JP4833728B2 - 帯電防止塗り床およびコーティング剤 - Google Patents

帯電防止塗り床およびコーティング剤 Download PDF

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Description

本発明は、帯電防止塗り床と、前記帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層の直下に積層される下層を形成するためのコーティング剤に関するものである。
半導体製造工程等の、高度の防塵が要求されるクリーンルームの床や、静電気スパークによって爆発や火災が発生するおそれのある溶剤やガス等を取り扱う工場の床等には、薬品や溶剤に対する耐性に優れる上、導電性を有し、帯電を防止する機能にも優れることが求められる。
そのため、前記床としては、モルタルやコンクリート等からなる下地上に、現場施工で形成される帯電防止塗り床が普及している。帯電防止塗り床は、前記下地上に、例えば、プライマ層、ガラス繊維のマットに樹脂を含浸させたベース層、目止め層等を、順に積層した上に、導電性を有するコーティング剤を、例えば、特許文献1に記載された表面コート層のように、ローラー刷毛を用いたローラー塗布や、コテを用いたコテ塗りその他の塗布方法で塗布したのち乾燥させ、さらに必要に応じて硬化させて、帯電防止層を形成することで施工される。
前記帯電防止塗り床のうち、帯電防止層のもとになるコーティング剤には、導電性を付与するために、例えば、カーボンブラック、グラファイト、酸化亜鉛等の導電性の粉末や繊維を分散させるのが一般的である。また、帯電防止塗り床の導電性を、面方向に均一化するため、例えば、特許文献2に記載されているように、前記帯電防止層の下に、カーボンペーパーに樹脂を含浸させた層(以下「カーボンペーパー層」と記載することがある)を介挿することも行われている。
特開平7−189467号公報(段落[0017]) 特開平6−2417号公報(請求項1、段落[0013]〜[0014])
ところが、現場作業で、薄く、かつ面積の大きいカーボンペーパーがずれたり、シワになったり、あるいは折れ曲がったりするのを防止しながら、その全面に、粘度の高い樹脂を塗り拡げて含浸させる作業を行うのは、決して容易ではなく、施工後のカーボンペーパー層が、下地に対して浮きを生じやすい。そして、浮きを生じた場合には、工具等を落とす等して、形成後の塗り床に衝撃が加えられた際に、前記塗り床の、カーボンペーパー層を含む、表面側の層がはく離しやすくなるという問題を生じる。
また、前記のように作業が容易でないカーボンペーパー層の形成工程が加わる分だけ、工数が増加して、帯電防止塗り床の、現場施工での作業性が低下したり、多量のカーボンペーパーを必要とするため、施工コストが高くついたりするという問題もある。
本発明の目的は、薬品や溶剤に対する耐性に優れていることに加えて、カーボンペーパー層を含まないため、耐衝撃性に優れ、かつ、作業性が低下したり、施工コストが高くついたりしない上、前記カーボンペーパー層を含まないにも拘らず、面方向の導電性が均一化されているため、帯電防止性能に優れる帯電防止塗り床と、前記帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層の直下に積層される、目止め層等の下層を形成するためのコーティング剤とを提供することにある。
請求項1記載の発明は、バインダ樹脂中に、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上である導電性繊維が分散されて、導電性が付与された、前記帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層と、バインダ樹脂中に、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である導電性繊維が分散されて、導電性が付与された、前記仕上げ層の直下に積層される下層とを備えることを特徴とする帯電防止塗り床である。
本発明では、従来の帯電防止層に相当する仕上げ層に含まれる、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上という、比較的、繊維長の短い導電性繊維が、仕上げ層の表面に表出したり、分布に偏りを生じたりせず、前記仕上げ層中に、均一に分散されるため、特に、仕上げ層の、主として厚み方向の導電性を、前記仕上げ層の面方向において均一化することができる。
また、前記仕上げ層の直下に、目止め層等として積層される下層に含まれる、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上という、比較的、繊維長の長い導電性繊維によって、前記下層と、その上に積層された仕上げ層の、面方向の導電性を向上させることができる。したがって、本発明の帯電防止塗り床は、従来同様に、樹脂バインダを含む塗り床であって、薬品や溶剤に対する耐性に優れている上、カーボンペーパー層を含まないにも拘らず、面方向の導電性が均一化されており、帯電防止性能にも優れている。
