JP4824305B2 - ゲル状メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、肌に保湿効果を与えるゲル状メイクアップ化粧料に関するものであり、更に詳しくは、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状メイクアップ化粧料に関するものである。
リン脂質は生体膜の構成成分として知られており、皮膚への親和性が良好で、安全性の高い化粧品基材として利用されてきた。通常リン脂質を水に分散させると、リン脂質の親水基と親油基が配向するため球状(リポソーム)構造となる。このため、少量のリン脂質では水に対してリン脂質が拡がって分散しないためゲル構造となることは出来ない。また、多量のリン脂質を使用すれば、ゲル構造となることが出来るが、膜厚感やべたつきが生じ、使用感上好ましくなかった。これに対して、水素添加リン脂質とHLB12以下のポリオキシエチレンアルキルエーテル系/HLB8以下のポリオキシエチレン硬化ヒマシ油系のノニオン性界面活性剤と水とを組み合わせたゲル状組成物が提案されている(特許文献1参照)。このゲル状組成物は、べたつきがなく、またしっとり感があり、使用感には優れている。
特開平1−261317号公報
ところがこのゲル組成物は、例えばメイクアップ化粧品基材の粉体として用いられる酸化チタンや酸化亜鉛などの金属酸化物を配合すると経時で液体が分離する排液現象が見られて経時安定性が優れない場合があった。また、金属酸化物がゲル組成物中で凝集し、化粧塗布膜が均一でなかったり、化粧持続性に優れない場合があった。従って、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状メイクアップ化粧料の開発が望まれていた。
かかる実情において、本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、水素添加リン脂質とグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤と水と粉体を配合するゲル状メイクアップ化粧料は、使用性、使用感が良好で、肌に適用すると、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、次の成分(A)〜(D)、
(A)水素添加リン脂質
(B)グリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤
(C)水
(D)粉体
を配合することを特徴とするゲル状メイクアップ化粧料に関するものである。
本発明のゲル状メイクアップ化粧料は、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れたものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(A)水素添加リン脂質は、肌のキメを整え、また化粧料の伸び広がりを均一にするといった使用感を良好なものにするため、また本発明の成分(B)、(C)とともにゲルを生成するために用いられる。
リン脂質は不飽和脂肪酸を多く含み、酸化や熱に対して不安定であるため、本発明においては、リン脂質に水素添加した水素添加リン脂質を用いる。本発明に用いられる成分(A)水素添加リン脂質は、酸化や熱に対する安定性の点で、ヨウ素価が0〜40のものが好ましく、例えば、大豆、卵黄等から抽出した天然レシチンを常法に従って水素添加したものの他、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルイノシトール、ホスファチジルセリン、中性リン脂質等を水素添加したもの等が挙げられ、これらの1種又は2種以上を組み合わせて用いることが出来る。特にホスファチジルコリン(以下PCと略称する)の含有量が20質量%(以下、単に「%」と記す)以上のものを使用すると、ゲル生成、及び使用感の点で望ましい。
本発明に用いられる成分(A)の配合量は、特に限定されないが、ゲル生成の点から、化粧料中0.3〜10%が好ましく、経時安定性、また肌のキメを整え、化粧料の伸び広がりを均一にする、べたつきのなさといった使用感を良好なものとするために、1〜5%がより好ましい。
本発明の成分(B)グリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤は、成分(A)水素添加リン脂質及び成分(C)の水と組み合わせることにより、本発明のゲル状メイクアップ化粧料のゲル形成のために、用いられる。
本発明の成分(B)グリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤とは、グリセリン、又はポリグリセリン中の1または2の水酸基がエステル化あるいはエーテル化されているノニオン性界面活性剤であり、化粧料に使用されるものであれば特に限定されない。
中でも、成分(B)のグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤がグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、アルキルグリセリルエーテル、アルキルグリセリルエーテル脂肪酸エステルであると、経時安定性がより良好となるため、好ましい。
