JP4827342B2 - 内視鏡 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に手術用顕微鏡下で使用される内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、特に脳神経外科などでは、手術用顕微鏡を用いて術部を拡大観察しながら微細手術を行う場合がある。近年、手術用顕微鏡では観察できない死角部分を内視鏡で観察しながら処置を行う術式が普及してきた。このような場合、顕微鏡での観察下において内視鏡を使用する。そして、手術時には内視鏡は術者が手で保持し、顕微鏡観察下で術部へ誘導したり、内視鏡での観察部位を変更する操作が行われる。
【0003】
また、例えば特開平11−155798号公報(先行例1)には、内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具により内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置具等を術部へ誘導した後、顕微鏡では観察できない死角部位を内視鏡観察下で処置する装置が示されている。さらに、この装置では内視鏡の挿入部に屈曲部分を設け、この屈曲部分よりも先端側の第1部分と、後端側(手元側)の第2部分とにそれぞれリレー光学系を設け、第1部分のリレー光学系と、第2部分のリレー光学系とを交差させるようにしている。これにより、内視鏡の挿入部の全体形状が屈曲した構成としている。そのため、顕微鏡下で内視鏡を操作する際に、内視鏡が顕微鏡と干渉しにくく、また顕微鏡の視野を妨げない。
【0004】
また、特願2000−32269号(先行例2)には、内視鏡に内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具が取り付け可能な固定部を設け、この固定部に術者が内視鏡を手で把持する把持具を着脱自在に取付ける構成が示されている。ここでは術者が内視鏡を手で操作する場合には内視鏡に把持具を装着することで術者が内視鏡を手で持ちやすい形状となる。さらに、内視鏡固定具に内視鏡を固定する場合は、把持具を内視鏡から外し、内視鏡固定具を固定部に取り付けることで内視鏡固定具に固定した場合、顕微鏡に干渉しにくく顕微鏡操作の邪魔にならない。
【0005】
また、内視鏡の挿入部を術部へ挿入する際、術部に挿入される部分は術部に挿入されない部分に比べて温度が高くなる。そのため、術部に挿入される高温度の部分と術部に挿入されない低温度の部分との温度差により、雰囲気中の水蒸気が挿入部の観察光学系に付着して曇りが発生し、観察に支障をきたす。
【0006】
そこで、特開平8−136831号公報(先行例3)では、術部へ照明光を導く第1のライトガイドと、この第1のライトガイドとは別に、内視鏡の挿入部先端部材まで、照明光の一部を導く第2のライトガイドとを設けている。そして、第2のライトガイドの照明光により先端部材が加温され、術部と内視鏡の温度差による観察光学系の曇りが防止できるようにしている。
【0007】
また、特開昭57−117821号公報(先行例4)には、内視鏡の挿入部が挿入可能な保温装置が示されている。この保温装置には内視鏡の挿入部を電気的に保温する保温部材が設けられている。そして、この保温装置に内視鏡の挿入部を挿入することにより、挿入部が保温され、術部と内視鏡の温度差による観察光学系の曇りが防止できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように顕微鏡下で内視鏡を操作する場合には、内視鏡を術者が手で把持して、顕微鏡観察下で術部へ誘導する。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具に内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置具等を術部へ誘導した後、内視鏡観察下で処置を行う。従って、内視鏡を術部へ誘導する際には、内視鏡を術者が手で把持しやすく、また処置等をする際には、内視鏡が術部での操作の邪魔にならない必要がある。
【0009】
先行例1では、術者が内視鏡の観察方向を変更する場合、術者が被把持部を保持して内視鏡の挿入部の軸回り方向に内視鏡を回転させるようになっている。しかし、先行例1の内視鏡では、被把持部が挿入部の先端側の第1部分に対し異なる方向で、且つ離れた位置に設けられているため、術者が観察方向を変更するには、被把持部を挿入軸回りに大きく回転させる必要がある。そのため、被把持部の移動量が大きくなるので、操作しにくい問題がある。また、様々な手術機器が用いられる手術室では、患者に対する術者の位置も制限される場合も多い。そのため、術者が内視鏡の観察方向を変更する度に把持部の位置が大きく変わることは、把持部自体が手術の邪魔になり、手術の効率を落とす問題がある。
【0010】
先行例2では、術者が内視鏡を手で把持して使用する際に使用する、把持部を内視鏡に着脱自在に設けたため、内視鏡を保持し観察方向を変更する場合の操作性は改善されている。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡保持具に保持する際には把持部を外し、顕微鏡側への突出を最小限にすることで、顕微鏡下で使用した場合でも、顕微鏡に干渉しにくく、且つ操作性が良い。しかし、先行例2では、把持部を外した状態でも、挿入部に対し、ケーブル部の突出方向が略平行である構成のため、常にケーブル部が顕微鏡側に突出してしまうので、ケーブル部が顕微鏡に干渉して顕微鏡の操作を妨げるおそれがある。さらに、内視鏡固定具などに内視鏡を固定して、顕微鏡観察下で内視鏡の挿入部近傍から、内視鏡の挿入部先端まで処置具等を術部に導く場合には、術者は常にケーブル部を避けながら処置具等を操作する必要がある。そのため、その操作が行い難いので、術者の疲労を増大させる問題がある。また、内視鏡観察下で処置等の作業をする場合も、常にケーブル部の位置が安定しないため、術者は手術作業中にケーブル部が手に引っ掛かるおそれがないかを注意して慎重に作業を進める必要があるので、手術時間が長くなる問題がある。
【0011】
先行例3は、内視鏡自体に挿入部先端部材を保温する保温機能を設けているため、専用の内視鏡を作成する必要があり、内視鏡自体が高価となる。また、通常の手術では、挿入方向に対して観察方向が異なる内視鏡(つまり斜視方向が異なる内視鏡)を数種類用いるが、その全てに保温機能を付ける必要があり、システムとしても非常に高価となる問題がある。
【0012】
先行例4では、内視鏡の挿入部を保温するための専用装置が必要となるので、システム全体の構成が複雑になり、高価となる問題がある。
【0013】
本発明は上記事情に着目してなされたもので、その目的は、顕微鏡下で内視鏡を使用する際に、操作がし易い内視鏡を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、体内に挿入される略直線状の挿入部と、この挿入部の基端部から外部側に延出されるケーブル部と、前記ケーブル部が挿通されるケーブル保持部本体と、前記ケーブル保持部本体の先端部に配置され、前記挿入部の基端部と係脱可能に係合する係合部とを有し、前記ケーブル保持部本体の内部に挿通された前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向とは異なる軸上に規制可能で、かつ前記ケーブル部の形状を保持固定するケーブル保持手段とを具備し、前記ケーブル保持手段は、前記挿入部の後端に連結され、前記挿入部の軸方向に対し、屈曲された円弧形状の硬性部と前記係合部とが同一の湾曲方向に重なり合う状態で係合して前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し所定の湾曲角度に向けた状態に規制する第1の連結状態と、前記挿入部から延出される前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し略平行に延出させた状態に規制する第2の連結状態とのいずれか一方に選択的に連結することで、前記ケーブル部の延出方向を異なる方向に向けた固定形状に規制することを特徴とする内視鏡である。
