JP6105300B2 - 水中油型メイクアップ化粧料 - Google Patents

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Description

本発明は、水中油型メイクアップ化粧料に関し、更に詳しくは、ジェランガムと板状粉体とリン脂質とコレステロール及び/又はフィトステロールとを、水中油型化粧料として組み合わせることにより、使用中のぼかしやすさ、仕上がりのフィット感、仕上がりの負担感のなさ、化粧持ちの良さに優れた水中油型メイクアップ化粧料に関するものである。
水性ゲル状のメイクアップ化粧料は、ジェランガムなどの水系のゲル化剤と粉体、及び水からなり、みずみずしい感触で透明感がある化粧料として開発され、使用性や使用感、及び機能性を向上させるために、各種成分の配合検討が行われてきた。例えば、カルボキシビニルポリマーやジェランガム等の水性の増粘・ゲル化剤と、パール光沢粉体とを配合することで、光学的効果を高める技術(特許文献1)や、製造方法を工夫することで、使用性や使用感を向上させる技術(特許文献2)、皮膜形成性ポリマーを配合することで、化粧持ちとフィット感を向上させる技術(特許文献3)等が知られている。
特開2005−97148号公報 特開2008−273877号公報 特開2011−225534号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、肌への付着性が弱く、汗や水に弱いため化粧持ちに欠ける傾向があり、とくに粒径の大きいパール光沢粉体は剥がれ落ちるなど、使用性に満足できるものではなかった。また、特許文献2では、ポリエーテル変性シリコーンを配合することで、使用性を向上する技術も開示しているが、ポリエーテル変性シリコーンは水相に分散しづらいため、化粧膜の均一性や仕上がりのフィット感に欠けるものであった。さらに、皮膜形成性ポリマーを配合する特許文献3の技術では、化粧持ちと仕上がりのフィット感は向上するものの、皮膜形成性ポリマーが肌表面に硬い皮膜を形成するため、使用中のぼかしやすさや仕上がりの負担感のなさの点で、改善の余地があった。そこで、上記課題を解決し、使用中のぼかしやすさ、仕上がりのフィット感、肌への負担感のなさ、化粧持ちに優れたメイクアップ化粧料が求められていた。
本発明者らは、ジェランガムを用いた水々しい感触の水性メイクアップ化粧料に保湿成分を配合することが、肌への負担感のなさにつながると考え、種々の保湿成分の検討を行ったところ、リン脂質とコレステロール及び/又はフィトステロールを配合し、水中油型の化粧料とすることで、肌に負担感のない仕上がりになるだけでなく、使用中もぼかしやすく自然な仕上がりであり、フィット感があり、化粧持ちにも優れたメイクアップ化粧料が得られることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、次の成分(A)〜(D);
(A)ジェランガム
(B)リン脂質
(C)コレステロール及び/又はフィトステロール
(D)板状粉体
を配合したことを特徴とする水中油型メイクアップ化粧料を提供するものである。
本発明において、前記成分(B)リン脂質と成分(C)コレステロール及び/又はフィトステロールの配合質量比は1:0.1〜1:1でありうる。
本発明において、前記成分(D)が撥水撥油処理されているものを含みうる。
本発明において、前記化粧料はさらに油性成分を配合し、当該油性成分の配合量が0.1〜10質量%でありうる。
本発明において、前記成分(D)板状粉体の配合量は10〜55質量%でありうる。
本発明において、前記成分(A)ジェランガムの配合量は0.1〜5質量%であり、且つ、前記成分(B)リン脂質の配合量は0.01〜10質量%でありうる。
本発明の水中油型メイクアップ化粧料は、使用中はぼかしやすく自然な仕上がりであり、化粧膜は肌へのフィット感がありながらも負担感のない仕上がりであり、さらに化粧持ちにも優れるものである。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明に用いられる成分(A)ジェランガムは、水で膨潤させることで弾力のあるゲルを形成する水性ゲル化剤である。ジェランガムには脱アシル型ジェランガムやネイティブ型ジェランガムがあり、本発明においては、どちらも好適に使用することができる。ジェランガムは、食品、化粧品などで用いられており、市販品としては、ケルコゲル、ケルコゲル LT100、ケルコゲル HM(以上、大日本住友製薬社製)等、があり、これらの一種又は二種以上を組み合わせて配合することもできる。
