JP2009285247A - 車両のシートリクライニング装置 - Google Patents

車両のシートリクライニング装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2009285247A
JP2009285247A JP2008141994A JP2008141994A JP2009285247A JP 2009285247 A JP2009285247 A JP 2009285247A JP 2008141994 A JP2008141994 A JP 2008141994A JP 2008141994 A JP2008141994 A JP 2008141994A JP 2009285247 A JP2009285247 A JP 2009285247A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cam
teeth
lock
pair
rotating
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008141994A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Matsuura
寛 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Jtekt Column Systems Corp
Original Assignee
Fuji Kiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fuji Kiko Co Ltd filed Critical Fuji Kiko Co Ltd
Priority to JP2008141994A priority Critical patent/JP2009285247A/ja
Publication of JP2009285247A publication Critical patent/JP2009285247A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Chairs For Special Purposes, Such As Reclining Chairs (AREA)

Abstract

【課題】荷重に対する強度を、ロックツースを4つ設けたのと同等にする。
【解決手段】シートクッションに結合された固定円盤5と、シートバックに結合され内周面に内歯ギヤ7aを有する回転円盤7と、固定円盤5に形成されたガイド溝5c,7cに沿って移動自在な一対のロックツース10および一対のサブカム11と、該ロックツース10に形成され内歯ギヤ7aに噛み合う外歯ギヤ10dと、ロックツース10に一体に形成されロックツース10の回転を伝える腕部10aと、サブカム11に一体に形成され腕部10aを介して回転力を受ける受け部11aと、ばねの回転付勢によりロックツース10およびサブカム11を半径方向外側へ押し出してロックさせるカム9と、操作レバー17を操作してカム9をロック解除方向へ回転させると一体に回転してロックツース10およびサブカム11を移動させるリリースプレート12とを備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両のシートリクライニング装置に関する。
車両のシートはシートクッションに対してシートバックが回動自在に設けられており、該シートバックを任意の位置でロックする車両のシートリクライニング装置が設けられている。
従来の車両のシートリクライニング装置としては、例えば特許文献1に記載のものが知られている。このシートリクライニング装置は、シートバックとシートクッションとのいずれか一方に結合された固定プレートに対して他方に結合された回動プレートが回動自在に設けられ、平行なガイド面の間に設けられた一対のスライドギヤがカム部材により半径方向外側へ押圧され、夫々のスライドギヤに形成された歯部がインターナルギヤに噛み合うことによりシートバックがロックされる。
しかし、スライドギヤがカム部材に押圧される位置がスライドギヤの中央部からは偏心した位置であるため、固定プレートに対して回動プレートが回転方向の荷重を受けると、スライドギヤが傾いて歯部とインターナルギヤとの噛み合いが適正に保持されず、大きな荷重が作用した場合に対応できない。
このため、特許文献2に記載のリクライニング装置が提案されている。このリクライニング装置は、固定円盤に対して回動自在に可動円盤を設け、固定円盤に十字形に形成した組付溝の夫々にスライドポールを設け、該スライドポールを半径方向外側へ押圧する回転カムが、スライドポールの両側の2箇所を押圧するようにしたものである。スライドポールを4つ設けたので、大きな荷重が作用した場合でも対応できる。
特許第3741607号公報 特開2002−85182号公報
