JP2003070716A - 内視鏡とその内視鏡の保持装置 - Google Patents

内視鏡とその内視鏡の保持装置

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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、術者が手で持ち易いうえ、操作がし
易く、また、内視鏡保持具に内視鏡を固定して処置等の
作業を行う場合に、顕微鏡の観察や処置等の作業の邪魔
にならず、簡単な構成で且つ安価で、かつ内視鏡を術部
に挿入した際に、内視鏡と術部の温度差によって生じる
内視鏡の観察光学系の曇りを簡単、安価に防止できる内
視鏡とその内視鏡の保持装置を提供することを最も主要
な特徴とする。 【解決手段】挿入部2の基端部にケーブル保持部12を
係脱可能に係合し、ケーブル部4の形状を保持固定す
る。このとき、硬性の挿入部2の基端部から外部側に延
出されるケーブル部4の延出方向をこのケーブル保持部
12によって挿入部2の軸方向とは異なる方向に変更可
能にしたものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に手術用顕微鏡
下で使用される内視鏡に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、特に脳神経外科などでは、手術
用顕微鏡を用いて術部を拡大観察しながら微細手術を行
う場合がある。近年、手術用顕微鏡では観察できない死
角部分を内視鏡で観察しながら処置を行う術式が普及し
てきた。このような場合、顕微鏡での観察下において内
視鏡を使用する。そして、手術時には内視鏡は術者が手
で保持し、顕微鏡観察下で術部へ誘導したり、内視鏡で
の観察部位を変更する操作が行われる。
【0003】また、例えば特開平11−155798号
公報(先行例1)には、内視鏡保持アームなどの内視鏡
固定具により内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置
具等を術部へ誘導した後、顕微鏡では観察できない死角
部位を内視鏡観察下で処置する装置が示されている。さ
らに、この装置では内視鏡の挿入部に屈曲部分を設け、
この屈曲部分よりも先端側の第1部分と、後端側(手元
側)の第2部分とにそれぞれリレー光学系を設け、第1
部分のリレー光学系と、第2部分のリレー光学系とを交
差させるようにしている。これにより、内視鏡の挿入部
の全体形状が屈曲した構成としている。そのため、顕微
鏡下で内視鏡を操作する際に、内視鏡が顕微鏡と干渉し
にくく、また顕微鏡の視野を妨げない。
【0004】また、特願2000−32269号(先行
例2)には、内視鏡に内視鏡保持アームなどの内視鏡固
定具が取り付け可能な固定部を設け、この固定部に術者
が内視鏡を手で把持する把持具を着脱自在に取付ける構
成が示されている。ここでは術者が内視鏡を手で操作す
る場合には内視鏡に把持具を装着することで術者が内視
鏡を手で持ちやすい形状となる。さらに、内視鏡固定具
に内視鏡を固定する場合は、把持具を内視鏡から外し、
内視鏡固定具を固定部に取り付けることで内視鏡固定具
に固定した場合、顕微鏡に干渉しにくく顕微鏡操作の邪
魔にならない。
【0005】また、内視鏡の挿入部を術部へ挿入する
際、術部に挿入される部分は術部に挿入されない部分に
比べて温度が高くなる。そのため、術部に挿入される高
温度の部分と術部に挿入されない低温度の部分との温度
差により、雰囲気中の水蒸気が挿入部の観察光学系に付
着して曇りが発生し、観察に支障をきたす。
【0006】そこで、特開平8−136831号公報
(先行例3)では、術部へ照明光を導く第1のライトガ
イドと、この第1のライトガイドとは別に、内視鏡の挿
入部先端部材まで、照明光の一部を導く第2のライトガ
イドとを設けている。そして、第2のライトガイドの照
明光により先端部材が加温され、術部と内視鏡の温度差
による観察光学系の曇りが防止できるようにしている。
【0007】また、特開昭57−117821号公報
(先行例4)には、内視鏡の挿入部が挿入可能な保温装
置が示されている。この保温装置には内視鏡の挿入部を
電気的に保温する保温部材が設けられている。そして、
この保温装置に内視鏡の挿入部を挿入することにより、
挿入部が保温され、術部と内視鏡の温度差による観察光
学系の曇りが防止できるようにしている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】上述したように顕微鏡
下で内視鏡を操作する場合には、内視鏡を術者が手で把
持して、顕微鏡観察下で術部へ誘導する。また、内視鏡
保持アームなどの内視鏡固定具に内視鏡を保持固定し、
顕微鏡観察下で処置具等を術部へ誘導した後、内視鏡観
察下で処置を行う。従って、内視鏡を術部へ誘導する際
には、内視鏡を術者が手で把持しやすく、また処置等を
する際には、内視鏡が術部での操作の邪魔にならない必
要がある。
【0009】先行例1では、術者が内視鏡の観察方向を
変更する場合、術者が被把持部を保持して内視鏡の挿入
部の軸回り方向に内視鏡を回転させるようになってい
る。しかし、先行例1の内視鏡では、被把持部が挿入部
の先端側の第1部分に対し異なる方向で、且つ離れた位
置に設けられているため、術者が観察方向を変更するに
は、被把持部を挿入軸回りに大きく回転させる必要があ
る。そのため、被把持部の移動量が大きくなるので、操
作しにくい問題がある。また、様々な手術機器が用いら
れる手術室では、患者に対する術者の位置も制限される
場合も多い。そのため、術者が内視鏡の観察方向を変更
する度に把持部の位置が大きく変わることは、把持部自
体が手術の邪魔になり、手術の効率を落とす問題があ
る。
【0010】先行例2では、術者が内視鏡を手で把持し
て使用する際に使用する、把持部を内視鏡に着脱自在に
設けたため、内視鏡を保持し観察方向を変更する場合の
操作性は改善されている。また、内視鏡保持アームなど
の内視鏡保持具に保持する際には把持部を外し、顕微鏡
側への突出を最小限にすることで、顕微鏡下で使用した
場合でも、顕微鏡に干渉しにくく、且つ操作性が良い。
しかし、先行例2では、把持部を外した状態でも、挿入
部に対し、ケーブル部の突出方向が略平行である構成の
ため、常にケーブル部が顕微鏡側に突出してしまうの
で、ケーブル部が顕微鏡に干渉して顕微鏡の操作を妨げ
るおそれがある。さらに、内視鏡固定具などに内視鏡を
固定して、顕微鏡観察下で内視鏡の挿入部近傍から、内
視鏡の挿入部先端まで処置具等を術部に導く場合には、
術者は常にケーブル部を避けながら処置具等を操作する
必要がある。そのため、その操作が行い難いので、術者
の疲労を増大させる問題がある。また、内視鏡観察下で
処置等の作業をする場合も、常にケーブル部の位置が安
定しないため、術者は手術作業中にケーブル部が手に引
っ掛かるおそれがないかを注意して慎重に作業を進める
必要があるので、手術時間が長くなる問題がある。
【0011】先行例3は、内視鏡自体に挿入部先端部材
を保温する保温機能を設けているため、専用の内視鏡を
作成する必要があり、内視鏡自体が高価となる。また、
通常の手術では、挿入方向に対して観察方向が異なる内
視鏡(つまり斜視方向が異なる内視鏡)を数種類用いる
が、その全てに保温機能を付ける必要があり、システム
としても非常に高価となる問題がある。
【0012】先行例4では、内視鏡の挿入部を保温する
ための専用装置が必要となるので、システム全体の構成
が複雑になり、高価となる問題がある。
