JP4834607B2 - エアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法 - Google Patents

エアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、車両用の内装部材にエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法に関する。特に、加工刃を用いて内装部材の裏側表面に切断ラインを入れてエアバッグ破断溝を形成するエアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法に関する。
従来、乗用車等のステアリングやインストルメントパネルの表面に、しぼ加工等の立体装飾が施された樹脂シートからなる内装部材が貼り付けられたものがある。また、乗用車等には、衝突時に運転者等への衝撃を和らげるためのエアバッグが備えられており、上記の内装部材には、エアバッグの展開力によって内装部材が破断して確実に開かれるように、内装部材の薄肉部としてのエアバッグ破断溝(ティアラインや開裂線等と称する場合がある。)が設けられている。また、近年では、このような車両用内装部材における装飾性が損なわれないように、内装部材の裏面側にエアバッグ破断溝を形成し、表側表面から視認されにくいようにしたインビジブルタイプの内装部材が用いられている。
このインビジブルタイプの内装部材におけるエアバッグ破断溝を表皮の裏側に形成するにあたり、エアバッグ破断溝の幅をできる限り狭くしてよりインビジブル性を向上させるために、熱溶融刃や超音波カッターを用いずに、ナイフ型カッターや円形カッター等の加工刃を用いてエアバッグ破断溝を形成する方法がある(例えば、特許文献1参照)。
また、低コストで精度良く開裂線を形成することができるようにするために、図10に示すように、エアバッグリッド部に形成する開裂線形状を予めティーチングされたロボット306のアーム307に切削工具308を取付け、ロボット306により切削工具308を動かしてエアバッグリッド部に所定形状の開裂線305を形成するようにした開裂線形成方法が開示されている(特許文献2参照)。この開裂線形成方法においても、円形カッターやナイフ型カッター等が用いられている。
WO2004/0045921号 特開2000−343486号公報
しかしながら、特許文献1や2に開示されたように、エアバッグ破断溝を形成する際にカッター刃を用いた場合には優れたインビジブル性を得ることができるものの、内装部材が樹脂シートからなるためにエアバッグ破断溝が部分的に塞がれてしまうおそれがある。すなわち、乗用車等の車内は高温、多湿環境下におかれることが多いため、そのような環境下でエアバッグ破断溝部分の樹脂同士がくっつき合って、エアバッグ破断溝が塞がれてしまうおそれがある。このようにエアバッグ破断溝が塞がれると、エアバッグの展開時に内装部材の特定の位置からエアバッグを飛び出させることができなかったり、極端には内装部材が破断されなかったりして、運転者等を衝撃から保護することが十分でなくなるおそれがあった。
そこで、発明者は鋭意検討し、加工刃によってエアバッグ破断溝を形成した後、エアバッグ破断溝内に離型剤を供給することにより、このような問題を解決できることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、車両が高温、多湿環境下におかれた場合であっても形成されたエアバッグ破断溝が塞がれないようにして、エアバッグの展開時に確実に破断させるようにできるエアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明によれば、車両用の内装部材にエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置において、内装部材が載置される支持台であって、エアバッグ破断溝の切り口を開かせるための押圧部を備えた支持台と、支持台上に載置された内装部材に対してエアバッグ破断溝を形成するための加工刃と、加工刃によって、エアバッグ破断溝が形成された後、押圧部によって押圧しながら、エアバッグ破断溝の切り口を開かせた状態において、エアバッグ破断溝の内部に離型剤を供給するための離型剤供給手段と、を備え、かつ、離型剤供給手段から供給する離型剤の供給量を調節するための供給量制御手段を備えることを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置が提供され、上述した問題を解決することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、内装部材に形成されたエアバッグ破断溝の残厚を測定する残厚測定手段を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、加工刃の刃先の状態を検知するための刃先状態検知手段を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、加