また、両層は、いずれも、バインダ樹脂中に、導電性繊維が分散されたコーティング剤を、ローラー塗布やコテ塗り等して形成され、カーボンペーパー層を含まないため、前記カーボンペーパー層を含む従来の帯電防止塗り床のように、耐衝撃性が低かったり、作業性が低下したり、施工コストが高くついたりしない。その上、仕上げ層に含まれる導電性繊維は、先に説明したように、仕上げ層の表面に表出したり、分布に偏りを生じたりしにくいため、本発明の帯電防止塗り床は、外観にも優れている。
なお、本発明の帯電防止塗り床において、仕上げ層の導電性と、外観とを、さらに向上することを考慮すると、前記仕上げ層に分散させる導電性繊維の割合は、請求項2に記載したように0.1〜0.5重量%であるのが好ましい。また、先に説明したように、比較的、長い導電性繊維を、下層中に、できるだけ均一に分散させると共に、前記下層の導電性を、さらに向上させることを考慮すると、下層に分散させる導電性繊維の割合は、請求項3に記載したように1〜10重量%であるのが好ましい。
また、本発明の帯電防止塗り床を、現場施工によって、効率よく施工することや、あるいは、施工後の帯電防止塗り床の、薬品や溶剤に対する耐性を、さらに向上させることを考慮すると、仕上げ層、および下層のうち少なくとも一方は、請求項4に記載したように、導電性繊維と、バインダ樹脂としてのラジカル重合性樹脂とを含むコーティング剤を塗布した後、前記ラジカル重合性樹脂をラジカル重合させて形成されているのが好ましい。
本発明の構成は、従来同様に、ガラス繊維のマットに樹脂を含浸させたベース層を含む帯電防止塗り床に適用することができる。すなわち請求項5記載の発明は、ガラス繊維のマットに樹脂を含浸させたベース層上に、下層、および仕上げ層が、順に積層されている請求項1〜4のいずれかに記載の帯電防止塗り床である。
請求項6記載の発明は、帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層の直下に積層される下層を形成するためのコーティング剤であって、バインダ樹脂中に、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である導電性繊維が分散されたことを特徴とするものである。前記本発明のコーティング剤を用いれば、先に説明したように、帯電防止性能等に優れた本発明の帯電防止塗り床を、ローラー塗布やコテ塗り等の塗布方法により、現場施工で施工することができる。
本発明のコーティング剤において、比較的、長い導電性繊維を、下層中に、できるだけ均一に分散させると共に、前記下層の導電性を、さらに向上させることを考慮すると、下層に分散させる導電性繊維の割合は、請求項7に記載したように1〜10重量%であるのが好ましい。また、本発明の帯電防止塗り床を、現場施工によって、効率よく施工すること等を考慮すると、バインダ樹脂は、請求項8に記載したように、ラジカル重合性樹脂であるのが好ましい。
本発明によれば、薬品や溶剤に対する耐性に優れていることに加えて、カーボンペーパー層を含まないため、耐衝撃性に優れ、かつ、作業性が低下したり、施工コストが高くついたりしない上、前記カーボンペーパー層を含まないにも拘らず、面方向の導電性が均一化されているため、帯電防止性能に優れる帯電防止塗り床と、前記帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層の直下に積層される、目止め層等の下層を形成するためのコーティング剤とを提供することができる。
図1は、本発明の帯電防止塗り床1の、実施の形態の一例を示す、部分切り欠き斜視図である。図1を参照して、この例の帯電防止塗り床1は、モルタルやコンクリート等からなる下地2上に、順に積層された、プライマ層3、ベース層4、下層5、および仕上げ層6を備えている。前記のうちプライマ層3、およびベース層4は、従来同様に構成することができる。
すなわち、プライマ層3は、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等の硬化性樹脂、中でも、現場施工での作業性を考慮して、室温(5〜35℃)で硬化させることができるラジカル重合性樹脂や2液硬化型樹脂、湿気硬化型樹脂等を、バインダ樹脂として含むコーティング剤を、下地2上に、ローラー塗布やコテ塗り等の塗布方法で塗布した後、前記樹脂を硬化させて形成することができる。また、ベース層4は、ガラス繊維のマットに、前記と同様の硬化性樹脂等の樹脂を含浸させた後、硬化させて形成することができる。
下層5は、バインダ樹脂中に、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である導電性繊維が分散された、本発明のコーティング剤を、前記ベース層4上に、ローラー塗布やコテ塗り等の塗布方法で塗布した後、バインダ樹脂を硬化させて形成される。導電性繊維の、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上に限定されるのは、前記成分の割合が70%未満では、繊維長が短いため、先に説明した、下層5と、その上に積層される仕上げ層6の、面方向の導電性を向上させることによって、帯電防止塗り床の帯電防止性能を改善する効果が得られないためである。
その主な原因としては、導電性繊維が短すぎると、下地であるベース層4を形成するガラス繊維のマットの繊維間に、バインダ樹脂と共に充てんされて、下層5の面方向の導電性を向上させるために寄与しない導電性繊維の割合が増加することが考えられる。