ところが、特許文献2に記載の車両のシートリクライニング装置は、スライドポールが円周方向に4つ設けられているので、スライドポールの歯部が噛み合う「歯あり部分」と、噛み合わない「歯なし部分」とを可動円盤の内周面のラチェットに設けることが出来ない。即ち、シートバックの回動可能な角度は略180度であってそのうちの略90度をロック可能にし、残りの略90度をロック不可能にしなければならないが、ロック可能な略90度の部分をスライドポールの数だけ4つ分設けると360度全てに歯が形成されてしまい、ロック不可能な略90度の部分を設けることができない。
このため、スライドポールの歯部が噛み合わない部分を設けるために、シートバックがある回動位置にきたときに、4つのスライドポールが半径方向外側へ移動しないように規制する複雑な構成の規制手段を設けなければならない。
そこで本発明は、上記の課題を解決し、半径方向外側へ押圧されるロックツースを2つにして規制手段を不要としかつ強度がロックツースを4つにしたのと同等であって大きな荷重が作用した場合でも対応できる車両のシートリクライニング装置を提供することを目的とする。
請求項1に係る発明は、シートクッションと該シートクッションに対して回動自在なシートバックとのいずれか一方に結合された固定部材と、他方に結合され前記固定部材に対して回動自在な回動部材と、該回動部材に形成された円形凹部の内周面に形成された内歯と、前記回動部材と対向する前記固定部材の内面の円周方向の相互に略180度をなす位置に形成された半径方向のガイド溝と、該ガイド溝の夫々に移動自在に設けられた一対のロックツースと、該ロックツースの外側端に形成され前記内歯に噛み合う外歯と、前記ロックツースを半径方向外側へ押し出して前記外歯を前記内歯に噛合させ前記固定部材に対する前記回動部材の回動をロックするカムと、該カムをロック方向へ回転付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記カムをロック解除方向へ回転させる操作レバーと、前記カムのロック解除方向への回転により前記ロックツースを半径方向内側へ移動させて前記外歯と前記内歯との噛合を解除させるロック解除手段とを備えたシートリクライニング装置において、前記ロックツースには円周方向の両方向へ向かって円弧状に延びる扇形状の腕部が一体に形成され、前記固定部材の内面の円周方向での一対のロックツースの間には前記ガイド溝に対して略90度をなす半径方向の第2ガイド溝が形成され、該第2ガイド溝には前記カムがロック方向へ回動する際に前記カムにより押し出されて前記一対のロックツースの前記腕部の先端の間に入り込み前記ロックツースに作用する回転力を前記腕部を介して支持する一対のサブカムが設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、付勢手段の付勢力によりカムがロック方向へ回転付勢されており、カムがガイド溝にガイドされた一対のロックツースと第2ガイド溝にガイドされた一対のサブカムとを夫々半径方向外側へ押し出しているので、夫々のロックツースの外歯が回動部材の内歯に噛み合うと同時に夫々のサブカムが夫々の腕部の先端どうしの間に入り込んで当接しており、操作レバーを操作して付勢手段の付勢力に抗してカムをロック解除方向へ回転させると、ロック解除手段の作用により一対のロックツースと一対のサブカムとが半径方向中心側へ移動し、夫々のロックツースの外歯が回動部材の内歯から離れるためロック解除される。
固定部材に対して回動部材を相対的に回転させる回転力が作用すると、内歯と外歯との噛み合いを介して回動部材から夫々のロックツースに回転力が作用し、該回転力は固定部材のガイド溝によって支持される。また、この回転力は、腕部に当接するサブカムに作用し、該サブカムは固定部材の第2ガイド溝に嵌まり込んでいるので、ひとつのロックツースに加わる回転力は2つのガイド溝により分散して受けられることになる。更に、腕部の先端がサブカムに当接することによりロックツースの傾きが規制され、内歯と外歯との噛み合いが適正に保持される。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の車両のシートリクライニング装置において、前記ロック解除手段は、前記一対のロックツースおよび前記一対のサブカムに前記回動部材へ向って突出するピンが形成される一方、前記カムと一体に回動するロック解除用プレートが設けられており、該ロック解除用プレートには該ロック解除用プレートのロック解除方向への回転により前記夫々のピンを前記固定部材の中心へ向って移動させるカム面が形成されていることを特徴とする。
この発明によれば、操作レバーを操作して付勢手段の付勢力に抗してカムをロック解除方向へ回転させると、カムと共にロック解除用プレートがロック解除方向へ一体に回転し、カム面によりピンが押され、一対のロックツース及び一対のサブカムが固定部材の中心へ向って移動し、夫々のロックツースの外歯が回動部材の内歯から離れるのでロックが解除される。
