JP4826081B2 - 有機半導体材料、それを用いた半導体装置及び電界効果トランジスタ - Google Patents

有機半導体材料、それを用いた半導体装置及び電界効果トランジスタ Download PDF

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Description

本発明は、電界効果トランジスタ、集積回路、表示装置等の半導体装置に用いることができる有機半導体材料、それを用いた半導体装置及び電界効果トランジスタに関する。
有機化合物を含む半導体層を備えた半導体装置は、シリコン等の無機物からなる半導体層を備えた従来の半導体装置と比較して、半導体層をポリマーフィルム上に直接、常温で形成できる等の利点を有している。これにより、半導体装置の低コスト化やフレキシブル化が可能になると期待されている。
従来より研究されている有機半導体材料としては、ポリフェニレンビニレン、ポリピロール、ポリチオフェン、オリゴチオフェン等の共役系高分子や、アントラセン、テトラセン、ペンタセン等のアセン系(ベンゼン環が線状に繋がっているタイプの)縮合多環芳香族化合物(以下、「ポリアセン化合物」と称する。)等が挙げられる。
これらの有機半導体材料のうち特に、ポリアセン化合物は、分子間凝集力が強いため高い結晶性を有し、これにより高いキャリア移動度が得られることから、半導体として優れた特性を発現することが報告されている。そして、ポリアセン化合物の蒸着膜または単結晶を用いた半導体装置として、トランジスタ、太陽電池、レーザ等への応用が検討されている。しかし、ペンタセン等のリニア型のポリアセン化合物は、光や酸素によって劣化されやすい性質を有し、酸化により半導体としての特性が変化し易いため、改善が求められている。
特許文献1には、ポリアセン化合物の酸化されやすい欠点を解決する有機半導体材料として、パラ位となる配置の2個の水素基を有するベンゼン環が存在しない縮合多環芳香族化合物について記載されている。また、非特許文献1には、有機半導体材料として、複雑な合成を経て得られるヘキサベンゾコロネン誘導体について記載されている。
特開2004−158709号公報 イトウら、J.Am.Chem.Soc.122,7698-7706(2000).
しかしながら、特許文献1に記載の、パラ位となる配置の2個の水素基を有するベンゼン環が存在しない縮合多環芳香族化合物は、ポリアセン化合物と比べて分子量が大きく、熱拡散性が低いため、高い結晶性が得られない。これにより、低いキャリア移動度しか得られず、半導体としての特性は劣っている。
また、非特許文献1に記載のヘキサベンゾコロネン誘導体は、軟質側鎖により分子間凝縮力が強くなっているが、半導体として機能する部位が1次元カラムの形状である。これにより、低いキャリア移動度しか得られず、半導体としての特性は劣っている。
本発明は、光や酸素等により酸化されにくい安定した特性を有し、高いキャリア移動度を有する有機半導体材料、それを用いた半導体装置及び電界効果トランジスタである。
本発明は、下記一般式(1)〜(5)で示される化合物のいずれか1つである有機半導体材料である。

(式中、R〜R26は、それぞれ水素原子、炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜12であるアリールアルキル基、またはアルキル基の炭素数が1〜12であるアルキルアリール基のうちのいずれかを示し、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜R12のうち少なくとも1つ、R13〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R26のうち少なくとも1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかである。)
また、前記有機半導体材料において、前記R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜R12のうち少なくとも2つ、R13〜R18のうち少なくとも2つ、R19〜R26のうち少なくとも2つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、前記有機半導体材料において、前記R〜Rのすべて、R〜Rのすべて、R〜R12のすべて、R13〜R18のうち少なくとも4つ、R19〜R26のうち少なくとも4つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、前記有機半導体材料において、前記R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びR10のうち少なくとも1つ、R11及びR12のうち少なくとも1つ、R13〜R15のうち少なくとも1つ、R16〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R22のうち少なくとも1つ、R23〜R26のうち少なくとも1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、前記有機半導体材料において、前記R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びR10のうちの1つ、R11及びR12のうちの1つ、R13〜R15のうちの1つ、R16〜R18のうちの1つ、R19〜R22のうちの1つ、R23〜R26のうちの1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、前記有機半導体材料において、前記R〜R26は、水素原子または前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基であることが好ましい。
また、前記有機半導体材料において、前記アルキル基は、炭素数4〜8のアルキル基であることが好ましい。
また、本発明の他の態様では、有機半導体層を有する半導体装置であって、前記有機半導体層は、前記有機半導体材料を含む。
また、本発明は、有機半導体層を有する電界効果トランジスタであって、前記有機半導体層は、前記有機半導体材料を含む。
本発明に係る、特定の位置に特定の置換基が導入されたヘキサベンゾコロネン環等の縮合多環芳香族化合物では、光や酸素等により酸化されにくい安定した特性を有する。これらの化合物は例えば、高いキャリア移動度を有する有機半導体材料として用いることができる。
また、それらの化合物を用いた半導体装置及び電界効果トランジスタを提供することができる。
本発明の実施形態について以下説明する。
<半導体材料>
本実施形態に係る有機半導体材料は、下記一般式(1)〜(5)で示される化合物のいずれか1つである。

(式中、R〜R26は、それぞれ水素原子、アルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかを示し、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜R12のうち少なくとも1つ、R13〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R26のうち少なくとも1つ、はアルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかである。)