具体的には、グリセリン脂肪酸エステルとして、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル等が挙げられる。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、トリイソステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、ペンタオレイン酸テトラグリセリル、モノラウリン酸ヘキサグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタオレイン酸ヘキサグリセリル、ポリリシノール酸ヘキサグリセリル、モノラウリン酸デカグリセリル、モノミリスチン酸デカグリセリル、モノステアリン酸デカグリセリル、モノオレイン酸デカグリセリル、モノリノール酸デカグリセリル、モノイソステアリン酸デカグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル、ヘプタステアリン酸デカグリセリル、ヘプタオレイン酸デカグリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル等が挙げられる。
また、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルとして、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5モル)グリセリル、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(15モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(15モル)グリセリル等が挙げられる。
また、アルキルグリセリルエーテルとして、グリセリンモノステアリルエーテル、グリセリンモノセチルエーテル、グリセリンモノオレイルエーテル等が挙げられる。
また、アルキルグリセリルエーテル脂肪酸エステルとして、ステアリン酸バチル、イソステアリン酸バチル等が挙げられる。これらのグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤は必要に応じて1種、又は2種以上用いることができる。
本発明において、成分(B)グリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤はHLB値が11以下であると、更に経時安定性が良好となるためより好ましい。
上記のHLB値が11以下であるグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤としては、具体的には、グリセリン脂肪酸エステルとして、モノミリスチン酸グリセリル、モノステアリン酸グリセリル、モノオレイン酸グリセリル、モノイソステアリン酸グリセリル、ジステアリン酸グリセリル等が挙げられる。
また、ポリグリセリン脂肪酸エステルとして、モノステアリン酸ジグリセリル、モノオレイン酸ジグリセリル、ジオレイン酸ジグリセリル、モノイソステアリン酸ジグリセリル、モノステアリン酸テトラグリセリル、モノオレイン酸テトラグリセリル、トリイソステアリン酸テトラグリセリル、ペンタステアリン酸テトラグリセリル、ペンタオレイン酸テトラグリセリル、モノミリスチン酸ヘキサグリセリル、モノステアリン酸ヘキサグリセリル、モノオレイン酸ヘキサグリセリル、トリステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタステアリン酸ヘキサグリセリル、ペンタオレイン酸ヘキサグリセリル、ポリリシノール酸ヘキサグリセリル、ジステアリン酸デカグリセリル、ジイソステアリン酸デカグリセリル、トリステアリン酸デカグリセリル、トリオレイン酸デカグリセリル、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、ペンタイソステアリン酸デカグリセリル、ヘプタステアリン酸デカグリセリル、ヘプタオレイン酸デカグリセリル、デカステアリン酸デカグリセリル、デカオレイン酸デカグリセリル、デカイソステアリン酸デカグリセリル等が挙げられる。
また、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステルとして、モノステアリン酸ポリオキシエチレン(5モル)グリセリル、モノオレイン酸ポリオキシエチレン(5モル)グリセリル等が挙げられる。
また、アルキルグリセリルエーテルとして、グリセリンモノステアリルエーテル、グリセリンモノセチルエーテル、グリセリンモノオレイルエーテル等が挙げられる。
また、アルキルグリセリルエーテル脂肪酸エステルとして、ステアリン酸バチル、イソステアリン酸バチル等が挙げられる。
これらのグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤は必要に応じて1種又は2種以上用いることができる。
成分(B)の中でも、ゲル形成、及び経時安定性の観点から、ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、モノステアリン酸グリセリル、グリセリンモノステアリルエーテルが特に好ましい。
本発明に用いられる成分(B)の配合量は、特に限定されないが、ゲル形成、及び経時安定性の観点から、化粧料中0.1〜5%であり、べたつきがなく、なめらかな感触、伸び広がりの良さ等の使用感から、0.3〜3%がより好ましい。
本発明において、成分(A)と成分(B)の配合質量比(A)/(B)が0.5以上10以下であると、ラメラ液晶構造をとるため、経時安定性が良好となり、特に好ましい。
本発明に用いられる成分(C)の水は、通常の化粧料に使用されているものである。本発明のゲル状メイクアップ化粧料における、成分(C)の配合量は特には限定されないが、べたつきのない感触を得るためには、30〜90%が好ましい。
