JP4824938B2 - リクライニング装置 - Google Patents

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本発明は、車両用シートの背もたれの角度調整を行うリクライニング装置に関する。さらに詳しくは、ベースプレートに対してラチェットプレートが回転可能に重ねられ、その回転中心軸上には操作シャフトが配置され、ラチェットプレートのベースプレートとの対向面には、操作シャフトを中心とする円形状の凹部が形成され、且つ該凹部の内周壁面には内歯が形成され、さらに凹部には、内歯に歯先円の半径方向から係脱可能な外歯を前端面側に有するポールが配置され、一方、ベースプレートには、ポールを半径方向に摺動案内するガイド突起が設けられ、ポールの後端面側の空間には、操作シャフトと共に回動可能なカムが配置され、付勢手段により、カムはポールの後端面を押圧しポールの外歯をラチェットプレートの内歯に噛合させる方向に付勢されており、該付勢手段の付勢力に抗して、操作シャフトでもってカムを回転させる際には、レリーズ手段がポールをカムの回転中心側に強制的に移動させ、ポールの外歯をラチェットプレートの内歯から離脱させるリクライニング装置に関する。
この種のリクライニング装置に用いられているポールの外歯は、一般的には、同一形状(同一諸元)の歯が一つのピッチ円上に整列するように形成されているが、特許文献1に記載のように、異なる配列のものも存在する。特許文献1に記載の構成は、ロック強度を高めるために、ポールの幅方向の寸法を大きくして、外歯の歯数を増やし、この外歯とラチェットプレートの内歯との噛み合い強度を高めようとするものである。
ポールの幅方向の寸法を大きくすると、ポールの両端部の外歯がポールの移動方向に対して大きく傾くことになり、噛み合い不良が生じることになるが、特許文献1に記載の構成では、この噛み合い不良を解消するために、両端部に位置する外歯の歯厚を薄くしている。
特開2004−105637(図4〜図5)
この種のリクライニング装置において、車両等の衝突時には、ラチェットプレート側からその内歯を介してポールに大荷重が掛かるが、このときのロック強度を高めるには、上記荷重を受けたときのポールの傾きを小さく抑えることが最も重要である。ポールの傾きを小さく抑えるには、特にポールの両端部の外歯とラチェットプレートの内歯とがロック時に隙間無く噛み合っていることや、大きなガイド突起でポールの側部を広範囲で強固に支えることが必要になる。
同一形状(同一諸元)の歯が円弧状に整列された一般的な外歯では、加工公差等の関係で、ポールの両端部の外歯とラチェットプレートの内歯とが隙間無く噛み合うことが困難な場合もあり、必ずしも、ポールの傾きを小さく抑えることができていない。
一方、ポールの幅方向の寸法を大きくして、外歯の歯数を増やした特許文献1に記載の構成では、ポールの幅が増加したものの、ポールの傾きを抑えるのに最も有利な両端部の外歯の歯厚を薄くしているため、この部分の外歯とラチェットプレートの内歯との隙間は大きく、ポールの傾きを抑制する効果はあまり期待できない。しかも、ポールの幅方向の寸法を大きくしたことにより、ガイド突起をその分小さくせざるを得なくなり、その結果、ポールの側部を強固に支持できず、ポールを広い幅にしたにも拘わらず、ポールの傾きが増す恐れもある。
したがって、いずれの構成でも、ポールの傾きを小さく抑えることは困難であり、このため、噛み合い代が減少し、十分なロック強度を得ることはできないという問題があった。
本発明は、上記問題を解決するもので、その目的は、安定して高いロック強度が得られるリクライニング装置を実現することにある。
