JP4820531B2 - ニコチン分解用機能性製剤およびその製造方法 - Google Patents

ニコチン分解用機能性製剤およびその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ニコチン分解用機能性製剤およびその製造方法に関するものであり、さらに詳しくは喫煙によりもたらされるニコチンの害悪を除去し、喫煙による発癌物質の生成を抑制できる機能性製剤に関するものである。
ニコチンは、喫煙により体内に吸収される強毒性の液体物質であり、無色または薄黄色の物質である。ニコチンは神経節の細胞膜に作用するほどの強い毒性を持つ。また血圧上昇、骨格筋繊維の痙攣の招来、興奮による口腔内麻痺などを起こすことが知られている。
ニコチンの即刻的な危害性として瞳孔縮小、視野混濁、嘔吐、吐き気、腹痛、下痢、排尿調節の困難、喉頭火傷の招来、呼吸困難、唾液と呼吸器官に分泌物の増加、青色症、心臓拍動数の減少等がある。喫煙期間が長期化するとニコチンが体内に蓄積され、その結果、癌疾患、高血圧、口腔疾患の招来、胃酸過多と消化不良による各種胃腸疾患と、動脈硬化症をはじめとする各種循環系疾患をひき起こし得る。また、ニコチンは老化促進などに重要な要因として作用し、重症になると発作、痙攣および呼吸麻痺、筋肉痙攣および無用の血圧上昇等を誘発する(Damaj, M. I., Welch, S. P. and Martin, B. R. (1996) J. Pharmacol. Exp. Thr., 277 454-461)。
ニコチンは、ニコチン由来のニトロサミン(nicotine-derived nitrosamine)により極めて強力な発癌物質として作用する。喫煙による肺癌と肺疾患の患者は、全世界的に毎年数億人に上る。1956年、マギーとバーンズはニトロソジメチルアミン(N'- nitrosodimethylamine; NDMA)がラットで極めて強力な肝臓癌誘発物質であることを証明し(Magee, P. N.,
and Barnes, J. M. (1956) Br. J. Cancer, 10. 114- 122)、その後N-ニトロサミン化合物の中から発癌活性を有する化合物が30種を超えることが確認された(Druckrey, H., Preussmann, R., Ivankovic, S., and Schmahl, D. (1967) Z. Krebsforsch., 69, 103-201 ; Preussmann, R., and Stewart, B. W. (1984) In Chemical Carcinogenesis, (Searle,
C. E., Ed.) pp 643-828, American Chemical Society, Washington, DC. ; Lijinsky, W. (1992) Chemistry and Biology of N-Nitroso Compounds, Cambridge University Press, Cambridge, England.; Bogovski, P., and Bogovski, S. (1981) Int. J. Cancer, 27, 471-474)。
1962年、ドルックリーとプレウスマンはタバコのアルカロイドから派生したニトロサミン(nitrosamine)がタバコの煙中に存在すると報告し(Druckrey, H., and Preussmann, R. (1962) Die Natur., 49, 488-499)、1964年ボイランドらはNNN(N'- nitrosonornicotine)がマウスで肺癌を誘発し、NAB(N'-nitro soanabasine)がラットで食道癌を起こすことを報告した(Boyland, E., Roe, F. J. C., and Gorrod, J. W. (1964) Nature, 202, 1126 ; Boyland, E., Roe, F. J. C., and Gorrod, J. W., and Mitchley, B. C. V. (1964)
Br. J. Cancer, 18, 265-270)。
スミスらはイミニウム(iminium)イオンを経由する第三級アミンのニトロソ化(nitrosation)に基づく古典的な研究(Smith, P. A. S., and Loeppky, R. N. (1967) J. Am. Chem.
Soc., 89, 1148-1152)により、様々なニトロサミンがニコチンから形成されるというこ
とを証明した(Klus, H., and Kuhn, H. (1975) Fachliche MittAustria Tabakwerke, 16,
307-317 ; Hecht, S. S., Chen, C. B., Dong, M., Ornaf, R. M., Hoffmann, D., and Tso, T. C. (1977) Beitr. Tabakforsch., 9, 1-6)。Hechtらは4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone(NNK)、4-(methylnitrosamino)- 4-(3-pyridyl)-butanal(NNA)
、NNNおよび他のニトロ化合物等がニコチンから形成されることを確認し、NNKをタバコから検出した(Hecht, S. S., Chen, C. B., and Hoffmann, D. (1976) Tetrahedron Lett.,
8, 593-596 ; Hecht, S. S., Chen, C. B., Ornaf, R. M., Jacobs, E., Adams, J. D.,
and Hoffmann, D. (1978) J. Org. Chem., 43, 72-76 ; Hecht, S. S., Chen, C. B., Hirota, N., Ornaf, R. M., Tso, T. C., and Hoffmann, D. (1978) J. Natl. Cancer Inst., 60, 819-824)。
図1は、ニコチンから代謝される様々なニトロサミンを表したものである。今までNNN、NNK、NNAL、NAT、NAB、iso-NNANおよびiso-NNACという7つのタバコ特異的ニトロサミンなどがタバコの産物から同定され、これらのうちNNN、NNK、NATは他のものより多い量が検
出された。特にNNN、NNK、NNALは極めて強い発癌物質であることは既に確認されている。
ニコチンは二つの段階の過程によりコチニン(cotinine)に代謝されていき、このときサイトクロムP450(またはチトクロムP450、以下“CYP”という)と細胞質アルデヒドオキ
シゲナーゼがその代謝に関与する。様々な種類のCYPが、ニコチンをコチニンに代謝させ
、このうちCYP 2A6が重要な役割を有する(Cashman, J. R., Park, S. B., Yang, Z. C., Wrighton, S. A., Jacob. P. III., and Benowitz, N. L. (1992) Chem. Res. Toxicol.,
5, 639-646)。
図2は、ニコチンのコチニンに変換される代謝過程を表したものである。
ニコチンは70〜80%程度、コチニンに変換され、コチニンの10〜15%が尿として排出され、残りはケト酸に代謝される。前記ケト酸の85%はヒドロキシ酸に代謝されて尿として排
出される。コチニンに代謝されていないニコチンの4%がFMO(flavin-containing monooxygenase)によりニコチン-1-N-オキサイド(nicotine-1-N-oxide)に変換され、その大部分は
そのまま尿として排出される(Benowitz, N. L., Jacob. P. III., and Fong, I. (1994) J. Pharmacol. Exp. Ther., 268, 296-301)。従って、ニコチンは体内での酸化代謝過程
で80〜90%が尿代謝産物として排出されると言える(Kyerematen, G. A., Morgan, M. L., Chattopadhyay, B., deBethizy, J. D., and Vessel, E. S. (1990) Clin. Pharmacol. Ther., 48, 641-651 ; Caldwell, W. S., Greene, J. M., Byrd, G. D., Chang, K-M, Uhrig, M. S., deBethizy, J. D., Crooks, P. A., Bhatti, B. S., and Riggs, R. M. (1992) Chem. Res. Toxicol., 5, 280-285 ; Byrd, G. D., Chang, K-M., Greene, J. M., deBethizy, J. D. (1992) Drug. Metab. Dispos., 20, 192-197 ; Jacob. P. III., Benowitz, N. L., and Shulgin, A. J. (1988) Pharmacol. Biochem. Behav., 30, 249-253)。
図3に図示したように、NNKは実験動物に対してプロ発癌物質(pro-cacinogen)であり、
肝臓と肺で主にCYP酵素により代謝される。NNK活性化の主要段階は、CYPにより媒介され
るα-水酸化反応であり、NNKは不安定な代謝産物のメチルジアゾヒドロキシド(methyl-diazohydroxide)に変換された後、遺伝物質のDNAにメチル基(CH3 group)を与え、O6 MeGを
