JP4830602B2 - 車両用制動装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ブレーキ操作状態に応じて車輪に付与する全制動力を液圧ブレーキ装置による液圧制動力と回生ブレーキ装置による回生制動力との和によって達成する車両用制動装置に関するものである。
従来から、車両用制動装置として、特許文献1に示すように、マスタシリンダ25にてブレーキ操作に応じた基礎液圧を発生し、同発生した基礎液圧を当該マスタシリンダ25と液圧制御弁32を介在した油経路によって連結された各車輪23のホイールシリンダ30に付与し同各車輪23に基礎液圧制動力を発生させるとともに、ポンプ38を駆動させることによって形成する制御液圧をホイールシリンダ30に付与して同ホイールシリンダ30に対応する車輪23に制御液圧制動力を発生可能な液圧ブレーキ装置11と、ブレーキ操作の状態に対応した回生制動力を車輪23の何れかに発生させる回生ブレーキ装置12と、を備えたものが知られている。
この車両用制動装置においては、回生制動力を少なくとも付与する制動中において、回生制動力を制御液圧制動力に漸次変更して車輪23に必要な全制動力を確保する制動力変更制御(回生制動力と制御液圧制動力のすり替え)を実施している。
この制動力変更制御について図10を参照して説明する。図10の上段は制動力と時間の関係を示し、下段はブレーキペダル20のペダルストロークと時間の関係を示している。時刻t1にて、走行中の車両において運転者がブレーキペダル20の踏み込みを開始する。時刻t2まで所定の踏み込み速度にてブレーキペダル20が移動し、時刻t2から時刻t4までブレーキペダルの踏み込み量は一定となっている。時刻t1から時刻t4までの間、車輪23には、基礎液圧制動力(図10にてVB油圧と表示されている右上がり斜線の部分)および回生制動力(図10にて回生制動力と表示されている左上がり斜線の部分)が付与されている(回生協調制動)。
一方、車速が低下すると、それに伴って回生制動力が減少する。このため、車輪23に必要な全制動力のうち回生制動力分が不足する場合があり、その不足分を制御液圧制動力(図10にてESC加圧と表示されている左上がり斜線の部分)にて補うようにしている。これが、制動力変更制御(回生制動力と制御液圧制動力のすり替え制御)であり、時刻t4から開始され時刻t5にて終了している。
車速が所定速度(変更開始車速)Vaとなれば回生制動力の減少を開始し(時刻t4)、車速がさらに低下して所定速度(変更終了車速)Vbとなれば回生制動力の付与を停止する(時刻t5)。すなわち所定速度Vaとなれば制動力変更制御を開始し所定速度Vbとなれば制動力変更制御を停止するようになっている。これにより、時刻t5以降においては、車輪23には、基礎液圧制動力および制御液圧制動力が付与され、最終的に車両が停止する(時刻t6)。
特開2006−21745号公報
上記特許文献1に記載された車両用液圧制動装置においては、制動力変更制御(回生制動力と制御液圧制動力のすり替え制御)が行われる間(時刻t4〜時刻t5)、ポンプ38の作動により制御液圧を付与する関係でブレーキペダル20が吸い込まれ、すなわちペダルストロークが時刻t2から時刻t4までの間より大きくなっていた。したがって、「ペダルが吸い込まれる」といった違和感をドライバが感じるおそれがあった。
本発明は、上述した問題を解消するためになされたもので、車両用制動装置において、マスタシリンダやホイールシリンダなどからなる液圧ブレーキ装置のヒステリシスを利用して制御液圧制動力を発生させることにより、ドライバに違和感を緩和したブレーキフィーリングを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、請求項1に係る発明の構成上の特徴は、マスタシリンダにてブレーキ操作に応じた基礎液圧を発生し、同発生した基礎液圧を当該マスタシリンダと液圧制御弁を介在した油経路によって連結された各車輪のホイールシリンダに付与し同各車輪に基礎液圧制動力を発生させるとともに、ポンプを駆動させることによって形成する制御液圧をホイールシリンダに付与して同ホイールシリンダに対応する車輪に制御液圧制動力を発生可能な液圧ブレーキ装置と、ブレーキ操作の状態に対応した回生制動力を車輪の何れかに発生させる回生ブレーキ装置と、車輪に付与すべき制動力の目標値である目標全制動力を演算する目標制動力演算手段と、ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定するブレーキ操作増加判定手段と、ブレーキ操作増加判定手段によりブレーキ操作の状態量増加中であることが判定されている場合に、回生ブレーキ装置による回生制動力の付与を禁止又は制限しつつ、目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力に応じて、液圧ブレーキ装置により制御液圧制動力を付与させ第1制御を実施する第1制御手段と第1制御手段による第1制御において制御液圧制動力が付与されたに、当該制御液圧制動力を減少させるとともにそれに対応させ回生ブレーキ装置による回生制動力を増大させる、第2制御を実施する第2制御手段と第2制御手段による第2制御において回生制動力が増大された後に、当該回生制動力を回生ブレーキ装置により減少させるとともにそれに対応させて制御液圧制動力を液圧ブレーキ装置により増大させることにより、回生制動力を制御液圧制動力に漸次変更する第3制御を実施する第3制御手段と、を備えたことである。
請求項2に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、ブレーキ操作増加判定手段は、ブレーキ操作の状態量の増加開始時点から所定時間経過する時点までの間、ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定することである。
請求項3に係る発明の構成上の特徴は、請求項2において、所定時間、ブレーキ操作の状態量の変化速度に応じて可変設定する時間設定手段を備えていることである。
請求項4に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、第1制御手段は、ブレーキ操作増加判定手段によりブレーキ操作の状態量が増加中であることが判定されている全期間において、第1制御を実施することである。
請求項5に係る発明の構成上の特徴は、請求項1において、ブレーキ操作増加判定手段は、ブレーキ操作の状態量の傾きを演算し、当該傾きに基づいて、ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定することである。
請求項6に係る発明の構成上の特徴は、請求項2乃至請求項5の何れか一項において、第1制御手段は、第1制御における回生制動力付与の制限として、目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力の所定比率分を回生制動力として付与することである。
請求項7に係る発明の構成上の特徴は、請求項6において、所定比率、ブレーキ操作によって開始される制動開始時の車速に応じて可変設定する比率設定手段を備えていることである。