上記課題を解決する請求項1に係る発明は、ベースプレートに対してラチェットプレートが回転可能に重ねられ、その回転中心軸上には操作シャフトが配置され、前記ラチェットプレートの前記ベースプレートとの対向面には、前記操作シャフトを中心とする円形状の凹部が形成され、且つ該凹部の内周壁面には内歯が形成され、さらに前記凹部には、前記内歯に歯先円の半径方向から係脱可能な外歯を前端面側に有するポールが配置され、一方、前記ベースプレートには、前記ポールを前記半径方向に摺動案内するガイド突起が設けられ、前記ポールの後端面側の空間には、前記操作シャフトと共に回動可能なカムが配置され、付勢手段により、該カムは前記ポールの後端面を押圧し前記ポールの外歯を前記ラチェットプレートの内歯に噛合させる方向に付勢されており、該付勢手段の付勢力に抗して、前記操作シャフトでもって前記カムを回転させる際には、レリーズ手段が前記ポールを前記カムの回転中心側に強制的に移動させ、前記ポールの外歯を前記ラチェットプレートの内歯から離脱させるリクライニング装置であって、前記ポールに幅方向に配設された外歯の内、中央部に配設された外歯が、両端部に配設された外歯の歯形に比べて負に転位して形成され、両端部に配設された外歯のピッチ円上における、中央部に配設された外歯の歯厚は、両端部に配設された外歯の歯厚より薄くなった歯形でもって構成されているリクライニング装置である。
この発明においては、ポールに幅方向の中央部に配設された外歯は、両端部に配設された外歯の歯形に比べて負に転位して形成された歯形でもって構成されているため、両端部に配設された外歯のピッチ円上における、中央部に配設された外歯の歯厚は、薄くなっており、ポールの中央部に配設された外歯は、ラチェットプレートの内歯と干渉することなく噛み合うことができる。これにより、両端部に配設された外歯は、ロック時にラチェットプレートの内歯と深く噛み合うことができ、両端部に配設された外歯と内歯との間に隙間が生じない。このように両端部がしっかり噛み合ったロック状態では、ラチェットプレート側からその内歯を介してポールに荷重が掛かっても、ポールの傾きを小さく抑えることができ、噛み合い代が大きく減少することはない。
請求項2に係る発明は、請求項1記載のリクライニング装置において、ガイド突起の強度を上げるために、ベースプレート上におけるガイド突起の裏面側に凹部が形成されていないことを特徴とするものである。
請求項1に係る発明によれば、ポールの中央部に配設された外歯は、ラチェットプレートの内歯と干渉することなく噛み合うことができ、その結果、両端部に配設された外歯が、ロック時にラチェットプレートの内歯と深く噛み合うことができ、両者の間に隙間は生じない。よって、このロック状態では、両端部がしっかり噛み合っており、ラチェットプレート側からその内歯を介してポールに荷重が掛かっても、ポールの傾きを小さく抑えることができ、噛み合い代が大きく減少することはなく、安定して高いロック強度が得られる。
請求項2に係る発明によれば、ベースプレート上におけるガイド突起の裏面側に凹部が形成されていないので、ガイド突起の強度が高く、その結果、ガイド突起の変形等がないためポールの傾きが小さく、安定して高いロック強度が得られる。
図1〜図9を用いて本発明の実施の形態例を説明する。まず図3に示すように、本形態例のリクライニング装置では、シートクッション側のロアアーム201にベースプレート100が取り付けられ、シートバック側のアッパアーム202に、ラチェットプレート130が取り付けられる。
図2〜図5に示すように、円板状のベースプレート100に対して、円板状のラチェットプレート130を嵌合することで、両者は相対回転可能に重ねられている。筒状の取り付け金具205は、ベースプレート100とラチェットプレート130とを外側から包み込み、ベースプレート100からラチェットプレート130が離反することを禁止するものである。具体的には、取り付け金具205はその一端がベースプレート100の外周部分に係止され、他端側のラチェットプレート保持部205aがラチェットプレート130を回転中心軸方向から押さえている。
ベースプレート100及びラチェットプレート130の回転中心軸上の位置には、穴101,穴131が形成されており、これら穴101,穴131に操作シャフト120が挿通されている。ラチェットプレート130のベースプレート100との対向面には、図3及び図5に示すように、操作シャフト120を中心とする円形状の凹部132が形成され、且つ該凹部132の内周壁面には内歯133が刻設されている。
ベースプレート100上の、ラチェットプレート130の凹部132との対向面にも、図3及び図5に示すように、凹部104が形成され、図6に示すように、この凹部104の底面には、ラチェットプレート130に向けて、一対のガイド突起105,106と、一対のガイド突起107,108とが突設されている。
