JP2019002697A - 残存肉厚測定方法および残存肉厚測定装置 - Google Patents

残存肉厚測定方法および残存肉厚測定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】主に、表皮材の素材に拘らず正確な残存部分の肉厚の測定を安定して行い得るようにする。【解決手段】表皮材12の裏面側に設けた表皮材12の表面に達しない深さの脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定する脆弱線6の残存肉厚測定方法に関する。残存部分41の肉厚を、残存部分41に加圧力42を付与した状態で測定する。残存部分41に付与する加圧力42を、残存部分41の密度を均等化可能な大きさにする。脆弱線6の加工と同時に、または、脆弱線6の加工直後に残存部分41の肉厚を測定するようにしても良い。【選択図】図11

Description

この発明は、残存肉厚測定方法および残存肉厚測定装置に関するものである。
自動車などの車両は、緊急時の安全装置として各種のエアバッグ装置を備えている。
上記したエアバッグ装置は、袋状のエアバッグ本体を折畳んで収納するエアバッグモジュールと、このエアバッグモジュールを覆うエアバッグリッド部とを備えている(例えば、特許文献1参照)。
そして、エアバッグリッド部には、表皮材と芯材とを有するものがあり、表皮材は、裏面側に脆弱線を有している。
特開2000−343486号公報
しかしながら、表皮材の裏面側の脆弱線は、開裂性能を保証するなどのために残存部分の肉厚を正確に測定する必要がある。
そこで、本発明は、主に、上記した問題点を解決することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
表皮材の裏面側に設けた該表皮材の表面に達しない深さの脆弱線の残存部分の肉厚を測定する脆弱線の残存肉厚測定方法において、
前記残存部分の肉厚を、該残存部分に加圧力を付与した状態で測定すると共に、
該残存部分に付与する加圧力を、該残存部分の密度を均等化可能な大きさにすることを特徴とする。
また、本発明は、
表皮材を表裏反転した状態で載置する載置台と、
該載置台の上に載置した表皮材の裏面側に、エアバッグ用開口部を開成するドア部を画成するための脆弱線を加工形成する加工手段を取付けた操作装置と、を備え、
前記載置台は、上面に、前記表皮材に凹凸形状を与える断続的な凸部または凹部を有し、
前記操作装置は、前記加工手段を一定の高さで動かし得るものとされ、
前記操作装置は、前記加工手段で加工形成した前記脆弱線の残存部分の肉厚を、残存部分に加圧力を付与した状態で測定可能な接触加圧式測定器を備えた脆弱線の残存肉厚測定装置を特徴とする。
これにより、加圧力によって残存部分の密度を均等化して肉厚を測定できるようになる。
本発明によれば、上記構成によって、表皮材の素材に拘らず正確な残存部分の肉厚の測定を安定して行うことなどができる。
実施例にかかるインストルメントパネルの全体斜視図である。 図1のエアバッグ用開口部形成方法を示す図である。 脆弱線の形状を示す平面図である。このうち、(a)はU字状のもの、(b)はH字状のもの、(c)は(b)を変形したもの、(d)は横線部との接続部をアール状にしたもの、(e)はU字を2つ重ね合わせた形状のもの、(f)は一本線による脆弱線を示すもの、(g)は横線部を複数線にしたもの、(h)は横線部と縦線部とを複数線にしたものである。 凸部を示す斜視図である。 凹部を示す斜視図である。 凸部を有する載置台の縦断面図である。 凸部の幅や高さの状態を示す図である。 凸部の縁部形状を示す図であり、(a)は垂直に立ち上がるもの、(b)は斜めに傾斜したものである。 脆弱線の縁部形状を示す図であり、(a)は垂直に立ち上がるもの、(b)は斜めに傾斜したものである。 載置台に設けた突条部を示す図である。このうち、(a)は斜視図、(b)は断面図である。 突条部の上で接触加圧式測定器によって脆弱線部分の残存肉厚を計測する状態を示す断面図である。 残存肉厚測定装置の側面図である。 残存肉厚測定装置の他の実施例を示す側面図である。 表皮材と芯材とを位置合わせする状態を示す図である。 図10の突条部を有する載置台に対する残存肉厚測定位置を示す図である。 本皮革の説明図である。 表皮材(本皮革)に対する残存肉厚測定位置を示す図である。 回転刃を示す図である。このうち、(a)は円形の刃、(b)は多角形状の刃、(c)は楕円形状の刃、(d)は波刃である。 残存肉厚測定装置の部分拡大図である。
以下、本実施の形態を、図面を用いて詳細に説明する。
図1〜図18は、この実施の形態を説明するためのものである。
<構成>以下、この実施例の構成について説明する。
自動車などの車両は、緊急時の安全装置として各種のエアバッグ装置を備えている。
このようなエアバッグ装置には、例えば、助手席用のエアバッグや、サイドエアバッグや、カーテンエアバッグやその他のものなどがある。エアバッグ装置は、上記のいずれであっても良いが、この実施例では、助手席用のエアバッグとして説明する。