請求項8に係る発明の構成上の特徴は、請求項6または請求項7において、第1制御手段は、第1制御において付与する回生制動力所定の回生制動力上限値によって制限することである。
請求項9に係る発明の構成上の特徴は、請求項1乃至請求項8の何れか一項において、目標全制動力が一定であることを判定する目標全制動力一定判定手段を備え、第2制御手段は、目標全制動力一定判定手段により目標全制動力が一定であることが判定されている場合に、第2制御を実施することである。

上記のように構成した請求項1に係る発明においては、第1制御手段が、ブレーキ操作増加判定手段によりブレーキ操作の状態量増加中であることが判定されている場合に、回生ブレーキ装置による回生制動力の付与を禁止又は制限しつつ、目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力に応じて、液圧ブレーキ装置により制御液圧制動力を付与させ第1制御を実施する。よって、第3制御による制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)を実施する前のブレーキペダル踏込時の第1制御において、制動力変更制御のポンプ駆動による吸い込みに伴うストローク増量分の少なくとも一部を予め生じさせておくことが可能となる。また、第1制御によって制御液圧制動力の前倒し付与を確実に行うことができる。
また、マスタシリンダやホイールシリンダなどからなる液圧ブレーキ装置は、図3に示すように、ホイールシリンダ圧とブレーキペダルのストロークの関係においてヒステリシスを有している。すなわち、ブレーキペダルの踏込時と戻り時では同じストローク量でも踏込時のほうがホイールシリンダ圧は大きくなっている。これにより、ブレーキペダルをあるところまで踏み込んだ後、液圧(制御液圧の部分)が減少してもそのホイールシリンダ圧の減少ほどストロークは減少しない。したがって、第2制御により制御液圧が減少してストロークも減少するが、前記ヒステリシスを利用することにより、ストロークの減少を少なく抑えることができる。
そして、第3制御では、制御液圧が増大し、ストロークも増大する。しかし、第1制御で本第3制御のポンプ駆動によるストローク増を予め生じさせ、第2制御で制御液圧減によるストローク減を最小限に抑えることができるので、第3制御開始時点でのストロークは既に比較的大きい値になっている。したがって、基礎液圧制動力と制御液圧制動力との合計である液圧制動力に応じたストロークまでの差分を従来に比べて小さく抑えることができるので、第3制御のポンプ駆動によって吸い込まれるストローク量を少なく抑えることができる。
したがって、制動後半の制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)のポンプ駆動によるペダル吸い込みを制動前半のブレーキペダルの踏込時に前倒しし、制動力変更制御に発生するポンプ駆動によるペダル吸い込み量を少なく抑えることにより、制動力変更制御に「ペダルが吸い込まれる」といった違和感を緩和した優れたブレーキフィーリングをドライバに提供することができる。
上記のように構成した請求項2に係る発明においては、請求項1において、ブレーキ操作増加判定手段は、ブレーキ操作の状態量の増加開始時点から所定時間が経過する時点までの間、ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定する。
上記のように構成した請求項3に係る発明においては、請求項2において、所定時間、ブレーキ操作の状態量の変化速度に応じて可変設定する時間設定手段を備えている。これにより、必要十分な時間だけ回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与することができ、回生エネルギーを効率よく利用することができる。
上記のように構成した請求項4に係る発明においては、請求項1において、第1制御手段は、ブレーキ操作増加判定手段によりブレーキ操作の状態量が増加中であることが判定されている全期間において、第1制御を実施するので、制御液圧制動力の前倒し付与を確実かつ十分に行うことができる。
上記のように構成した請求項5に係る発明においては、請求項1において、ブレーキ操作増加判定手段は、ブレーキ操作の状態量の傾きを演算し、当該傾きに基づいて、ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定する。
上記のように構成した請求項6に係る発明においては、請求項2乃至請求項5の何れか一項において、第1制御手段は、第1制御における回生制動力付与の制限として、目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力の所定比率分を回生制動力として付与するので、制御液圧制動力の前倒し付与を実施しつつ、回生エネルギーを効率よく利用することができる。
上記のように構成した請求項7に係る発明においては、請求項6において、所定比率、ブレーキ操作によって開始される制動開始時の車速に応じて可変設定する比率設定手段を備えている。これにより、制動開始時の車速に応じた適切な比率で液圧制動力と回生制動力を付与することができる。
上記のように構成した請求項8に係る発明においては、請求項6または請求項7において、第1制御手段は、第1制御において付与する回生制動力所定の回生制動力上限値によって制限するので、制御液圧制動力の前倒し付与を適切に確保することができる。
上記のように構成した請求項9に係る発明においては、請求項1乃至請求項8の何れか一項において、目標全制動力が一定であることを判定する目標全制動力一定判定手段を備え、第2制御手段は、目標全制動力一定判定手段により目標全制動力が一定であることが判定されている場合に、第2制御を実施する
以下、本発明に係る車両用制動装置をハイブリッド車に適用した一実施形態について図面を参照して説明する。図1はそのハイブリッド車の構成を示す概要図であり、図2は液圧ブレーキ装置の構成を示す概要図である。ハイブリッド車は、図1に示すように、ハイブリッドシステムによって駆動輪例えば左右前輪FL,FRを駆動させる車両である。ハイブリッドシステムは、エンジン11およびモータ12の2種類の動力源を組み合わせて使用するパワートレーンである。本実施形態の場合、エンジン11およびモータ12の双方で車輪を直接駆動する方式であるパラレルハイブリッドシステムである。なお、これ以外にシリアルハイブリッドシステムがあるが、これはモータ12によって車輪が駆動され、エンジン11はモータ12への電力供給源として作用する。
このパラレルハイブリッドシステムを搭載したハイブリッド車は、エンジン11およびモータ12を備えている。エンジン11の駆動力は、動力分割機構13および動力伝達機構14を介して駆動輪(本実施形態では左右前輪FL,FR)に伝達されるようになっており、モータ12の駆動力は、動力伝達機構14を介して駆動輪に伝達されるようになっている。動力分割機構13は、エンジン11の駆動力を車両駆動力と発電機駆動力に適切に分割するものである。動力伝達機構14は、走行条件に応じてエンジン11およびモータ12の駆動力を適切に統合して駆動輪に伝達するものである。動力伝達機構14はエンジン11とモータ12の伝達される駆動力比を0:100〜100:0の間で調整している。この動力伝達機構14は変速機能を有している。