本発明の成分(D)の粉体は、メイクアップ効果の目的で用いられる。本発明に用いられる成分(D)の粉体は、通常、化粧料に用いられる粉体であれば、球状、板状、針状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級等の粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、光輝性粉体類、有機粉体類、色素粉体類、複合粉体類等が挙げられる。具体的には、酸化チタン、黒色酸化チタン、コンジョウ、群青、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、酸化クロム、水酸化クロム、カーボンブラック、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、マイカ、合成マイカ、セリサイト、タルク、カオリン、炭化珪素、硫酸バリウム、ベントナイト、スメクタイト、窒化硼素等の無機粉体類、オキシ塩化ビスマス、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタン、アルミニウムパウダー等の光輝性粉体類、ナイロンパウダー、ポリメチルメタクリレートパウダー、アクリロニトリル−メタクリル酸共重合体パウダー、塩化ビニリデン−メタクリル酸共重合体パウダー、ポリエチレンパウダー、ポリスチレンパウダー、オルガノポリシロキサンエラストマーパウダー、ポリメチルシルセスキオキサンパウダー、ポリウレタンパウダー、ウールパウダー、シルクパウダー、結晶セルロース、N−アシルリジン等の有機粉体類、有機タール系顔料、有機色素のレーキ顔料等の色素粉体類、微粒子酸化チタン被覆マイカチタン、微粒子酸化亜鉛被覆マイカチタン、硫酸バリウム被覆マイカチタン、酸化チタン含有シリカ、酸化亜鉛含有シリカ等の複合粉体類等が挙げられ、これらの1種又は2種以上用いることができる。
これらの中でも、成分(D)における粉体として、金属酸化物、あるいはその複合体である、酸化チタン、黒色酸化チタン、ベンガラ、黄色酸化鉄、黒色酸化鉄、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、シリカ、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、酸化クロム、水酸化クロム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、酸化チタン被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカ、酸化鉄被覆マイカチタン、有機顔料被覆マイカチタンなどを選択すると、より均一で安定性に優れるゲル状メイクアップ化粧料を得ることができるため特に好ましい。
本発明のゲル状メイクアップ化粧料における、成分(D)の配合量は特には限定されないが、メイクアップ効果の点から、1〜30%が好ましい。
本発明において、さらに成分(E)ポリオキシエチレンコレステリルエーテル及び/又はポリオキシエチレンフィトステリルエーテルを配合すると、経時安定性が更に良好となり、成分(D)粉体の分散性が向上し、化粧塗布膜がより均一となる。
本発明に用いられる成分(E)ポリオキシエチレンコレステリルエーテル及び/又はポリオキシエチレンフィトステリルエーテルはノニオン性界面活性剤であり、通常化粧料に使用されるものであれば特には限定されない。例えば、ポリオキシエチレンコレステリルエーテルとして、ポリオキシエチレン(5モル)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(15モル)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(20モル)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(24モル)コレステリルエーテル、ポリオキシエチレン(30モル)コレステリルエーテル等が挙げられ、ポリオキシエチレンフィトステリルエーテルとして、ポリオキシエチレン(5モル)フィトステロールエーテル、ポリオキシエチレン(10モル)フィトステロールエーテル、ポリオキシエチレン(20モル)フィトステロールエーテル、ポリオキシエチレン(30モル)フィトステロールエーテル、ポリオキシエチレン(25モル)フィトスタノールエーテル等が挙げられる。これらを1種又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明において、成分(E)の配合量は0.01〜3%であると経時安定性が更に良好となるため好ましく、0.05〜1%であると、成分(D)粉体の分散性が向上するため、化粧塗布膜が更に均一となるため、更に好ましい。
本発明において、さらに成分(F)油剤を配合すると、本発明のゲル状メイクアップ化粧料の肌へ付着が良好となり、化粧持続性がより良好なものとなる。本願に用いられる油剤は、通常化粧料に用いられる油剤であれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源及び、固形油、半固形油、液体油、揮発性油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類等の油剤が挙げられる。具体的に例示すれば、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、ポリイソブチレン、ポリブテン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類;モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類;モンタンワックス、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類;セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ジグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、ロジン酸ペンタエリトリットエステル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