JP2013191821A - 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物 - Google Patents

有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物 Download PDF

Info

Publication number
JP2013191821A
JP2013191821A JP2012173276A JP2012173276A JP2013191821A JP 2013191821 A JP2013191821 A JP 2013191821A JP 2012173276 A JP2012173276 A JP 2012173276A JP 2012173276 A JP2012173276 A JP 2012173276A JP 2013191821 A JP2013191821 A JP 2013191821A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
atom
organic semiconductor
group
semiconductor device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012173276A
Other languages
English (en)
Inventor
Chihaya Adachi
千波矢 安達
Takamaro Yasuda
琢麿 安田
Yu-Seok Yang
ユソク ヤン
Hayato Kakizoe
勇人 垣添
Hiroyuki Mieno
寛之 三重野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyushu University NUC
Original Assignee
Kyushu University NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyushu University NUC filed Critical Kyushu University NUC
Priority to JP2012173276A priority Critical patent/JP2013191821A/ja
Publication of JP2013191821A publication Critical patent/JP2013191821A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D495/00Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms
    • C07D495/12Heterocyclic compounds containing in the condensed system at least one hetero ring having sulfur atoms as the only ring hetero atoms in which the condensed system contains three hetero rings
    • C07D495/14Ortho-condensed systems
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09BORGANIC DYES OR CLOSELY-RELATED COMPOUNDS FOR PRODUCING DYES, e.g. PIGMENTS; MORDANTS; LAKES
    • C09B57/00Other synthetic dyes of known constitution
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/649Aromatic compounds comprising a hetero atom
    • H10K85/657Polycyclic condensed heteroaromatic hydrocarbons
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K85/00Organic materials used in the body or electrodes of devices covered by this subclass
    • H10K85/60Organic compounds having low molecular weight
    • H10K85/649Aromatic compounds comprising a hetero atom
    • H10K85/657Polycyclic condensed heteroaromatic hydrocarbons
    • H10K85/6576Polycyclic condensed heteroaromatic hydrocarbons comprising only sulfur in the heteroaromatic polycondensed ring system, e.g. benzothiophene
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/466Lateral bottom-gate IGFETs comprising only a single gate
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K10/00Organic devices specially adapted for rectifying, amplifying, oscillating or switching; Organic capacitors or resistors having potential barriers
    • H10K10/40Organic transistors
    • H10K10/46Field-effect transistors, e.g. organic thin-film transistors [OTFT]
    • H10K10/462Insulated gate field-effect transistors [IGFETs]
    • H10K10/468Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the gate dielectrics
    • H10K10/474Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the gate dielectrics the gate dielectric comprising a multilayered structure
    • H10K10/476Insulated gate field-effect transistors [IGFETs] characterised by the gate dielectrics the gate dielectric comprising a multilayered structure comprising at least one organic layer and at least one inorganic layer

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Thin Film Transistor (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Oxygen Or Sulfur (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

【課題】キャリア移動度が大きい有機半導体デバイスを提供する。
【解決手段】下記一般式で表される化合物を溶液から結晶化することにより形成した有機半導体層を有することを特徴とする有機半導体デバイス。
Figure 2013191821

[X1〜X3は酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1〜R4のうちの少なくとも1つは、これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。]
【選択図】なし