本発明における成分(A)の配合量は、ゲルを形成するのに十分な量であれば特に限定されないが、0.1〜5質量%(以下、単に「%」と略する)が好ましく、より好ましくは0.2〜2%である。この範囲であると、使用中のぼかしやすさに優れ、負担感の少ないものができる。
本発明に用いられる成分(B)のリン脂質は、乳化滴を形成するものであり、具体的には、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールアミン、ホスファチジルセリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルイノシトール、スフィンゴリン脂質等が挙げられ、また、これらを含有する組成物、すなわち、大豆レシチン、卵黄レシチン、またはこれらの水素添加物が挙げられる。これらのリン脂質は、必要に応じて一種又は二種以上を適宜、選択して用いることができる。また、経時安定性の観点から、リン脂質中のホスファチジルコリン(PC)含有量が70%以上であることが好ましい。
本発明における成分(B)の配合量は、特に限定されるものではないが0.01〜10%が好ましく、0.05〜5%がより好ましい。この範囲であれば、安定性や化粧持ちも良好であり、使用中にぼかしやすく、肌に負担感のない仕上がりとなる。
本発明に用いられる成分(C)のコレステロール、フィトステロールは、動物油脂、植物油脂から得られるステロール化合物であり、これらを含有することで、本発明においては、肌へのフィット感や仕上がりの負担感のなさが、さらに向上する。本発明における成分(C)の配合量は、特に限定されるものではないが、負担感のなさの観点から、成分(B)リン脂質:成分(C)コレステロール及び/又はフィトステロールの配合質量比で1:0.1〜1:1であることが好ましい。
本発明に用いられる成分(D)の板状粉体としては、化粧料に通常使用される板状粉体であれば、特に限定されず、例えば、マイカ、セリサイト、合成マイカ、合成セリサイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸アルミニウムマグネシウム、劈開タルク、板状無水ケイ酸、板状酸化アルミニウム、板状カオリン、板状窒化硼素、板状酸化チタン、板状セルロース等の体質粉体、雲母チタン、オキシ塩化ビスマス、有機顔料処理雲母チタン、二酸化チタン被覆雲母、二酸化チタン被覆合成金雲母、二酸化チタン被覆オキシ塩化ビスマス、酸化鉄雲母チタン、紺青処理雲母チタン、カルミン処理雲母チタン、魚鱗箔、二酸化チタン被覆ガラス末、ポリエチレンテレフタレート・アルミニウム・エポキシ積層末、ポリエチレンテレフタレート・ポリオレフィン積層フィルム末、ポリエチレンテレフタレート・ポリメチルメタクリレート積層フィルム末等の樹脂積層末等の光輝性粉体等が挙げられ、これらの一種又は二種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの成分(D)は、フッ素系化合物、シリコーン系化合物、金属石鹸、レシチン、水素添加レシチン、コラーゲン、炭化水素、高級脂肪酸、高級アルコール、エステル、ワックス、ロウ、界面活性剤等の一種又は二種以上を用いて、通常公知の方法により表面被覆処理を施したものを用いても良い。
なお、成分(D)に表面被覆処理を行う場合は、撥水撥油化処理されたものを含んでいると、さらに化粧持ちの点で好ましく、化粧料の安定性の面からも良い。撥水撥油化処理としては、パーフルオロアルキルリン酸エステルジエタノールアミン塩、パーフルオロオクチルトリエトキシシラン等が挙げられるが、特にパーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理が好ましい。撥水撥油化処理されたものを含む場合、その配合量は成分(D)中に15%以上であるのが好ましく、30%以上であるとより好ましい。
