JP5947669B2 - エアーバッグ用皮革およびエアーバッグカバー - Google Patents

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本発明は、エアーバッグ用皮革およびエアーバッグカバーに係り、特に、開裂用の溝が形成されているものに関する。
近年、自動車の内装の高級化指向にともない、革巻きハンドルやシフトノブに加えて、エアーバッグを内装しているホーンパッドやインパネなどの大型の部品に皮革を用いた装飾をするケースが増えてきている。
ホーンパッドやインパネの板状の基材には、予定破断線(開裂用の溝)としてのスリットが設けられている。スリットが設けられていることにより、エアーバッグが膨張(展開)するときホーンパッドやインパネが速やかに破断して開裂するようになっている。革(皮革)は、基材の表側(搭乗者側)を覆うようにして接着により基材に貼り付けられているが、皮革が予定破断線からのホーンパッドやインパネ(基材)の開裂を妨げるものであってはならない。
そこで、基材の予定破断線の位置に合わせて、皮革にも脆弱部(開裂部)を設けることが必要になる。なお、皮革のかもしだす高級感を損なわないようにするために、自動車の運転者や搭乗者から見えないようにして、脆弱部を設ける必要がある。脆弱部として、たとえば、皮革の裏側(基材に接着される側の面)に、基材の破断予定線に合わせてハーフカット(皮革に所定の厚さの残部を残すカット)のスリット(溝)を入れる方式が採用されている。
皮革に溝を入れる場合、溝が入れられる部位(溝が形成される部位)における皮革の残部の厚さ(溝部における皮革の残厚)を適切で正確な値にする必要がある。皮革の残部が厚すぎると、エアーバッグが膨張するときに、ホーンパッドやインパネ(基材)が予定破断線のところから破断せず、皮革がエアーバッグの膨張を妨げるおそれがあり、さらに、皮革の破断により、皮革の微細な破片が散乱することになる、一方、皮革の残部の厚さが薄すぎると、皮革の表面(運転者等が見る側)に溝の位置を示す線(線状の皮革の盛り上がりや凹み)が現れてしまい、皮革がかもしだす高級感を損なわれてしまう。
また、皮革は繊維構造を持っており、皮革(たとえば牛)の産地、皮革の採取部位等によって皮革の繊維構造が変化している。したがって、予定破断線のところから皮革を破断させるためには、溝部における皮革の残厚をしっかりと管理することが重要である。
そこで、XYプロッタ(水平方向であるX軸方向およびY軸方向にプログラムで指定される軌跡の通りにサーボモータ等のアクチュエータでヘッドを移動する装置)のヘッドにナイフ(刃物)を取り付けて、皮革に溝を形成する装置(皮革溝形成装置)が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
また、特許文献1、特許文献2には、ホーンパッドやインパネの板状の基材に貼り付けられた皮革(製品となっている皮革)とは別個に、試験片(ダンベル)を生成し、この試験片にも皮革と同様な溝を設け、この試験片に設けられた溝の深さ(溝が形成された部位における試験片の残部の厚さ)を測定し、この測定値を、皮革の溝が形成された部位における皮革の厚さとみなしているものが示されている。
すなわち、ホーンパッドやインパネの板状の基材に貼り付けられた皮革に形成された溝の厚さを測定すると、この測定によって皮革の表面(ホーンパッドやインパネの板状の基材に接している面とは反対側の面で、自動車等の運転者から良く見える面)に皺が生成され、ホーンパッドやインパネの外観が悪化してしまう。そこで、皮革そのものの溝部の厚さを測定する代わりに、試験片の溝部の厚さを測定し、ホーンパッドやインパネの板状の基材に貼り付けられた皮革の溝の深さを管理しているのである。
特開2011−74243号公報 特開2008−233054号公報
しかし、従来のような試験片を別個に生成して皮革の溝の厚さを管理する方式では、ホーンパッドやインパネの板状の基材に貼り付けられた皮革に加えて試験片を皮革の素材から切断して生成する必要があり、製品として使用される皮革の切断に加えて、製品として使用しない試験片の切断にも工数を要してしまう。また、試験片を生成するので、皮革の素材が多く必要とされるという問題がある。
