存率の関係から選定するのがよい。図12は、家庭で使用されることを目的とした家庭用エアコン(ルームエアコン)の使用期間と市場での残存率を示すグラフである。
使用者が家庭用電化機器に対して期待する寿命(以降、この寿命を期待寿命と呼ぶ)は、各機器の調査結果から、ほとんどの製品において、その機器の市場での残存率が、だいたい50%から20%になる期間に集約される。使用者の期待寿命が、標準使用期間として設定されていれば、使用者は標準使用期間に納得できると考えられる。そこで、市場残存率が50%から20%の範囲に相当する使用期間(期待寿命の範囲)の中で、最長の使用期間が、多くの使用者に納得してもらえる標準使用期間の設定の目安となる。
図12のグラフは、空気調和装置の中で家庭用エアコン(ルームエアコン)の使用期間と市場の残存率を、使用期間毎に調査した結果である。家庭用エアコンの場合は、図12のグラフが示すように、使用を開始して4年位から廃却が始まる。そして残存率は使用期間毎に緩やかに低下するが、7年位から急激に低下するようになる。使用開始から21年位までは製品は市場に存在し続ける。家庭用エアコンの場合は、図12のような使用期間と市場残存率の関係がある。
この図における市場残存率が50%〜20%の範囲に相当する使用期間、すなわちルームエアコンに対する使用者の期待寿命は、約10年〜13年であることがわかる。そこで、空気調和装置の標準使用期間を、使用者の期待寿命範囲の中で最長の期待寿命、言い換えれば市場残存率が20%となる使用期間である13年、もしくはそれより長い期間に設定することで、多くの使用者が納得できる適切な標準使用期間となる。
このように設定した標準使用期間であれば、使用者が安全点検を受けることに妥当性をもてる期間となり、安全点検をすることの運営に、使用者と、製造業者および専門業者(製造業者のサービス部門など)と、の間で、問題が発生する可能性が少なく、運営が効率的であり、また使用者も積極的に安全点検を受ける意識が高まる効果がある。
また、この実施の形態における空気調和装置において、運転稼働時間を室内側制御装置12もしくは室外側制御装置14で積算(カウント)し、使用期間だけでなく、運転積算時間を記憶する構成を備えるようにすることで、経年劣化に起因した火災事故の原因調査の際に有効に活用できる。室内側制御装置12と室外側制御装置14のどちらか一方が焼損してしまっても運転積算時間が把握できるように、室内側制御装置12と室外側制御装置14の両方に、運転稼働時間の積算(カウント)する手段と、この運転稼働時間の積算手段によって得られた運転積算時間を記憶する手段と、を備えるようにするのがよい。
このように、少なくとも室内側制御装置12もしくは室外側制御装置14が、空気調和装置の運転積算時間をカウントする手段を有する構成とするのであれば、実使用期間のカウントを行わずに、この運転積算時間から実使用時間を推定するように構成してもよい。この構成において、標準使用期間が13年の場合、例えば1日の空気調和装置の運転時間を8時間、1年間における使用期間を250日と想定し、運転積算時間が26,000時間(8時間*250日*13年=26,000時間)を迎えた時点で、標準使用期間を経過したと判断するものである。
なお、室内機101では、室内機101本体に、標準使用期間が経過したこと示す経過表示部36を設けたが、リモコン25に経過表示部36を設けてもよく、室内機101本体とリモコン25の両方に設けてもよい。経過表示部36の表示がリモコン25に表示されれば、リモコン25の操作時に使用者が気づき易くなる効果がある。
また、音声案内機能を搭載して、音声や警告音を使って標準使用期間を経過したことを知らせるようにしてもよい。この音声や警告音を、標準使用期間を経過後に、使用者が空気調和装置を運転させた時に所定時間だけ発するようにしたり、運転中に所定の間隔で発するように構成する。音声や警告音による通知は、ランプ等の視覚的な表示と併用してもよく、使用者の注意をより引き付ける効果がある。
なお、この実施の形態における空気調和装置では、冷凍サイクルを循環する冷媒として、現在の家庭用エアコンで最も多く使用されているHFC冷媒のR410Aを用いたが、冷媒としてはこれに限定されるものではなく、他の冷媒、例えば、可燃性や毒性がなく安全性の高い二酸化炭素を用いた空気調和装置でも適用可能である。特に可燃性のある冷媒、例えば、HFC系のR32冷媒や炭化水素系の自然冷媒(プロパン、イソブタン等)などには、空気調和装置の内部発火が冷媒への着火源となる可能性があるので、経年劣化による部品の発火には十分な注意が必要であり、可燃性冷媒を用いた空気調和装置には特に有効である。
また、外郭部品を金属材料で構成して、意図的な室外ファン10への付け火を除き、付け火やもらい火などの外部からの火が原因の室外機200の火災発生を回避できるので、可燃性冷媒を使用した場合でも、外部からの火による火災に起因した可燃性冷媒への引火や可燃性冷媒の爆発の発生を回避でき、可燃性冷媒を用いた空気調和装置の安全性を確保することができる。
実施の形態2.
