JP4191640B2 - アンダーシャツ - Google Patents

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Description

本発明は、非弾性糸条と弾性糸を用いて編成したジャカード編からなる表裏地組織を有する伸縮性経編地から成るアンダーシャツ、更に詳しくは、緊締力の異なる少なくとも3種類の編地部分から一体になって編成された筒状経編地を用いたアンダーシャツに関する。
ファンデーションなどのインナー、スポーツウエアなどの衣料には、非弾性糸に弾性糸を組み合わせた弾性経編地が多く使用され、その伸縮性を持つ特性により、フィット感があり、かつ身体の補型性、或いは、筋肉サポート性のある製品が製造されている。その製造方法としては、通常、トリコット編機、ラッセル経編機を用いて弾性経編地を編成し、前身頃、後身頃、腕部などの複数の弾性経編地から成るパーツに裁断し、これらを縫製することにより製造する方法が一般的に行われてきた。
しかし、縫製作業を行わなければならず、また、縫着部分が着用者に違和感を与えたりする虞があった。
また、スポーツウエアなどの衣料では、筋肉あるいは筋肉の周りに適度の圧迫を加えることによる、テーピング効果、ウオーミングアップ効果や疲労の軽減効果をうたったものもある。
例えば、下記の特許文献1には、シャツ後背部では僧帽筋上部の肩峰側端部の近傍部分から肩甲骨の内方側上角部の近傍を通り、第7胸椎〜第9胸椎のいずれかの近傍を通って逆の脇側の肋骨下部近傍に至る部分を覆う強緊締力部と、シャツ前部では三角筋の遠位相当部分の近傍から三角筋相当部分の縁近傍を通って首開口のやや脇側の縁のシャツ上端部分近傍で終了し、シャツ後部では三角筋遠位相当部分近傍から三角筋相当部分の縁近傍を通って第7頸椎相当部分から第3胸椎相当部分の間に至り、この部分で更に左右対称に同様に反対側にも延びている強緊締力部とを有する伸縮性布地のシャツが開示されている。これは、テーピングの様にいちいち専門家の処置を受ける煩わしさがなく、気軽に着用でき、着用状態で苦痛がなく着心地が良好で、皮膚の蒸れによる痒みの発生などの衛生上の問題もなく、しかも肩関節やその近傍の筋肉、肩関節近傍の上肢筋肉の障害などの予防や治療の促進に有効な肩および上肢部保護衣料を提供することを目的とするものである。
しかし、ウエアを着用することによる運動機能補助効果を高める効果については十分であるとはいえない。
また、丸編を用いる方法は、伝線しやすい上に、耐久性や形態安定性に劣り、緊締力の大きい部分が編成し難いなどの問題がある。
また、当て布をして緊締力の強い部分を作る場合は、当て布を縫製しなければならず、縫製工程が増えるという問題が発生し、更に当て布の部分の通気性が悪くなるという問題がある。
本発明者の研究によれば、アンダーシャツにおいて運動機能を向上させるためには、緊締力を部分的に加えることは勿論、さらにはその緊締力の強さ(大きさ)や緊締力を加える範囲及びその組み合わせ方が問題である。しかるに、前記の点を考慮して運動機能の補助効果を向上させたアンダーシャツは未だ出現していない。
特開2000−8203号公報
本発明者は、上記の問題点に鑑みて、鋭意検討を重ねた結果なしたものであり、非弾性糸条と弾性糸を用いて編成したジャカード編からなる表裏地組織を有する伸縮性経編地で、緊締力の異なる少なくとも3種類の編地部分を交編して一体に編成した筒状の経編地からなるスポーツ用のアンダーシャツにおいて、前記の緊締力の異なる編地部分を、特定の配置にすることにより、運動機能を大幅に向上できることを見いだし、本発明を完成するに至ったものである。
即ち、本発明は、運動機能を向上させることができ、さらには着用感も向上させることができる、主にスポーツ用に最適なアンダーシャツを提供するものである。
