JP4824330B2 - 高分子成形体 - Google Patents

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Description

本発明は、高分子成形体特に傷つき性、耐磨耗性に優れた熱可塑性エラストマー成形体を提供することにある。
自動車部品、工業機械部品、電気・電子部品、建築材料等に用いられるゴム弾性を必要とする部品又は部位には、従来から種々の材料が用いられている。多くは、その傷つき性や耐磨耗性が良いことから加硫ゴムや塩ビが用いられてきた。ところが近年の環境問題を考慮して、リサイクル性、軽量化や汎用の樹脂と同様の作業性を行えるオレフィン系熱可塑性エラストマーが幅広く用いられるようになった。
しかしながら、加硫ゴムや塩ビに比較して熱可塑性エラストマーの耐傷つき性や耐磨耗性は十分でない。その改良として、特開平10−291418のようにオレフィン系熱可塑性エラストマーの表層に高分子量ポリエチレンなど摺動性の優れる材料を積層して耐傷つき性や耐磨耗性を改良したりしているが、表層に非常に硬度の高い材料を積層する必要があり、感触が硬くなってしまう欠点があった。また、熱可塑性エラストマー組成物の耐傷つき性及び耐磨耗性を改良するため、耐傷つき性及び耐磨耗性に優れるスチレン系エラストマーを添加する方法もあるが十分な効果が得られていない。さらに特開2002−265747のように表皮にスチレン系ゴムを含む熱可塑性エラストマーのスラッシュ成形を行い積層するなど行われているが、この場合も十分な耐磨耗性、耐傷つき性が得られていない。
特開平10−291418号公報 特開2002−265747号公報
本発明は、上記のような問題点を解決しようとするものであって、特定の表面深さ領域のみ完全架橋したゴム粒子を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体または樹脂成分を含有せず、特定の表面深さ領域のみ完全架橋した表面層を含有する2層以上のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体であり、耐傷つき性及び耐磨耗性に優れ、また、柔軟性も維持できる高分子成形体を提供することを目的としている。
本発明の高分子成形体は、エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子と結晶性ポリオレフィンとを含有するオレフィン系熱可塑性エラストマーを含み、表面から少なくとも0.01mmの深さ迄のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子が完全架橋されており、内部に部分架橋されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子を含有する。完全架橋された部分の沸騰キシレン中で抽出されるゴム成分は、3重量%未満である。また、参考の高分子成形体は、完全架橋されたゴム層であり結晶性ポリオレフィンを含まない表面層と、部分架橋されたゴム粒子を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマーである内部とを有する。本発明の高分子成形体は、表面に架橋剤を塗布し架橋処理を行うことにより製造される。
本発明に係る高分子成形体はある特定深さの成形体表面部分のみに完全架橋ゴム粒子を含有しているので、非常に耐傷つき性、耐磨耗性に優れ、本来持っている熱可塑性エラストマーの成形性やリサイクル性が失われない成形体である。
以下、本発明に係る高分子成形体について具体的に説明する。
本発明の高分子成形体でのオレフィン系熱可塑性エラストマーは、結晶性ポリオレフィン樹脂とゴムとを含有している。
本発明に用いられる結晶性ポリオレフィン樹脂は、炭素原子数2〜20のα- オレフィンの単独重合体または共重合体である。具体的に炭素原子数2〜20のα−オレフィンとしては、エチレン、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチルデセン-1、11- メチルドデセン-1、12- エチルテトラデセン-1などが挙げられる。中でも、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましい。とりわけプロピレンが好ましい。
これらのα- オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いられる。
本発明で用いられるゴムとしては、特に限定はないが、たとえばエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム、エチレン・α- オレフィン共重合体ゴムが挙げられる。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、エチレン、炭素原子数3〜20のα- オレフィンおよび非共役ポリエンからなるオレフィン系ゴムである。