請求項3に係る発明は、請求項1または2に記載の車両のシートリクライニング装置において、前記腕部の先端および該先端に当接する前記サブカムの受け部の当接面に夫々テーパが設けられていることを特徴とする。
この発明によれば、一対のロックツースが半径方向外側へ押し出されることにより腕部の先端どうしの間隔が大きくなる速さと対応して、腕部の先端どうしの間へ入り込むサブカムの一対の当接面どうしの間隔が大きくなるので、ロックツースとサブカムとがカムにより半径方向外側へ押し出される際の、サブカムの移動量を小さくできると共にサブカムの当接面とロックツースの腕部の先端との間の隙間を小さくすることができる。
請求項4に係る発明は、請求項1〜3のいずれかに記載の車両のシートリクライニング装置において、前記固定部材の内面に前記ガイド溝が形成されることにより前記固定部材の外面に略十字形の回り止め凸部が形成される一方、前記シートクッションまたは前記シートバックと一体のアームに略十字形の嵌合孔が形成され、該嵌合孔に前記回り止め凸部が嵌合されていることを特徴とする。
この発明によれば、固定部材の外面に形成された略十字形の回り止め凸部がアームに形成された略十字形の嵌合孔に嵌合され、アームと固定部材との固定が強固に行われる。
請求項1に係る車両のシートリクライニング装置によれば、ロックツースには円周方向の両方向へ向かって円弧状に延びる扇形状の腕部が一体に形成され、固定部材の内面の円周方向での一対のロックツースの間にはガイド溝に対して略90度をなす半径方向の第2ガイド溝が形成され、該第2ガイド溝にはカムがロック方向へ回動する際にカムにより押し出されて一対のロックツースの腕部の先端の間に入り込みロックツースに作用する回転力を腕部を介して支持する一対のサブカムが設けられているので、固定部材に対して回動部材を相対的に回転させる回転力が作用すると、内歯と外歯との噛み合いを介して回動部材から夫々のロックツースに回転力が作用し、該回転力は固定部材のガイド溝によって支持される。また、この回転力は、腕部に当接するサブカムに作用し、該サブカムは固定部材の第2ガイド溝に嵌まり込んでいるので、ひとつのロックツースに加わる回転力は2つのガイド溝により分散して受けられることになる。更に、腕部の先端がサブカムに当接することによりロックツースの傾きが規制され、内歯と外歯との噛み合いが適正に保持される。従って、ロック強度の向上と安定化を図ることができる。これにより、回転力を受ける受け力はロックツースを4つ設けた場合と同等になる。一方、ロックツースは2つなので、ロックツースを4つ設けた場合のようにロックツースを半径方向外側へ移動しないように規制する複雑な構成の規制手段を設ける必要はない。
請求項2に係る車両のシートリクライニング装置によれば、ロック解除手段は、一対のロックツースおよび一対のサブカムに回動部材へ向って突出するピンが形成される一方、カムと一体に回動するロック解除用プレートが設けられており、該ロック解除用プレートには該ロック解除用プレートのロック解除方向への回転により夫々のピンを固定部材の中心へ向って移動させるカム面が形成されているので、操作レバーを操作して付勢手段の付勢力に抗してカムをロック解除方向へ回転させると、カムと共にロック解除用プレートがロック解除方向へ一体に回転し、カム面によりピンが押され、一対のロックツース及び一対のサブカムが固定部材の中心へ向って移動し、夫々のロックツースの外歯が回動部材の内歯から離れるのでロックが解除される。
請求項3に係る車両のシートリクライニング装置によれば、一対のロックツースが半径方向外側へ押し出されることにより腕部の先端どうしの間隔が大きくなる速さと対応して、腕部の先端どうしの間へ入り込むサブカムの一対の当接面どうしの間隔が大きくなるので、ロックツースとサブカムとがカムにより半径方向外側へ押し出される際の、サブカムの移動量を小さくできると共にサブカムの当接面とロックツースの腕部の先端との間の隙間を小さくすることができる。従ってロックツースの傾き防止が確実に行われ、内歯と外歯との噛み合いが適正に保持され、サブカムによる腕部の回転力受けが確実に行われ、ロックツースの回転力受けが強固なものとなる。
請求項4に係る車両のシートリクライニング装置によれば、固定部材の内面に略十字形のガイド溝が形成されることにより、その結果として固定部材の外面に形成される略十字形の回り止め凸部をアームに形成された略十字形の嵌合孔に嵌合するので、新たに固定部材に回り止め凸部を形成する必要がない。
以下、本発明による車両のシートリクライニング装置の実施の形態を説明する。
(構成)
図11に示すように、座る部分であるシートクッション2が設けられ、該シートクッション2に対して背もたれ部分であるシートバック3が車両の前後方向へ回動可能に取り付けられている。シートクッション2にはクッション側アーム4を介して固定部材としての固定円盤5が結合される一方、シートバック3にはバック側アーム6を介して回動部材としての回転円盤7(図11には図示せず)が結合されている。そして、シートクッション2に対してシートバック3を車両の前方である左側へ向かって倒すように付勢する図示しないスプリングが設けられている。
