JPH05328949A - 野菜及び/又は果実ジュースの製造方法 - Google Patents

野菜及び/又は果実ジュースの製造方法

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JPH05328949A
JPH05328949A JP4304696A JP30469692A JPH05328949A JP H05328949 A JPH05328949 A JP H05328949A JP 4304696 A JP4304696 A JP 4304696A JP 30469692 A JP30469692 A JP 30469692A JP H05328949 A JPH05328949 A JP H05328949A
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JP
Japan
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vitamin
citric acid
squeezing
vegetable
weight
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JP4304696A
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English (en)
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Mitsumasa Yasumoto
光政 安本
Hirohisa Tatezawa
弘久 立澤
Takahiro Inaguma
隆博 稲熊
Yukio Ishiguro
幸雄 石黒
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Kagome Co Ltd
Original Assignee
Kagome Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】本発明は、処理工程が簡単になって、処理時間
が短くなり、処理効率が良くなる、しかも野菜及び/又
は果実本来の香味等をより良く残した、品質劣化の殆ど
ないジュースが得られる、野菜及び/又は果実ジュース
の製造方法を提供するものである。 【構成】本発明は、野菜及び/又は果実を破砕又は切断
し、これにビタミンC成分及び/又はクエン酸成分を加
えたものを二軸異方向回転エクストルーダーに供して、
加熱による酵素失活と搾汁とを同時に行なうことを特徴
としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は野菜及び/又は果実ジュ
ースの製造方法に関する。各種の野菜及び/又は果実を
搾汁して得られるジュースが広く飲食に利用されてい
る。これらのジュースの製造においては、該ジュースを
効率良く製造でき、しかも得られる該ジュースが野菜及
び/又は果実本来の香味等をより良く残しているもので
あることが要求される。本発明はかかる要求に応える野
菜及び/又は果実ジュースの製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来、野菜及び/又は果実ジュースの製
造方法として、野菜及び/又は果実を、加熱(ブランチ
ング)により酵素失活した後に破砕乃至磨砕して搾汁す
るか、又は破砕乃至磨砕して加熱により酵素失活した後
に搾汁するか、又は破砕乃至磨砕して搾汁した後に加熱
により酵素失活することが行なわれている。そしてこの
場合、搾汁にはデカンター、パルパー、ギナー等が単独
で又は組み合わせて使用されている。ところが、上記の
ような従来法には、1)加熱による酵素失活と搾汁とを
前後して別の工程で行なうため、それだけ処理工程が複
雑になって、処理時間がかかり、処理効率が悪い、2)
処理時間がかかるため、野菜及び/又は果実本来の香味
等が損なわれる、すなわち品質劣化が避けられない、と
いう欠点がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、従来法では、処理工程が複雑で、処理時間
がかかり、処理効率が悪い、しかも品質劣化が避けられ
ない、という点である。
【0004】
【課題を解決するための手段】しかして本発明者らは、
上記課題を解決するべく鋭意研究した結果、ビタミンC
成分及び/又はクエン酸成分の存在下に二軸異方向回転
エクストルーダーを使用して加熱による酵素失活と搾汁
とを同時に行なうことが正しく好適であることを見出し
た。
【0005】すなわち本発明は、野菜及び/又は果実を
破砕又は切断し、これにビタミンC成分及び/又はクエ
ン酸成分を加えたものを二軸異方向回転エクストルーダ