また、薄膜化したときの分子の配列効果(自己組織化)を高め、キャリア移動度等を向上させるために、前記R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜R12のうち少なくとも2つ、R13〜R18のうち少なくとも2つ、R19〜R26のうち少なくとも2つ、はアルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、薄膜化したときの分子の配列効果を高め、キャリア移動度等を向上させるために、前記R〜Rのすべて、R〜Rのすべて、R〜R12のすべて、R13〜R18のうち少なくとも4つ、R19〜R26のうち少なくとも4つ、はアルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、薄膜化したときの分子の配列効果を高め、キャリア移動度等を向上させるために、前記R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びR10のうち少なくとも1つ、R11及びR12のうち少なくとも1つ、R13〜R15のうち少なくとも1つ、R16〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R22のうち少なくとも1つ、R23〜R26のうち少なくとも1つ、はアルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、薄膜化したときの分子の配列効果をさらに高め、キャリア移動度等をさらに向上させるために、前記R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びR10のうちの1つ、R11及びR12のうちの1つ、R13〜R15のうちの1つ、R16〜R18のうちの1つ、R19〜R22のうちの1つ、R23〜R26のうちの1つ、はアルキル基、アリールアルキル基、またはアルキルアリール基のうちのいずれかであることが好ましい。
また、合成のしやすさ等の点から、上記式(1)〜(5)で示される化合物がそれぞれ有する、水素原子以外の置換基は、同一の置換基であることが好ましい。
ここで、アルキル基としては、直鎖、分岐、環状のアルキル基であれば特に制限はないが、薄膜化したときの分子配列を妨げないために、メチル基、エチル基、n−プロピル基、n−ブチル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、n−ウンデシル基、n−ドデシル基、n−トリデシル基、n−テトラデシル基、n−ペンタデシル基、n−ヘキサデシル基、n−ヘプタデシル基、n−オクタデシル基、n−ノナデシル基等の直鎖のアルキル基であることが好ましい。この中でも、炭素数3〜12の直鎖のアルキル基であることがより好ましく、炭素数4〜8の直鎖のアルキル基であることがさらに好ましく、炭素数4〜6の直鎖のアルキル基であることが特に好ましい。炭素数が12より大きいと、融点が高くなり真空蒸着しにくくなる、あるいは真空蒸着時に分解する可能性があり、また、アルキル基による絶縁性が増す傾向にあるため半導体材料として好ましくない。また、炭素数が3より短いと薄膜化したときの分子の配列効果が小さくなる傾向にある。ただし、スピンコート等の溶液法により本化合物の薄膜を作成する場合には、アルキル基は炭素数10以上であることが好ましい。
アリールアルキル基、アルキルアリール基のアリール基としては、平面性の高い構造であることが好ましく、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、等が挙げられるが、ベンゼン環であることが好ましい。また、ビフェニル基等であってもよい。アリールアルキル基、アルキルアリール基のアルキル基としては、炭素数1〜12のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜6のアルキル基であることがより好ましい。
また、アリールアルキル基、アルキルアリール基のアリール基は、さらに炭素数1〜12のアルキル基、好ましくは炭素数1〜8のアルキル基を有していてもよい。
また、R〜R26で示されるアリールアルキル基、アルキルアリール基のそれぞれの炭素数の総和としては、20以下であることが好ましく、15以下であることがより好ましい。R〜R26で示されるアリールアルキル基、アルキルアリール基のそれぞれの炭素数の総和が20より大きいと、融点が高くなり真空蒸着による成膜が行いにくくなる傾向にある。
なお、上記化合物(1)〜(5)で示される化合物が有する置換基は、上記式(1)〜(5)で示される化合物がそれぞれ有する水素原子以外の置換基の数に応じて選択することができる。また、上記化合物(1)〜(5)で示される化合物が有する置換基の炭素数の総和は、48以下であることが好ましく、32以下であることがより好ましく、24以下であることがさらに好ましい。上記化合物(1)〜(5)で示される化合物が有する置換基の炭素数の総和が48より大きいと、融点が高くなり真空蒸着による成膜が行いにくくなる傾向にある。
〜R26で示されるアリールアルキル基、アルキルアリール基の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。
また、上記式(1)〜(5)で示される化合物の具体例としては、以下のようなものが挙げられる。




なお、化合物(i)〜(vii)は、上記式(1)においてR及びRがそれぞれn−ブチル基、n−ヘキシル基、n−ペンチル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基である化合物である。
また、化合物(viii)〜(xii)は、上記式(1)においてR〜Rがそれぞれn−ブチル基、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基である化合物である。
また、化合物(xiii)は、上記式(1)においてR及びRがn−ヘキシル基である化合物である。化合物(xiv)は、上記式(1)においてRがn−オクチル基、Rがn−ヘキシル基である化合物である。化合物(xv)は、上記式(1)においてR及びRがベンジル基である化合物である。化合物(xvi)は、上記式(1)においてR及びRが4−n−ヘキシルベンジル基である化合物である。
また、化合物(xvii)は上記式(2)においてR〜Rがn−ヘキシル基である化合物である。化合物(xviii)は上記式(3)においてR〜R12がn−ヘキシル基である化合物である。
また、化合物(xix)は上記式(4)においてR13,R14,R17,R18がn−ヘキシル基である化合物である。化合物(xx)は上記式(5)においてR20,R22,R23,R25がn−ヘキシル基である化合物である。化合物(xxi)は上記式(5)においてR21,R24がn−ヘキシル基である化合物である。
上記式(1)で示される化合物は、例えば、以下のような経路で合成することができる。化合物(6)と化合物(7)とを、ジフェニルエーテル等を溶媒として加熱し、化合物(8)を得て、その後、化合物(8)をジクロロメタン等を溶媒として、塩化鉄等のニトロメタン等の溶液を添加することにより、化合物(1)が得られる。化合物(1)の合成方法としては、その他にも実施例で示すような合成経路を選択することもできる。
上記式(2)、(3)で示される化合物は、例えば、以下のような経路で合成することができる。2分子の化合物(9)と化合物(10)とを、ジフェニルエーテル等を溶媒として加熱し、化合物(11)を得て、その後、化合物(11)をジクロロメタン等を溶媒として、塩化鉄等のニトロメタン等の溶液を添加することにより、化合物(2)または(3)が得られる。
