JP6962090B2 - ヘテロアセン誘導体、有機半導体層、及び有機薄膜トランジスタ - Google Patents
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Description
以下に本発明を詳細に説明する。
装置;日本電子製、(商品名)Delta V5(400MHz)
測定温度;23℃(温度指定がない場合)
<液体クロマトグラフィー−マススペクトル(LCMS)分析>
装置;ブルカー・ダルトニクス、(商品名)microTOF focus
MSイオン化;大気圧化学イオン化(APCI)法
LC条件;下記液体クロマトグラフィー(LC)分析の項目にて記載の条件
反応の進行の確認等は薄層クロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー(LC)分析を用いた。ヘテロアセン誘導体の純度測定についても液体クロマトグラフィー分析を用いた実施した。
メルク社の薄層クロマトグラフィー用PLCシリカゲル60F254 0.5mmを使用し、展開溶媒として、ヘキサン又は/及びトルエンを用いた。
装置;東ソー製(コントローラー;PX−8020、ポンプ;CCPM−II、デガッサー;SD−8022)
カラム;東ソー製、(商品名)ODS−100V、5μm、4.6mm×250mm
カラム温度;33℃
溶離液;ジクロロメタン:アセトニトリル=2:8(容積比)
流量;1.0ml/分
検出器;UV(東ソー製、(商品名)UV−8020、波長;254nm)
ヘテロアセン誘導体の融点測定はDSC(示差走査熱量計)を用いた。
装置;エスアイアイナノテクノロジー社製、型式;DSC6220
昇降温速度;10℃/min
走査範囲;30℃〜250℃
合成例1(2,7−ジブロモジチエノベンゾジチオフェンの合成)(A工程)
窒素雰囲気下、500mlシュレンク反応容器に、特開2012−188400号公報に記載の方法で合成した無置換ジチエノベンゾジチオフェン629mg(2.08mmol)及びTHF(脱水グレード)300mlを添加した。ここへ、室温下、NBS(和光純薬工業)1.10g(6.19mmol)及びDMF30mlを投入した。25℃で30時間攪拌後、得られた懸濁反応混合物に水150mlを添加した。得られた懸濁物を濾過し、固形物を水50ml、メタノール30ml、トルエン20ml、及びヘキサン10mlの順に洗浄した。固形物を減圧乾燥し、2,7−ジブロモジチエノベンゾジチオフェンの肌色固体720mgを得た(収率75%)。
窒素雰囲気下、100mlシュレンク反応容器に、合成例1で合成した2,7−ジブロモジチエノベンゾジチオフェン176mg(0.382mmol)、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(和光純薬工業)36.4mg(0.0517mmol)、ヨウ化銅(I)(和光純薬工業)22.2mg(0.116mmol)、トルエン2ml、及びトリエチルアミン4mlを添加した。さらに1−オクチン(和光純薬工業)356mg(3.23mmol)を添加した。この混合物を60℃で50時間反応を実施した。得られた反応混合物を室温まで冷却し、トルエン及び水を添加した。分相後、有機相を水で2回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥した。有機相を減圧濃縮し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製した(溶媒;ヘキサンのみからヘキサン:トルエン=10:1)。さらにトルエンから2回再結晶精製し、2,7−ジオクチニルジチエノベンゾジチオフェンの黄色固体97mgを得た(収率49%)。LC分析より純度は99.3%であった。
MS m/z: 519(M++1)。
空気下、10mlサンプル管に、実施例1で合成した2,7−ジオクチニルジチエノベンゾジチオフェン1.74mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)434mgを添加し、50℃に加熱溶解後、室温下(25℃)に放冷し、有機半導体層形成用溶液を調製した。25℃で10時間後も溶液状態を維持しており(濃度は0.40重量%)、ドロップキャスト及びインクジェットによる製膜に適した化合物であることを確認した。
(ゲート電極の形成)
3cm画のガラス基板上に、アルミニウムを真空蒸着することで厚み50nmのゲート電極を形成した。
ジクロロジパラキシリレン(商品名:dix−C))(第三化成社製)0.9gをラボコータ(日本パリレン社製、PDS2010)にて、上述のゲート電極を形成した基板上に真空蒸着することで膜厚550nmのポリ(クロロパラキシリレン)のゲート絶縁膜を形成した。
上述のゲート絶縁膜を形成した基板上に、実施例2で作製した有機半導体層形成用溶液をシリンジに充填し、0.2μmのフィルターを通した溶液を、空気下、ドロップキャストした。室温下(25℃)で自然乾燥し、膜厚76nmのヘテロアセン誘導体(化合物1)の薄膜を形成させた。
上述の有機半導体層上にチャネル長100μm、チャネル幅500μmのシャドウマスクを置き、金を真空蒸着することでソース及びドレイン電極を形成することで、ボトムゲート−トップコンタクト型のp型有機薄膜トランジスタを作製した。
実施例1で、1−オクチンの代わりに1−デシン(和光純薬工業)を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、2,7−ジデシニルジチエノベンゾジチオフェン(化合物2)を合成した。
MS m/z: 575(M++1)。
空気下、10mlサンプル管に、実施例4で合成した2,7−ジデシニルジチエノベンゾジチオフェン1.75mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)434mgを添加し、50℃に加熱溶解後、室温下(25℃)に放冷し、有機半導体層形成用溶液を調製した。25℃で10時間後も溶液状態を維持しており(濃度は0.40重量%)、ドロップキャスト及びインクジェットによる製膜に適した化合物であることを確認した。
実施例3で、実施例2で作製した有機半導体層形成用溶液の代わりに実施例5で作製した2,7−ジデシニルジチエノベンゾジチオフェンを含む有機半導体層形成用溶液を用いた以外は、実施例3と同様の方法によりp型有機薄膜トランジスタを作製し、電気物性を評価した。
(2,7−ジ(フェニルエチニル)ジチエノベンゾジチオフェンの合成)
特開2013−35814号公報に記載の方法を用いて、2,7−ジ(フェニルエチニル)ジチエノベンゾジチオフェンを合成した。構造を下記に示した。
合成した2,7−ジ(フェニルエチニル)ジチエノベンゾジチオフェン1.72mg及びトルエン(和光純薬工業、ピュアーグレード)434mgを添加し、50℃に加熱したが(溶解した場合の濃度は0.39重量%)、大部分が溶解せずに残り、ドロップキャスト及びインクジェットによる製膜に適していない化合物であった。
(有機半導体層形成用溶液の作製)
空気下、10mlサンプル管に、2,7−ジオクチルベンゾチエノベンゾチオフェン(シグマ−アルドリッチ)を用い、実施例2と同様の方法により、有機半導体層形成用溶液を調製した。25℃で10時間後も溶液状態を維持しており(0.40重量%)、ドロップキャスト及びインクジェットによる製膜に適した化合物であることを確認した。
該有機半導体層形成用溶液を用い、実施例3と同様の方法により、膜厚80nmの2,7−ジオクチルベンゾチエノベンゾチオフェンの薄膜を作製し、ボトムゲート−トップコンタクト型のp型有機薄膜トランジスタを作製した。
(B):ボトムゲート−ボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ
(C):トップゲート−トップコンタクト型有機薄膜トランジスタ
(D):トップゲート−ボトムコンタクト型有機薄膜トランジスタ
1:有機半導体層
2:基板
3:ゲート電極
4:ゲート絶縁層
5:ソース電極
6:ドレイン電極
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