導電性繊維における、繊維長500μm以上の成分の割合の上限は、100%である。すなわち、下層5に分散させる導電性繊維は、その全数が、繊維長500μm以上の成分であっても構わない。
また、下層5に分散させる導電性繊維の、繊維長の上限および下限は、特に限定されないが、前記繊維長の上限は10mm、下限は100μmであるのが好ましい。繊維長が、前記範囲を超える長い導電性繊維を含む導電性繊維は、下層5中に、均一に分散させるのが容易でなくなるおそれがある。また、繊維長が、前記範囲未満である短い導電性繊維は、導電性の付与に殆ど寄与しないため、下層5と、その上に積層される仕上げ層6の、面方向の導電性を向上させることによって、帯電防止塗り床の帯電防止性能を改善する効果が得られないおそれがある。
本発明の、下層5用のコーティング剤、および前記コーティング剤を用いて形成される下層5における、導電性繊維の割合は1〜10重量%であるのが好ましい。導電性繊維の割合が、前記範囲未満では、下層5の導電性を向上させる効果が十分に得られないおそれがあり、前記範囲を超える場合には、導電性繊維を、下層5中に、均一に分散させるのが容易でなくなるおそれがある。
下層5は、目止め層として機能させる場合、下地であるベース層4の、ガラス繊維のマットの、繊維による凹凸を目止めして、仕上げ層6を形成する下地を平滑化できれば良く、その厚みは特に限定されないが、前記下層5のもとになるコーティング剤が、溶剤等の、揮発性の成分を含まない場合には、前記コーティング剤の、単位面積あたりの塗布量で表して0.10〜1.0kg/m2とするのが好ましい。
塗布量が、前記範囲未満では、下地であるベース層4の、ガラス繊維のマットの、繊維による凹凸を、十分に目止めすることができないおそれがあり、前記範囲を超えても、それ以上の効果が得られないだけでなく、余剰のコーティング剤を塗布しなければならないため、施工コストが高くつくおそれがある。なお、ベース層4と下層5との間に、前記下層5とは別に、目止め層を形成しても良く、その場合、下層5の厚みは、前記範囲外であってもよい。
仕上げ層6は、バインダ樹脂中に、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上である導電性繊維が分散されたコーティング剤を、前記下層5上に、ローラー塗布やコテ塗り等の塗布方法で塗布した後、バインダ樹脂を硬化させて形成される。導電性繊維の、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上に限定されるのは、前記成分の割合が80%未満では、相対的に、繊維長が500μm以上の成分の割合が多くなり、前記長い導電性繊維が、仕上げ層6の表面に表出したり、分布に偏りを生じたりして、帯電防止塗り床の外観が悪くなるためである。
導電性繊維における、繊維長500μm未満の成分の割合の上限は、100%である。すなわち、仕上げ層6に分散させる導電性繊維は、その全数が、繊維長500μm未満の成分であっても構わない。
また、仕上げ層6に分散させる導電性繊維の、繊維長の上限および下限は、特に限定されないが、前記繊維長の上限は2mm、下限は100μmであるのが好ましい。繊維長が、前記範囲を超える長い導電性繊維を含む導電性繊維は、導電性繊維が、仕上げ層6の表面に表出したり、分布に偏りを生じたりして、帯電防止塗り床の外観が悪くなるおそれがある。また、また、繊維長が、前記範囲未満である短い導電性繊維は、導電性の付与に殆ど寄与しないため、仕上げ層6の導電性を向上させる効果が不十分になるおそれがある。
前記仕上げ層6用のコーティング剤、および前記コーティング剤を用いて形成される仕上げ層6における、導電性繊維の割合は0.1〜0.5重量%、特に0.2〜0.3重量%であるのが好ましい。導電性繊維の割合が、前記範囲未満では、仕上げ層6の導電性を向上させる効果が十分に得られないおそれがあり、前記範囲を超える場合には、導電性繊維が、仕上げ層6の表面に表出したり、分布に偏りを生じたりして、帯電防止塗り床の外観が悪くなるおそれがある。
仕上げ層6の厚みも、特に限定されないが、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤が、溶剤等の、揮発性の成分を含まない場合には、前記コーティング剤の、単位面積あたりの塗布量で表して0.10〜2.0kg/m2とするのが好ましい。
塗布量が、前記範囲未満では、下地である下層5の、導電性繊維による凹凸が、仕上げ層6の表面に表出したりして、帯電防止塗り床の外観が悪くなるおそれがあり、前記範囲を超えても、それ以上の効果が得られないだけでなく、余剰のコーティング剤を塗布しなければならないため、却って、帯電防止塗り床の導電性が低下したり、施工コストが高くついたりするおそれがある。また、下層5に分散させた導電性繊維による、面方向の導電性を向上する効果が、仕上げ層6の表面まで及ばず、帯電防止塗り床の帯電防止性能を改善する効果が十分に得られないおそれもある。