そして、本請求項1の発明では、ケーブル保持手段を挿入部の基端部と係脱可能に係合させることにより、挿入部から延出されるケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し、屈曲された円弧形状の硬性部と前記係合部とが同一の湾曲方向に重なり合う状態で係合して前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し所定の湾曲角度に向けた状態に規制する第1の連結状態や、前記挿入部から延出される前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し略平行に延出させた状態に規制する第2の連結状態のいずれか一方に選択的に連結させた状態で、ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向とは異なる方向に向けた固定形状に規制するようにしたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の第1の実施の形態を図1乃至図6を参照して説明する。図1は本実施の形態の内視鏡1のシステム全体の概略構成を示すものである。この内視鏡1には、体内に挿入される硬質の挿入部2が設けられている。この挿入部2には細長い略直線状の直管部3aと、この直管部3aの後端に連結され、この直管部3aの軸方向に対し、略90°の方向に屈曲された略円弧形状の硬性部3bとが一体で設けられている。
【0018】
また、挿入部2の先端部には直管部3aの軸方向に対し、斜めに切欠された傾斜面2aが形成され、この傾斜面2aに図示しない対物光学系や、術部Pに照明光を照射する図示しない照明光学系が配設されている。さらに、挿入部2の内部には直管部3aの先端の傾斜面2aの図示しない対物光学系からの観察像を伝達するイメージガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入部2の先端の傾斜面2aの図示しない照明光学系に照明光を伝達するライトガイドファイバなどの照明光伝達手段を内蔵した可撓性を有するケーブル部4が配設されている。このケーブル部4の基端部側は、硬性部3bの後端側から外部側に延出されている。
【0019】
また、ケーブル部4の後端にはイメージガイドコネクタ5及びライトガイドコネクタ6が設けられている。ここで、イメージガイドコネクタ5には図示しないイメージガイドファイバ等による像伝達手段の基端部が連結されている。さらに、ライトガイドコネクタ6には図示しないライトガイドファイバ等による照明光伝達手段の基端部が連結されている。
【0020】
また、挿入部2には後述するケーブル保持部12の取付部である同一形状を有する2つの取付穴7a,7bが設けられている。ここで、一方の取付穴7aは硬性部3bの後端部に配置され、他方の取付穴7bは硬性部3bの前端部に配置されている。
【0021】
さらに、イメージガイドコネクタ5はテレビカメラ装置8に接続されている。このテレビカメラ装置8には表示手段であるモニタ9が接続されている。そして、挿入部2の先端の傾斜面2aの図示しない対物光学系からイメージガイドケーブル等による像伝達手段を介して伝達された術部Pの観察像がテレビカメラ装置8によって撮像され、更に、テレビカメラ装置8からの出力信号がモニタ9に入力されてモニタ9に術部Pの観察像が表示されるようになっている。
【0022】
また、ライトガイドコネクタ6は照明光供給手段である光源装置10に接続されている。そして、光源装置10からの照明光が図示しないライトガイドファイバ等による照明光伝達手段を介して挿入部2の先端の傾斜面2aの図示しない照明光学系に伝達され、術部Pに照明光が照射されるようになっている。
【0023】
また、図2(A),(B)は本実施の形態の内視鏡1を手術用顕微鏡11の観察下で使用している状態を示すものである。ここで、手術用顕微鏡11は接眼部11a、対物部11b、変倍光学系を有し、3次元的に移動可能な図示しないアームに保持されている。
【0024】
さらに、本実施の形態の内視鏡1には挿入部2の基端部と係脱可能に係合し、ケーブル部4の延出方向を挿入部2の軸方向とは異なる方向に変更可能で、かつケーブル部4の形状を保持固定するケーブル保持手段であるケーブル保持部12が取り付けられている。このケーブル保持部12には、略円管状のケーブル保持部本体12aが設けられている。このケーブル保持部本体12aの一端部には内視鏡1の取付部となる略J字状に屈曲された屈曲部13が設けられている。この屈曲部13は内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの屈曲部分と略相似形状に形成されている。
【0025】
また、ケーブル保持部本体12aにおけるJ字状の屈曲部13の内側部分には図3(A)に示すように内視鏡1の硬性部3bを取付ける取付溝14が形成されている。この取付溝14の溝幅は内視鏡1の挿入部2における硬性部3bが挿入可能な大きさに形成されている。
【0026】
さらに、ケーブル保持部本体12aにおける取付溝14の周囲の溝壁部には図3(A)中で、取付溝14の開口方向と略90°の方向に2つのねじ穴15a,15bが形成されている。これらのねじ穴15a,15bは内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの2つの取付穴7a,7bとそれぞれ対応する位置に配置されている。
【0027】
そして、ケーブル保持部12は図2(A)に示すようにJ字状の屈曲部13の先端部に内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの端末部のみが挿入された第1の連結状態、または、図2(B)に示すようにJ字状の屈曲部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体が挿入された第2の連結状態のいずれかの状態で着脱可能に取付けられるようになっている。ここで、図2(A)に示す第1の連結状態ではケーブル保持部本体12aにおける取付溝14の開口方向から内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの端末部が挿入された状態で、ケーブル保持部本体12aのねじ穴15aに外側から固定ねじ16が螺挿されるようになっている。このとき、固定ねじ16の先端部16aは硬性部3bの取付穴7aに嵌まり込むことにより、ケーブル保持部12が内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの端末部に取付けられている。
【0028】
さらに、図2(B)に示す第2の連結状態ではケーブル保持部本体12aにおける取付溝14の開口方向から内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体が挿入された状態で、ケーブル保持部本体12aの2つのねじ穴15a,15bに外側から固定ねじ16がそれぞれ螺挿されるようになっている。このとき、固定ねじ16の先端部16aは硬性部3bの2つの取付穴7a,7bにそれぞれ嵌まり込むことにより、ケーブル保持部12の屈曲部13全体が内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体に取付けられている。