モータ12は、エンジン11の出力を補助し駆動力を高めるものであり、一方車両の制動時には発電を行いバッテリ17を充電するものである。発電機15は、エンジン11の出力により発電を行うものであり、エンジン始動時のスタータの機能を有する。これらモータ12および発電機15は、インバータ16にそれぞれ電気的に接続されている。インバータ16は、直流電源としてのバッテリ17に電気的に接続されており、モータ12および発電機15から入力した交流電圧を直流電圧に変換してバッテリ17に供給したり、逆にバッテリ17からの直流電圧を交流電圧に変換してモータ12および発電機15へ出力したりするものである。
本実施形態においては、これらモータ12、インバータ16およびバッテリ17から回生ブレーキ装置Aが構成されており、この回生ブレーキ装置Aは、ブレーキ操作状態検出手段によって検出されたブレーキ操作状態に基づいた回生制動力を各車輪FL,FR,RL,RRの何れか(本実施形態では駆動源であるモータ12によって駆動される左右前輪FL,FR)に発生させるものである。
ブレーキ操作状態は、ブレーキペダル21の操作状態であり、例えばブレーキペダル21のストローク量、ブレーキペダル21への踏力、この踏力に相関するマスタシリンダ圧などである。ブレーキ操作状態検出手段は、このブレーキ操作状態を検出するものであり、ブレーキペダル21のストローク量を検出するペダルストロークセンサ21a、マスタシリンダ圧を検出する圧力センサPなどである。
エンジン11はエンジンECU(電子制御ユニット)18によって制御されており、エンジンECU18は後述するハイブリッドECU(電子制御ユニット)19からのエンジン出力要求値に従って電子制御スロットル(図示省略)に開度指令を出力し、エンジン11の回転数を調整する。
ハイブリッドECU19は、インバータ16が互いに通信可能に接続されている。ハイブリッドECU19は、アクセル開度およびシフトポジション(図示しないシフトポジションセンサから入力したシフト位置信号から算出する)から必要なエンジン出力、電気モータトルクおよび発電機トルクを導出し、その導出したエンジン出力要求値をエンジンECU18に送信してエンジン11の駆動力を制御する。ハイブリッドECU19は、導出した電気モータトルク要求値および発電機トルク要求値に従って、インバータ16を通してモータ12および発電機15を制御する。また、ハイブリッドECU19はバッテリ17が接続されており、バッテリ17の充電状態、充電電流などを監視している。さらに、ハイブリッドECU19は、アクセルペダル(図示省略)に組み付けられて車両のアクセル開度を検出するアクセル開度センサ(図示省略)も接続されており、アクセル開度センサからアクセル開度信号を入力している。
また、ハイブリッド車は、直接各車輪FL,FR,RL,RRに液圧制動力を付与して車両を制動させる液圧ブレーキ装置Bを備えている。液圧ブレーキ装置Bは、主として図2に示すように、ブレーキペダル21の踏み込みによるブレーキ操作状態に対応した基礎液圧をマスタシリンダ23にて発生し、同発生した基礎液圧を当該マスタシリンダ23と液圧制御弁31,41をそれぞれ介在した油経路Lf,Lrによって連結された各車輪FL,FR,RL,RRのホイールシリンダWC1,WC2,WC3,WC4に直接付与することにより、同各車輪FL,FR,RL,RRに基礎液圧に対応した基礎液圧制動力を発生させるとともに、ブレーキ操作状態に対応して発生される基礎液圧とは独立してポンプ37,47の駆動と液圧制御弁31,41の制御によって形成される制御液圧を各車輪FL,FR,RL,RRのホイールシリンダWC1,WC2,WC3,WC4に付与することにより各車輪FL,FR,RL,RRに制御液圧制動力を発生可能に構成されたものである。
この液圧ブレーキ装置Bは、エンジン11の吸気負圧をダイヤフラムに作用させてブレーキペダル21の踏み込み操作により生じるブレーキ操作力を助勢して倍力(増大)する倍力装置である負圧式ブースタ22と、負圧式ブースタ22により倍力されたブレーキ操作力(すなわちブレーキペダル21の操作状態)に応じた基礎液圧である液圧(油圧)のブレーキ液(油)を生成してホイールシリンダWC1〜WC4に供給するマスタシリンダ23と、ブレーキ液を貯蔵してマスタシリンダ23にそのブレーキ液を補給するリザーバタンク24と、マスタシリンダ23とホイールシリンダWC1〜WC4との間に設けられて制御液圧を形成するブレーキアクチュエータ(制御液圧制動力発生装置)25を備えている。なお、ブレーキペダル21、負圧式ブースタ22、マスタシリンダ23、リザーバタンク24によって基礎液圧制動力発生装置が構成されている。
本実施形態の液圧ブレーキ装置Bのブレーキ配管系は前後配管方式にて構成されており、マスタシリンダ23の第1および第2液圧室23d、23fは、図2に示すように、油経路LrおよびLfにそれぞれ接続されている。油経路Lrは、第1液圧室23dと左右後輪RL,RRのホイールシリンダWC3,WC4とをそれぞれ連通するものであり、油経路Lfは、第2液圧室23fと左右前輪FL,FRのホイールシリンダWC1,WC2とをそれぞれ連通するものである。
各ホイールシリンダWC1,WC2,WC3,WC4は、マスタシリンダ23から油経路Lf,Lrを介して液圧(基礎液圧、制御液圧)が供給されると、各ホイールシリンダWC1,WC2,WC3,WC4に対応してそれぞれ設けられた各ブレーキ手段BK1,BK2,BK3,BK4を作動させて各車輪FL,FR,RL,RRに液圧制動力(基礎液圧制動力、制御液圧制動力)を付与する。各ブレーキ手段BK1,BK2,BK3,BK4としては、ディスクブレーキ、ドラムブレーキ等があり、ブレーキパッド、ブレーキシュー等の摩擦部材が車輪に一体のディスクロータ、ブレーキドラム等の回転を規制するようになっている。
次に、ブレーキアクチュエータ25について図2を参照して詳述する。このブレーキアクチュエータ25は、一般的によく知られているものであり、液圧制御弁31,41、ABS制御弁を構成する増圧制御弁32,33,42,43および減圧制御弁35,36,45,46、調圧リザーバ34,44、ポンプ37,47、モータMなどを一つのケースにパッケージすることにより構成されている。
まず、ブレーキアクチュエータ25の前輪系統の構成について説明する。油経路Lfには、差圧制御弁から構成される液圧制御弁31が備えられている。この液圧制御弁31は、ブレーキECU60により連通状態と差圧状態を切り替え制御されるものである。液圧制御弁31は通常連通状態とされているが、差圧状態にすることによりホイールシリンダWC1,WC2側の油経路Lf2をマスタシリンダ23側の油経路Lf1よりも所定の制御差圧分高い圧力に保持することができる。この制御差圧はブレーキECU60により制御電流に応じて調圧されるようになっている。