下層5および仕上げ層6に分散させる導電性繊維としては、繊維状で、かつ導電性を有する種々の導電性繊維が、いずれも使用可能であるが、前記両層に、良好な導電性を付与することを考慮すると、体積固有抵抗が105Ω・cm以下の繊維が好ましく、前記導電性や、あるいは汎用性等を考慮すると、カーボン繊維、ステンレス繊維、導電性チタン酸カリウム繊維等が好ましい。
なお、本明細書では、導電性繊維における、繊維長500μm以上の成分の割合や、繊維長500μm未満の成分の割合、あるいは繊維長の上限や下限等の、導電性繊維の繊維長の分布を、前記導電性繊維のサンプルを採取し、顕微鏡で拡大して計数した結果でもって表すこととする。
導電性繊維と共に、下層5および仕上げ層6を形成するバインダ樹脂としては、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂等の硬化性樹脂、中でも、現場施工での作業性を考慮して、室温(5〜35℃)で硬化させることができるラジカル重合性樹脂や2液硬化型樹脂、湿気硬化型樹脂等が挙げられ、特に、導電性繊維を分散させてコーティング剤としたときに、前記室温で、ローラー塗布やコテ塗り等の塗布方法に適した粘度の液状を呈することができるラジカル重合性樹脂が好ましい。
ラジカル重合性樹脂としては、例えば、ビスフェノール系ビニルエステル樹脂、ノボラック系ビニルエステル樹脂、変性ノボラック系ビニルエステル樹脂、臭素化ビスフェノール系ビニルエステル樹脂、イソフタル酸系不飽和ポリエステル樹脂、ビスフェノール系不飽和ポリエステル樹脂、ヘッド酸系不飽和ポリエステル樹脂、メタクリル酸メチル等が挙げられ、特に、薬品や溶剤に対する耐性、汎用性等を考慮すると、ノボラック系ビニルエステル樹脂が好ましい。
下層5、および仕上げ層6には、前記各成分に加えて、さらに、必要に応じて、着色剤、導電性粉末その他、各種の添加剤を含有させても良い。また、前記下層5、および仕上げ層6のもとになる本発明のコーティング剤には、前記各成分に加えて、さらに、必要に応じて、レベリング剤、溶剤、反応性希釈剤その他、各種の添加剤を含有させてもよい。
本発明の帯電防止塗り床1は、前記下層5、および仕上げ層6を有していれば、それ以外の層構成は、図1の例のものには限定されない。その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、適宜、設計変更することができる。
《実施例1》
コンクリート製の下地2上に、プライマ層3用のコーティング剤としてのウレタン樹脂プライマ〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコート(登録商標)C908A〕を、単位面積あたりの塗布量が約0.2kg/m2となるようにローラー塗布し、硬化させてプライマ層3を形成した。
次に、前記プライマ層3上に、ガラス繊維のマット〔富士ファイバーグラス(株)製のガラスチョップドストランドマットMC300A〕を、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕によって貼り付けると共に、含浸させ、硬化させてベース層4を形成した。ノボラック系ビニルエステル樹脂の、単位面積あたりの塗布量は約0.8kg/m2とした。
次に、導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%、繊維長の上限が2mm、下限が100μmとなるように調整したものを用意し、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で5:95の割合で混練して、下層5用のコーティング剤を調製した。そして、前記コーティング剤を、ベース層4上に、単位面積あたりの塗布量が0.3kg/m2となるようにコテ塗りし、硬化させて下層5を形成した。
次に、導電性繊維として、前出のカーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%、繊維長の上限が600μm、下限が10μmとなるように調整したものを用意し、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.25:99.75の割合で混練して、仕上げ層6用のコーティング剤を調製した。そして、前記コーティング剤を、下層5上に、単位面積あたりの塗布量が0.2kg/m2となるようにローラー塗布し、硬化させて仕上げ層6を形成して、帯電防止塗り床1を施工した。
《比較例1》
ベース層4上に、カーボンペーパー〔大阪ガスケミカル(株)製のS253〕を、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕によって貼り付けると共に、含浸させ、硬化させて、従来のカーボンペーパー層を形成して、下層5を省略すると共に、前記カーボンペーパー層の上に仕上げ層6を積層したこと以外は実施例1と同様にして、従来の、特許文献2に記載された帯電防止塗り床を再現した。カーボンペーパー層における、ノボラック系ビニルエステル樹脂の、単位面積あたりの塗布量は約1.0kg/m2とした。
《比較例2》
仕上げ層6を、カーボン繊維を配合しないノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕によって形成したこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。仕上げ層6における、ノボラック系ビニルエステル樹脂の、単位面積あたりの塗布量は0.2kg/m2とした。