【0029】
また、ケーブル保持部12には全長に渡り、取付溝14と同一方向に開口を有するケーブル挿入溝17が形成されている。このケーブル挿入溝17は図3(B)に示すように取付溝14よりも溝幅が狭く、内視鏡1のケーブル部4のみが挿通可能になっている。さらに、ケーブル保持部12の内部には内視鏡1のケーブル部4が配置可能な空間部12bがケーブル挿入溝17と連通状態で形成されている。
【0030】
また、図4は本実施の形態の内視鏡1を内視鏡保持アーム18などの内視鏡固定具に固定した状態を示すものである。この内視鏡保持アーム18は複数のアーム19が関節部20を介してそれぞれ回動可能に連結された多関節アームによって形成されている。
【0031】
さらに、この内視鏡保持アーム18の基端部には図示しない手術台に固定される固定部が設けられている。また、内視鏡保持アーム18の最先端位置のアーム19の先端部には内視鏡1の硬性部3bに固定可能な周知のクランプ機構部21が配設されている。そして、この内視鏡保持アーム18によって内視鏡1を3次元的に移動し、任意の移動位置で固定可能になっている。
【0032】
また、本実施の形態の内視鏡1は図5に示すように挿入部2の基端部にケーブル保持部12を取付けた状態でも内視鏡保持アーム18などの内視鏡固定具に固定可能になっている。ここで、ケーブル保持部12における内視鏡1の取付部とは反対側の端部には、内視鏡保持アーム18に固定可能な固定部22が設けられている。
【0033】
また、図6は内視鏡1を保管する内視鏡保管器具(内視鏡保持手段)23を示すものである。この内視鏡保管器具23には有底筒状の保管器具本体24が設けられている。この保管器具本体24の上面には内視鏡1の挿入部2が挿入可能な小径な開口部25が形成されている。さらに、この保管器具本体24の内底部には光反射手段である略円錐形状の反射部26が配設されている。この反射部26は内視鏡保管器具23に内視鏡1の挿入部2が挿入された際に内視鏡1の挿入部2の先端の照明光出射端が配置された傾斜面2aと略平行に配置されている。そして、内視鏡1を使用しない場合にはこの内視鏡保管器具23に内視鏡1の挿入部2を挿入させた状態で保管するようになっている。
【0034】
次に、上記構成の作用について説明する。本実施の形態の内視鏡1の使用時に術者が内視鏡1を手で保持して内視鏡1の観察方向および位置を変更する操作をする場合には、予め挿入部2の基端部にケーブル保持部12が取り付けられる。このとき、術者はケーブル保持部12のケーブル挿入溝17にケーブル部4を挿入し、ケーブル部4を空間部12bに配置する。
【0035】
続いて、図2(A)に示すように挿入部2の直管部3aの軸方向に対しケーブル保持部12を略平行に向けた状態で、硬性部3bをケーブル保持部12の取付溝13に嵌め込む。この状態で、ケーブル保持部本体12aのねじ穴15aに外側から螺挿した固定ねじ16を締め付けることにより、固定ねじ16の先端部16aを硬性部3bの取付穴7aに嵌め込む。これにより、ケーブル保持部12を図2(A)に示すようにJ字状の屈曲部13の先端部に内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの端末部のみを挿入させた第1の連結状態で内視鏡1とケーブル保持部12とが固定される。この時、ケーブル部4は挿入部2の直管部3aの軸方向に沿って後方に延出される。
【0036】
この状態で、手術用顕微鏡11と組み合わせて本実施の形態の内視鏡1が使用される。このとき、術者は内視鏡1に一体化されたケーブル保持部12を保持し、手術用顕微鏡11で内視鏡1の挿入部2の先端部を観察しながら内視鏡1の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡1の観察像をモニタ10にて観察する。
【0037】
次に、術者が内視鏡1の観察下で処置等の作業を行うために、内視鏡1を内視鏡保持アーム18に保持させて使用する場合は、術者はまず、固定ねじ16をゆるめ、前述の内視鏡1に対するケーブル保持部12の取り付け作業と逆の作業を行い、内視鏡1とケーブル保持部12を分離する。この状態で図4に示すように、内視鏡1の硬性部3bを内視鏡保持アーム18に周知のクランプ機構25で固定する。この時、挿入部2の直管部3aに対し略90°の方向に屈曲した硬性部3bからケーブル部4が延出されているため、ケーブル部4は術部および手術用顕微鏡11から遠ざかる方向に配置することができる。つまり、ケーブル部4が術部および手術用顕微鏡11の観察視野内に侵入することが防止される。
【0038】
この状態で、術者は手術用顕微鏡11で内視鏡1の挿入部2近傍を観察しながら、内視鏡1もしくは、内視鏡保持アーム18を保持し、内視鏡1の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡保持アーム18にて内視鏡1の位置を固定する。
【0039】
さらに、術者は手術用顕微鏡11で挿入部2の先端部近傍を観察しながら、図示しない処置具等を内視鏡1の挿入部2の先端近傍に誘導し、内視鏡1の観察像をモニタ10にて観察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0040】
また、内視鏡保持アーム18による内視鏡1の固定部自体を術部からさらに遠ざける場合には、ケーブル保持部12を図2(B)に示すようにJ字状の屈曲部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体を挿入させた第2の連結状態に取付ける。このとき、術者はケーブル保持部12の取付溝14にケーブル部4を挿入し、ケーブル部4を空間部12bに配置する。続いて、図5に示すように、挿入部2の直管部3aに対しケーブル保持部12の向きを略90°屈曲させた方向で、且つケーブル保持部12の位置をJ字状の屈曲部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体を挿入させた位置に移動させる。この状態で、ケーブル保持部本体12aの2つのねじ穴15a,15bに外側から螺挿した固定ねじ16をそれぞれ締め付けることにより、固定ねじ16の先端部16aを硬性部3bの2つの取付穴7a,7bにそれぞれ嵌め込む。これにより、ケーブル保持部12の屈曲部13全体が内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体に取付けられた第2の連結状態で内視鏡1とケーブル保持部12とが固定される。
【0041】
その後、ケーブル保持部12の固定部22に内視鏡保持アーム18の周知のクランプ機構部21を固定し、内視鏡1を含むケーブル保持部12を内視鏡保持アーム18に固定する。この時、ケーブル部4はケーブル保持部12の空間部12bに挿通され、ケーブル保持部12の後端部から延出される。つまり、挿入部2の直管部3aの軸方向に対し、略90°の角度をなしてケーブル部4が延出される。この状態で、術者は手術用顕微鏡11にて内視鏡1の挿入部2先端近傍を観察しながら、図示しない処置具等を内視鏡1の挿入部2の先端近傍に誘導し、内視鏡1の観察像をモニタ10にて観察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0042】
