JP4820260B2 - 経編地及びその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部と一重編地部とからなる経編地及びその製造方法に関するものである。
近年、様々な機能を狙った高機能性布帛が開発されており、様々な分野で製品への展開が拡大してきている。その一つとして、ポリウレタン繊維等の弾性糸を使用した高い伸縮性をもった布帛があり、これらはスポーツやインナー分野で用いられている。これらの製品は着用時の不快感を軽減させ、目的に応じ必要な部位に必要な緊締力を与えることのできる製品である。
必要な部位毎に緊締力を変える手段として、特許文献1には、使用する糸の種類や繊度を変えたり組織を変更する等の織編条件を変化させる手法、所定部分へ樹脂を付与する方法、布帛やテープ状物を所定場所に積層する方法等が記載されている。また、特許文献2には、所定部分を抜蝕加エする方法等が記載されている。
織編条件を変化させる方法は、緊締力差が得られやすく、そのコントロールも容易であるが、糸の繊度や糸種を変えたり組織を変えることで、見た目に違和感が出る虞があり、また、着用感が悪くなる虞がある。
樹脂を付与する方法は、樹脂付与領域における布帛の緊締性を変化させる方法であり、緊締力をコントロールし易いが、樹脂を付与するため布帛の風合が硬くなり易く、着用感は悪くなる虞がある。また樹脂付与部の通気性が低下する虞があり、長期間にわたる着用もしくは洗濯により樹脂の割れ、剥がれ等が生じることによる劣化耐久性が懸念される。
布帛やテープ状物を積層する方法は、接着や縫製等の方法を採用するため緊締力差は得られ易いが、接着部や縫製部により風合が硬くなる虞がある。また。積層した布帛等が剥離する虞もある。また、接着部や縫製部で伸縮性が損なわれたり、縫製部に段差や凹凸が生じ、肌面へのあたりが気になる等の問題がある。
特開平09−250008号公報 特開2000−282377号公報
本発明は、上記に鑑みてなされたものであり、風合や、着用感を損なわず、また、耐久性に優れた、緊締力の異なる編地部を有する経編地を提供する。詳しくは、表裏の地組織を連結糸で接結した二重編地部と、表裏地組織のいずれか一方からなる一重編地部とによる経編地、さらには伸縮性を有する経編地を提供する。
上記目的を達成するために、本発明は、次の通りの構成となしたものである。
本発明の一つは、(1)表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部と、表地組織と裏地組織のいずれか一方の地組織が除去されることにより形成された一重編地部とからなり、前記二重編地部における表地組織と裏地組織の接結されてなる編目による接結部の面積割合が5〜70%であることを特徴とする経編地である。
また、(2)一重編地部は、連結糸で接結されないで編成された表裏地組織の一方の地組織が除去されてなる前記(1)記載の経編地である。
また、(3)一方の地組織の除去が切除によりおこなわれてなることを特徴とする前記(1)又は(2)に記載の経編地である。
また、(4)表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部の緊締力が一重編地部の緊締力の150〜450%であることを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれか一つに記載の経編地である。
また、(5)表地組織と裏地組織を連結糸で接結してなる二重編地部と、連結糸で接結されていない二重部分とを有する経編地を編成し、連結糸で接結されていない二重部分の表裏地組織の一方を切除して、前記二重編地部より緊締力の弱い一重編地部を作ることを特徴とする経編地の製造方法である。
また、(6)連結糸で接結されていない二重部分の表裏地組織のうちの一方の地組織の端部と、二重編地部の端部との間に、カットライン部を形成しておいて、編成後に、該カットライン部に沿ってカットし、前記一方の地組織を除去することを特徴とする前記(5)記載の経編地の製造方法である。
本発明の経編地は、表地組織と裏地組織を連結糸で接結してなる二重編地部と、表地組織と裏地組織のいずれか一方が除去されることにより形成された一重編地部とからなる経編地である。そのため、基布となる編地上に部分的に別の生地を縫製により積層したものと比べて、縫い目等の縫製部の凹凸が無く、また、縫製部分で伸縮性が損なわれることもないので、着用感が悪くなることもない。また、基布の編地上に別生地を接着した場合のように、風合が硬くなったり伸縮性が損なわれることもない。さらに、樹脂の付与によるものと違い、樹脂の剥がれ等による緊締力の低下等が無く、耐久性に優れたものとなる。