Description

本発明は、電界効果型トランジスタなどの有機半導体デバイスとその製造方法に関する。また本発明は、有機半導体デバイスの有機半導体層に用いる化合物にも関する。
分子中に複数のチオフェン構造を含む鎖状化合物を用いて形成された有機半導体層の中に、高いキャリア移動度を示すものがあることが知られている。例えば、オリゴチオフェン誘導体や、チエノ[3,2−b]チオフェン構造やジチエノ[3,2−b:2’、3’−d]チオフェン構造を含む鎖状化合物を用いて形成された有機半導体層の中に高いキャリア移動度を示すものがあることが報告されている(例えば特許文献1〜4参照)。そして、これらの化合物を含む有機半導体層は、電界効果型トランジスタなどの有機半導体デバイスを構成する有機半導体層として利用することも提案されている。
特開2008−7497号公報 特開2006−89413号公報 特開2005−76030号公報 特開2003−73382号公報
このように、分子中に複数のチオフェン構造を含む鎖状化合物については、これまで種々の検討がなされており、電界効果型トランジスタへの応用に関する幾つかの提案がなされている。しかしながら、分子中に複数のチオフェン構造を含む鎖状化合物のすべてについて網羅的な研究がされ尽くされているとは言えない。特に、ジチエノ[3,2−b:2’、3’−d]チオフェン構造を含む化合物の有機半導体材料としての用途については、ほんの一部の化合物について有用性が確認されているに過ぎない。また、分子中に複数のチオフェン構造を含む鎖状化合物の化学構造とその化合物の有機半導体材料としての有用性(特にキャリア移動度)の間には、明確な関係が見出されるに至っておらず、化学構造に基づいて有機半導体材料としての有用性を正確に予測することは困難な状況にある。一方、これまでに提案されている分子中に複数のチオフェン構造を含む鎖状化合物は、溶媒に溶けにくいものが多いため扱いにくかった。また、これらの化合物を用いて有機半導体層を形成する際には真空蒸着法が用いられており、製造装置が大がかりになり製造コストが高いという課題もあった。本発明者らはこれらの課題を考慮して、高いキャリア移動度を示す有機半導体層を有する有機半導体デバイスを提供することを主目的として検討を進めた。また、さらに大がかりな製造装置を必要とせずに高いキャリア移動度を示す有機半導体層を有する有機半導体デバイスを安価に製造できるようにすることも目的として検討を進めた。
上記の目的を達成するために鋭意検討を進めた結果、本発明者らは、特定の構造を有する化合物を用いて一定の製法で有機半導体層を形成すれば、高いキャリア移動度を示す有機半導体層を簡便に作製できることを見出した。また、より限定された構造を有する新規化合物を含む有機半導体層は、製法によらず高いキャリア移動度を示すことも見出した。本発明者らは、これらの知見に基づいて、上記の課題を解決する手段として、以下の本発明を提供するに至った。
[1] 下記一般式(1)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより形成した有機半導体層を有することを特徴とする有機半導体デバイス。
Figure 2013191821
[一般式(1)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1、R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つは、これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。R1とR2は互いに結合して環状構造を形成していてもよく、R3とR4は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。]
[2] 下記一般式(2)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより形成した有機半導体層を有することを特徴とする[1]に記載の有機半導体デバイス。
Figure 2013191821
[一般式(2)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの少なくとも1つは、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。]
[3] 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とする[2]に記載の有機半導体デバイス。
一般式(5)
H−(CH2m−Ar−
[一般式(5)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
[4] 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(6)で表される構造を有することを特徴とする[2]に記載の有機半導体デバイス。
一般式(6)
H−(CH2mO−Ar−
[一般式(6)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
[5] R13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする[2]〜[4]のいずれか一項に記載の有機半導体デバイス。
[6] R13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数8〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする[2]〜[4]のいずれか一項に記載の有機半導体デバイス。
[7] X1、X2およびX3が同一の原子であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
[8] X1、X2およびX3が硫黄原子であることを特徴とする[7]に記載の有機半導体デバイス。
[9] X1およびX3が硫黄原子であり、X2がセレン原子またはテルル原子であることを特徴とする[1]〜[6]のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
[10] 電界効果型トランジスタであることを特徴とする[1]〜[9]のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
[11] 上記一般式(1)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより有機半導体層を形成する工程を含むことを特徴とする有機半導体デバイスの製造方法。
[12] 上記一般式(2)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより有機半導体層を形成する工程を含むことを特徴とする[11]に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
[13] 前記溶液が、ハロゲン系溶媒の溶液であることを特徴とする[11]または[12]に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
[14] 前記溶液が、芳香族系溶媒の溶液であることを特徴とする[11]〜[13]のいずれか1項に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
[15] 上記一般式(2)で表される構造を有する化合物。
[16] 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とする[15]に記載の化合物。
一般式(5)
H−(CH2m−Ar−
[一般式(5)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
[17] 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(6)で表される構造を有することを特徴とする[15]に記載の化合物。
一般式(6)
H−(CH2mO−Ar−
[一般式(6)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
[18] R13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする[15]〜[17]のいずれか一項に記載の化合物。
[19] R13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数8〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする[15]〜[17]のいずれか一項に記載の化合物。
[20] X1、X2およびX3が同一の原子であることを特徴とする[15]〜[19]のいずれか1項に記載の化合物。
[21] X1、X2およびX3が硫黄原子であることを特徴とする[20]に記載の化合物。
[22] X1およびX3が硫黄原子であり、X2がセレン原子またはテルル原子であることを特徴とする[15]〜[19]のいずれか1項に記載の化合物。
[23] [15]〜[22]のいずれか1項に記載の化合物を有することを特徴とする有機半導体デバイス。
溶液から一般式(1)で表される化合物の結晶を析出させて形成した有機半導体層を有する本発明の有機半導体デバイスは、高いキャリア移動度を示し、オン−オフ比も大きい。また、一般式(2)で表される化合物を含む有機半導体層を有する本発明の有機半導体デバイスは、製法によらず比較的高いキャリア移動度を示し、オン−オフ比も大きい。