形成させる。O6 MeGは、NNKから誘導される発癌物質に対する原突然変異能(promutagenic)の生物学的指標として使用されてきている。
CYPはNNKのα−水酸化に関係しており、A/JマウスのNNNは、DNAのメチル化を誘発させ
、O6-メチルグアニン(O6MeG)を形成する結果、GC→ATの誤った対が過渡的に生起して、K-rasプロト−癌遺伝子を活性化させることが報告されている(Brown,B.G., Ching-jey,G.C., Paul, H.A., Chin,K.L.and David, J.D.(1999) Toxicol Scien., 47,33-39)。
従って、CYPによるNNKが原因である肺癌発生は、ニコチンまたはコチニンのようなCYP
酵素基質に対する基質競争的阻害剤を使用することにより、NNKの代謝(α-水酸化)活性化を妨害して、効果的に阻害され得ることが生体の内外で提示された(Brunnemann, K. D.,
ら(1991) Crit Rev Toxicol., 21(4), 235- 40)。図4は、サイトクロムP450 2A6の代謝過程に関わるNNN、ニコチンおよびNNK間の構造的類似性を図示したものである。
ニコチンの主要代謝産物であるコチニンと、それ以降の代謝産物であるケト酸、ヒドロキシ酸(hydroxyl acid)は、極めて速く代謝され尿として排出される。このような代謝
は個人差がある。コチニン、ケト酸およびヒドロキシ酸は、喫煙行為に影響を受ける因子であるだけであり、発癌因子ではなく、むしろタバコ特異的なニトロサミンなどが肝臓などに存在するCYPにより発癌物質へ変換されることを妨害できる競争的抑制剤として作用
する。従って、ニコチンがNNK、NNA、NNNといったニコチン誘導体に転換されるよりも、
コチニンへ速かに代謝されることが喫煙の害悪を減らし、究極的に発癌を効率的に抑制できる。
本発明は、喫煙によりもたらされる体内の有害な化学物質を急速に分解できる機能性製剤を提供することを目的とする。
また本発明は、ニコチンおよびニコチン誘導体のような発癌物質の生成を抑制できる機能性製剤を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため本発明は、
(a)50〜500重量部の緑茶葉から抽出した緑茶有効成分の粉末;
(b)7.5〜75重量部の桑葉を沸騰水で煎出した抽出液;
(c)3〜30重量部の林檎を果汁にした液;
(d)3〜30重量部の甘草根を沸騰水で煎出した抽出液;および
(e)1.5〜15重量部の陳皮を沸騰水で煎出した抽出液;
を含む組成物を乾燥して製造することを特徴とするニコチン分解用機能性製剤を提供する。
また本発明は、上記の機能性製剤0.1〜5重量%に水を混合して製造することを特徴とす
るニコチン分解用機能性飲料を提供する。
また本発明は、
(a)銀杏、セロリ、林檎およびレモンを搾汁し、ろ過して果実蔬菜類ろ液を製造する果実
蔬菜類ろ液の製造段階;
(b)甘草根および陳皮を100℃で抽出した後、桑葉をさらに混合して再抽出しろ過することによる葉類および薬草剤濃縮液の製造段階;および
(c)上記(a)の果実蔬菜類ろ液、上記(b)の葉類および薬草材濃縮液、緑茶有効成分の粉末
を混合してろ過した後、噴霧乾燥する粉末の製造段階;
を含むことを特徴とするニコチン分解用機能性製剤の製造方法を提供する。
上記のように、本発明のニコチン分解用機能性製剤または機能性飲料は、ニコチンの分解を加速させ、発癌性のニトロソ化合物形成を抑制する。また機能性製剤は、サイトクロムP450 1A2酵素の活性を阻害してNNKによる発癌物質形成を阻害し、抗酸化作用を表すだ
けでなく、NNKとベンゾピレンによる突然変異能を抑制させ、肺癌発生率を抑制させる。
以下、本発明を詳しく説明する。
本発明者達は、体内においてニコチンの分解効能増進の研究遂行中、カテキンとEGCGを多量に含有した緑茶、そしてクエルセチンを含有した林檎抽出物に上記天然食品を添加した場合、タバコの有害成分に対する分解およびその生成抑制能について優れた機能性製剤になることが分かり、これを基に本発明を完成するに至った。
本発明のニコチン分解用機能性製剤は、(a)50〜500重量部の緑茶葉から抽出した緑茶有効成分の粉末、(b)7.5〜75重量部の桑葉を沸騰水で煎出した抽出液、(c)3〜30重量部の林檎を果汁にした液、(d)3〜30重量部の甘草根を沸騰水で煎出した抽出液、および(e)1.5〜15重量部の陳皮を沸騰水で煎出した抽出液を含む組成物を乾燥して製造することを特徴とする。
また、本発明のニコチン分解用機能性製剤は、(a)7.5〜75重量部の銀杏を搾汁にした液、(b)3〜30重量部のセロリを搾汁にした液、および(c)3〜30重量部のレモンを搾汁にした液を含む組成物を乾燥して製造される抽出物をさらに含んでいる。
好ましくは、上記ニコチン分解用機能性製剤は、(a)緑茶葉100〜200重量部から抽出し
た緑茶有効成分の粉末、(b)桑葉15〜30重量部、(c)銀杏15〜30重量部、(d)セロリ6〜12重量部、(e)レモン6〜12重量部、(f)林檎6〜12重量部、(g)甘草根6〜12重量部、および(h)
陳皮3〜6重量部を含有することがよい。
本発明のニコチン分解用機能性製剤を乾燥する方法は、通常に使用される乾燥方法などが適用され得るが、好ましくは上記乾燥方法は、噴霧乾燥(spray-drying)であることがよい。
本発明の機能性製剤は、単一剤として使用することができ、あるいは1種以上の製薬学
的組成物をさらに含み、複合剤として製造できる。また、前記機能性製剤を含む組成物は、製薬用希釈剤をさらに含むことができ、好ましい希釈剤は食塩水、緩衝食塩水、デキストロース、水、グリセロールおよびエタノールからなる群から1種以上選択されるもので
ある。しかし、上記希釈剤は、これに限られない。適合した希釈剤は、文献(Remington's
Pharmaceutical Science, Mack Publishing Company, Easton PA)に記載されている。機能性製剤や機能性製剤を含む組成物は、経口又は非経口の経路で投与され得る。非経口服用は、口以外の他の経路を通した薬物の投与を意味するが、これには直腸、静脈内、腹腔内、筋肉内、動脈内、経皮、鼻、吸入、眼球、皮下への導入などを含む。
機能性製剤を有する製薬学的剤形は、経口服用形態や注射液、または局所剤などのいずれの剤形でも製造することができる。製薬学的剤形の例は次の通りであり、硬固剤(PLASTERS)、顆粒剤(GRANULES)、ローション剤(LOTIONS)、リニメント剤(LINIMENTS)、リモナーゼ剤(LEMONADES)、芳香水剤(AROMATIC WATERS)、散剤(POWDERS)、シロップ剤(SYRUPS)、
眼軟膏剤(OPHTALMIC OINTMENTS)、液剤(LIQUIDS AND SOLUTIONS)、エアゾール剤(AEROSOLS)、エキス剤(EXTRACTS)、エリキシル剤(ELIXIRS)、軟膏剤(OINTMENTS)、流動エキス剤(FLUIDEXTRACTS)、乳剤(EMULSIONS)、懸濁剤(SUSPESIONS)、煎剤(DECOCTIONS)、浸剤(INFUSIONS)、点眼剤(OPHTHALMIC SOLUTIONS)、錠剤(TABLETS)、座剤(SUPPOSITIORIES)、注射剤(INJECTIONS)、酒精剤(SPIRITS)、パップ剤(CATAPLSMA)、カプセル剤(CAPSULES)、クリーム剤(CREAMS)、トローチ剤(TROCHES)、チンキ剤(TINCTURES)、パスタ剤および丸薬。経口や注射投与が剤形として好ましく、さらに好ましくは、錠剤、カプセル剤軟カプセル、水薬、丸薬、微粒剤などの経口剤形が望ましい。
処方剤の製造において、機能性製剤は賦形剤を用いずに軟カプセルに詰められるか、担体で希釈され、または混合された後、適切な剤形として形成される。適合する担体の例と
して、でん粉、水、食塩水、リンゲル液、ブドウ糖そして前述の文献(e.g. Reminton's Pharmaceutical Science, Mack Publishing Co., Easton PA)に記載された任意成分などが挙げられる。
本発明のニコチン分解用機能性製剤は、健康飲料または食品添加剤として利用でき、食品、食品添加剤、薬剤、飲料または飲料添加剤として使用されることが好ましい。上記機能性製剤0.1重量%〜5重量%を水と混合し、機能性飲料として利用することが好ましい。
本発明のニコチン分解用機能性製剤または機能性飲料は、ニコチンの分解を加速させ、発癌性のニトロソ化合物の形成を抑制する。また、機能性製剤は、サイトクロムP450 1A2酵素の活性を阻害し、NNKによる発癌物質の形成を防止する。加えて、抗酸化作用を表す
だけでなく、NNKとベンゾピレンによる突然変異能を抑制して、肺癌の発生を低下させる
本発明のニコチン分解用機能性製剤は、約0.32mg/mgのカテキンと56ng/mgのクエルセチンを含む。
本発明のニコチン分解用機能性製剤は、果実蔬菜類をろ過し、葉類および薬草材を濃縮し、これらを混合し乾燥して製造される。
上記果実蔬菜類ろ液の製造段階において、7.5〜75重量部の銀杏、3〜30重量部のセロリ、3〜30重量部のレモン、3〜30重量部の林檎をきれいに洗浄して粉砕した後、搾汁しろ過する段階を含む。ろ過は通常の方法によってもできるが、網または固結硅藻土を用いてろ過することがさらに好ましい。最も好ましくは、100メッシュの網を用いてろ過した後、