上記の課題を解決する本発明は、(1)ダブルラッセル経編機により、非弾性糸条と弾性糸を用いて編成したジャカード編による表裏地組織を有する筒状の伸縮性経編地で、緊締力の異なる少なくとも3種の編地部分を交編することにより一体に編成した筒状経編地から成るアンダーシャツであって、緊締力の大きい部分は、腕部における上腕三頭筋から腕橈骨筋の部分を通って袖口部にかける部分と、後身頃における首部下部の僧帽筋の部分からアンダーシャツ裾部にかける部分、及び前身頃における首部下部より大胸筋から腹直筋の部分を通って裾部にかける部分に配置され、緊締力の中程度の部分は、腕部における上腕二頭筋の部分と、前鋸筋及び外腹斜筋の部分に配置され、緊締力の小さい部分はその他の部分に配置されてなることを特徴とするアンダーシャツである。
また、(2)緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分及び緊締力の小さい部分の30%伸長時の緊締力が、それぞれ30〜60CN、20〜45CN、10〜30CNであり、且つ緊締力の大きい部分と緊締力の中程度の部分の緊締力の、緊締力の中程度の部分と緊締力の小さい部分の緊締力のが、それぞれ1.2〜3.0倍であることを特徴とする前記(1)記載のアンダーシャツである。
また、(3)緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分及び緊締力の小さい部分のアンダーシャツ全体に占める面積割合が、それぞれ30〜50%、40〜60%、10〜30%であることを特徴とする前記(1)または(2)記載のアンダーシャツである。
また、(4)緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分及び緊締力の小さい部分がそれぞれシンカーループのウエル方向の糸の重なりが2本で編成された部分、1本の重なり部分と2本の重なり部分が交互で編成された部分、1本で編成された部分から成ることを特徴とする前記(1)乃至(3)のいずれかに記載のアンダーシャツである。
また、(5)身頃部と腕部が筒状一体に編成されている前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のアンダーシャツである。
また、(6)身頃部と腕部が別々に筒状に編成され縫着により一体化されてなる前記(1)乃至(4)のいずれかに記載のアンダーシャツである。
本発明の伸縮性筒状経編地から成るアンダーシャツは、緊締力の異なる編地部分を一体に筒状に編成するので、縫製部による着用時の不快感を解消でき、かつ縫製工程を省略あるいは大幅に削減できる上、特にスポーツ用アンダーウエアに用いた場合の運動機能補助効果の向上を図ることができる。
以下、本発明を更に詳細に説明する。
本発明は、ジャカード筬を備えるダブルラッセル経編機により、非弾性糸条と弾性糸を用いて編成したジャカード編からなる表裏地組織を有する筒状の伸縮性経編地から成るアンダーシャツであって、該筒状経編地は緊締力の異なる少なくとも3種の編地部分を交編することにより筒状に一体に編成され、該筒状経編地により身頃部及び両腕部が形成されている。図1及び図2は、緊締力の異なる3種の編地部分1,2,3からなる本発明のアンダーシャツを前面及び後面から見た図である。
図1及び図2に示すように、本発明のアンダーシャツは、最も緊締力の大きい部分1(図中の梨地調部分)は、腕部Aにおける上腕三頭筋から腕橈骨筋の部分を通って袖部にかける部分11と、身頃部Bの後身頃における首部下部の僧帽筋の部分からアンダーシャツ裾部にかける部分12、及び前身頃における首部下部より大胸筋から腹直筋の部分を通って裾部にかける部分13に配置されている。また、緊締力の中程度の部分2(図中の斜線部分)は、腕部Aにおける上腕二頭筋の部分21と、前鋸筋及び外腹斜筋の部分22に配置され、さらに緊締力の小さい部分3(図中の白地部分)はそれ以外の部分に配置されている。これらの緊締力の異なる3種の編地部分1,2,3は、例えば、図3〜図5のように、その編組織や使用する糸種、あるいはこれらの組み合わせ等によって緊締力に差をつけるものとする。因みに、図3〜図5の編組織のうち、図3は緊締力の大きい部分1になる編組織、図4は緊締力の中程度の部分2になる編組織、図5は緊締力の小さい部分3になる編組織を例示している。