【0013】本発明は上記事情に着目してなされたもの
で、その目的は、顕微鏡下で内視鏡を使用する際に、操
作がし易い内視鏡を提供することにある。
【0014】また、他の目的は、内視鏡を術部に挿入し
た際に、内視鏡と術部の温度差によって生じる内視鏡の
観察光学系の曇りを防止できる内視鏡の保持装置を提供
することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、体内
に挿入される略直線状の硬性の挿入部と、この挿入部の
基端部から外部側に延出されるケーブル部と、前記挿入
部の基端部と係脱可能に係合し、前記ケーブル部の延出
方向を前記挿入部の軸方向とは異なる方向に変更可能
で、かつ前記ケーブル部の形状を保持固定するケーブル
保持手段とを具備したことを特徴とする内視鏡である。
そして、本請求項1の発明では、ケーブル保持手段を挿
入部の基端部と係脱可能に係合させることにより、挿入
部から延出されるケーブル部の延出方向を挿入部の軸方
向に対し略平行に延出させた状態や、挿入部の軸方向と
は異なる方向に延出させた状態に変更させた状態で、ケ
ーブル部の形状を保持固定するようにしたものである。
【0016】請求項2の発明は、体内に挿入される挿入
部の先端に照明光出射端部が設けられた内視鏡の前記挿
入部が挿入され、前記内視鏡の挿入部を保持する保持手
段に前記照明光出射端部から出射される照明光を前記内
視鏡の挿入部の先端近傍に反射する光反射手段を設けた
ことを特徴とする内視鏡の保持装置である。そして、本
請求項2の発明では、内視鏡の挿入部を保持手段に挿入
して固定した状態で、内視鏡の挿入部先端の照明光出射
端部からの照明光が保持手段の光反射手段により、内視
鏡の挿入部先端近傍に反射され、挿入部先端が保温され
る。これにより、内視鏡が術部を照明する照明光の熱を
用いて観察光学系を保温し、内視鏡を術部に挿入した際
に、内視鏡と術部の温度差によって生じる内視鏡の観察
光学系の曇りを簡単、安価に防止できるようにしたもの
である。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1の実施の形態
を図1乃至図6を参照して説明する。図1は本実施の形
態の内視鏡1のシステム全体の概略構成を示すものであ
る。この内視鏡1には、体内に挿入される硬質の挿入部
2が設けられている。この挿入部2には細長い略直線状
の直管部3aと、この直管部3aの後端に連結され、こ
の直管部3aの軸方向に対し、略90°の方向に屈曲さ
れた略円弧形状の硬性部3bとが一体で設けられてい
る。
【0018】また、挿入部2の先端部には直管部3aの
軸方向に対し、斜めに切欠された傾斜面2aが形成さ
れ、この傾斜面2aに図示しない対物光学系や、術部P
に照明光を照射する図示しない照明光学系が配設されて
いる。さらに、挿入部2の内部には直管部3aの先端の
傾斜面2aの図示しない対物光学系からの観察像を伝達
するイメージガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入
部2の先端の傾斜面2aの図示しない照明光学系に照明
光を伝達するライトガイドファイバなどの照明光伝達手
段を内蔵した可撓性を有するケーブル部4が配設されて
いる。このケーブル部4の基端部側は、硬性部3bの後
端側から外部側に延出されている。
【0019】また、ケーブル部4の後端にはイメージガ
イドコネクタ5及びライトガイドコネクタ6が設けられ
ている。ここで、イメージガイドコネクタ5には図示し
ないイメージガイドファイバ等による像伝達手段の基端
部が連結されている。さらに、ライトガイドコネクタ6
には図示しないライトガイドファイバ等による照明光伝
達手段の基端部が連結されている。
【0020】また、挿入部2には後述するケーブル保持
部12の取付部である同一形状を有する2つの取付穴7
a,7bが設けられている。ここで、一方の取付穴7a
は硬性部3bの後端部に配置され、他方の取付穴7bは
硬性部3bの前端部に配置されている。
【0021】さらに、イメージガイドコネクタ5はテレ
ビカメラ装置8に接続されている。このテレビカメラ装
置8には表示手段であるモニタ9が接続されている。そ
して、挿入部2の先端の傾斜面2aの図示しない対物光
学系からイメージガイドケーブル等による像伝達手段を
介して伝達された術部Pの観察像がテレビカメラ装置8
によって撮像され、更に、テレビカメラ装置8からの出
力信号がモニタ9に入力されてモニタ9に術部Pの観察
像が表示されるようになっている。
【0022】また、ライトガイドコネクタ6は照明光供
給手段である光源装置10に接続されている。そして、
光源装置10からの照明光が図示しないライトガイドフ
ァイバ等による照明光伝達手段を介して挿入部2の先端
の傾斜面2aの図示しない照明光学系に伝達され、術部
Pに照明光が照射されるようになっている。
【0023】また、図2(A),(B)は本実施の形態
の内視鏡1を手術用顕微鏡11の観察下で使用している
状態を示すものである。ここで、手術用顕微鏡11は接
眼部11a、対物部11b、変倍光学系を有し、3次元
的に移動可能な図示しないアームに保持されている。
【0024】さらに、本実施の形態の内視鏡1には挿入
部2の基端部と係脱可能に係合し、ケーブル部4の延出
方向を挿入部2の軸方向とは異なる方向に変更可能で、
かつケーブル部4の形状を保持固定するケーブル保持手
段であるケーブル保持部12が取り付けられている。こ
のケーブル保持部12には、略円管状のケーブル保持部
本体12aが設けられている。このケーブル保持部本体
12aの一端部には内視鏡1の取付部となる略J字状に
屈曲された屈曲部13が設けられている。この屈曲部1
3は内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの屈曲部分
と略相似形状に形成されている。
【0025】また、ケーブル保持部本体12aにおける
J字状の屈曲部13の内側部分には図3(A)に示すよ
うに内視鏡1の硬性部3bを取付ける取付溝14が形成
されている。この取付溝14の溝幅は内視鏡1の挿入部
2における硬性部3bが挿入可能な大きさに形成されて
いる。
【0026】さらに、ケーブル保持部本体12aにおけ
る取付溝14の周囲の溝壁部には図3(A)中で、取付
溝14の開口方向と略90°の方向に2つのねじ穴15
a,15bが形成されている。これらのねじ穴15a,
15bは内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの2つ
の取付穴7a,7bとそれぞれ対応する位置に配置され
ている。
【0027】そして、ケーブル保持部12は図2(A)
に示すようにJ字状の屈曲部13の先端部に内視鏡1の
挿入部2における硬性部3bの端末部のみが挿入された
第1の連結状態、または、図2(B)に示すようにJ字
状の屈曲部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性
部3b全体が挿入された第2の連結状態のいずれかの状
態で着脱可能に取付けられるようになっている。ここ
で、図2(A)に示す第1の連結状態ではケーブル保持
部本体12aにおける取付溝14の開口方向から内視鏡
1の挿入部2における硬性部3bの端末部が挿入された
状態で、ケーブル保持部本体12aのねじ穴15aに外
側から固定ねじ16が螺挿されるようになっている。こ
のとき、固定ねじ16の先端部16aは硬性部3bの取
付穴7aに嵌まり込むことにより、ケーブル保持部12
が内視鏡1の挿入部2における硬性部3bの端末部に取