上記した実施の形態1の空気調和装置においては、外部からファンガード39の開口を通してその存在が認識できる室外ファン10に対して、マッチなど細長い棒状の発火具により、意図的にファンガード39の開口からその発火具を挿入され、樹脂成形された室外ファン10のプロペラファンに火を付けられる可能性があることを指摘した。実施の形態2は、このような室外ファン10への付け火による室外機200の火災の発生もできるだけ回避できる構成を提供しようとするものである。
この実施の形態2においては、室外ファン60のプロペラファンを難燃性の樹脂材料を用いて成形する。実施の形態1の空気調和装置と、室外ファンの構成が異なるだけで、それ以外は実施の形態1と同じであり、ここでは室外ファン以外の説明は省略する。図13は、この実施の形態2における空気調和装置の室外ファン60を示す正面投影図であり、図14は、この実施の形態2における他の実施例による空気調和装置の室外ファン70を示す正面投影図である。
室外ファン60のプロペラファンは、図13に示すように、中央の円筒状ハブ61の周囲に、複数の流線形の翼62がハブ61の円周上に半径方向放射状に広がるように立設している。ハブ61に室外ファン60の駆動モータの回転駆動力が伝えられ、このプロペラファンが回転する。ハブ61と翼62は、同じ難燃性の樹脂材料にて一体樹脂成形される。翼62は、ここでは3枚形成されているが、大きさや必要とする風量や騒音に応じて、2枚以上の適切な枚数が選択される。
この室外ファン60のプロペラファンに使用される難燃性の樹脂材料としては、ポリプロピレンを主原料として、ガラス繊維、雲母を配合し、ノンハロゲン系(リン系、シリコン系など)の難燃剤を添加したものが用いられる。そしてノンハロゲン系の難燃剤の添加量を適宜調節することで、この樹脂材料に着火できるまでにかかる時間を調整することが可能となる。
室外ファン60のプロペラファンに、意図的な付け火がされる場合、ファンガード39と室外ファン60との距離や、ファングリル39の形状によって、付け火による室外ファン60への着火の容易性は変わる。そのため、その着火の容易性に応じて、難燃剤の添加量を調節すればよい。
例えば、長さ約40mmのマッチを使って、室外ファン60へ意図的な着火が図られた場合、マッチの燃焼時間はおおよそ20秒である。室外ファン60が、ファンガード39から挿入されたマッチの炎が届かない位置に配置されていれば、難燃性の樹脂材料でプロペラファンを成形していなくても、付け火されることはない。しかし、室外ファン60が、ファンガード39から挿入されたマッチの炎が届く(接触できる)位置に配置されている場合には、最大20秒の間、マッチの炎と室外ファン60のプロペラファンが接触することになる。このため、この20秒の間に室外ファン60に着火しないような量の難燃剤を、樹脂材料に添加すれば、マッチによる室外ファン60の付け火による延焼を防ぐことが可能となる。
また、難燃性の樹脂を用いた室外ファン60の場合では、仮に着火された場合でも、燃焼時間を延ばす作用も有しており、使用者が発見し、消火作業を行って一部が焼けただけで鎮火させることができる可能性が高くなる。また、難燃性樹脂で成形した室外ファン60の場合には、燃焼時の火炎の大きさを、難燃性樹脂を用いなかったもの(室外ファン10など)に比べ小さくでき、室外ファン60の焼損を軽減できるという効果も得られる。
また、難燃性樹脂で成形した室外ファン60の場合には、燃焼によって樹脂が溶解する量が減るため、室外機200の本体から外部へ溶解した樹脂が流出してしまう量を大きく減少させることができる。室外ファンに付け火され、室外機本体から外部へプロペラファンの樹脂溶解物が多く流出してしまうと、もし仮に室外機の周囲に可燃物があったとしたら、その可燃物に流出した樹脂溶解物が触れ、その可燃物を延焼させてしまうという危険がある。しかし、この難燃性樹脂で成形した室外ファン60では、付け火されたとしても溶解する樹脂の量を減らせ、ひいては室外機200本体から外部への溶解物の流出量を大きく減らすことができるので、そのような危険を回避できる可能性が高まる効果も得られる。