類;ステアリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、ベヘニン酸、イソステアリン酸、オレイン酸、ロジン酸、12−ヒドロキシステアリン酸等の脂肪酸類;ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類;低重合度ジメチルポリシロキサン、高重合度ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、フッ素変性シリコーン等のシリコーン類;パーフルオロポリエーテル、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン等のフッ素系油剤類;ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体類;等が挙げられ、これらを1種又は2種以上用いることができる。
本発明における油剤の配合量は目的によって決められるが、特に0.5〜20%の範囲であると肌へ付着が良好となり、化粧持続性がより良好なものとなるため好ましい。
本発明のゲル状メイクアップ化粧料には、上記成分に加え、目的に応じて本発明の効果を損なわない量的、質的範囲において、美白剤、保湿剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、防腐剤、香料、美容成分、pH調整剤等の通常化粧料に汎用される成分の配合が可能である。
なお、本発明におけるゲル状とは、20℃において粘度値がブルックフィールド型回転粘度計による測定値で1000mPa・s以上のことを意味する。
本発明のゲル状メイクアップ化粧料は、液晶ラメラ構造であることが好ましい。液晶ラメラ構造をとったゲル状メイクアップ化粧料であると、50℃の高温度下においても粉体が沈降することがなく、経時での安定性がより良好なものとなる。
また、本発明のゲル状メイクアップ化粧料は、安定性向上の目的として水溶性高分子により粘性を付与した化粧料とは異なるものであり、上記成分の組み合わせにより、ゲル状メイクアップ化粧料が容易に得られることに特徴がある。このため、本発明のゲル状メイクアップ化粧料は、粉体の沈降を防止し、経時での安定性を向上する目的としての水溶性高分子は特には必要としないが、肌上での伸び広がりを向上させたり、保湿効果を得るためには、水溶性高分子を配合することができる。
本発明のゲル状メイクアップ化粧料の剤型は水系、可溶化、水中油型のいずれの剤型においても、適用できる。また、ゲル状メイクアップ化粧料としては、ファンデーション、下地、ほほ紅、白粉、アイシャドウ等の肌に直接適用するメイクアップ化粧料が好適に挙げられる。
以下に実施例を挙げて、本発明を更に詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
参考例1〜4、実施例5及び6、並びに比較例1〜3:ゲル状白粉(水系タイプ)
表1に示す組成及び下記製法にてゲル状白粉(水系タイプ)を調製し、肌への均一な伸び広がり、べたつきの無さ、キメを整える効果、化粧塗布膜の均一性、化粧持続性、経時安定性について、下記評価方法により評価し、併せて表1に示した。
Figure 0004824305
(製法)
A.成分1〜5を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分6を75℃に加熱する。
C.BにAを添加し混合する。
D.Cを冷却し成分7を添加しゲル状白粉(水系タイプ)を得る。
(評価方法)
10名の専門パネルにより、実施例、参考例及び比較例のゲル状白粉(水系タイプ)を使用試験し、各々に対して、「肌への均一な伸び広がり」、「べたつきの無さ」、「キメを整える効果」、「化粧塗布膜の均一性」、「化粧持続性」の各項目について、下記の評価基準に基づき7段階評価した。更に、その評点の全パネルの平均点より、下記判定基準により判定した。
評価基準
[評価結果] : [評点]
非常に良好 : 6
良好 : 5
やや良好 : 4
普通 : 3
やや不良 : 2
不良 : 1
非常に不良 : 0
判定基準
[評点の平均点] : [判定]
5.5点以上 : ◎
4.5点以上5.5点未満 : ○
2.5点以上4.5点未満 : △
2.5点未満 : ×
(経時安定性の評価)
実施例及び比較例のゲル状白粉(水系タイプ)を、8号ガラス規格瓶容器に充填し、50℃の恒温下に1ヶ月間保管し、目視により状態を観察した。
(1)排液のなさ
状態に全く変化無し :◎
排液はほとんど観察されない :○
上層部に1ミリ以上5ミリ未満の排液あり :△
上層部に5ミリ以上の排液あり :×
(2)粉体沈降のなさ
状態に全く変化無し :◎
沈降ほとんど観察されない :○
下層部に1ミリ以上5ミリ未満の沈降あり :△
下層部に5ミリ以上の沈降あり :×
表1の結果から明らかなように、本発明の参考例1〜4、実施例5及び6のゲル状白粉(水系タイプ)は、比較例1〜3に対して、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状白粉(水系タイプ)であった。また、参考例1〜4、実施例5及び6はいずれも20℃での粘度値が1000mPa・S以上であった。一方、成分(A)、成分(B)を配合しない比較例1〜2はゲルを形成しなかった(20℃での粘度値がそれぞれ500mPa・S、300mPa・Sであった)。また、成分(D)を配合しない比較例3は化粧持続性や化粧膜の均一性といったメイクアップ効果がなかった。
参考例7〜9、実施例10〜12、並びに比較例4〜5:ゲル状ファンデーション(水中油型乳化タイプ)
表2に示す組成及び下記製法にてゲル状ファンデーション(水中油型乳化タイプ)を調製し、肌への均一な伸び広がり、べたつきの無さ、キメを整える効果、化粧塗布膜の均一性、化粧持続性、経時安定性について、上記評価方法により評価し、併せて表2に示した。