本発明は、前記問題点に鑑みてなされたものであり、見栄えを悪化させることなく溝の深さを管理することができ、製造工数を少なくすることができるとともに、皮革素材の使用量を低減することができるエアーバック用皮革とエアーバッグカバーとを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、板状の本体部と、前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成され、エアーバッグが展開したときに前記本体部を開裂させる第1の溝と、前記第1の溝の深さを測定する代わりのものとして、前記本体部の周辺の部位に形成された第2の溝とを有し、前記本体部は、中央部と、この中央部の周辺を囲んでいる縁部と、この縁部の外周の一部で前記縁部から外側に突出している突出部とを備えて構成されており、前記第1の溝は、前記中央部の裏面に形成されており、前記第2の溝は、前記突出部で前記第1の溝と同じ側の面に形成されており、前記エアーバッグの基材に設置されたときに、前記縁部が、前記基材の側壁部を覆い、前記中央部が、前記基材の、前記側壁部の内側の部位を覆い、前記突出部が、前記基材から離れるように構成されているエアーバッグ用皮革である。
請求項2に記載の発明は、溝を備えた板状の基材と、請求項1に記載のエアーバッグ用皮革とを有し、前記基材を覆うようにして前記エアーバッグ用皮革が前記基材に一体的に設けられており、前記皮革の厚さ方向から見ると、前記基材の溝と、前記皮革の第1の溝とがお互いにほぼ重なっており、前記皮革の突出部には、識別符号が付されており、前記中央部と前記縁部とが接着剤によって前記基材に接着されており、前記突出部の前記識別符号が付されている部位と前記第2の溝が形成されている部位とは、前記基材から離れているエアーバッグカバーである。
請求項3に記載の発明は、板状の本体部と、前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成され、エアーバッグが展開したときに前記本体部を開裂させる第1の溝と、前記第1の溝の深さを測定する代わりのものとして、前記本体部の周辺の部位に形成された第2の溝とを有し、前記本体部は、中央部と、この中央部の周辺を囲んでいる縁部を備えて構成されており、前記第1の溝は、前記中央部の裏面に形成されており、前記縁部には一対のスリットが形成されており、この一対のスリットは、前記縁部の幅方向に延び、前記縁部の長手方向で所定の間隔をあけて設けられており、前記第2の溝は、前記一対のスリットの間の前記縁部の部位に形成されているエアーバッグ用皮革である。
本発明によれば、見栄えを悪化させることなく溝の深さを管理することができ、製造工数を少なくすることができるとともに、皮革素材の使用量を低減することができるという効果を奏する。
本発明の実施形態に係るエアーバッグカバーの概略構成を示す図であり、(b)は(a)におけるI−I断面を示す図である。 本発明の実施形態に係るエアーバッグカバーに使用される皮革の概略構成を示す図である。 皮革素材から複数枚の皮革を切り出すネスティングの例を示す図である。 エアーバッグカバーの端部(縁部)の断面を示す図である。 エアーバッグカバーの別の端部(縁部)の断面を示す図である。 溝が形成されている部位における皮革の厚さを測定する測定装置の概要を示す図である。 変形例に係るエアーバッグカバーの概略構成を示す図である。 変形例に係るエアーバッグカバーの概略構成を示す図である。
本発明の実施形態に係るエアーバッグカバー(たとえばホーンパッド)1は、たとえば、自動車のステアリングホイールの中央部に設けられており、図1(a)に示すエアーバッグカバー1の奥(図1(a)の紙面の奥側)には、エアーバッグのユニット(エアーバッグ;図示せず)が設けられている。
また、エアーバッグカバー1は、基材3とこの基材3に接着剤や粘着剤を用いて貼り付けられた皮革(たとえば、牛革等の天然皮革;エアーバッグ用皮革)5とを備えて構成されている。基材3の厚さ方向の一方の面は平面ではない曲面状で板状に形成されており、基材3の厚さ方向の他方の面(自動車の運転者とは反対側に位置する面)には、たとえば「V」字状の溝(予定破断線)7が延びて形成されている。
皮革5の厚さ方向の一方の面(たとえば裏面)には、第1の溝(脆弱部;開裂用溝)11が延びて形成されている。皮革5は、この厚さ方向が基材3の厚さ方向と一致し、基材3の表面(厚さ方向の一方の面)を覆うようにして基材3に一体的に設けられており、皮革5や基材3の厚さ方向から見ると、図1(a)に示すように基材3の溝7と皮革5の第1の溝11とがお互いに重なっている。
そして、エアーバッグが膨張(展開)するときホーンパッド1が各溝7,11のところで速やかに破断して開裂するようになっている。なお、第1の溝11は、皮革5の床面に形成されており、ホーンパッド1では、皮革5の床面が基材3に接触しており、皮革5の銀面が、運転者に面している。