上記式(4)、(5)で示される化合物は、例えば、以下のような経路で合成することができる。2分子の化合物(12)と、化合物(13)とを、ジフェニルエーテル等を溶媒として加熱し、化合物(14)を得て、その後、化合物(14)をジクロロメタン等を溶媒として、塩化鉄等のニトロメタン等の溶液を添加することにより、化合物(4)または(5)が得られる。
なお、上記各反応式における、置換基X〜X、Y〜Y、Z〜Zはそれぞれ上記R〜R26として定義した置換基と同じものを示す。また、いずれの反応においても、原料、中間体の結合の仕方によって位置異性体が生じることもあり、生成物がそれらの混合物となることもある。
このように、出発原料として使用する化合物の置換基を適宜選択することにより、上記(1)〜(5)で示される各種化合物の置換基の種類、置換基の位置を任意に変えることができる。
<有機半導体材料薄膜>
本実施形態に係る有機半導体材料を使用して、真空蒸着法等の周知の成膜方法により基板上に有機半導体薄膜が形成される。真空蒸着法等を使用する場合には、本実施形態に係る有機半導体材料の融点は、100℃〜600℃であることが好ましい。
有機半導体材料は、薄膜状態で隣りあう分子同士が良好に重なり合っていると、有機半導体膜が高いキャリア移動度を示すと考えられる。キャリア、すなわち電子あるいは正孔が分子間を移動していく際には各分子のπ電子軌道間の相互作用が重要であるが、隣りあう分子同士が良好に重なり合っていると各分子のπ電子軌道間の相互作用が良好に働き、キャリアが高速で移動しやすいと考えられるためである。
無置換のヘキサベンゾコロネンは、結晶性が低く小さな結晶を形成しやすいことから、薄膜化した際、図1に示すように、薄膜中に結晶粒界が多くなり、高いキャリア移動度が得られないと考えられる。また、6置換のヘキサベンゾコロネン誘導体は、図2に示すように、1次元カラム状に結晶化し、半導体特性を有するコア部分が絶縁材料で覆われた形状となる。これにより電気が流れる経路が、コア部分がカラム状に配列された領域に制限され、キャリア移動度が低く、半導体として劣った特性となると考えられる。
これに対し、本実施形態に係る前記式(1)〜(5)で示される化合物は、薄膜化したときに置換基による自己組織化効果により高い結晶性を有し、これにより高いキャリア移動度が得られることから、半導体として優れた特性を発現すると考えられる。すなわち、例えば、前記式(1)で示される化合物、特に2置換体、あるいは4置換体のヘキサベンゾコロネン誘導体では、図3に示すように、コア部分の少なくとも2辺は絶縁性の置換基が存在しないので、その位置において平面方向に隣接する分子間でも電流が流れることができる。したがって、薄膜化して結晶化した際に半導体特性を有するコア部分が2次元的に広がり、絶縁部分が上下にくるサンドイッチ型構造の結晶粒が得られる。これにより、電気が流れる部分が1次元的なカラム形状から2次元的にカラム形状に広がるため、高いキャリア移動度が得られると考えられる。
また、置換基の絶縁部が少ない方がキャリア移動度が高くなることから、4置換体のヘキサベンゾコロネン誘導体よりも2置換体のヘキサベンゾコロネン誘導体の方が好ましいと考えられる。さらに、導電部であるヘキサベンゾコロネン環の重なりが良好となりキャリア移動度が高くなることから、ヘキサベンゾコロネン誘導体は対称性が高い方が好ましい。例えば、ヘキサベンゾコロネン環の同方向に置換基を有する2置換体よりも、環の反対側に置換基を有する2置換体の方が好ましいと考えられる。
また、前記式(2)〜(5)で示される化合物においても、全置換体は1次元カラム状に結晶化してしまうのに対し、一部置換体はサンドイッチ型構造となり、高いキャリア移動度が得られると考えられる。その他、前記式(2)〜(5)で示される化合物が有する置換基についても、前記式(1)で示されるヘキサベンゾコロネン誘導体と同様の置換基が好ましいと考えられる。
<半導体装置>
また、本実施形態に係る有機半導体材料は、熱的安定性が高く、光や酸素等により酸化されにくい安定した構造を有する。したがって、この有機半導体材料を使用した薄膜を有する半導体装置としても安定性の高いものが得られる。
本実施形態に係る有機半導体材料を含む有機半導体層を有する半導体装置としては、例えば、ダイオード、トランジスタ、電界効果トランジスタ、静電誘導トランジスタ(SIT)、抵抗、コンデンサ;これらの半導体素子を用いたメモリやICタグ;あるいはフォトダイオード、発光ダイオード、発光トランジスタ、ガスセンサ、バイオセンサ、血液センサ、免疫センサ、人工網膜、味覚センサ等が挙げられる。少なくとも本実施形態に係る有機半導体材料は、電界効果トランジスタに採用することで優れた機能を発揮することができる。
以下、電界効果トランジスタ(FET)を例として、本実施形態に係る半導体材料の利用方法を示すが、他の半導体装置にも同様に適用することができる。図4には、本実施形態に係る有機半導体材料を使用した電界効果トランジスタの構成の一例を示す。電界効果トランジスタ1は、基板10、ゲート電極12、ゲート絶縁層14、有機半導体膜16、ソース電極18、ドレイン電極20を備える。
基板10としては、シリコン、ガラス、石英、またはセラミック等の材料、さらにはプラスチック材料などを用いることができる。基板10として、プラスチック基板等を使用すれば、曲げることのできるディスプレイ、センサ等に応用することができる。
ゲート電極12は、アルミニウム、金、白金、クロム、タングステン、タンタル、ニッケル、銅、銀、マグネシウム、カルシウム等の金属、あるいはそれらの合金、およびポリシリコン、アモルファスシリコン、グラファイト、錫添加酸化インジウム、酸化亜鉛、導電性ポリマ等の材料を用い、真空蒸着法、電子ビーム蒸着法、RFスパッタ法または印刷法等の周知の成膜方法により形成される。ゲート電極12としては、ホールを注入し易い点等から、金、白金、クロムであることが好ましい。また、ゲート電極12の膜厚は、通常5nm〜3μmの範囲であり、30nm〜1μmの範囲であることが好ましい。
成膜後、所望の形状になるよう必要に応じてパターニングを行う。パターニング方法としては例えば、フォトリソグラフィ法、印刷法等の周知のパターニング方法を使用することができる。また、レーザや電子線等のエネルギ線を照射して直接パターンを形成してもよい。
ゲート絶縁層14は、SiO、Si、SiON、Al、Ta、アモルファスシリコン、ポリイミド樹脂、ポリビニルフェノール樹脂、ポリパラキシリレン樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂等の材料を用い、ゲート電極12と同様の周知の成膜方法、パターニング方法により形成される。また、ゲート絶縁層14の膜厚は、例えば、通常10nm〜3μmの範囲であり、50nm〜1μmの範囲であることが好ましい。
有機半導体膜16は、上記式(1)〜(5)で示される化合物を用いて、真空蒸着法、CVD法、スパッタリング法、レーザ蒸着法等のドライ成膜法;スピンコート法、ディップ法、インクジェット印刷やスクリーン印刷等の印刷法等のウェット成膜法、等の公知の方法により形成される。ドライ成膜法は、成膜性が良く均一な膜が得られやすいという利点がある。また、ウェット成膜法は、比較的安価な設備で、大面積の薄膜を形成しやすいという利点がある。通常は、真空蒸着法を用いる。また、有機半導体膜16の膜厚は、例えば、通常5nm〜300nmの範囲であり、10nm〜60nmの範囲であることが好ましい。
