JP4255811B2 - リクライニング装置 - Google Patents

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本発明は、シートバックの傾斜角を調整するリクライニング装置に関し、特に自動車用の座席に適用するのに好適な機構を備えたリクライニング装置に関するものである。
従来より、小型化したリクライニング装置として、略円形状にユニット化されたラウンドリクライニング装置が提案されている。このラウンドリクライニング装置は、略円板状のベースプレートと、そのベースプレートに回転可能に組み付けられたギヤプレートを備え、ベースプレートとギヤプレートとの間に空間を設けている。そして、その空間内にリクライニングのロック、アンロック機構を収容している。すなわち、ギヤプレートの内周に内歯を形成し、その内歯と噛合可能な外歯を有する複数のロックギヤを半径方向にのみ摺動可能にベースプレートに組み付ける。ロックギヤは中心部に配設されたカムにて半径方向外方に押圧されるようになっており、カムはバネによりロックギヤをギヤプレートの内歯に押し付ける方向に回転付勢されている。常時はバネの付勢力によりロックギヤはギヤプレートの内歯に噛合してギヤプレートをベースプレートにロックしている。
そして、前記カムの非円形中心孔(角孔)にはセンターシャフトが挿通されている。センターシャフトを回転させることによりバネの付勢力に抗してカムを回転させ、ロックギヤを押圧するカムの力を解除してロックギヤとギヤプレートとの噛合を解除してロックを解除することができる。そして、センターシャフトにリクライニング操作レバーを設けてセンターシャフトを回転操作するようにしている。
ラウンドリクライニング装置のベースプレートをシートブラケットに、ギヤプレートをシートバックブラケットに固定することにより、シートバックの傾斜角度を任意に設定しロックすることができる。すなわち、リクライニング操作レバーを引きセンターシャフトを回転させることによりラウンドリクライニング装置をアンロック状態にしてシートバックの傾斜角度を調整する。調整後にリクライニング操作レバーを手指から離せばバネの付勢力によりカムが回転しラウンドリクライニング装置は再びロック状態に戻り、シートバックは調整した角度位置にロックされる。
また、後部座席への乗降を容易にするために、シートバックを前傾した際には所定角度以上ではギヤプレートの内歯にロックギヤが噛み合わず、リクライニング装置がアンロックした状態を維持するように、ギヤプレートの全周に内歯を設けないロックギヤが乗り上げ可能な凸部を設けている。
このようなリクライニング装置において、さらにロック強度を向上させるために、前記ロックギヤの数を増やしギヤプレートとの噛み合いを強め、かつ、シートバックの回動許容範囲を最大180°近くまで広げた特許文献1に記載の技術を出願人は提案している。この特許文献1に記載のリクライニング装置は、ロックギヤを4枚設け、そのロックギヤを2枚ごとに一対とし、その各対の2枚のロックギヤを互いに略180°離れた位置に配置している。そして、異なる対のロックギヤを互いに直角な位置ではない非四等分位置に配置し、前記4枚のロックギヤのうち近接する2枚のロックギヤの外歯と外歯の間隔角度より凸部の長さ角度の方を大きくしたことを特徴とするものである。
上記特許文献1のように構成すると、2対すなわち4枚のロックギヤでベースプレートとギヤプレートとの間に掛かるトルクを支承するから、リクライニング装置のロック強度が非常に強くなる。さらに、対になった2枚のロックギヤは互いに略180°離れた位置に配置されているからロック時にカムに掛かる中心分力を相殺させることができ、リクライニング装置のロック強度を向上させることができる。
そして、平坦凸部の長さ角度が近接する2枚のロックギヤの外歯と外歯の間隔角度より大であるから、ギヤプレートの回転に伴い凸部に近接する2枚のロックギヤの両者が乗り上げている瞬間が存在する。4枚のロックギヤのうち1枚でも凸部に乗り上げ半径中心方向に押し下げられている状態ではカムがバネの付勢力に従って回転できないため、他のロックギヤも内歯と噛合できずアンロックの状態が続く。従って、たとえば凸部が1つのロックギヤの外歯の右端を押し下げてから隣のロックギヤの外歯の左端から離れるまでのギヤプレートの回転の間、アンロックの状態が続くことになる。すなわち、凸部が近接する2枚のロックギヤをブリッジして広い角度範囲でアンロックとなる状態が出現する。このアンロックとなる角度範囲はシートバックを前倒しにする角度範囲に利用できる。