ここで、皮革5の床面と銀面について説明する。皮革5としてたとえば牛皮を考えた場合、銀面とは牛の表皮面に相当する面をいい、床面とは、牛の肉側の面をいう。また、皮革5を構成している繊維成分は、銀面側では密になっており、床面側では粗くなっている。したがって、銀面側では、引っ張り強度等の機械的強度が高く、床面側では、機械的強度が低くなっている。
皮革5は、図2等で示すように、所定の厚さの板状の本体部9に、第1の溝(開裂用溝)11と、第2の溝(ダミー溝)13とを形成して備えて構成されている。
第1の溝11は、本体部9の中央部であって本体部9の厚さ方向の一方の面に形成されており、エアーバッグが展開したときに本体部9を開裂させるようになっている。すなわち、エアーバッグが展開したときに、本体部9が第1の溝11のところで破断するようになっている。
第2の溝13は、第1の溝11の深さ(第1の溝11が形成されている部位における本体部9の残部の厚さ)を測定する代わりのものとして(直接測定することを避けるためのものとして)本体部9に設けられている。また、第2の溝13は、本体部9の周辺の部位であって本体部9の厚さ方向の一方の面に、第1の溝11と同一条件で、第1の溝11と同一の加工治具によって、ほぼ同じ深さで形成されている。
そして、第1の11溝の深さの測定を希望するとき、第1の溝11の深さを測定する代わりに、第2の溝13の深さ(第2の溝13が形成されている部位における本体部9の残部の厚さ)を測定し、この測定した第2の溝13の深さを第1の溝11の深さ(第1の溝11が形成されている部位における本体部9の残部の厚さ)とみなすようにしている。
第2の溝13の深さの測定は、たとえば、特許文献2に記載されている方式でなされる。すなわち、図6に示すように、基台27に皮革5を載置し、このときに、基台27の稜線部のところに皮革5の溝13を位置させて、溝13を開き、この開いた溝13のところの皮革5の厚さを、測定子29で計測することで、皮革5に形成された溝13の深さ(第2の溝13が形成されている部位における皮革5の残部の厚さ)を測定する。
なお、測定子29が、溝13の深さを測定するときに、皮革5に接触する接触形ものであってもよいし、光センサー等を用いた非接触形のものであってもよい。
また、本体部9の厚さは一定になっており、また、溝11,13が不具合なく生成されれば、第1の溝11が形成された本体部9の残部の厚さは、一定になっており、第2の溝13が形成された本体部9の残部の厚さは、第1の溝11が形成された本体部9の残部の厚さと同じ厚さで、一定になっている。
本体部9は、中央部15と、この中央部15の周辺を囲んでいる縁部17と、この縁部17の外周の一部で縁部17から外側(中央部15から離れる側)に突出している突出部19とを備えて構成されている。なお、縁部17は、たとえば、環状に形成されており、中央部15の全周を囲んでいる。
第1の溝11は、中央部15の裏面(厚さ方向の一方の面)に形成されており、第2の溝13は、突出部19で第1の溝11と同じ側の面(裏面)に形成されている。
なお、皮革5の中央部15は、皮革5を基材3に設置しことで生成されたエアーバッグカバー1を自動車に設置したときに、図1(a)で示すように、運転者からよく見えるようになっている。
一方、縁部17は、エアーバッグカバー1において、図4や図5で示すように、基材3の周囲(側壁部)を覆っており、運転者からはほとんど見えないようになっている。さらに、突出部19は基材3の裏側に隠れており、運転者から見えないようになっている。
皮革5の突出部19には、識別符号(たとえば、QRコード(登録商標))21が付されている。識別符号21は、たとえば、各溝11,13が設けられている面と同じ側の面に設けられている。
また、図4や図5で示すように、中央部15と縁部17とが接着剤等によって基材3に接着されており、突出部19の識別符号21が付されている部位と第2の溝13が形成されている部位とは、厚さ方向の面が基材3に非接着になっており、基材3から離れている。
突出部19は、たとえば、矩形状に形成されており、第2の溝13は、突出部19の基端側(縁部17側)で、突出部19の幅方向(突出部19の突出方向に対して直交する方向)に延びて、突出部19の全幅にわたって形成されている。識別符号21は、第2の溝13よりも突出部19の先端側に設けられている。
ここで、エアーバッグ用皮革5の製造方法等について説明する。
エアーバッグ用皮革5は、図3で示すように、1枚の皮革素材23から複数枚切り出される。
まず、図3で示すように、皮革素材23から、抜き型(トムソン型)を用いて複数枚の皮革5を切り出す。これらの切り出された各皮革5には、溝11,13が形成されていない。