本発明は、表裏の地組織を連結糸で接結して一体に編成された二重編地部と、表地組織と裏地組織のいずれか一方が除去されることにより形成された一重編地部とからなる経編地である。
前記の表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部において、表地組織と裏地組織の接結されてなる編目による接結部の面積割合が5〜70%、更には10〜50%であることが好ましい。接結部の面積割合が5%未満であると2枚の編地の接結密度が少なく表裏地組織がウエル方向、コース方向にズレ易く、編地の仕上り性量が不安定になる虞があり、70%より大きい場合は編地が硬くなり伸縮力が低下し緊締力が大きくなりすぎる虞がある。
前記構成の経編地は、主として2列の針床を有する経編機による表裏地組織を有するニ重編構造の経編地の編成において、表裏の地組織を連結糸で接結した二重編地部と、連結糸で接結されていない表地組織と裏地組織で構成された二重部分とを一体に編成し、編成後に、連結糸で接結されていない前記二重部分における表裏地組織のいずれか一方を、連結糸で接結された二重編地部の外縁に沿って切除して一重編地部とすることにより、二重編地部と一重編地部とを備える構成とするのが特に好ましい。すなわち、表裏地組織の一方を除去して一重編地部とする手段としては、種々の実施が可能であるが、前記のように、連結糸で接結されていない表地組織と裏地組織で構成された二重部分の一方の地組織の端部を二重編地部の外縁に沿ってカットすることにより、前記一方の地組織を効率的に除去でき、更に除去部の見栄えも良いものとなる。
例えば、シャツやパンツ等の所定のパターン編成後に、表裏地組織が連結糸で接結された二重編地部と、該二重編地部と一体に編成されかつ連結糸で接結されていないニ重部分の表裏地組織のうちの一方の地組織を切除することにより形成した一重編地部とから構成された経編地は、各別に形成された2枚の編地を部分的に縫製して積層したものと比べて、縫製部の縫い目による凹凸が無く、伸縮力の低下が少なく、そのためこの経編地よりなる衣類を着用しても、着用感が悪くなることが少ない。
切除の方法としては、鋏やナイフなどの公知の方法を用い切除することが好ましいが、特には限定されない。
また、前記の連結糸で接結されていない二重部分の表裏地組織のうち、除去される一方の地組織の端部には、これに隣接する二重編地部の端部との間にカットライン部(図1及び図2中の符号9)が形成されていることが好ましい。このカットライン部としては、例えば、図6の説明図のように、地組織を編成する編糸の一部の糸について、所要の個所(コース)で除去される地組織の端部のウエルW1と、これに隣接する二重編地部の端部のウエルW2との両者に渡してはし渡し部8を形成するように編成した組織で、前記はし渡し部8をカットすることにより、前記一方の地組織を容易に切除できる組織が好適に用いられるが、切除する部分を確認しやすく、更に切除しやすい組織であれば、特に限定はされない。
また、前記二重編地部の緊締力が前記一重編地部の緊締力の150〜450%であることが好ましい。すなわち、一重編地部に対する前記二重編地部の緊締力比が150%未満であると緊締力の差による効果も現れにくく、また、前記緊締力比が450%より大きくなると、着用感が悪化したり、一重編地部と二重編地部の境界部分でシワやパッカリングが発生し外観が悪くなる虞がある。
また、本発明の経編地は、例えば、緊締カを変化させるために地組織内の組織を変化させたり、糸の太さを変えたりすることが必須ではないため、皺の発生や仕上り性量のバラツキ等が少なく、所定の寸法やパターンに仕上げる事が出来、風合いや着用感にも優れた編地となる。
本発明の経編地は、2列の針床を有する編機で編成される事が好ましく、ジャカード機構を有する編機がより好ましい。
本発明の経編地に用いることのできる糸種としては、ポリエステル繊維やナイロン繊維等の合成繊維、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、綿、編や羊毛等の天然繊維などを用いることができる。本発明においては、非弾性糸だけで編成することもできるが、弾性糸と非弾性糸から編成されることにより伸縮性をより良好に発揮でき好ましい。本発明において用いることのできる弾性糸としては、ポリエステルの仮撚加工糸、ポリブチレンテレフタレート糸やポリウレタン糸等を挙げることができる。その中でも伸縮性の点でポリウレタン糸が好ましく用いられる。