上記したエアバッグ装置は、袋状のエアバッグ本体を折畳んで収納するエアバッグモジュールと、このエアバッグモジュールを覆うエアバッグリッド部とを備えている。
例えば、助手席用のエアバッグの場合、図1に示すように、エアバッグ装置2のエアバッグリッド部3は、インストルメントパネル1の助手席側の部分に設置する。そして、このエアバッグリッド部3には、インストルメントパネル1と一体に設けた一体型のもの(いわゆるインスト一体型リッド)や、インストルメントパネル1と別体に設けて、インストルメントパネル1に取付ける別体型のもの(いわゆるインスト別体型リッド)などが存在している。エアバッグリッド部3は、そのどちらでも良いが、この実施例では、一体型のもの(いわゆるインスト一体型リッド)としている。
そして、エアバッグリッド部3は、エアバッグ本体が車室内へ膨出するためのエアバッグ用開口部4を開成するドア部5を、脆弱線6によって画成している。
このような、エアバッグ用開口部4を開成するためのドア部5を画成する脆弱線6は、例えば、図2に示すように、載置台11の上に、表皮材12を表裏反転した状態で載置し、操作装置13に取付けた加工手段14を用いて、表皮材12の裏面側から加工することで形成している。
ここで、載置台11は、基本的に、(上方へ向いた)平坦な面を有するものである。表皮材12は、平坦な載置台11の上で脆弱線6を形成した後で、芯材に貼り付けるなどしてエアバッグリッド部3にする。
表皮材12には、単層構造のものや複層構造のものなどが存在しており、そのどちらでも良い。なお、具体的な表皮材12については、後述する。
操作装置13には、例えば、多関節ロボットや直交型ロボットなどを使用することができる。多関節ロボットは、立体的で複雑な動きができるという長所を有しているが、細かいティーチングを行う必要があり、また、各可動部の速度変化や角度変化や、各可動部が持っているガタなどによる影響を受け易い。直交型ロボットは、平面的な動きによって高精度の加工ができるものである。
加工手段14には、どのようなものでも使用することができる。例えば、固定型の刃物(カッター刃などの固定刃)や、回転型の刃物(円板型のカッターやミリング刃、フライス刃などの回転刃)などの各種の加工工具、および、超音波カッター(15KHz〜42KHz)、誘導加熱、CO2レーザ光(波長10.6nm)、フェムトセコンドレーザ(Femtosecond Laser:1025nm〜1030nm)、カッター、熱刃カッター、などの各種の加工装置を直交系ロボット、多関節系ロボットなどに取り付けて使用する。
エアバッグ用開口部4は、エアバッグ本体が車室内へ膨出するための開口部であり、エアバッグリッド部3に対して、ドア部5(可動部)が開くことによって形成される。ドア部5には、1枚開きのものや2枚開きのものや、その他のものなどが存在しており、そのどれでも良い。ドア部5は、その縁部に沿って脆弱線6を設けることでエアバッグリッド部3の他の部分(固定部)から画成する。
脆弱線6には、連続した線状(連続線状)のものや、断続的な破線状(不連続線状)のものなどが存在している。この場合には、断続的な破線状のものとする。
例えば、1枚開きのドア部5の場合、図3(a)に示すように、脆弱線6は、主に、横線部15と、この横線部15の両端部から延びる一対の縦線部16とを有する平面視ほぼU字状のものなどとなる。このうち、横線部15は、ほぼ車幅方向へ延びるものであり、縦線部16は、ほぼ車両前後方向へ延びるものである。
また、例えば、前後2枚開きのドア部5の場合、図3(b)に示すように、脆弱線6は、主に、横線部15と、この横線部15の両端部を通る一対の縦線部16とを有する平面視ほぼH字状のものとなる。
縦線部16には、ほぼ車両前後方向へ延びる直線状のものや、または、図3(c)に示すように、横線部15の両端部で外向きまたは内向きに屈折した折線状のものや、図3(d)に示すように、横線部15との接続部をアール状にした外向きまたは内向きに湾曲する曲線状や屈折線状のものなどが存在している。また、前後2枚開きの脆弱線6には、図3(e)に示すように、横線部15と縦線部16の一部を有するU字状の開裂線と逆U字状の開裂線との底部どうしを互いに接するように組み合わせたものなども存在している。なお、脆弱線6は、上記以外の平面形状のものであっても良い。
また、脆弱線6は、例えば、図3(f)に示すように、横線部15や縦線部16が一本線のものや、図3(g)に示すように、横線部15を複数線にしたものや、図3(h)に示すように、横線部15と縦線部16とを複数線にしたものなどとしても良い。なお、複数線は2本以上の平行線などとすることができる。このようにすることによって、脆弱線6に位置ズレなどが生じた場合でも、脆弱線6を確実に開裂することができる。この場合の脆弱線6の平面形状は、上記以外としても良い。
このような脆弱線6は、エアバッグ本体の展開により、例えば、図3(b)に示すように、横線部15の中央部が車両前後方向への引っ張り力f1によって開裂し(開裂起点部17)、この開裂が進んで横線部15の両端部に達すると、開裂方向が転換して(開裂方向転換部18)、縦線部16が車両前後方向への引き裂き力f2によって開裂するような開き方となるのが典型的であると考えられる。よって、脆弱線6は、このような開き方に適したものであれば良い。