工刃及び離型剤供給手段はロボットアームに固定され、エアバッグ破断溝の形状を記憶しロボットアームをエアバッグ破断溝の形状に沿って移動させるための移動制御部を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、加工刃が、ナイフ型カッター又は円形カッターのいずれかであることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、加工刃はエアバッグ破断溝のパターン形状に対応する平面形状を有する一方、離型剤供給手段はロボットアームに固定され、エアバッグ破断溝の形状を記憶しロボットアームをエアバッグ破断溝の形状に沿って移動させるための移動制御部を備えることが好ましい。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置を構成するにあたり、離型剤がシリコーン樹脂を含む水系の離型剤であることが好ましい。
また、本発明の別の態様は、エアバッグが展開されるエアバッグ破断溝を有する車両用の内装部材の製造方法であって、エアバッグ破断溝の切り口を開かせるための押圧部を備えた支持台上に前記内装部材を載置する工程と、加工刃を移動させて支持台上に載置された内装部材にエアバッグ破断溝を形成する工程と、加工刃によって、エアバッグ破断溝が形成された後、押圧部によって押圧しながら、エアバッグ破断溝の切り口を開いた状態において、離型剤の供給量を調節する供給量制御手段を備えた離型剤供給手段から、エアバッグ破断溝の内部に離型剤を供給する工程と、を含むことを特徴とする内装部材の製造方法である。
また、本発明の内装部材の製造方法を実施するにあたり、エアバッグ破断溝の残厚を測定し、測定された残厚に応じて供給量を変えながら離型剤を供給することが好ましい。
また、本発明の内装部材の製造方法を実施するにあたり、形成するエアバッグ破断溝の形状をあらかじめ移動制御部に記憶させ、加工刃及び離型剤供給手段を移動制御部によって移動させることが好ましい。
本発明のエアバッグ破断溝形成装置によれば、エアバッグ破断溝を形成するための加工刃と、形成されたエアバッグ破断溝内に離型剤を供給する離型剤供給手段とを備えているために、エアバッグ破断溝形成後、エアバッグ破断溝内に速やかに離型剤を供給することができる。したがって、インビジブル性に優れるとともに、エアバッグ展開時に確実に展開させることができるエアバッグ破断溝を形成することができるエアバッグ破断溝形成装置を提供することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、離型剤の供給量制御手段を備えることにより、形成されたエアバッグ破断溝の状態に応じて供給量が変えられ、離型剤がエアバッグ破断溝からはみ出ることがないようにすることができる。したがって、内装部材の裏側に発泡層等を積層するような場合であっても、当該発泡層等との密着性が低下することを防止することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、エアバッグ破断溝の残厚測定手段を備えることにより、エアバッグ破断溝の残厚からエアバッグ破断溝の深さを推定し、当該エアバッグ破断溝の深さに応じて離型剤の供給量を決定することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、エアバッグ破断溝の切り口を開かせるための押圧部を備えることにより、エアバッグ破断溝内へ容易に離型剤を供給することができるとともに、エアバッグ破断溝の切り口が閉じた状態で離型剤が凝固することを防ぐことができる。また、残厚測定手段を備える場合には、エアバッグ破断溝の残厚を容易に測定することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、加工刃及び離型剤供給手段が固定されるロボットアーム及びロボットアームの移動制御部を備えることにより、形成するエアバッグ破断溝の形成及びエアバッグ破断溝内ヘの離型剤の供給を自動化させることができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、加工刃としてナイフ型カッター又は円形カッターを使用することにより、形成されるエアバッグ破断溝の幅が小さくされ、内装部材の表側表面から視認されにくく、よりインビジブル性に優れたエアバッグ破断溝を形成することができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、エアバッグ破断溝のパターン形状に対応する平面形状の加工刃と、離型剤供給手段が固定されるロボットアーム及びロボットアームの移動制御部を備えることにより、エアバッグ破断溝の形成をより効率的に行うことができるとともに、形成されたエアバッグ破断溝内ヘの離型剤の供給を自動化させることができる。
また、本発明のエアバッグ破断溝形成装置において、シリコーン樹脂を含む水系の離型剤を用いることにより、内装部材に対する濡れ性が高く、供給された離型剤をエアバッグ破断溝内に速やかに浸透させることができる。