そして、平坦凸部がロックギヤから完全に離れるとロックギヤはギヤプレートの内歯と噛合可能になり、通常のラウンドリクライニング装置と同様に、センターシャフトでバネの付勢力に抗してカムを回転させていない限りギヤプレートはロックされた状態になる。このロック可能な角度範囲はシートバックの傾度を調整する範囲として利用できる。
上記のアンロックとなる角度範囲とロック可能な角度範囲とを加え合わせた角度範囲、つまりシートバックの回動許容範囲は、対となったロックギヤが互いに略180°離れた位置に配置されていることから、最大略180°である。このように、ロックギヤを4枚用いてリクライニング強度を高めながらシートバックの回動許容範囲を最大略180°まで広げることが可能になった。
そして、上記特許文献1に記載の技術と同様な複数のロックギヤを設けたリクライニング装置において、作動角度を確保できる技術が特許文献2に開示されている。この特許文献2に記載のリクライニング装置は、複数のロックギヤを第1のロックギヤと第2のロックギヤとで構成し、前記第1のロックギヤのみに当接部を設け、該当接部と接することで前記ロックギヤとギヤプレートの内歯との係合を阻止する被当接部をベースプレートに設けたことを特徴とするものである。
上記特許文献2のように構成すると、ロックギヤの数を例えば4枚や5枚に増した場合でも、ロックギヤの数で360°の範囲を分割せずに、各ロックギヤの外歯がそれぞれの噛み合う内歯の部分を共有して作動でき、ロックギヤの数に関らず、大きな作動角度を実現できるようになる。この結果、必要な作動角度を確保し、且つ小型でロック強度を向上させたシートリクライニング装置が実現できる。
特開2001−157615号公報 特開2003−9978号公報
しかしながら、上記従来のリクライニング装置は、ロックギヤを制御するカム部材が複数のロックギヤに対して1つしか設けられていないため、構成部品の寸法誤差やその組み合わせによって、複数あるロックギヤのいくつかがギヤプレートの内歯に対しての噛合が不完全となることがある。これは、2つのロックギヤが互いに略180°の位置に配置されているリクライニング装置では、カム部材は回転中心軸に隙間をもって嵌合されているので、カム部材が2枚のロックギヤのどちらかの方向に移動することで誤差を吸収し、2枚のロックギヤはカムと直線状にギヤプレートの内周に突っ張るように噛み合うが、ロックギヤが4枚以上の複数個になると、ロックギヤが円周をロックギヤの個数で分けた角度で配置されるため、1方向だけの移動ではすべてのロックギヤ等の寸法誤差を吸収することができなくなるという不具合があった。
また、上記のような不具合を解消するために、すべてのロックギヤが噛み合うように各部品を製作するには高い精度が要求され、量産性が低くコストも高くなり実用的ではない。そこで本発明は、複数のロックギヤを設けロック強度を向上させつつロック可能な作動角度を確保し、そのすべてのロックギヤを確実にギヤプレートに噛合させることができるリクライニング装置を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、請求項1に記載の発明は、略円板状のベースプレートと、そのベースプレートに回転可能に組み付けられ内歯を有するギヤプレートと、半径方向にのみ移動可能にベースプレートにガイドされて組み付けられ、前記ギヤプレートの内歯と噛合可能な外歯を有する複数のロックギヤと、そのロックギヤの半径方向外方への移動を制御しロックギヤをギヤプレートの内歯に噛合させるカムと、前記ロックギヤを内歯と噛合させる方向に前記カムを回転付勢するバネと、このカムの非円形中心孔に挿通され回転することにより前記バネの付勢力に抗してカムを回転させロックギヤとギヤプレートとの噛合を解除することが可能なセンターシャフトと、を備えたリクライニング装置であって、前記ロックギヤは3枚以下の枚数ごとに一組とされ、前記カムはこのロックギヤ各組に対して1枚づつ設けられ、この複数のカムは前記センターシャフトの軸方向に重ねられて配設されていることを特徴とする。