上記においては、添加する難燃剤として、ノンハロゲン系の難燃剤を使用したが、ハロゲン系(ブロム系、アンチモン系など)の難燃剤を用いれば、ノンハロゲン系を用いる場合に比べて低コストで、難燃性の樹脂材料による室外ファン60のプロペラファンを成形することが可能となる。
また、上記においては、難燃性樹脂の主原料としてポリプロピレンを用いたが、主原料として、アクリロニトリルとスチレンの共重合化合物であるAS樹脂を用いれば、室外ファン60のプロペラファン(翼62やハブ61)の低外気温時の強度低下を改善できる効果が得られる。
次に、難燃性の樹脂にて成形する場合での室外ファン60のプロペラファンの形状について図13に基づいて説明する。難燃剤を添加した難燃性樹脂は、難燃剤の種類、添加量に応じて、難燃剤を添加しない樹脂に比べ密度がおおよそ5〜40%大きくなる。このため、室外ファン60のプロペラファンの素材として、難燃性樹脂を用いて成形する場合、形状が同一であれば翼62の重量が増加し、室外ファン60回転時に発生する翼62の遠心力は大きくなる。
遠心力によって翼62に作用する応力は、翼62の内周側ほど大きくなる。室外ファン60の回転数が増加し、その遠心力によって翼62に作用する応力が、翼62の破断強度を超えれば、翼62は破壊する。したがって、室外ファン60の発生し得る回転数において、遠心力によって破壊されない翼62の強度を確保する必要がある。
なお、発生し得る回転数とは、室外ファン60の通常運転範囲における最大回転数、そして、自然の風がファンガード39を通過して、室外ファン60を通常運転時と逆方向に回転させるときの回転数である。室外ファン60の回転により発生する遠心力によって翼62に作用する応力は、翼62の内周側ほど大きくなるため、この室外ファン60は、翼62の厚さが外周側から内周側に向かって厚くなるように構成されている。翼62は、ハブ61と翼62との結合部63が最も厚くなっているのである。
なお、送風能力の向上や騒音低減のために、翼62の表面(翼面)に、多数の突起(凸部)を設けることがあるが、この場合では、多数の突起により翼62の重量が増加するので、翼62の厚みを増すようにする。また逆に、同様な目的で、翼62の表面(翼面)に、ディンプル状に多数の穴(凹部)を設ける場合では、その穴の分、翼62の重量が軽減されるので、翼62の厚みを薄くする。翼62の重量に応じた翼62の厚さとして、遠心力による翼62の破壊を防止するとともに、素材(難燃性樹脂材料)の使用量を適切にする。
翼62の厚さは、翼62の大きさ、外径、発生し得る回転数などによって適宜設定するものであるが、翼62とハブ61の結合部63は、最も遠心力によって作用する応力が大きい箇所であり、結合部63での翼62の厚さは、翼62の外周端の厚さに対して2倍以上とするのが望ましい。
室外ファン62の大きさは、室外機のサイズ、必要な風量、許容される騒音値などによって設定されるが、ここで、プロペラファンの素材として難燃性樹脂を使用した室外ファン62について、プロペラファンの外径がφ300mm〜φ600mm程度のものにおいて、具体的な寸法を用いて説明する。
プロペラファンを正面方向から見た投影図である図13において、翼62一枚あたりの翼外周端である図13に示す弧ABの長さL(あくまで投影図での長さであり、実際の翼62は立体形状でその外周端の長さはこのLより長い)は、翼62の外周端までの半径である外半径R、翼62の枚数がN枚である場合、L=2πR×α/Nで決定する。ここでαは、翼62外周端が円周上に占める割合で、通常0.5〜0.8である。そして、ハブ61の外半径rは、r=R×βで決定する。ここでβは、翼62に外半径Rに対する翼62の内周端までの半径の割合で、通常0.2〜0.4である。
また、図13において、ハブ61と翼62内周端の結合部63である図13に示す弧EFの長さM(あくまで投影図での長さであり、実際の翼62は立体形状でその内周端の長さはこのMより長い)は、M=2πr×γ/Nで決定する。ここでγは、翼62内周端がハブ61の外周上に占める割合で、通常0.5〜0.95である。