そして、脆弱線6の加工は、以下のようにすることができる。
(A)図4に示すように、上記載置台11の上面に断続的な凸部21を形成するか、または、図5に示すように、載置台11の上面に断続的な凹部22を形成する。
そして、図6に示すように、凸部21または凹部22を有する載置台11に表皮材12を載置して、表皮材12に凸部21または凹部22による凹凸形状を与える。なお、以下は、主に、凸部21を設けた場合について説明するが、凹部22を設けた場合についても同様である。
更に、上記操作装置13を用いて加工手段14を一定の高さHで動かすことにより、表皮材12の裏面側に、表皮材12の凹凸形状に応じた断続的な脆弱線6を形成する。
ここで、載置台11は、上記したように、平坦な上面を有するものを基本形として、これに凸部21または凹部22を補助的に設けたものとする。凸部21または凹部22は、断続的な脆弱線6に合わせて断続的に設ける。載置台11に凸部21を設けた場合、脆弱線6は、凸部21の部分に形成される。また、載置台11に凹部22を設けた場合、脆弱線6は、載置台11の凹部22以外の平坦な上面の部分に形成される。なお、凸部21の高さや凹部22の深さは、脆弱線6の加工深さに応じた高さや深さに設定する。脆弱線6の加工深さについては後述する。
上記した凸部21は、少なくとも、横線部15の中央部の位置(開裂起点部17、図4参照)と、横線部15の両端部と各縦線部16との交点の位置(開裂方向転換部18、図4参照)との3箇所に対して設ける。その他に、凸部21は、縦線部16の両端部や、上記以外の横線部15および縦線部16の中間点となるような位置などに適宜(例えば、一定間隔で)設けても良い。
これに対し、凹部22は、上記とは反対に、少なくとも、横線部15の中央部の位置(開裂起点部17、図5参照)と、横線部15の両端部と各縦線部16との交点の位置(開裂方向転換部18、図5参照)との3箇所の位置以外の部分に対して設ける。その他に、凹部22は、縦線部16の両端部の外側や、上記以外の横線部15および縦線部16の中間点となるような位置などを残して適宜(例えば、一定間隔で)設けても良い。
なお、断続的な脆弱線6の各部は、全て均一の長さにしても良いが、開裂起点部17や開裂方向転換部18となる部分は、他の中間点などとなる部分よりも長くするのが好ましい。そのために、例えば、図7に示すように、開裂起点部17や開裂方向転換部18となる部分では、他の中間点となる部分などよりも、凸部21の幅を長くしたり(w1>w2)、または、凹部22間の間隔を長くしたりする。
また、断続的な脆弱線6の各部は、全て均一の深さにしても良いが、開裂起点部17や開裂方向転換部18となる部分は、他の中間点などとなる部分よりも深くするのが好ましい。そのために、例えば、開裂起点部17や開裂方向転換部18となる部分では、他の中間点などとなる部分よりも、凸部21を高くする(h1>h2)。あるいは、脆弱線6は、横線部15および縦線部16の中間部が一番深くなり、両端部へ向かって徐々に浅くなるような傾斜を付けるようにする。
更に、凸部21または凹部22の縁部は、図8(a)に示すように、垂直に立ち上がるものとしても良いし、または、図8(b)に示すように、斜めに傾斜したものなどとしても良い。そして、凸部21または凹部22の縁部を、垂直に立ち上がるものにすると、図9(a)に示すように、表皮材12に形成した脆弱線6の縁部も垂直に立ち下がるものとなる。また、凸部21または凹部22の縁部を、斜めに傾斜したものにすると、図9(b)に示すように、表皮材12に形成した脆弱線6の縁部も傾斜したものとなる。このような、凸部21または凹部22の縁部形状によって、同じ長さでも、脆弱線6の切れ易さを変えることができる。
そして、載置台11に載置した表皮材12に凸部21または凹部22による凹凸形状を確実且つ明確に与えるために、載置台11は、図6に示すように、表皮材12を真空引き可能なものにしても良い。この場合、載置台11は、表裏面間を貫通する複数の(真空引き用の)孔部26(貫通孔)を形成すると共に、各孔部26を(真空引き用の)管路27を介して真空ポンプ28に接続している。なお、孔部26を設ける替りに、載置台11を多孔質のものとしても良い。
そして、加工手段14を一定の高さHで動かすとは、操作装置13を載置台11の平坦な上面に沿って平面的に動かすということである。この場合の一定の高さHは、載置台11の平坦な上面の位置を基準とした高さとする。
上記構成によれば、載置台11の上に、表皮材12を表裏反転した状態で載置し、操作装置13に取付けた加工手段14を用いて、上方から表皮材12の裏面にエアバッグ用開口部4を開成するドア部5を画成するための脆弱線6を加工形成することができる。
この際、載置台11に予め凸部21または凹部22を形成して、加工手段14を一定の高さHで動かすようにしている。そして、加工手段14を一定の高さHで動かすだけで断続的な脆弱線6が形成できるようにしているので、操作装置13の動きを単純化して、操作装置13に複雑な動きをさせないようにすることができる。よって、操作装置13に複雑なティーチングを行う必要がなくなると共に、操作装置13に複雑な動きをさせる際の(操作装置13の)各可動部の速度変化や角度変化や、各可動部が持っているガタなどによる影響を受け難くなるので、脆弱線6の加工深さのバラ付きが抑制され、脆弱線6を高精度で素早く、しかも、安価に作成することが可能になる。