続いて、各皮革5のそれぞれに、抜き型とは別のカッターを用いて溝11,13を形成する。
続いて、切り出された各皮革5に識別符号21を設け、各皮革5における第2の溝13のところにおける残部の厚さを測定する(図6参照)。
続いて、この測定で得られた残部の厚さの値を皮革5の製造年月日とともに識別符号21に対応させて、たとえばコンピュータのメモリに記憶(保管)しておく。
続いて、皮革5を基材3に設置し、エアーバッグカバー1が生成される。
ところで、カッターを用いて皮革5に溝11,13を設ける場合、所定の枚数の皮革5に溝11,13を設ける毎にカッターを交換する必要がある。
そこで、カッターの設置後この設置されたカッターを次のカッターに交換するまでの間に溝11,13が形成された各エアーバッグ用皮革5のうちの1枚目のエアーバッグ用皮革5と、前記カッターの設置後この設置されたカッターを次のカッターに交換するまでの間に溝11,13が形成された各エアーバッグ用皮革5のうちの最後の1枚のエアーバッグ用皮革5とについて、第2の溝13が形成されている部位における皮革5の残部の厚さを測定するようにしてもよい。
たとえば、1つのカッターで100枚の皮革5に溝11,13を形成するとすると、上記1つのカッターの交換後に溝11,13が形成された1枚目の皮革5と、上記1つのカッターの交換後に溝11,13が形成された100枚目の皮革5とに関してのみ、第2の溝13が形成されている部位における皮革5の残部の厚さを測定するようにしてもよい。
そして、抜き取り検査の態様によって、第2の溝13の深さ(皮革5の残部の厚さ)を測定するようにしてもよい。
また、たとえば、1つのカッターで100枚の皮革5に溝11を形成するとすると、上記1つのカッターの交換後に溝11が形成された1枚目の皮革5と、上記1つのカッターの交換後に溝11が形成された100枚目の皮革5とにのみ、突出部19と第2の溝13とを設け、上記1枚目のエアーバッグ用皮革5と上記100枚目のエアーバッグ用皮革5以外の皮革(上記カッターの設置後この設置されたカッターを次のカッターに交換するまでの間に切り出される各エアーバッグ用皮革のうちの2枚目のエアーバッグ用皮革〜最後から2枚目のエアーバッグ用皮革;2枚目〜99枚目の皮革)5には、突出部19と第2の溝13とを設けないようにしてもよい。これにより、カッターに交換する周期を長くすることができる。
また、上記2枚目〜99枚目の皮革5で突出部19を設け、第2の溝13の形成を省略してもよい(第2の溝13を設けないようにしてもよい)。
また、識別符号21は、上記1枚目のエアーバッグ用皮革5と上記最後の1枚のエアーバッグ用皮革5のみに設けてもよいし、これに加えて、2枚目のエアーバッグ用皮革〜最後から2枚目のエアーバッグ用皮革5に設けてもよい。2枚目のエアーバッグ用皮革〜最後から2枚目のエアーバッグ用皮革5に設けられた識別符号21には、上記1枚目のエアーバッグ用皮革5もしくは上記最後の1枚のエアーバッグ用皮革5に設けられる識別符号21と同じものが付されるものとする。
また、上記説明では、突出部19と第2の溝13との形成と溝13のおける皮革5の残部の厚さとを、カッターの交換に合わせて行っているが、カッターの交換に合わせて行うことに代えてもしくは加えて、1日の創業(稼動)開始直後と、1日の創業(稼動)終了直前とに行うようにしてもよい。
エアーバッグ用皮革5によれば、エアーバッグが展開したときに本体部9を開裂させる第1の溝11と、本体部9の縁部に形成された第2の溝13とを備えており、第1の溝11の深さの測定を希望するとき、第1の溝11の深さを測定する代わりに、第2の溝13の深さを測定し、この測定した第2の溝13の深さを第1の溝11の深さとみなすようにしているので、皮革5の表面(基材3に接している面とは反対側の面で、自動車等の運転者から良く見える面)に皺が生成されることがなくなり、見栄えが悪化することがなくなる。
また、溝11の深さ(第1の溝11が形成された部位における皮革5の厚さ)を管理するために使用する試験片が存在しないので、皮革5の製造工数を少なくすることができ、皮革素材23の使用量を少なくすることができる。また、皮革5によれば、従来のように試験片が存在しないので、試験片の保管が不要になる。
また、エアーバッグ用皮革5によれば、本体部9が、中央部15とこの中央部15の周辺を囲んでいる縁部17とこの縁部17の外周の一部で縁部17から外側に突出している突出部19とを備えて構成されており、第2の溝13が突出部19に形成されているので、第2の溝13が第1の溝11から大きく離れており、第1の溝11に影響を与えることなく第2の溝13の深さを測定することができる。また、エアーバッグが膨張して皮革5が第1の溝11のところで開裂したときであっても、第2の溝13はそのまま残る。そして、第1の溝11での開裂を解析する場合、第2に溝13を用いて上記解析をすることができる。