固結硅藻土でろ過することが水性相における沈殿形成を防止するのによい。また、ろ過段階では1回目の搾汁をした後のスラッジ(sludge)に適量の水を加え攪拌した後、再び搾汁
をしろ過する過程をさらに実施することが効率的な有効成分の抽出に好ましい。果実蔬菜類のろ液は、0〜7℃に保管する。
上記の葉類および薬草材濃縮液の製造段階は、抽出槽に400〜4000重量部の水を入れ、3〜30重量部の甘草根、1.5〜15重量部の陳皮を投入し、温度を100℃まで上昇させた後、それらを抽出する段階を含む。次いで抽出槽に100〜1000重量部の水を再び添加し、7.5〜75重量部の桑葉を投入する。抽出温度を60℃〜95℃まで上昇させ、10〜40分間抽出する。得られた抽出液をろ過し濃縮することにより、葉類および薬草材濃縮液を製造する。上記ろ過方法は、通常のろ過方法が好ましく、網を通したろ過、ハウジング・フィルター(housing filter)ろ過または固結硅藻土ろ過がさらに好ましい。最も好ましくは100メッシュ網
によるろ過、1μmハウジング・フィルター、硅藻土を用いるろ過がよい。最初の抽出後に残ったスラッジは、400〜4000重量部の水をさらに添加して再び抽出し、ろ過することに
より葉類および薬草材濃縮液を製造することが好ましい。
混合段階および粉末の製造段階は、上記果実蔬菜類ろ液と、葉類および薬草材濃縮液に粉末になった50〜500重量部の緑茶葉から抽出した緑茶有効成分を入れ、均一によく混合
し、高速遠心分離機を使用して沈殿物を除去した後、乾燥することを含む。乾燥は通常的な方法が好ましく、さらに好ましくは噴霧乾燥がよい。
以下、本発明の理解を深めるため好ましい実施例を提示する。しかし、下記の実施例は本発明をより理解し易くするために提供されるだけのものであり、本発明が下記の実施例により限定されることはない。
:ニコチン分解用機能性製剤
(果実蔬菜類ろ液の製造段階)
皮をむいて乾燥していない銀杏60kgと、きれいに洗ったセロリ、林檎、レモン各々24kgを粉砕機に入れ粉砕した後、搾汁をした。搾汁した後のスラッジに水100Lを添加して30分間攪拌した後、再び汁を絞り出して一回目の搾汁液と合わせた。搾汁液は、100メッシュ
網にろ過した後、硅藻土ろ過して4℃に保管した。
(葉類および薬草材濃縮液の製造段階)
1.5トンのタンクに水0.5トンを投入し、甘草根24kg、陳皮12kgを添加して温度を100℃
まで上昇させた後、2時間抽出した。ここに再び0.2トンの水を入れ、桑葉60kgを投入し80℃まで上昇させ30分間一回目の抽出をした。一回目の抽出液を別に保管し、抽出して残ったスラッジに水0.5トンを投入して80℃まで上昇させ、30分間二回目抽出した。一回目の
抽出液と二回目の抽出液を合わせて100メッシュ網でろ過し、1μmのハウジングフィルタ
ーでろ過した後、再び硅藻土でろ過して濃縮した。
(混合および噴霧乾燥段階)
上記の果実蔬菜類抽出ろ液、葉類および薬草材濃縮液、および緑茶葉から抽出した緑茶有効成分の粉末100kgを均一によく混合し、高速遠心分離機を使用して沈殿物を除去した
後、噴霧乾燥方式でニコチン分解製剤を製造した。
:ニコチン分解用機能性飲料
上記実施例1のニコチン分解用機能性製剤0.1g〜5gに水100mlを混合し、機能性飲料を製造した。
:ニコチン分解能の測定
上記実施例1で製造したニコチン分解用機能性製剤にニコチンを分解する物質があるか
確認するために、水とニコチン分解用機能性製剤に各々ニコチンを直接混合してニコチン分解作用を測定した。
上記水は対照群である。実験方法は、エッペンドルフ(Eppendorf)試験管(1.5ml)に1mM
のニコチン(カタログ番号N3876、シグマ) 200μlと200μlの機能性製剤液(0.3%)をよく混合した後、0、10、20、30、60、120分間経過した後に生成されたコチニンの量をコチニン定量法で測定し、図5に示した。このとき、測定温度は25℃であった。
コチニン定量は、Barlow方法(Barlow, R. D., Stone, R. B., Wald, N. J., and Puhakainen, E. J. (1987) Clin. Chim. Acta., 165, 45-52)よりも簡便で正確である、1987年に開発された変法を使用した。具体的な方法は次の通りである。
1.5mlポリプロピレン(polypropylene)試験管にある緩衝溶液または蒸留水に、200μlのサンプルおよび標準試料(standard)を入れた。このとき、実験結果の信頼性を期するために、一つのサンプル当り3個の試験管を使用した。測定対象試料に100μlの4M酢酸ナトリ
ウム緩衝液(pH 4.7)、40μlの1.5M KCN、40μlの0.4 Mクロラミン(chloramine)-T、50容
積%のアセトニトリル(acetonitrile)水溶液に溶解した78mMバルビツール酸(barbituric acid)200μlを順に入れ10秒間よく混合した。混合物を室温(25℃)で15分間反応させた後、40μlの1M ピロ亜硫酸ナトリウム(sodium metabisulphite)を加えて反応を停止させた。
吸光度を490nmで測定し、標準コチニン(standard cotinine)と比較して定量した。
また15および37℃でも、上記と同じ試験を行ないコチニンの量を測定した。分析に互い
に異なる温度を使用した理由は、コチニン生成に関わる過程が純粋な化学反応であるか、それとも酵素などの生物学的触媒が関与する反応であるかを検証するためのものであった。温度を変えて実験した結果は、25℃で測定した結果とほとんど同じであり、化学的反応によるものであることが判明した。
図5に示されるように、本発明のニコチン分解用機能性製剤ではコチニン吸光度が3.0であったのに対し、対照群である水の場合は1.3程度に過ぎず、本発明の機能性製剤にはニ
コチン分解性の物質があることが確認された。また、機能性製剤が存在しない条件下では、ニコチンから分解生成物への転移は10-20分間で極めて遅いことが観察された一方、ニ
コチン分解用機能性製剤の存在下では、コチニンの著しい生成が観察された。これは本発明のニコチン分解用機能性製剤が、ニコチンと試験管内で反応してニコチンの分解を加速させるということを示しているものである。
:細胞培養を利用したニコチン分解能の測定
細胞にニコチンおよびニコチン分解用機能性製剤を処理し、ニコチン分解により生成されたコチニン量を測定した。通常、喫煙量は喫煙者のニコチン、コチニン、チオシアネート、およびカルボキシヘモグロビンの量で測定される。しかしながら、ニコチンは約30分の半減期を有していることから、24時間の半減期を有しているコチニンよりも不安定である。ヒト肝細胞(hepatocyte)に由来するFLCFR5細胞を1週間培養し、少量ずつ分株して保
存細胞(Stock cell)を調製した。定量のために分株された肝細胞を集密性(confluency)が100%になるまで1週間培養し、ニコチンが含有された培地(5% FBSが添加されたDMEM(Dulbecco's modified eagle medium),1mMニコチン)で再び1週間、追加培養した。培養された
細胞に機能性製剤(0.3%)120ulを添加し、培養しながら各々10分、20分、30分、60分、120分の時間ごとに細胞を収集した。収集した細胞は、PBS(phosphate buffered saline)で3
〜4回洗った後、スクレーパーを使用して掻き取って回収した。遠心分離を用いて細胞を
回収した後、4℃、 PBS 100ulを加えて超音波粉砕機(Vibra Cell-200; Newton, Conn.,
米国)で断続的に30秒間破砕した後、DBA(Direct Barbituric Acid)法を用いて490nmで吸
光度を測定してコチニンの生成を測定した。また、対照群として機能性製剤液の代わりに水を使用して同様に実施した。
図6は、本発明のニコチン分解用機能性製剤によるニコチン分解能を示すグラフである
。本発明のニコチン分解用機能性製剤を適用した細胞は、対照群の水を適用した場合より、コチニンの生成量が多いことが分かった。
また、ニコチン分解用機能性製剤成分が細胞内に既に吸収されて存在する場合、新規に流入するニコチンの分解が検証される。
機能性製剤が含有された培地(培地1ml当り120μlの機能性製剤が含有される)で6時間FLCFR5細胞を予備培養した。予備培養の完了後、前記細胞をリン酸緩衝化生理食塩水(PBS
)で洗浄してニコチンが含有された培地に該細胞を培養し、上記と同様の方法で細胞内のコチニン含量を測定した。
図7は、本発明のニコチン分解用機能性製剤が既に吸収された細胞内でニコチン分解能
を測定したものである。機能性製剤液を予め投与された細胞が機能性製剤液を摂取していない細胞に比べてコチニン生成量が多い。機能性製剤液を後で添加した場合についてのコチニン生成量と比較したとき、細胞内に既に存在する条件下でのニコチンの分解とほとんど等しい結果を示した。上記の結果から推してみると、本発明のニコチン分解用機能性製剤を長期間服用するのと、喫煙直前に飲用する場合とでは、さほど差は表れないと推定される。
図6と図7におけるニコチン分解の結果は、図5の直接混合法の場合と同様なパターンが
みられた。このことは、次の意味として解釈できる。ニコチン分解の効能を有する成分は、細胞膜を容易に透過し、細胞内で安定性を維持できる。この物質の安定性は細胞の年齢に関係なく、同一の類型を示す。完全集密の状態で同一に分割された細胞をさらに培養し、細胞が60-100%コンフルエンシーに到達したものからも同一な類型が観察された。ニコ