前記固定円盤5および前記回転円盤7は、図1に示す車両用シートリクライニング装置1を構成している。車両用シートリクライニング装置1は、シートの左右の両側にそれぞれ配置されており、左右の車両用シートリクライニング装置1に個別に設けられて後述するカム9の軸孔9eに挿通された操作軸15の内端部どうしが、図示しない中空シャフトを介して連結されている。また、一方の操作軸15の外端部にはセレーション結合部を介して操作レバー17が取り付けられ、該操作レバー17に操作ノブ18が取り付けられている。
車両用シートリクライニング装置1の構造について説明する。図1のA−A矢視断面図を図2に示し、B−B矢視断面図を図3に示し、C−C矢視断面図を図4に示し、分解斜視図を図5に示す。図1,図5に示すように、固定円盤5には円盤の内部をプレスにより半抜きして円形凹部5aが形成される一方、回転円盤7は鍛造により円盤の外周部を筒状にして円形凹部7bが形成されると共に該筒状の部分の内周面には内歯としての内歯ギヤ7aが形成されている。そして、固定円盤5の円形凹部5aの内部に、回転円盤7が同軸状かつ相対回転自在に嵌め込まれている。これらの固定円盤5と回転円盤7との外周部がリング状のホルダ8によって挟持され、該ホルダ8により固定円盤5と回転円盤7とが軸方向に分離されることなく相対回転可能に保持されている。固定円盤5と回転円盤7との間であってその中央には回転式のカム9が配置され、該カム9を中心とする円周方向の4箇所には、半径方向へ移動自在な一対のロックツース10と一対のサブカム11とが交互に配置されている。即ち、以下のように構成されている。
回転円盤7と対向する固定円盤5の対向面である内面には、円周方向へ90度毎に第1ガイド溝5bと第2ガイド溝5cとが交互に配置され、夫々が半径方向に沿って形成されることにより十字形のガイド溝を構成している。これらのガイド溝は、エンボス加工により形成されている。第1ガイド溝5bは溝幅が大きく、該第1ガイド溝5bには一対のロックツース10が移動自在に設けられている。第2ガイド溝5cは溝幅が小さく、該第2ガイド溝5cには一対のサブカム11が移動自在に設けられている。
図5に示すように、前記ロックツース10は、略四角形のスライド部10aと、該スライド部10aの回転円盤7側に一体に形成された扇形状の腕部10bとによって構成されている。前記スライド部10aの側面は相互に平行に形成され、該側面間の幅寸法は前記一対の第1ガイド溝5bの幅寸法よりも僅かに小さい値に設定されている。前記腕部10bは前記ロックツース10の姿勢を保持するためのものであり、該腕部10bは円周方向の両方向へ向かって円弧状に延び前記サブカム11の位置まで略半円状に形成されている。腕部10bの中央部であってスライド部10aの外側端と対応する位置には前記内歯ギヤ7aに噛み合う外歯としての外歯ギヤ10cが形成されている。一方、腕部10bの中央部であってスライド部10aの中心側の面と対応する位置には、図3に示すように、後述するカム9によって押圧するための円弧状の被押圧面10fが形成されている。
図5に示すように、前記サブカム11は、略四角形のスライド部11aと、該スライド部11aの回転円盤7側に一体に形成された略台形状の受け部11bとによって構成されている。前記スライド部11aの側面は相互に平行に形成され、該側面間の幅寸法は前記一対の第2ガイド溝5cの幅寸法よりも僅かに小さい値に設定されている。前記受け部11bは、前記腕部10bの先端が当接することにより前記一対の腕部10bとで閉じたリングを構成する。受け部11bの両方の側面は前記腕部10bの先端が夫々当接する当接面11cであり、該当接面11cには前記スライド部11aに対して半径方向内側が広くなるように傾斜したテーパが設けられている。このようにテーパを設けたのは以下の理由による。一対のロックツース10が半径方向外側へ押し出されることにより前記腕部10bの先端どうしの間隔が次第に大きくなる。この大きくなる間隔と、両方の当接面11cのうちの腕部10bの先端どうしの間に位置する部分の距離とが略一致するように、一対の当接面11cどうしの間の距離および一対の当接面11cの角度が設定されている。これにより、一対のロックツース10および一対のサブカム11をカム9により半径方向外側へ移動させても、前記腕部10bの先端と前記受け部11bの当接面11cとの間に殆ど隙間が生じない。なお、現実には前記カム9と前記ロックツース10との当接が、前記腕部10bの先端と前記受け部11bとの当接よりも僅かに優先するように設定されている。受け部11bにおけるスライド部11aの中心側の面と対応する位置には、後述するカム9が押圧するための被押圧面11fが形成されている。