また、請求項2に記載の発明は、前記ロックギヤは2枚ごとに一組とされ、その一組2枚のロックギヤは互いに略180°離れた位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項3に記載の発明は、前記ロックギヤは3枚ごとに一組とされ、その一組3枚のロックギヤは互いに略120°離れた位置に配置されていることを特徴とする。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3に記載の発明において、前記ギヤプレートには、その内歯と同心の円周上に内歯より山高でロックギヤが乗り上げ可能な凸部が形成されおり、前記複数組のうち一組のロックギヤに前記凸部に乗り上げる突起が設けられていることと、その一組以外のロックギヤは前記カムに押し付ける方向に付勢するバネが設けられていることを特徴とする。
請求項1の発明は、複数枚のロックギヤを設けることでギヤプレートとの噛み合いを増加させ、強度を向上させる構成のリクライニング装置において、ギヤプレートの内歯に確実に噛み合わせることができる3枚以下のロックギヤごとにカムを設け、夫々を制御することを可能にしているため、ロックギヤの不完全な噛み合いでロック強度を損失することがない。すなわち、1つのラウンドリクライニング装置内に、1〜3枚のロックギヤを備えたリクライニング装置を複数個設けるのと同様な効果が得られ、単にリクライニング装置を複数個重ねて設置するよりも省スペースで、しかも重量や部品点数の増加を抑えることができる。
請求項2の発明は、ロックギヤを2枚ごとに一組とし、その各組の2枚のロックギヤを互いに180°離れた位置に配置したので、ベースプレート上にロックギヤやカムをバランスよく配置することができ、部品のレイアウト性がよく、リクライニング装置を小型化することができる。
請求項3の発明は、請求項2の発明と同様な効果を有しつつ、ロック強度をさらに向上させることができる。
請求項4の発明は、ロックギヤに前記凸部に乗り上げる突起を設け、一組のロックギヤには前記カムに押し付ける方向に付勢するバネを設けたので、その一組のロックギヤが前記ギヤプレートの凸部に乗り上げた際、その他のロックギヤのガタつきを無くすことができる。これは、一組のロックギヤの突起が前記ギヤプレートの凸部に乗り上げた状態では、他のロックギヤは後述するレバー板のカム孔によって半径中心方向に後退した状態で保持されるが、ロックギヤとカムの間には作動に必要な隙間が設けてあるため、ロックギヤはその隙間分だけガタつくことになる。この前記隙間分だけロックギヤをカムに当接するようにばねで付勢するので、ロックギヤのガタつきを無くすことができる。
本発明の実施形態を図を参照して説明する。
図1は本発明に係るリクライニング装置を備えた自動車の座席を示す側面図である。リクライニング装置は、シートクッション101側に固定されるシートブラケット103と、シートバック102が固定されるシートバックブラケット104が、ラウンドリクライニングユニット105の異なるプレートにそれぞれ固定されている。これにより、シートバック102のシートクッション101に対する傾倒角度を変えられるようになっている。ラウンドリクライニングユニット105に挿通されたセンターシャフト106にはリクライニング操作レバー107が装着されている。ラウンドリクライニングユニット105、センターシャフト106、リクライニング操作レバー107でリクライニング装置が構成されている。
前記リクライニング装置は、リクライニング操作レバー107を上に引くとラウンドリクライニングユニット105のロックが外れシートバック102の角度を調整できる。ここで、シートバック102を後ろに倒した図示αの角度範囲はリクライニング操作レバー107から手指を離すとその時の角度位置にシートバック102がロックされる傾度調整範囲であり、シートバック102を前倒しにした図示βの角度範囲はリクライニング操作レバー107から手指を離してもアンロックの状態が持続する自由回動範囲である。図示のように、シートバック102はシートクッション101と接する前倒しの位置からシートクッション101とフラットになる後倒しの位置まで回動可能である。
図2(A)〜(C)は本発明に係るリクライニング装置のラウンドリクライニングユニット105の上面図、側面図、下面図を示し、図3は図2(A)のG−G線断面図にセンターシャフト106、操作レバー107を付け加えたリクライニング装置に、シートブラケット103、シートバックブラケット104を取り付けた側面図を示している。センターシャフト106には、先端にスプライン部106aが形成され、後端に操作レバー取り付け部分106cが形成され、略中央に後述するカム7,8の角孔に挿通される角孔挿通部分106bが形成されている。