翼62の外周側の厚さは、剥離渦の発生を抑制するためになるべく薄くするのがよい。剥離渦を抑制することで、送風性能の向上、騒音の低減を図れる。しかし、薄くし過ぎると強度不足となり、室外機200をトラック等で輸送中に、破損してしまう可能性が生じる。輸送時の強度を確保するためには、翼62の外周側の最小厚さとして、1mmは必要である。この厚さを確保することで、長距離をも想定した輸送強度試験をクリアできる。
一方、翼62の厚さが厚いと重量増となり、上記した通り、回転時の遠心力による翼62の破断の恐れが生じるので、翼62の外周側の最大許容厚さは3mmとする。すなわち、翼62の外周端の厚さは、1mm以上3mm以下とする。ただし、室外機200の梱包や積載架台に、輸送の衝撃を吸収するような機構を盛り込むなど翼62の形状以外で輸送中の翼62の破損を防止する別の手段を講じる場合では、外周側の最小厚さを1mm以下にすることも可能であり、この場合には、より剥離渦の発生を抑制できる。さらに外周縁を先細り(エッジ)形状にすれば、剥離渦の発生を大幅に抑制できる。
結合部63における翼62の厚さ(翼62の内周端の厚さ)については、上記したように、外周端の厚さに対して2倍以上とし、2mm〜15mmとする。これにより、回転時の遠心力による翼62の破壊を防止することができる。なお、結合部63における翼62の厚さが、ハブ61の肉厚さに対して2割以上厚い場合では、樹脂成形時の冷却速度の違いから、樹脂の収縮率に差が生じてしまい、成形品(プロペラファン)の形状にバラツキが生じることがある。ハブ61の肉厚を厚くできない場合では、結合部63における翼62の厚さを薄くして、翼62の内周側で、ハブ61外周から、翼62の翼面に対して略垂直方向にリブを設けることで強度を確保でき、回転時の遠心力による破壊を防止することができる。
また、翼62の外周縁を凹凸が連続する鋸歯形状とする、もしくは、図14に示す室外ファン70ように翼62の後縁部分に切欠き71を設けるなどの形状にすることで、翼62の軽量化を行うことができ、軽量化に伴って回転時の遠心力を小さくできるので、翼62の厚さを薄くすることができ、素材の使用量を削減してコストを低減する効果がある。なお、図14における室外ファン70は、後縁部の切欠き71以外の構成は、図13の室外ファン60と同様である。
実施の形態1、2において、空気調和装置については、1台の室外機に2台以上の室内機が接続される形式のもの、所謂マルチエアコンであっても適用でき、その場合では、それぞれの室内機に表記部34を設けるようする。
また、実施の形態1、2においては、空気調和装置として記載しているが、屋外に設置される室外機を有し、その室外機の内部に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルを用いて、温水をつくるヒートポンプ式給湯装置においても、その室外機(給湯装置の場合は熱源機と呼ぶ場合もある)は、実施の形態1、2で説明した空気調和装置の室外機と基本的には同様な構成であり、本発明をこのようなヒートポンプ給湯器に適用すれば、同様な効果が得られる。なお、給湯装置の場合では、室外機(熱源機)、温水を貯めるタンクとも屋外に配置されることが多いので、表記部34は、室内に設置される操作パネルに設けるか、その操作パネルの近傍の壁面等に貼り付けなどで固定するようにして設ければよい。
なお、上記の実施の形態においては、製造業者が長期使用による経年劣化に起因した火災の情報を公開すると説明したが、例えば、使用部品の欠陥等により、実使用期間が標準使用期間に到達する以前に、室内機100、101や室外機200が内部発火による火災が生じた場合には、当然その火災事故情報も公開するとともに、直ちに原因究明を実施し、その対応策を決定し、修理や交換に応じて、他に使用されている同じ形式の空気調和装置の安全性確保、その使用者の安全確保を行うことは言うまでもない。このような突発的な火災事故に対して、運転積算時間を記憶している手段を備えていると、原因究明の際に有効利用できる。