以下、図面を参照しつつ、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。
図1は、主として2列の針床を有する経編機で編成された二重編組織を基本にして得られた本発明の経編地を例示する斜視概略図、図2は本発明の経編地の表裏一方の地組織を切除する前の状態を示す概略説明図、図3は一方の地組織を切除した状態の概略説明図である。
図2においては、二重編地部3は表裏の地組織1、2が連結糸4で接結されており、その他の部分は表裏の地組織1、2が連結糸で接結されていない状態の二重部分6として編成された状態を示している。
図3は、図2の連結糸4で接結されていない前記二重部分6における表裏の地組織1、2の一方を、前記二重編地部3の外縁5に沿って切除して一重編地部とした状態、すなわち、図3では、表地組織1を切除して裏地組織2を一重編地部とした状態を示している。図1では前記表地組織1を想像線で示している。
前記二重編地部3は連結糸4で表裏地組織1、2を接結した構造である。二重編地部3において連結糸4による接結部の占める面積割合、すなわち二重編地部3における表裏地組織1、2の一方において連結糸4で接結されている編目による接結部の面積割合は、ニ重編地部3の総面積の5〜70%が好ましく、更には10〜50%が好ましい。前記接結部の面積割合が5%未満であると、表裏2枚の編地(表裏の地組織1、2)の接結密度が少なく、表裏地組織1、2がウエル方向、コース方向にずれ易く、編地の仕上り性量が不安定になる虞があり、また、前記接結部の面積割合が70%より大きい場合は、編地が硬くなり、伸縮力が低下し、緊結力が大きくなりすぎる虞がある。
図4と図5は、連結糸4による接結例を示す水平断面の概略図であり、二重編地部3の範囲内の表裏地組織1、2の連結糸4によるウエル方向、コース方向の接結密度、つまり前記接結部7の密度を表している。表裏地編織1、2を接結する連結糸4は、表裏地組織を編成する編糸とは別の連結糸により接結編成することもできるが、ここでは、表裏地組織1、2を編成する編糸を接結の編成にも利用するものとする。前記二重編地部3における表裏地組織1、2の前記接結部7の面積割合は、ウエル方向、コース方向の接結密度を変えることにより変化させることができる。なお、前記接結部7の接結状態は図4,5に記載の形状や面積に限定されるものではない。
表裏の地組織1、2同士の接結部7については、ウエル方向(編方向)には1〜30コース間隔、好ましくは2〜20コース間隔、またコース方向(編幅方向)には1〜30ウエル間隔、好ましくは2〜20ウエル間隔で接結編成を行うことにより、二重編地部3の緊締力を変化させることができる。
接結密度が1コース間隔、1ウエル間隔より高くなると編地の緊締力が高くなりすぎる虞があり、接結密度が30コース間隔、30ウエル間隔より低くなると十分な緊締カが得られない虞がある。これは、地組織が一重の編地の場合は伸縮性を妨げ緊締力を上げるような働きをする編成糸等は無いが、連結糸4で接結された二重編地部3は、該連結糸4が表裏の地組織1、2に同時に編成されるため、他の編地部(一重編地部)より編地が厚くかつ硬くなり、地組織部分の伸縮性が低下することで緊締カが大きくなりすぎる虞があるためである。
なお、前記二重編地部3の連結糸4の接結密度は使用する糸や必要とする緊締力によって適宜に設定できる。また、前記接結部7は、図4、図5のように二重編地部3内で均等に分散して接結されていてもよく、また偏在した状態で形成されていてもよい。
図7、図8は本発明の経編地の組織図の例を示している。この図7及び図8の組織図においては、筬L−2:L−3により導糸する編糸により表側Fの編針で表側編地(表地組織1)を編成し、筬L−5:L−4により導糸する編糸により表側Bの編針で裏側編地(裏地組織2)を編成していることを表している。このうち、図7は表裏地組織1,2の基本的な編組織の例を示し、図8は表裏地組織1,2を連結糸で接結する二重編地部3に相当する部分の編組織の例を示している。前記筬L−3と筬L−4とはジャカード筬であり、図7等の組織を基本にしてジャカード制御により編組織を変化させることにより、任意のジャカード柄を編成できる。