(B)上記において、図10に示すように、上記載置台11の上面に、ドア部5の縁部に沿った連続的な突条部31を突設するようにしても良い。
この突条部31の頂部に対して、上記断続的な凸部21または凹部22(図示せず)を形成する。
そして、上記突条部31に沿い上記操作装置13で上記加工手段14を(一定の高さHに)動かすようにする。
ここで、突条部31は、ドア部5の縁部に沿った形状にする。例えば、1枚開きのドア部5の場合、突条部31は、平面視ほぼU字状とする(図示せず)。また、例えば、前後2枚開きのドア部5の場合、突条部31は、平面視ほぼH字状とする(図10参照)。
突条部31は、例えば、表皮材12の厚みのほぼ1〜3倍程度の高さ、具体的には、表皮材12の厚みがほぼ1mm〜2.3mmの場合、突条部31は、高さがほぼ3mm〜7mm、好ましくは、5mm程度(の一定高さ)のものとする。そして、突条部31の少なくともほぼ上半部31aは、表皮材12に対して無理なく曲げを加えられる程度の大きさや形状となるように、例えば、半径2.5mm程度の半円形状の断面を有するほぼ凸曲面状のものなどとする。
このように、載置台11の上面に突設した連続的な突条部31に対して断続的な凸部21または凹部22を形成し、突条部31に沿って操作装置13で加工手段14を一定の高さHで動かすことにより、加工手段14で脆弱線6を形成すると、図11に示すように、盛り上がっている突条部31や凸部21などの上で脆弱線6が開くことになる。脆弱線6が開くと脆弱線6の奥部が現れるので、脆弱線6をより精度良く加工形成することができる。
(C)上記において、突条部31は、その頂部に、平坦部32を有しても良い。
ここで、平坦部32は、突条部31のほぼ半円形状をした上半部31aの頂部に形成する。平坦部32は、加工手段14を安定して受けることができるように、例えば、幅2mm程度のものとする。なお、平坦部32は、突条部31に設けた凸部21や凹部22の頂部や奥部にも設ける。
このように、突条部31の頂部に平坦部32を設けて、平坦部32で加工手段14を受けることにより、加工手段14によって脆弱線6を安定して形成することができる。
(D)上記において、突条部31は、その基部に、なだらかな裾野部33を有しても良い。
ここで、突条部31のほぼ下半部31bは、その基本形状を例えば、ほぼ台形状などに広がるものなどとする(台形状部)。「なだらかな」とは、突条部31の上半部31aと下半部31b、および、下半部31bと載置台11の平坦な上面との間が、アール状部34や緩やかに変化する凹曲線状部などを有して、段差やコーナーなどがない状態で、連続的に繋がる形状となっていることである。具体的には、裾野部33のアール状部34は、半径5mm〜300mm程度とすることができる。好ましくは半径5mm〜150mm程度とするのが良い。
このように、突条部31の基部に、なだらかな裾野部33を設けることによって、突条部31の基部で表皮材12が裾野部33に沿った形状になるため、表皮材12にシワなどが生じ難くなるので、表皮材12の変形を防止することができる。
以下、上記のようにして表皮材12に加工形成した脆弱線6などに対して行う残存肉厚測定方法について説明する。
(1)図11に示すように、脆弱線6の残存肉厚測定方法は、
表皮材12の裏面側に設けた表皮材12の表面に達しない深さの脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定するものである。
残存部分41の肉厚を、残存部分41に加圧力42を付与した状態で測定する。
この際、残存部分41に付与する加圧力42を、残存部分41の密度を均等化可能な大きさにする。
ここで、「残存部分41の肉厚」は、残存肉厚のことである。「残存部分41の密度を均等化する」とは、脆弱線6のうちの1箇所または数箇所における残存部分41の密度を厚み方向に均等化することや、同じ表皮材12に形成した脆弱線6の全てまたはほとんど全ての箇所で残存部分41の厚み方向の密度を均等化することや、素材が同じ表皮材12のほぼ全てについて脆弱線6の全てまたはほとんど全ての箇所で残存部分41の厚み方向の密度を均等化することなどである。好ましくは、その全てが成立することであるが、少なくともそのいずれか1つ以上が成立していれば良い。密度の均等化は、脆弱線6の開裂性能にとって有意な程度であれば良い。残存部分41の密度を均等化可能な加圧力42の大きさは、表皮材12の素材によっても異なるが、例えば、30g〜200g程度という比較的軽いものである。
(2)図12Aまたは図12Bに示すように、残存部分41の肉厚の測定を、脆弱線6の加工と同時に、または、脆弱線6の加工直後に行うようにしても良い。