Figure 0004824305
(製法)
A.成分1〜6を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分7を75℃に加熱する。
C.BにAを添加し乳化するする。
D.Cを冷却し成分8〜12を添加しゲル状ファンデーション(水中油型乳化タイプ)を得る。
表2の結果から明らかなように、本発明の参考例7〜9、実施例10〜12のゲル状ファンデーション(水中油型乳化タイプ)は、比較例4〜5に対して、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状ファンデーション(水中油型乳化タイプ)であった。また、参考例7〜9、実施例10〜12はいずれも20℃での粘度値が1000mPa・S以上であった。一方、成分(A)、成分(B)を配合しない比較例4〜5はゲルを形成しなかった(20℃での粘度値がそれぞれ500mPa・S、300mPa・Sであった)。
実施例13:ゲル状ほほ紅(水中油型乳化タイプ)
(成分) (%)
1.ペンタステアリン酸デカグリセリル 0.5
2.ポリオキシエチレン(10モル)コレステリルエーテル 0.2
3.ホホバ油 3.0
4.水素添加大豆リン脂質(PC含有量30%)*2 2.5
5.グリセリン 5.0
6.ジプロピレングリコール 10.0
7.精製水 残量
8.ベンガラ 7.0
9.セリサイト 5.0
10.酸化亜鉛 0.1
11.エタノール 5.0
*2:レシノールS−10(日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A.成分1〜6を75℃に加熱し、均一に混合溶解する。
B.成分7を75℃に加熱する。
C.AにBを添加し乳化する。
D.Cを冷却し、成分8〜11を添加し、ゲル状ほほ紅(水中油型乳化タイプ)を得た。
実施例13のゲル状ほほ紅(水中油型乳化タイプ)は、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状ほほ紅(水中油型乳化タイプ)であった。なお、実施例13のゲル状ほほ紅(水中油型乳化タイプ)は20℃での粘度値が1000mPa・S以上であった。
実施例14:ゲル状アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)
(成分) (%)
1.ペンタオレイン酸デカグリセリル 0.5
2.モノステアリン酸グリセリル 0.5
3.ポリオキシエチレン(10モル)フィトステロール 0.05
4.セタノール 1.0
5.水添ポリイソブテン 1.0
6.ペンタエリスリット脂肪酸エステル 1.0
7.トリ2−エチルヘキサン酸グリセリル 3.0
8.水素添加大豆リン脂質(PC含有量30%)*2 2.0
9.1,3−ブチレングリコール 10.0
10.ヒドロキシエチルセルロース 0.05
11.精製水 残量
12.フッ素処理雲母チタン 20.0
*2:レシノールS−10(日光ケミカルズ社製)
(製造方法)
A:成分1〜9を70℃に加熱、溶解する。
B:成分10〜11を70℃に加熱する。
C:BにAを添加し、乳化する。
D:Cを室温に冷却する。
E:Dに成分12を添加混合してゲル状アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)を得た。
実施例14のゲル状アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)は、肌への伸び広がりが均一で、べたつきが無く、肌のキメを整える等の保湿効果、経時での安定性に優れ、均一な化粧塗布膜が得られ、化粧持続性に優れるゲル状アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)であった。なお、実施例14のゲル状アイシャドウ(水中油型乳化タイプ)は20℃での粘度値が1000mPa・S以上であった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(E)、
    (A)水素添加リン脂質
    (B)ペンタステアリン酸デカグリセリル、ペンタオレイン酸デカグリセリル、及びグリセリンモノステアリルエーテルから選ばれる1種又は2種以上であるグリセリン骨格を有するノニオン性界面活性剤
    (C)水
    (D)粉体
    (E)ポリオキシエチレンコレステリルエーテル及び/又はポリオキシエチレンフィトステリルエーテル
    を配合し、
    成分(A)の配合量が0.3〜10質量%、成分(B)の配合量が0.1〜5質量%、成分(C)の配合量が30〜90質量%、成分(D)の配合量が1〜30質量%であることを特徴とするゲル状メイクアップ化粧料。
  2. 成分(D)の粉体が金属酸化物、あるいはその複合体であることを特徴とする請求項1に記載のゲル状メイクアップ化粧料。
  3. 成分(A)の配合量が質量%、成分(B)の配合量が0.3質量%
    、成分(C)の配合量が30〜90質量%、成分(D)の配合量が1〜30質量%であることを特徴とする請求項1又は2に記載のゲル状メイクアップ化粧料。
  4. ラメラ液晶構造であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のゲル状メイクアップ化粧料。
  5. 水溶性高分子を含まないことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のゲル状メイクアップ化粧料。
  6. 更に、成分(F)油剤を配合することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載のゲル状メイクアップ化粧料。
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