本形態例におけるベースプレート100は、鍛造により形成されている。鍛造ではなく、通常のプレス成形を用いて、板材からベースプレート100を製造する場合では、図9(A)に示すように、ガイド突起105,106,107及び108の裏側に、プレス型(雄型)による凹部100Hが残り、ガイド突起105,106,107及び108に薄肉部分SLが生じてしまい、ガイド突起105,106,107及び108の強度が低下することになる。
本形態例では、鍛造を用いてベースプレート100を製造し、その際、図9(B)に示すように、ベースプレート100上におけるガイド突起105,106,107及び108の裏面側に凹部が形成されないように、言い換えれば、ガイド突起105,106,107及び108を中実状に形成し且つその周辺部分の肉厚を十分大きくとるようにして、ガイド突起105,106,107及び108の強度を上げている。
ベースプレート100におけるラチェットプレート130側とは反対側の面には、シートクッション側のロアアーム201に取り付けるための複数の結合用突起100aが、穴101を中心とする同一円周上に等間隔で配設されている。ラチェットプレート130におけるベースプレート100側とは反対側の面にも、シートバック側のアッパアーム202に取り付けるための複数の結合用突起130aが、穴131を中心とする同一円周上に等間隔で配設されている。
ポール140は、ラチェットプレート130の内歯133に歯先円の半径方向から係脱可能な外歯141を前端面側に有するもので、図6に示すように、ガイド突起105,106のガイド面105a,106aに挟まれて、ラチェットプレート130の回転中心軸と直交する方向、すなわち内歯133の歯先円の半径方向に摺動案内されている。
ポール150もポール140と全く同様な形状をしており、ガイド突起107,108のガイド面107a,108aに挟まれて、内歯133の歯先円の半径方向に摺動案内され、前端面側の外歯151がラチェットプレート130の内歯133に噛合できるように構成されている。
ここで、ポール140,150の外歯141,151について、外歯151を例にとって説明する。図1に示すように、ポール150に幅方向の中央部Lcに配設された外歯151(151A)は、両端部Ls1,Ls2に配設された外歯151(151B,151C)の歯形に比べて負に転位して形成された歯形でもって構成されている。このため、外歯151B,151Cのピッチ円上における外歯151B,151Cの歯厚と外歯151Aの歯厚とを比較した場合、中央部Lcに配設された外歯151Aの歯厚の方が薄くなっており、この外歯151Aは、ラチェットプレート130の内歯133と干渉することなく噛み合うことができる。外歯151Aの歯厚を薄くしたことにより、両端部Ls1,Ls2に配設された外歯151B,151Cは、ロック時にラチェットプレート130の内歯133と深く噛み合うことができ、外歯151B,151Cと内歯133との間に隙間は生じない。
なお、両端部Ls1,Ls2に配設された外歯151B,151Cの数は、例えば、各々3山程度、中央部Lcに配設された外歯151Aの数は、例えば、19山程度である。両端部Ls1,Ls2と中央部Lcとの外歯接合部分は、歯底がなだらかに繋がるように形成されている。又、図1中のO1は、外歯151B,151Cのピッチ円の中心である。
ポール140,150の後端面146,156側の空間には、操作シャフト120と共に回動可能なカム170が配置されている。すなわち、操作シャフト120の中間部には、図3に示すように、断面小判形部分123が形成されており、この断面小判形部分123が、カム170の小判穴171に嵌合している。これにより、操作シャフト120とカム170とが相対回転不可状態に嵌合し、カム170は操作シャフト120と共に回転することになる。