付けられている。
【0028】さらに、図2(B)に示す第2の連結状態
ではケーブル保持部本体12aにおける取付溝14の開
口方向から内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全体
が挿入された状態で、ケーブル保持部本体12aの2つ
のねじ穴15a,15bに外側から固定ねじ16がそれ
ぞれ螺挿されるようになっている。このとき、固定ねじ
16の先端部16aは硬性部3bの2つの取付穴7a,
7bにそれぞれ嵌まり込むことにより、ケーブル保持部
12の屈曲部13全体が内視鏡1の挿入部2における硬
性部3b全体に取付けられている。
【0029】また、ケーブル保持部12には全長に渡
り、取付溝14と同一方向に開口を有するケーブル挿入
溝17が形成されている。このケーブル挿入溝17は図
3(B)に示すように取付溝14よりも溝幅が狭く、内
視鏡1のケーブル部4のみが挿通可能になっている。さ
らに、ケーブル保持部12の内部には内視鏡1のケーブ
ル部4が配置可能な空間部12bがケーブル挿入溝17
と連通状態で形成されている。
【0030】また、図4は本実施の形態の内視鏡1を内
視鏡保持アーム18などの内視鏡固定具に固定した状態
を示すものである。この内視鏡保持アーム18は複数の
アーム19が関節部20を介してそれぞれ回動可能に連
結された多関節アームによって形成されている。
【0031】さらに、この内視鏡保持アーム18の基端
部には図示しない手術台に固定される固定部が設けられ
ている。また、内視鏡保持アーム18の最先端位置のア
ーム19の先端部には内視鏡1の硬性部3bに固定可能
な周知のクランプ機構部21が配設されている。そし
て、この内視鏡保持アーム18によって内視鏡1を3次
元的に移動し、任意の移動位置で固定可能になってい
る。
【0032】また、本実施の形態の内視鏡1は図5に示
すように挿入部2の基端部にケーブル保持部12を取付
けた状態でも内視鏡保持アーム18などの内視鏡固定具
に固定可能になっている。ここで、ケーブル保持部12
における内視鏡1の取付部とは反対側の端部には、内視
鏡保持アーム18に固定可能な固定部22が設けられて
いる。
【0033】また、図6は内視鏡1を保管する内視鏡保
管器具(内視鏡保持手段)23を示すものである。この
内視鏡保管器具23には有底筒状の保管器具本体24が
設けられている。この保管器具本体24の上面には内視
鏡1の挿入部2が挿入可能な小径な開口部25が形成さ
れている。さらに、この保管器具本体24の内底部には
光反射手段である略円錐形状の反射部26が配設されて
いる。この反射部26は内視鏡保管器具23に内視鏡1
の挿入部2が挿入された際に内視鏡1の挿入部2の先端
の照明光出射端が配置された傾斜面2aと略平行に配置
されている。そして、内視鏡1を使用しない場合にはこ
の内視鏡保管器具23に内視鏡1の挿入部2を挿入させ
た状態で保管するようになっている。
【0034】次に、上記構成の作用について説明する。
本実施の形態の内視鏡1の使用時に術者が内視鏡1を手
で保持して内視鏡1の観察方向および位置を変更する操
作をする場合には、予め挿入部2の基端部にケーブル保
持部12が取り付けられる。このとき、術者はケーブル
保持部12のケーブル挿入溝17にケーブル部4を挿入
し、ケーブル部4を空間部12bに配置する。
【0035】続いて、図2(A)に示すように挿入部2
の直管部3aの軸方向に対しケーブル保持部12を略平
行に向けた状態で、硬性部3bをケーブル保持部12の
取付溝13に嵌め込む。この状態で、ケーブル保持部本
体12aのねじ穴15aに外側から螺挿した固定ねじ1
6を締め付けることにより、固定ねじ16の先端部16
aを硬性部3bの取付穴7aに嵌め込む。これにより、
ケーブル保持部12を図2(A)に示すようにJ字状の
屈曲部13の先端部に内視鏡1の挿入部2における硬性
部3bの端末部のみを挿入させた第1の連結状態で内視
鏡1とケーブル保持部12とが固定される。この時、ケ
ーブル部4は挿入部2の直管部3aの軸方向に沿って後
方に延出される。
【0036】この状態で、手術用顕微鏡11と組み合わ
せて本実施の形態の内視鏡1が使用される。このとき、
術者は内視鏡1に一体化されたケーブル保持部12を保
持し、手術用顕微鏡11で内視鏡1の挿入部2の先端部
を観察しながら内視鏡1の位置や観察方向を操作し、所
望の位置で内視鏡1の観察像をモニタ10にて観察す
る。
【0037】次に、術者が内視鏡1の観察下で処置等の
作業を行うために、内視鏡1を内視鏡保持アーム18に
保持させて使用する場合は、術者はまず、固定ねじ16
をゆるめ、前述の内視鏡1に対するケーブル保持部12
の取り付け作業と逆の作業を行い、内視鏡1とケーブル
保持部12を分離する。この状態で図4に示すように、
内視鏡1の硬性部3bを内視鏡保持アーム18に周知の
クランプ機構25で固定する。この時、挿入部2の直管
部3aに対し略90°の方向に屈曲した硬性部3bから
ケーブル部4が延出されているため、ケーブル部4は術
部および手術用顕微鏡11から遠ざかる方向に配置する
ことができる。つまり、ケーブル部4が術部および手術
用顕微鏡11の観察視野内に侵入することが防止され
る。
【0038】この状態で、術者は手術用顕微鏡11で内
視鏡1の挿入部2近傍を観察しながら、内視鏡1もしく
は、内視鏡保持アーム18を保持し、内視鏡1の位置や
観察方向を操作し、所望の位置で内視鏡保持アーム18
にて内視鏡1の位置を固定する。
【0039】さらに、術者は手術用顕微鏡11で挿入部
2の先端部近傍を観察しながら、図示しない処置具等を
内視鏡1の挿入部2の先端近傍に誘導し、内視鏡1の観
察像をモニタ10にて観察しながら、内視鏡観察下で処
置等の作業を行う。
【0040】また、内視鏡保持アーム18による内視鏡
1の固定部自体を術部からさらに遠ざける場合には、ケ
ーブル保持部12を図2(B)に示すようにJ字状の屈
曲部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性部3b
全体を挿入させた第2の連結状態に取付ける。このと
き、術者はケーブル保持部12の取付溝14にケーブル
部4を挿入し、ケーブル部4を空間部12bに配置す
る。続いて、図5に示すように、挿入部2の直管部3a
に対しケーブル保持部12の向きを略90°屈曲させた
方向で、且つケーブル保持部12の位置をJ字状の屈曲
部13全体に内視鏡1の挿入部2における硬性部3b全
体を挿入させた位置に移動させる。この状態で、ケーブ
ル保持部本体12aの2つのねじ穴15a,15bに外
側から螺挿した固定ねじ16をそれぞれ締め付けること
により、固定ねじ16の先端部16aを硬性部3bの2
つの取付穴7a,7bにそれぞれ嵌め込む。これによ
り、ケーブル保持部12の屈曲部13全体が内視鏡1の
挿入部2における硬性部3b全体に取付けられた第2の
連結状態で内視鏡1とケーブル保持部12とが固定され
る。
【0041】その後、ケーブル保持部12の固定部22
に内視鏡保持アーム18の周知のクランプ機構部21を
固定し、内視鏡1を含むケーブル保持部12を内視鏡保
持アーム18に固定する。この時、ケーブル部4はケー
ブル保持部12の空間部12bに挿通され、ケーブル保
持部12の後端部から延出される。つまり、挿入部2の
直管部3aの軸方向に対し、略90°の角度をなしてケ
ーブル部4が延出される。この状態で、術者は手術用顕
微鏡11にて内視鏡1の挿入部2先端近傍を観察しなが
ら、図示しない処置具等を内視鏡1の挿入部2の先端近