チンの分解は、ニコチン分解用機能性製剤が存在すると目にみえて加速される。緑茶を飲む喫煙者にとり、ニコチン分解用機能性製剤によりもたらされるニコチン分解の促進およびコチニンの生成促進は、ビタミンCの補充とカテキンによるニコチン吸着に起因するだ
ろうという一般的な通念はつじつまが合わない。上記の理由によっては、緑茶抽出物の存在によりニコチンのコチニンへの転換が促進されることをうまく説明できないためである。機能性製剤の成分のうち知られていない物質が関与したり、全く別のメカニズムによりニコチンからコチニンへの転換が触発するという仮説を提示できる。ニコチンをはじめとした毒性物質のカテキンによる吸着を通じた沈殿が生じるという沈降仮説は、細胞内の遊離ニコチン量を減少を説明できる。しかし、ニコチン分解用機能性製剤が存在する条件下で培養時間を増すと、コチニン量の増大が観察された。この実験の結果は、カテキン以外に未知の機能性製剤成分が、ニコチンの分解に効能を発揮しているということを表している。
:ゼノパス(ツメガエル、zenopus)未熟卵を使用したニコチン分解能の測定
ニコチンまたは機能性製剤が培養液に投入された時間と実際に細胞内に浸透された時間との時差を除外するため、ゼノパス未熟卵(卵母細胞)にニコチンまたはニコチン分解用機能性製剤を直接注入し、ニコチン分解量を測定した。
未熟卵は母体から分離した後、直径1.0〜1.2mmに該当する段階IVまたはVのものを選び
、15℃でOR2溶液(Byrd, G. D., Chang, K-M., Greene, J. M., deBethizy, J. D. (1992)
Drug. Metab. Dispos., 20, 192-197)で約一日培養した。培養後、未熟卵は使用する前
に鉗子(watchmaker forcep)でその保護膜を直接除去し、保護膜が除去された多数の未熟
卵の調製はコラゲナーゼ3型(Collagenase type 3, シグマ)を用いて実施した(Lee DH. (1998) J. Biochem. Molecular Biology, 31(2), 196-200)。
1mMニコチンと機能性製剤液(0.3%)120μlとの混合液500nlを未熟卵に微細操作機(microoperator)で注入した。注入後、未熟卵は15℃、25℃(室温)、32℃で各々培養しながら
、培養時間 (0'、10'、20'、30'、60'、120') 別に未熟卵を収集し、OR2溶液中でホモジ
ネーション(dounce homogenizer)を実施した。前記ホモジネートは、遠心分離して卵黄を除去し、上清液をとってコチニン定量を実施した。また、注射技法の影響を除外するため、細胞培養実験で使用されたニコチンおよび機能性製剤の濃度でOR2培養液における同一
の培養時間で、機能性製剤のニコチン分解効能を検証した。
図8は、本発明のニコチン分解用機能性製剤をニコチンとともにゼノパス卵母細胞に注
入したときの該製剤によるニコチン分解能を示すグラフであって、細胞に投与した図6に
比べ高いニコチン分解能を示している。また、ゼノパス卵母細胞の培養温度別の反応度を測定したが、温度別の差異は観察されなかった。
:臨床実験によるニコチン分解能測定
ニコチン分解用機能性製剤のニコチン分解に関する効能を検証するために、街で販売されているタバコのうち、“ディス(THIS)”(商標)を選び、一日に15〜25本のタバコを吸う20代の健康な男性(17〜20名)を被験者として臨床実験を実施した。
実験に確実性を期するため、検証は数回反復実施して統計処理した。水を飲む対照群と機能性製剤を飲む実験群は別の日に試験を実施し、身体の状態と実験する時間帯を可能な限り一致させた。被験者達は、いつものように喫煙するようにし、実験方法は図9に表わ
されている。
採取した一回目の、二回目そして三回目の尿は、即時に零下20℃で保管し、48時間後に取出して尿中のニコチン主要代謝産物であるコチニンを定量した。詳しい方法は、次の通りである。
1.5ml試験管に尿または標準試料(コチニン)を500μl入れた。実験に信頼性を期するた
め、ひとつの試料当り2個の試験管を使用した。試料に250μlの4 M酢酸ナトリウム緩衝液(pH 4.7)、100μlの1.5 M KCN、100μlの0.4 Mクロラミン(chloramine)-T、50v/v%のアセトニトリル(acetonitrile)水溶液に溶解した78mMバルビツール酸(barbituric acid)500μlを順に添加した。バルビツール酸を添加した後、10秒間よく混合し、混合物を常温(25℃)にて100rpmで15分間反応させた後、1 Mピロ亜硫酸ナトリウム100μlを加えて反応を終結させた。試料は490nmで吸光度を測定して標準曲線と比較して定量した。
図10は、本発明のニコチン分解用機能性製剤を摂取した喫煙被験者におけるニコチン分解能を測定したグラフであり、(A)は対照群であって被験者が水を飲んでタバコを吸った
後、排出した尿に対してコチニン定量を実施したものであり、(B)は機能性製剤液を飲ん
でタバコを吸った後、排出した尿に対してコチニン定量を実施したものである。1回目、2回目、3回目の尿は、37名の喫煙者から集めた。
図11は、本発明のニコチン分解用機能性製剤を摂取した喫煙被験者における平均コチニン濃度を示すグラフであり、対照群に比べて機能性製剤を摂取した実験群の尿でコチニン量が多く、機能性製剤によるニコチン分解能が高いことが確認できた。
図12は、ニコチン分解用機能性製剤または水を飲んだ後、喫煙した男性の個人ごとの尿中に含まれているコチニンの平均値を示すグラフであり、各個人の二回目または三回目の尿の値を一回目の尿の値で除した値を全体平均し、機能性製剤と水とを比較した。
ニコチン分解率は、二回目の尿と三回目の尿のコチニン生成に基づくものであり、一回目、二回目、三回目の尿を採取した際、尿中にあるコチニンはすべて排泄されたものであり、喫煙によるニコチンがコチニンに分解されることが分かった。また、実験群のニコチン分解率(コチニン生成率)は、対照群のニコチン分解率の約2倍に達するということが判
明した。これは本発明の機能性製剤が体内でニコチンからコチニンへの分解を促進させることを表すものである。
追加的に、機能性製剤を含む錠剤を製造した。
タバコを吸い始めてから2年以上経過している20〜30代の男性40名を二つのグループに
分け、二日間臨床実験を実施した。
先ず、二つのグループすべてが機能性製剤を服用せず、8時間のあいだ1時間ごとに喫煙し、5回の採尿をした。グループ1は機能性錠剤を1回2錠ずつ3回服用し、グループ2は1回6錠を一度に服用させて採尿した。
<実験方法>
対照群(グループ1&グループ2):水摂取+喫煙→1時間後に一回目の採尿、水摂取&喫煙
→1時間後に二回目の採尿&喫煙→1時間後に三回目の採尿、水摂取&喫煙→1時間後に喫煙
→1時間後に4回目の採尿、水摂取&喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に5回
目の採尿
グループ1:錠剤2錠服用、水摂取+喫煙→1時間後に一回目の採尿、水摂取&喫煙→1時
間後に二回目の採尿&喫煙→1時間後に三回目の採尿、錠剤2錠服用、水摂取&喫煙→1時間
後に喫煙→1時間後に4回目の採尿、錠剤2錠服用、水摂取&喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に5回目の採尿
グループ2:錠剤6錠服用、水摂取+喫煙→1時間後に一回目の採尿、水摂取&喫煙→1時
間後に二回目の採尿&喫煙→1時間後に三回目の採尿、水摂取&喫煙→1時間後に喫煙→1時
間後に4回目の採尿、水摂取&喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に喫煙→1時間後に5回目の採尿
採取された尿は、即時零下20℃に保管し、48時間後に取出して一括的に尿中のニコチン主要代謝産物であるコチニンを定量した。
Figure 0004820531
尿内のコチニン濃度は、錠剤を服用したときは、水だけを摂取したときよりも約60〜100%まで上昇した。グループ1から採取された尿は、コチニン濃度が一定に維持され、グル
ープ2から採取された尿のコチニン濃度は、10時間経過すると殆ど対照群と等しくなるこ
とが観察された。
:機能性製剤によるニトロソモルホリンの生成抑制作用
本テストは、亜硝酸、亜硝酸エステル、チオエステル、無水亜硝酸、ニトロシルハライド、ニトロシル金属、そして無機金属亜硝酸複合体といった二トロソ化剤が、アミンあるいはニトロサミンやN-ニトロソ化合物のような発癌物質を形成する他の窒素を含む化合物などと反応する場合、機能性製剤が上記発癌物質の形成を抑制するか否かに関するインビトロ・テストに関するものである。
実験は米国特許第5,087,671号(polymers for scavenging nitrosating agents)に基づ
くものであり、尿中のコチニンを検出するDBA(Direct barbituric acid)方法ならびにガ
スクロマトグラフィーの前処理方法を適用して、実験を遂行した(Joseph, D., Lajos H.,
Nigel, H., Stanley, I. R., and Timothy, T. (1992) J. Chromatogr., 579, 93-98)。
ニトロサミン副産物は、主にアミンとニトロソ化剤との反応の所産である。一次的なニトロソ化剤は、酸中の亜硝酸ナトリウム(NaNO2)や亜硝酸カリウム(KNO2)から形成される
が、形成される反応産物のニトロソ化剤は、亜硝酸(HNO2)である。
Figure 0004820531
対照群としてEGCG、クエルセチン、カテキン、ビタミンCおよび粉緑茶を試料として使