炭素原子数3〜20のα- オレフィンとしては、具体的には、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、1-トリデセン、1-テトラデセン、1-ペンタデセン、1-ヘキサデセン、1-ヘプタデセン、1-ノナデセン、1-エイコセン、9-メチルデセン-1、11- メチルドデセン-1、12- エチルテトラデセン-1などが挙げられる。中でも、プロピレン、1-ブテン、4-メチルペンテン-1、1-ヘキセン、1-オクテンが好ましい。とりわけプロピレンが好ましい。
これらのα- オレフィンは、単独で、または2種以上組合わせて用いられる。
また、非共役ポリエンとしては、具体的には、
1,4-ヘキサジエン、3-メチル-1,4- ヘキサジエン、4-メチル-1,4- ヘキサジエン、5-メチル-1,4- ヘキサジエン、4,5-ジメチル-1,4- ヘキサジエン、7-メチル-1,6- オクタジエン、8-メチル-4- エチリデン-1,7- ノナジエン、4-エチリデン-1,7- ウンデカジエン等の鎖状非共役ジエン;
メチルテトラヒドロインデン、5-エチリデン-2- ノルボルネン、5-メチレン-2- ノルボルネン、5-イソプロピリデン-2- ノルボルネン、5-ビニリデン-2- ノルボルネン、6-クロロメチル-5- イソプロペニル-2- ノルボルネン、5-ビニル-2- ノルボルネン、5-イソプロペニル-2- ノルボルネン、5-イソブテニル-2- ノルボルネン、シクロペンタジエン、ノルボルナジエン等の環状非共役ジエン;
2,3-ジイソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-エチリデン-3- イソプロピリデン-5- ノルボルネン、2-プロペニル-2,2- ノルボルナジエン、4-エチリデン-8- メチル-1,7- ナノジエン等のトリエンなどが挙げられる。中でも、5-エチリデン-2- ノルボルネン、5-ビニル-2- ノルボルネン、シクロペンタジエン、4-エチリデン-8- メチル-1,7- ナノジエンが好ましい。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、エチレンから誘導される構成単位含量(エチレン含量)が50モル%以上、通常50〜90モル%、好ましくは60〜85モル%であり、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから誘導される構成単位含量(α- オレフィン含量)が50モル%以下、通常50〜10モル%、好ましくは40〜15モル%であり、非共役ポリエン含量がヨウ素価で通常0.1〜30、好ましくは0.1〜25である。ただし、エチレン含量とα- オレフィン含量の合計は100モル%とする。なお、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムの組成は、13C−NMRによる測定で求められる。
本発明で用いられるエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体は、その製造の際に軟化剤好ましくは鉱物油系軟化剤を配合した、いわゆる油展ゴムであってもよい。鉱物油系軟化剤としては、従来公知の鉱物油系軟化剤たとえばパラフィン系プロセスオイルなどが挙げられる。
また、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムのムーニー粘度[ML1+4(100℃)]は、通常10〜250、好ましくは30〜150である。
上記のようなエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムは、従来公知の方法により製造することができる。
また、本発明のエチレンとα- オレフィンと必要に応じて非共役ポリエンとの共重合体ゴムとしては、エチレンと炭素原子数3〜20、好ましくは3〜12、さらに好ましくは3〜8のα- オレフィンとを共重合したエチレン・α- オレフィン共重合体ゴムを用いることもできる。
このようなエチレン・α- オレフィン共重合体としては、具体的には、エチレン・プロピレン共重合体ゴム(EPR)、エチレン・1-ブテン共重合体ゴム(EBR)、エチレン・1-オクテン共重合体ゴム(EOR)などを挙げることができる。
エチレン・α- オレフィン共重合体ゴムを構成するα- オレフィンは、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを構成するα- オレフィンと同じである。共重合体ゴムは、エチレンから誘導される構成単位含量(エチレン含量)が50モル%以上、通常50〜90モル%、好ましくは60〜85モル%であり、炭素原子数3〜20のα- オレフィンから誘導される構成単位含量(α- オレフィン含量)が50モル%以下、通常50〜10モル%、好ましくは40〜15モル%である。
ゴム成分は単独で用いても、2種以上のゴム成分を用いてもよい。