また、エアーバッグ用皮革5によれば、突出部19の識別符号21が付されている部位と第2の溝13が形成されている部位とが、基材3から離れているので、エアーバッグカバーの皮革5に付されている識別符号21を容易に見ることができる。また、識別符号21のほうが第2の溝13よりも突出部19の先端側に設けられているので、識別符号21を見ようとするとき、図5(b)で示すように、第2の溝13のところで突出部19が曲がりやすくなっており、識別符号21をさらに容易に見ることができる。
ところで、皮革5の形態を適宜変更してもよい。たとえば、図7で示すように、突出部19等の位置を変えてもよいし、突出部19、第2の溝13、識別符号21を、1枚の皮革5に複数設けてもよい。
また、図8で示すように、突出部19を形成することなく、縁部17の一部に、第2の溝13と識別符号21とを設けてもよい。
すなわち、皮革5において、本体部9が、中央部15と、この中央部15の周辺を囲んでいる縁部17を備えて構成されており、第1の溝11が、中央部15の裏面に形成されており、縁部17に一対のスリット(切り込み)25が形成されているようにしてもよい。
一対のスリット25は、縁部17をこの厚さ方向で貫通しており、縁部17の幅方向に延びており、縁部17の長手方向で所定の間隔をあけて設けられている。なお、スリット25は、この延伸方向の一端は、縁部17の外周までとどいているが、延伸方向の他端は、中央部15から僅かに離れている。第2の溝13は、一対のスリット25の間の縁部17の部位に形成されている。
なお、上記説明では、ホーンパッド1を例に掲げて説明したが、助手席のダッシュボード等の他のものに、エアーバッグカバーを採用してもよい。
1 エアーバッグカバー(ホーンパッド)
3 基材
5 エアーバッグ用皮革
7 溝
9 本体部
11 第1の溝
13 第2の溝
15 中央部
17 縁部
19 突出部
21 識別符号
25 スリット

Claims (3)

  1. 板状の本体部と、
    前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成され、エアーバッグが展開したときに前記本体部を開裂させる第1の溝と、
    前記第1の溝の深さを測定する代わりのものとして、前記本体部の周辺の部位に形成された第2の溝とを有し、
    前記本体部は、中央部と、この中央部の周辺を囲んでいる縁部と、この縁部の外周の一部で前記縁部から外側に突出している突出部とを備えて構成されており、
    前記第1の溝は、前記中央部の裏面に形成されており、
    前記第2の溝は、前記突出部で前記第1の溝と同じ側の面に形成されており、
    前記エアーバッグの基材に設置されたときに、前記縁部が、前記基材の側壁部を覆い、前記中央部が、前記基材の、前記側壁部の内側の部位を覆い、前記突出部が、前記基材から離れるように構成されていることを特徴とするエアーバッグ用皮革。
  2. 溝を備えた板状の基材と、
    請求項1に記載のエアーバッグ用皮革と、
    を有し、前記基材を覆うようにして前記エアーバッグ用皮革が前記基材に一体的に設けられており、前記皮革の厚さ方向から見ると、前記基材の溝と、前記皮革の第1の溝とがお互いにほぼ重なっており、
    前記皮革の突出部には、識別符号が付されており、
    前記中央部と前記縁部とが接着剤によって前記基材に接着されており、
    前記突出部の前記識別符号が付されている部位と前記第2の溝が形成されている部位とは、前記基材から離れていることを特徴とするエアーバッグカバー。
  3. 板状の本体部と、
    前記本体部の厚さ方向の一方の面に形成され、エアーバッグが展開したときに前記本体部を開裂させる第1の溝と、
    前記第1の溝の深さを測定する代わりのものとして、前記本体部の周辺の部位に形成された第2の溝とを有し、
    前記本体部は、中央部と、この中央部の周辺を囲んでいる縁部を備えて構成されており、
    前記第1の溝は、前記中央部の裏面に形成されており、
    前記縁部には一対のスリットが形成されており、この一対のスリットは、前記縁部の幅方向に延び、前記縁部の長手方向で所定の間隔をあけて設けられており、
    前記第2の溝は、前記一対のスリットの間の前記縁部の部位に形成されていることを特徴とするエアーバッグ用皮革。
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