また、有機半導体膜16中での上記式(1)〜(5)で示される化合物の配向性を向上させるために、有機半導体膜16を成膜後、加熱してアニールすることが好ましい。加熱温度としては、化合物(1)〜(5)が分解しない程度の温度が好ましい。また、プラスチック基板等の場合、基板10が変形しない程度の温度であれば特に制限はないが、例えば、50℃〜150℃であり、80℃〜120℃であることが好ましい。加熱時間としては、例えば、1分〜10時間であればよい。
さらに、ソース電極18及びドレイン電極20は、金、白金、クロム、タングステン、タンタル、ニッケル、銅、アルミニウム、銀、マグネシウム、カルシウム等の金属あるいはそれらの合金、またはポリシリコン、アモルファスシリコン、グラファイト、錫添加酸化インジウム、酸化亜鉛、導電性ポリマ等の材料を用い、ゲート電極12と同様の周知の成膜方法、パターニング方法により形成される。また、ソース電極18及びドレイン電極20の膜厚は、例えば、通常5nm〜3μmの範囲であり、30nm〜1μmの範囲であることが好ましい。
本実施形態に係る有機半導体材料は安定性が高いため、ゲート電極12、ゲート絶縁層14、ソース電極18、ドレイン電極20用の材料として、各種材料を使用することができる。
また、本実施形態に係る有機半導体材料を使用した電界効果トランジスタの構成の別の例を図5に示す。
本実施形態に係る有機半導体材料を含む有機半導体層を有する電界効果トランジスタ(FET)は、例えば、ディスプレイを構成する画素のスイッチング用トランジスタ、信号ドライバ回路素子、メモリ回路素子、信号処理回路素子等として好適に使用できる。ディスプレイの例としては、液晶ディスプレイ、分散型液晶ディスプレイ、電気泳動型ディスプレイ、粒子回転型表示素子、エレクトロクロミックディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ、電子ペーパ等が挙げられる。また、前述したようにプラスチック基板を使用すれば、曲げることのできるディスプレイ、センサ等に好適に応用することができる。
以下、実施例および比較例を挙げ、本発明をより具体的に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
(製造例1)
<2,11−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン(2,11-Dihexylhexabenzocoronene):ヘキサベンゾコロネン誘導体1の合成>
(1)1,3−ビス(4−ブロモフェニル)−2−プロパノン(1,3-Bis(4-bromophenyl)-2-propanone)の合成
ジシクロヘキシルカルボジイミド23.9g(115.8mmol)、4−ジメチルアミノピリジン3.56g(29.1mmol)を窒素雰囲気下でジクロロメタン230mLに溶解した。この溶液に、4−ブロモフェニル酢酸25g(116.3mmol)をジクロロメタン230mLに溶解した溶液を滴下し、室温で24時間撹拌した。沈殿物をろ過により除き、ろ液を減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;酢酸エチル)で精製し、さらにエタノールから再結晶を2回行い、下記式で示される1,3−ビス(4−ブロモフェニル)−2−プロパノンを淡橙色板状結晶として13.002g(収率60.7%)得た。構造はNMRにより確認した。
H-NMR(CDCl): 7.44(d,4H), 7.01(d,4H), 3.68(s,4H)
(2)1,3−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2−プロパノン(1,3-Bis(4-hexylphenyl)-2-propanone)の合成
臭化亜鉛(ZnBr)12.24g(54.35mmol)をTHF27mLに窒素雰囲気下で添加し、溶解させた。この溶液を0℃に冷却し、ヘキシルマグネシウムブロミドのエーテル溶液(2.0M)27.2mL(54.4mmol)を滴下して0℃のまま15分撹拌した。この混合溶液を−78℃に冷却し、PdCl(dppf)[dppf:1,1’-Bis(diphenylphosphino)ferrocene]0.111g(0.136mmol,1mol%)を添加した。さらに1,3−ビス(4−ブロモフェニル)−2−プロパノン5.00g(13.58mmol)をTHF19mLに溶解した溶液を滴下し、室温に戻してから一晩撹拌した。この混合溶液を1時間還流した後、冷却してから10%塩酸88mLを添加し、ジクロロメタンで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、下記式で示される1,3−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2−プロパノンをクリーム色結晶として5.0529g(収率:98.3%)得た。構造はNMRにより確認した。
H-NMR(CDCl): 7.11(d,4H), 7.04(d,4H), 3.67(s,4H), 2.58(t,4H), 1.59(tt,4H),
1.36-1.25(m,12H), 0.88(t,6H)
13C-NMR(CDCl): 206.232(C=O), 141.694, 131.174, 129.331, 128.714, 48.646,
35.568, 31.710, 31.397, 28.979, 22.588, 14.074
(3)2,5−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4−ジフェニルシクロペンタジエノン(2,5-Bis(4-hexylphenyl)-3,4-diphenylcyclopentadienone)の合成
1,3−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2−プロパノン0.500g(1.32mmol)、ベンジル(Benzyl)0.277g(1.32mmol)をエタノール2.5mLに加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱して溶解させた。水酸化カリウム0.050g(0.89mmol)をエタノール0.5mLに溶解した溶液をゆっくり滴下した。20分間撹拌した後、この混合液を氷に注ぎいれ、クロロホルム30mLを添加した。濃塩酸を添加して溶液を中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、下記式で示される2,5−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4−ジフェニルシクロペンタジエノンを深紫色固体として0.3255g(収率44.6%)得た。構造はNMRにより確認した。
H-NMR(CDCl): 7.23(t,2H), 7.17(d,4H), 7.15(d,4H), 7.04(d,4H), 6.93(d,4H),
2.55(t,4H), 1.57(dt,4H), 1.33-1.29(m,14H), 0.87(t,6H)
(4)1,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン(1,4-Bis(4-hexylphenyl)-2,3,5,6-tetraphenylbenzene)の合成