また、本発明における成分(D)の平均粒径は、平均粒径は1〜150μmが好ましく、更に5〜100μmが好ましい。この範囲であれば、化粧効果とフィット感の点で好ましい。
本発明における成分(D)の配合量としては、化粧料中に10〜55%であることが好ましく、25%〜45%であることがより好ましい。この範囲であれば、十分な化粧効果が得られ、使用時のぼかしやすさに優れ、重ね付けしやすくフィット感がある化粧膜が得られる。
本発明の水中油型メイクアップ化粧料は、水中油型エマルションを形成しているため、上記の必須成分の他、油性成分および水性成分を配合する。
油性成分としては、通常化粧料に使用されるものであれば特に限定されず、動物油、植物油、合成油等の起源、及び、固形油、半固形油、液体油等の性状を問わず、炭化水素類、油脂類、ロウ類、硬化油類、エステル油類、脂肪酸類、高級アルコール類、シリコーン油類、フッ素系油類、ラノリン誘導体類、油性ゲル化剤類、油溶性樹脂、揮発性油剤等を用いることができる。
具体的には、流動パラフィン、スクワラン、ワセリン、パラフィンワックス、セレシンワックス、マイクロクリスタリンワックス、エチレンプロピレンコポリマー、モンタンワックス、フィッシャトロプスワックス等の炭化水素類、モクロウ、オリーブ油、ヒマシ油、ミンク油、マカデミアンナッツ油等の油脂類、ミツロウ、カルナウバワックス、キャンデリラワックス、ゲイロウ等のロウ類、ホホバ油、セチルイソオクタネート、ミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イソプロピル、ミリスチン酸オクチルドデシル、トリオクタン酸グリセリル、ジイソステアリン酸ポリグリセリル、トリイソステアリン酸ジグリセリル、トリベヘン酸グリセリル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジオクタン酸ネオペンチルグリコール、コレステロール脂肪酸エステル、N−ラウロイル−L−グルタミン酸ジ(コレステリル・ベヘニル・オクチルドデシル)等のエステル類、ステアリルアルコール、セチルアルコール、ラウリルアルコール、オレイルアルコール、イソステアリルアルコール、ベヘニルアルコール等の高級アルコール類、メチルフェニルポリシロキサン、フッ素変性オルガノポリシロキサン等のシリコーン類、パーフルオロデカン、パーフルオロオクタン、パーフルオロポリエーテル等のフッ素系油剤類、ラノリン、酢酸ラノリン、ラノリン脂肪酸イソプロピル、ラノリンアルコール等のラノリン誘導体、オクタン酸デキストリン、ラウリン酸デキストリン、パルミチン酸デキストリン、ミリスチン酸デキストリン、ステアリン酸デキストリン、ベヘニン酸デキストリン、ヤシ油脂肪酸デキストリン、(パルミチン酸/オクタン酸)デキストリン、蔗糖脂肪酸エステル、デンプン脂肪酸エステル、12−ヒドロキシステアリン酸、ステアリン酸カルシウム等の油性ゲル化剤類、水添ロジン酸ペンタエリスリチル、特定のアクリル酸アルキルメチルポリシロキサンエステル等の油溶性樹脂、軽質流動イソパラフィン、イソドデカン等の炭化水素油、デカメチルシクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシロキサン、メチルトリメチコン、低重合度ジメチルポリシロキサン等のシリコーン類等の揮発性油剤等が挙げられる。これらの油剤は必要に応じて一種又は二種以上を用いることができる。
これらの油性成分の配合量は、好ましくは0.1〜10%、より好ましくは0.3〜5%である。この範囲であると、ジェランガムの持つみずみずしい感触を損なうことなく、フィット感や肌への負担感のなさ、化粧持ちのよさを具現化することができる。
水性成分としては、脱イオン水、蒸留水、精製水、温泉水や、ローズ水、ラベンダー水等の植物由来の水蒸気蒸留水等のいわゆる水の他、水に可溶で溶媒となりうるものであり、例えば、エチルアルコール、イソプロピルアルコール等のアルコール類、プロピレングリコール、1,2−ペンチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のグリコール類、グリセリン、ジグリセリン、ポリグリセリン等のグリセロール類が挙げられる。