傍に誘導し、内視鏡1の観察像をモニタ10にて観察し
ながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0042】また、内視鏡1を術部から一旦退避させる
場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機構
部21を操作してケーブル保持部12を含む内視鏡1を
内視鏡保持アーム18から取外す。その後、ここで取外
された内視鏡1の挿入部2を更に図6に示すように内視
鏡保管器具23に挿入する。この時、内視鏡1の挿入部
2の先端の傾斜面2aから出射されている照明光が、内
視鏡保管器具23の内底部の反射部26により反射さ
れ、照明光か挿入部2の先端部に照射される。これによ
り、内視鏡1の挿入部2は照明光が持つ熱エネルギーに
より加熱され、温度が上昇する。
【0043】次に、再び内視鏡1を術部へ挿入して使用
する場合は、術者は内視鏡保管器具23から内視鏡1の
挿入部2を引き抜き、術部へ挿入部2を挿入する。この
とき、内視鏡1の挿入部2は先端部の温度を上昇させた
状態で術部へ挿入することができる。
【0044】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では内視鏡1のケ
ーブル部4の延出方向を少なくとも2つの方向に切換え
るケーブル保持部12を内視鏡1に対し、着脱可能に設
けたので、ケーブル保持部12の取付け位置を図2
(A)に示す第1の連結状態、或いは図2(B)に示す
第2の連結状態のいずれかに変更するという簡単な作業
で内視鏡1に対するケーブル部4の延出方向を変更する
ことができる。そのため、顕微鏡下で内視鏡を使用する
際に、術者が手で内視鏡1を持ちやすい形状と、顕微鏡
観察や処置の際に邪魔にならない形状とに内視鏡1を変
形させる作業を簡単に行うことができる。
【0045】また、内視鏡1を挿入部2の軸方向に対し
屈曲させた硬性部3bを設け、且つケーブル部4を硬性
部2から延出させた構成としたため、ケーブル保持部1
2を使用せず、内視鏡1をそのまま使用した場合でも、
ケーブル部4が手術用顕微鏡11側に突出することがな
く、手術用顕微鏡11に干渉するおそれがなく、作業の
邪魔にならない。
【0046】さらに、ケーブル保持部12に内視鏡保持
アーム18などの固定具が取り付け可能な固定部22を
設けたため、前述のように、内視鏡1自体を直接に内視
鏡保持アーム18に取り付けた場合に比べ、内視鏡保持
アーム18自体を術部から遠くに配置することができ
る。そのため、内視鏡保持アーム18を手術の邪魔にな
らない位置に移動できるばかりでなく、手術の作業空間
を大きく確保することができる。
【0047】また、内視鏡保管器具23に内視鏡1の挿
入部2の先端の照明光出射端が配置された傾斜面2aに
略平行な反射部26を設けたので、簡単・安価な構成で
内視鏡1の挿入部2の先端部を保温することができる。
そのため、内視鏡1が術部を照明する照明光の熱を用い
て観察光学系を保温することができるので、内視鏡1の
挿入部2を術部に挿入した際に、内視鏡1の挿入部2と
術部との温度差によって生じる内視鏡の観察光学系の曇
りを簡単、安価に防止できる。
【0048】また、図7乃至図10は本発明の第2の実
施の形態を示すものである。本実施の形態の内視鏡31
には、体内に挿入される硬質の挿入部32が設けられて
いる。この挿入部32には細長い略直線状の直管部33
aと、この直管部33aの後端に連結され、この直管部
33aの軸方向に対し、略90°の方向に屈曲された略
円弧形状の屈曲部33bとが設けられている。
【0049】また、挿入部32の直管部33aの先端面
32aには図示しない対物光学系や、術部Pに照明光を
照射する図示しない照明光学系が配設されている。さら
に、挿入部32の内部には直管部33aの先端面32a
の図示しない対物光学系からの観察像を伝達するイメー
ジガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入部32の先
端面32aの図示しない照明光学系に照明光を伝達する
ライトガイドファイバなどの照明光伝達手段を内蔵した
可撓性を有するケーブル部34が配設されている。この
ケーブル部34の基端部側は、屈曲部33bの後端側か
ら外部側に延出されている。
【0050】また、挿入部32の後端側には、後述する
ケーブル保持部41が固定可能で、屈曲部33bよりも
大径な2つの固定部35,36が一体で設けられてい
る。ここで、一方の第1の固定部35は屈曲部33bの
後端部に配置され、他方の第2の固定部36は屈曲部3
3bの前端部に配置されている。
【0051】さらに、第1の固定部35には先端部に先
端側の径が徐々に小さくなり、屈曲部33bの外径に滑
らかに一致する先細状のテーパー部37と、後端部に第
1の固定部35の外径より大きいフランジ部38とがそ
れぞれ形成されている。そして、フランジ部38が挿入
部32の後端、つまりケーブル部34と挿入部32との
接続端に位置するように配置されている。
【0052】同様に、第2の固定部36には後端部に後
端側の径が徐々に小さくなり、屈曲部33bの外径に滑
らかに一致するテーパー部39と、先端部に第2の固定
部36の外径より大きいフランジ部40とがそれぞれ形
成されている。そして、フランジ部40が挿入部32の
直管部33aと屈曲部33bとの接続端に位置するよう
に配置されている。
【0053】また、本実施の形態の内視鏡31には第1
の実施の形態とは異なる構成のケーブル保持部41が取
り付けられている。このケーブル保持部41には内視鏡
31のケーブル部34およびフランジ部38、40の外
径より大きな内径を有する略円筒形状のケーブル保持部
本体42と、バネ等の弾性部材で形成された略円筒形状
の先端クランプ部43と、ケーブル保持部本体42と先
端クランプ部43との間を連結する略円弧形状の板状屈
曲部44とが一体的に設けられている。ここで、先端ク
ランプ部43には図8(A)に示すように円形リング4
3aの一部が切欠されたスリット溝43bがクランプ部
43の全長に渡り形成されている。これにより、先端ク
ランプ部43は略C字状に形成され、第1の固定部35
と第2の固定部36との間で、回転・移動自在に配置さ
れている。さらに、板状屈曲部44は内視鏡31の挿入
部32の屈曲部33bと略同一な屈曲角度をなす形状に
形成されている。
【0054】また、クランプ部43の内径寸法は第1の
固定部35および第2の固定部36の外径寸法よりも小
さくなるように構成されている。そのため、図8(B)
に示すように、第1の固定部35(または第2の固定部
36)にクランプ部43を挿入した際、クランプ部43
の弾性により、スリット溝43bの幅が広がり、第1の
固定部35(または第2の固定部36)にクランプ部4
3が嵌着可能な構成となっている。
【0055】また、図9は本実施の形態における内視鏡
保管器具(内視鏡保持手段)45を示すものである。こ
の内視鏡保管器具45には有底筒状の保管器具本体46
が設けられている。この保管器具本体45の一端面には
内視鏡31の挿入部32が挿入可能な小径な開口部47
が形成されている。さらに、この保管器具本体46の内
底部には光反射手段である半円球形状を有する反射部4
8が設けらている。そして、内視鏡保管器具45に内視
鏡31の挿入部32が挿入された際に内視鏡31の挿入
部32の先端面32aの照明光出射端面が反射部48の
半円球形状の中心位置と離間対向する位置に配置される
ようになっている。
【0056】次に、上記構成の本実施の形態の作用につ