油経路Lf2は2つに分岐しており、一方にはABS制御の増圧モード時においてホイールシリンダWC1へのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧制御弁32が備えられ、他方にはABS制御の増圧モード時においてホイールシリンダWC2へのブレーキ液圧の増圧を制御する増圧制御弁33が備えられている。これら増圧制御弁32,33は、ブレーキECU60により連通・遮断状態を制御できる2位置弁として構成されている。そして、これら増圧制御弁32,33が連通状態に制御されているときには、マスタシリンダ23の基礎液圧、または/およびポンプ37の駆動と液圧制御弁31の制御によって形成される制御液圧を各ホイールシリンダWC1,WC2に加えることができる。また、増圧制御弁32,33は減圧制御弁35,36およびポンプ37とともにABS制御を実行することができる。
なお、ABS制御が実行されていないノーマルブレーキの際には、これら増圧制御弁32,33は常時連通状態に制御されている。また、増圧制御弁32,33には、それぞれ安全弁32a,33aが並列に設けられており、ABS制御時においてブレーキペダル21を離したとき、それに伴ってホイールシリンダWC1,WC2側からのブレーキ液をリザーバタンク24に戻すようになっている。
また、増圧制御弁32,33と各ホイールシリンダWC1,WC2との間における油経路Lf2は、油経路Lf3を介して調圧リザーバ34のリザーバ孔34aに連通されている。油経路Lf3には、ブレーキECU60により連通・遮断状態を制御できる減圧制御弁35,36がそれぞれ配設されている。これらの減圧制御弁35,36はノーマルブレーキ状態(ABS非作動時)では常時遮断状態とされ、また、適宜連通状態として油経路Lf3を通じて調圧リザーバ34へブレーキ液を逃がすことにより、ホイールシリンダWC1,WC2におけるブレーキ液圧を制御し、車輪がロック傾向にいたるのを防止できるように構成されている。
さらに、液圧制御弁31と増圧制御弁32,33との間における油経路Lf2と調圧リザーバ34のリザーバ孔34aとを結ぶ油経路Lf4にはポンプ37が安全弁37aと共に配設されている。そして、調圧リザーバ34のリザーバ孔34bを油経路Lf1を介してマスタシリンダ23と接続するように油経路Lf5が設けられている。ポンプ37は、ブレーキECU60の指令によりモータMによって駆動されるものである。ポンプ37は、ABS制御の減圧モード時においては、ホイールシリンダWC1,WC2内のブレーキ液または調圧リザーバ34に貯められているブレーキ液を吸い込んで連通状態である液圧制御弁31を介してマスタシリンダ23に戻している。また、ポンプ37は、ESC制御、トラクションコントロール、ブレーキアシストなどの車両の姿勢を安定に制御するための制御液圧を形成する際においては、差圧状態に切り替えられている液圧制御弁31に制御差圧を発生させるべく、マスタシリンダ23内のブレーキ液を油経路Lf1,Lf5および調圧リザーバ34を介して吸い込んで油経路Lf4,Lf2および連通状態である増圧制御弁32,33を介して各ホイールシリンダWC1,WC2に吐出して制御液圧を付与している。なお、ポンプ37が吐出したブレーキ液の脈動を緩和するために、油経路Lf4のポンプ37の上流側にはダンパ38が配設されている。
また、油経路Lf1には、マスタシリンダ23内のブレーキ液圧であるマスタシリンダ圧を検出する圧力センサPが設けられており、この検出信号はブレーキECU60に送信されるようになっている。なお、圧力センサPは油経路Lr1に設けるようにしてもよい。マスタシリンダ圧はブレーキ操作状態の一つである。
他のブレーキ操作状態としては、ブレーキペダル21のペダルストロークがある。このペダルストロークはブレーキペダル21に付設されているペダルストロークセンサ21aによって検出される。その検出信号はブレーキECU60に送信されるようになっている。なお、図1および図2においては、圧力センサPとペダルストロークセンサ21aの両方が記載されているが、本実施形態においては圧力センサPのみが搭載されている。他の実施例として圧力センサPに代えてペダルストロークセンサ21aを搭載するようにしてもよい。
さらに、ブレーキアクチュエータ25の後輪系統も前述した前輪系統と同様な構成であり、後輪系統を構成する油経路Lrは油経路Lfと同様に油経路Lr1〜Lr5から構成されている。油経路Lrには液圧制御弁31と同様な液圧制御弁41、および調圧リザーバ34と同様な調圧リザーバ44が備えられている。ホイールシリンダWC3,WC4に連通する分岐した油経路Lr2,Lr2には増圧制御弁32,33と同様な増圧制御弁42,43が備えられ、油経路Lr3には減圧制御弁35,36と同様な減圧制御弁45,46が備えられている。油経路Lr4には、ポンプ37、安全弁37aおよびダンパ38と同様なポンプ47、安全弁47aおよびダンパ48が備えられている。なお、増圧制御弁42,43には、それぞれ安全弁32a,33aと同様な安全弁42a,43aが並列に設けられている。
これにより、ポンプ37,47の駆動と液圧制御弁31,41の制御によって形成された制御液圧を各車輪FL,FR,RL,RRのホイールシリンダWC1,WC2,WC3,WC4に付与することにより各車輪FL,FR,RL,RRに制御液圧制動力を発生させることができる。
また、車両用制動装置は、図1に示すように、車輪速度センサSfl,Sfr,Srl,Srrを備えている。車輪速度センサSfl,Sfr,Srl,Srrは、各車輪FL,FR,RL,RRの付近にそれぞれ設けられており、各車輪FL,FR,RL,RRの回転に応じた周波数のパルス信号を制御装置60に出力している。
そして、車両用制動装置は、各車輪速センサSfl,Sfr,Srl,Srr、圧力センサP、各制御弁31,32,33,35,36,41,42,43,45,46,モータMに接続されたブレーキECU(電子制御ユニット)60を備えている。ブレーキECU60はマイクロコンピュータ(図示省略)を有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAMおよびROM(いずれも図示省略)を備えている。CPUは、図5および図6に示すプログラムを実行して上記各センサからの検出信号や、ハイブリッドECU19からの実回生実行値に基づき、液圧ブレーキ装置BのモータMを制御するとともに、液圧ブレーキ装置Bの各制御弁31,32,33,35,36,41,42,43,45,46の状態を切り換え制御または通電電流制御しホイールシリンダWC1〜WC4に付与する制御液圧すなわち各車輪FL,FR,RL,RRに付与する制御液圧制動力を制御する。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものであり、ROMは前記協調制御プログラム(車両用制動制御プログラム)記憶するものである。
ブレーキECU60は、マスタシリンダ圧(またはブレーキペダル21のストローク)であるブレーキ操作状態と、そのブレーキ操作状態に応じて車輪FL,FR,RL,RRに付与する目標全制動力との関係を示すマップ、テーブルまたは演算式を記憶装置61に予め記憶している。また、マスタシリンダ圧であるブレーキ操作状態と、そのブレーキ操作状態に応じて車輪FL,FR,RL,RRに付与する基礎液圧制動力との関係を示すマップ、テーブルまたは演算式を記憶装置61に予め記憶している。また、ブレーキECU60は、マスタシリンダ圧であるブレーキ操作状態と、そのブレーキ操作状態に応じて車輪FL,FR,RL,RRに付与する目標回生制動力との関係を示すマップ、テーブルまたは演算式を記憶装置61に予め記憶している。