ポール140,150及びカム170は、同一の板厚に形成され、且つ、ベースプレート100の同一平面上に配置されている。カム170には、カム170の回転時にポール140,150の後端面146,156を押圧しポール140,150の外歯141,151をラチェットプレート130の内歯133に噛合させるための傾斜カム面174b,175bが設けられている。この機能を発揮するために、傾斜カム面174b,175bの傾斜方向は、カム170がロック時回転方向に回転すると、傾斜カム面174b,175bとポール140,150の後端面146,156との接触点がカム170の回転中心Oから遠ざかる方向に設定されており、例えば図8における傾斜カム面175bについて示せば、右上がりの曲線又は直線となる。
又、カム170には、該傾斜カム面174b,175bよりもカム170のロック時回転方向(図7における反時計方向)における前側に位置すると共に、ポール140,150の外歯141,151とラチェットプレート130の内歯133との噛合時にはポール140,150の後端面146,156の端部(カム170のロック時回転方向における前側部分)に隙間を介して対向する支持面174a,175aが設けられている。この支持面174a,175aは、ラチェットプレート130からポール140,150に図7における反時計方向の荷重が加わった際には、ポール140,150の後端面146,156の端部に当接してこれを支え、それ以上のポール140,150の傾きを禁止するものである。
さらにカム170には、該傾斜カム面174b,175bよりもカム170のロック時回転方向における後側に位置すると共に、ポール140,150の外歯141,151とラチェットプレート130の内歯133との噛合時にはポール140,150の後端面146,156の端部(カム170のロック時回転方向における後側部分)に対向する支持面174c,175cが設けられている。この支持面174c,175cは、ラチェットプレート130からポール140,150に図7における時計方向の荷重が加わった際には、ポール140,150の後端面146,156の端部に当接してこれを支え、それ以上のポール140,150の傾きを禁止するものである。
支持面174a,174c,175a,175c及びその周辺の詳細構造について、支持面175aを例にとって、図8を用いながら説明する。支持面175aは、傾斜カム面175bと同方向に傾斜した長さL1の第1傾斜面175eと、傾斜カム面175bと逆方向に傾斜した長さL2の第2傾斜面175fとでなり、ポール150の後端面156の端部には、第1傾斜面175eに当接可能な第1突部150eと、第2傾斜面175fに当接可能な第2突部150fとが設けられている。
ここで、第1傾斜面175eと第2傾斜面175fの具体例について説明する。第1傾斜面175eは、ロック時回転方向の部位ほど、その部位とカム170の回転中心との距離が小さくなるようにその外周面が形成されたものである。逆に、第2傾斜面175fは、ロック時回転方向の部位ほど、その部位とカム170の回転中心との距離が大きくなるようにその外周面が形成されたものである。
したがって、第1傾斜面175eと第2傾斜面175fの境界点Mを通る半径Rの円弧CTの一部を用いて、第1傾斜面175eと第2傾斜面175fとを形成する例では、境界点Mより上側の第1傾斜面175eは、境界点Mを中心に円弧CTを反時計方向に傾斜させた状態(折り曲げた状態)の傾斜面となり、境界点Mより下側の第2傾斜面175fは、境界点Mを中心に円弧を時計方向に傾斜させた状態(折り曲げた状態)の傾斜面となる。支持面175a以外の支持面174a,174c及び175cについても、同様な配置でもって、第1傾斜面と第2傾斜面が設けられている。
ポール140,150のラチェットプレート130側の面には、カム溝144,154が形成されている(本形態例では、カム溝144,154はベースプレート100側の面まで貫通した穴となっている)。又、レリーズ手段を構成するレリーズプレート180は、その一方の面がポール140,150及びカム170と重なり、他方の面がラチェットプレート130に摺接するように配置されている。レリーズプレート180の中央部には、操作シャフト120が挿通する穴181が穿設されている。
図6及び図7に示すようにカム170には、ラチェットプレート130側に突き出た突起176,177が形成されており、この突起176,177が、レリーズプレート180の穴181の縁部に形成され半径方向に延出する小長穴182,183に嵌合されている。このため、カム170とレリーズプレート180とは連動して回転することになる。