2,5−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4−ジフェニルシクロペンタジエノン0.325g(0.588mmol)、ジフェニルアセチレン0.115g(0.645mmol)をジフェニルエーテル2.0mLに加え、窒素雰囲気下、220℃で17時間加熱した。さらに7時間還流(259℃)した。反応液を冷却後、メタノール30mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物をメタノールで洗浄し、真空乾燥することにより、下記式で示される1,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼンを淡紫色板状結晶として0.2846g(収率:68.8%)得た。構造はNMRにより確認した。また、TOF−MASS測定により構造を確認した(M=702)。
H-NMR(CDCl): 6.85-6.80(m,20H), 6.69(d,4H), 6.63(d,4H), 2.34(t,4H),
1.39(dt,4H), 1.26-1.15(m,8H), 1.07(dt,4H), 0.85(t,6H)
(5)2,11−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン:ヘキサベンゾコロネン誘導体1の合成
1,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,3,5,6−テトラフェニルベンゼン0.250g(0.356mmol)をジクロロメタン120mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(Fe(III)Cl)1.08g(6.66mmol)をニトロメタン12.5mLに溶解した溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。メタノール120mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、下記式で示される2,11−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体1)を濃橙色粉末として0.088g得た(収率:36%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=690)。また、TG−DTA装置(リガク製、THERMO PLUS型)により、ヘキサベンゾコロネン誘導体1の分解温度は459℃であり、熱安定性が良好であることがわかった。
(製造例2)
<2,5−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン(2,5−Dihexylhexabenzocoronene):ヘキサベンゾコロネン誘導体2の合成>
(1)1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4,5,6−テトラフェニルベンゼン(1,2-Bis(4-hexylphenyl)-3,4,5,6-tetraphenylbenzene)の合成
2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエノン0.960g(2.50mmol)、1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)アセチレン0.865g(2.50mmol)をジフェニルエーテル5.0mLに加え、窒素雰囲気下、17時間還流(259℃)した。反応液を冷却後、メタノール50mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物をメタノールで洗浄し、シリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:クロロホルム=4:1)で精製し、下記式で示される1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4,5,6−テトラフェニルベンゼンを淡黄色固体として1.3934g(収率:79.3%)得た。構造はNMRにより確認した。また、TOF−MASS測定により構造を確認した(M=702)。
H-NMR(CDCl): 6.84-6.81(m,20H), 6.68(d,4H), 6.63(d,4H), 2.34(t,4H),
1.39(dt,4H), 1.25-1.16(m,8H), 1.11(dt,4H), 0.85(t,6H)
(2)2,5−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン:ヘキサベンゾコロネン誘導体2の合成
1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)−3,4,5,6−テトラフェニルベンゼン1.0g(1.42mmol)をジクロロメタン480mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(Fe(III)Cl)4.30g(26.5mmol)をニトロメタン50mLに溶解した溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。メタノール480mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、下記式で示される2,5−ジヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体2)を茶色粉末として0.838g得た(収率:85.4%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=690)。また、TG−DTA装置により、ヘキサベンゾコロネン誘導体2の分解温度は456℃であり、熱安定性が良好であることがわかった。
(製造例3)
<2,5,11,14−テトラヘキシルヘキサベンゾコロネン(2,5,11,14-Tetrahexylhexabenzocoronene):ヘキサベンゾコロネン誘導体3の合成>
(1)4,4’−ジヘキシルベンジル(4,4’-Dihexylbenzyl)の合成
1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)アセチレン5.0g(14.43mmol)、ヨウ素1.744g(6.87mmol)をジメチルスルホキシド(DMSO)75mLに加え、窒素雰囲気下、155〜160℃で2時間反応させた。冷却後、減圧下で濃縮した。残渣に3%亜硫酸水素ナトリウム水溶液300mLを添加し、1時間撹拌した。エーテルで抽出し、エーテル層を水、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=10:1)で精製し、下記式で示される4,4’−ジヘキシルベンジルを淡褐色液体として4.4041g(収率:80.6%)得た。構造はNMRにより確認した。
H-NMR(CDCl): 7.88(d,4H), 7.30(d,4H), 2.67(t,4H), 1.62(dd,4H),
1.37-1.23(m,12H), 0.88(dd,6H)
13C-NMR(CDCl): 194.552, 150.997, 130.861, 130.071, 129.068, 36.234, 31.627,