さらに、ブレーキECU60はハイブリッドECU19に互いに通信可能に接続されており、車両の全制動力が油圧ブレーキだけの車両と同等となるようにモータ12が行う回生ブレーキと油圧ブレーキの協調制御を行っている。具体的には、ブレーキECU60は運転者の制動要求すなわち制動(ブレーキ)操作状態に対して、ハイブリッドECU19に全制動力のうち回生ブレーキ装置の負担分である回生要求値を回生ブレーキ装置の目標値すなわち目標回生制動力として出力する。ハイブリッドECU19は、入力した回生要求値(目標回生制動力)に基づいて車速やバッテリ充電状態等を考慮して実際に回生ブレーキとして作用させる実回生実行値を導出しその実回生実行値に相当する回生制動力を発生させるようにインバータ16を介してモータ12を制御するとともに、導出した実回生実行値をブレーキECU60に出力している。
なお、上記液圧ブレーキ装置Bは、図3に示すように、ホイールシリンダ圧とブレーキペダル21のストロークの関係においてヒステリシスを有している。すなわち、ブレーキペダル21の踏込時と戻り時では同じストローク量でも踏込時のほうがホイールシリンダ圧は大きくなっている。
これは次の理由による。負圧式ブースタ22には大気圧導入弁と負圧導入弁があり、踏み込み時には大気導入弁が開きブースタ出力ロッドが前進する。また戻し時には負圧導入弁が開きブースタ出力ロッドが後退する。この時に大気導入弁と負圧導入弁が開くタイミングには差があり、この差分によりストロークのヒステリシスを形成している。また、マスタシリンダ23およびホイールシリンダWC1〜WC4には油圧をシールするカップがあり、このカップの変形によりストロークが変化しても油圧が変化しないヒステリシスが存在する。
このように、ブレーキペダル21の踏込時と戻り時では同じストローク量でも踏込時のほうがホイールシリンダ圧は大きくなっているので、ブレーキペダル21をあるところまで踏み込んで解除した後、液圧(制御液圧の部分)が減少してもそのホイールシリンダ圧の減少ほどストロークは減少しない。
1)作動の第1実施例
次に、上記のように構成した車両用制動装置の作動の第1実施例について図5および図6のフローチャートおよび図7のタイムチャートを参照して説明する。ブレーキECU60は、例えば車両のイグニションスイッチ(図示省略)がオン状態にあるとき、上記フローチャートに対応したプログラムを所定の短時間Ts毎に実行する。ブレーキECU60は、ブレーキ操作状態であるマスタシリンダ圧を圧力センサPから入力し(ステップ102)、入力したマスタシリンダ圧に応じた目標全制動力Ftb*(n)を演算する(ステップ104)。このとき、ブレーキECU60は、予め記憶しておいたマスタシリンダ圧すなわちブレーキ操作状態と車輪FL,FR,RL,RRに付与する目標全制動力との関係を示すマップ、テーブルまたは演算式を使用する。また、ブレーキECU60は、入力したマスタシリンダ圧に応じた基礎液圧制動力Fvb(n)を演算する(ステップ104)。このとき、ブレーキECU60は、予め記憶しておいたマスタシリンダ圧すなわちブレーキ操作状態と車輪FL,FR,RL,RRに付与する基礎液圧制動力との関係を示すマップ、テーブルまたは演算式を使用する。
そして、ブレーキECU60は、目標回生制動力Frb*(n)を演算する(ステップ110)。具体的には、ブレーキECU60は、図6に示す目標回生制動力演算サブルーチンを実施する。
ブレーキECU60は、ステップ200にて本サブルーチンが開始される度に、車輪速度センサSfl,Sfr,Srl,Srrから入力した各車輪FL,FR,RL,RRの車輪速度に基づいて車速(車体速度)Vを演算する(ステップ202)。なお、車速を検出する車速センサを他に設けてその検出した車速を入力するようにしてもよい。
また、ブレーキECU60は、目標全制動力の傾きdFtb*(n)を演算する(ステップ204)。すなわち、先にステップ104にて今回演算した目標回生制動力Frb*(n)と前回演算した目標回生制動力Frb*(n−1)との差を傾きdFtb*(n)として演算したり、その差を時間Tsで除した値を傾きdFtb*(n)として演算したりすればよい。また、過去の複数のデータに基づいて傾きdFtb*(n)を演算するようにしてもよい。
車両の制動が開始されて(時刻t1)、車速Vが変更開始速度Vaより大きく、かつ、目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0より大きい場合(ステップ206,208にてそれぞれ「YES」と判定し)、ブレーキECU60は、目標回生制動力Frb*(n)を0に設定する(ステップ210)。そして、ブレーキECU60は、この目標回生制動力Frb*(n)を使用して目標制御液圧制動力Fcfb*(n)を演算する(ステップ108)。すなわち、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)は、目標全制動力Ftb*(n)−(基礎液圧制動力Fvb(n)+目標回生制動力Frb*(n))により演算される。なお、この場合、基礎液圧制動力と回生制動力とで全制動力を付与する場合の回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与することと同じことであるので、基礎液圧制動力と回生制動力とで全制動力を付与する場合の目標回生制動力Frb*(n)を導出しそれを目標制御液圧制動力Fcfb*(n)としてもよい。
そして、ブレーキECU60は、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)が0より大きいので(ステップ110にて「YES」と判定し)、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)となるようにブレーキアクチュエータ25を制御する(ステップ112)。また、ブレーキECU60は、目標回生制動力Frb*(n)が0であるので(ステップ114にて「NO」と判定し)、本プログラムを一旦終了する。
したがって、ブレーキECU60は、制動が開始されて(時刻t1)目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0となるまで(時刻t2)、基礎液圧制動力(図7にて右上がりの斜線で示しVB油圧と記載している部分)と制御液圧制動力(図7にて左上がりの斜線で示しESC加圧と記載している部分)だけを付与して全制動力を付与するようにしている。すなわち、ブレーキECU60は、ブレーキ操作の状態量(マスタシリンダ圧)の増加中の少なくとも何れかの期間、または該期間を含む期間において(本第1実施例ではその増加中の全期間において)、少なくとも制御液圧制動力を付与する第1制御を実施する。
目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0となると(ステップ206,208にてそれぞれ「YES」、「NO」と判定し)、ブレーキECU60は、制御液圧制動力を回生制動力に漸次変更する制御を実施する。すなわち、第1実施の実施後、制御液圧制動力を減少させるとともにそれに対応して回生制動力を増大させることにより、少なくとも回生制動力を付与する第2制御を実施する。