前記のように緊締力の異なる部分を配したアンダーシャツについて、例えば、野球を行うときの動作に基づいて、その機能を説明する。
野球などの運動(投げる、打つ、守る)において肩を回したり、腕を振ったり、腕を曲げたり、腰を前後左右に動かしたりする役割は、一般的にアウターマッスルと呼ばれている広背筋、僧帽筋、三角筋、上腕三頭筋、上腕二頭筋が働いている。これらの筋肉の動きに見合った伸縮力の異なる編地を配置させ身体にフィットさせることにより、より運動機能を向上させることができる。
そこで、今回の発明に至った運動機能を向上させるアンダーウエアに関して緊締力との関係を説明すると、
(1)緊締力の大きい部分1、例えば、図3の編組織による緊締力の大きい部分1を、後身頃における首部下部の僧帽筋の部分にほぼ沿って配置するとともに、アンダーシャツ裾部にかけて後身頃の略中央部を覆うように配置し(前記部分12)、さらに、前記の緊締力の大きい部分1を、前身頃の首部下部より大胸筋から腹直筋の部分に配置するとともに、裾部にかけて前身頃の略中央部を覆うように配置する(前記部分13)。これにより、背筋を安定させることができると同時に、腰の前後左右の動きに反発力が付加され、運動機能が向上する。
また、同様に、前記図3の編組織等の緊締力の大きい部分1を、上腕三頭筋の部分から肘部を経由して袖口部に至る領域に位置することにより(前記部分11)、腕の曲げ伸ばしや腕を振る際に、肘が支点となり反発力を付加させることができ、運動能力を向上させることができる。
同時に緊締力が大きいことによる衣服圧により、上腕三頭筋が刺激を受け、腕の振りが良くなる効果も得られる。
(2)次に、無理なく肩を回しやすく、腕を上げやすくするために、前身頃における両脇部及び両脇部下は筋肉の動きを妨げないように、該部分には緊締力の小さい部分3、例えば図5の編組織による緊締力の小さい部分を配置する。
(3)最後に、三角筋から広背筋に沿って、緊締力の中程度の部分2、例えば図4の緊締力が中程度の編組織の部分を配置することにより、肩甲骨付近の僧帽筋外側部、広背筋、三角筋の筋肉の動きを積極的に向上させることができる。
また、前記の緊締力の大きい部分1、緊締力の中程度の部分2、および緊締力の小さい部分3については、30%伸長時の緊締力が、それぞれ30〜60CN、20〜45CNおよび10〜30CNであり、且つ緊締力の大きい部分1と緊締力の中程度の部分2との緊締力の、また緊締力の中程度の部分3と緊締力の小さい部分3の緊締力のが、それぞれ1.2〜3.0倍であることが好ましい。
すなわち、前記の緊締力の大きい部分1の前記緊締力が30CNより弱いと、運動機能補助効果が満足に得られない虞があり、60CNより大きいと、緊締力が強くなりすぎて着用時に不快感を感じる虞がある。また、緊締力の小さい部分3の前記緊締力が10CNより小さいと、着用時に体にフィットしにくく、30CNより大きいと着用時に不快感を感じる虞がある。
また、それぞれの前記緊締力の比が1.2倍より小さいと、緊締力を異にした各部分の差が出にくく、本発明による運動機能補助効果が発揮されにくくなる。また、それぞれの緊締力の比が3.0倍より大きいと、それぞれの境部でパッカリングが強く発生し品位が劣る虞があり、着用時に不快感を感じる虞がある。
前記の緊締力の測定方法としては、例えば、図3〜5に記載の緊締力の異なる編組織の編地部分をそれぞれ編成し、各編地部分の試料の大きさは幅2.5cm、長さ16cmとし、各試料を、インストロン型万能引張試験機を用いて、上部つかみ2.5cm、下部つかみ3.5cm、引張間隔10cmとして、引張り速度30±2cm/minにて試料長(つかみ間隔)の80%までの伸長回復を3回繰り返し、3回目の伸長回復の際の30%伸長時の応力および回復時の応力の合計した値の二分の一の値を緊締力とする。尚、本発明において、緊締力の測定はウエル方向に長い試料を用いて、編地のウエル方向の緊締力を測定したものである。