また、内視鏡1を術部から一旦退避させる場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機構部21を操作してケーブル保持部12を含む内視鏡1を内視鏡保持アーム18から取外す。その後、ここで取外された内視鏡1の挿入部2を更に図6に示すように内視鏡保管器具23に挿入する。この時、内視鏡1の挿入部2の先端の傾斜面2aから出射されている照明光が、内視鏡保管器具23の内底部の反射部26により反射され、照明光か挿入部2の先端部に照射される。これにより、内視鏡1の挿入部2は照明光が持つ熱エネルギーにより加熱され、温度が上昇する。
【0043】
次に、再び内視鏡1を術部へ挿入して使用する場合は、術者は内視鏡保管器具23から内視鏡1の挿入部2を引き抜き、術部へ挿入部2を挿入する。このとき、内視鏡1の挿入部2は先端部の温度を上昇させた状態で術部へ挿入することができる。
【0044】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では内視鏡1のケーブル部4の延出方向を少なくとも2つの方向に切換えるケーブル保持部12を内視鏡1に対し、着脱可能に設けたので、ケーブル保持部12の取付け位置を図2(A)に示す第1の連結状態、或いは図2(B)に示す第2の連結状態のいずれかに変更するという簡単な作業で内視鏡1に対するケーブル部4の延出方向を変更することができる。そのため、顕微鏡下で内視鏡を使用する際に、術者が手で内視鏡1を持ちやすい形状と、顕微鏡観察や処置の際に邪魔にならない形状とに内視鏡1を変形させる作業を簡単に行うことができる。
【0045】
また、内視鏡1を挿入部2の軸方向に対し屈曲させた硬性部3bを設け、且つケーブル部4を硬性部2から延出させた構成としたため、ケーブル保持部12を使用せず、内視鏡1をそのまま使用した場合でも、ケーブル部4が手術用顕微鏡11側に突出することがなく、手術用顕微鏡11に干渉するおそれがなく、作業の邪魔にならない。
【0046】
さらに、ケーブル保持部12に内視鏡保持アーム18などの固定具が取り付け可能な固定部22を設けたため、前述のように、内視鏡1自体を直接に内視鏡保持アーム18に取り付けた場合に比べ、内視鏡保持アーム18自体を術部から遠くに配置することができる。そのため、内視鏡保持アーム18を手術の邪魔にならない位置に移動できるばかりでなく、手術の作業空間を大きく確保することができる。
【0047】
また、内視鏡保管器具23に内視鏡1の挿入部2の先端の照明光出射端が配置された傾斜面2aに略平行な反射部26を設けたので、簡単・安価な構成で内視鏡1の挿入部2の先端部を保温することができる。そのため、内視鏡1が術部を照明する照明光の熱を用いて観察光学系を保温することができるので、内視鏡1の挿入部2を術部に挿入した際に、内視鏡1の挿入部2と術部との温度差によって生じる内視鏡の観察光学系の曇りを簡単、安価に防止できる。
【0048】
また、図7乃至図10は本発明の第2の実施の形態を示すものである。本実施の形態の内視鏡31には、体内に挿入される硬質の挿入部32が設けられている。この挿入部32には細長い略直線状の直管部33aと、この直管部33aの後端に連結され、この直管部33aの軸方向に対し、略90°の方向に屈曲された略円弧形状の屈曲部33bとが設けられている。
【0049】
また、挿入部32の直管部33aの先端面32aには図示しない対物光学系や、術部Pに照明光を照射する図示しない照明光学系が配設されている。さらに、挿入部32の内部には直管部33aの先端面32aの図示しない対物光学系からの観察像を伝達するイメージガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入部32の先端面32aの図示しない照明光学系に照明光を伝達するライトガイドファイバなどの照明光伝達手段を内蔵した可撓性を有するケーブル部34が配設されている。このケーブル部34の基端部側は、屈曲部33bの後端側から外部側に延出されている。
【0050】
また、挿入部32の後端側には、後述するケーブル保持部41が固定可能で、屈曲部33bよりも大径な2つの固定部35,36が一体で設けられている。ここで、一方の第1の固定部35は屈曲部33bの後端部に配置され、他方の第2の固定部36は屈曲部33bの前端部に配置されている。
【0051】
さらに、第1の固定部35には先端部に先端側の径が徐々に小さくなり、屈曲部33bの外径に滑らかに一致する先細状のテーパー部37と、後端部に第1の固定部35の外径より大きいフランジ部38とがそれぞれ形成されている。そして、フランジ部38が挿入部32の後端、つまりケーブル部34と挿入部32との接続端に位置するように配置されている。
【0052】
同様に、第2の固定部36には後端部に後端側の径が徐々に小さくなり、屈曲部33bの外径に滑らかに一致するテーパー部39と、先端部に第2の固定部36の外径より大きいフランジ部40とがそれぞれ形成されている。そして、フランジ部40が挿入部32の直管部33aと屈曲部33bとの接続端に位置するように配置されている。
【0053】
また、本実施の形態の内視鏡31には第1の実施の形態とは異なる構成のケーブル保持部41が取り付けられている。このケーブル保持部41には内視鏡31のケーブル部34およびフランジ部38、40の外径より大きな内径を有する略円筒形状のケーブル保持部本体42と、バネ等の弾性部材で形成された略円筒形状の先端クランプ部43と、ケーブル保持部本体42と先端クランプ部43との間を連結する略円弧形状の板状屈曲部44とが一体的に設けられている。ここで、先端クランプ部43には図8(A)に示すように円形リング43aの一部が切欠されたスリット溝43bがクランプ部43の全長に渡り形成されている。これにより、先端クランプ部43は略C字状に形成され、第1の固定部35と第2の固定部36との間で、回転・移動自在に配置されている。さらに、板状屈曲部44は内視鏡31の挿入部32の屈曲部33bと略同一な屈曲角度をなす形状に形成されている。
【0054】
また、クランプ部43の内径寸法は第1の固定部35および第2の固定部36の外径寸法よりも小さくなるように構成されている。そのため、図8(B)に示すように、第1の固定部35(または第2の固定部36)にクランプ部43を挿入した際、クランプ部43の弾性により、スリット溝43bの幅が広がり、第1の固定部35(または第2の固定部36)にクランプ部43が嵌着可能な構成となっている。
【0055】
また、図9は本実施の形態における内視鏡保管器具(内視鏡保持手段)45を示すものである。この内視鏡保管器具45には有底筒状の保管器具本体46が設けられている。この保管器具本体45の一端面には内視鏡31の挿入部32が挿入可能な小径な開口部47が形成されている。さらに、この保管器具本体46の内底部には光反射手段である半円球形状を有する反射部48が設けらている。そして、内視鏡保管器具45に内視鏡31の挿入部32が挿入された際に内視鏡31の挿入部32の先端面32aの照明光出射端面が反射部48の半円球形状の中心位置と離間対向する位置に配置されるようになっている。
【0056】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。まず、本実施の形態の内視鏡31の使用時には予めケーブル保持部41が挿入部32の基端部に取り付けられる。そして、術者がケーブル保持部41を含む内視鏡31を手で把持して内視鏡31の観察方向および位置を変更する場合には、図10に示すように、内視鏡31の挿入部32の直管部33aの軸方向に対しケーブル保持部41のケーブル保持部本体42を略平行に移動させる。