また、本発明の内装部材の製造方法によれば、内装部材にエアバッグ破断溝を形成した後、エアバッグ破断溝内に離型剤が供給され、エアバッグ破断溝の接着性を低下させることができる。したがって、車両が高温、多湿環境下におかれた場合であっても、エアバッグ破断溝がくっ付き合って塞がれることがなく、エアバッグ展開時に確実に破断させることができる。
また、本発明の内装部材の製造方法において、形成されたエアバッグ破断溝の残厚に応じて供給量を変えながら離型剤を供給することにより、離型剤がエアバッグ破断溝内からはみ出すことが低減され、内装部材の裏側表面に発泡層等を積層する場合であっても、当該発泡層等との密着性を低下させることがなくなる。
また、本発明の内装部材の製造方法において、エアバッグ破断溝の形状に沿って加工刃及び離型剤供給手段を移動制御部によって移動させながら実施することにより、エアバッグ破断溝の形成及び離型剤の供給を自動化して行うことができ、エアバッグ破断溝を有する内装部材の製造を効率的に行うことができる。
以下、適宜図面を参照しつつ、本発明のエアバッグ破断溝形成装置及び内装部材の製造方法に関する実施の形態を具体的に説明する。ただし、この実施の形態は本発明の一態様を示すものであり、この発明を限定するものではなく、本発明の範囲内で任意に変更することが可能である。
なお、それぞれの図中、同一の符号を付したものについては同一の部材を示しており、適宜説明が省略されている場合がある。
[第1の実施の形態]
まず、本発明にかかる第1の実施の形態として、車両用の内装部材にエアバッグ破断溝(以下、単に「破断溝」と称する場合がある。)を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置について詳細に説明する。
図1は、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の斜視図を示している。
このエアバッグ破断溝形成装置は、内装部材が載置される支持台11と、支持台11上に載置された内装部材に対して破断溝を形成するための加工刃13と、加工刃13によって形成された破断溝内に離型剤を供給するための離型剤供給手段としてのディスペンサ60とを主要な要素として構成されている。また、加工刃13及びディスペンサ60のノズル61はロボットアーム63に固定されており、当該ロボットアーム63を破断溝の形状に沿って移動させるための移動制御部65が備えられている。
1.支持台
図2(a)〜(b)は、図1のエアバッグ破断溝形成装置10に備えられた支持台11を示している。図2(a)は支持台11の斜視図であり、図2(b)は図2(a)の支持台11のAA断面を矢印方向に見た断面図である。
この支持台11は、平坦な載置部11aを有し、当該載置部11aには形成する破断溝のパターン形状に一致する平面形状の突起部15が配置されている。また、支持台11の載置部11aには複数の吸引孔17が設けられるとともに、当該吸引孔17を介して載置部11a上に載置される内装部材を吸引固定するための吸引装置18が備えられている。吸引装置18としては、例えば真空ポンプを使用することができる。
このような吸引固定手段を備えることにより、複雑な形状の内装部材や大型の内装部材であっても支持台11上に容易に固定させることができる。したがって、破断溝を形成する際の内装部材の位置ずれや破断溝の残厚のばらつきを防いで、破断溝を精度良く形成することができる。さらに、機械的な固定手段と異なり、吸引装置の作動のオンオフによって内装部材の固定、開放が容易になり、迅速に作業を行うことができるようになっている。
また、吸引装置18が作動し、載置部11a上の内装部材が吸引されることによって、内装部材における破断溝の形成箇所が突起部15によって下方側から押圧されるようになっている。そのため、破断溝の形成箇所が湾曲して応力が発生し、破断溝を形成する際に、加工刃13の刃面を接触させることによって内装部材が容易に切り裂かれ、破断溝を効率的に形成することができる。また、形成される破断溝の切り口が開かれた状態になるため、破断溝を形成した後、当該破断溝内に離型剤を供給したり破断溝の残部の厚さを測定したりする際に、容易にかつ精度良くそれらの作業を行うことができる。
また、突起部15の高さについては、例えば、支持台11の上面からの高さを0.5〜5mmの範囲内の値とすることが好ましい。
この理由は、かかる突起部15の高さが0.5mm未満の値になると、内装部材の破断溝の切り口を十分に開かせることができなくなって、破断溝内に離型剤を供給することが困難になる場合があるためである。また、破断溝の残厚測定手段を備える場合においては、測定精度が低下する場合があるためである。一方、かかる突起部15の高さが5mmを越えると、内装部材に発生する応力が過度に大きくなり、破断溝が過度に裂けやすくなるおそれがあるためである。
したがって、突起部15の支持台11の上面からの高さを0.6〜3mmの範囲内の値とすることが好ましく、0.7〜2mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