図1に例示する本発明の経編地における二重編地部3の編成においては、図8の例の組織図のように、前記筬L−2の編糸により表側Fの編針で表地組織1の鎖編を行い、前記筬L−5の編糸により裏側Bの編針で裏地組織2の編成を行う。これと同時に、前記筬L−3の編糸については、コースF1、B1で裏側の編針に掛け渡して筬L−4:L−5の編糸と共に編成した後、表側Fの編針でウエル方向(編方向)に所要のコース筬に渡って筬L−2の編糸と共に表地組織を編成し、次に、コースF11、B11で裏側の編針に掛け渡して筬L−4:L−5の編糸と共に編成した後、表側Fの編針に戻して前記筬L−2の編糸と共に表地組織(表側編地)を編成することを、任意のコース間隔(例えば、10コース間隔)で繰り返している。
筬L−4の編糸についても、前記筬L−3の編糸と同様に、裏側の所定のコースF6、B6で裏側の編針に掛け渡して筬L−2:L−3の編糸と共に編成した後、裏側Bの編針でウエル方向(編方向)に所要のコース数に渡って筬L−5の編糸と共に裏地組織2を編成し、次に、コースF16、B16で表側の編針に掛け渡して筬L−2:L−3の編糸と共に編成した後、裏側Bの編針に戻して前記筬L−5の編糸と共に裏地組織(裏側編地)を編成することを、任意のコース間柄で繰り返している。
このようにして、表地組織1を構成する筬L−3の編糸については、ウエル方向の任意の範囲で裏側の編針に掛け渡して裏地組織2の編糸と共に編成することにより、また、裏地組織2を編成する筬L−4の編糸については、ウエル方向の任意の範囲で表側の編針に掛け渡して表地組織1の編糸と共に編成することにより、それぞれ該編糸の掛け渡し部分を連結糸として表裏地組織1、2を接結編成することができる。すなわち、この実施例における連結糸4としては、表裏の地組織を編成する編糸について、それぞれ任意にもう一方の地組織に掛け渡して編成するときの編糸の掛け渡し部分を利用している。
また、連結糸で接結しない表裏地組織1、2よりなる二重部分6については、例えば図7の組織を基準にして表裏地組織1、2を接結することなく編成される。そして、この二重部分6の表地組織1と表地組織2の一方が、編成後に、前記二重編地部3の外緑5に沿って切除されることにより、残ったもう一方の地組織が一重編地部として形成される。これにより、前記一重編地部の緊締力は前記二重編地部3の緊締力よりも小さくなる。
したがって、前記のように、表裏の地組織1、2を連結糸4で接結編成された二重編地部3は、表裏地組織の一方のみよりなる一重の編地部よりも強い緊締力を備えた編地となり、布帛中に緊締力に差のある前記二重編地部3と一重編地部とが共存する経編地を得ることができる。特に、前記二重編地部3の緊締力が前記一重編地部の緊締力の150〜450%である経編地を容易に得ることができる。
本発明における二重編地部3は、表裏地組織1、2による表裏の編地の編成において、表裏の編地の編糸を任意に表裏の他方の編地に接結して、所定のパターン状に編成した後、接結編成されない二重部分の表裏地組織の編地の一方を前記パターンの外形線に沿って切除することにより得られる編地部であって、パターン内の表裏地組織がウエル方向及びコース方向に適宜の間隔で接結されてなる編地部のことである。
この二重編地部の編成において、その形状や構成形態は用途に応じて適宜設定でき、四角形、三角形、菱形、楕円形等の形や大きさは適宜に選択し設定することができる。
前記二重編地部3の外縁および除去される地組織は、切除され易い編組織であることが好ましい。好ましい編組織としては、格子状組織等、他の編地部と区別できる編組織等が挙げられる。また、上述したように、はし渡し部8によるカットライン部9を形成しておくと切除作業が容易になる。
緊締力は用途等により異なるが、緊締力の弱い一重編地部と緊締力の強い二重編地部の緊締力は20〜400cNで、この緊締力の範囲で、一重編地部に対する前記二重編地部の緊締力比を150〜450%にするのが更に好ましい。
また、布帛の厚さは、一重編地部で0.3〜1.0mm、二重編地部で0.7〜3.0mmが好ましく、一重編地部と二重編地部の厚さの差は0.2〜1.0mmが特に好ましい。これらの範囲で有れば、薄手で、軽量でフィット性もよく、通気性が良いこと、運動性を阻害しないこと、着用した場合に見苦しい凹凸が反映してシルエットを損なうことがないこと等の点で好ましい。もちろん、用途によっては前記範囲外での実施も可能である。