これらの水性成分の配合量は、前記した成分(A)ないしは油性成分とのバランス量が使用され、特に限定されるものではないが、好ましくは35〜90%、より好ましくは45〜80%である。これらの範囲であると、みずみずしい感触をもち、使用時にぼかしやすく、フィット感に優れ、肌への負担感のないメイクアップ化粧料を具現化することができる。
本発明のメイクアップ化粧料には、上記の必須成分の他に、本発明の効果を妨げない範囲で、通常化粧料に使用される成分、例えば成分(D)以外の粉体、粉体分散や感触調整としての界面活性剤、成分(A)以外の水溶性高分子、紫外線吸収剤、保湿剤、褪色防止剤、酸化防止剤、消泡剤、美容成分、防腐剤、香料などを本発明の効果を損なわない範囲で適宜配合することができる。
成分(D)以外の粉体としては、紡錘状、針状、繊維状、球状等の形状、煙霧状、微粒子、顔料級などの粒子径、多孔質、無孔質等の粒子構造等により特に限定されず、無機粉体類、複合粉体類、等が挙げられる。具体的には、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、シリカ、炭化珪素、窒化硼素等の無機粉体類、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸亜鉛、N−アシルリジン、ナイロン等の有機粉体類、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化セリウム、硫酸バリウム等の白色無機顔料、酸化鉄、カーボンブラック、酸化クロム、水酸化クロム、紺青、群青、ベンガラ等の有色無機顔料、赤色201号、赤色202号、赤色205号、赤色226号、赤色228号、橙色203号、橙色204号、青色404号、黄色401号等の有機顔料粉体、赤色3号、赤色104号、赤色106号、橙色205号、黄色4号、黄色5号、緑色3号、青色1号等のジルコニウム、バリウム又はアルミニウムレーキ等の有機顔料粉体あるいは更にアルミニウム粉、金粉、銀粉等の金属粉体等が挙げられ、これらを一種又は二種以上を用いることができる。また、これら粉体は一種又は二種以上の複合化したものを用いても良く、フッ素化合物、シリコーン系油剤、金属石ケン、界面活性剤、油脂、炭化水素等を用いて公知の方法により表面処理してあっても良い。
界面活性剤としては、化粧料一般に用いられている界面活性剤であればいずれのものも使用でき、非イオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性界面活性剤等が挙げられる。例えば、グリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ポリグリセリン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、ソルビタン脂肪酸エステル及びそのアルキレングリコール付加物、蔗糖脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油、ポリオキシアルキレンアルキル共変性オルガノポリシロキサン、ポリエーテル変性オルガノポリシロキサン、等が挙げられる。
水溶性高分子としては、グアーガム、コンドロイチン硫酸ナトリウム、ヒアルロン酸ナトリウム、アラビアガム、アルギン酸ナトリウム、カラギーナン等の天然系のもの、メチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース等の半合成系のもの、カルボキシビニルポリマー、アルキル付加カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム等の合成系のものを挙げることができる。タンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等の他の保湿剤を含有する事もできる。
紫外線吸収剤としては、例えばベンゾフェノン系、PABA系、ケイ皮酸系、サリチル酸系、4−tert−ブチル−4’−メトキシジベンゾイルメタン、オキシベンゾン等、保湿剤としては、例えばタンパク質、ムコ多糖、コラーゲン、エラスチン、ケラチン等、酸化防止剤としては、例えばα−トコフェロール、アスコルビン酸等、美容成分としては、例えばビタミン類、消炎剤、生薬等、防腐剤としては、例えばパラオキシ安息香酸エステル、フェノキシエタノール、1,2―ペンタンジオール等が挙げられる。