また、押圧部としての突起部15は、破断溝のパターン形状に対応した平面形状の単一物であってもよいし、あるいは、部分的に分割された複数の突起部の組み合わせからなっていてもよい。
また、上述した支持台11の構成例では、支持台11に備えられる押圧部としての突起部15は固定式の突起部15aとなっているが、これ以外にも上下動する突起部とすることもできる。図3は、上下動式の突起部15bを備えた支持台11の断面図を示しており、支持台11の載置部11aに突起部15の平面形状に対応した突起部挿入孔11bが設けられ、当該突起部挿入孔11b内を突起部15bが上下動するように構成されている。
図1に示すような固定式の突起部15aを備えた支持台11であれば、車両の種類等に応じて破断溝のパターン形状が異なる場合であっても、突起部15aを付け替えることにより対応することができる。一方、図3に示すような上下動式の突起部15bを備えた場合には、内装部材を載置する際には載置部11aを平坦にしておくことができ、内装部材の位置ずれを生じにくくすることができる。
なお、図3に示すような上下動式の突起部15bを備える場合には、突起部15bを上昇させた状態において支持台11の載置部11aから所定高さだけ突出するように構成される。
これらの支持台11や突起部15は、金属やステンレス等、載置される内装部材の材料よりも硬い材料から構成されている。そのため、加工刃の押圧力や加工刃の先端位置を制御することにより、破断溝の残厚が部分的にばらつくことを防止することができるようになっている。
2.加工刃
図1に示す本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10に備えられた加工刃13は、例えば、ナイフ型カッターや円形カッターが用いられる。中でも、簡易な構成で、容易に破断溝を形成することができることから、ナイフ型カッターを用いることが好ましい。また、このような加工刃13を用いて形成される破断溝はその幅が狭く、内装部材の表側表面から視認されにくいため、インビジブル性に優れた破断溝とすることができる。
この加工刃13は、ロボットアーム63の先端部に固定され、破断溝を形成する際には、ロボットアーム63を下降させて加工刃13の刃先を内装部材へ接触させるとともに、形成する破断溝のパターン形状をあらかじめ記憶させた移動制御部65によってロボットアーム63を水平移動させることにより、内装部材の裏側表面に破断溝が形成されるようになっている。移動制御部15はマイクロコンピュータを中心に構成されており、設定された破断溝のパターン形状にしたがってロボットアーム63を上下左右に移動させるように信号を出力するようになっている。
また、加工刃は、図1に示すようなロボットアーム63によって移動させるような構成に限られるものではなく、図4(a)〜(b)に示すように、形成する破断溝のパターン形状に一致する平面形状を有する加工刃13´を用いた構成とすることもできる。図4に示すような加工刃13´を用いた場合には、図5に示すようにエアバッグ破断溝形成装置10´を構成することができる。
図5に示されるエアバッグ破断溝形成装置10´は、加工刃13´と、加工刃13´を上昇及び下降させる手段としてのモータ機構51から構成されており、支持台11上に内装部材が載置された後、モータ機構51を作動して加工刃13´を下降させ、所定の残厚が残されるように内装部材に対して加工刃13´を進入させて破断溝を形成することができる。これ以外にも、図示しないが、加工刃13´が下降した際の高さ位置を規定するストッパ部を備えるとともに、レバーハンドルを回転させて、加工刃13´を所定の高さ位置まで下降させ、内装部材に対して進入させるようにすることもできる。
このような加工刃13´を用いることにより、当該加工刃13´を上下動させて内装部材に対して押圧することにより、容易に所定のパターン形状の破断溝を形成することができる。このような加工刃13´は、いわゆる彫工刃を用いて構成することができ、例えば、板状の材料の表面を加工して所定の平面形状の刃面を形成した加工刃や、全体としてエアバッグ破断溝のパターン形状が構成されるように複数の加工刃を組み合わせてフレームに固定したものなどを用いることができる。
3.離型剤供給手段(ディスペンサ)
本発明において離型剤供給手段は、離型剤の供給をオンオフできるものであれば特に制限されるものではなく、例えば、公知のディスペンサを用いて構成される。図1に示す本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の例ではディスペンサ60が用いられており、ディスペンサ60のノズル61は、加工刃13とともにロボットアーム63の先端に固定されている。したがって、加工刃13と同様、形成する破断溝のパターン形状をあらかじめ記憶させた移動制御部65によって水平移動させることにより、破断溝内に離型剤を滴下できるようになっている。