【0057】
続いて、クランプ部43を挿入部32の第1の固定部35のテーパー部37に沿って挿入する。このとき、クランプ部43の弾性力によりクランプ部43の内径寸法が第1の固定部35の外径寸法と同径に弾性変形し、第1の固定部35にクランプ部43が圧入される。そして、クランプ部43は第1の固定部35に設けられたフランジ部38に当接する位置まで挿入され、固定される。
【0058】
この場合、ケーブル保持部本体42に挿通されたケーブル部34は、ケーブル保持部41の後端部から挿入部32の直管部33aの軸方向に沿って後方に延出されている。この状態で、術者は内視鏡31に対し固定されたケーブル保持部本体42を把持し、第1実施の形態と同様に、手術用顕微鏡11で内視鏡31の挿入部32の先端部を観察しながら内視鏡31の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡31の観察像をモニタ10にて観察する。
【0059】
また、術者が内視鏡31の観察下で処置等の作業を行うために、内視鏡31を内視鏡保持アーム18(図4,5参照)に保持させて使用する場合には、図7に示すように、挿入部32の直管部33aの軸方向に対し、略90゜の角度をなすように、ケーブル保持部41のケーブル保持部本体42を移動させる。
【0060】
続いて、クランプ部43を第2の固定部36に挿入し、クランプ部43を弾性変形させて第2の固定部36に嵌着させることで、第2の固定部36に対しクランプ部43を固定させる。この時、ケーブル保持部本体42に挿通されたケーブル部34は、ケーブル保持部41の後端部から挿入部32の直管部33aの軸方向に対し略90゜の方向に延出される。この状態で術者は内視鏡31の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡保持アーム18にて内視鏡31の位置を固定する。このとき、第1実施の形態と同様に、ケーブル保持部本体42の後端に内視鏡保持アーム18の周知のクランプ機構部21を固定する。
【0061】
さらに、術者は手術用顕微鏡11を観察しながら、図示しない処置具等を内視鏡31の挿入部32の先端部に誘導し、内視鏡31の観察像をモニタ10にて観察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0062】
また、内視鏡31を術部から一旦退避させる場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機構部21を操作してケーブル保持部41を含む内視鏡31を内視鏡保持アーム18から取外す。その後、術者はここで取外された内視鏡31の挿入部32を内視鏡保管器具45に挿入する。この時、内視鏡31の挿入部32の先端面32aの照明光出射端部から放射状に出射される照明光が、内視鏡保管器具45の半球状の反射部48により反射される。この反射部48は内視鏡31の挿入部32の先端面32aの照明光出射端部の位置を中心とする半円球形状を有しているため、反射部48により反射された照明光が内視鏡31の挿入部32の先端部の周囲に照射される。そのため、内視鏡31の挿入部32の先端部の周囲は照明光が持つ熱エネルギーにより加熱され、温度が上昇する。
【0063】
次に、再び内視鏡31を術部へ挿入し使用する場合は、術者は内視鏡保管器具45から内視鏡31の挿入部32を抜き取り、挿入部32の先端部の温度が上昇した状態で術部へ挿入部32を挿入する。
【0064】
そこで、本実施の形態では、内視鏡31のケーブル部34の延出方向を少なくとも2つの方向に切換えるケーブル保持部41を内視鏡31に対し、移動・固定可能に取付けたので、内視鏡31に対するケーブル部34の延出方向を変更する際、ケーブル保持部41の固定位置を変更するだけで手術中に容易かつ素早く行うことができる効果がある。
【0065】
また、弾性部材で形成されたクランプ部43をケーブル保持部41に一体に設け、クランプ部43の弾性力で内視鏡31に対し、ケーブル保持部41を固定可能な構成としたため、固定ねじ等の固定手段が不要であり、容易に内視鏡31に対しケーブル保持部41を固定できる。
【0066】
さらに、内視鏡保持手段43に挿入部32の先端部32aの照明光出射部の位置を中心とした半円球形状を有する反射部48を設けたため、照明光出射部から放射状に出射される照明光を無駄なく内視鏡31の挿入部32の先端部32aの周辺部位に反射することができる。そのため、反射部48からの反射光を内視鏡31の挿入部32の先端部32aの周辺部位に集光する集光効率が上がり、短時間で内視鏡31の挿入部32先端部の温度を上昇させることができる。
【0067】
また、図11乃至図15は本発明の第3の実施の形態を示すものである。本実施の形態の内視鏡51には、体内に挿入される挿入部52が設けられている。この挿入部52には細長い略直線状の硬質の直管部53aと、この直管部53aの後端に連結されたフレキシブルな蛇管部53bとが設けられている。
【0068】
また、挿入部52の直管部53aの先端面52aには図示しない対物光学系や、術部Pに照明光を照射する図示しない照明光学系が配設されている。さらに、挿入部52の内部には直管部53aの先端面52aの図示しない対物光学系からの観察像を伝達するイメージガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入部52の先端面52aの図示しない照明光学系に照明光を伝達するライトガイドファイバなどの照明光伝達手段を内蔵した可撓性を有するケーブル部54が配設されている。このケーブル部54の基端部側は、蛇管部53bの後端側から外部側に延出されている。そして、このケーブル部54の基端部側の延出端部には後述する手術用顕微鏡56に光学的に接続可能な接続コネクタ55が配設されている。
【0069】
また、手術用顕微鏡56は例えば特願2000−13055号に示されるように構成され、図示しない接眼光学系を内蔵する接眼部56aと、対物光学系56bと、変倍光学系とを備えている。この手術用顕微鏡56には撮像・照明ユニット57が一体的に設けられている。
【0070】
さらに、この手術用顕微鏡56には内視鏡51の観察像を撮像する図示しない撮像手段および術部Pに照明光を供給する図示しない照明光供給手段が内蔵されている。そして、接続コネクタ55により、内視鏡51の図示しないイメージガイドケーブルなどの像伝達手段と撮像手段との間、内視鏡51のライトガイドケーブルなどの照明光伝達手段と照明光供給手段との間がそれぞれ接続可能な構成となっている。また、手術用顕微鏡56の撮像手段は、モニタなどの観察手段に電気的に接続されている。
【0071】
また、手術用顕微鏡56の鏡体58の側面には複数のケーブルフック59が設けられている。これらのケーブルフック59は内視鏡51のケーブル部54が保持可能な形状に形成されている。
【0072】
また、図12は、本実施の形態における内視鏡51のケーブル保持部である蛇管部53bの構成を示すものである。この蛇管部53bには軸方向に沿って複数の駒体60が並設されている。各駒体60の一端には球凸面60a、他端には球凹面60bが形成されている。さらに、各駒体60の軸心部には球凸面60aおよび球凹面60bに至るケーブル挿通穴61が形成されている。各駒体60のケーブル挿通穴61には内視鏡51のケーブル部54が挿通されている。そして、前後に隣接する各駒体60間は球凸面60aと球凹面60bとが互いに接触する向きに並設された状態でそれぞれ回動可能に連結されている。
【0073】