目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0となると(時刻t2)、ブレーキECU60は今まで0であった目標回生制動力Frb*(n)をΔF1ずつ増やす(ステップ214)。ブレーキECU60はその目標回生制動力Frb*(n)が、その時のブレーキ操作状態とマップによって導出された目標回生制動力Frb*(n)_mapより小さい場合(ステップ216で「YES」と判定し)、ステップ214で導出された値を目標回生制動力Frb*(n)として設定する。そして、ブレーキECU60は、この目標回生制動力Frb*(n)を使用して目標制御液圧制動力Fcfb*(n)を演算する(ステップ108)。
そして、ブレーキECU60は、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)が0より大きいので(ステップ110にて「YES」と判定し)、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)となるようにブレーキアクチュエータ25を制御する(ステップ112)。また、ブレーキECU60は、目標回生制動力Frb*(n)が0より大きいので(ステップ114にて「YES」と判定し)、ステップ106にて演算した目標回生制動力Frb*(n)をハイブリッドECU19に出力する(ステップ116)。そして、ハイブリッドECU19は、目標回生制動力Frb*(n)を示す回生要求値を入力し、その値に基づいて車速やバッテリ充電状態等を考慮して回生制動力を発生させるようにインバータ16を介してモータ12を制御するとともに、実回生実行値をブレーキECU60に出力している。
したがって、ブレーキECU60は、目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0となった時点(時刻t2)から制御液圧制動力を回生制動力に変更する制御を開始し、目標回生制動力Frb*(n)が目標回生制動力Frb*(n)_mapと同一となった時刻t3にてその制御を終了する。すなわち、ブレーキECU60は、時刻t2から時刻t3の間、基礎液圧制動力、制御液圧制動力および回生制動力(図7にて左上がりの斜線で示し回生制動力と記載している部分)を付与して全制動力を付与するようにしている。
ブレーキECU60は、ステップ214で導出された値を目標回生制動力Frb*(n)が、その時のブレーキ操作状態とマップによって導出された目標回生制動力Frb*(n)_map以上となった場合(ステップ216で「NO」と判定し)、目標回生制動力Frb*(n)_mapを目標回生制動力Frb*(n)として設定する(ステップ218)。そして、ブレーキECU60は、上述したように、目標制御液圧制動力Fcfb*(n)を演算するが、時刻t3から時刻t4の間は目標制御液圧制動力Fcfb*(n)は0である。
したがって、ブレーキECU60は、時刻t3から時刻t4の間は、基礎液圧制動力と回生制動力だけを付与して全制動力を付与するようにしている。
ところで、車速が低下すると、それに伴って回生制動力が減少する。このため、車輪FL,FR,RL,RRに必要な全制動力のうち回生制動力分が不足する場合があり、その不足分を制御液圧制動力(図9にてESC加圧と表示されている左上がり斜線の部分)にて補うようにしている。これが、制動力変更制御(回生制動力から制御液圧制動力へのすり替え制御)であり、時刻t4から開始され時刻t5にて終了している。
ブレーキECU60は、車速Vが変更開始車速Vaとなれば(時刻t4)、制動力変更制御を開始する。すなわち、ブレーキECU60は、車速Vが変更開始車速Va以下でありかつ変更終了車速Vbより大きい場合(ステップ206,220にて「NO」、「YES」と判定し)、目標回生制動力Frb*(n)を漸次減少させる。具体的には、今まで目標回生制動力Frb*(n)_mapであった目標回生制動力Frb*(n)はΔF2ずつ減少するように設定される(ステップ222)。
そして、ブレーキECU60は、この目標回生制動力Frb*(n)を使用して目標制御液圧制動力Fcfb*(n)を演算する(ステップ108)。それぞれ演算した目標回生制動力Frb*(n)および目標制御液圧制動力Fcfb*(n)となるように回生制動力および制御液圧制動力が付与される。これにより、車速Vがさらに低下して変更終了車速Vbとなるまで(時刻t4から時刻t5まで)、目標回生制動力Frb*(n)は時刻t4の目標回生制動力Frb*(n)_mapからΔF2ずつ減少する。
そして、車速Vが変更終了車速Vbとなると(時刻t5)、目標回生制動力Frb*(n)を0に設定し(ステップ224)、これにより回生制動力の付与が停止されて、制動力変更制御(回生制動力から制御液圧制動力へのすり替え制御)が終了する。したがって、ブレーキECU60は、時刻t4から時刻t5の間、基礎液圧制動力、回生制動力、制御液圧制動力を付与して全制動力を付与するようにしている。このように、ブレーキECU60は、回生制動力を減少させるとともにそれに対応して制御液圧制動力を増大させることにより、回生制動力を制御液圧制動力に漸次変更する第3制御を実施する。
そして、時刻t5以降においては、車輪FL,FR,RL,RRには、基礎液圧制動力および制御液圧制動力が付与され、最終的に車両が停止する(時刻t6)。
上述した車両用制動装置の第1実施例によれば、図7に示すように、時刻t1にて、走行中の車両において運転者がブレーキペダル21の踏み込みを開始する。第3制御による制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)を実施する前のブレーキペダル踏込時の第1制御において(時刻t1から時刻t2の間)、制動力変更制御のポンプ駆動による吸い込みに伴うストローク増量ΔS分の少なくとも一部(本実施例では全部)を予め生じさせることになる。すなわち、ペダルストロークは、破線で示す従来のように増加するペダルストロークに、吸い込みに伴うストローク増量ΔS分を上乗せした値S1まで増加する(図7にて実線で示す)。
また、マスタシリンダ23やホイールシリンダWC1〜WC4などからなる液圧ブレーキ装置は、図3に示すように、ホイールシリンダ圧とブレーキペダル21のストロークの関係においてヒステリシスを有している。すなわち、ブレーキペダル21の踏込時と戻り時では同じストローク量でも踏込時のほうがホイールシリンダ圧は大きくなっている。これにより、ブレーキペダル21をあるところまで踏み込んだ後、液圧(制御液圧の部分)が減少してもそのホイールシリンダ圧の減少ほどストロークは減少しない(本実施例ではS1からS2に減少する)。したがって、時刻t2から時刻t4までの間において、第2制御により制御液圧が減少してストロークも減少するが、ヒステリシスを利用することにより、ストロークの減少を少なく抑えることができる。すなわち、ストロークの減少をS2に抑えることができる。S2は従来のペダルストロークより大きい値である。