固定円盤5と回転円盤7との間には前記ロックツース10および前記サブカム11を半径方向外側へ押し出してロックするカム9が設けられている。該カム9は中央にスプライン部の形成された軸孔9eが設けられ、該カム9の相互に180度をなす位置には前記被押圧部10fを押圧することによりロックツース10を半径方向外側へ押し出す幅広の第1カム部9aが形成され、該第1カム部9aどうしの間には前記被押圧部11fを押圧することによりサブカム11を半径方向外側へ押し出す幅狭の第2カム部9bが形成されている。カム9は、図2において軸孔9eを中心として反時計方向(ロック方向R)へ回動させることにより、一対のロックツース10の外歯ギヤ10cを内歯ギヤ7aに噛合させ、これにより固定円盤5に対する回転円盤7の回動が規制され、シートクッション2に対してシートバック3が所定の角度位置で保持される。カム9を反時計方向(ロック方向R)へ回転付勢するため、付勢手段として図示しないばねが設けられている。
また、前記カム9を、ばねの付勢力に抗して図2の時計方向(ロック解除方向)へ回転させることにより前記ロックツース10および前記サブカム11を半径方向中心側へ強制的に移動させるロック解除手段が設けられている。即ち、以下のように構成されている。図5に示すように、前記一対のロックツース10および前記一対のサブカム11には、回転円盤7へ向って突出するピン10d,11dが形成されている。一方、前記カム9にはロック解除用プレートとしてのリリースプレート12が、該リリースプレート12に形成された孔12eに前記カム9に突設したピン9gを嵌合させることにより一体回転可能に設けられており、図4に示すように、該リリースプレート12には該リリースプレート12の時計方向(ロック方向Rとは反対方向)への回転により前記夫々のピン10d,11dを前記固定円盤7の中心へ向って移動させるカム面12b,12dが形成されている。即ち、リリースプレート12にはロック時とロック解除時とに前記ピン10d,11dが位置する部分を結ぶように略「く」の字形状のスリット12a,12cが夫々2つ形成され、該スリット12a,12cの屈曲した部分の内側がカム面12b,12dを構成している。
このほか、シートクッションに対するシートバックの回動可能な作動角は略180度であるが、この180度のうちのシートバックがロック可能な範囲であるロック可能角は略90度であり、ロックされないフリー角は残りの略90度である。そして、本実施の形態では回転円盤7の内周面の全周に内歯ギヤ7aが形成されているので、部分的に外歯ギヤ10cが内歯ギヤ7aに噛み合わないように構成する必要がある。このため、図5に示すように、ロックツース10における前記ピン10dよりも半径方向外側には四角形の移動突起部10eが形成される一方、図1,図4,図7に示すように、回転円盤7の内周面であって内歯ギヤ7aに対して軸方向へずれた位置には、前記移動突起部10eが半径方向外側へ向かって移動するのを規制するストッパ部7cが形成されている。該ストッパ部7cは、内周面から内側へ突出した円弧部分を円周方向に沿って90度毎に2箇所形成したものである。
前記のように固定円盤5の内面に十字形のガイド溝がエンボス加工により形成されており、これにより、固定円盤5の外面には略十字形の回り止め凸部5dが形成されている。一方、図11に示すように、シートクッションと一体のクッション側アーム4には、略十字形の嵌合孔4aが形成されている。そして、該嵌合孔4aに十字形の回り止め凸部5dが嵌合され、嵌合された部分が溶接結合されている。このほか、図5に示すように、他方の回転円盤7の外面には円形の回り止め凸部7dが円周方向に沿って6つ形成され、該回り止め凸部7dがバック側アーム6に形成された6つの図示しない嵌合孔に嵌合され、嵌合された部分が溶接結合されている。
(作用)
次に、車両のシートリクライニング装置の作用を説明する。
図9(a)に示すように、図示しないばねの付勢力によりカム9が時計方向(ロック方向R)へ回転付勢されており、該カム9が一対のロックツース10と一対のサブカム11とを半径方向外側へ押し出しているので、夫々のロックツース10の外歯ギヤ10cが回転円盤7の内歯ギヤ7aに噛み合うと同時に夫々のサブカム11と一体の受け部11bが夫々の腕部10bの先端どうしの間に入り込んでロック状態が保持されている。この状態から図11の操作レバー17を車体前方へ操作してばねの付勢力に抗してカム9を図9(a)の反時計方向(ロック方向Rとは反対方向)へ回転させると、図9(b)に示すように一対のロックツース10と一対のサブカム11との押し出しが解除されると同時に、反対方向から見た図10(b)に示すようにカム9と一体に回転するリリースプレート12が時計方向(ロック方向Rとは反対方向)へ回動し、カム面12b,12dがピン10d,11dを動かし、一対のロックツース10と一対のサブカム11とが半径方向中心側へ移動する。このため、図9(b)に示すように夫々のロックツース10の外歯ギヤ10cが回動部材の内歯ギヤ7aから離れ、ロック解除される。