また、挿入部52の直管部53aの基端部には蛇管部53bの最先端の駒体60の球凸面60aに接触する球凹部62が配設されている。さらに、ケーブル部54の中途部には雄ねじ部63が固定されている。この雄ねじ部63には固定リング64の軸心部に形成されたねじ穴部65が螺合されている。この固定リング64には最後端の駒体60の球凹面60bに接触する球面部66が形成されている。
【0074】
また、図13は本実施の形態における内視鏡保管器具(内視鏡保持手段)67を示すものである。この内視鏡保管器具67には有底筒状の保管器具本体68が設けられている。この保管器具本体68の一端面には内視鏡51の挿入部52が挿入可能な小径な開口部69が形成されている。さらに、この保管器具本体68の内底部にはミラー等の反射部70と、集光レンズ71とが配設されている。そして、内視鏡保管器具67に内視鏡51の挿入部52が挿入された際に内視鏡51の挿入部52の先端面52aの照明光出射端部からの照明光を集光レンズ71を経て反射部70に送り、さらにミラー等の反射部70で反射する光を集光レンズ71によって内視鏡51の挿入部52の先端面52aの周囲部に集光させるようになっている。
【0075】
さらに、内視鏡保管器具67には手術用顕微鏡56の鏡体58に取付ける取付部72が設けられている。ここで、手術用顕微鏡56の鏡体58には外付け器具の装着部73が形成されている。そして、内視鏡保管器具67の取付部72は手術用顕微鏡56の外付け器具装着部73に着脱可能に取付けられている。
【0076】
次に、上記構成の本実施の形態の作用について説明する。まず、本実施の形態の内視鏡51の使用時に術者が蛇管部53bを含む内視鏡51を手で把持して内視鏡51の観察方向および位置を変更する場合は、固定リング64を緩め、この固定リング64を図12中で矢印Aに示す後端方向に移動させる。これにより、蛇管部53bを構成する各駒体60の球凸面60aと、球凹面60bと、挿入部52の後端の球凹部62と、固定リング64の球面部66との間の各接触部の摩擦係合が解除され、各駒体60は自由に移動可能となる。この状態で、術者は図11に示すように蛇管部53bを挿入部52の直管部53aと略平行となるように変形させる。
【0077】
また、蛇管部53bを所望の形状に変形させたのち、固定リング64を締め付け、図12中で矢印Bに示す先端方向に固定リング64を移動させる。これにより、蛇管部53bを構成する各駒体60の接合面同士が圧接され、各接触部の摩擦係合によって蛇管部53bの形状が保持される。この状態で、術者は内視鏡51もしくは蛇管部53bを把持し、第1および第2実施の形態と同様に、手術用顕微鏡56で内視鏡51の挿入部52の先端部を観察しながら内視鏡51の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡51の観察像をモニタにて観察する。
【0078】
次に、術者が内視鏡51の観察下で処置等の作業を行うために、第1および第2実施の形態と同様に内視鏡51を内視鏡保持アーム18(図4,5参照)に保持させて使用する場合には、上述と同様に、固定リング64を緩め、図12に示すように挿入部52の直管部53aの軸方向に対し、略90゜の角度をなすように蛇管部53bを変形させた後、固定リング64を締め込み、蛇管部53bの形状を保持させる。
【0079】
この状態で、術者は内視鏡51の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡保持アーム18にて内視鏡51の位置を固定する。このとき、第1、第2実施の形態と同様に、蛇管部53bの後端に内視鏡保持アーム18の周知のクランプ機構部21を固定する。
【0080】
さらに、術者は手術用顕微鏡56を観察しながら、図示しない処置具等を内視鏡51の挿入部52の先端部に誘導し、内視鏡51の観察像をモニタにて観察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0081】
また、図14(A),(B)に示すように、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対して異なる観察角度αを有する複数の内視鏡51を使用する場合には、挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対する蛇管部53bの湾曲角度を次の通り調整する。すなわち、図14(A)に示すように、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対して観察方向が斜め方向になる斜視型の内視鏡51Aを使用する場合、或いは図14(A)に示すように、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対して観察方向が同方向になる直視型の内視鏡51Bを使用する場合には、内視鏡51の術部Pに対する観察角度αに応じて、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対する蛇管部53bの角度βを図14(A),(B)に示すように術部Pに対しケーブル部54の延出方向が略平行となるように調整する。
【0082】
また、内視鏡51を術部から一旦退避させる場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機構部21を操作して内視鏡51を内視鏡保持アーム18から取外す。その後、術者はここで取外された内視鏡51の挿入部52を内視鏡保管器具67に挿入する。この時、内視鏡51の挿入部52の先端面52aの照明光出射端部から放射状に出射される照明光が、内視鏡保管器具67の集光レンズ71を通過し、略平行に反射部70に出射される。この反射部70により反射された光は、集光レンズ71により、内視鏡51の挿入部52の先端面52aの照明光出射端部の近傍部位に集光される。この時、挿入部52の先端面52aの照明光出射端部の近傍部位は照明光が持つ熱エネルギーにより加熱され、温度が上昇する。
【0083】
次に、再び内視鏡51を術部へ挿入し使用する場合は、術者が内視鏡保管器具67から内視鏡51の挿入部52を抜き取り、挿入部52の先端部の温度が上昇した状態で術部へ挿入部52を挿入する。
【0084】
また、手術用顕微鏡56の観察下で内視鏡51を使用する場合、図15に示すように、手術用顕微鏡56のケーブルフック59にケーブル部54を引っ掛け、術者がケーブル部54の長さ、位置を規制して使用する。
【0085】
そこで、上記構成のものにあっては次の効果を奏する。すなわち、本実施の形態では、挿入部52の直管部53aの軸方向に対し内視鏡51のケーブル部54を任意の方向に向けて固定保持可能な蛇管部53bを設けたため、術者はケーブル部54の延出方向を任意の方向に変更することができる。そのため、様々な手術状況に応じて自由に内視鏡51を使用できる。
【0086】
また、図14(A),(B)に示すように、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対して異なる観察角度αを有する複数の内視鏡51を使用する場合でも、術部Pに挿入する内視鏡51A,51Bの角度αに応じて、ケーブル部54の延出方向の微妙な調整が可能であるため、常に、ケーブル部54が手術の邪魔にならない位置に延出できる。
【0087】
また、内視鏡保管器具67に集光レンズ71を設けたため、内視鏡51の照明光を内視鏡51の挿入部52の先端面52aの照明光出射端部に集光して照射できる。そのため、内視鏡51の挿入部52の先端部の温度を短時間で上げることができ、直ぐに内視鏡51が使用できる。
【0088】