いて説明する。まず、本実施の形態の内視鏡31の使用
時には予めケーブル保持部41が挿入部32の基端部に
取り付けられる。そして、術者がケーブル保持部41を
含む内視鏡31を手で把持して内視鏡31の観察方向お
よび位置を変更する場合には、図10に示すように、内
視鏡31の挿入部32の直管部33aの軸方向に対しケ
ーブル保持部41のケーブル保持部本体42を略平行に
移動させる。
【0057】続いて、クランプ部43を挿入部32の第
1の固定部35のテーパー部37に沿って挿入する。こ
のとき、クランプ部43の弾性力によりクランプ部43
の内径寸法が第1の固定部35の外径寸法と同径に弾性
変形し、第1の固定部35にクランプ部43が圧入され
る。そして、クランプ部43は第1の固定部35に設け
られたフランジ部38に当接する位置まで挿入され、固
定される。
【0058】この場合、ケーブル保持部本体42に挿通
されたケーブル部34は、ケーブル保持部41の後端部
から挿入部32の直管部33aの軸方向に沿って後方に
延出されている。この状態で、術者は内視鏡31に対し
固定されたケーブル保持部本体42を把持し、第1実施
の形態と同様に、手術用顕微鏡11で内視鏡31の挿入
部32の先端部を観察しながら内視鏡31の位置や観察
方向を操作し、所望の位置で内視鏡31の観察像をモニ
タ10にて観察する。
【0059】また、術者が内視鏡31の観察下で処置等
の作業を行うために、内視鏡31を内視鏡保持アーム1
8(図4,5参照)に保持させて使用する場合には、図
7に示すように、挿入部32の直管部33aの軸方向に
対し、略90゜の角度をなすように、ケーブル保持部4
1のケーブル保持部本体42を移動させる。
【0060】続いて、クランプ部43を第2の固定部3
6に挿入し、クランプ部43を弾性変形させて第2の固
定部36に嵌着させることで、第2の固定部36に対し
クランプ部43を固定させる。この時、ケーブル保持部
本体42に挿通されたケーブル部34は、ケーブル保持
部41の後端部から挿入部32の直管部33aの軸方向
に対し略90゜の方向に延出される。この状態で術者は
内視鏡31の位置や観察方向を操作し、所望の位置で内
視鏡保持アーム18にて内視鏡31の位置を固定する。
このとき、第1実施の形態と同様に、ケーブル保持部本
体42の後端に内視鏡保持アーム18の周知のクランプ
機構部21を固定する。
【0061】さらに、術者は手術用顕微鏡11を観察し
ながら、図示しない処置具等を内視鏡31の挿入部32
の先端部に誘導し、内視鏡31の観察像をモニタ10に
て観察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0062】また、内視鏡31を術部から一旦退避させ
る場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機
構部21を操作してケーブル保持部41を含む内視鏡3
1を内視鏡保持アーム18から取外す。その後、術者は
ここで取外された内視鏡31の挿入部32を内視鏡保管
器具45に挿入する。この時、内視鏡31の挿入部32
の先端面32aの照明光出射端部から放射状に出射され
る照明光が、内視鏡保管器具45の半球状の反射部48
により反射される。この反射部48は内視鏡31の挿入
部32の先端面32aの照明光出射端部の位置を中心と
する半円球形状を有しているため、反射部48により反
射された照明光が内視鏡31の挿入部32の先端部の周
囲に照射される。そのため、内視鏡31の挿入部32の
先端部の周囲は照明光が持つ熱エネルギーにより加熱さ
れ、温度が上昇する。
【0063】次に、再び内視鏡31を術部へ挿入し使用
する場合は、術者は内視鏡保管器具45から内視鏡31
の挿入部32を抜き取り、挿入部32の先端部の温度が
上昇した状態で術部へ挿入部32を挿入する。
【0064】そこで、本実施の形態では、内視鏡31の
ケーブル部34の延出方向を少なくとも2つの方向に切
換えるケーブル保持部41を内視鏡31に対し、移動・
固定可能に取付けたので、内視鏡31に対するケーブル
部34の延出方向を変更する際、ケーブル保持部41の
固定位置を変更するだけで手術中に容易かつ素早く行う
ことができる効果がある。
【0065】また、弾性部材で形成されたクランプ部4
3をケーブル保持部41に一体に設け、クランプ部43
の弾性力で内視鏡31に対し、ケーブル保持部41を固
定可能な構成としたため、固定ねじ等の固定手段が不要
であり、容易に内視鏡31に対しケーブル保持部41を
固定できる。
【0066】さらに、内視鏡保持手段43に挿入部32
の先端部32aの照明光出射部の位置を中心とした半円
球形状を有する反射部48を設けたため、照明光出射部
から放射状に出射される照明光を無駄なく内視鏡31の
挿入部32の先端部32aの周辺部位に反射することが
できる。そのため、反射部48からの反射光を内視鏡3
1の挿入部32の先端部32aの周辺部位に集光する集
光効率が上がり、短時間で内視鏡31の挿入部32先端
部の温度を上昇させることができる。
【0067】また、図11乃至図15は本発明の第3の
実施の形態を示すものである。本実施の形態の内視鏡5
1には、体内に挿入される挿入部52が設けられてい
る。この挿入部52には細長い略直線状の硬質の直管部
53aと、この直管部53aの後端に連結されたフレキ
シブルな蛇管部53bとが設けられている。
【0068】また、挿入部52の直管部53aの先端面
52aには図示しない対物光学系や、術部Pに照明光を
照射する図示しない照明光学系が配設されている。さら
に、挿入部52の内部には直管部53aの先端面52a
の図示しない対物光学系からの観察像を伝達するイメー
ジガイドファイバなどの像伝達手段及び挿入部52の先
端面52aの図示しない照明光学系に照明光を伝達する
ライトガイドファイバなどの照明光伝達手段を内蔵した
可撓性を有するケーブル部54が配設されている。この
ケーブル部54の基端部側は、蛇管部53bの後端側か
ら外部側に延出されている。そして、このケーブル部5
4の基端部側の延出端部には後述する手術用顕微鏡56
に光学的に接続可能な接続コネクタ55が配設されてい
る。
【0069】また、手術用顕微鏡56は例えば特願20
00−13055号に示されるように構成され、図示し
ない接眼光学系を内蔵する接眼部56aと、対物光学系
56bと、変倍光学系とを備えている。この手術用顕微
鏡56には撮像・照明ユニット57が一体的に設けられ
ている。
【0070】さらに、この手術用顕微鏡56には内視鏡
51の観察像を撮像する図示しない撮像手段および術部
Pに照明光を供給する図示しない照明光供給手段が内蔵
されている。そして、接続コネクタ55により、内視鏡
51の図示しないイメージガイドケーブルなどの像伝達
手段と撮像手段との間、内視鏡51のライトガイドケー
ブルなどの照明光伝達手段と照明光供給手段との間がそ
れぞれ接続可能な構成となっている。また、手術用顕微
鏡56の撮像手段は、モニタなどの観察手段に電気的に
接続されている。
【0071】また、手術用顕微鏡56の鏡体58の側面
には複数のケーブルフック59が設けられている。これ
らのケーブルフック59は内視鏡51のケーブル部54
が保持可能な形状に形成されている。
【0072】また、図12は、本実施の形態における内
視鏡51のケーブル保持部である蛇管部53bの構成を
示すものである。この蛇管部53bには軸方向に沿って
複数の駒体60が並設されている。各駒体60の一端に
は球凸面60a、他端には球凹面60bが形成されてい
る。さらに、各駒体60の軸心部には球凸面60aおよ