シートバックをロックしたい範囲は略90度であり、この範囲では、図10(a)のようにロックツース10と一体の移動突起部10eが半径方向外側へ移動可能である。一方、ロックする必要のない残りの略90度の範囲では回転円盤7の内周面にストッパ部7cが形成されているので、移動突起部10eがストッパ部7cに当接して半径方向外側へ移動できず、ロックツース10の外歯ギヤ10cが回転円盤7の内歯ギヤ7aに噛み合うことはなく、シートバックがロックされることはない。
腕部10bの先端と受け部11bとの間に僅かな隙間が生じたとしても、ロックツース10とカム9との接点と腕部10bの先端との間の長さが前記隙間に対して十分に大きいため、前記隙間によるロックツース10の傾き角度は十分に小さくなり、ロックツース10の姿勢を保持させるのに寄与する。図10(a)(b)からピン10d,11dの移動量を見るとわかるように、ロックツース10の移動量に対し、サブカム11の移動量が大きくなっている。そして、ロックする際にはサブカム11がロックツース10よりも後に半径方向外側への移動を開始し、ロック解除する際にはサブカム11がロックツース10よりも先に半径方向内側への移動を開始する。
この発明によれば、固定円盤5に対して回転円盤7を相対的に回転させる回転力が作用すると、内歯ギヤ7aと外歯ギヤ10cとの噛み合いを介して回転円盤7から夫々のロックツース10に回転力が作用し、該回転力は固定円盤5の第1ガイド溝5bによって支持される。また、この回転力は、腕部10bに当接するサブカム11に作用し、該サブカム11は固定円盤5の第2ガイド溝5cに嵌まり込んでいるので、ひとつのロックツース10に加わる回転力は2つのガイド溝により分散して受けられることになる。また、腕部10bの先端がサブカム11に当接することによりロックツース10の傾きが規制され、内歯ギヤ7aと外歯ギヤ10cとの噛み合いが適正に保持される。従って、ロック強度の向上と安定化を図ることができる。これにより、回転力を受ける受け力はロックツースを4つ設けた場合と同等になる。一方、ロックツースは2つなので、ロックツースを4つ設けた場合のようにロックツースを半径方向外側へ移動しないように規制する複雑な構成の規制手段を設ける必要はない。
この発明によれば、操作レバー17を操作してばねの付勢力に抗してカム9をロック解除方向へ回転させると、図10(b)に示すようにカム9と共にリリースプレート12が反時計方向(ロック方向Rとは反対方向)へ一体に回転し、カム面12b,12dによりピン10d,11dが押され、一対のロックツース10及び一対のサブカム11が固定円盤5の中心へ向って移動し、図9(b)に示すように夫々のロックツース10の外歯ギヤ10cが回転円盤7の内歯ギヤ7aから離れるのでロックが解除される。
この発明によれば、図9(a)(b)において、一対のロックツース10が半径方向外側へ押し出されることにより腕部10bの先端どうしの間隔が大きくなる速さと対応して、腕部10bの先端どうしの間へ入り込むサブカム11の一対の当接面11cどうしの間隔が大きくなるので、ロックツース10とサブカム11とがカム9により半径方向外側へ押し出される際のサブカム11の半径方向への移動量を小さくできると共にサブカム11の当接面11cとロックツース10の腕部10bの先端との間の隙間を小さくすることができる。従ってロックツース10の傾き防止が確実に行われ、内歯ギヤ7aと外歯ギヤ10cとの噛み合いが適正に保持され、サブカム11による腕部10bの回転力受けが確実に行われ、ロックツース10の回転力受けが強固なものとなる。
この発明によれば、固定円盤5の内面に略十字形のガイド溝が形成されることにより、その結果として固定円盤5の外面に形成される略十字形の回り止め凸部5dをクッション側アーム4に形成された略十字形の嵌合孔4aに嵌合するので、新たに固定円盤5に回り止め凸部を形成する必要がない。
なお、本実施の形態では回転円盤7の全周に内歯ギヤ7aを形成し、ロックツース10とサブカム11とにピン10d,11dを設けると共に回転円盤7の内周面に90度毎にストッパ部7cを形成することによりロックツース10の移動を規制する規制手段を設けて噛合いが生じない部分を設けているが、回転円盤7に90度毎に内歯ギヤ7aのない部分を形成して規制手段を省略することもできる。また、ロック解除手段としてロック解除用プレートを設けたが、その他の構成を採用することもできる。更に、受け部11bの一対の当接面11cにテーパを設けたが、テーパを設けることなく平行面を形成し、一対のロックツース10の外歯ギヤ10cが内歯ギヤ7aに完全に噛み合うと腕部10bの先端どうしの間へ受け部11bが入り込むようにしてもよい。また更に、本実施の形態と同様にサブカム11を一対設け、受け部11bを半径方向外側へ付勢するため、被押圧部11fを押圧する付勢手段を別個に設けてもよい。