また、内視鏡保管器具67に顕微鏡56の鏡体58の外付け器具装着部73に着脱可能な取付部72を設けたため、直ぐに内視鏡保管器具67に内視鏡51を挿入することが可能であり、また使用時には直ぐに使用することができる。
【0089】
さらに、手術用顕微鏡56にケーブルフック59を設けたため、ケーブル部54の長さ、位置を術者が所望する状態に設定できる。そのため、ケーブル部54が手術の邪魔になることを防止できる効果がある。
【0090】
さらに、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形実施できることは勿論である。
次に、本出願の他の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。
記
(付記項1) 硬性の挿入部と、挿入部の後端から延出されるケーブル部を有する内視鏡において、前記挿入部と係合し、前記ケーブル部を指向可能なケーブル保持手段を設けたことを特徴とする内視鏡。
【0091】
(付記項2) 内視鏡の挿入部を保持し、前記内視鏡から射出される照明光を挿入部先端に設けられた照明光出射端部に指向する光反射手段を有したことを特徴とする内視鏡保持手段。
【0092】
(付記項3) 硬性の挿入部と、挿入部の後端から延出され、前記内視鏡の挿入部先端から挿通される像伝達手段と照明光伝達手段を内蔵するケーブル部を有する内視鏡において、前記挿入部に固定され、挿入部に対し少なくとも2方向に前記ケーブル部を指向可能なケーブル保持手段を設けたことを特徴とする内視鏡。
【0093】
(付記項4) 前記ケーブル保持手段は、前記挿入部に対し、略90°方向と略平行方向にケーブル部を延出することを特徴とする付記項1または3に記載の内視鏡。
【0094】
(付記項5) 前記ケーブル保持手段が前記挿入部に対して着脱自在であることを特徴とする付記項1または3、4に記載の内視鏡。
【0095】
(付記項6) 前記ケーブル保持手段が前記内視鏡に対し一体的に設けられていることを特徴とする付記項1または3、4に記載の内視鏡。
【0096】
(付記項7) 前記ケーブル保持手段の一部が弾性部材で構成されていることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡。
【0097】
(付記項8) 前記ケーブル保持手段は、前記内視鏡に対しケーブル部の延出方向が任意の方向に変更可能であることを特徴とする付記項6に記載の内視鏡。
【0098】
(付記項9) 前記内視鏡に挿入部の挿入軸方向に対し略90°の屈曲部を設けたことを特徴とする付記項1または3、4、5に記載の内視鏡。
【0099】
(付記項10) 前記ケーブル保持手段は、前記挿入部に対する取付け方向を変更することができることを特徴とする付記項1または3、4、5に記載の内視鏡。
【0100】
(付記項11) 前記保持手段に集光手段を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡保持手段。
【0101】
(付記項12) 前記保持手段に集光光学系を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡保持手段。
【0102】
(付記項13) 前記保持手段に手術用顕微鏡に取付可能な取付部を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡保持手段。
【0103】
(付記項1の従来技術) (1)特開平11−155798号公報、(2)特願2000−32269号。従来、特に脳神経外科などでは、手術用顕微鏡を用いて術部を拡大観察しながら微細手術を行う。
【0104】
近年、手術用顕微鏡では観察できない死角部分を内視鏡で観察しながら処置を行う術式が普及してきた。このような場合、顕微鏡での観察下において内視鏡を使用する。内視鏡は術者が手で保持し、顕微鏡観察下で術部へ誘導したり、内視鏡での観察部位を変更する操作を行う。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具により内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置具等を術部へ誘導した後、顕微鏡では観察できない死角部位を内視鏡観察下で処置を行う。
【0105】
(1)は内視鏡の挿入部に対し、交差した第2のリレー光学系を設け、全体形状が屈曲した構成としているため、顕微鏡下で内視鏡を操作する際に、顕微鏡に干渉しにくく、また顕微鏡の視野を妨げない。
【0106】
(2)は内視鏡に内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具が取り付け可能な固定部を設け、前記固定部に術者が内視鏡を手で把持する把持具を着脱自在な構成としたため、術者が内視鏡を手で操作する場合には把持具を装着することで持ちやすい形状となる。また、内視鏡固定具に内視鏡を固定する場合は、把持具を内視鏡から外し、内視鏡固定具を固定部に取り付けることで内視鏡固定具に固定した場合、顕微鏡に干渉しにくく顕微鏡操作の邪魔にならない。
【0107】
(付記項2の従来技術)
(3)特開平8−136831号公報、(4)特開昭57−117821号公報。内視鏡を術部へ挿入する際、挿入する術部(温度高い)と挿入部(温度低い)との温度差により、雰囲気中の水蒸気が挿入部に設けられた観察光学系に付着し曇りが発生し、観察に支障をきたす。
【0108】
(3)は術部へ照明光を導く第1のライトガイドと、前記第1のライトガイドとは別に、内視鏡の挿入部先端部材まで、照明光の一部を導く第2のライトガイドを設けたため、前記第2のライトガイドの照明光により先端部材が加温され、術部と内視鏡の温度差による観察光学系の曇りが防止できる。
【0109】
(4)は内視鏡の挿入部が挿入可能な保温装置であり、前記保温装置には挿入部を電気的に保温する保温部材を有しており、前記保温装置に内視鏡の挿入部を挿入することにより、挿入部が保温され、術部と内視鏡の温度差による観察光学系の曇りが防止できる。
【0110】
(付記項1〜13が解決しようとする課題) 顕微鏡下で内視鏡を操作する場合には、従来技術で示したように、内視鏡を術者が手で把持して、顕微鏡観察下で術部へ誘導する。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡固定具に内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置具等を術部へ誘導した後、内視鏡観察下で処置を行う。従って、内視鏡を術部へ誘導する際には、術者が手で把持しやすく、また処置等をする際には、術部での操作の邪魔にならない必要がある。
【0111】
先行例(1)では、術者が内視鏡の観察方向を変更する場合、術者が被把持部を保持して内視鏡の挿入軸回りに内視鏡を回転させる。しかし、前述の内視鏡では、被把持部が挿入部に対し異なる方向で、且つ離れた位置に設けられているため、術者が観察方向を変更するには、被把持部を挿入軸回りに大きく回転させる必要があり操作しにくいものであった。また、様々な手術機器が用いられる手術室では、患者に対する術者の位置も制限される場合も多く、観察方向を変更する度に把持部の位置が大きく変わることは、把持部自体が手術の邪魔になり、手術の効率を落としていた。
【0112】