ベースプレート1の背面には同一円周上に複数個の円形突起1eが形成され、ギヤプレート2の背面にも複数個の円形突起2eが形成されている。これらの円形突起1e、2eはシートブラケット103又はバックシートブラケット104に固定するためのものである。通常はベースプレート1にシートブラケット103を取り付け複数の円形突起1eにより回転しないようベースプレート1を固定する。ギヤプレート2にはバックシートブラケット104を取り付け複数の円形突起2eによりバックシートの傾動と共にギヤプレート2が回転するようにする。勿論、ベースプレート1とギヤプレート2とを取り付けるブラケットを逆にしても良い。
図4は図2(A)のD−D線断面図を示している。図4に示すように、このラウンドリクライニングユニット105は略円板状のベースプレート1とギヤプレート2を重ね合わせ、互いに回転可能な状態で側周部をブラケット3によりリングかしめをして一体化したものである。ベースプレート1とギヤプレート2が重ね合わされた内部空間(キャビティ4)内には、4枚のロックギヤ5,6,5,6、中央のカム7,8、4つの渦巻きバネ9、レバー板10等のロック、アンロックのための部材が配設されている。
図5は図4のE−E線断面図を示し、図6はF−F線断面図を示している。ベースプレート1には6つの案内凸部1a,1b,1c,1a,1b,1cがベースプレート1と一体にプレス加工により形成されており、その案内凸部1a,1b,1cの側周部の直線部分(ガイド部分)に案内されて各ロックギヤ5,6が半径方向にのみ摺動自在に支承されている。また、ベースプレート1の案内凸部1aと1cの間には半月状突起1dが2つ形成され、渦巻きバネ9が軸方向に2つ重ねられた状態で前記半月状突起1dに係合されるようになっている。
ギヤプレート2の内周面には図6に示すように全周にわたって内歯2aが形成されている。そして、図5に示すように、内歯2aと同心でセンターシャフトの軸方向に段差をもって平坦凸部2bが形成されている。この平坦凸部2bは、内歯2aより山高に形成されており、後述するロックギヤ5,6に設けられた突起5b,6bが乗り上げることが可能となっている。
前記キャビティ4内のロックギヤ5、6は、4枚のロックギヤ5,6,5,6のうち2枚ごとに一対とされ(5と5または6と6)、その各対の2枚のロックギヤは互いに180°離れた位置に、前記ベースプレートの案内凸部1aと1bの間にはロックギヤ6が配置され、案内凸部1bと1cの間にはロックギヤ5が配置されている。そして、各ロックギヤ5、6にはギヤプレート2の内歯2aと噛合可能な外歯5a,6aと、その外歯と反対側の後端部はカム7およびカム8と当接するカム面が形成されている。また、各ロックギヤ5、6には図6に示すように紙面上方に突出する突起5b、6bがそれぞれ形成されている。そして、この突起6bの略中央には円弧バネ12の屈曲した先端部分を挿入し取り付けることができる円形孔6cが穿設されており、ロックギヤ6,6は円弧バネ12によってカム8のカム面に常に当接するように付勢されている。(図5参照)
前記ベースプレート1の中央にはカム7及びカム8が軸方向に重ねられ配設されている。カム7及びカム8は板状の部材で、中心には図3に示したセンターシャフト106が挿入される非円形の角孔7a、8aが穿設されている。また、両端にはロックギヤ5,6の後端面に当接するカム面と、渦巻きバネ9が係合するフック係合部が設けられている。前記カム面は、カム7はロックギヤ5,5と当接するようにその形状が形成され、カム8はロックギヤ6,6と当接するようにそのカム面の形状が形成されている。前記フック係合部には、カムと略同一の厚さを有した渦巻きバネ9がそれぞれ係合し、カムを図面反時計回転方向に強く付勢している。
カム7には、図6で紙面上方に突出するように円柱状の突起7bと、紙面下方に突出するように突起7cがそれぞれ二カ所づつ形成されており、カム8には前記突起7cが挿入される長孔が設けられている。カム7とカム8は中心に設けられた角孔7a,8aに前記センターシャフト106の角孔挿通部分106bが挿通され、センターシャフト106を回転させることにより渦巻きバネ9,9の付勢力に抗して図面時計回転方向に回転させることができるようになっている。