本発明の水中油型メイクアップ化粧料は、アイカラー、フェイスカラー、チークカラー、アイライナー、ファンデーション、下地などに応用でき、形状としては、固型状、クリーム状(ゲル状)、液状等が挙げられるが、中でも粘度50,000mm/s以上の流動性のあるものから、流動性を有しない固型状のものが好ましい。粘度値は「単一円筒型回転粘度計−ビスメトロン」(芝浦システム社製)を用いて、30℃にて測定したものである。外観は、半透明、不透明それぞれの化粧料として使用することができる。
本発明の水中油型メイクアップ化粧料は、水中油型乳化組成物の通常の製造法に従い、製造することができる。具体的な製造法の一例としては、成分(A)〜成分(C)を含有する水相を50〜70℃に加温溶解し、そこに油相を加え乳化し、その後、成分(D)を加えて分散する方法を挙げることができる。
以下に実施例をあげて本発明を詳細に説明する。尚、これらは本発明を何ら限定するものではない。
実施例1〜6及び比較例1〜5:チークブラッシュ(ゲル状)
表1に示す処方のチークブラッシュを調製し、a.ぼかしやすさ、b.フィット感、c.肌への負担感のなさ、d.化粧持ちについて下記の方法により評価した。結果を表1に示す。
(製造方法)
A.成分(1)を成分(2)の一部で均一に加温膨潤する。
B.成分(2)の残部と成分(3)、(19)〜(23)を加温混合し、そこに加温した成分(24)〜(28)を加えて乳化する。
C.AにB、成分(4)〜(18)を加えて均一に混合する。
D.Cを脱泡し、容器に充填してチークブラッシュ(ゲル状)を得た。
(評価方法)
下記a〜dの評価項目について、専門パネル20名による使用テストを行った。パネル各人が実施例1〜6及び比較例1〜5の各チークブラッシュを指で使用し、下記の絶対評価基準にて7段階に評価し評点をつけ、各試料についてパネル全員の評点の合計からその平均値を算出し、下記4段階判定基準により判定した。
a.ぼかしやすさは、指でまぶたに塗布する際に自然な仕上がりになるかを、b.フィット感は、肌への密着感があるかを、c.肌への負担感のなさは、仕上がった後につっぱるような違和感を感じるかどうかを、それぞれ評価した。また、d.化粧持ちについては、各試料を塗布し、パネルに通常の生活をしてもらった後、6時間後に涙や汗などで化粧膜がくずれていないかを評価した。
[評価項目]
a.ぼかしやすさ
b.フィット感
c.肌への負担感のなさ
d.化粧持ち
[絶対評価基準]
(評点):(評価)
6 :非常に良い
5 :良い
4 :やや良い
3 :普通
2 :やや悪い
1 :悪い
0 :非常に悪い
[4段階判定基準]
(判定):(評点の平均点)
◎ :5点を超える :非常に良好
○ :3.5点を超え5点以下:良好
△ :1点を超え3.5点以下:やや不良
× :1点以下 :不良
(結果)
表1の結果から明らかな如く、本発明の実施例1〜6のチークブラッシュは、比較例1〜5に比べ、ぼかしやすさ、フィット感、肌への負担感のなさ、化粧持ちの全てにおいて優れたものであった。これに対して、成分(B)のリン脂質を含まない比較例1は、安定性の面でも懸念があり、全ての項目において評価が劣るものであった。成分(C)のコレステロールおよびフィトステロールを含まない比較例2では、フィット感以外は満足のいくものが得られなかった。また、成分(D)の板状粉体を含まず、代わりに不定形粉体であるタルクを配合した比較例3では、ぼかしにくくフィット感も感じにくく、板状粉体の代わりに球状粉体である(ビニルジメチコン/メチコンシルセスキオキサン)クロスポリマーを配合した比較例4は、化粧料が伸び広がりすぎてぼかしにくく、フィット感も感じにくく、化粧持ちの点においても満足のいくものが得られなかった。化粧持ち向上のため、皮膜形成剤であるアクリル酸アルキル共重合体エマルジョンを配合した比較例5は、ぼかしやすさや負担感のなさの点で劣るものであった。
実施例7 アイカラー(ゲル状)
(成分) (%)
1.脱アシル型ジェランガム 0.5
2.水 残量
3.1,3−ブチレングリコール 1
4.トリエタノールアミン 0.1
5.ポリオキシエチレンソルビタンモノオレート 0.3
6.タルク 3
7.酸化チタン被覆合成金雲母 (板状) ※7 10