ここで、残存部分41の肉厚の測定は、脆弱線6の加工後に別工程で行うことができるが、好ましくは、脆弱線6の加工と同じ工程で一度に行うようにする。そのために、操作装置13に対して、脆弱線6の加工手段14と残存部分41の肉厚を測定する手段(例えば、後述する接触加圧式測定器51(図12A参照)や別の測定器81(図12B参照)など)とを取付けるようにする。この際、脆弱線6に沿って、加工手段14が加工方向の前側に位置し、測定する手段が加工方向の後側に位置するように配置する。測定する手段が複数ある場合には、複数の測定する手段は、加工方向の前後に配置して選択しようできるようにしたり(図12A参照)、加工方向の左右に配置して切替使用できるようにしたりしても良い。測定する手段には、脆弱線6の加工直後に表皮材12に一定の加圧を行って表皮材12の繊維密度を一定にしてから残存部分41の肉厚の測定を行い得るようにした接触加圧式測定器51を備えるのが好ましい。
なお、脆弱線6の加工の際には、図13に示すように、表皮材12の製品外の部分における横線部15や縦線部16の延長線上となる位置に、横線部15や縦線部16と同様の切込部15A,16Aを設けるようにしても良い。そして、表皮材12の製品外の部分から切込部15A,16Aを含む短冊状または亜鈴状の試験片43を作成し、試験片43を用いて引張強度試験や残存肉厚の測定などを行い得るようにしても良い。
また、脆弱線6を加工形成した表皮材12は、後工程で光電センサー44などのセンサーを用いて、脆弱線を有する芯材45と位置合わせを行い、芯材45に貼り合わせることによって、エアバッグリッド部3にする。
表皮材12と芯材45との間には、クッション層を取付けても良いし、または、クッション層は取付けなくても良い。クッション層は、表皮材12の側に設けることができるし、芯材45の側に設けることができる。クッション層を表皮材12の側に設ける場合には、クッション層ごと表皮材12に脆弱線6を加工することになる。クッション層は、立体編物などとすることができる。立体編物には、弾力性を有する繊維を柱状に織り込んだダブルラッセル織でできたスペーサファブリックなどと呼ばれるものを使用することができる。クッション層は、熱で活性化する接着剤などによって表皮材12の裏面に接着する。
なお、光電センサー44は、表皮材12の製品外の部分における横線部15の延長線上に設けた位置合せ用の孔部46を挟んだ表皮材12の両側の位置に投光部44aと受光部44bとを配置したものとする。光電センサー44は、脆弱線6を加工する際に、横線部15や縦線部16の寸法管理(L1,L2,L3)を行うのにも使用できる。
(3)より具体的には、上記したように、
載置台11の上に、表皮材12を表裏反転した状態で載置し、
操作装置13に取付けた加工手段14を用いて、表皮材12の裏面側から、表皮材12にエアバッグ用開口部4を開成するドア部5を画成するための脆弱線6を加工形成する場合に、
上面に断続的な凸部21または凹部22を有する載置台11に表皮材12を載置して、表皮材12に凸部21または凹部22による凹凸形状を与えた状態で、
操作装置13を用いて加工手段14を一定の高さHで動かすことにより、表皮材12の裏面側に、表皮材12の凹凸形状に応じた断続的な脆弱線6を形成する。
この際、図14に示すように、断続的な脆弱線6に対し、接触加圧式測定器51を用いて加圧力42を付与した状態で残存部分41の肉厚を測定する。
ここで、脆弱線6の加工形成方法については既に上記した通りである。接触加圧式測定器51については、後述する。
(4)表皮材12に、肉厚方向の密度が異なるものを使用しても良い。
ここで、表皮材12は、単層状態で肉厚方向の密度が異なるものを想定している。このような単層状態で肉厚方向の密度が異なる表皮材12には、例えば、本皮革61(本皮皮革)やフェルトなどの不織布(不織布合成繊維)などが存在している。
そして、例えば、フェルト状の不織布合成繊維や本皮革61の場合、不織布合成繊維毎や本皮革61毎に、部位違いで、繊維密度や繊維方向が異なる。また、表皮材の裏面側の脆弱線加工時は、繊維が圧縮され、脆弱線加工後に開放されることより残存肉厚の測定値が安定しない。また、残存肉厚が、目標値にあっても、繊維密度の差によって機械的機強度(引っ張り強度、引っ張り伸び率、引き裂き強度)がバラ付く。そのため、繊維密度を安定させた状態で残存肉厚を測定することによって、破壊検査を行い、残存肉厚の引っ張り強度、引っ張り伸び率を測定し、繊維密度を一定化した上での残存肉厚に対する代用特性を見出して、破壊検査を行わなくても繊維密度を安定させた残存肉厚管理を行い得るようにすることが必要となる。
例えば、本皮革61は、図6に示すように、表面側に銀面61aと呼ばれる繊維密度の高い層を有し、裏面側に床面61bと呼ばれる繊維密度の低い層を有しているため、表面側の銀面61aと裏面側の床面61bとによって肉厚方向の密度が異なる表皮材12になる。しかも、この銀面61aと床面61bとの存在割合やそれぞれの繊維密度などの状態は、素材の各部で異なっている。
即ち、本皮革61は、動物性のものであるため個体ごとに状態が異なっている。また、本皮革61は、同じ個体のものであっても、図15に示すように、取る部位((A)〜(D))によって状態が異なっている。更に、本皮革61は、1枚の各部でも、図16に示すように、部分(a〜k)によって状態が異なっている。