前記角孔挿通部分106bとカム7,8の角孔7a,8aの間には、対のロックギヤとこのロックギヤに対応するカムの個々の寸法誤差等を相殺するようにカムが移動可能なクリアランスが設けられている。カム7の角孔7aと角孔挿通部分106bの間には、対になるロックギヤを結ぶ線の方向でカムが移動できるクリアランスが設けてあり、カム8の角孔8aには上記カム7と同等のクリアランスに加え、カム7に対してセンターシャフト軸に垂直な面で回転可能な微小の隙間が設けられている。これによりカム7とカム8は夫々独立して対応する対のロックギヤを制御することが可能となり、4つのロックギヤを備えていても対のロックギヤ毎にカムを設けたことで夫々に確実にロックすることができる。前記カム8に設けられたカム7の突起7cが挿入される長孔は、カム7に対するカム8の回転可能な角度を規制している。
図5に示されるように、カム7及び4枚のロックギヤ5、6、5、6の上方からレバー板10が載置され組み込まれている。レバー板10にはカム7の突起7b、7bと嵌合する孔が明けられ、その孔と突起7b、7bとが嵌合してレバー板10はカム7,8と一体になって回転する。レバー板10には4つのカム孔10a、10a、10b、10bがあけられており、カム孔10aと前記ロックギヤ5の突起5b、カム孔10bとロックギヤ6の突起6bが係合するように組み込まれている。カム7,8及びレバー板10が図面時計回転方向に回転すると、カム孔10a,10bの周縁が各ロックギヤ5、6の突起5b、6bに当接し、各ロックギヤ5、6を半径中心方向に後退させるようになっている。
また、キャビティ4内には前記レバー板10の軸方向に重なるように円形板状のプレート11が配設され、前記レバー板10に嵌合し一体に動作するようになっている。このプレート11の中心にはレバー板10と同様に角孔11aが穿設されており、前記センターシャフト106の角孔挿通部分106bが挿通される。プレート11をレバー板10に重ねることで、センターシャフト106からの回転力を確実にレバー板10及びカムに伝達するようになっている。
次に図5,6を参照し本発明のリクライニング装置の作動について説明する。図5及び図6に示す回転位置からギヤプレート2を時計回転方向に回転させ図示左下のロックギヤ5の突起5bが前記平坦凸部2bに接するまでの角度範囲Xでは、バックシートの傾度を調整してロック可能な角度範囲となっている。この角度範囲Xでは、常時は、渦巻きバネ9、9の付勢力によりカム7及びカム8を介して4枚のロックギヤ5、6、5、6がギヤプレート2の内周面に強く押し付けられ、ロックギヤ5、6の外歯5a、6aがギヤプレート2の内歯2aに噛合し、ギヤプレート2がロックされる。これにより座席のバックシート102はその傾斜角度を維持する。ロックされている状態では、ギヤプレート2に掛かるトルクを4枚のロックギヤ5、6、5、6で支えることになるので、2枚のロックギヤで支えるものに比べてロック強度が強くなる。さらに、対になった2枚のロックギヤ(5と5及び6と6)は互いに180°離れた位置に配置されているから、ロック時にカム7およびカム8に掛かる中心分力を相殺させることができロック強度を向上させることができる。
上記ロック可能な角度範囲Xにおいては、乗員がバックシート102の傾斜角度を調整するためロックを外す時は、リクライニング操作レバー107を引いてセンターシャフト106を回転させる。するとカム7,8も一体に回転する。渦巻きバネ9の付勢力に抗してカム7,8を図面時計方向に回転させると、4枚のロックギヤ5、6、5、6は半径方向内側に移動することが可能になり、内歯2aと外歯5a、6aとの噛合が外れる。このとき、レバー板10もカム7及びカム8と一体に回転し、レバー板10のカム孔10a,10bの内周縁がロックギヤ5、6の突起5b、6bに当接し、ロックギヤ5、6を中心方向に移動させ噛合を外す。噛合が外れるとギヤプレート2の回転が自由になり、ラウンドリクライニング装置がアンロックになり、バックシート102の傾斜角度を自由に調整できる。調整が終了したらリクライニング操作レバー107を緩めることにより、渦巻きバネ9、9の付勢力によりカム7が反時計回転方向に回転し、カム7,8がロックギヤ5,6,5,6を半径方向外側に押圧してロックギヤ5、6の外歯5a、6aがギヤプレート2の内歯2aに噛合しギヤプレート2をロックする。
また、図5及び図6に示す位置からギヤプレート2を反時計回転方向に回転させ平坦凸部22にロックギヤ5の突起5bが乗り上げてから平坦凸部22がロックギヤ5の突起5bから離れるまでの角度範囲Yは、ロック不能な状態が続くアンロックとなる角度範囲である。この角度範囲Yはバックシート102を前倒しにして自由に回動可能とする角度範囲である。