また、ディスペンサ60は、破断溝内に滴下する離型剤の量を調節できるようになっている。本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の例では、後述する破断溝の残厚測定手段27によって測定された残厚から推定される破断溝の深さに応じて離型剤の滴下量が調節されるようになっており、離型剤が破断溝の外にはみ出すことがないようにされている。したがって、破断溝を形成した内装部材の裏側表面にウレタン等の発泡層を形成する場合であっても、当該発泡層との密着性が低下することを防ぐことができる。
用いられる離型剤としては、内装部材の構成材料を考慮して適宜選択することができるが、例えばシリコーン樹脂を含有する水系の離型剤であることが好ましい。水系の離型剤であれば、浸透性に優れ、速やかに破断溝の内部に満遍なく浸透させることができる。それ以外にも、フッ素系、シリコーン系、油脂系等の離型剤を使用することができる。
このディスペンサ60から離型剤を供給する際には、連続的に供給するようにしてもよいし、あるいは、所定の間隔をおいて断続的に滴下するようにしてもよい。断続的に滴下した場合であっても、破断溝の内部に速やかに浸透させることができれば、結果として、破断溝全体に満遍なく浸透させることができる。また、断続的に滴下するようにすれば、微細な破断溝内に供給する離型剤が破断溝外にはみ出さないように、量を調節することが容易になる。さらには、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10の構成であれば、破断溝の切り口を開いた状態で破断溝の内部に離型剤を供給することができるため、離型剤が破断溝外にはみ出しにくくなっている。
一例としては、内装部材である樹脂シートの厚さが1mmであって破断溝の残厚が0.5mm、すなわち破断溝の深さが0.5mmの場合に、滴下された離型剤の厚さが0.1mmとなって、破断溝の深さが0.4mm程度になるように滴下量を調整して供給することができる。
4.残厚測定手段(高さ位置検知手段)
また、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10には、形成された破断溝の残厚を測定するための残厚測定手段27が備えられている。図6に示すように、この残厚測定手段27はセンサ27aを備えており、規定の高さ位置でセンサ27aと41a破断溝の最深部41aaとの距離を検出するとともに、残厚測定手段27と支持台11の載置部11aとの距離及び突起部15の高さを基に残厚測定手段27と突起部15の上面との間の距離t2を求め、残厚測定手段27と破断溝41aの最深部41aaとの距離t1を差し引くことにより、内装部材41に形成された破断溝41aの残厚が求められるようになっている。この残厚測定手段27によって得られた測定値をもとに、破断溝41aの残厚が所定値となるように、加工刃13の先端の高さ位置が調整されるようになっている。
また、破断溝41aの残厚の値が求められれば、形成される内装部材の予定厚さから差し引くことで破断溝の深さが推定できるため、この破断溝の深さを離型剤供給手段にフィードバックし、離型剤の供給量が調節されるようになっている。
ここで、かかる残厚測定手段の態様は特に制限されるものではないが、例えば、光学式の膜厚測定装置や、超音波式の膜厚測定装置等を使用することができる。ただし、より正確に測定することができるとともに省スペース化を図ることができることから、光学式の膜厚測定装置を使用することが好ましい。
また、上述した残厚測定手段27は、加工刃13が固定されたロボットアーム63の先端部の高さ位置を測定する高さ位置検知手段としても用いられる。ロボットアーム63の先端部の高さ位置が検知できれば、固定されている加工刃13の先端と内装部材との間の距離が常に所定値となるようにロボットアーム63の先端部の高さ位置を調整することができる。したがって、残厚が全体的に均一にされた破断溝を精度良くかつ迅速に形成することができる。
5.刃先状態検知手段
また、本実施形態のエアバッグ破断溝形成装置10には、加工刃13の刃先の状態を検知するための状態検知手段29が備えられている。具体的には、図7に示すように、加工刃13を規定の高さ位置h1に戻した状態における、刃先14´の高さ位置(h3)ともとの刃先14の高さ位置(h2)との差異や、陰影の形状差を、レーザ測定装置や赤外線測定装置等を用いて測定することにより、磨耗等による損傷度合いを検知することができるように構成されている。
かかる刃先状態検知手段29を備えることにより、加工刃13の刃面状態を考慮して、加工刃13の刃先と支持台11の載置部11aとの距離を常に一定状態に保持することができ、内装部材の種類や厚さ等が変化した場合であっても、残厚が全体的に均一である破断溝を、精度良くかつ迅速に形成することができる。また、加工刃13における刃先の状態を測定し、磨耗等により損傷している状態が検知された場合には、装置10の稼動を停止するとともに、加工刃13を速やかに交換することができる。そのため、常に残厚が均一である破断溝が形成された内装部材を得ることができる。