30.978, 28.905, 22.555, 14.066
(2)3,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,5−ジフェニルシクロペンタジエノン(3,4-Bis(4-hexylphenyl)-2,5-diphenylcyclopentadienone)の合成
1,3−ジフェニル−2−プロパノン2.0g(5.28mmol)、4,4’−ジヘキシルベンジル1.11g(5.28mmol)をエタノール10mLに加え、窒素雰囲気下で80℃に加熱して溶解させた。水酸化カリウム0.200g(3.56mmol)をエタノール2.0mLに溶解した溶液をゆっくり滴下した。15分間撹拌した後、この混合液を氷に注ぎいれ、クロロホルム30mLを添加した。濃塩酸を添加して溶液を中和し、クロロホルムで抽出した。有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:酢酸エチル=20:1)で精製し、下記式で示される3,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,5−ジフェニルシクロペンタジエノンを深紫色固体として1.65g(収率:56.5%)得た。構造はNMRにより確認した。
H-NMR(CDCl): 7.26-7.20(m,10H), 6.96(d,4H), 6.80(d,4H), 2.55(t,4H),
1.57(t,4H), 1.29(br-s,12H), 0.88(t,6H)
(3)1,2,4,5−テトラ(4−ヘキシルフェニル)−3,6−ジフェニルベンゼン(1,2,4,5-Tetra(4-hexylphenyl)-3,6-diphenylbenzene)の合成
3,4−ビス(4−ヘキシルフェニル)−2,5−ジフェニルシクロペンタジエノン1.0g(1.92mmol)、1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)アセチレン0.663g(1.91mmol)をジフェニルエーテル5.0mLに加え、窒素雰囲気下、10時間還流(259℃)した。反応液を冷却後、メタノール50mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物をメタノールで洗浄し、シリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:クロロホルム=10:1〜4:1)で精製し、下記式で示される1,2,4,5−テトラ(4−ヘキシルフェニル)−3,6−ジフェニルベンゼンを黄色ペーストとして0.6308g(収率:37.7%)得た。構造はNMRにより確認した。また、TOF−MASS測定により構造を確認した(M=871)。
H-NMR(CDCl): 6.81(br-s,10H), 6.67(d,8H), 6.62(d,8H), 2.34(t,7H),
1.39(dt,8H), 1.2-1.15(m,16H), 1.10(m,8H), 0.84(t,12H)
(4)2,5,11,14−テトラヘキシルヘキサベンゾコロネン:ヘキサベンゾコロネン誘導体3の合成
トリフルオロメタンスルホン酸銅11.59g(32.0mmol)、塩化アルミニウム4.51g(33.82mmol)を二硫化炭素(CS)230mLに添加し、窒素雰囲気下で撹拌して溶解させた。この溶液に1,2,4,5−テトラ(4−ヘキシルフェニル)−3,6−ジフェニルベンゼン0.600g(0.689mmol)を添加し、室温で60時間撹拌した。10%塩酸200mLを添加して撹拌した後、CS層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣にジクロロメタン100mLを添加し、撹拌した後、沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水100mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水100mL、メタノール100mLで洗浄し、真空乾燥することにより、下記式で示される2,5,11,14−テトラヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体3)を茶色粉末として0.559g得た(収率:94.4%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=859)。また、TG−DTA装置により、ヘキサベンゾコロネン誘導体3の分解温度は455℃であり、熱安定性が良好であることがわかった。
(製造例4)
2,5,11,14−テトラヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体3)の合成については塩化鉄を用いる合成法も試みた。以下にその方法を示す。
1,2,4,5−テトラ(4−ヘキシルフェニル)−3,6−ジフェニルベンゼン0.900g(1.033mmol)をジクロロメタン350mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(Fe(III)Cl)3.13g(19.3mmol)をニトロメタン36mLに溶解した溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。メタノール500mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、2,5,11,14−テトラヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体3)を黄色粉末として0.7699g得た(収率:86.7%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=859)。
(製造例5)
<ヘキサベンゾコロネン(Hexabenzocoronene):ヘキサベンゾコロネン誘導体4の合成>
トリフルオロメタンスルホン酸銅6.30g(17.4mmol)、塩化アルミニウム2.45g(18.4mmol)を二硫化炭素(CS)125mLに添加し、窒素雰囲気下で撹拌して溶解させた。この溶液に1,2,3,4,5,6−ヘキサフェニルベンゼン(1,2,3,4,5,6-Hexaphenylbenzene)0.200g(0.374mmol)を添加し、室温で24時間撹拌した。10%塩酸100mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに、水50mL、二硫化炭素50mL,ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、橙色粉末として下記式で示されるヘキサベンゾコロネンが0.115g得られた。昇華精製することにより、下記式で示されるヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体4)を黄色粉末として0.053g得た(収率27%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=522)。また、TG−DTA装置により、ヘキサベンゾコロネン誘導体4の分解温度は480℃であり、熱安定性が良好であることがわかった。
(製造例6)
ヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体4)の合成については塩化鉄を用いる合成法も試みた。以下にその方法を示す。