1種以上のエチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムを用いてもよく、1種以上のエチレン・α- オレフィン共重合体ゴムを用いてもよい。
また、両者を併用してもよい。その場合、比率については、特に制限はないが、たとえばエチレン・α- オレフィン共重合体ゴムは、エチレン・α- オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴムおよびエチレン・α- オレフィン共重合体ゴムの合計量100重量部に対して、50重量部以下、通常は10〜50重量部の量で用いられる。
オレフィン系熱可塑性エラストマー中のゴムは、結晶性ポリオレフィン樹脂、ゴムおよび軟化剤の合計100重量%に対して、好ましくは5〜80重量%、より好ましくは10〜75重量%、さらに好ましくは20〜70重量%の割合で用いられる。
ゴムを上記範囲内の割合で用いると、成形性や成形品の表面外観に優れ、熱可塑性エラストマーとして適度な柔らかさ(硬さ)、ゴム弾性を有する成形体を形成することができる熱可塑性エラストマーが得られる。
本発明での高分子成形体は、表面から少なくとも0.01mmの深さ迄、より好ましくは少なくとも0.03mmの深さ迄のゴム粒子が完全架橋されており、内部に部分架橋されたゴム粒子を含有する。完全架橋とは、特開−99156で記述されているように、沸騰キシレン中で抽出されるゴム成分が3重量%未満で架橋されたことをいう。このような完全架橋体の表面からの深さについては、好ましくは表面から0.01mmないし表面から0.5mmの間であり、更に好ましくは表面から0.03mmないし表面から0.3mmの間である。
このような成形品表面に完全架橋のゴム粒子を含有するオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体を製造する方法としては、架橋剤を成形品表面に塗布し、架橋剤の分解温度以上で加熱処理する方法、表面に電子線あるいはマイクロ波を照射し架橋する方法など通常の架橋方法であれば特に限定はしない。架橋剤としては、たとえばイオウ、イオウ化合物、有機過酸化物、フェノール樹脂等のフェノール系加硫剤などが挙げられる。
また、本発明のオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体は、樹脂成分を含有せず表面から少なくとも0.01mmの深さ迄、より好ましくは少なくとも0.03mmの深さ迄完全架橋したゴム粒子である表層を含有する2層以上のものであっても良い。このような完全架橋体のある表面深さについては、好ましくは表面から0.01mmないし表面から0.5mmの間であり、更に好ましくは表面から0.03mmないし表面から0.3mmの間である。この場合、2層以上の積層体を製造する方法としては、押出し機、プレス成形機での積層などが考えられる。好ましくは、押出し機にて積層し、架橋剤を成形品表面に塗布し、架橋剤の分解温度以上で加熱処理する方法、表面に電子線あるいはマイクロ波を照射し架橋する方法など通常の架橋方法で行う。上記の架橋剤としては、たとえばイオウ、イオウ化合物、有機過酸化物、フェノール樹脂等のフェノール系加硫剤などが挙げられる。
イオウとしては、具体的には、粉末イオウ、沈降イオウ、コロイドイオウ、表面処理イオウ、不溶性イオウなどが挙げられる。イオウ化合物としては、具体的には、塩化イオウ、二塩化イオウ、高分子多硫化物などが挙げられる。また、加硫温度で活性イオウを放出して加硫するイオウ化合物、たとえばモルフォリンジスルフィド、アルキルフェノールジスルフィド、テトラメチルチウラムジスルフィド、ジペンタメチレンチウラムテトラスルフィド、ジメチルジチオカルバミン酸セレンなども使用することができる。
有機過酸化物としては、具体的には、ジクミルペルオキシド、ジ-tert-ブチルペルオキシド、2,5-ジメチル-2,5- ジ-(tert- ブチルペルオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5- ジ(tert- ブチルペルオキシ)ヘキシン-3、1,3-ビス(tert- ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1-ビス(tert- ブチルペルオキシ)-3,3,5-トリメチルシクロヘキサン、n-ブチル-4,4- ビス(tert- ブチルペルオキシ)バレレート、ベンゾイルペルオキシド、p-クロロベンゾイルペルオキシド、2,4-ジクロロベンゾイルペルオキシド、tert- ブチルペルオキシベンゾエート、tert- ブチルペルベンゾエート、tert- ブチルペルオキシイソプロピルカーボネート、ジアセチルペルオキシド、ラウロイルペルオキシド、tert- ブチルクミルペルオキシドなどが挙げられる。中でも結晶性ポリオレフィンの融点以下の分解温度であるものが好ましい。