ーに供して、加熱による酵素失活と搾汁とを同時に行な
うことを特徴とする野菜及び/又は果実ジュースの製造
方法に係る。
【0006】本発明で用いる野菜は、トマト、ニンジ
ン、タマネギ等、その種類に特に制限はない。また本発
明で用いる果実も、リンゴ、ミカン、ナシ等、その種類
に特に制限はない。これらは単独で又は適宜に混合して
用いることができる。
【0007】野菜及び/又は果実は、洗浄し、選別した
ものを必要に応じて好ましくは剥皮するが、特に除芯は
必要でない。かかる野菜及び/又は果実を破砕又は切断
する。破砕又は切断にはハンマーミル、クラッシャー、
カッター等を使用する。
【0008】破砕又は切断したものにビタミンC成分及
び/又はクエン酸成分を加える。酵素反応を抑制するた
めである。ビタミンC成分及び/又はクエン酸成分とし
ては、ビタミンCそれ自体、クエン酸それ自体、レモン
果汁等を用いることができる。ビタミンC成分及び/又
はクエン酸成分の添加量は野菜及び/又は果実の種類、
その性状、後の二軸異方向回転エクストルーダーにおけ
る条件等によって異なるが、添加効果の発現、品質に及
ぼす影響、経済性等を考慮し、ビタミンC及び/又はク
エン酸として合計0.5重量%以下の範囲で加えるのが
好ましく、ビタミンCとして0.1重量%前後且つクエ
ン酸として0.15重量%前後の合計0.25重量%前
後で加えるのが特に好ましい。ビタミンC成分及び/又
はクエン酸成分と共に食塩を加えるのも有効であり、ま
た野菜及び/又は果実から色素を抽出する場合にはエチ
ルアルコールを加えるのが有効である。食塩、エチルア
ルコールの添加量はビタミンC成分及び/又はクエン酸
成分の場合と同様の理由で、それぞれ1重量%以下の範
囲、3重量%以下の範囲で加えるのが好ましく、それぞ
れ0.5重量%前後、1重量%前後で加えるのが特に好
ましい。ビタミンC成分及び/又はクエン酸成分、食
塩、エチルアルコールは野菜及び/又は果実を破砕又は
切断したものにそのまま加えることもできるが、必要に
応じてその水溶液としたものをスプレーするのが好まし
い。
【0009】野菜及び/又は果実を破砕又は切断し、こ
れに少なくともビタミンC成分及び/又はクエン酸成分
を加えたものを二軸異方向回転エクストルーダーに供す
る。本発明で使用する二軸異方向回転エクストルーダー
は、搾汁用のスリット又は網目を設けた圧搾バレル内に
2本のスクリューを相互に噛合させて配設したもので、
該2本のスクリューを異方向に回転させ、該圧搾バレル
及び/又は該2本のスクリューの内部にスチーム等の加
熱媒体を流通させ得るようにしたものである。例えば特
開平2−251397で開示されているような二軸異方
向回転エクストルーダーが使用できる。かかる二軸異方
向回転エクストルーダーで加熱による酵素失活と搾汁と
を同時に行なうのであるが、この際、品質劣化を更に防
止するため、不活性ガス雰囲気下、例えば窒素ガス雰囲
気下で行なうのが好ましい。
【0010】本発明によると、二軸異方向回転エクスト
ルーダーで加熱による酵素失活と搾汁とを同時に行なう
ため、すなわち加熱による酵素失活と搾汁とを一工程で
行なうため、それだけ処理工程が簡単になって、処理時
間が短くなり、処理効率が良くなる。しかも処理時間が
短くなるため、野菜及び/又は果実本来の香味等をより
良く残した、品質劣化の殆どないジュースが得られる。
【0011】
【実施例】本発明の構成及び効果を具体的にするため、
以下に実施例及び比較例を挙げ、その結果を表1にまと
めて示した。
【0012】・実施例1(ニンジンジュースの製造) 市販のニンジンをアルカリ剥皮し、水洗浄した。これを
クラッシャーで破砕し、この際にビタミンCを0.1重
量%、食塩を0.5重量%、エチルアルコールを1重量
%スプレーした。そしてこれを二軸異方向回転エクスト
ルーダーに供し、加熱による酵素失活と搾汁とを同時に
行ない、冷却してニンジンジュースを得た。二軸異方向
回転エクストルーダーは、温度(品温)100℃、圧搾
バレルのスリット幅0.5mm、スクリューの回転数10
rpmの条件下に操作し、加熱にはスチームを用い、ま
たスクリューには下記のパターンのものを用いた。スク
リューパターン:(入口側)長さ150mm×溝の深さ1
5mmの平行スクリュー→長さ100mm×溝の深さ10mm
の平行スクリュー→テーパーカラー→長さ60mm×溝の
深さ6mmの平行スクリュー→長さ50mm×溝の深さ5mm
のテーパースクリュー→長さ40mm×溝の深さ4mmのテ
ーパースクリュー→テーパーカラー(出口側)
【0013】・実施例2(ニンジンジュースの製造) 市販のニンジンをアルカリ剥皮し、水洗浄した。これを
クラッシャーで破砕し、この際にビタミンCを0.1重
量%、クエン酸を0.15重量%、食塩を0.5重量
%、エチルアルコールを1重量%スプレーした。そして
これを二軸異方向回転エクストルーダーに供し、加熱に