び球凹面60bに至るケーブル挿通穴61が形成されて
いる。各駒体60のケーブル挿通穴61には内視鏡51
のケーブル部54が挿通されている。そして、前後に隣
接する各駒体60間は球凸面60aと球凹面60bとが
互いに接触する向きに並設された状態でそれぞれ回動可
能に連結されている。
【0073】また、挿入部52の直管部53aの基端部
には蛇管部53bの最先端の駒体60の球凸面60aに
接触する球凹部62が配設されている。さらに、ケーブ
ル部54の中途部には雄ねじ部63が固定されている。
この雄ねじ部63には固定リング64の軸心部に形成さ
れたねじ穴部65が螺合されている。この固定リング6
4には最後端の駒体60の球凹面60bに接触する球面
部66が形成されている。
【0074】また、図13は本実施の形態における内視
鏡保管器具(内視鏡保持手段)67を示すものである。
この内視鏡保管器具67には有底筒状の保管器具本体6
8が設けられている。この保管器具本体68の一端面に
は内視鏡51の挿入部52が挿入可能な小径な開口部6
9が形成されている。さらに、この保管器具本体68の
内底部にはミラー等の反射部70と、集光レンズ71と
が配設されている。そして、内視鏡保管器具67に内視
鏡51の挿入部52が挿入された際に内視鏡51の挿入
部52の先端面52aの照明光出射端部からの照明光を
集光レンズ71を経て反射部70に送り、さらにミラー
等の反射部70で反射する光を集光レンズ71によって
内視鏡51の挿入部52の先端面52aの周囲部に集光
させるようになっている。
【0075】さらに、内視鏡保管器具67には手術用顕
微鏡56の鏡体58に取付ける取付部72が設けられて
いる。ここで、手術用顕微鏡56の鏡体58には外付け
器具の装着部73が形成されている。そして、内視鏡保
管器具67の取付部72は手術用顕微鏡56の外付け器
具装着部73に着脱可能に取付けられている。
【0076】次に、上記構成の本実施の形態の作用につ
いて説明する。まず、本実施の形態の内視鏡51の使用
時に術者が蛇管部53bを含む内視鏡51を手で把持し
て内視鏡51の観察方向および位置を変更する場合は、
固定リング64を緩め、この固定リング64を図12中
で矢印Aに示す後端方向に移動させる。これにより、蛇
管部53bを構成する各駒体60の球凸面60aと、球
凹面60bと、挿入部52の後端の球凹部62と、固定
リング64の球面部66との間の各接触部の摩擦係合が
解除され、各駒体60は自由に移動可能となる。この状
態で、術者は図11に示すように蛇管部53bを挿入部
52の直管部53aと略平行となるように変形させる。
【0077】また、蛇管部53bを所望の形状に変形さ
せたのち、固定リング64を締め付け、図12中で矢印
Bに示す先端方向に固定リング64を移動させる。これ
により、蛇管部53bを構成する各駒体60の接合面同
士が圧接され、各接触部の摩擦係合によって蛇管部53
bの形状が保持される。この状態で、術者は内視鏡51
もしくは蛇管部53bを把持し、第1および第2実施の
形態と同様に、手術用顕微鏡56で内視鏡51の挿入部
52の先端部を観察しながら内視鏡51の位置や観察方
向を操作し、所望の位置で内視鏡51の観察像をモニタ
にて観察する。
【0078】次に、術者が内視鏡51の観察下で処置等
の作業を行うために、第1および第2実施の形態と同様
に内視鏡51を内視鏡保持アーム18(図4,5参照)
に保持させて使用する場合には、上述と同様に、固定リ
ング64を緩め、図12に示すように挿入部52の直管
部53aの軸方向に対し、略90゜の角度をなすように
蛇管部53bを変形させた後、固定リング64を締め込
み、蛇管部53bの形状を保持させる。
【0079】この状態で、術者は内視鏡51の位置や観
察方向を操作し、所望の位置で内視鏡保持アーム18に
て内視鏡51の位置を固定する。このとき、第1、第2
実施の形態と同様に、蛇管部53bの後端に内視鏡保持
アーム18の周知のクランプ機構部21を固定する。
【0080】さらに、術者は手術用顕微鏡56を観察し
ながら、図示しない処置具等を内視鏡51の挿入部52
の先端部に誘導し、内視鏡51の観察像をモニタにて観
察しながら、内視鏡観察下で処置等の作業を行う。
【0081】また、図14(A),(B)に示すよう
に、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向O
に対して異なる観察角度αを有する複数の内視鏡51を
使用する場合には、挿入部52の直管部53aの軸方向
Oに対する蛇管部53bの湾曲角度を次の通り調整す
る。すなわち、図14(A)に示すように、内視鏡51
の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対して観察方
向が斜め方向になる斜視型の内視鏡51Aを使用する場
合、或いは図14(A)に示すように、内視鏡51の挿
入部52の直管部53aの軸方向Oに対して観察方向が
同方向になる直視型の内視鏡51Bを使用する場合に
は、内視鏡51の術部Pに対する観察角度αに応じて、
内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向Oに対
する蛇管部53bの角度βを図14(A),(B)に示
すように術部Pに対しケーブル部54の延出方向が略平
行となるように調整する。
【0082】また、内視鏡51を術部から一旦退避させ
る場合には、術者は内視鏡保持アーム18のクランプ機
構部21を操作して内視鏡51を内視鏡保持アーム18
から取外す。その後、術者はここで取外された内視鏡5
1の挿入部52を内視鏡保管器具67に挿入する。この
時、内視鏡51の挿入部52の先端面52aの照明光出
射端部から放射状に出射される照明光が、内視鏡保管器
具67の集光レンズ71を通過し、略平行に反射部70
に出射される。この反射部70により反射された光は、
集光レンズ71により、内視鏡51の挿入部52の先端
面52aの照明光出射端部の近傍部位に集光される。こ
の時、挿入部52の先端面52aの照明光出射端部の近
傍部位は照明光が持つ熱エネルギーにより加熱され、温
度が上昇する。
【0083】次に、再び内視鏡51を術部へ挿入し使用
する場合は、術者が内視鏡保管器具67から内視鏡51
の挿入部52を抜き取り、挿入部52の先端部の温度が
上昇した状態で術部へ挿入部52を挿入する。
【0084】また、手術用顕微鏡56の観察下で内視鏡
51を使用する場合、図15に示すように、手術用顕微
鏡56のケーブルフック59にケーブル部54を引っ掛
け、術者がケーブル部54の長さ、位置を規制して使用
する。
【0085】そこで、上記構成のものにあっては次の効
果を奏する。すなわち、本実施の形態では、挿入部52
の直管部53aの軸方向に対し内視鏡51のケーブル部
54を任意の方向に向けて固定保持可能な蛇管部53b
を設けたため、術者はケーブル部54の延出方向を任意
の方向に変更することができる。そのため、様々な手術
状況に応じて自由に内視鏡51を使用できる。
【0086】また、図14(A),(B)に示すよう
に、内視鏡51の挿入部52の直管部53aの軸方向O
に対して異なる観察角度αを有する複数の内視鏡51を
使用する場合でも、術部Pに挿入する内視鏡51A,5
1Bの角度αに応じて、ケーブル部54の延出方向の微
妙な調整が可能であるため、常に、ケーブル部54が手
術の邪魔にならない位置に延出できる。
【0087】また、内視鏡保管器具67に集光レンズ7
1を設けたため、内視鏡51の照明光を内視鏡51の挿