例えば、図15に示すように、右側から取るか(本皮革61(C)、本皮革61(D))、左側から取るか(本皮革61(A)、本皮革61(B))によって異なるものとなるし、首側(Neck)から取るか(本皮革61(A)、本皮革61(C))、尻側(Tail)から取るか(本皮革61(B)、本皮革61(D))によっても異なるものとなるし、図16に示すように、1枚の各部でも背側の部分か(k)、腹側の部分(j)か、首側の部分(e)か、尻側の部分(d)か、によって異なるものとなる。なお、部分(a〜k)は、肉厚を測定するのが望ましい位置を示している。
よって、本皮革61には、1枚として機械的物性(引張破断強度や引張伸び率など)が同じものがない。そのため、本皮革61は、安定した脆弱線6を加工形成するのが難しく、また、脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定するのが難しい素材である。
本皮革61の脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定する場合の「残存部分41の密度を均等化する」とは、残存部分41の床面61bを圧縮して銀面61aと同じ密度にすることや、1枚の本皮革61の各部における残存部分41の密度を均一化することや、全ての本皮革61について各部の残存部分41の密度を均一化することのいずれかである。このようにすることで、残存部分41の機械的物性(引張破断強度や引張伸び率など)が同じであると見做せるようになる。本皮革61の場合、必要な加圧力42は、約50gなどとなる。
ちなみに、本皮革61の場合、脆弱線6を加工する加工手段14には、図17(a)に示すような円形刃を用いることができるが、図17(b)に示すような多角形状の刃14aや、図17(c)に示すような楕円形状の刃14bや、図17(d)に示すような波刃14cなどの回転刃を使用するのが好ましい。これは、一般的な円形刃では、表皮材12との当たり角度が常に同じ状態にて回転するのみとなるため、刃先が摩耗して切れ味が落ちると、刃先で床面61bを圧縮するのみとなって切れ難くなるため、加工精度が落ちるおそれがあるのに対し、多角形状の刃14aや、楕円形状の刃14bや波刃14cなどを用いた場合には、表皮材12との当たり角度が常に変化して押し引き作用が働くことで、刃先が摩耗して切れ味が落ちても、床面61bが刃先で圧縮されることが緩和されるため、加工精度が安定することによる。更に、加工の送り速度を遅くすると共に、回転刃の回転速度を上げた状態で加工するのが好ましい。
(5)以下、脆弱線6の残存肉厚測定装置71について説明する。
残存肉厚測定装置71は、図6に示すように、
表皮材12を表裏反転した状態で載置する載置台11と、
載置台11の上に載置した表皮材12の裏面側に、エアバッグ用開口部4を開成するドア部5を画成するための脆弱線6を加工形成する加工手段14を取付けた操作装置13と、を備えて、
載置台11は、上面に、表皮材12に凹凸形状を与える断続的な凸部21または凹部22を有し、
操作装置13は、加工手段14を一定の高さHで動かし得るものとする。
更に、図18に示すように、操作装置13は、加工手段14で加工形成した脆弱線6の残存部分41の肉厚を、残存部分41に加圧力42を付与した状態で測定可能な接触加圧式測定器51を備えるようにする。
ここで、残存肉厚測定装置71は、開裂線加工装置に対して接触加圧式測定器51を取付けたものとなっている。但し、残存肉厚測定装置71は、操作装置13に対して直接接触加圧式測定器51を取付けたものとしても良い。
接触加圧式測定器51は、脆弱線6の内部(奥部)に直接接触した状態で、脆弱線6を加圧しながら残存部分41の肉厚を測定する測定器のことである。残存部分41の肉厚は、表皮材12の表面(または載置台11の平坦部32)の位置から脆弱線6の奥部までの距離となる。
接触加圧式測定器51は、脆弱線6の内部へ挿入して残存部分41に直接接触可能な加圧キャリパーゲージ72と、この加圧キャリパーゲージ72に対し残存部分41へ付与する加圧力42を発生可能な加圧力発生部73と、加圧キャリパーゲージ72を昇降可能に保持すると共に、加圧キャリパーゲージ72の昇降量を計測可能な計測部74とを有している。
加圧キャリパーゲージ72は、脆弱線6の内部へ挿入して残存部分41に直接接触できる形状を有していればどのようなものであっても良いが、例えば、刃の根元部分の最大幅が10mmで、両刃状の刃先を有し、刃先の先端角度が30度で、刃先が鋭角に尖っているか、または、刃先に直径0.1mm程度の曲率の刃引き部を有するブレード状のものなどとするのが好ましい。加圧キャリパーゲージ72は、脆弱線6の内部に沿って転動可能なローラ状のものなどとしても良い。接触加圧式測定器51は、加圧キャリパーゲージ72の刃先を表皮材12の表面の位置に合わせてセットする。加圧力発生部73は、例えば、加圧キャリパーゲージ72の自重や、バネなどの付勢手段による付勢力や、空気圧などを使って加圧力42を発生するものなどとすることができる。