《比較例3》
下層5を、カーボン繊維を配合しないノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕によって形成したこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。下層5における、ノボラック系ビニルエステル樹脂の、単位面積あたりの塗布量は0.3kg/m2とした。
実施例1、比較例1〜3で施工した帯電防止塗り床について、下記の試験を行って、特性を評価した。
《導電性評価I》
実施例1、比較例1〜3で施工した帯電防止塗り床の表面抵抗を、絶縁抵抗計〔三和電気計器(株)製のDM−1257〕と、NFPA(アメリカ防災協会)法に準拠した電極とを使用して、電極間距離:約90cm、測定温度:23℃、相対湿度:50%、印加電圧:500Vの条件で、前記NFPA法に準拠して測定した。測定点は10個所とし、下記の基準で、導電性を評価した。
◎:10個所全ての測定点で、表面抵抗が0.025〜50MΩであった。導電性極めて良好。
○:1〜3個所の測定点で、表面抵抗が50MΩを超えたが、残り9〜7個所の測定点では、表面抵抗が0.025〜50MΩであった。導電性良好。
△:1〜6個所の測定点では、表面抵抗が0.025〜50MΩであったが、残り9〜4個所の測定点では、表面抵抗が50MΩを超えた。導電性やや不良。
×:10個所全ての測定点で、表面抵抗が50MΩを超えた。導電性不良。
《耐衝撃性評価》
実施例1、比較例1〜3で施工した帯電防止塗り床の1個所に、1mの高さから、重さ1kgの鉄球を自然落下させる操作を、1回ごとに帯電防止塗り床の状態を観察しながら、5回、繰り返し行い、下記の基準で、耐衝撃性を評価した。
○:5回の落下でも、表面の傷以外に変化は見られなかった。耐衝撃性良好。
△:3回の落下で、浮きが見られた。耐衝撃性やや不良。
×:1回の落下で、浮きが見られた。耐衝撃性不良。
結果を表1に示す。
Figure 0004833728
表1より、従来の、カーボンペーパー層を含む帯電防止塗り床を再現した比較例1は、耐衝撃性が不良であるのに対し、実施例1は、耐衝撃性に優れる上、導電性が良好で、帯電防止性能に優れることが確認された。また、前記実施例1と比較例1の作業性を評価したところ、実施例1は、比較例1よりも作業性に優れることも確認された。さらに、仕上げ層6にカーボン繊維を配合しなかった比較例2、および下層5にカーボン繊維を配合しなかった比較例3と、前記実施例1とを比較した結果、両層に、共に、導電性繊維としてのカーボン繊維を配合して、はじめて、良好な導電性が得られることが確認された。
《実施例2、3、比較例4、5》
下層5のもとになるコーティング剤として、実施例1で使用したのと同じカーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例4)、1:99(実施例2)、10:90(実施例3)、または15:85(比較例5)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《実施例4〜6、比較例6、7》
下層5のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が85%、繊維長の上限が2.5mm、下限が200μmとなるように調整したものを用意し、前記下層5のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例6)、1:99(実施例4)、5:95(実施例5)、10:90(実施例6)、または15:85(比較例7)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《実施例7〜9、比較例8、9》
下層5のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が100%、繊維長の上限が3mm、下限が500μmとなるように調整したものを用意し、前記下層5のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例8)、1:99(実施例7)、5:95(実施例8)、10:90(実施例9)、または15:85(比較例9)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例10〜14》
下層5のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が20%、繊維長の上限が600μm、下限が10μmとなるように調整したものを用意し、前記下層5のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例10)、1:99(比較例11)、5:95(比較例12)、10:90(比較例13)、または15:85(比較例14)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例15〜19》