実施例1の電界効果型トランジスタのId−Vg特性を示すグラフである。 実施例1の電界効果型トランジスタのId−Vd特性を示すグラフである。
以下において、本発明の内容について詳細に説明する。以下に記載する構成要件の説明は、本発明の代表的な実施態様や具体例に基づいてなされることがあるが、本発明はそのような実施態様や具体例に限定されるものではない。なお、本明細書において「〜」を用いて表される数値範囲は、「〜」の前後に記載される数値を下限値および上限値として含む範囲を意味する。
[一般式(1)で表される化合物]
本発明の有機半導体デバイスの有機半導体層には、一般式(1)で表される化合物を用いる。
Figure 2013191821
一般式(1)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。セレン原子やテルル原子を採用すれば、有機半導体層がより高い移動度を示すことが期待される。X1、X2およびX3はすべてが同一であっても、一部または全部が異なっていてもよい。X1、X2およびX3のすべてが同一であれば、合成が容易であるという利点を有する。例えば、X1、X2およびX3がすべて硫黄原子である場合を例示することができる。一方、X1とX3が同一でX2が異なる態様も好ましく、例えば、X1とX3が硫黄原子であって、X2がセレン原子である場合や、X1とX3が硫黄原子であって、X2がテルル原子である場合を例示することができる。
一般式(1)において、R1、R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つは、これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」でいう「これらが結合している骨格」とは、下記一般式(3)で表される骨格である。
Figure 2013191821
上記の骨格に対してπ共役系を形成する芳香環は、環骨格を構成する原子が炭素原子のみからなるものとヘテロ原子を含むものを包含する。例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラセン環、フェナントレン環、フラン環、チオフェン環を挙げることができる。この中では、例えば、ベンゼン環、ナフタレン環、フラン環、チオフェン環を選択したり、さらにはベンゼン環、チオフェン環を選択したりすることができる。これらの芳香環は、一般式(3)で表される骨格に直接結合していてもよいし、π共役系を有する連結基を介して結合していてもよい。そのようなπ共役系を有する連結基として、下記一般式(4)で表される連結基を挙げることができる。
Figure 2013191821
一般式(4)において、R31およびR32は、各々独立に水素原子または置換基を表す。また、nは1〜10の整数を表す。一般式(4)で表される連結基の例として、以下の構造を有する連結基を挙げることができる。
−CH=CH−
「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」でいう鎖状構造は、主鎖を構成する炭素原子の数が4〜20であるものをいう。主鎖を構成する炭素原子の数は8〜20であることが好ましい。ここでいう「主鎖構成炭素原子数」とは鎖状構造の中で最も長い鎖(主鎖)を構成している炭素原子の数を意味しており、主鎖の中には炭素原子以外の原子(例えば酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子)が含まれていてもよい。例えば、置換もしくは無置換の鎖状アルキル基、置換もしくは無置換の鎖状アルケニル基、置換もしくは無置換の鎖状アルキニル基、あるいはこれらの基の主鎖を構成する炭素原子の1つ以上が酸素原子、硫黄原子などのヘテロ原子で置換された基を挙げることができる。好ましいのは、置換もしくは無置換のn−アルキル基や、置換もしくは無置換のn−アルコキシ基であり、例えば炭素数4〜20の無置換のn−アルキル基を挙げることができる。具体的には、n−ヘキシル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ドデシル基、テトラデシル基、n−ヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、テトラデシルオキシ基を挙げることができる。
「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」を構成する芳香環の数は1〜10個が好ましく、1〜5個がより好ましい。また、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造の数は1〜5本が好ましく、1〜3本がより好ましい。主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造は、「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」の末端に存在していることが好ましい。好ましい例として、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基で置換された芳香族基を挙げることができ、その一般式として下記一般式(5)や一般式(6)を挙げることができる。
一般式(5)
H−(CH2m−Ar−
一般式(6)
H−(CH2mO−Ar−
一般式(5)において、Arは芳香族連結基であり、フェニレン基、ナフタレン基を例示することができる。また、好ましい具体例としてp−フェニレン基を挙げることができる。mは4〜20の整数で、好ましくは8〜20の整数である。
一般式(1)では、R1、R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つが、「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」であるが、R1、R2、R3およびR4のうちの1つまたは2つが「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」であるものが好ましく、2つが「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」であるものがより好ましい。2つの場合は、R2およびR4が「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」であることが好ましい。R1、R2、R3およびR4のうちの2つ以上が「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」であるときは、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。同一であれば合成が容易であるという利点がある。
「これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基」ではないR1、R2、R3およびR4は、各々独立に水素原子または置換基である。R1、R2、R3およびR4のうちの2つ以上が置換基であるとき、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。
本明細書における「置換基」は、電子供与基であっても電子求引基であってもよい。電子供与基の例として、アルキル基(直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよく、好ましくは炭素数1〜20であり、より好ましくは炭素数1〜6であり、具体例としてメチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ヘキシル基、イソプロピル基を挙げることができ、メチル基が好ましい)、アルコキシ基(直鎖状、分枝状、環状のいずれであってもよく、好ましくは炭素数1〜20であり、より好ましくは炭素数1〜6であり、具体例としてメトキシ基、ヘキサオキシ基を挙げることができる)、アミノ基または置換アミノ基(好ましくは芳香族基で置換されたアミノ基であり、具体例としてジフェニルアミノ基、アニリル基、トリルアミノ基を挙げることができる)、アリール基(単環でも融合環でもよいし、さらにアリール基で置換されていてもよく、具体例としてフェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基を挙げることができる)、複素環構造を含む電子供与基(好ましくは窒素原子または硫黄原子を含む複素環構造を含む電子供与基であり、具体例として、チオフェニル基、ベンゾチオフェニル基、ジュロリジル基、ピロリル基、インドリル基、カルバゾリル基を挙げることができる)。電子求引基の例として、ニトロ基、パーフルオロアルキル基(好ましくは炭素数1〜10であり、より好ましくは炭素数1〜6であり、具体例としてトリフルオロメチル基を挙げることができる)、スルホニル基、複素環構造を含む電子求引基(好ましくは窒素原子または硫黄原子を含む複素環構造を含む電子求引基であり、具体例として、オキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、テトラゾリル基、チアゾリル基、イミダゾリル基、トリアジノ基等を挙げることができる)、フォスフィンオキシド構造を含む基、シアノ基等を挙げることができる。また、置換基としてハロゲン(具体例としてフッ素原子、塩素原子、臭素原子、要素原子を挙げることができる)も挙げることができる。