また、前記の緊締力の大きい部分1、緊締力の中程度の部分2及び緊締力の小さい部分3のアンダーシャツの身頃部及び両腕部の領域全体に占める面積割合は、それぞれ30〜50%、40〜60%、10〜30%であることが好ましく、更には35〜45%、45〜55%、10〜20%が好ましい。緊締力の大きい部分1が、前記領域全体の30%未満であると運動機能補助効果が十分に得られない虞があり、50%より大きくなると着用感が損なわれる虞がある。
また、前記の緊締力の大きい部分1、緊締力の中程度の部分2及び緊締力の小さい部分3は、編組織により差をつける場合、例えば図3〜図5の編組織に示すように、それぞれシンカーループのウエル方向の糸の重なりが各コース毎に2本で編成された部分(緊締力の大きい部分)、1本の重なり部分と2本の重なり部分が所定のコース毎に交互に編成された部分(緊締力の中程度の部分)、各コース毎に1本で編成された部分(緊締力の小さい部分)から成ることが好ましい。
前記の緊締力の大きい部分を、シンカーループのウエル方向の糸の重なりが2本より多くなるように編成すると、緊締力が強くなりすぎたり、布帛厚みが大きくなりすぎて着用感が悪くなる虞があり、さらに緊締力の異なる部分の境界部分ではパッカリングが発生する虞がある。
緊締力の大きい部分1、緊締力の中程度の部分2と緊締力の小さい部分3の厚みは、それぞれ1.0〜2.4mm、0.8〜1.6mm、0.6〜1.4mmであることが好ましい。これらの範囲を超えると着用時フィット感が得られにくくなったり、風合いが硬くなりすぎて着用感が悪くなる虞がある。
緊締力の差を同じ糸種の繊度の異なる糸を用いる方法で出すこともできるが、緊締力の強い場所は風合いが硬くなりすぎる虞があり、緊締力の弱い場所は強度が弱くなる虞があるので好ましくない。
なお、図示する実施例に基づく上記の説明では、緊締力の異なる編地部分が3種類の場合について説明したが、このほか、例えば緊締力の中程度の部分2を、組織的に緊締力に差を付けた2部分あるいはそれ以上の部分に区画して、アンダーシャツ全体として4種類以上の緊締力の異なる部分を形成するようにして実施することもできる。
また、本発明のアンダーシャツは、身頃部Bと両腕部A,Aとを別々に筒状に編み立てた後、縫合により一体化しても良く、また身頃部Bと両腕部A,Aとを同時にそれぞれ筒状に一体に編み立てることもできる。
本発明において使用される弾性糸としては、伸縮性に優れ、染色加工時のプレセット工程で伸縮性を損なわないものが特に好ましく、エーテル系ポリウレタン繊維、又はエステル系ポリウレタン繊維の弾性糸を用いることができ、中でもエーテル系ポリウレタン繊維が好ましく用いられる。
使用する繊維の繊度は33〜110dtexが好ましく、特に好ましくは44〜84dtexである。
33dtex未満であると十分な緊締力が得られない虞があり、110dtexを越えると着用感が不快になる虞がある。用いる弾性糸の形態は、弾性糸のみ、あるいは、弾性糸を非弾性糸で被覆したものでも可能である。
弾性糸を被覆する糸としては、例えば、綿、ウール、絹等の天然繊維、キュプラ、レーヨン等の再生繊維、アセテート等の半合成繊維、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維等の各種繊維の糸を使用でき、形態についても短繊維や長繊維、丸断面や異型断面糸等が使用可能であり、これら繊維種や形態を一種以上組み合わせた複合糸を用いることができる。また、吸汗性のある繊維を用いることにより、アンダーシャツに吸汗性を付与することもできる。これらの繊度は33〜220dtexが好ましく、特に44〜167dtexが好ましい。
また、弾性糸の被覆の形態は、伸長した弾性糸に前述の糸を一重に巻き付けるシングルカバードヤーンや二重に巻き付けるダブルカバードヤーンなどの、いわゆるカバードヤーンや短繊維を巻き付けるコアスパンヤーン、エアー交絡したものや、仮撚り加工法による被覆弾性糸等が挙げられる。
また、本発明で用いる非弾性糸は特に限定されないが、例えば、綿、ウール、絹等の天然繊維、キュプラ、レーヨン等のセルロース系繊維、アセテート、ポリエステル、ナイロン等の合成繊維等の各種繊維の糸を使用でき、形態についても短繊維や長繊維、丸断面や異型断面糸等を用いることができる。また、吸汗性のある繊維を用いることによりアンダーシャツに吸汗性を付与することもできる。