したがって、形成される破断溝の深さもほぼ均一に保たれ、破断溝の内部に供給される離型剤の量を、破断溝からはみ出さないように調節することができるようになる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法について説明する。本実施形態の内装部材の製造方法では、第1の実施形態のエアバッグ破断溝形成装置を用いて内装部材の裏側表面にエアバッグ破断溝を形成する工程を含む内装部材の製造方法を例に採って説明する。
1.内装部材
まず、図8を参照して、本実施形態の内装部材の製造方法により製造されるエアバッグ破断溝が形成された内装部材40の一例について説明する。
この内装部材40は、表皮41と、表皮41の裏側表面に積層された発泡層43及び基材45とが備えられている。基材45は、エアバッグユニット47の展開力が発生した場合に開口するエアバッグドア部に沿って薄肉部45aが設けられ、エアバッグユニット47が収容されるようになっている。また、発泡層43は発泡ウレタン等からなり、表皮41と基材45との間に備えられており、比較的柔らかく、エアバッグの展開性を阻害することがない一方で、優れた手触り感や立体装飾性を得ることができる。
内装部材40に備えられる、成形加工された表皮41は、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂から構成されるが、その種類については特に制限されるものでは無い。ただし、内装部材の実際の使用環境を考慮した場合、70℃以上の比較的高い温度であっても機械的強度を保持するとともに、0℃以下の低温状態であってもしなやかさや手触り性を保持できることから、熱可塑性ウレタンエラストマー、熱可塑性スチレンエラストマー、熱可塑性ナフタレンエラストマー、熱可塑性オレフィンエラストマー等の熱可塑性エラストマーを使用することが好ましい。
また、熱可塑性樹脂又は熱硬化性樹脂の種類に関して、パウダースラッシュ成形により成形可能な樹脂、例えば、上述した熱可塑性エラストマーや、Bステージのエポキシ樹脂、さらには塩化ビニル樹脂を使用することができる。成形加工された表皮を作成するにあたり、パウダースラッシュ成形が可能であれば、車両用途の大型であって、かつ複雑な形状の表皮を、容易かつ精度良く形成することができる。
なお、パウダースラッシュ成形する際には、使用する樹脂中に、ゼオライトや炭酸カルシウム等の無機物を、例えば、全体量に対して、0.1〜30重量%の範囲で添加したパウダー樹脂を使用することができる。このように所定量の無機物を添加することにより、パウダー樹脂の分散性が向上するとともに、成形された表皮に対する装飾加工性が著しく向上する。
また、内装部材40における表皮41の形態についても特に制限されるものではないが、例えば、インフロントパネル、ハンドル、ドア等のようなエアバッグユニットが備えられるような部位の表皮41とすることができる。
また、内装部材の変形例として、上述した表皮と、金属部品、セラミック部品、ガラス部品、紙部品、木部品等との組み合わせからなる複合構造体とすることもできる。
また、図8に示すように、破断溝41aは表皮41の裏側表面に設けられている。すなわち、破断溝41aが表皮41の表側表面に位置しないことにより、内装部材40におけるインビジブル性が確保される。また、破断溝41aは、表皮41を平坦にした場合には破断溝41aを含む表皮41の裏側表面が実質的に平坦となる一方、裏側表面が凸状になるように表皮41を湾曲させた場合に実質的にV溝状になる。これによって、通常の使用状態であれば、表皮41の裏側表面に破断溝41aに起因した凹凸が生じることなく実質的に平坦となり、発泡層や基材を積層する場合であっても積層工程が容易になるばかりか、表皮41の裏側表面と発泡層や基材との間で、優れた密着力を得ることができる。また、一時的であっても、破断溝が湾曲によってV溝状になるため、離型剤を供給したり、光学式の膜厚測定装置によってエアバッグ破断溝の残厚を測定したりすることが容易にできるようになっている。
また、破断溝41aの残厚は、エアバッグドアの開閉性やインビジブル性のバランス、あるいは機械的強度等を考慮して定めることが好ましいが、例えば、0.3〜0.8mmの範囲内の値とすることが好ましい。この理由は、破断溝41aの残厚が0.3mm未満の値になると、インビジブル性が低下したり表皮の機械的強度が著しく低下したりする場合があるためである。一方、破断溝41aの残厚が0.8mmよりも大きくなると、エアバッグドアの開閉性が著しく低下する場合があるためである。
したがって、破断溝41aの残厚を0.4〜0.7mmの範囲内の値とすることがより好ましく、0.45〜0.6mmの範囲内の値とすることがさらに好ましい。
2.内装部材の製造方法
図9は、図1に示すエアバッグ破断溝形成装置10を用いて行われる本実施形態の内装部材の製造方法のフローを示している。
まず、ステップS1では、パウダースラッシュ成形等により、樹脂材料からなる表皮41を形成する。この表皮41は、上述したものと同様であるため、ここでの説明は省略する。