計測部74は、例えば、上下方向へ延びる棒状の昇降部材75を有することができる。そして、この昇降部材75を操作装置13に設けた取付部材76(の貫通穴76a)に対し昇降動自在に貫通配置して、昇降部材75の下端部に刃先を下へ向けた状態で加圧キャリパーゲージ72を固定し、加圧キャリパーゲージ72と取付部材76との間に加圧キャリパーゲージ72を下方へ向けて付勢する付勢手段を介装して加圧力発生部73とし、取付部材76から上方へ突出する昇降部材75の上端側の部分に抜け止め用のストッパー部75aを設けたものとしても良い。付勢手段は、コイルスプリングによる圧縮バネなどとする。
また、計測部74は、例えば、加圧キャリパーゲージ72の側方に上下方向へ延びる昇降ガイド77を有することができる。そして、この昇降ガイド77と加圧キャリパーゲージ72との間に、ガイドローラ78を設置して、このガイドローラ78の回転軸に、その回転量または回転角などを検出することで加圧キャリパーゲージ72の昇降量を計測可能なセンサー79(例えば、ロータリーエンコーダなど)を取付けるようにしても良い。ガイドローラ78はガイドギヤとしても良い。ガイドローラ78をガイドギヤとする場合には、加圧キャリパーゲージ72の平行部の側面に上下方向へ延びるラックギヤを設けて、ラックギヤにガイドギヤを噛み合わせるようにしても良い。或いは、計測部74のセンサー79は、図12Aに示すように、昇降部材75の上端部に取付けた変位計などとしても良い。図では、センサー79としての変位計を取付部材76の下面に取付けると共に、加圧キャリパーゲージ72や加圧力発生部73や昇降ガイド77などを取付部材76の下面に取付けたL字状の補助ブラケット76bに対して設置するようにしている。既に上記したように、加圧キャリパーゲージ72はローラ状のものとしても良い。
(6)操作装置13は、接触加圧式測定器51の他に、脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定可能な別の測定器81を備えても良い。
ここで、別の測定器81には、接触式測定器や非接触式測定器などを用いることができる。接触式測定器には、例えば、機械式変位計などがある。また、非接触式測定器は、非接触状態で残存部分41の肉厚を測定可能なものであり、非接触式測定器には、レーザ変位計や超音波変位計などがある。別の測定器81は、レーザ変位計などの非接触式測定器とするのが好ましい。
図では、別の測定器81をレーザ変位計などの非接触式測定器にすると共に、レーザ変位計の側面を昇降ガイド77として使っている。そして、取付部材76を180度水平回転することによって、接触加圧式測定器51と別の測定器81とを切り替え得るようにしている。
<作用>以下、この実施例の作用について説明する。
エアバッグ装置2は、緊急時に、エアバッグモジュールに折り畳んで収容した袋状のエアバッグ本体が展開し、展開したエアバッグ本体がエアバッグリッド部3を押圧することで脆弱線6を開裂し、エアバッグリッド部3に脆弱線6の開裂による開口部(エアバッグ用開口部4)を形成して、エアバッグ用開口部4からエアバッグ本体が車室内側へ膨出することで、乗員の体を保護拘束する。
そして、エアバッグ装置2では、脆弱線6の開裂性能を保証できるようにするために残存部分41の肉厚(残存肉厚)を正確に測定する必要がある。
<効果>この実施例によれば、以下の効果を得ることができる。
(効果1)脆弱線6の残存部分41の肉厚を、残存部分41に加圧力42を付与した状態で測定するようにした。この際、残存部分41に付与する加圧力42を、残存部分41の密度を均等化可能な大きさとした。これによって、残存部分41の密度を均等化した状態での残存部分41の肉厚の測定ができるようになるため、残存部分41の密度の違いによる残存部分41の肉厚の測定結果のバラ付きを防止することができると共に、表皮材12の素材に拘らず安定して正確な測定結果を得ることができる。よって、脆弱線6の開裂性能の保証に寄与・貢献することができる。
(効果2)残存部分41の肉厚の測定を、脆弱線6の加工と同時に、または、脆弱線6の加工直後に行うようにしても良い。これにより、脆弱線6の加工と同時にリアルタイムで加工した脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定することができ、同一の工程で一度に脆弱線6の加工と残存部分41の肉厚の測定とを済ませることができる。
(効果3)載置台11の凸部21または凹部22によって凹凸形状を与えた表皮材12に対し、加工手段14を一定の高さHで動かすことにより、簡単確実に断続的な脆弱線6を作ることができる。この断続的な脆弱線6に対し接触加圧式測定器51を用いて加圧力42を付与した状態で残存部分41の肉厚を測定することで、断続的な脆弱線6の各部の残存部分41の肉厚を得ることができる。
特に、載置台11の凸部21または凹部22を、連続的な突条部31の頂部に設けた場合には、加工形成した脆弱線6は連続的な突条部31の上で開くことになる。そこで、開いた脆弱線6の残存部分41に対し接触加圧式測定器51を用いて加圧力42を付与した状態で残存部分41の肉厚を測定することで、より正確に残存部分41の肉厚の測定を行うことができる。