さらに図3及び図6に示すように、レリーズプレート180の回転端部には、カム溝144,154に係合する突起183,184がプレス成形等により形成されている。カム溝144,154の形状は、レリーズプレート180が図6における時計方向に回転すると、カム溝144,154と突起183,184との相互作用によって、ポール140,150をカム170の回転中心側に強制的に移動するように設定されている。
図6及び図7に示すように、付勢手段としてのスパイラルスプリング191,195は、内端がベースプレート100のフック111,112に掛止され、外端がカム170の段部178,179に掛止されたもので、カム170がポール140,150の後端面146,156を押すようにカム170を回動付勢するものである。
上記構成のリクライニング装置の作動を説明する。ロック状態では、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の後端面146,156を押して、ポール140,150の外歯141,151がラチェットプレート130の内歯133に噛合した状態にあり、ラチェットプレート(シートバック)130の回転が禁止されている。
このロック状態への移行時の動きについて説明すると、スパイラルスプリング191,195の付勢力を受けたカム170は、ポール140,150の外歯141,151がラチェットプレート130の内歯133に噛合する方向にまず回転する。これにより、カム170の傾斜カム面174b,175bがポール140,150の後端面146,156を押圧し、ポール140,150は、その外歯141,151がラチェットプレート130の内歯133に噛合する半径方向に移動する。
このときの動きをカム170の支持面175a周辺を例にとって説明する。ポール150の移動時、ポール150の一部である第1突部150eも同方向に移動し、カム170の回転中心Oから離れるが、ポール150の第1突部150eからカム170の第1傾斜面175eを見た時、カム170の回転に応じてカム170の第1傾斜面175eがポール150の第1突部150eを追うように近づいてくる。
このため、ポール150の第1突部150eとカム170の第1傾斜面175eとの隙間がロック時において過度に大きくなることを回避できる。よって、ロック強度が大きく低下することはなく、安定して高いロック強度が得られる。
ポール150の外歯151とラチェットプレート130の内歯133とが噛合したロック状態において、車両の衝突等によりラチェットプレート130からポール150に荷重がかかると、ポール150は若干傾斜してその第1突部150eがカム170の第1傾斜面175eに当接し、その第2突部150fがカム170の第2傾斜面175fに当接する。よって、カム170の傾斜カム面175b及び第1,第2傾斜面175e,175fの合計3点によってポール150は支えられることになる。
ラチェットプレート130からポール150に荷重がかかった場合、カム170の第1傾斜面175eとポール150の第1突部150eとの接触面では、その接触面での共通法線方向に、接触圧が作用する。よって、傾斜カム面175bと同方向に傾斜した第1傾斜面175eを設けたことにより、カム170をロック解除方向に押し戻そうとする分力F1(図8における時計方向のトルクを生じさせる力)もカム170に作用することになる。
一方、カム170には傾斜カム面175bと逆方向に傾斜した第2傾斜面175fが設けられており、カム170の第2傾斜面175fとポール150の第2突部150fとの接触面では、カム170をロック方向に回転させようとする分力F2(図8における反時計方向のトルクを生じさせる力)もカム170に作用することになる。よって、第1傾斜面175eを設けたことにより生じた、カム170をロック解除方向に押し戻そうとする力F1は、第2傾斜面175fの存在により生じる逆方向の力F2でもって解消もしくは減少され、ロック解除には至らず、この点からも高いロック強度が得られることになる。