この発明の実施の形態1における空気調和装置の冷媒回路等の構成図である。 図1の構成図においてこの発明の実施の形態1における空気調和装置の冷房運転もしくは除湿運転時の冷媒の流れ方向を示す図である。 図1の構成図においてこの発明の実施の形態1における空気調和装置の暖房運転時の冷媒の流れ方向を示す図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の室内機100を示す斜視図である。 この発明の表記部34の表記例を示す図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の室外機200を示す外観斜視図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の室外機200の分解斜視図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の室外機200の天面パネル41を取り外した状態で室外機200を上から見た説明図である。 この発明の実施の形態1における空気調和装置の室外機200の外郭部品を外した状態で室外機200を正面から見た説明図である。 図9における制御構造体80の分解斜視図である。 この発明の実施の形態1における他の実施例による空気調和装置の室内機101の斜視図である。 家庭用エアコンの使用期間と市場残存率の関係と使用者の期待寿命を示す図である。 この発明の実施の形態2における室外ファン60を示す正面投影図である。 この発明の実施の形態2における他の実施例による室外ファン70を示す正面投影図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 吐出配管、3 吸入配管、4 アキュムレータ、5 冷媒流路切換弁(四方弁)、6 室内熱交換器、7 減圧装置(膨張弁)、8 室外熱交換器、9 室内ファン、10、60、70 室外ファン、11a 室内外接続配管(液側)、11b 室内外接続配管(ガス側)、12 室内側制御装置(室内機制御装置)、13 室内ファン駆動装置、14 室外側制御装置(室外機制御装置)、15 圧縮機駆動装置、16 室外ファン駆動装置、17 吐出温度サーミスタ、18 室温サーミスタ、19 霜取検知サーミスタ、20 室内管温サーミスタ、21 室外管温サーミスタ、22 電源プラグ、23 本体運転ボタン、24 リモコン受信部、25 外部操作装置(リモコン)、29 室内外連絡ケーブル、30 枠体、31 前面パネル、32 吸い込み口、33 室内機の吹き出し口、34 表記部、35 運転ランプ、36 経過表示部、37 底板、37a 脚部、38 正面パネル、38a 左側面パネル部、38b 室外機の吹き出し口、39 ファンガード、40 側面パネル、40a 背面パネル部、40b バルブ突出口、40c ケーブル引き込み口、41 天面パネル、41a 取っ手、42 保護ネット、43 仕切り板、44 ファン取付板、44a 補強面、45 端子台カバー、45a 通風孔、45b 窪み、46 制御基板、47 バルブカバー、48 液側バルブ、49 ガス側バルブ、50 バルブ固定板、51 基板ホルダー、51a 突出、52 空気取り入れ口、53 空気吹き出し口、54 内壁、55 蓋体、56 端子台ホルダー、57 端子台、58 ヒートシンク、59 リアクタ、61 ハブ、62 翼、63 結合部、71 切欠き、100 室内機、101 室内機、200 室外機。

Claims (9)

  1. 室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とを有し、前記室外機に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルを用いた空気調和装置であって、
    前記室外機が、
    鋼板にて成形され、少なくとも正面パネルと側面パネルを有する筐体と、
    前記室外機本体の少なくとも背面に位置し、外気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器と、
    この室外熱交換器と前記正面パネルの間に設置され、前記室外熱交換器に外気を通過させ、前記正面パネルに形成された吹き出し口から前記室外熱交換器を通過させた外気を吹き出す室外ファンと、