(効果4)表皮材12に、肉厚方向の密度が異なるものを使用しても良い。このような肉厚方向の密度が異なる表皮材12に対して脆弱線6を加工形成すると、加工時に密度の低い部分などが圧縮すると共に、加工後にその部分の圧縮が復元することで、脆弱線6の深さや残存部分41の肉厚にバラ付きが生じる可能性がある。
しかも、このようにして形成された脆弱線6の残存部分41の肉厚を、非接触式測定器で測定すると、測定結果が復元後の値となるため、正確な測定結果が得られない可能性が高くなると共に、測定精度も安定しなくなる。
そこで、肉厚方向に密度が異なる表皮材12、例えば、本皮革61などに対し、接触加圧式測定器51を用いて、加圧力42を付与した状態で残存部分41の肉厚の測定を行うようにした。これにより、本皮革61を圧縮した状態での脆弱線6の残存部分41の肉厚が得られるので、測定精度が安定すると共に、有効な測定結果を得ることができる。
(効果5)残存肉厚測定装置71によれば、残存肉厚測定方法と同様の作用効果を得ることができる。
(効果6)操作装置13は、接触加圧式測定器51の他に、脆弱線6の残存部分41の肉厚を測定可能な別の測定器81を備えても良い。これにより、同じ設備を使用して、加工する表皮材12に応じて、接触加圧式測定器51と別の測定器81とを使い分けることができる。例えば、密度にバラ付きがなく、脆弱線6を安定した深さで加工形成することができる人工皮革などの場合には、別の測定器81を選択して、残存部分41の肉厚を測定することができる。別の測定器81は、レーザ変位計などの非接触式測定器とするのが好ましい。非接触式測定器は、非接触で素早く精度の良い測定を行うことができるので、人工皮革などに対しては残存部分41の肉厚の測定を短時間で正確に行うことができ、作業効率を向上することができる。
4 エアバッグ用開口部
5 ドア部
6 脆弱線
11 載置台
12 表皮材
13 操作装置
14 加工手段
21 凸部
22 凹部
41 残存部分
42 加圧力
51 接触加圧式測定器
61 本皮革
71 残存肉厚測定装置
81 別の測定器

Claims (6)

  1. 表皮材の裏面側に設けた該表皮材の表面に達しない深さの脆弱線の残存部分の肉厚を測定する脆弱線の残存肉厚測定方法において、
    前記残存部分の肉厚を、該残存部分に加圧力を付与した状態で測定すると共に、
    該残存部分に付与する加圧力を、該残存部分の密度を均等化可能な大きさにすることを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定方法。
  2. 請求項1に記載の脆弱線の残存肉厚測定方法であって、
    前記残存部分の肉厚の測定を、前記脆弱線の加工と同時に、または、前記脆弱線の加工直後に行うことを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定方法。
  3. 請求項2に記載の脆弱線の残存肉厚測定方法であって、
    載置台の上に、前記表皮材を表裏反転した状態で載置し、
    操作装置に取付けた加工手段を用いて、前記表皮材の裏面側から、前記表皮材にエアバッグ用開口部を開成するドア部を画成するための前記脆弱線を加工形成する場合に、
    上面に断続的な凸部または凹部を有する前記載置台に前記表皮材を載置して、表皮材に前記凸部または凹部による凹凸形状を与えた状態で、
    前記操作装置を用いて前記加工手段を一定の高さで動かすことにより、前記表皮材の裏面側に、表皮材の前記凹凸形状に応じた断続的な脆弱線を形成し、
    該断続的な脆弱線に対し、接触加圧式測定器を用いて加圧力を付与した状態で残存部分の肉厚を測定することを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の脆弱線の残存肉厚測定方法であって、
    前記表皮材に、肉厚方向の密度が異なるものを使用することを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定方法。
  5. 表皮材を表裏反転した状態で載置する載置台と、
    該載置台の上に載置した表皮材の裏面側に、エアバッグ用開口部を開成するドア部を画成するための脆弱線を加工形成する加工手段を取付けた操作装置と、を備え、
    前記載置台は、上面に、前記表皮材に凹凸形状を与える断続的な凸部または凹部を有し、
    前記操作装置は、前記加工手段を一定の高さで動かし得るものとされ、
    前記操作装置は、前記加工手段で加工形成した前記脆弱線の残存部分の肉厚を、残存部分に加圧力を付与した状態で測定可能な接触加圧式測定器を備えたことを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定装置。
  6. 請求項5に記載の脆弱線の残存肉厚測定装置であって、
    操作装置は、前記接触加圧式測定器の他に、前記脆弱線の前記残存部分の肉厚を測定可能な別の測定器を備えたことを特徴とする脆弱線の残存肉厚測定装置。
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