そして、時刻t4から時刻t5において、第3制御では、制御液圧が増大し、ポンプ37,47の吸い込みによりストロークもS2から増大する。しかし、第1制御で本第3制御のポンプ駆動によるストローク増を予め生じさせ、第2制御で制御液圧減によるストローク減を最小限に(ストロークの減少をS2に)抑えることができるので、第3制御開始時点でのストローク(S2)は既に比較的大きい値になっている。したがって、基礎液圧制動力と制御液圧制動力との合計である液圧制動力に応じたストローク(S1)までの差分を従来(ΔS)に比べて小さく抑えることができるので、第3制御のポンプ駆動によって吸い込まれるストローク量(S1−S2)を少なく抑えることができる。
したがって、制動後半の制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)のポンプ駆動によるペダル吸い込みを制動前半のブレーキペダル21の踏込時に前倒しし、制動力変更制御に発生するポンプ駆動によるペダル吸い込み量を少なく抑えることにより、制動力変更制御に「ペダルが吸い込まれる」といった違和感を緩和した優れたブレーキフィーリングをドライバに提供することができる。
また、第1制御は、ブレーキ操作の状態量の増加中の全期間(時刻t1から時刻t2の間)において、回生制動力の付与を禁止し該回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与するので、制御液圧制動力の前倒し付与を確実かつ十分に行うことができる。
2)作動の第2実施例
次に、上記のように構成した車両用制動装置の作動の第2実施例について図8のタイムチャートを参照して説明する。上記第1実施例の第1制御は、回生制動力の付与を禁止し該回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与するようにしたが、これの代わりに、ブレーキ操作の状態に応じて付与すべき車輪に必要な全制動力(または全液圧制動力)の所定比率分を回生制動力として付与するとともに全制動力の残りの部分を基礎液圧制動力および制御液圧制動力からなる液圧制動力として付与するようにすればよい。
この場合、ブレーキECU60は、目標回生制動力Frb*(n)を0に設定する処理(ステップ210)に代えて、目標全制動力Ftb*(n)に所定比率a(ただし、a<1)を乗算した値を目標回生制動力Frb*(n)として設定する。
この第2実施例によれば、図8に示すように、時刻t1から時刻t2の間においては、第3制御による制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)を実施する前のブレーキペダル踏込時の第1制御において、制動力変更制御のポンプ駆動による吸い込みに伴うストローク増量ΔS分の少なくとも一部ΔSaを予め生じさせることになる。すなわち、ペダルストロークは、破線で示す従来のように増加するペダルストロークに、ストローク増量ΔSa分を上乗せした値S1aまで増加する(図8にて実線で示す)。
そして、上述した第1実施例の第2制御と同様に、時刻t2から時刻t4までの間において、第2制御により制御液圧が減少してストロークも減少するが、ヒステリシスを利用することにより、ストロークの減少を少なく抑えることができる。すなわち、ストロークの減少をS2aに抑えることができる。S2aは従来のペダルストロークより大きい値である。
そして、時刻t4から時刻t5において、第3制御では、制御液圧が増大し、ポンプ37,47の吸い込みによりストロークもS2から増大する。しかし、第1制御で本第3制御のポンプ駆動によるストローク増を予め生じさせ、第2制御で制御液圧減によるストローク減を最小限に(ストロークの減少をS2aに)抑えることができるので、第3制御開始時点でのストローク(S2a)は既に比較的大きい値になっている。したがって、基礎液圧制動力と制御液圧制動力との合計である液圧制動力に応じたストローク(S1)までの差分を従来(ΔS)に比べて小さく抑えることができるので、第3制御のポンプ駆動によって吸い込まれるストローク量(S1−S2a)を少なく抑えることができる。
したがって、制動後半の制動力変更制御(回生制動力を制御液圧制動力へのすり替え制御)のポンプ駆動によるペダル吸い込みを制動前半のブレーキペダル21の踏込時に前倒しし、制動力変更制御に発生するポンプ駆動によるペダル吸い込み量を少なく抑えることにより、制動力変更制御に「ペダルが吸い込まれる」といった違和感を緩和した優れたブレーキフィーリングをドライバに提供することができる。
この所定比率aは、制動開始車速に応じて可変とする。制動開始車速が大きいほど所定比率を小さく設定すればよい。これによれば、制動開始車速に応じた適切な比率で液圧制動力と回生制動力を付与することができ、制御液圧制動力の前倒し付与を実施しつつ、回生エネルギーを高効率にて利用することができる。
また、この場合、回生制動力は、少なくとも制御液圧制動力を付与できるように設定された回生制動力上限値によって制限されるのが好ましい。これにより、制御液圧制動力の前倒し付与を適切に確保することができる。
3)作動の第3実施例
次に、上記のように構成した車両用制動装置の作動の第3実施例について図9のフローチャートを参照して説明する。上記第1および第2実施例の各第1制御は、目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0より大きい場合、すなわちブレーキペダル21のストロークが増大中に、回生制動力の付与を禁止し該回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与するようにしたが、これの代わりに、ブレーキ操作の状態量の増加開始時点(図7にて時刻t1)から所定時間Taを経過する時点までの間、回生制動力の付与を禁止し該回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与するようにすればよい。
この場合、ブレーキECU60は、目標全制動力の傾きdFtb*(n)が0より大きくなると、すなわち制動が開始されると(時刻t1)、タイマTのカウントアップを開始し(ステップ252)、タイマTが所定時間Ta以下である場合には(ステップ254にて「NO」と判定し)、目標回生制動力Frb*(n)を0に設定する。そして、タイマTが所定時間Taより大きくなると(ステップ254にて「YES」と判定し)、タイマTを0にリセットし(ステップ256)、目標回生制動力Frb*(n)を漸次増大するように設定する(ステップ214)。例えば図7にて時刻t1から所定時間Ta経過した時点が時刻t2であれば、図7と同様になる。
この第3実施例によれば、第1制御は、ブレーキ操作の状態量の増加開始時点(時刻t1)から所定時間Taを経過する時点(時刻t2)までの間、回生制動力の付与を禁止し該回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与するので、制御液圧制動力の前倒し付与を確実に行うことができる。
また、所定時間Taは、ブレーキ操作の状態量の変化速度(すなわちブレーキペダル21の踏込速度)に応じて可変とするのが好ましい。踏込速度が大きいほど所定時間Taを短く設定すればよい。これにより、必要十分な時間だけ回生制動力の代わりに制御液圧制動力を付与することができ、回生エネルギーを効率よく利用することができる。