1,2,3,4,5,6−ヘキサフェニルベンゼン1.10g(2.06mmol)をジクロロメタン500mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(Fe(III)Cl)6.30g(38.84mmol)をニトロメタン72mLに溶解した溶液を滴下し、室温で30分撹拌した。メタノール500mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより、ヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体4)を橙色粉末として0.470g得た(収率43.7%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=522)。
(製造例7)
<2,5,8,11,14,17−ヘキサヘキシルヘキサベンゾコロネン(2,5,8,11,14,17-Hexahexylhexabenzocoronene):ヘキサベンゾコロネン誘導体5の合成>
(1)1,2,3,4,5,6−ヘキサ(4−ヘキシルフェニル)ベンゼン(1,2,3,4,5,6-Hexa(4-hexylphenyl)benzene)の合成
1,2−ビス(4−ヘキシルフェニル)アセチレン2.0g(5.77mmol)、ジコバルト オクタカルボニル(Dicobalt octacarbonyl)0.220g(0.643mmol)をジオキサン200mLに加え、窒素雰囲気下、10時間還流(101℃)した。反応液を冷却後、減圧下で溶媒を留去した。残渣に10%硝酸30mL、30%過酸化水素10mL、酢酸エチル50mLを添加し、室温で一晩撹拌した(コバルト試薬の分解)。酢酸エチル層を分離し、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、減圧下で濃縮した。残渣をシリカゲルクロマトグラフィ(溶媒;ヘキサン:クロロホルム=20:1〜5:1)で精製し、下記式で示される1,2,3,4,5,6−ヘキサ(4−ヘキシルフェニル)ベンゼンを淡黄色液体として1.572g(収率:78.6%)得た。構造はNMRにより確認した。また、TOF−MASS測定により構造を確認した(M=1039)。
H-NMR(CDCl): 6.66(d,12H), 6.61(d,12H), 2.34(t,12H), 1.39(dd,12H),
1.27-1.17(m,24H), 1.14-1.08(m,12H), 0.86(t,18H)
13C-NMR(CDCl): 140.271, 139.013, 138.264, 131.379, 126.444, 35.337, 31.726,
31.167, 28.510, 22.637, 14.132
(2)2,5,8,11,14,17−ヘキサヘキシルヘキサベンゾコロネン:ヘキサベンゾコロネン誘導体5の合成
1,2,3,4,5,6−ヘキサ(4−ヘキシルフェニル)ベンゼン0.240g(0.231mmol)をジクロロメタン80mLに溶解し、窒素を5分間吹き込んだ。この溶液に窒素雰囲気下で無水塩化鉄(Fe(III)Cl)0.70g(4.32mmol)をニトロメタン8mLに溶解した溶液を滴下し、室温で2時間撹拌した。メタノール80mLを添加し、生成した沈殿をろ過した。沈殿物を10%アンモニア水50mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水50mL、ジクロロメタン50mLで洗浄し、真空乾燥することにより下記式で示される2,5,8,11,14,17−ヘキサヘキシルヘキサベンゾコロネン(ヘキサベンゾコロネン誘導体5)を黄色粉末として0.2022g得た(収率:85.2%)。TOF−MASS測定により分子イオンを確認した(M=1027)。また、TG−DTA装置により、ヘキサベンゾコロネン誘導体5の分解温度は450℃であり、熱安定性が良好であることがわかった。
(製造例8)
<化27の合成>
(1)2’,3’,5’,6’,2’’’,3’’’,5’’’,6’’’−オクタフェニルキンケフェニル(2’,3’,5’,6’,2’’’,3’’’,5’’’,6’’’-Octaphenylquinquephenyl)の合成
1,4−ビス(フェニルエチニル)ベンゼン1.0g(3.6mmol)、2,3,4,5−テトラフェニルシクロペンタジエノン2.9g(7.5mmol)をジフェニルエーテル5mLに加え、窒素雰囲気下、220℃で2日間反応させた。メタノール100mLを添加し、生成した沈殿物をろ過した。沈殿物をニトロベンゼンから再結晶することにより、下記式で示される2’,3’,5’,6’,2’’’,3’’’,5’’’,6’’’−オクタフェニルキンケフェニルを乳白色結晶として3.2739g(収率:91.9%)得た。構造はNMRにより確認した。また、TOF−MASS測定により構造を確認した(M=990)。
H-NMR(CDCl): 6.90-6.89(m,12H), 6.83-6.80(m,18H), 6.74-6.72(m,12H),
6.68-6.66(m,8H), 6.26(s,4H)
(2)化27の合成
トリフルオロメタンスルホン酸銅12.6g(34.8mmol)、塩化アルミニウム4.90g(36.7mmol)を二硫化炭素(CS)250mLに添加し、窒素雰囲気下で撹拌して溶解させた。この溶液に2’,3’,5’,6’,2’’’,3’’’,5’’’,6’’’−オクタフェニルキンケフェニル0.370g(0.373mmol)を添加し、室温で2日間撹拌した。10%塩酸200mLを添加して撹拌した後、CS層を分離し、減圧下で濃縮した。残渣を10%アンモニア水100mL中で撹拌し、ろ過した。さらに水100mL、二硫化炭素100mL、ジクロロメタン100mLで洗浄し、真空乾燥することにより、下記式で示される化合物(化27)を茶色粉末として0.3114g得た(収率:86.7%)。TOF−MASS測定により構造を確認した(M=962)。
(実施例1)
製造例1で合成したヘキサベンゾコロネン誘導体1を使用して、図5に示すような積層構造の薄膜トランジスタを作製した。基板にはSbを高濃度でドーピングし、抵抗率が0.02Ωcm以下のSiウェハを用いた。熱酸化SiO膜(膜厚300nm)を絶縁体膜として使用した。絶縁体容量は10nF/cmであった。ヘキサベンゾコロネン誘導体1を使用して、真空蒸着法により室温(20℃)において30nmの厚さで有機半導体膜を成膜した。最上部に、メカニカルマスクを通して、ソースならびにドレイン電極となるAu(膜厚:30nm)を蒸着した。チャンネル長は5mm、チャンネル幅は0.2mmとした。最後に、Si基板の裏面にゲート電極となるAl(膜厚:100nm)を蒸着し、サンプルとした。
作製した薄膜トランジスタについて、半導体パラメータアナライザ装置(ヒューレットパッカード製、4145B型)により、ドレイン電圧を−50Vとして、ゲート電圧が50V〜−100Vの範囲で、ドレイン電流Idを測定し、キャリア移動度(μ)〔cm/Vs〕及びオン/オフ比を求めた。結果を表1に示す。
なお、電界効果移動度(μ)は、ドレイン電流Idを表わす下式(A)を用いて算出した。
Id=(W/2L)μCi(Vg−Vt) (A)
ここで、LおよびWはゲート長およびゲート幅である。また、Ciは絶縁層の単位面積当たりの容量である。Vgはゲート電圧であり、Vtはしきい値電圧である。