なお、ロック時にカム170の第2傾斜面175fとポール150の第2突部150fとが接触しない場合もあり得るが、この場合にカム170が仮に反転しても、ポール150の第2突部150fとカム170の第2傾斜面175fとが接触した時点で、カム170は停止することになる。なぜなら、ポール150の第2突部150fとカム170の第2傾斜面175fとが接触した時点で、第2傾斜面175fの存在により、カム170をロック方向に回転させようとする分力F2が発生するからである。
ロック状態において、スパイラルスプリング191,195の付勢力に抗して、操作シャフト120を図7において時計方向に回転させ、カム170も時計方向に回転させると、カム170のポール140,150の後端面146,156への押圧が解除されると共に、レリーズプレート180の突起183,184がポール140,150のカム溝144,154の傾斜壁面に摺接し、ポール140,150の外歯141,151がラチェットプレート130の内歯133より離れる方向にポール140,ポール150が後退し、ポール140,150の外歯141,151とラチェットプレート130の内歯133との噛合が解除され、ラチェットプレート(シートバック)130は、傾動可能となる(アンロック状態)。
シートバックを所望の角度まで傾動させ、操作シャフト120への操作力を解除すると、スパイラルスプリング191,195の付勢力により、カム170がポール140,150の後端面146,156を押し、ポール140,150の外歯141,151がラチェットプレート130の内歯133に再び噛合し、ラチェットプレート(シートバック)130の回転が禁止された状態に復帰する。
このような形態例の構成によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1) ポール140,150の中央部に配設された外歯141,151は、ラチェットプレート130の内歯133と干渉することなく噛み合うことができ、その結果、両端部に配設された外歯141,151が、ロック時にラチェットプレート130の内歯133と深く噛み合うことができ、両端部に配設された外歯141,151と内歯133との間に隙間は生じない。このように両端部がしっかり噛み合ったロック状態では、ラチェットプレート130側からその内歯133を介してポール140,150に荷重が掛かっても、ポール140,150が傾き難く、その傾きを小さく抑えることができ、噛み合い代が大きく減少することがなく、安定して高いロック強度が得られる。
(2) ベースプレート100上におけるガイド突起105,106,107及び108の裏面側に凹部が形成されないように、言い換えれば、ガイド突起105,106,107及び108を中実状に形成しているので、ガイド突起105,106,107及び108の強度を上げることができ、その結果、ガイド突起105,106,107及び108の変形や破損が生じず、ポール140,150も傾き難くなり、ロック強度を上げることができる。
(3) ロック時におけるポール140,150の第1突部とカム170の第1傾斜面との隙間を小さくでき、ポール140,150の傾きも小さくできる。よって、ロック強度が大きく低下することはなく、安定して高いロック強度が得られる。又、ラチェットプレート130からポール140,150に荷重がかかった場合、カム170をロック解除方向に押し戻そうとする分力もカム170に作用することになるが、カム170には傾斜カム面と逆方向に傾斜した第2傾斜面も設けられており、これにより、カム170をロック方向に回転させようとする分力もカム170に作用する。よって、第1傾斜面を設けたことにより生じた、カム170をロック解除方向に押し戻そうとする力は、第2傾斜面の存在により生じる逆方向の力でもって解消もしくは減少され、ロック解除には至らず、この点からも高いロック強度が得られる。
(4) 特に、ポール140,150の外歯141,151とラチェットプレート130の内歯133との噛合位置の前後において、カム170の第1傾斜面175eとポール140,150の第1突部との隙間が一定となるように、カム170の支持面(第1傾斜面及び第2傾斜面)174a,174c,175a,175cや傾斜カム面174b,175bの形状を設定すれば、部品公差により噛合位置が正規の目標位置からずれても、ロック強度が大きく変動することはない。