8.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理
酸化チタン被覆マイカ(板状) ※8 10
9.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理
酸化チタン被覆ガラス末(板状) ※9 10
10.(PET/Al/エポキシ樹脂)ラミネート(板状) ※10 1
11.リン脂質 0.15
12.コレステロール 0.05
13.モノステアリン酸グリセリン 1
14.セタノール 1
15.流動パラフィン 0.5
16.スクワラン 1
17.トリオクタン酸グリセリル 1.5
18.ジペンタエリトリットテトラ12−ヒドロキシステアリン酸
セスキステアリン酸ヘミロジンエステル 0.25
19.ジメチルポリシロキサン(6cs) 0.25
※7:HELIOS R100S(トピー工業社製)
※8:パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理
FLAMENCO BLUE(大東化成工業社製)
※9:パーフルオロオクチルトリエトキシシラン3%処理
メタシャインMT1080RG(大東化成工業社製)
※10:アルミフレーク ゴールド 0.15mm(角八魚鱗箔社製)
(製造方法)
A.成分(1)を成分(2)の一部にて均一に加温膨潤する。
B.成分(2)の残部、(3)〜(5)、(11)、(12)を均一に加温分散する。
C.成分(13)〜(19)を加温溶解する。
D.A、Bを混合し、そこにCを加えて乳化する。
E.Dに成分(6)〜(10)を添加し混合する。
F.Eを脱泡し、容器に充填して、ゲル状アイカラーを得た。
(結果)
実施例7のアイカラーは、ぼかしやすさ、フィット感、肌への負担感のなさ、化粧持ち、全ての項目に優れたアイカラーであった。
実施例8 アイライナー(液状)
(成分) (%)
1.ネイティブジェランガム ※1 0.1
2.水 残量
3.EDTA−2Na 0.05
4.トリエタノールアミン 0.1
5.1,3−ブチレングリコール 10
6.リン脂質 0.1
7.コレステロール 0.02
8.ポリオキシエチレンセチルエーテル 0.5
9.セリサイト(板状、平均粒径10μm) 2
10.板状セルロース(板状、平均粒径18μm) 2
11.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理黒酸化鉄 ※11 5
12.合成金雲母(板状、平均粒径10μm) ※12 5
13.黒酸化鉄被覆マイカ 10
14.(アクリレーツ/VA)コポリマー 20
15.リンゴ酸ジイソステアリル 0.5
16.ダイマージリノール酸(フィトステリル/イソステアリル
/セチル/ステアリル/ベヘニル) 0.5
17.ジメチコノール 0.3
18.水添ポリイソブテン 1
※11:COLORONA MICA BLACK(メルク社製)
※12:PDM−10S(トピー工業社製)
(製造方法)
A.成分(1)を(2)の一部で均一に加温膨潤する。
B.成分(2)の一部、(5)の一部と(6)、(7)を均一に分散し、加温する。
C.成分(15)〜(18)を加温溶解する。
D.BにCを加え乳化する。
E.AにD、成分(3)、(4)、(8)〜(14)を均一に混合する。
F.Eを脱泡し容器に充填してアイライナーを得た。
(結果)
実施例8のアイライナーは、フィット感、化粧持ち、肌への負担感のなさの項目に優れたアイライナーであった。
実施例9 ファンデーション(固形状)
(成分) (%)
1.ネイティブジェランガム ※1 0.5
2.水 残量
3.L−アルギニン 0.3
4.EDTA−2Na 0.05
5.塩化カルシウム 0.03
6.フェノキシエタノール 0.3
7.1,3−ブチレングリコール 15
8.リン脂質 3.5
9.フィトステロール 0.5
10.グリセリン 13
11.ポリオキシエチレンアルキルエーテルリン酸ナトリウム 0.3
12.ジメチルポリシロキサン処理タルク 3.5
13.ジメチルポリシロキサン処理黄酸化鉄 1.5
14.ジメチルポリシロキサン処理黒酸化鉄 0.1
15.ジメチルポリシロキサン処理ベンガラ 0.1
16.ジメチルポリシロキサン処理板状酸化チタン 7