上記アンロックとなる角度範囲Yでは、リクライニング操作レバー107を引きアンロックとした状態でバックシート102を前に少し倒しリクライニング操作レバー107から手指を離すと、ギヤプレート2が図4に示す位置から少し反時計方向に回転しロックギヤ5の突起5bが平坦凸部2bの端部に乗り上げた状態になる。平坦凸部2bは内歯2aより山高に形成されているからロックギヤ5は半径中心方向に押し下げられたままとなる。このため、リクライニング操作レバー107から手指を離してもカム7が渦巻きバネ9の付勢力に従って回転できない。また、カム7が回転できないからレバー板10も回転できずカム孔10a,10bもロックギヤ5,6の突起5a,6aに係合したままで、ロックギヤ6も後退したままで内歯2aと噛合できずアンロックの状態が保たれる。
さらにバックシート102を前に倒していくと、ギヤプレート2が反時計方向に回転し、平坦凸部2bがロックギヤ5の突起5bの上を滑っていく。このとき、ロックギヤ6の突起6bは前記ロックギヤ5の突起5bよりも軸中心方向よりに配設され、また、前記円弧バネ12によってカム8のカム面に当接するように付勢されており、平坦凸部には接触しないようになっている。ロックギヤ5の突起5bのみがギヤプレートの平坦凸部2bに乗り上げる構成で、対となったロックギヤ(5と5または6と6)が互いに180°離れた位置に配置されていることから、ロックギヤを4枚用いてリクライニング強度を高めつつ、バックシートの回動許容範囲を最大180°まで広げることが可能である。実際には図示しないストッパ部材により回動許容範囲を最大180°の範囲内で制限し、適用する車種に応じた回動許容範囲に設定して使用することになる。
本発明に係るリクライニング装置が装着された座席を示す側面図である。 (A)はラウンドリクライニングユニットの上面図であり、(B)は側面図、(C)は下面図である。 図2(A)のG−G線断面図にシートブラケット103、シートバックブラケット104、センターシャフト106、操作レバー107を加えた側面図である。 図2(A)のD−D線断面図である。 図3のE−E線断面図である。 図3のF−F線断面図である。
符号の説明
1 ベースプレート
1a〜1c 案内凸部
2 ギヤプレート
2a 内歯
2b 平坦凸部
3 ブラケット
4 キャビティ
5 ロックギヤ
5a 外歯
5b 突起
6 ロックギヤ
6a 外歯
6b 突起
7 カム
8 カム
9 渦巻きバネ
10 レバー板
11 プレート
12 円弧バネ

Claims (4)

  1. 略円板状のベースプレートと、
    そのベースプレートに回転可能に組み付けられ内歯を有するギヤプレートと、
    半径方向にのみ移動可能にベースプレートにガイドされて組み付けられ、前記ギヤプレートの内歯と噛合可能な外歯を有する複数のロックギヤと、
    そのロックギヤの半径方向外方への移動を制御しロックギヤをギヤプレートの内歯に噛合させるカムと、
    前記ロックギヤを内歯と噛合させる方向に前記カムを回転付勢するバネと、
    このカムの非円形中心孔に挿通され回転することにより前記バネの付勢力に抗してカムを回転させロックギヤとギヤプレートとの噛合を解除することが可能なセンターシャフトと、を備えたリクライニング装置であって、
    前記ロックギヤは3枚以下の枚数ごとに一組とされ、前記カムはこのロックギヤ各組に対して1枚づつ設けられ、この複数のカムは前記センターシャフトの軸方向に重ねられて配設されていることを特徴とするリクライニング装置。
  2. 前記ロックギヤは2枚ごとに一組とされ、その一組2枚のロックギヤは互いに略180°離れた位置に配置されていることを特徴とした請求項1に記載のリクライニング装置。
  3. 前記ロックギヤは3枚ごとに一組とされ、その一組3枚のロックギヤは互いに略120°離れた位置に配置されていることを特徴とした請求項1に記載のリクライニング装置。
  4. 前記ギヤプレートには、その内歯と同心の円周上に内歯より山高でロックギヤが乗り上げ可能な凸部が形成されており、前記複数組のうち一組のロックギヤに前記凸部に乗り上げる突起が設けられていることと、その一組以外のロックギヤには前記カムに押し付ける方向に付勢するバネが設けられていることと、を特徴とする請求項1〜3に記載のリクライニング装置。
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