用した。各反応試料は、2.5、5、10、15、20mg/mlの濃度を使用し、モルホリンを添加し
ていない亜硝酸ナトリウムを200 m Mで添加したことを陰性対照群(negative control)
として実験を遂行した。各反応でニトロソ化剤であるNaNO2を添加していない試料を空(
ブランク)実験に設定した。
各反応試料を濃度別に15mlコーニング試験管に添加し、空実験群と実験群、陰性対照群と表記した。各試験管に氷酢酸1mlずつを分注し、さらに2M NaNO2を100μlずつ空実験群
を除く試験管に添加し、蒸留水で最終容量が2mlになるようにした。37℃で10分間反応さ
せた後、モルホリン176μlを添加して2Mになるようにし、再び37℃で30分間反応させた。5N NaOHを3.8ml添加してpH 10〜12に調整して反応を終結し、上記試料などをDBA方法によって測定して空実験群(ニトロソ化剤であるNaNO2を添加していない試料)と陰性対照群(モルホリンを添加せずにNaNO2のみを200mMで添加)などと比較した。実験結果は図13の通り
である。
ニトロソモルホリンの生成率(NMOR%)は、下記の式1で換算した。
(計算式1)
NMOR(%) = [(t0 - blank) - (t30 - blank)] ÷ (t0 - blank)
blank;各反応でニトロソ化剤であるNaNO2を添加していない試料
to;モルホリンを添加せずにNaNO2を200mMで含んでいる試料
t30;ニトロソモルホリンが生成するよう正常に反応した試料
図13に示されたように、本発明のニコチン分解用機能性製剤は、クエルセチンやカテキンと同様に、20mg/mlの濃度でモルホリンからニトロモルホリンの生成に対し約75%の阻害を示した。即ち、本発明の機能性製剤は発癌性のニトロソ化合物の形成を阻害するものである。
:ニコチン分解用機能性製剤によるサイトクロムP450活性の抑制能実験
サイトクロムP450(以下“CYP”という)は、肝臓や肺で解毒作用に関与する主要酵素で
ある。肝臓には多様な種類のCYPが各々異なる機能を有して存在しており、これらのうちCYP 2A6、2B6、2C8、2C9、2D6、2E1、2F1などはニコチンからコチニンへの代謝に関与する(Yamazaki,H., Inui,Y., Yun.,C.H., Guengerich, F.P., and Shimada,T.,(1992)Carcinogenesis, 13,1789-1794; Code, E., Crespi,C., Penman,B., Gonzalez, F., Chang, T., and Waxman, D., (1997) Drug Metab.Dispos., 25, 985-993)。
NNK(4-methylnitrosoamino-1-3-pyridyl-1-butanone)は、実験動物におけるプロ-発癌物
質(pro-carcinogen)であり、肝臓と肺で主にCYP 1A2、2A6、3A4により発癌物質に代謝さ
れる。ニコチンの代謝過程は図14の通りである。
ラット(Sprague-Dawley rat)からAroclor 1254(シグマ, 米国)で肝臓CYPを誘導し、肝
臓を摘出した後、多様な試験物質に対するNNK活性化に関与するCYPの抑制能を測定した。詳しい実験方法は次の通りである。
7週齢の雄性ラット(Sprague-Dawley ラット)の腹腔にAroclor 1254を500mg/kgの容量で注射した。注射5日後、無菌操作の状態で肝臓を摘出し、4℃にて0.15 M KCl溶液でホモジナイズした。該ホモジネートは、9000gで10分間遠心分離して上清液を回収し、以下の実
験に使用した。CYP 2B1/2/4の基質であるペントキシレゾルフィン(pentoxyresorufin, シグマ 米国)とCYP 1A1の基質であるエトキシレゾルフィン(ethoxyresorufin, シグマ 米国)ならびにCYP 1A2の基質であるメトキシレゾルフィン(methoxyresorufin, シグマ 米国)
を用いてCYP活性を測定した。またEGCG、クエルセチン、カテキン、粉緑茶を対照群とし
て上記実施例1の機能性製剤と比較した。上記の反応試料(抑制物質)、肝臓から摘出した
上澄液、各CYPの特異的基質を使用してCYP活性の抑制能を比較した。基質が酵素により分解されて蛍光を発したら、スペクトロフルオロフォトメーター(spectrofluoro-photometer)で酵素活性を測定(522 nmで励起し、586nmで蛍光発光)した。各反応試料の濃度は、0.1、0.5、1.0、2.0mg/mlになるようにし、摘出肝臓からの調製液のタンパク質量は500μg/mlになるようにした。各基質は、保存溶液を2.5uMにし10μlを添加して最終的に25nMにな
るようにした。助酵素としては、5mMのβ-NADPH(シグマ, 米国)20μlを使用した。50 mM Tris-HCl(pH 7.4)緩衝溶液を使用して最終容量が1mlになるようにした。37℃で20分反応
させた後、2mlのメタノールを添加して反応を停止させ、2000rpmで2分間遠心分離して上
澄液をRF-5301 PCスペクトロフルオロフォトメーター(島津, 日本)で酵素活性を測定(522
nmで励起し、586nmで蛍光発光)した。結果は、図15の通りである。
図15は、本発明のニコチン分解用機能性製剤がCYP酵素活性に影響を及ぼすのかどうか
測定したグラフである。(A)はクエルセチンのCYP抑制能を表したものであり、(B)はカテ
キンの、(C)は機能性製剤の、(D)は粉緑茶のCYP抑制能を図示したものである。PRODは、
ペントキシレゾルフィンデアルキラーゼ(pentoxyresorufin dealkylase, CYP 2B1/2/4)を、ERODはエトキシレゾルフィンデアルキラーゼ(ethoxyresorufin dealkylase, CYP 1A1)
を、MRODはメトキシレゾルフィンデアルキラーゼ(methoxyresorufin dealkylase, CYP 1A2)を意味する。機能性製剤は、PROD (CYP 2B1/2/4)、EROD (CYP 1A1)およびMROD (CYP 1A2)の活性をすべて阻害した。
図16は、本発明のニコチン分解用機能性製剤がCYP 1A2酵素の活性に及ぼす阻害効果を
表し、CYP 1A2の活性は、クエルセチン>>機能性製剤>>カテキン≒粉緑茶の順で阻害され
た。該機能性製剤は1.0mg/mlでCYP 1A2酵素活性を完全に阻害することが確認された。
さらに精製RECO(R) System CYP 1A2(PanVera Co, 米国)を使用して機能性製剤EGCG、クエルセチン、カテキンおよび粉緑茶による酵素活性阻害能を測定した。
酵素混合液の組成は、0.5μM CYP1A2、0.2μM NADPH P450レダクターゼ、0.5μg/μL CHAPS、0.1μg/μL リポソーム(dilauroyl phosphatidylcholine, dileoyl phosphatidylcholine, dilauroyl phosphatidylcholine(1:1:1))、3mM還元型グルタチオン、50mM HEPES/KOH (pH 7.4)である。緩衝溶液は1 Mリン酸カリウム/ナトリウム(potassium/sodium phosphate)である。三次滅菌蒸留水768μl、CYP 1A2緩衝溶液126.7μl、1 mMメトキシレゾルフィン5.3μlを順に添加して950μlの溶液として37℃で加温した。緩衝溶液と基質の混合液85μlに酵素活性阻害物質を最終濃度がそれぞれ0.1、0.5、1.0、2.0mg/mlになるように5μlずつ添加した。CYP 1A2酵素混合液5μl、および5μlの50mM NADPHを添加しながら37
℃で反応を開始した。20分間反応をし、1mlのメタノールを加えて反応を停止させた。RF-5301 PCスペクトロフルオロフォトメーター(島津, 日本)を使用して酵素活性を測定(522
nmで励起し、586nmで蛍光発光)した。
図17は、精製CYP 1A2酵素活性に対する、本発明機能性製剤の活性阻害作用を測定した
もので、EGCG>>機能性製剤>>クエルセチン>>粉緑茶>>カテキンの順にCYP 1A2の活性が阻
害された。機能性製剤(■)が0.1mg/mlのときに純粋CYP 1A2酵素活性を完全に阻害するこ
とがわかった。
:ニコチン分解用機能性製剤による抗突然変異作用
NNK(4-methylnitrosoamino-1-3-pyridyl-1-butanone)は、タバコ中に一定濃度(約0.1-0.5ng)で含まれており、タバコのニコチンが体内で代謝されると形成される。これは体内
において極めて有毒な物質である。NNKは、生体内でP450などの酵素により代謝され、肺
癌などを誘発する物質である。また、ベンゾピレンもタバコ内に少量含有されていて突然変異原物質として作用する。
本発明のニコチン分解用機能性製剤が、NNK(Chemsyn. Lab. 米国)とベンゾピレン(シグマ, 米国)により誘発される突然変異を抑制する抗突然変異作用を調べるため、ヒスチジ
ン要求性菌株であるサルモネラ ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)TA100とTA1535を使用してエイムス実験(Ames test)で突然変異抑制効能試験を実施した(Maron, D., Ames, B. N. (1983) Revised methods for the Salmonella mutagenicity test. Mutation Research, 113, 173-215)。
