JP4826109B2 - 版洗浄装置 - Google Patents
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例えば、カラーフィルターの製造方法に関しては、印刷法とフォトリソ法がある。印刷法はフォトリソ法と比較して生産性が高く、コストダウンに有利な製造方法である(特許文献1参照)また、この印刷法では一般的に直接またはブランケットを介して印刷部材を平板状の刷版にのせ、必要な印刷部材を直接またはブランケットを介して製品に載せるといった製造装置を使用するが、この際、連続で品質の安定したカラーフィルターを製造するためには刷版に残った不要な印刷部材の除去が必要不可欠になる。そのため、版洗浄装置が必要となるが従来の版洗浄装置では刷版上の不要な印刷部材を除去するため有機溶剤等を刷版上に散布して印刷部材を溶解させ、それをゴム等のブレードまたはドクターで掻きとるといった手法をとっていた。
一方、製品であるカラーフィルターでは各画素に必要十分な印刷部材およびその印刷部材の量、形状が決められていて、その画素内に不要な印刷部材以外のパーティクルが在る場合、求められる性能を出すことが出来ず品質の低下につながる。
従って、前記のパーティクルが製品へ移行し、画素内に残った場合は品質の低下が引き起こされるといった問題があった。
また、前記フィルムの粘着剤層が塗工された面(粘着剤層を具備しない場合はフィルム表面)、前記不要な印刷部材が載った前記刷版面それぞれ片方または両方にコロナ放電処理またはオゾンの吹きかけ処理をすることで、前記粘着フィルムの粘着剤層の組成等について多くの検討を要さずに印刷部材と粘着剤層の濡れ性を向上させ、両者間の粘着力を強めることができる。そのため、前記フィルムが前記刷版から剥離する際に前記刷版上の不要な印刷部材の除去残りが発生し難い版洗浄装置および方法を提供できる。
更に、粘着剤層が付与されていないフィルムと前記不要な印刷部材が載った前記刷版を適当な圧着力にて貼り付け、その後両者を適当な剥離力で剥がすことで前記不要な印刷部材の一部を除去した後に、前記の版洗浄を行うことによって、より効率的に不要な印刷部材を除去でき、印刷法を用いてカラーフィルターなどのパターンを形成する際にパーティクルを発生させずに不要な印刷部材を刷版から容易に除去することができる。
粘着剤層を持つフィルム1は巻き出しロール8から適度なブレーキ力によって一定の張力を与えられながら不要な印刷部材7が載った刷版6上へ送り出される。次に、前記フィルム1の粘着剤が塗工された面にコロナ放電装置9にてコロナ放電を行い印刷部材と粘着剤層の濡れ性を向上させる。この時、コロナ放電をする場所は前記フィルム1の粘着剤が塗工された面単体でも良いが、前記不要な印刷部材7が載った前記刷版6の表面または両方でも良いし、コロナ放電ではなくオゾンを吹きかけても良い。
また、上記を繰り返して行うことにより刷版6の不要な印刷部材7の除去残りの発生がし難くなるので、カラーフィルターなどの印刷パターンの品質をより向上させることができる。
以上により版洗浄装置における不要な印刷部材7の刷版6からの除去が終了する。
また、粘着剤層は支持体のフィルムの片面または両面に具備されている。
更に、前記粘着剤層面にはゴミ付着等の防止のため、セパレーターが付与されていても良い。
また、貼り合わせロール3の形状も特に制限はない。具体的には例えば側面が円形または楕円形の円柱形、三角柱、四角柱等がある。
また、貼り合わせ方としては、線状または面状に貼り合わせロール3に上部から圧着力を加える方法が良い。
また、貼り合わせロール3の前部にシワ発生を防止するために、シワ取り用のロールとしてエキスパンダーロール等を設置すると貼り合わせ時のエアーの発生を防止でき、製品の品質安定につながる。
一方、密着させた後の接触時間が長いほどその剥離仕事は増えることは公知の事実であるため、出来るだけ粘着剤層をもつフィルム1と不要な印刷部材7の接触時間が長くなるよう図2,図3,図4に示す通り粘着剤層を持つフィルム1と不要な印刷部材7の載った刷版6の版面を貼り終えた後に、刷版6上を剥がしロール2を移動させることによる剥がし工程を行う方が好ましい。
また、図2,図3,図4で示す方法および装置の場合は異なったスピードで貼り付け工程と剥がし工程が行うことが出来るので、貼り付け工程は粘着剤層をもつフィルム1と不要な印刷物との密着力を上げるため遅いスピードで行い、剥がし工程では早いスピードで行うことにより、より完全に不要な印刷部材を刷版から除去することが可能である。
上記実施例1の版洗浄装置において、印刷部材が載った刷版とフィルムの圧着力を0.05kgf/cm2に設定して他は同様にして不要な刷版の洗浄をおこなったところ、不要な印刷部材が刷版上に残ってしまった。
上記実施例1の版洗浄装置において、剥がす速度を10mm/秒に設定し、他は同様にして不要な刷版の洗浄をおこなったところ、不要な印刷部材が刷版上に残ってしまった。
上記実施例2の版洗浄装置において、粘着剤側及び刷版の不要な印刷部材側にコロナ放電を加えず、他は同様にして不要な刷版の洗浄をおこなったところ、部分的にではあるが不要な印刷部材が刷版上に残ってしまった。
2・・・剥がしロール
3・・・貼り合わせロール
4・・・巻取りロール
5・・・シワ取りロール
6・・・刷版
7・・・不要な印刷部材
8・・・巻き出しロール
9・・・コロナ放電装置
Claims (1)
- 刷版上にある不要な印刷部材を除去する版洗浄装置であって、粘着剤層を具備するフィルムを前記不要な印刷部材がある前記刷版に貼り付けて除去する除去手段を有する版洗浄装置において、
前記貼り付ける圧着力が0.1kgf/cm 2 以上の圧着力であり、
前記フィルムを刷版より剥がす際の剥がす速度が50mm/秒以上であり、
前記粘着剤層の表面および/または前記不要な印刷部材が載った前記刷版面にコロナ放電処理および/またはオゾンを吹きかける処理を行う表面処理手段を有し、
不要な印刷部材の載った前記刷版と粘着剤層を具備するフィルムとの貼り付けを行う張り合わせロールと、前記刷版から前記不要な印刷部材を剥離する剥がしロールとを有し、
前記剥がしロールは剥がし角度調整可能な様に前記刷版に対して上下に可動であること、
を特徴とする版洗浄装置。
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