一般式(1)において、R1とR2は互いに結合して環状構造を形成していてもよく、R3とR4は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。環状構造としては、例えばフラン環、チオフェン環などを挙げることができ、X1原子を含む5員複素環であることが好ましい。
本発明で用いる一般式(1)で表される化合物は、例えば該化合物を含む有機半導体層を蒸着法により製膜して利用することも可能であることを考慮すると、1500以下であることが好ましく、1200以下であることがより好ましく、1000以下であることがさらに好ましい。分子量の下限値については、例えば400以上とすることができる。
一般式(1)で表される化合物の好ましい一群として、下記一般式(2)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2013191821
一般式(2)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの少なくとも1つは、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。
1、X2、X3、R1およびR3の説明と好ましい範囲については、一般式(1)の対応する記載を参照することができる。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25がとりうる「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」と「置換基」の説明と好ましい範囲についても、一般式(1)の対応する記載を参照することができる。
一般式(2)では、R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうち2つ以上が「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」であることが好ましく、2〜6つが「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」であることがより好ましく、2〜4つが「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」であることがさらに好ましい。また、R11、R12、R13、R14およびR15のうちの1つ以上と、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの1つ以上が「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」であることが好ましい。なかでも、R13とR23が「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」であることが好ましい。2つ以上が「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」である場合は、それらは互いに同一であっても異なっていてもよい。また、「主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基」としては、上記一般式(5)や一般式(6)で表される構造を有するものを好ましく採用することができる。
以下において、一般式(2)で表される化合物の具体例を例示するが、本発明において用いることができる一般式(2)で表される化合物はこれらの具体例によって限定的に解釈されるべきものではない。なお、表中において、Sは硫黄原子、Hは水素原子を表す。
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
Figure 2013191821
[一般式(2)で表される化合物の合成法]
新規化合物である一般式(2)で表される化合物は、公知の合成法を適宜選択して必要に応じて組み合わせることにより合成することができる。例えば、下記一般式(7)で表される化合物をn−ブチルリチウムと反応させた後に2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロランと反応させて、得られた化合物をさらに一般式(9)で表される化合物と反応させることにより合成することができる。この合成法によれば、一般式(2)におけるR11とR21が同一であり、R12とR22が同一であり、R13とR23が同一であり、R14とR24が同一であり、R15とR25が同一である化合物を合成することができる。このとき、一般式(9)の化合物としてX1とX3が同一であるものを用いて合成すれば、一般式(2)で表される対称化合物を合成することができる。一方、出発物質として、一般式(7)で表される化合物を単独で用いるかわりに、一般式(7)で表される化合物とこれと異なる構造を有する下記一般式(8)で表される化合物の混合物を用いて合成を行えば、一般式(2)で表される非対称化合物を合成することができる。
一般式(2)で表される化合物の具体的な合成法や合成条件については、後述の合成例の記載を参照することができる。合成法や合成条件は、当業者に自明な範囲内で適宜変更したり最適化したりすることができる。また、一般式(2)で表される化合物は、類似の構造を有する化合物の合成法を記載した文献を参考にして合成することも可能である。例えば、特開2006−89413号公報の段落番号0027および合成例に記載される合成法を応用することによっても合成することが可能である。
合成された一般式(2)で表される化合物は、クロマトグラフィーや再結晶などの公知の精製法により精製することができる。
Figure 2013191821
一般式(7)〜(9)におけるR1、R3、R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24、R25、X1、X2およびX3の定義は、一般式(1)および一般式(2)における定義と同一である。
[有機半導体デバイス]
本発明の有機半導体デバイスは、一般式(1)で表される化合物を含有する有機半導体層を有する点に特徴がある。好ましい有機半導体デバイスとして、特に電界効果型トランジスタを挙げることができる。典型的な電界効果型トランジスタは、基板上に設けられたゲート電極と、ゲート電極上に設けられたゲート絶縁層と、ゲート絶縁層によりゲート電極と隔離されて設けられた有機半導体層と、有機半導体層に接して設けられたソース電極およびドレイン電極とを備える。以下において、これらの各部材について説明する。
(1)ゲート電極
ゲート電極の構成材料としては、導電性を示す材料であれば特に制限されず、公知の材料を任意に選択して用いることができる。ゲート電極の材料の例としては、白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、InO2、SnO2、ITO等の導電性金属酸化物、樟脳スルホン酸がドープされたポリアニリン、パラトルエンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン等の、ドープされた導電性高分子、および、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等がバインダーに分散されてなる導電性複合材料等が挙げられる。これらの材料は、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率および組み合わせで併用してもよい。
ゲート電極は、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等により形成される。そのパターニング方法としては、例えば、フォトレジストのパターニングとエッチング液や反応性のプラズマでのエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、およびこれらの手法を複数組み合わせた手法等が挙げられる。また、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去することや材料の導電性を変化させることにより、直接パターンを形成することも可能である。
ゲート電極の厚みは、特に制限されるものではないが、通常0.01μm以上、中でも0.02μm以上、また、通常2μm以下、中でも1μm以下の範囲とすることが好ましい。
(2)ゲート絶縁層
ゲート絶縁層は、ゲート電極とソース電極およびドレイン電極とのオーバーラッピング領域、並びにゲート電極上のチャネル領域を電気的絶縁領域として維持する機能を有する層である。なお、ここで「電気的絶縁」とは、電気伝導度が10-9S/cm以下のことを言う。
ゲート絶縁層の材料は、絶縁性を有する材料ならば特に限定されないが、例えば、ポリメチル(メタ)アクリレート、ポリスチレン、ポリビニルフェノール、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、ポリウレタン、ポリスルホン、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のポリマーおよびこれらを組み合わせた共重合体、二酸化珪素、酸化アルミニウム、酸化チタン等の酸化物、SrTiO3、BaTiO3等の強誘電性酸化物、窒化珪素等の窒化物、硫化物、フッ化物等の誘電体、或いはこれら誘電体の粒子を分散させたポリマー、等が挙げられる。これらの材料は、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率および組み合わせで併用してもよい。