下層5のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が40%、繊維長の上限が1mm、下限が30μmとなるように調整したものを用意し、前記下層5のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例15)、1:99(比較例16)、5:95(比較例17)、10:90(比較例18)、または15:85(比較例19)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例20〜24》
下層5のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が60%、繊維長の上限が1.7mm、下限が70μmとなるように調整したものを用意し、前記下層5のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.5:99.5(比較例20)、1:99(比較例21)、5:95(比較例22)、10:90(比較例23)、または15:85(比較例24)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
先の実施例1と、実施例2〜9、比較例4〜24で施工した帯電防止塗り床について、下記の試験を行って、特性を評価した。
《導電性評価II》
実施例1〜9、比較例4〜24で施工した帯電防止塗り床の、仕上げ層6を積層する前の下層5の表面抵抗を、絶縁抵抗計〔三和電気計器(株)製のDM−1257〕と、針状電極とを使用して、電極間距離:10cm、測定温度:23℃、相対湿度:50%、印加電圧:250Vの条件で測定した。測定点は10個所とし、下記の基準で、導電性を評価した。
○:10個所全ての測定点で、表面抵抗が0.05MΩ未満であった。導電性良好。
△:1〜9個所の測定点では、表面抵抗が0.05MΩ未満であったが、残り9〜1個所の測定点では、表面抵抗が0.05MΩ以上であった。導電性やや不良。
×:10個所全ての測定点で、表面抵抗が5MΩを超えた。導電性不良。
《分散性評価》
カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、実施例1〜9、比較例4〜24で調製した、下層5のもとになるコーティング剤と同じ配合(総量300ml)で、ディスパータイプのかく拌機を用いて、回転数1000rpmで2分間、混練した後、カーボン繊維の分散状態を確認して、下記の基準で、分散性を評価した。
○:カーボン繊維が均一に分散していた。分散性良好。
△:カーボン繊維が均一に分散していなかった。分散性やや不良。
×:カーボン繊維と樹脂とを十分に混練できなかった。
結果を表2〜表7に示す。
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表2〜7より、下層5に分散させるカーボン繊維は、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である必要があること、下層5に分散させるカーボン繊維の割合は1〜10重量%であるのが好ましいことが確認された。
《実施例10、11、比較例25、26》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、実施例1で使用したのと同じカーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例25)、0.1:99.9(実施例10)、0.5:99.5(実施例11)、または0.75:99.25(比較例26)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《実施例12〜14、比較例27、28》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が90%、繊維長の上限が500μm、下限が5μmとなるように調整したものを用意し、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例27)、0.1:99.9(実施例12)、0.25:99.75(実施例13)、0.5:99.5(実施例14)、または0.75:99.25(比較例28)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《実施例15〜17、比較例29、30》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が100%、繊維長の上限が300μm、下限が1μmとなるように調整したものを用意し、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例29)、0.1:99.9(実施例15)、0.25:99.75(実施例16)、0.5:99.5(実施例17)、または0.75:99.25(比較例30)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例31〜35》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が30%、繊維長の上限が2mm、下限が100μmとなるように調整したものを用意し、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