また、増幅率に関連するオン電流とオフ電流の比(オン/オフ比)は、ドレイン電圧−50Vにおいて、ゲート電圧が50V〜−100Vの範囲で求めた。
(実施例2)
ヘキサベンゾコロネン誘導体1の代わりに、製造例2で合成したヘキサベンゾコロネン誘導体2を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成し、キャリア移動度(μ)及びオン/オフ比を求めた。結果を表1に示す。
(実施例3)
ヘキサベンゾコロネン誘導体1の代わりに、製造例3で合成したヘキサベンゾコロネン誘導体3を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成し、キャリア移動度(μ)及びオン/オフ比を求めた。結果を表1に示す。
(比較例1)
ヘキサベンゾコロネン誘導体1の代わりに、製造例5で合成したヘキサベンゾコロネン誘導体4を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成し、キャリア移動度(μ)及びオン/オフ比を求めた。結果を表1に示す。
(比較例2)
ヘキサベンゾコロネン誘導体1の代わりに、製造例7で合成したヘキサベンゾコロネン誘導体5を使用した以外は、実施例1と同様にしてサンプルを作成し、キャリア移動度(μ)及びオン/オフ比を求めた。結果を表1に示す。
このように、ヘキサベンゾコロネン誘導体1,3を使用した実施例1,3では、従来のヘキサベンゾコロネン誘導体4,5を使用した比較例1,2に比べて、キャリア移動度が1〜2桁向上している。また、ヘキサベンゾコロネン誘導体2を使用した実施例2でも、従来のヘキサベンゾコロネン誘導体4,5を使用した比較例1,2に比べて、キャリア移動度が向上している。ヘキサベンゾコロネン環に対して反対方向に置換基を有するヘキサベンゾコロネン誘導体1は、ヘキサベンゾコロネン環に対して同じ方向に置換基を有するヘキサベンゾコロネン誘導体2に比べて、キャリア移動度が高かった。
<薄膜のX線回折>
Si基板上に、ヘキサベンゾコロネン誘導体1〜5をそれぞれ使用して、真空蒸着法により有機半導体膜を成膜し、サンプルを作製した。各サンプルについて、X線回折装置(リガク製、RINT−2200型)を使用して、X線回折パターンを測定した。結果を図6に示す。図6からわかるように、ヘキサベンゾコロネン誘導体1は高い結晶性を示していることがわかる。
従来の無置換のヘキサベンゾコロネン化合物の薄膜中での結晶状態を示す模式図である。 従来の6置換のヘキサベンゾコロネン化合物の薄膜中での結晶状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る4置換のヘキサベンゾコロネン化合物の薄膜中での結晶状態を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る有機半導体材料を使用した電界効果トランジスタの構成の一例を示す。 本発明の実施形態に係る有機半導体材料を使用した電界効果トランジスタの構成の別の例を示す。 本発明の実施例におけるヘキサベンゾコロネン誘導体1〜5の薄膜のX線回折パターンを示す図である。
符号の説明
1 電界効果トランジスタ、10 基板、12 ゲート電極、14 ゲート絶縁層、16 有機半導体膜、18 ソース電極、20 ドレイン電極。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)〜(5)で示される化合物のいずれか1つであることを特徴とする有機半導体材料。

    (式中、R〜R26は、それぞれ水素原子、炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、アルキル基の炭素数が1〜12であるアリールアルキル基、またはアルキル基の炭素数が1〜12であるアルキルアリール基のうちのいずれかを示し、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜Rのうち少なくとも1つ、R〜R12のうち少なくとも1つ、R13〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R26のうち少なくとも1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかである。)
  2. 請求項1に記載の有機半導体材料であって、
    前記R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜Rのうち少なくとも2つ、R〜R12のうち少なくとも2つ、R13〜R18のうち少なくとも2つ、R19〜R26のうち少なくとも2つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることを特徴とする有機半導体材料。
  3. 請求項1に記載の有機半導体材料であって、
    前記R〜Rのすべて、R〜Rのすべて、R〜R12のすべて、R13〜R18のうち少なくとも4つ、R19〜R26のうち少なくとも4つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることを特徴とする有機半導体材料。
  4. 請求項1に記載の有機半導体材料であって、
    前記R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びRのうち少なくとも1つ、R及びR10のうち少なくとも1つ、R11及びR12のうち少なくとも1つ、R13〜R15のうち少なくとも1つ、R16〜R18のうち少なくとも1つ、R19〜R22のうち少なくとも1つ、R23〜R26のうち少なくとも1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることを特徴とする有機半導体材料。
  5. 請求項1に記載の有機半導体材料であって、
    前記R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びRのうちの1つ、R及びR10のうちの1つ、R11及びR12のうちの1つ、R13〜R15のうちの1つ、R16〜R18のうちの1つ、R19〜R22のうちの1つ、R23〜R26のうちの1つ、は前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基、前記アリールアルキル基、または前記アルキルアリール基のうちのいずれかであることを特徴とする有機半導体材料。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の有機半導体材料であって、
    前記R〜R26は、水素原子または前記炭素数3〜12の直鎖のアルキル基であることを特徴とする有機半導体材料。
  7. 請求項に記載の有機半導体材料であって、
    前記アルキル基は、炭素数4〜8のアルキル基であることを特徴とする有機半導体材料。
  8. 有機半導体層を有する半導体装置であって、
    前記有機半導体層は、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機半導体材料を含むことを特徴とする半導体装置。
  9. 有機半導体層を有する電界効果トランジスタであって、
    前記有機半導体層は、請求項1〜のいずれか1項に記載の有機半導体材料を含むことを特徴とする電界効果トランジスタ。
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