また、上述した各実施形態においては、第2制御は、回生制動力を早期に回生制動力最大値まで増大させるのが好ましい。回生制動力最大値とは、その時のブレーキ操作状態とマップによって導出された目標回生制動力Frb*(n)_mapである。これによれば、できるだけ速い時期に制御液圧制動力を回生制動力に変更することができるので、回生エネルギーを効率よく利用することができる。
また、第2制御における回生制動力のみを付与する期間はできるだけ短く抑えたほうが好ましい。図7に示すように、時刻t2のペダルストロークの落ち込みをできるだけ抑制してS2を大きい値に維持することにより、第3制御の制動力変更制御の吸い込みをより小さくすることができる。
上記各実施形態では、FF車に前後配管しているが、FR車に前後配管してもよい。上記実施形態では、倍力装置としてバキュームブースタを用いているが、ポンプにより発生した液圧をアキュムレータに蓄圧し、この液圧を利用して倍力する倍力装置を用いてもよい。
本発明による車両用制動装置を適用した車両の一実施形態を示す概要図である。 図1に示す液圧ブレーキ装置を示す図である。 液圧ブレーキ装置のホイールシリンダ圧とブレーキペダル21のストロークの関係におけるヒステリシスを示す図である。 ホイールシリンダ圧と必要な油量の関係を示す図である。 図1に示すブレーキECUにて実行される第1実施例の制御プログラムのフローチャートである。 図1に示すブレーキECUにて実行される第1実施例の制御プログラムのフローチャートである。 本発明による作動の第1実施例を示すタイムチャートであり、上段は制動力の構成を示し、中段は、各制動力の目標値を示し、下段は実線にてペダルストロークを示している(なお破線にて従来技術によるペダルストロークを示している)。 本発明による作動の第2実施例を示すタイムチャートであり、上段は制動力の構成を示し、中段は、各制動力の目標値を示し、下段は実線にてペダルストロークを示している(なお破線にて従来技術によるペダルストロークを示している)。 図1に示すブレーキECUにて実行される第3実施例の制御プログラムのフローチャートである。 従来技術による作動を示すタイムチャートであり、上段は制動力の構成を示し、下段はペダルストロークを示している。
符号の説明
11…エンジン、12…モータ、13…動力分割機構、14…動力伝達機構、15…発電機、16…インバータ、17…バッテリ、18…エンジンECU、19…ハイブリッドECU、21…ブレーキペダル、21a…ペダルストロークセンサ、22…負圧式ブースタ、23…マスタシリンダ、23d…第1液圧室、23f…第2液圧室、24…リザーバタンク、25…ブレーキアクチュエータ、31,41…液圧制御弁、32,33,42,43…増圧制御弁、35,36,45,46…減圧制御弁、34,44…調圧リザーバ、37,47…ポンプ、60…ブレーキECU(制御手段)、A…回生ブレーキ装置、B…液圧ブレーキ装置、BK1,BK2,BK3,BK4…ブレーキ手段、FR,FL,RR,RL…車輪、Lf,Lr…油経路、M…モータ、P…圧力センサ、Sfl,Sfr,Srl,Srr…車輪速センサ、WC1,WC2,WC3,WC4…ホイールシリンダ。

Claims (9)

  1. マスタシリンダ(23)にてブレーキ操作に応じた基礎液圧を発生し、同発生した基礎液圧を当該マスタシリンダと液圧制御弁を介在した油経路によって連結された各車輪(FL,FR,RL,RR)のホイールシリンダ(WC1〜WC4)に付与し同各車輪に基礎液圧制動力を発生させるとともに、ポンプ(37,47)を駆動させることによって形成する制御液圧を前記ホイールシリンダに付与して同ホイールシリンダに対応する前記車輪に制御液圧制動力を発生可能な液圧ブレーキ装置(B)と、
    前記ブレーキ操作の状態に対応した回生制動力を前記車輪の何れかに発生させる回生ブレーキ装置(A)と、
    前記車輪に付与すべき制動力の目標値である目標全制動力を演算する目標制動力演算手段(60)と、
    前記ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定するブレーキ操作増加判定手段(60)と、
    前記ブレーキ操作増加判定手段により前記ブレーキ操作の状態量増加中であることが判定されている場合に、前記回生ブレーキ装置による回生制動力の付与を禁止又は制限しつつ、前記目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力に応じて、前記液圧ブレーキ装置により制御液圧制動力を付与させ第1制御を実施する第1制御手段(60)と
    前記第1制御手段による第1制御において前記制御液圧制動力が付与されたに、当該制御液圧制動力を減少させるとともにそれに対応させて前記回生ブレーキ装置による前記回生制動力を増大させる、第2制御を実施する第2制御手段(60)と
    前記第2制御手段による第2制御において前記回生制動力が増大された後に、当該回生制動力を前記回生ブレーキ装置により減少させるとともにそれに対応させて前記制御液圧制動力を前記液圧ブレーキ装置により増大させることにより、前記回生制動力を前記制御液圧制動力に漸次変更する第3制御を実施する第3制御手段(60)と、を備えたことを特徴とする車両用制動装置。
  2. 請求項1において、前記ブレーキ操作増加判定手段は、前記ブレーキ操作の状態量の増加開始時点から所定時間経過する時点までの間、前記ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定することを特徴とする車両用制動装置。
  3. 請求項2において、前記所定時間、前記ブレーキ操作の状態量の変化速度に応じて可変設定する時間設定手段(60)を備えていることを特徴とする車両用制動装置。
  4. 請求項1において、前記第1制御手段は、前記ブレーキ操作増加判定手段により前記ブレーキ操作の状態量が増加中であることが判定されている全期間において、前記第1制御を実施することを特徴とする車両用制動装置。
  5. 請求項1において、前記ブレーキ操作増加判定手段は、前記ブレーキ操作の状態量の傾きを演算し、当該傾きに基づいて、前記ブレーキ操作の状態量が増加中であることを判定することを特徴とする車両用制動装置。
  6. 請求項2乃至請求項5の何れか一項において、前記第1制御手段は、前記第1制御における前記回生制動力付与の制限として、前記目標全制動力演算手段により演算されている目標全制動力の所定比率分を前記回生制動力として付与することを特徴とする車両用制動装置。
  7. 請求項6において、前記所定比率、前記ブレーキ操作によって開始される制動開始時の車速に応じて可変設定する比率設定手段(60)を備えていることを特徴とする車両用制動装置。
  8. 請求項6または請求項7において、前記第1制御手段は、前記第1制御において付与する回生制動力所定の回生制動力上限値によって制限することを特徴とする車両用制動装置。
  9. 請求項1乃至請求項8の何れか一項において、前記目標全制動力が一定であることを判定する目標全制動力一定判定手段(60)を備え、前記第2制御手段は、前記目標全制動力一定判定手段により前記目標全制動力が一定であることが判定されている場合に、前記第2制御を実施することを特徴とする車両用制動装置。
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