7週齢の雄性ラット(Sprague Dawley ラット)の腹腔にAroclor 1254(シグマ, 米国)を500mg/kgの容量で注射した。注射5日後、無菌操作状態で肝臓を摘出し、4℃にて0.15 M KCl溶液でホモジナイズし、該ホモジネートは9000gで10分間遠心分離して上清液を回収し、S-9混合液を調製して以下の実験に使用した。S-9混合液の組成は、10mlのS-9混合液を基準にしたとき、5mlの0.2 Mリン酸緩衝液(pH 7.4)、0.4mlの0.1 M NADP、0.05mlの1 Mグルコース-6-リン酸(Glucose-6-phosphate)、0.2mlの0.4 M MgCl2、1.65 M KCl、3.35mlの三次滅菌蒸留水、1mlの肝臓摘出液である。試験物質としてEGCG、クエルセチン、カテキン、
粉緑茶ならびに機能性製剤液であり、これらは0.2μmフィルターでろ過して使用した。
サルモネラ ティフィムリウム(Salmonella typhimurium)TA100とTA1535は、栄養培地(Difco. Lab. 米国)で、12時間培養した。12時間培養液0.1ml、試験物質0.1ml、S-9混合液0.5ml、NNK(10mg/ml)0.1mlまたはベンゾピレン(20μg/ml)0.1mlを混合した。このとき、
効能試験物質を2、1、0.5、0.25、0.125μg/plateの濃度になるように処理した。混合液
を37℃で20分静置した後、「上層アガー(supernatant agar)」(0.05 mM ヒスチジン, 0.05 mMビオチンを含有)2mlを混ぜてHis-平板培地に塗布した。このとき各容量の平板培地は3枚ずつにし、37℃で48時間培養した後、復帰突然変異株のコロニー数を記録した。抗
突然変異活性は、His+復帰突然変異の阻害率(inhibition ratio)として表した。突然変異抑制効能(%)は、下記の式2で換算した。
(計算式2)
突然変異抑制効能(%)=100×[(a-b)/(a-c)]
a:変異原により誘導されたHis+復帰突然変異のコロニー数
b:変異原と効能試験物質で誘導されたHis+復帰突然変異のコロニー数
c:自発的なHis+復帰突然変異のコロニー数
図18は、本発明のニコチン分解用機能性製剤がNNKによる突然変異能(mutagenicity)に
対する抑制効能を有するかについて測定した結果を示す。(A)と(B)は機能性製剤(■)、粉緑茶(●)、クエルセチン(◆)、カテキン(▲)によるサルモネラ ティフィムリウムTA100
に対する突然変異抑制能を表し、(C)と(D)は機能性製剤(■)、粉緑茶(●)、クエルセチン
(◆)、カテキン(▲)によるサルモネラ ティフィムリウムTA1535に対する突然変異抑制能を示す。培地に含有されるNNK濃度は、1mg/プレートであった。
NNKだけで処理したサルモネラ ティフィムリウムTA100の自然発生的復帰突然変異の数は173±13であり、サルモネラ ティフィムリウムTA1535の自然発生的復帰突然変異の数
は39±12であった。これに対し、NNKとともに機能性製剤0.5mg/plateを処理したとき、サルモネラ ティフィムリウムのコロニーは殆ど形成されず、突然変異抑制能があることが分った。
図19は、本発明のニコチン分解用機能性製剤および試験物質を用いてベンゾピレンによる突然変異の抑制作用を示すグラフである。機能性製剤(■)、粉緑茶(●)、クエルセチン(◆)、カテキン(▲)による、サルモネラ ティフィムリウムTA100の突然変異に対する抑
制作用を表している。このとき、各培地に含有されたベンゾピレンの濃度は、2μg/plateである。ベンゾピレンで処理したサルモネラ ティフィムリウムTA100の自然発生的な復
帰突然変異の数は128±9であるのに対し、本発明の機能性製剤は、ベンゾピレンによる突然変異発生を極めて効果的に抑制することを示した。
:ニコチン分解用機能性製剤による抗酸化作用
多数の疾患の原因が今なお明らかでないにもかかわらず、有害なフリーラジカルなどが動脈硬化(Palinski, W., Rosenfeld, M. E., Yla, H. S., Gurtner, G. C., Socher, S. S., Butler, S. W., Carew, T. E., Steinberg, D., and Witztum, J. L. (1989) Proc. Natl. Acad. Sci., 86, 1372-1376)、血管収縮による局所貧血(Hammond, B., Kontos, H.
A., and Hess, M. L. (1985) Can. J. Physiol. Pharmacol., 63, 173-187)、炎症(Cheeseman, K. H., and Forni, L. G. (1988) Biochem. Pharmacol., 37, 4225-4233)、発癌(Weitzman, S. A., Weitberg, A. B., Clark, E. P., and Stossel, T. P. (1985) Science, 227, 1231-1233)、リウマチ性関節炎(Fantone, J. C., and Ward, P. A. (1985) Human Pathol., 16, 973- 978)のような広範囲の疾患を媒介することが知られてきた。そのため、フリーラジカルの捕捉剤(scavenger)は、フリーラジカルのレベルを減少させること
による効果的な治療剤として期待されており、人々は安全で効果的な抗酸化剤の開発に焦点を合わせてきた。
本試験では、フリーラジカルであるDPPH(1,1-diphenyl-2-picrylhydrazyl)とSOD(superoxide dismutase)のキット(和光, 日本)を使用して、O2 -捕捉(scavenging)効果を機能性
製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンについて検証した。
DPPHは、エタノールと水とを2:1で混ぜた溶媒に溶かして、濃度を2×10-4Mに固定させて使用した。機能性製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンは、それらの濃度がDPPHの1/10未満となるように調製した。1.5mlのDPPHをキュベット(cuvette)に入れ、抗酸化剤溶液1.5mlを添加してよく混ぜた。混合後すぐに時間に応じた吸光度(523nm)変化を測定して分解率を計算した。
(計算式3)
分解率=(初期DPPHの吸光度−各試料が添加された後の時間別吸光度)/
初期DPPHの吸光度×100
キサンチン(Xanthine)にキサンチンオキシダーゼ(xanthine oxidase)が作用すると、O2 -が生成される。生成O2 -は、共存するNO2 -TB(nitrobluetetrazolium)を還元して発色反応を表す。しかしスーパーオキシドディスムターゼ(superoxide dismutase; SOD)や生成O2 -除去能を有する物質により、その発色が妨害される。このようなSODキットの原理を利用
することにより、生成されたO2 -の除去能を測定できる。O2 -捕捉作用に関する実験方法は
次の通りである。
各試料0.1mlに0.4mMキサンチン/0.1 Mリン酸塩緩衝溶液(pH 8.0)1ml、0.048unit/mlキサンチンオキシダーゼ1mlを添加してよく混合した後、37℃で20分間加温し、69mM SDS(sodiumdodecyl sulfate)2mlを添加して酵素反応を停止させた後、560nmで吸光度を測定する。水を対照群として比較し、酵素と試薬の空(ブランク)実験も同様な方法で測定する。詳しい方法は次の表2の通りである。
Figure 0004820531
抗酸化効率に対する計算法は、下記の通りである。
(計算式4)
SOD活性化値(阻害率%)=(EBl-EBl-Bl)−(ES-ES-Bl)/(EBl-EBl-Bl)×100
図20は機能性製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンのDPPH(1,1- diphenyl-2-picrylhydrazyl)を使用したフリーラジカルの捕捉作用を測定しグラフで表したものである。EGCGのDPPHラジカル捕捉作用は、機能性製剤、カテキンのそれよりも2倍強力であった。しかし機能性製剤液は、粉緑茶に比べ約4倍高いDPPHラジカル除去能を示した。
図21は機能性製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンのO2 -除去効能を、SODキットを使用して測定した結果のグラフである。酸素フリーラジカル除去能に関する様々な試験物質の実験で、クエルセチンが最も高い抗酸化作用を示したが、機能性製剤は精製カテキンの抗酸化能とほとんど同一の効能を示した。
:クエルセチン定量
クエルセチンは、光合成植物から独特に見出されるフラボノイドである。クエルセチンは、正常な食餌療法をした場合、大体一日に約25mg位消費されるものと推定される。
また最近クエルセチンは、初期医療の抗癌薬剤として使用されている(Ferry, D. R., Smith, A., Malkhandi, J., Fyfe, D. W., deTakats, P. G., Anderson, D., Baker, J., Kerr, D. J. (1996) Cancer Res. 2(4):659-68)。クエルセチンは抗癌薬剤として優れた