この様な構成を採用すると、受け部11bの当接面11cと腕部10bの先端との間の隙間を無くすことができ、ロックツース10の傾きを完全に防止することができ、更なるロック強度の向上と安定化を図ることができる。また更に、シートクッションと一体のクッション側アームに略十字形の嵌合孔を形成して該嵌合孔に固定円盤の略十字形の回り止め凸部を嵌合させた場合を示したが、シートバックと一体のバック側アームに略十字形の嵌合孔を形成して該嵌合孔に固定円盤の略十字形の回り止め凸部を嵌合させるようにしてもよい。また更に、固定円盤5の内面にガイド溝5b,5cを形成することにより外面に形成された部分を回り止め凸部5dとしたが、ガイド溝5b,5cを形成した部分の外面に更に外方へ突出する複数の円形の回り止め凸部を形成する一方、クッション側アーム4の対応する位置に複数の円形孔を形成し、両者を嵌合させて結合してもよい。
このほか、ロックツース10について、外歯ギヤ10cや被押圧面10fを腕部10bに形成したが、これらをスライド部10aに形成することもできる。また、サブカム11について、被押圧面11fを受け部11bに形成したが、スライド部11aに形成することもできる。
車両のシートリクライニング装置の断面図(図4のD−D矢視図)(実施の形態)。 図1のA−A矢視図(実施の形態)。 図1のB−B矢視図(実施の形態)。 図1のC−C矢視図(実施の形態)。 車両のシートリクライニング装置の分解斜視図(実施の形態)。 一部組み立てて示す分解斜視図(実施の形態)。 回転円盤を一部破断して示す斜視図(実施の形態)。 固定円盤を除去した状態の車両のシートリクライニング装置の断面図(実施の形態)。 図8のE矢視図に係り、(a)はロック状態の説明図、(b)はロック解除状態の説明図(実施の形態)。 図8のF−F矢視図に係り、(a)はロック状態の説明図、(b)はロック解除状態の説明図(実施の形態)。 シートの構成図(実施の形態)。
符号の説明
1…シートリクライニング装置
4…クッション側アーム
4a…嵌合孔
5…固定円盤(固定部材)
5b…第1ガイド溝(ガイド溝)
5c…第2ガイド溝(第2ガイド溝)
5d…回り止め凸部
6…バック側アーム
7…回転円盤(回動部材)
7a…内歯ギヤ(内歯)
9…カム
10…ロックツース
10b…腕部
10c外歯ギヤ(外歯)
10d,11d…ピン
11…サブカム
11b…受け部
11c…当接面
12…リリースプレート(ロック解除用プレート,ロック解除手段)
12b,12d…カム面
17…操作レバー

Claims (4)

  1. シートクッションと該シートクッションに対して回動自在なシートバックとのいずれか一方に結合された固定部材と、他方に結合され前記固定部材に対して回動自在な回動部材と、該回動部材に形成された円形凹部の内周面に形成された内歯と、前記回動部材と対向する前記固定部材の内面の円周方向の相互に略180度をなす位置に形成された半径方向のガイド溝と、該ガイド溝の夫々に移動自在に設けられた一対のロックツースと、該ロックツースの外側端に形成され前記内歯に噛み合う外歯と、前記ロックツースを半径方向外側へ押し出して前記外歯を前記内歯に噛合させ前記固定部材に対する前記回動部材の回動をロックするカムと、該カムをロック方向へ回転付勢する付勢手段と、該付勢手段の付勢力に抗して前記カムをロック解除方向へ回転させる操作レバーと、前記カムのロック解除方向への回転により前記ロックツースを半径方向内側へ移動させて前記外歯と前記内歯との噛合を解除させるロック解除手段とを備えたシートリクライニング装置において、
    前記ロックツースには円周方向の両方向へ向かって円弧状に延びる扇形状の腕部が一体に形成され、
    前記固定部材の内面の円周方向での一対のロックツースの間には前記ガイド溝に対して略90度をなす半径方向の第2ガイド溝が形成され、該第2ガイド溝には前記カムがロック方向へ回動する際に前記カムにより押し出されて前記一対のロックツースの前記腕部の先端の間に入り込み前記ロックツースに作用する回転力を前記腕部を介して支持する一対のサブカムが設けられていることを特徴とする車両のシートリクライニング装置。
  2. 前記ロック解除手段は、前記一対のロックツースおよび前記一対のサブカムに前記回動部材へ向って突出するピンが形成される一方、前記カムと一体に回動するロック解除用プレートが設けられており、該ロック解除用プレートには該ロック解除用プレートのロック解除方向への回転により前記夫々のピンを前記固定部材の中心へ向って移動させるカム面が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の車両のシートリクライニング装置。
  3. 前記腕部の先端および該先端に当接する前記サブカムの受け部の当接面に夫々テーパが設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の車両のシートリクライニング装置。