入部52の先端面52aの照明光出射端部に集光して照
射できる。そのため、内視鏡51の挿入部52の先端部
の温度を短時間で上げることができ、直ぐに内視鏡51
が使用できる。
【0088】また、内視鏡保管器具67に顕微鏡56の
鏡体58の外付け器具装着部73に着脱可能な取付部7
2を設けたため、直ぐに内視鏡保管器具67に内視鏡5
1を挿入することが可能であり、また使用時には直ぐに
使用することができる。
【0089】さらに、手術用顕微鏡56にケーブルフッ
ク59を設けたため、ケーブル部54の長さ、位置を術
者が所望する状態に設定できる。そのため、ケーブル部
54が手術の邪魔になることを防止できる効果がある。
【0090】さらに、本発明は上記実施の形態に限定さ
れるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種
々変形実施できることは勿論である。次に、本出願の他
の特徴的な技術事項を下記の通り付記する。 記 (付記項1) 硬性の挿入部と、挿入部の後端から延出
されるケーブル部を有する内視鏡において、前記挿入部
と係合し、前記ケーブル部を指向可能なケーブル保持手
段を設けたことを特徴とする内視鏡。
【0091】(付記項2) 内視鏡の挿入部を保持し、
前記内視鏡から射出される照明光を挿入部先端に設けら
れた照明光出射端部に指向する光反射手段を有したこと
を特徴とする内視鏡保持手段。
【0092】(付記項3) 硬性の挿入部と、挿入部の
後端から延出され、前記内視鏡の挿入部先端から挿通さ
れる像伝達手段と照明光伝達手段を内蔵するケーブル部
を有する内視鏡において、前記挿入部に固定され、挿入
部に対し少なくとも2方向に前記ケーブル部を指向可能
なケーブル保持手段を設けたことを特徴とする内視鏡。
【0093】(付記項4) 前記ケーブル保持手段は、
前記挿入部に対し、略90°方向と略平行方向にケーブ
ル部を延出することを特徴とする付記項1または3に記
載の内視鏡。
【0094】(付記項5) 前記ケーブル保持手段が前
記挿入部に対して着脱自在であることを特徴とする付記
項1または3、4に記載の内視鏡。
【0095】(付記項6) 前記ケーブル保持手段が前
記内視鏡に対し一体的に設けられていることを特徴とす
る付記項1または3、4に記載の内視鏡。
【0096】(付記項7) 前記ケーブル保持手段の一
部が弾性部材で構成されていることを特徴とする付記項
6に記載の内視鏡。
【0097】(付記項8) 前記ケーブル保持手段は、
前記内視鏡に対しケーブル部の延出方向が任意の方向に
変更可能であることを特徴とする付記項6に記載の内視
鏡。
【0098】(付記項9) 前記内視鏡に挿入部の挿入
軸方向に対し略90°の屈曲部を設けたことを特徴とす
る付記項1または3、4、5に記載の内視鏡。
【0099】(付記項10) 前記ケーブル保持手段
は、前記挿入部に対する取付け方向を変更することがで
きることを特徴とする付記項1または3、4、5に記載
の内視鏡。
【0100】(付記項11) 前記保持手段に集光手段
を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡保持
手段。
【0101】(付記項12) 前記保持手段に集光光学
系を設けたことを特徴とする付記項2に記載の内視鏡保
持手段。
【0102】(付記項13) 前記保持手段に手術用顕
微鏡に取付可能な取付部を設けたことを特徴とする付記
項2に記載の内視鏡保持手段。
【0103】(付記項1の従来技術) (1)特開平1
1−155798号公報、(2)特願2000−322
69号。従来、特に脳神経外科などでは、手術用顕微鏡
を用いて術部を拡大観察しながら微細手術を行う。
【0104】近年、手術用顕微鏡では観察できない死角
部分を内視鏡で観察しながら処置を行う術式が普及して
きた。このような場合、顕微鏡での観察下において内視
鏡を使用する。内視鏡は術者が手で保持し、顕微鏡観察
下で術部へ誘導したり、内視鏡での観察部位を変更する
操作を行う。また、内視鏡保持アームなどの内視鏡固定
具により内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で処置具等
を術部へ誘導した後、顕微鏡では観察できない死角部位
を内視鏡観察下で処置を行う。
【0105】(1)は内視鏡の挿入部に対し、交差した
第2のリレー光学系を設け、全体形状が屈曲した構成と
しているため、顕微鏡下で内視鏡を操作する際に、顕微
鏡に干渉しにくく、また顕微鏡の視野を妨げない。
【0106】(2)は内視鏡に内視鏡保持アームなどの
内視鏡固定具が取り付け可能な固定部を設け、前記固定
部に術者が内視鏡を手で把持する把持具を着脱自在な構
成としたため、術者が内視鏡を手で操作する場合には把
持具を装着することで持ちやすい形状となる。また、内
視鏡固定具に内視鏡を固定する場合は、把持具を内視鏡
から外し、内視鏡固定具を固定部に取り付けることで内
視鏡固定具に固定した場合、顕微鏡に干渉しにくく顕微
鏡操作の邪魔にならない。
【0107】(付記項2の従来技術) (3)特開平8−136831号公報、(4)特開昭5
7−117821号公報。内視鏡を術部へ挿入する際、
挿入する術部(温度高い)と挿入部(温度低い)との温
度差により、雰囲気中の水蒸気が挿入部に設けられた観
察光学系に付着し曇りが発生し、観察に支障をきたす。
【0108】(3)は術部へ照明光を導く第1のライト
ガイドと、前記第1のライトガイドとは別に、内視鏡の
挿入部先端部材まで、照明光の一部を導く第2のライト
ガイドを設けたため、前記第2のライトガイドの照明光
により先端部材が加温され、術部と内視鏡の温度差によ
る観察光学系の曇りが防止できる。
【0109】(4)は内視鏡の挿入部が挿入可能な保温
装置であり、前記保温装置には挿入部を電気的に保温す
る保温部材を有しており、前記保温装置に内視鏡の挿入
部を挿入することにより、挿入部が保温され、術部と内
視鏡の温度差による観察光学系の曇りが防止できる。
【0110】(付記項1〜13が解決しようとする課
題) 顕微鏡下で内視鏡を操作する場合には、従来技術
で示したように、内視鏡を術者が手で把持して、顕微鏡
観察下で術部へ誘導する。また、内視鏡保持アームなど
の内視鏡固定具に内視鏡を保持固定し、顕微鏡観察下で
処置具等を術部へ誘導した後、内視鏡観察下で処置を行
う。従って、内視鏡を術部へ誘導する際には、術者が手
で把持しやすく、また処置等をする際には、術部での操
作の邪魔にならない必要がある。
【0111】先行例(1)では、術者が内視鏡の観察方
向を変更する場合、術者が被把持部を保持して内視鏡の
挿入軸回りに内視鏡を回転させる。しかし、前述の内視
鏡では、被把持部が挿入部に対し異なる方向で、且つ離
れた位置に設けられているため、術者が観察方向を変更
するには、被把持部を挿入軸回りに大きく回転させる必
要があり操作しにくいものであった。また、様々な手術
機器が用いられる手術室では、患者に対する術者の位置
も制限される場合も多く、観察方向を変更する度に把持
部の位置が大きく変わることは、把持部自体が手術の邪
魔になり、手術の効率を落としていた。
【0112】先行例(2)は上記問題を解決し、術者が
内視鏡を手で把持して使用する際に使用する、把持部を
内視鏡に着脱自在に設けたため、内視鏡を保持し観察方
向を変更する場合の操作性は改善されている。また、内
視鏡保持アームなどの内視鏡保持具に保持する際には把
持部を外し、顕微鏡側への突出を最小限にすることで、
顕微鏡下で使用した場合でも、顕微鏡に干渉しにくく、
且つ操作性が良い。しかし、先行例(2)では、把持部