ゲート絶縁層としては、ゲート電極への漏れ電流、電界効果トランジスタの低ゲート電圧駆動に関係することから、室温での電気伝導度が通常10-9S/cm以下、中でも10-14S/cm以下であることが好ましい。また、比誘電率が通常2.0以上、中でも2.5以上であることが好ましい。
ゲート絶縁層は、例えば、スピンコーティング、溶液キャスティング、スタンプ印刷、スクリーン印刷、またはジェット印刷等の公知の方法で溶液処理し、乾燥させて未架橋ポリマー層を形成した後、10mJ/cm2以上の照射量での紫外線照射、または、加熱処理によって架橋構造を形成して架橋ポリマー層となすことにより形成される。なお、例えば、紫外線照射による架橋処理中に、フォトマスク等を使用することによってパターニングが可能であり、紫外線未照射の未架橋ポリマー部分は有機溶媒等で容易に除去することができる。このパターニング処理を施すことによって、ビアホール構造を表示装置の駆動回路内に構築することが容易となる。
ゲート絶縁層の厚みは、通常0.01μm以上、中でも0.1μm以上、更には0.2μm以上、また、通常4μm以下、中でも2μm以下、更には1μm以下の範囲であることが好ましい。
(3)有機半導体層
有機半導体層は、上記一般式(1)で表される化合物を用いて溶液から結晶を析出させる方法(再結晶法)により形成することができる。このとき用いる溶媒としては、一般式(1)を溶解させることができる有機溶媒を用いる。例えば、ハロゲン原子を有するハロゲン系溶媒や芳香環を有する芳香族系溶媒を好ましく用いることができる。具体的には、ジクロロベンゼンなどのハロゲン化ベンゼンなどを挙げることができる。一般式(1)で表される化合物は室温または必要な加熱を行いながら溶媒に溶解して溶液とすることができる。溶液は、通常用いられている方法の中から適宜選択した方法により基板上に適用することができる(なお、ここでいう基板は有機半導体層を形成する前の材料を広く含む概念であり、支持体上に層が形成されているものも含む概念である)。例えば、キャスティング、スピンコーティング、ディップコーティング、ブレードコーティング、ワイヤバーコーティング、スプレーコーティング等のコーティング法や、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法等、更にはこれらの手法を複数組み合わせた方法を用いることができる。その後、コーティングした溶液から結晶化するとともに必要な加熱や減圧を行いながら溶媒を除去する。このようにして溶液から結晶化する再結晶法により形成した有機半導体層は、真空蒸着法により形成した有機半導体層よりもキャリア移動度が顕著に高くなり、また、オン−オフ比も大きくなる。
有機半導体層は、上記一般式(2)で表される新規化合物を用いて任意の方法により形成することもできる。一般式(2)で表される化合物を用いる場合は、上記の溶液から結晶化する再結晶法により有機半導体層を形成してもよいし、真空プロセスなどのその他の方法により有機半導体層を形成してもよい。真空プロセスを用いる場合は、例えば有機半導体材料をルツボや金属のボートに入れて真空中で加熱し、基板等に付着させる真空蒸着法を用いることができる。この際、真空度としては、1×10-3Torr以下、好ましくは1×10-5Torr以下である。また、基板温度でトランジスタの特性が変化するので、最適な基板温度を選択することが望ましいが、通常0℃以上、200℃以下の範囲が好ましい。また、蒸着速度は通常0.01Å/秒以上、好ましくは0.1Å/秒以上、また、通常100Å/秒以下、好ましくは10Å/秒以下の範囲が用いられる。材料を蒸発させる方法としては、加熱の他、加速したアルゴン等のイオンを衝突させるスパッタ法も用いることができる。一般式(2)で表される化合物を用いて作製した有機半導体層は、他の類似化合物を用いて同じ方法で作製した有機半導体層よりもキャリア移動度が比較的高く、オン−オフ比も大きくなる傾向がある。
有機半導体層の膜厚は、薄過ぎると電流の流れる部分が制限され、特性が不充分になってしまう傾向があり、厚過ぎると成膜に必要な材料が多くなったり、成膜時間が長くなったりしてコストアップにつながり、且つ、オフ電流が流れやすくなりオンオフ比を大きく取れなくなる傾向がある。従って、好ましい有機半導体層の膜厚は、通常5nm以上、中でも10nm以上、更には30nm以上、また、通常10μm以下、中でも1μm以下、更には500nm以下の範囲である。
(4)ソース電極およびドレイン電極
ソース電極およびドレイン電極の構成材料としては、ゲート電極の場合と同様、導電性を示す材料であれば特に制限されず、公知の材料を任意に選択して用いることができる。ソース電極およびドレイン電極の材料の例としては、白金、金、アルミニウム、クロム、ニッケル、銅、チタン、マグネシウム、カルシウム、バリウム、ナトリウム等の金属、InO2、SnO2、ITO等の導電性金属酸化物、樟脳スルホン酸がドープされたポリアニリン、パラトルエンスルホン酸がドープされたポリエチレンジオキシチオフェン等の、ドープされた導電性高分子、および、カーボンブラック、グラファイト粉、金属微粒子等がバインダーに分散されてなる導電性複合材料等が挙げられる。これらの材料は、いずれか一種を単独で用いてもよく、二種以上を任意の比率および組み合わせで併用してもよい。
ソース電極およびドレイン電極は、ゲート電極と同様、例えば、真空蒸着法、スパッタ法、塗布法、印刷法、ゾルゲル法等により形成される。そのパターニング方法としては、例えば、フォトレジストのパターニングとエッチング液や反応性のプラズマでのエッチングを組み合わせたフォトリソグラフィー法、インクジェット印刷、スクリーン印刷、オフセット印刷、凸版印刷等の印刷法、マイクロコンタクトプリンティング法等のソフトリソグラフィーの手法、およびこれらの手法を複数組み合わせた手法等が挙げられる。また、レーザーや電子線等のエネルギー線を照射して材料を除去することや材料の導電性を変化させることにより、直接パターンを形成することも可能である。
ソース電極およびドレイン電極の厚みは、特に制限されるものではないが、通常0.01μm以上、中でも0.02μm以上、また、通常2μm以下、中でも1μm以下の範囲とすることが好ましい。
(5)チャネル
有機電界型トランジスタは、ソース電極およびドレイン電極で挟まれるチャネル部分の電流をゲート電極により制御して、スイッチング或いは増幅の動作をする。このチャネル部分の長さ(ソース電極とドレイン電極とのギャップ間隔)は、一般に狭いほどトランジスタとしての特性が上昇するが、狭過ぎるとオフ電流が増加したり、オンオフ比が小さくなったりする、いわゆるショートチャンネル効果が生じる傾向がある。また、チャネルの幅(ソース電極とドレイン電極との間の幅)が大きくなると、大きな電流を流せるようになるという点で好ましいが、大き過ぎると素子の面積が大きくなり、集積化の面で不利になる場合がある。なお、ソース電極およびドレイン電極を櫛型電極にすることにより、長いチャネル長を得ることができる。
従って、チャネル長は、通常100nm以上、中でも500nm以上、更には1μm以上、また、通常1mm以下、中でも100μm以下、更には50μm以下の範囲であることが好ましい。
また、チャネルの幅は、通常500nm以上、中でも5μm以上、更には10μm以上、また、通常20mm以下、中でも5mm以下、更には1mm以下の範囲であることが好ましい。
本発明の電界効果型トランジスタの構造や使用材料は、上記のものに限定されるものではなく、上記以外の公知の構造や材料を適宜選択して用いることができる。また、当業者に自明な改変も行うことができる。
本発明の電界効果型トランジスタは、本発明外の類似の電界効果型トランジスタと比べてキャリア移動度が高く、オン−オフ比が大きい。本発明の電界効果型トランジスタのキャリア移動度は、例えば0.2cm2/Vs超であり、10cm2/Vs超や25cm2/Vs超を達成するものもある。また、本発明の電界効果型トランジスタのオン−オフ比は、例えば1×106超であり、5.0×107以上を達成するものもある。
以下に合成例、実施例および比較例を挙げて本発明の特徴をさらに具体的に説明する。以下の合成例および実施例に示す材料、処理内容、処理手順等は、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更することができる。したがって、本発明の範囲は以下に示す具体例により限定的に解釈されるべきものではない。
(合成例1)DTT−8の合成
Figure 2013191821
化合物2の合成:
N−ブロモコハク酸イミド(5.87g、33mmol)を、化合物1(アルドリッチ社、2.94g、15mmol)の脱水DMF(60mL)溶液中に0℃でゆっくりと添加した。混合物を室温まで昇温して一晩攪拌した後、水中に注いで生成した沈殿物を取り出した。メタノールで洗浄した後に、クロロホルム/メタノール中で再結晶することにより、化合物2をオフホワイトの結晶として得た(収量5.14g、収率97%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3):δ7.28 (s, 2H).
化合物4の合成:
n−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.65M、40mL、66mmol)を、化合物3(和光純薬、16.2g、60mmol)の脱水THF(400mL)溶液へ−78℃で滴下して、混合物を1時間反応させた。次いで、2−イソプロポキシ−4,4,5,5−テトラメチル−1,3,2−ジオキサボロラン(16.8g,90mmol)を添加して室温で一晩攪拌した後、水中に注いでヘキサンで抽出した。有機相を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を留去し、さらにシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:ヘキサン/酢酸エチル=10:1(v/v))で精製した後に真空乾燥することにより、化合物4を無色の油状物として得た(収量17.5g、収率92%)。
DTT−8の合成:
Pd(PPh34(0.92g,0.8mmol)とK2CO3水溶液(2.0M,30mL)を、化合物2(2.83g,8.0mmol)と化合物4(5.57g,17.6mmol)の脱水THF(60mL)溶液へ添加した。混合物を60℃で24時間激しく攪拌した後、室温まで冷却し、水中に注いでクロロホルムで抽出した。有機相を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を留去し、さらにシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)で精製した後に、クロロホルム/アセトン中で再結晶して真空乾燥することにより、DTT−8を黄色結晶として得た(収量4.08g、収率89%)。得られた結晶は、さらに昇華精製してから次の合成に用いた。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ7.55 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 7.46 (s, 2H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 2.63 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 1.70-1.60 (m, 4H), 1.40-1.20 (m, 20H), 0.89 (t, J = 6.5 Hz, 6H).
Anal. calcd (%) for C36H44S3: C 75.47, H 7.74, S 16.79; found: C 75.42, H 7.69, S 16.89.
(合成例2)TT−8の合成
Figure 2013191821
TT−8の合成:
Pd(PPh34(0.34g,0.3mmol)とK2CO3水溶液(2.0M、20mL)を、化合物5(アルドリッチ社、0.89g、3.0mmol)と化合物4(1.99g,6.3mmol)の乾燥THF(40mL)溶液へ添加した。混合物を60℃で36時間激しく攪拌した後、室温まで冷却し、水中に注いでクロロホルムで抽出した。有機相を水で洗浄して、無水硫酸ナトリウムで乾燥した後に溶媒を留去し、さらにシリカゲルクロマトグラフィー(溶出液:クロロホルム)で精製した後に、クロロホルム/メタノール中で再結晶して真空乾燥することにより、TT−8を淡黄色固体として得た(収量1.03g、収率66%)。
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ7.54 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 7.42 (s, 2H), 7.21 (d, J = 7.8 Hz, 4H), 2.62 (t, J = 7.6 Hz, 4H), 1.64-1.54 (m, 4H), 1.32-1.25 (m, 20H), 0.88 (t, J = 6.5 Hz, 6H).
Anal. calcd (%) for C34H44S2: C 79.01, H 8.58, S 12.41; found: C 79.08, H 8.57, S 12.35.
(合成例3)DTTe−8の合成
Figure 2013191821
DTTe−8の合成
化合物6(0.35g,0.5mmol)を脱水THF(20mL)に溶解させ、−78℃まで冷却した後、n−ブチルリチウム/ヘキサン(1.62M,0.7mL,1.1mmol)を滴下し、−78℃で1時間撹拌した。次いで、テルリウム(0.08g,0.65mmol)を加え、室温で一晩撹拌した。反応溶液を純水に注ぎ込み、クロロホルムで抽出、無水硫酸ナトリウムで乾燥し、溶液をろ過した後にエバポレーターで溶媒を留去した。得られた粗生成物をカラムクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/クロロホルム=8:1)で精製し、次いで、クロロホルム/メタノールで再結晶を行いDTTe−8を淡黄色固体として得た(収量0.02g、収率6%)
1H NMR (500 MHz, CDCl3): δ7.55 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 7.50 (s, 2H), 7.22 (d, J = 8.0 Hz, 4H), 2.63 (t, J = 7.8 Hz, 4H), 1.67-1.60 (m, 4H), 1.35-1.25 (m, 20 H), 0.88 (t, J = 7.0 Hz, 6H). MS (MALDI): m/z 670.2 [M]+; calcd 670.19.
(実施例1)DTT−8を用いた電界効果型トランジスタの製作
300nmの熱酸化膜(SiO2:Ci=1.15×10-8F/cm2)付きのn++−Si基板をそれぞれ絶縁膜、ゲート電極として用いた。基板サイズは15mm×15mm角である。この基板を過酸化水素:硫酸=1:4(v/v)の溶液が入ったシャーレに漬け、100℃で30分間加熱し、基板表面の汚染物質を除去した。その後、多量のイオン交換水で洗浄を行った。次に基板をアセトン、2−プロパノールの順でそれぞれ5分間超音波洗浄し、最後にプロパノールで10分間煮沸洗浄した。その後、基板表面の有機物を除去するため、UV/O3洗浄を15分間行った。
ポリメチルメタクリレート(PMMA)はアルドリッチ製で重合度Mw=79,000のロットを用い、PMMA溶液は、溶媒をトルエン溶液とし、濃度を10mg/mlとした。引き上げ速度は1mm/sで行った。浸漬後、基板をグローブボックス中にて80℃で8時間加熱し溶媒を除去した。1,2−ジクロロベンゼンに合成例1で合成したDTT−8を0.5重量%となるように調整した後、グローブボックス中でドロップキャストをした後、グローブボックス中で単結晶を68nm成長させた。
基板をグローブボックスから金属チャンバーに搬送して、10-4Pa以下まで減圧して金属マスクを通してAuを真空蒸着した(約0.1nm/s、500nm)。これによって、再結晶法によりDTT−8膜を形成した電界効果型トランジスタを作製した。
単結晶のチャネル長、チャネル幅は光学顕微鏡で測定した。素子は大気雰囲気下で測定器(Agilent社製、Semiconductor Device Analyzer B1500)を用いて測定した。ドレイン電極に−100Vの固定電圧を印加した状態で、ゲート電圧を+5V〜−100Vまで掃印してId−Vg特性を測定した結果を図1に示す。また、Vgを−40V〜−100Vまで10Vステップで制御しながらVdを走査することにより、Id−Vd特性を測定した結果を図2に示す。移動度は27.0cm2/Vs、オン−オフ比は5×107、閾値電圧は−50.1Vであった。
Si上にSiO2膜を形成した基板上にPMMAのトルエン溶液を用いて絶縁膜を形成し、その上に50nm厚のDTT−8を真空蒸着し、さらにAuを真空蒸着した。これにより真空蒸着法によりDTT−8膜を形成した電界効果型トランジスタを作製した。上記と同様にしてId−Vg特性とId−Vd特性を測定したところ、移動度は0.26cm2/Vs、オン−オフ比は4×106、閾値電圧は−21.2Vであった。
以上より、本発明の化合物を用いた電界効果型トランジスタは、真空蒸着法で半導体層を形成した場合であっても高い移動度を示すが、再結晶法で半導体層を形成すればさらに顕著に移動度を高めることができることが確認された。またオン−オフ比も、真空蒸着法から再結晶法に変えることにより向上することが確認された。
(比較例1)TT−8を用いた電界効果型トランジスタの製作
DTT−8のかわりに合成例2で合成したTT−8を用いて、真空蒸着法と再結晶法でそれぞれ電界効果型トランジスタを作製して評価した。その結果、以下の表7に示す結果が得られた。
(比較例2)BT−8を用いた電界効果型トランジスタの製作
DTT−8のかわりに既知化合物であるBT−8を用いて、真空蒸着法と再結晶法でそれぞれ電界効果型トランジスタを作製して評価した。その結果、以下の表7に示す結果が得られた。
Figure 2013191821
Figure 2013191821
実施例1では、真空蒸着法から再結晶法に変えることにより移動度とオン−オフ比が大幅に向上したが、比較例1および比較例2ではいずれも真空蒸着法から再結晶法に変えることにより移動度とオン−オフ比は低下した。
本発明の有機半導体デバイスは、キャリア移動度が高くて、オン−オフ比が大きい。また、簡便な製法により安価に製造することも可能である。このため、本発明は産業上の利用可能性が高い。