役割をするという証拠などが多数報告されている。クエルセチン10uMくらいの濃度で、乳癌(Scambia, G., Ranelletti, F. O., Benedetti, Panici, P., Piantelli, M., Bonanno, G., De Vincenzo, R., Ferrandina, G., Pierelli, L., Capelli, A., Mancuso, S. (1991) Cancer Chemother Pharmacol. 28(4):255-8)、白血病(Larocca, L. M., Piantelli,
M., Leone, G., Sica, S., Teofili, L., Panici, P. B., Scambia, G., Mancuso, S., Capelli, A., Ranelletti, F. O. (1990) Type II oestrogen binding sites in acute lymphoid and myeloid leukaemias: growth inhibitory effect of oestrogen and flavonoids. Br J Haematol. 75(4):489-95)、子宮癌(Scambia, G., Ranelletti, F. O., Bened
etti, Panici, P., Bonanno, G., De Vincenzo, R., Piantelli, M., Mancuso, S. (1990) Synergistic antiproliferative activity of quercetin and cisplatin on ovarian cancer cell growth. Anticancer Drugs. 1(1):45-8)、胃癌(Yoshida, M., Sakai, T., Hosokawa, N., Marui, N., Matsumoto, K., Fujioka, A., Nishino, H., Aoike, A. (1990)
FEBS Lett. 15;260(1):10-3)、結腸癌(Agullo, G., Gamet, L., Besson, C., Demigne, C., Remesy, C. (1994) Cancer Lett. 25;87(1):55-63)などの細胞株増殖が抑制されるということが報告されてきた。
本実験では、ニコチン分解用機能性製剤に含まれているクエルセチンを定量した。機能製剤または粉緑茶内に含有されているクエルセチンを抽出するためにメタノールとDMSOを4:1で混合した抽出溶液に適量を溶かし、30秒間強く混ぜて混合した。混合溶液を10分間9000rpmで遠心分離し、上澄液を取り出して、上澄液と同量の蒸留水を入れて混ぜた後、
これを逆相カラム(Delta-pak C18, 300Å, Waters510)に注入した。移動相は56%の0.1 M
酢酸アンモニウム (pH 5.15)と、44%のメタノールで実施し、流速は0.3mL/minで行った。吸光度はM720吸光検出器(Yongin, Co. Korea)にて375nmで測定した。
図22は、ニコチン分解用機能性製剤液中のクエルセチン量をHPLC(high performance liquid chromatography)を使用して定量したグラフである。図22のAの(a)は各々60、120、160ngのクエルセチン濃度に対応する標準ピークを表しており、Bの(b)は機能性製剤液についてのクエルセチンピーク(ピーク番号8)であり、機能性製剤は56ng/mgのクエルセチンを含有した。しかし、図21のCから見られるように、粉緑茶の粉末からは5mgにおけるクエルセチンピークさえも検出できなかった。
:機能性製剤の抗癌作用の検証
タバコ煙から発見される発癌物質の中でも、NNKは多様な実験動物に対し肺癌を誘発さ
せる高い特異性を表す(Hoffmann, D., Rivenson, A., Chung, F-L., and Hecht, S. S. (1991) Crit. Rev. Toxicol., 21, 305-311 ; International Agency for Research on cancer. (1986) Tobacco Smoking, Vol 38. Lyon, France: IARC)。また、NNKはタバコ中で発見される強力な発癌性を有する様々なニトロサミンの中の一つである。このような肺癌発生を抑制する作用に関して、緑茶の作用、特にEGCGの作用は多くの論文で報告されている(Wang, Z. Y., Hong, J. Y., Huang, M. T., Reuhl, K. R., Conney, A. H., and Yang, C. S. (1992) Cancer Res. 52, 1943-1947 ; Xu, Y., Ho, C. T., Amin, S. G., Han, C., and Chung, F. L. (1992) Cancer Res. 52, 3875- 3879 ; Chung, F. L., Wang, M.,
Rivenson, A., Iatropoulos, M. J., Reinhardt, J. C., Pittman, B., Ho, C. T., and
Amin, S. G. (1998) Cancer Res. 58, 4096- 4101)。
3週齢のA/Jマウス(Japan SLC, Inc. 日本から入手)を特定病原体がない条件を維持して標準状態(5マウス/ケージ; 20 ± 5 ℃, 50 ± 15 %, 12h 明暗サイクル)で飼育した。NNKのストック溶液をPBSに5mg/mlで溶解して調製した。NNK誘発癌の発生に対する機能性製
剤の効能はXu ら(1992)により定立されたモデルを利用して調べた。
6週齢の24匹の雄性A/Jマウスを次の三つのグループに分けた。N-グループは5匹で水の
みを投与した群であり、C-グループは10匹でNNKおよび水を投与した群であり、T-グルー
プは9匹でNNKおよび機能性製剤を投与した群である。動物試験において、各グループはNNKを投与する前は、3週間飲料として水または0.6%機能性製剤を投与された。3週間後、N-
グループを除き他のグループ(CグループとTグループ)には、NNKを毎週3回、10週間にわたり投与した。NNKの一回の腹腔内投与量は、34.95mg/kg(体重)である。
6週間後、動物の体重を測定し、二酸化炭素を吸入させて犠死させた。マウスは餌と水
(または機能性製剤)について自由摂食とさせ、バイオアッセイの間は粉末給餌器を清潔にして新鮮な餌を3回補充した。動物の体重は、処置期間では一週間当り1回測定し、バイオアッセイの残余期間は月1回とした。動物剖検は、すべての実験動物について行ない、
韓国化学研究所(KRICT)に依頼して実施した。肺、肝臓、胃を摘出して重さを測定し、10%の中性ホルマリン緩衝液に固定した。固定後、各組織はトリムして、パラフィンに包埋し、5umの薄切片として準備し、ヘマトキシリン-エオジンで染色した。
また広範な評価をするため、肺組織は約3mm間隔で連続的に刻み切片を準備した。すべ
ての組織切片は顕微鏡下で観察した。各グループの癌発生率は、腫瘍を有する動物数を各グループの動物数で除して換算した。平均体重を測定しグラフにした。
図23は、各グループのA/Jマウスの体重を表したグラフであり、これによりNNKに誘発される肺癌の発生に対する、ニコチン分解用機能性製剤の抑制効果が示されている。(◇:
水、▲:NNK+水, ●:NNK+機能性製剤)。
肺腫瘍バイオアッセイの終了時におけるマウスのコロニー・スクリーニングによっては、ウィルスもしくは細菌の感染は認められなかった。犠死の際、NNKプラス機能性剤を投
与されたマウスの肝臓、肺、および胃には毒性に関係する、目に見えた病理的変化は認められなかった。肺腫瘍形成に対し、機能性剤を化学的予防剤として投与する効果は、実験についての表3に示されている。
表3は、機能性製剤による肺癌発生の抑制作用を表したものである。
Figure 0004820531
N-グループのマウスでは、自然発生的な発癌が観察されず、C-グループでは、10週後には55.6 %(80/144)のマウスが、細気管支肺胞性腫瘍(bronchiolo-alveolar adenomas)を有
することが観察された。飲料に0.6%機能性製剤を投与したT-グループでは、肺癌発生率
が著しく減少した(43.6%, 55/126)。また、細気管支肺胞過形成巣において、T-グループ
の腫瘍発生率は、69.4 %から46.8%に抑制された。加えて肝臓の小肉芽腫(microgranuloma)がC-グループの若干のマウス(3匹)と、T-グループの2匹にも観察された。二つのグル
ープで、胃癌の発生は見られなかった。このような結果は、NNKが処理されたマウスにお
いて肺の腫瘍形成に対する機能性製剤の抑制的効果を表す。T-グループの癌発生の頻度は、C-グループと比較して、本グループの肺癌発生が17%減少したことに相当するものであ
る。
上記のように、本発明の機能性製剤または飲料はニコチンの分解を促進し、発癌物質であるニトロソ化合物の生成を抑制する。加えて、該機能性製剤は、サイトクロムP4501A2
酵素の活性を阻害してNNKによる発癌物質の形成を抑制するとともに、抗酸化作用を発揮
し、さらにNNKおよびベンゾピレンによる突然変異を抑止して肺癌の発生を防止するもの
である。
:毒性実験
1.実験動物
種:特定病原体フリーのSprague-Dawleyラット(BioGenomics Inc.)