17.ジメチルポリシロキサン処理板状硫酸バリウム 3
18.ポリエチレンテレフタレート微細粉末 10
19.セタノール 1.5
20.流動パラフィン 1
21.スクワラン 2
22.トリオクタン酸グリセリル 1
23.ジペンタエリトリットテトラ12−ヒドロキシステアリン酸
セスキステアリン酸ヘミロジンエステル 0.5
24.ジメチルポリシロキサン(20cs) 0.5
(製造方法)
A.成分(1)を成分(2)にて均一に加温膨潤する。
B.成分(3)〜(18)を均一に分散する。
C.成分(19)〜(24)を加熱溶解する。
D.A、Bを混合し、そこにCを加えて乳化する。
E.Dを必要に応じて加温溶解し、脱泡して容器に充填した後、室温まで冷却して、固型状ファンデーションを得た。
(結果)
実施例9のファンデーションは、ぼかしやすさ、フィット感、化粧持ち、肌への負担感のなさ全ての項目に優れたファンデーションであった。
実施例10 下地化粧料(ゲル状)
(成分) (%)
1.脱アシル型ジェランガム 0.3
2.カラギーナン 0.1
3.キサンタンガム 0.1
4.リン脂質 3.5
5.コレステロール 0.5
6.ステアロイルグルタミン酸ナトリウム 0.15
7.1,3−ブチレングリコール 15
8.1,2−ペンチレングリコール 3
9.グリセリン 10
10.EDTA−2Na 0.1
11.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理酸化チタン 2
12.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理ベンガラ 0.2
13.合成金雲母 10
14.パーフルオロオクチルトリエトキシシラン処理
ヒドロキシフルオロケイ酸(Mg/K) 10
15.セスキオレイン酸ソルビタン 0.2
16.フェニルベンズイミダゾールスルホン酸 1
17.スクワラン 1
18.パラメトキシケイ皮酸オクチル 2
19.トリオクタン酸グリセリル 1
20.ワセリン 0.5
21.香料 0.1
22.パラオキシ安息香酸メチル 0.2
23.精製水 残量
(製造方法)
A.成分(1)〜(3)、(9)〜(16)と、(7)の一部、(8)、(23)の一部で均一に加温溶解する。
B.成分(17)〜(22)と、(4)、(5)、(7)の残部と(23)の残部を70℃に加温し乳化し冷却する。
C.A,Bを60℃で加温混合し、冷却する。
D.Cを50℃に再加温し、化粧料容器に充填して、ゲル状下地を得た。
(結果)
実施例10の下地化粧料は、ぼかしやすさ、フィット感、化粧持ち、肌への負担感のなさ全ての項目に優れた下地化粧料であった。

Claims (6)

  1. 次の成分(A)〜(D);
    (A)ジェランガム
    (B)リン脂質
    (C)コレステロール及び/又はフィトステロール
    (D)板状粉体
    を配合したことを特徴とする水中油型メイクアップ化粧料。
  2. 前記成分(B)リン脂質と成分(C)コレステロール及び/又はフィトステロールの配合質量比が1:0.1〜1:1であることを特徴とする請求項1に記載の水中油型メイクアップ化粧料。
  3. 前記成分(D)が撥水撥油処理されているものを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の水中油型メイクアップ化粧料。
  4. さらに油性成分を配合し、当該油性成分の配合量が0.1〜10質量%である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の水中油型メイクアップ化粧料。
  5. 前記成分(D)板状粉体の配合量が10〜55質量%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の水中油型メイクアップ化粧料。
  6. 前記成分(A)ジェランガムの配合量が0.1〜5質量%であり、且つ、前記成分(B)リン脂質の配合量が0.01〜10質量%である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の水中油型メイクアップ化粧料。
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