以下、実施例により本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。また評価方法を下記に示す。
〔緊締力の測定〕
幅2.5cm、長さ16cmの試料をインストロン型万能引張試験機(島津製作所製“オートグラフ”AG−500D)を用い、上部つかみ2.5cm、下部つかみ3.5cm、引張間隔10cmで、引張り速度300±20mm/minにて試料長(つかみ間隔)の80%までの伸長回復を3回繰り返し、3回目の伸長回復の際の30%伸長時および回復時の値の平均値を緊締力とした。
この測定方法で素材経方向、素材緯方向の両方向の緊締力を測定する。
〔着用感 肌当たり〕
実施例、比較例のサンプルでシャツを作成し、実着用テストを実施し、肌あたり感を中心に着用感を3段階に評価した。
○ 一重編地部と二重編地部との厚さの差が1mm以下で肌あたり感がなかった。
△ 一重編地部と二重編地部との厚さの差が1mmより大きいが肌あたり感が弱い。
× 一重編地部と二重編地部との厚さの差が1mmより大きく肌あたり感が強い。
〔着用感 風合〕
実施例、比較例のサンプルでシャツを作成し、実着用テストを実施し、風合を官能評価した。
○ 柔らかい
△ ふつう
× 硬い
〔洗濯耐久性 外観〕
JIS L1018 A法に準じて、100回洗濯後の外観変化を評価した。
○ シワ又は樹脂剥がれが無い。
△ 弱いシワ又は弱い樹脂剥がれがある。
× 強いシワ又は強い樹脂剥がれがある。
〔洗濯耐久性 緊締力〕
上記洗濯後のサンプルを用いて緊締力を測定した。
○ 緊締力の低下がない(低下率0〜10%未満)
△ 緊締力の低下がある(低下率10〜20%未満)
× 緊締力の低下が著しい(低下率20%以上)
〔着用耐久性〕
9.0×20.0cmの試験片を準備し、つかみ間隔10.0cm、伸長率100%になるようにデマッチャー式伸縮疲労試験機にセットし、200回/分の回転速度で往復7500回(約40分)水平運動させて、伸縮を繰り返し、これを耐久試験後サンプルとする。
このサンプルから伸長を繰り返した部分を含む2.5×16.0cmの試験片を準備し、定速伸長引張試験機につかみ間隔10.0cm、空気圧490kpaで固定する。30cm/minの速度で引っ張り、荷重9.8N、14.7N、22.1N時の伸度を測定し、平均値を求め緊締値とした。また、耐久試験をしていない試験片についても同様に測定し緊締値を求めた。それぞれの緊締値から着用耐久試験後の緊締力の低下率を求めた。
[実施例1]
ダブルラッセル機(マイヤー社製 RDPJ6/2N−24E)を用い、表側の筬L−2と裏側の筬L−5の編糸に56dtex24fのポリエステル糸を使用し、ジャカード筬である表側の筬L−3と裏側の筬L−4には44dtex32fのポリエステル糸と44dtexのポリウレタン弾性糸をカバリング数500T/mの条件でシングルカパリングしたカバードヤーンを使用して、筬L−2と筬L−5については鎖編を編成し、また、表側の筬L−3は交互に左右に1針間を渡る(隣接する編針に移行する)編成を基準とし、裏側の筬L−4は交互に左右に2針間を渡る(二つ隣の編針に移行する)編成を基準とする編成を行い、表裏地組織を連結糸で接結割合10%で接結した二重編地部と、連結糸により接結していない二重部分とよりなる経編地を編成し、ヒートセット等の仕上げ加工後に、前記連結糸で接結されていない二重部分の表地組織を、連結糸で接結された二重編地部の外緑に沿って切除し、二重編地部と一重編地部とからなる経編地を得た。評価結果を表1に示す。
[実施例2]
ダプルラッセル機(マイヤー社製 RDPJ6/2N−24E)を用い、表側の筬L−2と裏側の筬L−5の編糸に56dtex24fのポリエステル糸を使用し、ジャカード筬である表側の筬L−3と裏側の筬L−4には44dtex32fのポリエステル糸と44dtexのポリウレタン弾性糸をカバリング数500T/mの条件でシングルカバリングしたカバードヤーンを使用して、実施例1と同様の編成を行い、表裏地組織を連結糸で接結割合60%で接結した二重編地部と、接結していない二重部分とよりなる経編地を編成し、仕上げ加工後に、前記二重部分の表地組織を前記二重編地部の外緑部に沿って切除し、二重編地部とー重編地部とからなる経編地を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ダプルラッセル機(マイヤー社製 RDPJ6/2N−24E)を用い、表側の筬L−2と裏側の筬L−5の編糸に56dtex24fのポリエステル糸を使用し、ジャカード筬である表側の筬L−3と裏側の筬L−4には44dtex32fのポリエステル糸と44dtexのポリウレタン弾性糸をカバリング数500T/mの条件でシングルカバリングしたカバードヤーンを使用して、実施例1と同様の編成を行い、表裏地組織を連結糸で接結割合75%で接結した二重編地部と、接結していない二重部分とよりなる経編地を編成し、仕上げ加工後に、二重部分の表地組織を二重編地部の外緑に沿って切除し、二重編地部と一重編地部とからなる経編地を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例2]