を外した状態でも、挿入部に対し、ケーブル部の突出方
向が略平行である構成のため、常にケーブル部が顕微鏡
側に突出してしまうので、ケーブル部が顕微鏡に干渉し
て顕微鏡の操作を妨げたりするおそれがある。さらに、
内視鏡固定具などに内視鏡を固定して、顕微鏡観察下で
内視鏡の挿入部近傍から、前記内視鏡の挿入部先端まで
処置具等を術部に導く場合には、術者は常にケーブル部
を避けながら処置具等を操作する必要があり、操作が行
いにくいばかりでなく術者の疲労を増大させていた。ま
た、内視鏡観察下で処置等の作業をする場合も、常にケ
ーブル部の位置が安定しないため、術者は手術作業中に
ケーブル部が手に引っかかるおそれがないかを注意して
作業をする必要があり、手術時間の延長を招いていた。
【0113】先行例(3)は、内視鏡自体に挿入部先端
部材を保温する保温機能を設けているため、専用の内視
鏡を作成する必要があり、内視鏡自体が高価となる。ま
た、通常の手術では、挿入方向に対して観察方向が異な
る内視鏡(つまり斜視方向が異なる内視鏡)を数種類用
いるが、その全てに保温機能を付ける必要があり、シス
テムとしても非常に高価となってしまう。
【0114】先行例(4)では、前記先行例(3)の問
題は解決しているが、内視鏡の挿入部を保温するための
専用装置が必要となり、システムとして高価となってし
まう。
【0115】(付記項1〜13の目的) 顕微鏡下で使
用される内視鏡において、術者が手で内視鏡を保持し内
視鏡を操作する場合には持ち易くて操作がし易く、ま
た、内視鏡固定アームなどの内視鏡保持具に内視鏡を固
定して処置等の作業を行う場合には、顕微鏡の観察や処
置等の作業の邪魔にならない内視鏡を、簡単な構成で且
つ安価に提供することである。
【0116】また、内視鏡を術部に挿入した際に、内視
鏡と術部の温度差によって生じる内視鏡の観察光学系の
曇りを、内視鏡が術部を照明する照明光の熱を用いて、
簡単、安価に観察光学系を保温し、防止できる内視鏡シ
ステムを提供することである。
【0117】(付記項1の作用) 内視鏡の挿入部に、
ケーブル部の形状を保持固定可能なケーブル保持部を固
定し、前記挿入部から延出されるケーブル部を前記挿入
部の挿入軸に対し略平行に延出させる。また、挿入部に
ケーブル保持部を前記固定方向と異なる方向で固定し、
ケーブル部を前記挿入部の挿入軸に対し、異なる方向に
延出させる。
【0118】(付記項2の作用) 内視鏡の挿入部を保
持手段に固定し、前記内視鏡からの照明光が前記保持手
段に設けられた光反射手段により、前記内視鏡の挿入部
先端に反射され、挿入部先端が保温される。
【0119】(付記項1〜13の効果) 本発明によれ
ば、内視鏡の挿入方向に対して、少なくとも2つの方向
に前記内視鏡から延出されるケーブル部の方向を変更可
能なケーブル保持手段を設けたため、内視鏡を手で把持
して使用する場合には把持しやすい形状で、且つ内視鏡
保持アームなどの固定具に内視鏡を保持して使用する場
合には、手術の邪魔にならない内視鏡を提供することが
できる。
【0120】また、内視鏡の照明光を反射し、内視鏡の
挿入部先端の温度を上昇させる内視鏡保管手段を設ける
といった、簡単、安価な構成によって、曇りがない内視
鏡観察が可能となる。
【0121】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、顕微鏡下で内
視鏡を使用する際に、操作がし易い内視鏡を提供でき
る。
【0122】また、請求項2の発明によれば、内視鏡が
術部を照明する照明光の熱を用いて観察光学系を保温
し、内視鏡を術部に挿入した際に、内視鏡と術部の温度
差によって生じる内視鏡の観察光学系の曇りを防止する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態の内視鏡のシステ
ム全体を示す概略構成図。
【図2】 第1の実施の形態の内視鏡を顕微鏡の観察下
で使用している状態を示すもので、(A)は内視鏡の挿
入部の軸方向に対しケーブル部を略平行に延出させる状
態にケーブル保持部を取り付けた状態を示す縦断面図、
(B)は内視鏡の挿入部の軸方向に対しケーブル部を略
90°の方向に屈曲させる状態にケーブル保持部を取り
付けた状態を示す縦断面図。
【図3】 (A)は図2(A)の3A−3A線断面図、
(B)は図2(A)の3B−3B線断面図。
【図4】 第1の実施の形態の内視鏡を内視鏡保持アー
ムに固定した状態を示す斜視図。
【図5】 第1の実施の形態の内視鏡をケーブル保持部
を介して内視鏡保持アームに固定した状態を示す斜視
図。
【図6】 第1の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器具
に挿入した状態を示す縦断面図。
【図7】 本発明の第2の実施の形態の内視鏡のシステ
ムの要部の概略構成図。
【図8】 第2の実施の形態の内視鏡のケーブル保持部
の構成を示すもので、(A)はケーブル保持部のクラン
プ部の断面形状を示す縦断面図、(B)はケーブル保持
部のクランプ部に内視鏡の挿入部の固定部が挿入されて
固定された状態を示す縦断面図。
【図9】 第2の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器具
に挿入した状態を示す縦断面図。
【図10】 第2の実施の形態の内視鏡の挿入部の軸方
向に対しケーブル保持部の保持部を略平行に移動させた
状態を示す図。
【図11】 本発明の第3の実施の形態の内視鏡のシス
テムの要部の概略構成図。
【図12】 第3の実施の形態の内視鏡におけるケーブ
ル保持部の蛇管部の構成を示す縦断面図。
【図13】 第3の実施の形態の内視鏡を内視鏡保管器
具に挿入した状態を示す縦断面図。
【図14】 (A)は斜視型の内視鏡を使用している状
態を示す要部の側面図、(B)は直視型の内視鏡を使用
している状態を示す要部の側面図。
【図15】 第3の実施の形態の内視鏡のケーブル部を
手術用顕微鏡のケーブルフックに引っ掛けた状態を示す
内視鏡のシステム全体の概略構成図。
【符号の説明】
1 内視鏡 2 挿入部 4 ケーブル部 12 ケーブル保持部(ケーブル保持手段) 23 内視鏡保管器具(内視鏡保持手段) 26 反射部(光反射手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2H040 BA14 BA21 BA24 CA11 CA12 CA27 DA14 DA15 DA17 DA51 GA11 4C061 DD01 FF38 FF50

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 体内に挿入される略直線状の硬性の挿入
    部と、 この挿入部の基端部から外部側に延出されるケーブル部
    と、 前記挿入部の基端部と係脱可能に係合し、前記ケーブル
    部の延出方向を前記挿入部の軸方向とは異なる方向に変
    更可能で、かつ前記ケーブル部の形状を保持固定するケ
    ーブル保持手段とを具備したことを特徴とする内視鏡。
  2. 【請求項2】 体内に挿入される挿入部の先端に照明光
    出射端部が設けられた内視鏡の前記挿入部が挿入され、
    前記内視鏡の挿入部を保持する保持手段に前記照明光出
    射端部から出射される照明光を前記内視鏡の挿入部の先
    端近傍に反射する光反射手段を設けたことを特徴とする
    内視鏡の保持装置。
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