Claims (23)

  1. 下記一般式(1)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより形成した有機半導体層を有することを特徴とする有機半導体デバイス。
    Figure 2013191821
    [一般式(1)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1、R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つは、これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。R1とR2は互いに結合して環状構造を形成していてもよく、R3とR4は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。]
  2. 下記一般式(2)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより形成した有機半導体層を有することを特徴とする請求項1に記載の有機半導体デバイス。
    Figure 2013191821
    [一般式(2)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの少なくとも1つは、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。]
  3. 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とする請求項2に記載の有機半導体デバイス。
    一般式(5)
    H−(CH2m−Ar−
    [一般式(5)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
  4. 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(6)で表される構造を有することを特徴とする請求項2に記載の有機半導体デバイス。
    一般式(6)
    H−(CH2mO−Ar−
    [一般式(6)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
  5. 13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の有機半導体デバイス。
  6. 13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数8〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする請求項2〜4のいずれか一項に記載の有機半導体デバイス。
  7. 1、X2およびX3が同一の原子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  8. 1、X2およびX3が硫黄原子であることを特徴とする請求項7に記載の有機半導体デバイス。
  9. 1およびX3が硫黄原子であり、X2がセレン原子またはテルル原子であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  10. 電界効果型トランジスタであることを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の有機半導体デバイス。
  11. 下記一般式(1)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより有機半導体層を形成する工程を含むことを特徴とする有機半導体デバイスの製造方法。
    Figure 2013191821
    [一般式(1)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1、R2、R3およびR4のうちの少なくとも1つは、これらが結合している骨格とπ共役系を形成する芳香環と主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造をともに有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。R1とR2は互いに結合して環状構造を形成していてもよく、R3とR4は互いに結合して環状構造を形成していてもよい。]
  12. 下記一般式(2)で表される化合物の溶液を溶液から結晶化することにより有機半導体層を形成する工程を含むことを特徴とする請求項11に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
    Figure 2013191821
    [一般式(2)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの少なくとも1つは、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。]
  13. 前記溶液が、ハロゲン系溶媒の溶液であることを特徴とする請求項11または12に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
  14. 前記溶液が、芳香族系溶媒の溶液であることを特徴とする請求項11〜13のいずれか1項に記載の有機半導体デバイスの製造方法。
  15. 下記一般式(2)で表される構造を有する化合物。
    Figure 2013191821
    [一般式(2)において、X1、X2およびX3は、各々独立に酸素原子、硫黄原子、セレン原子またはテルル原子を表す。R1およびR3は、各々独立に水素原子または置換基を表す。R11、R12、R13、R14、R15、R21、R22、R23、R24およびR25のうちの少なくとも1つは、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基を表し、残りは各々独立に水素原子または置換基を表す。]
  16. 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(5)で表される構造を有することを特徴とする請求項15に記載の化合物。
    一般式(5)
    H−(CH2m−Ar−
    [一般式(5)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
  17. 前記主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基が下記一般式(6)で表される構造を有することを特徴とする請求項15に記載の化合物。
    一般式(6)
    H−(CH2mO−Ar−
    [一般式(6)において、Arは芳香族連結基を表し、mは4〜20の整数である。]
  18. 13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数4〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の化合物。
  19. 13およびR23の少なくとも一方が、主鎖構成炭素原子数8〜20の鎖状構造を有する基であることを特徴とする請求項15〜17のいずれか一項に記載の化合物。
  20. 1、X2およびX3が同一の原子であることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 1、X2およびX3が硫黄原子であることを特徴とする請求項20に記載の化合物。
  22. 1およびX3が硫黄原子であり、X2がセレン原子またはテルル原子であることを特徴とする請求項15〜19のいずれか1項に記載の化合物。
  23. 請求項15〜22のいずれか1項に記載の化合物を有することを特徴とする有機半導体デバイス。
JP2012173276A 2012-02-15 2012-08-03 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物 Pending JP2013191821A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012173276A JP2013191821A (ja) 2012-02-15 2012-08-03 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012030705 2012-02-15
JP2012030705 2012-02-15
JP2012173276A JP2013191821A (ja) 2012-02-15 2012-08-03 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2013191821A true JP2013191821A (ja) 2013-09-26