ナイロン44dtexと、ポリウレタン78dtexを用いてトリコット編みによる一重編による布帛を得た。その布帛に合成樹脂をスクリーン捺染機で、製品上の緊締力の必要な部位に任意の形状でプリントを施し、緊締力を高くした二重部に相当する部分を有する編地を得た。評価結果を表1に示す。
[比較例3]
ポリエステルカチオン可染糸56dtex34fとポリウレタン弾性糸44dtexを用いて交編し、一重編地よりなる28Gトリコット生地を得た。また、これとは別に、ナイロン44dtex26fとポリウレタン弾性糸155dtex(サテンネット生地)を用いて交織し、一重編地よりなるパワー基布を得た。
前記パワー基布を任意寸法にカット後、前記ベース基布に裁断面を縫い合わせて積層し、両基布の重ね合わせによるニ重編地部と、前記ベース基布単独の一重編地部よりなる目的の編地を得た。評価結果を表1に示す。
Figure 0004820260
上記の表1から明らかなように、実施例1及び2のいずれも、比較例1−3のものに比べて、肌当たりや風合等の着用感を悪化させずに、選択耐久性を向上できた。
本発明の経編地及びその製造方法は、運動機能性向上、疲労回復機能、疲労軽減機能、体型補整、または、体型矯正等の機能を狙った高機能性布帛、特にはスポーツやインナー分野の布帛に好適に利用できる。
ニ重編組織を基本にして得られた本発明の経編地を例示する斜視概略図である。 同種編地の表裏一方の地組織を切除する前の状態を示す概略説明図である。 同経編地の表裏一方の地組織を切除した状態の概略説明図である。 ニ重編地部の連結糸による接結部の占める割合を示す水平断面の概略図である。 ニ重編地部の連結糸による接結部の占める割合を示す水平断面の概略図である。 カットライン部となるはし渡し部の説明図である。 本発明の経編地を構成する地組織の一例を示す組織図である。 本発明の経編地を構成する二重編地部の一例を示す組織図である。
符号の説明
1…(表)地組織
2…(裏)地組織
3…連結糸で接結された二重編地部
4…連結糸
5…ニ重編地部の外縁
6…連結糸で接結されていない二重部分
7…接結部
8…はし渡し部
9…カットライン部

Claims (6)

  1. 表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部と、表地組織と裏地組織のいずれか一方の地組織が除去されることにより形成された一重編地部とからなり、前記二重編地部における表地組織と裏地組織の接結されてなる編目による接結部の面積割合が5〜70%であることを特徴とする経編地。
  2. 一重編地部は、連結糸で接結されないで編成された表裏地組織の一方の地組織が除去されてなることを特徴とする請求項1記載の経編地。
  3. 一方の地組織の除去が切除によりおこなわれてなることを特徴とする請求項1又は2に記載の経編地。
  4. 表地組織と裏地組織とが連結糸で接結されてなる二重編地部の緊締力が一重編地部の緊締力の150〜450%であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の経編地。
  5. 表地組織と裏地組織を連結糸で接結してなる二重編地部と、連結糸で接結されていない二重部分とを有する経編地を編成し、連結糸で接結されていない二重部分の表裏地組織の一方を切除して、前記二重編地部より緊締力の弱い一重編地部を作ることを特徴とする経編地の製造方法。
  6. 連結糸で接結されていない二重部分の表裏地組織のうちの一方の地組織の端部と、二重編地部の端部との間に、カットライン部を形成しておいて、編成後に、該カットライン部に沿ってカットし、前記一方の地組織を除去することを特徴とする請求項5に記載の経編地の製造方法。
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