Sprague-Dawleyラットは、毒性検査に広く使用されている実験動物種の1つであって、そのラットの基本的情報を容易に確保できるため、実験結果を評価するのに極めて情報量が多く有用である。さらに本ラットは齧歯類において、毒性試験に要求される規制の諸条件を満たすため、実験用として多数選ばれてきた。
24匹の4週齢の雄性ラット(体重72.2-81.3g)を隔離してSPF条件下で馴致飼育し、処置当日の体重105.7〜118.7gの20匹の雄性ラットを実験に使用した。4週齢で体重69.1〜80.3gの24匹の雌性ラットを7日間、SPF条件下で隔離馴致して、処置当日体重97.7〜112.4gの
健康な雌性ラットを20匹選別して実験に使用した。
2.飼育条件
環境条件:動物室(動物飼育施設、飼育室No.2)は温度23±3℃、湿度55±15%、換気浄化10-20回/hr、光度150-300Luxに維持した。明暗12時間を周期とした。動物施設内のすべての職員は、衣服、ソフト帽、マスク、手袋などを121℃の高圧下で20分間滅菌して着用
した。実験は、米国実験動物飼育認証機関(AAALAC)により承認された施設実験室で行い、すべての取扱い過程は動物援助および提供委員会(IACUC)の認可を受けた。
隔離および観察期間の間、5匹をステンレススチールの網ケージ(220W×410L×200Hmm)
に入れておいた。
3.食餌
実験動物用の飼料ペレットをPMJ Nutritional International, INC.から購入し、ガン
マ線(10.8kGy)を照射して自由摂食とした。飲料はUV-照射された市営水道水を自由に
飲水させた。水道水は、韓国大田地方健康環境研究所で分析された。
4.投与方法
投与量の選択:本発明の実験製剤は、食品添加物として開発されるため、本製剤の毒性は極めて低いものと期待された。これにより、試験投与限界量として5000mg/kgを最大投
与量に設定し、中程度の投与量として2000mg/kg、最低投与量として800mg/kgをそれぞれ
設定した。対照群も加えた。
Figure 0004820531
実験製剤:少量投与のグループの製剤は、多量投与グループ用の製剤を段階的に希釈処理して調製した。処理の直前に機能性製剤は滅菌蒸留水に溶解させて使用した。担体対照群のラットには、滅菌蒸留水のみを処方した。
経路と処理:ラットは、投与前に一晩禁食させ、チューブを通して製剤を経口投与した、投与後、さらに3〜4時間禁食させた。
投与:製剤は、一回分を10ml/kg体重の投与容量として経口投与方式で投与された。
投与容量は、一晩禁食させたラットの実験当日の体重により算出した。
5.観察、測定、検査
死亡数と臨床的観察:臨床的症候や死亡率を、経口投与後6時間は各時間ごとに観察し
、その後は1日に1回ずつ14日まで観察した。
体重:実験動物の個体体重は、機能性製剤を投与する少し前に測定し、投与後は1、3、7および14日に測定した。
6.結果
死亡数と致死量:実験期間中は、機能性製剤を投与したラットは、雄雌ともに死亡したラットは現れず、よって機能性製剤の致死量は雄雌ともに5000mg/kgよりも多いと推定さ
れた。
臨床的症候:機能性製剤を投与したいずれのグループでも、いかなる臨床的症候も現れなかった。
全体の知見:投与実験14日後の剖検の結果、機能性製剤が投与されたグループでは実験と関連したいかなる効果も見出されなかった。
1回の経口投与による機能性製剤の急性毒性を評価するために投与量として、0、800、2000、5000mg/kgの機能性製剤をSprague-Dawlerラットの雄雌各々5匹に経口投与をした。14日の観察期間の死亡率、医学的症候、体重変化および全体的な知見などのパラメーター
を測定した。その結果、Sprague-Dawlerラットは、死亡率、臨床的症候、体重変化、剖検結果など、処理と関連したいかなる効果も認められなかった。多量投与されたグループに
おいて、投与量の限界値である5000mg/kgの投与レベルで機能性製剤を経口投与したが、
実験結果は、ラットに機能性製剤を1回チューブを通して経口投与したとき、5000mg/kg体重までは何ら急性の毒性作用も現れなかった。
このような結果に基づいて、5000mg/kgまたはそれ以下ではSprague-Dawlerラットに機
能性製剤の1回の経口投与によっては何ら毒性効果が現れないという結論を出し、最少の
致死量は、雄雌ともに5000mg/kgを超える量と推定された。
ニコチンから形成されるニトロサミンを図示したものである。 ニコチンがコチニンに変換される代謝過程を表したものである。 4-(methylnitrosamino)-1-(3-pyridyl)-1-butanone(NNK)の代謝メカニズムを図示したものである。 サイトクロムP450 2A6の代謝に関係するNNN(N'-nitrosonor nicotine)、ニコチンおよびNNK間の構造的類似性を図示したものである。 直接混合法による本発明の機能性製剤のニコチン分解能を表したものである。 本発明の機能性製剤のニコチン分解効能をFLCFR5細胞株を使用して測定した結果を図示したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤が既に吸収された細胞内で、該機能性製剤のニコチン分解能を図示するグラフである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤をニコチンとともにゼノパス(zenopus:ツメガエル)卵母細胞に注入したとき、該機能性製剤のニコチン分解能を測定したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤の効能を検証するための臨床実験方法を図示するダイアグラムである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤を摂取した喫煙被験者(B)と対照群として水を摂取した喫煙被験者(A)らの尿中のコチニン濃度分布を表したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤を摂取した喫煙被験者と、対照群として水を摂取した喫煙被験者らの尿中のコチニン濃度平均値を表したものである。 機能性製剤または水を飲んだ後に喫煙した男性の各尿中に含まれているコチニンを各個人における比率で表した値を平均化しグラフで表したものである。 機能性製剤、粉緑茶、EGCG(epigallocatechin-3-gallate)、クエルセチン、ビタミンCおよびカテキンによるニトロソモルホリン生成抑制作用を示す。 ニコチンの代謝過程を図示したダイアグラムである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤、クエルセチン、カテキンおよび粉緑茶によるCYP酵素活性に対する阻害作用について各々比較測定したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤、クエルセチン、カテキンおよび粉緑茶による精製CYP 1A2酵素活性に対する阻害作用を各々比較測定したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤、EGCG、クエルセチン、カテキンおよび粉緑茶によるCYP 1A2酵素活性に対する阻害作用を比較的高い濃度(A)と低い濃度(B)で互いに比較測定したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤、クエルセチン、カテキンまたは粉緑茶によるNNKの突然変異能(mutagenicity)に対する阻害効果を各々測定したものである。 ニコチン分解用機能性製剤、粉緑茶、クエルセチン、カテキンによるベンゾピレンにより誘発される突然変異発生を抑制する作用を示すグラフである。 機能性製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンのDPPH(1,1- diphenyl-2-picrylhydrazyl)を使用したフリーラジカルの捕捉作用を示すグラフである。 機能性製剤、粉緑茶、クエルセチンおよびカテキンによるO2 -除去作用を、SODキットを利用して測定したものをグラフに表したものである。 本発明のニコチン分解用機能性製剤溶液中のクエルセチン量を示すHPLC(high performance liquid chromatography)プロフィールである。 ニコチン分解用機能性製剤を用いた、NNK誘発肺癌に対する抑制効果実験におけるA/Jマウスの体重を実験日別に表したグラフである。

Claims (5)

  1. (a) 50〜500重量部の緑茶葉から抽出した緑茶有効成分の粉末;
    (b) 7.5〜75重量部の桑葉を沸騰水で煎出した抽出液;
    (c) 3〜30重量部の林檎を果汁にした液;
    (d) 3〜30重量部の甘草根を沸騰水で煎出した抽出液;
    (e) 1.5〜15重量部の陳皮を沸騰水で煎出した抽出液;
    (f) 7.5〜75重量部の銀杏を搾汁にした液;
    (g) 3〜30重量部のセロリを搾汁にした液;および
    (h) 3〜30重量部のレモンを搾汁にした液;
    を含む組成物を乾燥して製造され、
    ニコチンのコチニンへの分解を促進し発癌性のニトロサミン副産物の生成を抑制することを特徴とするニコチン分解用機能性製剤。
  2. 上記ニコチン分解用機能性製剤は、食品、食品添加剤、飲料または飲料添加剤として用いられることを特徴とする請求項1記載のニコチン分解用機能性製剤。
  3. 上記ニコチン分解用製剤は、包装してカプセル形態としたことを特徴とする請求項1記
    載のニコチン分解用機能性製剤。
  4. 請求項1記載の機能性製剤0.1〜5重量%に水を混合し製造することを特徴とする、ニコチンのコチニンへの分解を促進し発癌性のニトロサミン副産物の生成を抑制するニコチン分解用機能性飲料。
  5. (a)銀杏、セロリ、林檎およびレモンを搾汁し、ろ過して果実蔬菜類ろ液を製造する果
    実蔬菜類ろ液の製造段階;
    (b)甘草根および陳皮を100℃で抽出した後、桑葉をさらに混合して再抽出しろ過することによる葉類および薬草材濃縮液の製造段階;および
    (c)上記(a)の果実蔬菜類ろ液、上記(b)の葉類および薬草材濃縮液、および緑茶有効成
    分の粉末を混合してろ過した後、噴霧乾燥する粉末の製造段階;
    を含むことを特徴とする、ニコチンのコチニンへの分解を促進し発癌性のニトロサミン副産物の生成を抑制するニコチン分解用機能性製剤の製造方法。
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