塗布方法としては、スプレー等の噴霧、ハケなどを使用しても良く、特に限定はしない。また、加熱温度は、140〜300℃の温度で1〜20分間加熱することにより、完全架橋したゴム粒子を製造することができる。また、加熱方法としては、熱空気、ガラスビーズ流動床、溶融塩槽(LCM)、PCM(Powder Curing MediumまたはPowder Curing Method)、UHF(極超短波電磁波)、スチーム等の加熱手段を用いることができる。
また、電子線については、10〜200kGy程度の範囲で照射する。
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体はある特定深さの成形体表面部分のみに完全架橋ゴム粒子を含有しているので、非常に耐傷つき性、耐磨耗性に優れ、本来持っている熱可塑性エラストマーの成形性やリサイクル性が失われない成形体である。
本発明に係るオレフィン系熱可塑性エラストマー成形体は、たとえば、グラスランチャネル、ウェザーストリップスポンジ、ボディパネル、ステアリングホイール、サイドシールド等の自動車部品;靴底、サンダル等の履物;電線被覆ゴム、コネクター、キャッププラグ等の電気部品;上水板、騒音防止壁等の土木資材;ゴルフクラブグリップ、野球バットグリップ、水泳用フィン、水中眼鏡等のレジャー用品;ガスケット、防水布、ガーデンホース、ベルト等の雑品などに広く利用することができる。
[参考例1]
(ゴムの調製)
原料ゴムとして油展エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネン共重合体ゴム(エチレン含量:78モル%、プロピレン含量:22モル%、ヨウ素価:13、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]63、油展量:ゴム100重量部に対してパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名 PW−380)を10重量))(以下、EPT−1と略す。)130重量部、FEF級カーボンブラック[旭カーボン(株)製、商品名 旭#60G]185重量部と、炭酸カルシウム[白石カルシウム(株)、商品名 ホワイトンSB]30重量部、軟化剤[出光興産(株)製、商品名 PW−380]82重量部と、ステアリン酸1重量部と、亜鉛華3号5重量部とを、容積1.7リットルのバンバリーミキサー[(株)神戸製鋼所製、BB−2形ミキサー]で混練した。
混練方法は、まず原料ゴムを1分素練りし、次いで、カーボンブラック、軟化剤、ステアリン酸、亜鉛華3号、活性剤を入れ2分間混練した。その後、ラムを上昇させ掃除を行ない、更に2分間混練しゴム配合物(I)1670gを得た。この混練は充填率75%で行ない、更に同様の手順により、3バッチ混練し、合計5010gを得た。
得られたゴム配合物(I)から3670gを秤量し、14インチロール(日本ロール(株)製)(前ロールの表面温度60℃、後ロールの表面温度60℃、前ロールの回転数16rpm、後ロールの回転数18rpm)に巻き付けて、そのゴム配合物(I)に、イオウ1.5重量部、2-メルカプトベンゾチアゾール[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーM]0.5重量部、トラメチルチウラム[三新化学工業(株)製、商品名 サンセラーTT]1.0重量部を添加し、14インチオープンロール(日本ロール(株)製、ロール温度60℃)で7分間混練し、ゴム配合物(II)を得た。
[参考例2]
油展エチレン・プロピレン・5-エチリデン-2- ノルボルネン共重合体ゴム[エチレン含量:78モル%、プロピレン含量:22モル%、ヨウ素価:13、ムーニー粘度[ML1+4(100℃)]74、軟化剤(D)(油展量):ゴム100重量部に対してパラフィン系プロセスオイル(出光興産(株)製、商品名 PW−380)を40重量部]70重量部と樹脂(B)としてプロピレン単独重合体(MFR=13g/10分(230℃、2.16kgf)30重量部、カーボンブラックマスターバッチ(カーボンブラック40重量%、低密度ポリエチレン60重量%)2.5重量部、
酸化防止剤としてフェノール系酸化防止剤[日本チバガイギー(株)製、商品名 イルガノックス1010]0.1重量部と、
耐候剤としてジアゾ系耐候安定剤[日本チバガイギー(株)製、商品名 チヌビン326]0.1重量部とHALS系耐候安定剤[三共(株)製、商品名 Sanol LS−770]0.05重量部、
滑剤として脂肪酸アミド系滑剤[ライオン(株)製、商品名アーモスリップCP] 0.3重量部
架橋剤として有機過酸化物[日本油脂(株)製、商品名 パーヘキサ25B]0.24重量部と、
架橋助剤としてジビニルベンゼン(DVB)0.18重量部と
をヘンシェルミキサーで充分混合し、押出機[品番 TEM−50、東芝機械(株)製、L/D=40、シリンダー温度:C1〜C2 120℃、C3〜C4 140℃、C5〜C6 160℃、C7〜C8 200℃、C9〜C12 220℃、ダイス温度:210℃、スクリュー回転数:200rpm、押出量:40kg/h]にてパラフィン系プロセスオイル[出光興産(株)製、商品名 PW−100]20重量部をシリンダーに注入しながら造粒を行ない、熱可塑性エラストマー組成物のペレットを得た。出来た熱可塑性エラストマー組成物のMFRは、25g/10min(230℃、10kg荷重)であった。