次いで、ステップS2では、成形加工された表皮41を、突起部15を備えた支持台11の載置部11a上に、表皮41の表側表面を下方に向けて、すなわち、表皮41の裏側表面を上方に向けて載置する。また、表皮41を載置した後には、表皮41の表側表面から吸引孔17を介して真空ポンプ等の吸引手段18を用いて吸引して表皮41を固定する。このとき、突起部15によって破断溝の形成予定箇所が表皮41の表側表面から押圧されて、破断溝の形成箇所に応力が発生する。
次いで、ステップS3では、表皮41の裏側表面に破断溝を形成する。このステップS3では、ロボットアーム63の先端部を上下させて固定された加工刃13の刃先を表皮41に進入させ、形成する破断溝のパターン形状を予め記憶させた移動制御部65によってロボットアーム63の先端部を移動させることにより行われ、例えば、破断溝の残厚が0.5mm程度となるようにされる。
このとき、加工刃13の高さ位置は、突起部15の上面と加工刃13の先端との間の距離が、形成する破断溝の残厚と一致するように決定される。例えば、加工刃13を保持する保持部に取り付けられた高さ位置検知手段(残厚測定手段)27から加工刃13の先端位置までの距離を記憶させておくとともに、当該高さ位置検知手段(残厚測定手段)27と支持台11に設けられた突起部15の上面との距離を検知しながら加工刃13を下降させて表皮41に進入させ、高さ位置検知手段27と突起部15の上面との距離と、高さ位置検知手段27から加工刃13の先端位置までの距離との差が、破断溝の残厚と一致するように位置決めを行う。これによって、形成される破断溝の残厚を所望の厚さに制御することができる。
次いで、ステップS4では、形成された破断溝の残厚を測定する。例えば、支持台11上の表皮41が突起部15によって表側表面(破断溝の背面側)から押し上げられ、表皮41に形成された破断溝41aの切り口が開かれた状態で、残厚測定手段27によって破断溝41aの残厚を測定する。このように破断溝41aの切り口を開いた状態で破断溝41aの残厚を測定することにより、車両用内装部材のインビジブル性を向上させるべく、破断溝の幅を狭くしたり残厚を小さくしたりした場合であっても、破断溝の残部の厚さを、容易かつ確実に測定することができる。
また、破断溝の残部の厚さの測定方法に関して、少なくとも2箇所以上で測定することが好ましく、3箇所以上で測定することがより好ましい。このように複数箇所で膜厚を測定することにより、成形加工された表皮の厚さが多少不均一な場合であっても、平均化した数値が得られる。したがって、次のステップS5において供給する離型剤の量を好適に調整することができる。
なお、表皮に破断溝を形成する前段階においても、成形加工された表皮の厚さを測定しておくことが好ましい。このように破断溝を形成する前後の膜厚を測定しておくことにより、全体的にさらに均一な膜厚の破断溝を形成することができ、エアバッグの展開力が発生した場合に、破断溝に沿ってエアバッグドアをさらに確実に開くことができるためである。
次いで、ステップS5において、形成されたエアバッグ破断溝41aの内部に離型剤を供給する。例えば、ディスペンサ60のノズル61が固定されたロボットアーム63の先端部を、破断溝のパターン形状が予め記憶された移動制御部65によって移動させながら、ステップS4で測定された破断溝の残厚から推定される破断溝の深さに応じて離型剤を供給する。このとき、突起部15によって背面側から押圧された破断溝の切り口は開かれており、離型剤がはみ出さないようにして内部に供給されやすくなっている。
また、離型剤は継続的に供給してもよく、断続的に滴下してもよいが、断続的に滴下するようにすれば離型剤の供給量を精度良く調節することができる。
次いで、ステップS6において、残厚測定手段27によって離型剤が供給された後の破断溝の残厚を再び測定する。このステップS6では、離型剤によって破断溝が埋められ、破断溝の残厚が過度に厚くなっていないかが確認される。残厚が厚くなってしまうと、エアバッグの展開時に破断されにくくなって、エアバッグを展開させることができなくなるおそれがあるためである。
上述のステップS3では、破断溝の残厚が0.5mm程度になるようにされており、このステップS6で測定される離型剤供給後の破断溝の残厚は、一例として0.6mm以下となっているかが目安とされる。
次いで、ステップS7において、ロボットアーム63の先端部を移動させ、刃先の状態検出手段29によって加工刃13の刃先の状態を検査する。加工刃13の状態を検査することにより、表皮41に形成する破断溝の残部の厚さを、より正確に制御することができる。また、破断溝の形成後に加工刃14の状態を検査することにより、刃先に損傷が検知された場合には、装置の動作を停止して、刃を交換することができる。
なお、ステップS7は、ステップS3の直前に行うようにすることもできる。
次いで、ステップS8において、表皮41の裏側表面に対して発泡層を形成するとともに基材と貼り合せて、図8に示すようなエアバッグ破断溝を有する車両用の内装部材を製造することができる。
なお、基材と表皮とを所定の間隙を介して位置決め固定した状態で当該間隙に発泡層を形成するなど、発泡層の形成及び基材の固定方法は、適宜公知の方法により実施することができる。