(5) レリーズプレート180の回転端部に、カム溝144,154に係合する突起183,184が形成され、カム溝144,154と突起183,184との相互作用によって、ポール140,150をカム170の回転中心側に強制的に移動させるように構成することにより、カム溝144,154への係合部をレリーズプレート180に一体に形成したので、この部分の構成を簡単にできると共に、レリーズプレートをプレス成形により安価に成形できるため、装置のコストダウンを図れる。
(6) ポール140,150の外歯141,151とラチェットプレート130の内歯133との噛合位置と、カム溝144,154の側壁部とレリーズプレート180の突起183,184との当接位置が、カム170の回転中心軸方向に関して略同じ平面上の位置になるため、レリーズプレート180を用いて、ポール140,150を移動させる場合(ロック解除操作)、ポール140,150をラチェットプレート130の回転平面から浮き上がらせる方向の力が発生しないので、ロック解除操作フィーリングがよい。
尚、本発明は上記形態例に限定されるものではない。例えば、カム170の支持面174a,174c,175a,175cや傾斜カム面174b,175bの形状等については、上記形態例のものに限るものではなく、例えば、第1,第2傾斜面を設けずに、周縁形状がカム170の回転中心を中心とする円弧である面を支持面174a,174c,175a,175cとして用いてもよい。この場合、ポール140,150側の突部は、支持面174a,174c,175a,175cに対応して一つあればよい。
又、装置の取り付け方法としては、シートクッション側にラチェットプレート130を取り付け、シートバック側にベースプレート100を取り付けるようにしてもよい。ポール(140,150)の数についても、1個でも3個以上でもよく、カム170の付勢も上記スパイラルスプリング191,195による方法に限らない。
図7中のポールの詳細図である。 本形態例のリクライニング装置の外観を示す図である。 図2の切断線C−Cでの断面図である。 図2の背面図である。 図2の切断線D−Dでの断面図である。 図2の切断線E−Eでの断面図である。 図6のレリーズプレートを取り除いた図である。 図7中の要部の拡大図である。 ガイド突起の断面図である。
符号の説明
100 ベースプレート
105〜108 ガイド突起
120 操作シャフト
130 ラチェットプレート
133 内歯
140,150 ポール
141,151 外歯
144,154 カム溝
170 カム
174a,174c,175a,175c 支持面
180 レリーズプレート

Claims (2)

  1. ベースプレートに対してラチェットプレートが回転可能に重ねられ、その回転中心軸上には操作シャフトが配置され、前記ラチェットプレートの前記ベースプレートとの対向面には、前記操作シャフトを中心とする円形状の凹部が形成され、且つ該凹部の内周壁面には内歯が形成され、さらに前記凹部には、前記内歯に歯先円の半径方向から係脱可能な外歯を前端面側に有するポールが配置され、一方、前記ベースプレートには、前記ポールを前記半径方向に摺動案内するガイド突起が設けられ、前記ポールの後端面側の空間には、前記操作シャフトと共に回動可能なカムが配置され、付勢手段により、該カムは前記ポールの後端面を押圧し前記ポールの外歯を前記ラチェットプレートの内歯に噛合させる方向に付勢されており、該付勢手段の付勢力に抗して、前記操作シャフトでもって前記カムを回転させる際には、レリーズ手段が前記ポールを前記カムの回転中心側に強制的に移動させ、前記ポールの外歯を前記ラチェットプレートの内歯から離脱させるリクライニング装置であって、
    前記ポールに幅方向に配設された外歯の内、中央部に配設された外歯が、両端部に配設された外歯の歯形に比べて負に転位して形成され
    両端部に配設された外歯のピッチ円上における、中央部に配設された外歯の歯厚は、両端部に配設された外歯の歯厚より薄くなった歯形でもって構成されているリクライニング装置。
  2. 前記ベースプレート上における前記ガイド突起の裏面側に凹部が形成されていないことを特徴とする請求項1記載のリクライニング装置。
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