例31)、0.1:99.9(比較例32)、0.25:99.75(比較例33)、0.5:99.5(比較例34)、または0.75:99.25(比較例35)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例36〜40》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が50%、繊維長の上限が1.5mm、下限が50μmとなるように調整したものを用意し、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例36)、0.1:99.9(比較例37)、0.25:99.75(比較例38)、0.5:99.5(比較例39)、または0.75:99.25(比較例40)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
《比較例41〜45》
仕上げ層6のもとになるコーティング剤に分散させる導電性繊維として、カーボン繊維〔東邦テナックス(株)製のベスファイト(登録商標)チョップ〕の繊維長の分布を、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%、繊維長の上限が800μm、下限が20μmとなるように調整したものを用意し、前記仕上げ層6のもとになるコーティング剤として、前記カーボン繊維と、ノボラック系ビニルエステル樹脂〔SRIハイブリッド(株)製のグリップコートC155〕とを、重量比で0.05:99.95(比較例41)、0.1:99.9(比較例42)、0.25:99.75(比較例43)、0.5:99.5(比較例44)、または0.75:99.25(比較例45)の割合で混練したものを用いたこと以外は実施例1と同様にして、帯電防止塗り床を施工した。
先の実施例1と、実施例10〜17、比較例25〜45で施工した帯電防止塗り床について、先に説明した導電性評価Iと、下記の試験とを行って、特性を評価した。
《外観評価》
実施例1、10〜17、比較例25〜45と同じ各層を、コンクリート平板ブロック上に、順に積層し、温度23℃、相対湿度50%の条件で24時間、養生させた後、外観を観察して、下記の基準で評価した。
○:カーボン繊維の表出や分布の偏りは見られなかった。外観良好。
△:カーボン繊維がわずかに表出したり、偏ったりしてるのが見られた。外観やや不良。
×:カーボン繊維が表出したり、偏ったりしているのが見られた。外観不良。
結果を表8〜13に示す。
Figure 0004833728
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表8〜13より、仕上げ層6に分散させるカーボン繊維は、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上である必要があること、仕上げ層6に分散させるカーボン繊維の割合は0.1〜0.5重量%であるのが好ましいことが確認された。
本発明の帯電防止塗り床1の、実施の形態の一例を示す、部分切り欠き斜視図である。
符号の説明
1 帯電防止塗り床
2 下地
3 プライマ層
4 ベース層
5 下層
6 仕上げ層

Claims (8)

  1. 帯電防止塗り床であって、バインダ樹脂中に、繊維長500μm未満の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が80%以上である導電性繊維が分散されて、導電性が付与された、前記帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層と、バインダ樹脂中に、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である導電性繊維が分散されて、導電性が付与された、前記仕上げ層の直下に積層される下層とを備えることを特徴とする帯電防止塗り床。
  2. 仕上げ層に分散させる導電性繊維の割合が0.1〜0.5重量%である請求項1記載の帯電防止塗り床。
  3. 下層に分散させる導電性繊維の割合が1〜10重量%である請求項1または2記載の帯電防止塗り床。
  4. 仕上げ層、および下層のうち少なくとも一方が、導電性繊維と、バインダ樹脂としてのラジカル重合性樹脂とを含むコーティング剤を塗布した後、前記ラジカル重合性樹脂をラジカル重合させて形成されている請求項1〜3のいずれか1項に記載の帯電防止塗り床。
  5. ガラス繊維のマットに樹脂を含浸させたベース層上に、下層、および仕上げ層が、順に積層されている請求項1〜4のいずれか1項に記載の帯電防止塗り床。
  6. 帯電防止塗り床の最表面を構成する仕上げ層の直下に積層される下層を形成するためのコーティング剤であって、バインダ樹脂中に、繊維長500μm以上の成分の、繊維の全本数中に占める本数の割合が70%以上である導電性繊維が分散されたことを特徴とするコーティング剤。
  7. 導電性繊維の割合が1〜10重量%である請求項6に記載のコーティング剤。
  8. バインダ樹脂が、ラジカル重合性樹脂である請求項6または7に記載のコーティング剤。
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