Family

ID=48944864

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012173276A Pending JP2013191821A (ja) 2012-02-15 2012-08-03 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物

Country Status (2)

Country Link
US (1) US8901543B2 (ja)
JP (1) JP2013191821A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017521873A (ja) * 2014-07-24 2017-08-03 フレックステッラ・インコーポレイテッド 有機エレクトロルミネッセンストランジスタ
WO2017159684A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 ソニー株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
US11066418B2 (en) 2018-11-26 2021-07-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Compound and thin film transistor and electronic device

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012002185A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Novel organic compound and electrochromic device including the same

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE60205824T2 (de) 2001-07-09 2006-05-18 Merck Patent Gmbh Thienothiophenderivate
DE602004017550D1 (de) 2003-08-28 2008-12-18 Merck Patent Gmbh Mono-, Oligo- und Polythienoi2,3-b thiophene
JP4220951B2 (ja) 2004-09-24 2009-02-04 国立大学法人広島大学 新規な有機半導体化合物、その製造方法およびそれを用いた有機半導体デバイス
JP5196517B2 (ja) 2006-05-30 2013-05-15 国立大学法人 東京大学 オリゴチオフェン系液晶化合物、カラムナー液晶材料およびその用途

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012002185A1 (en) * 2010-06-30 2012-01-05 Canon Kabushiki Kaisha Novel organic compound and electrochromic device including the same
JP2012180333A (ja) * 2010-06-30 2012-09-20 Canon Inc 新規有機化合物およびそれを有するエレクトロクロミック素子

Non-Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
JPN6016027006; Shiming ZHANG et al.: '"Effect of substituents on electronic properties, thin film structure and device performance of dit' Thin Solid Films vol. 517, 20090302, pp. 2968-2973 *

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017521873A (ja) * 2014-07-24 2017-08-03 フレックステッラ・インコーポレイテッド 有機エレクトロルミネッセンストランジスタ
WO2017159684A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 ソニー株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
WO2017159025A1 (ja) * 2016-03-15 2017-09-21 ソニー株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
JPWO2017159684A1 (ja) * 2016-03-15 2019-03-14 ソニー株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
US11398605B2 (en) 2016-03-15 2022-07-26 Sony Corporation Photoelectric conversion element and solid-state imaging device
JP7107217B2 (ja) 2016-03-15 2022-07-27 ソニーグループ株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
JP2022130690A (ja) * 2016-03-15 2022-09-06 ソニーグループ株式会社 光電変換素子および固体撮像装置
US11066418B2 (en) 2018-11-26 2021-07-20 Samsung Electronics Co., Ltd. Compound and thin film transistor and electronic device

Also Published As

Publication number Publication date
US20130207081A1 (en) 2013-08-15
US8901543B2 (en) 2014-12-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101410150B1 (ko) 전계 효과 트랜지스터
TWI593691B (zh) 苯并雙(噻二唑)衍生物、及使用此衍生物之有機電子裝置
KR101599688B1 (ko) 신규 헤테로시클릭 화합물, 이를 위한 중간체 제조 방법, 및 이의 용도
JP4612786B2 (ja) 有機電界効果型トランジスタの製造方法
JP5220005B2 (ja) チアゾロチアゾール誘導体およびそれを用いた有機電子素子
TWI549327B (zh) 有機場效電晶體及有機半導體材料
JP5897050B2 (ja) 有機薄膜トランジスタ、有機半導体薄膜および有機半導体材料
JP2015199716A (ja) 多環縮環化合物、有機半導体材料、有機半導体デバイス及び有機トランジスタ
KR20120092052A (ko) 반도체 화합물
KR100868863B1 (ko) 신규한 축합고리 화합물 및 이를 이용한 유기전자소자
JP2013191821A (ja) 有機半導体デバイスとその製造方法、および化合物
JP2010083785A (ja) 平面性の高い分子構造を有する化合物およびこれを用いた有機トランジスタ
JP4826081B2 (ja) 有機半導体材料、それを用いた半導体装置及び電界効果トランジスタ
JP2009062302A (ja) [1]ベンゾカルコゲノ[3,2−b][1]ベンゾカルコゲノフェン骨格を有する化合物およびこれを用いた有機トランジスタ
JP6678515B2 (ja) 化合物、組成物、および有機半導体デバイス
JP6962090B2 (ja) ヘテロアセン誘導体、有機半導体層、及び有機薄膜トランジスタ
JP5117743B2 (ja) 溶解性の高いアセン化合物およびそれを用いた電子素子
JP6420143B2 (ja) 末端にチオフェンを有する屈曲型のチエノチオフェン骨格を特徴とする有機半導体材料。
TWI836083B (zh) 有機電晶體材料及有機電晶體
WO2020241582A1 (ja) 有機トランジスタ材料及び有機トランジスタ
JP7464397B2 (ja) ペリレン誘導体化合物、該化合物を用いた有機半導体用組成物、該有機半導体用組成物を用いた有機薄膜トランジスタ
JP5637985B2 (ja) ジアザボロール化合物、およびそれを含有した電界効果トランジスタ
JP2011165877A (ja) テトラチアフルバレン誘導体を用いた有機トランジスタ及びその製造方法
KR100865703B1 (ko) 아릴아세틸렌 구조의 유기반도체 화합물 및 이를 이용한유기박막트랜지스터
KR101323188B1 (ko) n형 전기 특성을 가지는 유기물 반도체 물질, 이를 이용한 트랜지스터 소자 및 트랜지스터 소자의 제조 방법

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150703

A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711

Effective date: 20160617

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20160830

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20161031

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20170228