  4. 前記固定部材の内面に前記ガイド溝が形成されることにより前記固定部材の外面に略十字形の回り止め凸部が形成される一方、前記シートクッションまたは前記シートバックと一体のアームに略十字形の嵌合孔が形成され、該嵌合孔に前記回り止め凸部が嵌合されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の車両のシートリクライニング装置。
JP2008141994A 2008-05-30 2008-05-30 車両のシートリクライニング装置 Pending JP2009285247A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008141994A JP2009285247A (ja) 2008-05-30 2008-05-30 車両のシートリクライニング装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008141994A JP2009285247A (ja) 2008-05-30 2008-05-30 車両のシートリクライニング装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2009285247A true JP2009285247A (ja) 2009-12-10

Family

ID=41455030

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008141994A Pending JP2009285247A (ja) 2008-05-30 2008-05-30 車両のシートリクライニング装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2009285247A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014073707A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Shiroki Corp シートリクライニング装置
CN106335411A (zh) * 2016-08-31 2017-01-18 宁波志海汽车部件科技发展有限公司 一种汽车座椅调角器
JP7424197B2 (ja) 2020-05-13 2024-01-30 トヨタ紡織株式会社 乗物用シートリクライニング装置

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014073707A (ja) * 2012-10-02 2014-04-24 Shiroki Corp シートリクライニング装置
CN106335411A (zh) * 2016-08-31 2017-01-18 宁波志海汽车部件科技发展有限公司 一种汽车座椅调角器
JP7424197B2 (ja) 2020-05-13 2024-01-30 トヨタ紡織株式会社 乗物用シートリクライニング装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5051165B2 (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP5125836B2 (ja) シートリクライニング装置
JP5558975B2 (ja) リクライニング装置
JP5098867B2 (ja) シートリクライニング装置
JP3804453B2 (ja) リクライニング装置
EP1908373B1 (en) Lock device and seat reclining device
US7562935B2 (en) Seat reclining apparatus
JP2006204896A (ja) リクライニング装置
JP2009285246A (ja) 車両のシートリクライニング装置
JP2012200483A (ja) リクライニング装置
JP5644288B2 (ja) リクライニング装置
JP4497069B2 (ja) 継手装置
JP2009285247A (ja) 車両のシートリクライニング装置
JP2003009978A (ja) シートリクライニング装置
JP4802632B2 (ja) 継手装置
JP5626876B2 (ja) リクライニング装置
JP4255811B2 (ja) リクライニング装置
JP2012062016A (ja) リクライニング装置
JP5817436B2 (ja) リクライニング装置
JP2013132348A (ja) リクライニング装置
JP5638909B2 (ja) リクライニング装置
JP2009055984A (ja) 車両用シートリクライニング装置
JP2007151728A (ja) リクライニング装置
JP2009201847A (ja) 車両のシートリクライニング装置
JP2013163474A (ja) リクライニング装置