先行例(2)は上記問題を解決し、術者が内視鏡を手で把持して使用する際に使用する、把持部を内視鏡に着脱自在に設けたため、内視鏡を保持し観察方向を変更する場合の操作性は改善されている。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡保持具に保持する際には把持部を外し、顕微鏡側への突出を最小限にすることで、顕微鏡下で使用した場合でも、顕微鏡に干渉しにくく、且つ操作性が良い。しかし、先行例(2)では、把持部を外した状態でも、挿入部に対し、ケーブル部の突出方向が略平行である構成のため、常にケーブル部が顕微鏡側に突出してしまうので、ケーブル部が顕微鏡に干渉して顕微鏡の操作を妨げたりするおそれがある。さらに、内視鏡固定具などに内視鏡を固定して、顕微鏡観察下で内視鏡の挿入部近傍から、前記内視鏡の挿入部先端まで処置具等を術部に導く場合には、術者は常にケーブル部を避けながら処置具等を操作する必要があり、操作が行いにくいばかりでなく術者の疲労を増大させていた。また、内視鏡観察下で処置等の作業をする場合も、常にケーブル部の位置が安定しないため、術者は手術作業中にケーブル部が手に引っかかるおそれがないかを注意して作業をする必要があり、手術時間の延長を招いていた。
【0113】
先行例(3)は、内視鏡自体に挿入部先端部材を保温する保温機能を設けているため、専用の内視鏡を作成する必要があり、内視鏡自体が高価となる。また、通常の手術では、挿入方向に対して観察方向が異なる内視鏡(つまり斜視方向が異なる内視鏡)を数種類用いるが、その全てに保温機能を付ける必要があり、システムとしても非常に高価となってしまう。
【0114】
先行例(4)では、前記先行例(3)の問題は解決しているが、内視鏡の挿入部を保温するための専用装置が必要となり、システムとして高価となってしまう。
【0115】
(付記項1〜13の目的) 顕微鏡下で使用される内視鏡において、術者が手で内視鏡を保持し内視鏡を操作する場合には持ち易くて操作がし易く、また、内視鏡固定アームなどの内視鏡保持具に内視鏡を固定して処置等の作業を行う場合には、顕微鏡の観察や処置等の作業の邪魔にならない内視鏡を、簡単な構成で且つ安価に提供することである。
【0116】
また、内視鏡を術部に挿入した際に、内視鏡と術部の温度差によって生じる内視鏡の観察光学系の曇りを、内視鏡が術部を照明する照明光の熱を用いて、簡単、安価に観察光学系を保温し、防止できる内視鏡システムを提供することである。
【0117】
(付記項1の作用) 内視鏡の挿入部に、ケーブル部の形状を保持固定可能なケーブル保持部を固定し、前記挿入部から延出されるケーブル部を前記挿入部の挿入軸に対し略平行に延出させる。また、挿入部にケーブル保持部を前記固定方向と異なる方向で固定し、ケーブル部を前記挿入部の挿入軸に対し、異なる方向に延出させる。
【0118】
(付記項2の作用) 内視鏡の挿入部を保持手段に固定し、前記内視鏡からの照明光が前記保持手段に設けられた光反射手段により、前記内視鏡の挿入部先端に反射され、挿入部先端が保温される。
【0119】
(付記項1〜13の効果) 本発明によれば、内視鏡の挿入方向に対して、少なくとも2つの方向に前記内視鏡から延出されるケーブル部の方向を変更可能なケーブル保持手段を設けたため、内視鏡を手で把持して使用する場合には把持しやすい形状で、且つ内視鏡保持アームなどの固定具に内視鏡を保持して使用する場合には、手術の邪魔にならない内視鏡を提供することができる。
【0120】
また、内視鏡の照明光を反射し、内視鏡の挿入部先端の温度を上昇させる内視鏡保管手段を設けるといった、簡単、安価な構成によって、曇りがない内視鏡観察が可能となる。
【0121】
【発明の効果】
本発明によれば、顕微鏡下で内視鏡を使用する際に、操作がし易い内視鏡を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡のシステム全体を示す概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の内視鏡を顕微鏡の観察下で使用している状態を示すもので、(A)は内視鏡の挿入部の軸方向に対しケーブル部を略平行に延出させる状態にケーブル保持部を取り付けた状態を示す縦断面図、(B)は内視鏡の挿入部の軸方向に対しケーブル部を略90°の方向に屈曲させる状態にケーブル保持部を取り付けた状態を示す縦断面図。
【図3】 (A)は図2(A)の3A−3A線断面図、(B)は図2(A)の3B−3B線断面図。
【図4】 第1の実施の形態の内視鏡を内視鏡保持アームに固定した状態を示す斜視図。
【図5】 第1の実施の形態の内視鏡をケーブル保持部を介して内視鏡保持アームに固定した状態を示す斜視図。
【図6】 第1の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器具に挿入した状態を示す縦断面図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の内視鏡のシステムの要部の概略構成図。
【図8】 第2の実施の形態の内視鏡のケーブル保持部の構成を示すもので、(A)はケーブル保持部のクランプ部の断面形状を示す縦断面図、(B)はケーブル保持部のクランプ部に内視鏡の挿入部の固定部が挿入されて固定された状態を示す縦断面図。
【図9】 第2の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器具に挿入した状態を示す縦断面図。
【図10】 第2の実施の形態の内視鏡の挿入部の軸方向に対しケーブル保持部の保持部を略平行に移動させた状態を示す図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の内視鏡のシステムの要部の概略構成図。
【図12】 第3の実施の形態の内視鏡におけるケーブル保持部の蛇管部の構成を示す縦断面図。
【図13】 第3の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器具に挿入した状態を示す縦断面図。
【図14】 (A)は斜視型の内視鏡を使用している状態を示す要部の側面図、(B)は直視型の内視鏡を使用している状態を示す要部の側面図。
【図15】 第3の実施の形態の内視鏡のケーブル部を手術用顕微鏡のケーブルフックに引っ掛けた状態を示す内視鏡のシステム全体の概略構成図。
【符号の説明】
1 内視鏡
2 挿入部
4 ケーブル部
12 ケーブル保持部(ケーブル保持手段)
23 内視鏡保管器具(内視鏡保持手段)
26 反射部(光反射手段)
Claims (1)
- 体内に挿入される略直線状の挿入部と、
この挿入部の基端部から外部側に延出されるケーブル部と、
前記ケーブル部が挿通されるケーブル保持部本体と、前記ケーブル保持部本体の先端部に配置され、前記挿入部の基端部と係脱可能に係合する係合部とを有し、前記ケーブル保持部本体の内部に挿通された前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向とは異なる軸上に規制可能で、かつ前記ケーブル部の形状を保持固定するケーブル保持手段と
を具備し、
前記ケーブル保持手段は、前記挿入部の後端に連結され、前記挿入部の軸方向に対し、屈曲された円弧形状の硬性部と前記係合部とが同一の湾曲方向に重なり合う状態で係合して前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し所定の湾曲角度に向けた状態に規制する第1の連結状態と、前記挿入部から延出される前記ケーブル部の延出軸方向を前記挿入部の軸方向に対し略平行に延出させた状態に規制する第2の連結状態とのいずれか一方に選択的に連結することで、前記ケーブル部の延出方向を異なる方向に向けた固定形状に規制することを特徴とする内視鏡。
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