よる酵素失活と搾汁とを同時に行ない、冷却してニンジ
ンジュースを得た。二軸異方向回転エクストルーダーの
操作等は実施例1の場合と同様に行なった。
【0014】・実施例3(ニンジンジュースの製造) 市販のニンジンをアルカリ剥皮し、水洗浄した。これを
クラッシャーで破砕し、この際にレモン果汁(ビタミン
C0.05重量%、クエン酸6重量%)を4.2重量
%、食塩を0.5重量%、エチルアルコールを1重量%
スプレーした。そしてこれを二軸異方向回転エクストル
ーダーに供し、加熱による酵素失活と搾汁とを同時に行
ない、冷却してニンジンジュースを得た。二軸異方向回
転エクストルーダーの操作等は実施例1の場合と同様に
行なった。
【0015】・比較例1(ニンジンジュースの製造) 実施例1の場合と同じ市販のニンジンをアルカリ洗浄
し、水洗浄した。これを90〜95℃で12分間ブラン
チングして酵素失活し、水冷して、剥皮した。そしてこ
れをハンマーミルで破砕及び磨砕した後、デカンターで
搾汁して、ニンジンジュースを得た。
【0016】・実施例4(リンゴジュースの製造) 市販のリンゴをアルカリ洗浄し、酸洗浄して、水洗浄し
た。これをクラッシャーで破砕し、この際にビタミンC
を1重量%、食塩を1重量%スプレーした。そしてこれ
を二軸異方向回転エクストルーダーに供し、加熱による
酵素失活と搾汁とを同時に行ない、冷却してリンゴジュ
ースを得た。二軸異方向回転エクストルーダーの操作等
は実施例1の場合と同様に行なった。
【0017】・比較例2(リンゴジュースの製造) 実施例2の場合と同じ市販のリンゴをアルカリ洗浄し、
酸洗浄して、水洗浄した。これをハンマーミルで破砕及
び磨砕し、この際にビタミンCを1重量%、食塩を1重
量%スプレーした。そしてこれをギナーで搾汁し、95
℃達温で加熱により酵素失活した後、冷却してリンゴジ
ュースを得た。
【0018】
【表1】
【0019】表1において、色調はハンター型色差計で
測定した。Lは明度を、a/bは色調を示す。フレーバ
ーは得られたジュースを蒸留法により抽出し、その抽出
液をガスクロマトグラムに供して、フレーバー総量で求
めた。各実施例の数値は各比較例のフレーバー総量を
1.0としたときの相対的フレーバー総量を示す。官能
評価は男10名及び女10名のパネラーにより対応する
実施例と比較例とを2点嗜好順位法で評価した。**は
各比較例に対して各実施例が1%の危険率で好結果の有
意検定されたことを示す。
【0020】
【発明の効果】既に明らかなように、以上説明した本発
明には、処理工程が簡単になって、処理時間が短くな
り、処理効率が良くなるという効果があり、しかも野菜
及び/又は果実本来の香味等をより良く残した、品質劣
化の殆どないジュースが得られるという効果がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石黒 幸雄 栃木県那須郡西那須野町東三島5丁目96番 地19

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 野菜及び/又は果実を破砕又は切断し、
    これにビタミンC成分及び/又はクエン酸成分を加えた
    ものを二軸異方向回転エクストルーダーに供して、加熱
    による酵素失活と搾汁とを同時に行なうことを特徴とす
    る野菜及び/又は果実ジュースの製造方法。
  2. 【請求項2】 ビタミンC成分及び/又はクエン酸成分
    をビタミンC及び/又はクエン酸として合計0.5重量
    %以下の範囲で加えたものを二軸異方向回転エクストル
    ーダーに供する請求項1記載の野菜及び/又は果実ジュ
    ースの製造方法。
  3. 【請求項3】 ビタミンC成分及びクエン酸成分がレモ
    ン果汁である請求項1又は2記載の野菜及び/又は果実
    ジュースの製造方法。
  4. 【請求項4】 更に食塩を1重量%以下の範囲で加えた
    ものを二軸異方向回転エクストルーダーに供する請求項
    2又は3記載の野菜及び/又は果実ジュースの製造方
    法。
  5. 【請求項5】 更にエチルアルコールを3重量%以下の
    範囲で加えたものを二軸異方向回転エクストルーダーに
    供する請求項2、3又は4記載の野菜及び/又は果実ジ
    ュースの製造方法。
  6. 【請求項6】 不活性ガス雰囲気下に加熱による酵素失
    活と搾汁とを同時に行なう請求項1、2、3、4又は5
    記載の野菜及び/又は果実ジュースの製造方法。
JP4304696A 1992-04-01 1992-10-16 野菜及び/又は果実ジュースの製造方法 Pending JPH05328949A (ja)

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