[実施例1]
田辺プラスチック機械(株)社製50mmφ押出機にてベルト状ダイスを設置し、C1/C2/C3/C4/C5/H/D=160/170/180/190/190/190/190の温度条件で、参考例2で得られた熱可塑性エラストマーの厚み2mmのベルトを成形した。前記成形品にカヤカルボンMC(ビス(3−メトキシ ブチル)パーオキシジカーボネイトのトルエンによる50%希釈品:化薬アクゾ(株)社製)を成形品表面に塗布し、窒素雰囲気のオーブン中に120℃、24時間加熱処理し、熱可塑性エラストマー成形体を得た。
前記、成形体の表面から深さ0.01mmの部分までを切削し、325メッシュの金網(鉄製)にくるみ、140℃、キシレンにて溶解成分中のゴム成分量を調査した。その結果、溶解成分中のエチレン成分量をFT−IRにより特性し、ゴム成分量を調査した。その結果、溶解成分中のゴム成分は、成形体の切削したゴム成分含有量に対して2.5wt%であった。
柔軟性の指標として、成形品表面の硬度を測定した。硬度の測定は、JIS K6301に準拠し、出来た成形品を4枚重ねて、押針接触後直ちに目盛りを読み取った。その結果、ショアーA硬度は81であった。
参考
田辺プラスチック機械(株)社製50mmφ押出機にてベルト状ダイスを設置し、C1/C2/C3/C4/C5/H/D=160/170/180/190/190/190/190の温度条件で、参考例2で得られた熱可塑性エラストマーの2mmのベルトを成形し、(株)三葉製作所社製50mmφ押出し機にてベルト状ダイスを設置し、C1/C2/C3/D=50/60/70/80にて参考例1で得られたゴム配合物(II)の0.1mmのベルトを成形し、前記熱可塑性エラストマーの2mmのベルトにダイ外積層した。
前記積層体をオーブン中に120℃、24時間加熱処理し、熱可塑性エラストマー成形体を得た。
前記、成形体の表面から深さ0.1mmの部分までを切削し、325メッシュの金網(鉄製)にくるみ、140℃、キシレンにて溶解成分中のゴム成分量を調査した。その結果、溶解成分中のエチレン成分量をFT−IRにより特性し、ゴム成分量を調査した。その結果、溶解成分中のゴム成分は、成形体の切削したゴム成分含有量に対して1.2wt%であった。
柔軟性の指標として、成形品表面の硬度を測定した。硬度の測定は、JIS K6301に準拠し、出来た成形品を4枚重ねて、押針接触後直ちに目盛りを読み取った。その結果、ショアーA硬度は78であった。

Claims (5)

  1. エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子と結晶性ポリオレフィンとを含有するオレフィン系熱可塑性エラストマーの成形体の表面に架橋剤を塗布し架橋処理を行うことにより製造され
    表面から少なくとも0.01mmの深さ迄のエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子が、沸騰キシレン中で抽出される量が3重量%未満となるまで完全架橋されており、内部に部分架橋されたエチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子を含有する高分子成形体。
  2. 前記架橋剤が、有機過酸化物である請求項に記載の高分子成形体。
  3. 前記オレフィン系熱可塑性エラストマーが、更に、軟化剤を含有し、
    前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子の含有量が、前記結晶性ポリオレフィン、前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子、及び前記軟化剤の合計量100重量%に対し、20〜70重量%である請求項1又は請求項2に記載の高分子成形体。
  4. 前記エチレン・α−オレフィン・非共役ポリエン共重合体ゴム粒子は、
    エチレンから誘導される構成単位含量が60〜85モル%であり、炭素原子数3〜20のα−オレフィンから誘導される構成単位含量が40〜15モル%であり(但し、エチレンから誘導される構成単位含量と炭素原子数3〜20のα−オレフィンから誘導される構成単位含量との合計量を100モル%とする)、
    非共役ポリエンから誘導される構成単位含量がヨウ素価で0.1〜25である請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の高分子成形体。
  5. 前記結晶性ポリオレフィンが、炭素原子数2〜20のα−オレフィンの単独重合体または共重合体である請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の高分子成形体。
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