    前記側面パネルに設けられ、前記室外機の本体内部に設置された端子台に前記室内機と前記室外機とを結ぶケーブルを接続するために、このケーブルを引き込むケーブル引き込み口と、
    前記冷凍サイクルを形成する冷媒回路にて前記室内機と前記室外機とを接続する接続配管が接続され、前記側面パネルを通過して前記室外機本体の側方に突出する接続バルブと、
    室外機制御装置を含む電気電子部品が実装され、前記端子台に配線を介して接続される制御基板と、
    前記圧縮機の上方に配置され、前記制御基板の少なくとも四方周囲を囲って前記制御基板を保持する金属製の基板ホルダーと、
    この基板ホルダーに前記ケーブル引き込み口に対向するように設けられ、前記制御基板に実装された電気電子部品を冷却する冷却空気を取り入れる空気取り入れ口と、
    前記側面パネルに固定され、前記ケーブル引き込み口と前記接続バルブを外側方から覆う金属材料で形成されたカバーと、
    前記正面パネルに固定され、複数の開口を有して前記吹き出し口を覆う金属材料で形成されたファンガードと、を備えるとともに、
    前記室内機の本体には、当該空気調和装置の標準使用期間を表記する表記部が設けられたことを特徴とする空気調和装置。
  2. 室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とこの室外機に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルとを有し、長期使用による経年劣化に起因して発生した当該空気調和装置の火災事故の情報が製造業者によって公開される空気調和装置であって、
    前記室外機が、
    鋼板にて成形され、少なくとも正面パネルと側面パネルを有する筐体と、
    前記室外機本体の少なくとも背面に位置し、外気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器と、
    この室外熱交換器と前記正面パネルの間に設置され、前記室外熱交換器に外気を通過させ、前記正面パネルに形成された吹き出し口から前記室外熱交換器を通過させた外気を吹き出す室外ファンと、
    前記側面パネルに設けられ、前記室外機の本体内部に設置された端子台に前記室内機と前記室外機とを結ぶケーブルを接続するために、このケーブルを引き込むケーブル引き込み口と、
    前記冷凍サイクルを形成する冷媒回路にて前記室内機と前記室外機とを接続する接続配管が接続され、前記側面パネルを通過して前記室外機本体の側方に突出する接続バルブと、
    室外機制御装置を含む電気電子部品が実装され、前記端子台に配線を介して接続される制御基板と、
    前記圧縮機の上方に配置され、前記制御基板の少なくとも四方周囲を囲って前記制御基板を保持する金属製の基板ホルダーと、
    この基板ホルダーに前記ケーブル引き込み口に対向するように設けられ、前記制御基板に実装された電気電子部品を冷却する冷却空気を取り入れる空気取り入れ口と、
    前記側面パネルに固定され、前記ケーブル引き込み口と前記接続バルブを外側方から覆う金属材料で形成されたカバーと、
    前記正面パネルに固定され、複数の開口を有して前記吹き出し口を覆う金属材料で形成されたファンガードと、を備えるとともに、
    前記室内機の本体には、当該空気調和装置の標準使用期間を表記する表記部が設けられたことを特徴とする空気調和装置。
  3. 前記室外機が、前記圧縮機が配置される空間と前記室外ファンが配置される空間を区切る仕切り板を備え、前記空気取り入れ口から取り入れられた冷却空気が、前記室外ファンが配置される空間へ吹き出されるとともに、その吹き出し位置が、前記室外機本体の左右方向に対して前記室外ファンの最外周と前記仕切り板との間であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の空気調和装置。
  4. 前記室外ファンが、プロペラファンと、このプロペラファンを回転駆動させる駆動モータと、から構成され、前記プロペラファンが、難燃性の樹脂材料にて成形されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の空気調和装置。