本発明の第1の実施の形態にかかるエアバッグ破断溝形成装置を示す斜視図である。 支持台の構成を説明するための図である。 上下動式の突起部を備えた支持台の構成を説明するための図である。 エアバッグ破断溝のパターン形状に一致する平面形状の加工刃を示す図である。 エアバッグ破断溝のパターン形状に一致する平面形状の加工刃を用いて構成したエアバッグ破断溝形成装置の構成例を示す図である。 残厚測定手段を説明するための図である。 刃先状態検知手段を説明するための図である。 表皮を含む車両用の内装部材の構成を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態にかかる内装部材の製造方法を示すフローである。 第2の実施形態の車両用内装部材の製造方法を説明するために供する図である(その2)。
符号の説明
10・10´:エアバッグ破断溝形成装置、11:支持台、11a:載置部、11b:突起部挿入孔、13・13´:加工刃、14:刃先、15:突起部、15a:固定式の突起部、15b:上下動式の突起部、17:吸引孔、18:吸引装置、25:フレーム、27:残厚測定手段(高さ位置検知手段)、27a:センサ、29:状態検知手段、40:内装部材、41:表皮、41a:エアバッグ破断溝、43:発泡層、45:基材、45a:薄肉部、47:エアバッグユニット、51:モータ機構、53:レバーハンドル、54:ストッパ部、60:ディスペンサ(離型剤供給手段)、61:ノズル、63:ロボットアーム、65:移動制御部

Claims (9)

  1. 車両用の内装部材にエアバッグ破断溝を形成するためのエアバッグ破断溝形成装置において、
    前記内装部材が載置される支持台であって、前記エアバッグ破断溝の切り口を開かせるための押圧部を備えた支持台と、
    前記支持台上に載置された前記内装部材に対して前記エアバッグ破断溝を形成するための加工刃と、
    前記加工刃によって、前記エアバッグ破断溝が形成された後、前記押圧部によって押圧しながら、前記エアバッグ破断溝の切り口を開かせた状態において、前記エアバッグ破断溝の内部に離型剤を供給するための離型剤供給手段と、
    を備え、かつ、
    前記離型剤供給手段から供給する前記離型剤の供給量を調節するための供給量制御手段を備えることを特徴とするエアバッグ破断溝形成装置。
  2. 前記内装部材に形成された前記エアバッグ破断溝の残厚を測定する残厚測定手段を備えることを特徴とする請求項1に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  3. 前記加工刃及び前記離型剤供給手段はロボットアームに固定され、前記エアバッグ破断溝の形状を記憶し前記ロボットアームを前記エアバッグ破断溝の形状に沿って移動させるための移動制御部を備えることを特徴とする請求項1又は2に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  4. 前記加工刃が、ナイフ型カッター又は円形カッターのいずれかであることを特徴とする請求項1〜のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  5. 前記加工刃は前記エアバッグ破断溝のパターン形状に対応する平面形状を有する一方、前記離型剤供給手段はロボットアームに固定され、前記エアバッグ破断溝の形状を記憶し前記ロボットアームを前記エアバッグ破断溝の形状に沿って移動させるための移動制御部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  6. 前記離型剤が、シリコーン樹脂を含む水系の離型剤であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載のエアバッグ破断溝形成装置。
  7. エアバッグが展開されるエアバッグ破断溝を有する車両用の内装部材の製造方法において、
    前記エアバッグ破断溝の切り口を開かせるための押圧部を備えた支持台上に前記内装部材を載置する工程と、
    加工刃を移動させて前記支持台上に載置された前記内装部材にエアバッグ破断溝を形成する工程と、
    前記加工刃によって、前記エアバッグ破断溝が形成された後、前記押圧部によって押圧しながら、前記エアバッグ破断溝の切り口を開いた状態において、離型剤の供給量を調節する供給量制御手段を備えた離型剤供給手段から、前記エアバッグ破断溝の内部に離型剤を供給する工程と、
    を含むことを特徴とする内装部材の製造方法。
  8. 前記エアバッグ破断溝の形成後に前記エアバッグ破断溝の残厚を測定する工程を含み、測定された前記残厚に応じて供給量を変えながら前記離型剤を供給することを特徴とする請求項7に記載の内装部材の製造方法。
  9. 形成する前記エアバッグ破断溝の形状をあらかじめ移動制御部に記憶させ、前記加工刃及び離型剤供給手段を前記移動制御部によって移動させることを特徴とする請求項7又は8に記載の内装部材の製造方法。
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