  5. 室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とを有し、前記室外機に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルを用いた空気調和装置であって、
    前記室外機の外郭部品と、これら外郭部品を互いに締結固定する締結部品と、室外機制御装置を含む電気電子部品が実装される制御基板の少なくとも四方周囲を囲って前記制御基板を保持する金属製の基板ホルダーと、が金属材料で構成されているとともに、
    前記室内機の本体には、当該空気調和装置の標準使用期間を表記する表記部が設けられていることを特徴とする空気調和装置。
  6. 当該空気調和装置の運転稼働時間を積算する手段と、
    この運転稼働時間を積算する手段によって得られた運転積算時間を記憶する手段と、
    を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の空気調和装置。
  7. 前記室内機の本体に設けられ、当該空気調和装置の実使用期間が標準使用期間を経過した後で、少なくとも当該空気調和装置の運転時には、実使用期間が標準使用期間を経過したことを知らせる経過表示部を備えたことを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに記載の空気調和装置。
  8. 前記表記部に表記される標準使用期間が、13年もしくは13年よりも長い期間であることを特徴とする請求項1から請求項のいずれかに空気調和装置。
  9. 室内に設置される室内機と屋外に設置される室外機とこの室外機に配置された圧縮機により冷媒を循環させる冷凍サイクルとを有する空気調和装置の長期使用よる経年劣化に起因した火災の発生を防ぐための空気調和装置の安全管理方法であって、
    前記室外機を、
    鋼板にて成形され、少なくとも正面パネルと側面パネルを有する筐体と、
    前記室外機本体の少なくとも背面に位置し、外気と前記冷媒とを熱交換させる室外熱交換器と、
    この室外熱交換器と前記正面パネルの間に設置され、前記室外熱交換器に外気を通過させ、前記正面パネルに形成された吹き出し口から前記室外熱交換器を通過した外気を吹き出す室外ファンと、
    前記側面パネルに設けられ、前記室外機の本体内部に設置された端子台に前記室内機と前記室外機とを結ぶケーブルを接続するために、このケーブルを引き込むケーブル引き込み口と、
    前記冷凍サイクルを形成する冷媒回路にて前記室内機と前記室外機とを接続する接続配管が接続され、前記側面パネルを通過して前記室外機本体の側方に突出する接続バルブと、
    室外機制御装置を含む電気電子部品が実装され、前記端子台に配線を介して接続される制御基板と、
    前記圧縮機の上方に配置され、前記制御基板の少なくとも四方周囲を囲って前記制御基板を保持する金属製の基板ホルダーと、
    この基板ホルダーに前記ケーブル引き込み口に対向するように設けられ、前記制御基板に実装された電気電子部品を冷却する冷却空気を取り入れる空気取り入れ口と、
    前記側面パネルに固定され、前記ケーブル引き込み口と前記接続バルブを外側方から覆う金属材料で形成されたカバーと、
    前記正面パネルに固定され、複数の開口を有して前記吹き出し口を覆う金属材料で形成されたファンガードと、を備えるようにして、前記室外機に火災が発生した場合に、その火災が外部からの火による火災か当該空気調和装置の長期使用による経年劣化に起因した火災かを特定できるように構成するとともに、
    前記室内機の本体には、当該空気調和装置の標準使用期間を表記する表記部を設け、
    長期使用による経年劣化に起因して発生した当該空気調和装置の火災の情報を公開し、長期使用している他の当該空気調和装置の使用者に対して当該空気調和装置の安全点検の実施を呼びかけることを特徴とする空気調和装置の安全管理方法。
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