本発明の筒状経編地の編成には、2列の針床を有する16〜28ゲージのダブルラッセル経編機を使用することができる。本発明による経編の組織については特に限定されず、任意な組織を用いることができる。
また、仕上げの編み密度は45〜90コース/吋、30〜60ウエル/吋、特に50〜70コース/吋、36〜55ウエル/吋が好ましい。編み密度がこれらより小さくなると十分な緊締力及び強度を得にくく、これらを越えると生地が厚く重量が重くなる虞があり着用感が悪くなる。
本発明の筒状経編地から成るアンダーシャツの編成方法に付いて説明する。この編成には、前後に針床を有するダブルラッセル経編機、特にはジャカード装置により運動が制御されるジャカード筬を備えるダブルラッセル経編機を使用する。
この編成では、アンダーシャツの身頃部Bを形成する前後身頃を、前後の針床の前後対応位置の所定の設定幅内の編針により、それぞれ腹部下端側(裾部側)から編成することとし、前編針で前身頃を、後編針で後身頃を編成する。アンダーシャツ身頃部の左右の両端部分は、前記設定幅の左右両端の編成糸を前後の針床に供給して前後編地を連結することにより筒状の編地となるように編成し、腹部下端(裾部)から両脇部まで編成する。それと同時に、両腕部A,Aを袖口部から脇下部にかけて、編成糸を前後の針床に供給して前後の編地を連結し、斜め方向に編成する。また同時に、袖口部は適宜のサイズで前後編地を切り放しが出来るように編成し、編成後切り離すことにより袖口とする。また、袖口の上部、袖上部から肩、首の方向にかけての腕部を形成する部分の端の糸を前後の針床に供給して前後の編地を連結するように編成する。左右の腕部A,Aが筒状に編成され、こうして前後身頃による筒状編成部と合わせた状態で筒状に編成されることによりアンダーシャツが編成される。編成時に、図1及び図2に示すように、編組織等を変化させて、緊締力の異なる部分を編み込むことで、本発明のアンダーシャツを編成することができる。
また、身頃部Bと腕部Aを別々に筒状に編成した後、肩部で身頃部Bと腕部Aを縫合することによっても編成することができる。
本発明を構成する筒状の経編地の染色加工方法については任意な方法が可能である。製品1枚ずつ切り離して、縫製後に染色加工する、いわゆる製品染めが可能であり、また、編地が連続した状態のまま染色加工することも可能である。
本発明を構成する筒状経編地は、ガードル、ブラジャー、ボディースーツなどのファンデーション、ランジェリーなどのインナーの他、サポーターなどの資材にも利用可能である。
本発明を実施例に基づいてさらに説明する。
〔評価方法〕
アンダーシャツは、被験者のサイズに合わせて、緊締力の異なる3種の編地部分について、それぞれ所定の緊迫力になるように作成したものを用いた。
〔着用感〕
アンダーシャツを着用して着用感を下記のとおり評価した。
○ ごろつかず快適であった。
△ 僅かにごろつき感が感じられが、不快感を感じるほどではなかった。
× ごろつき感があり不快であった。
〔運動機能補助効果〕
着用者が投げ、走る等の基本的な運動を行って、その運動のしやすさ、能力向上の効果を評価した。
〔実施例1〕
ジャカード筬を備えるダブルラッセル経編機(マイヤー社製 RDPJ6/2N−24E)を用い、筬L−2,L−5にはそれぞれ56dtex30fのポリエステル糸を使用し、ジャカード筬L−3,L−4には、それぞれ84dtex72fのポリエステル糸と44dtexのポリウレタン弾性糸を、カバリング数500T/mの条件でシングルカバリングしたカバードヤーンを使用し、筬L−2とL−3に導入された編糸を前編針で前身頃を編成し、筬L−5とL−4に導入された編糸を後編針で後身頃を編成し、図3〜図5の編組織の組み合わせにより図1及び図2に記載の様に緊締力の異なる部分を配置したアンダーシャツを編成した。編み密度は60コース40ウエルであった。この製品の緊締力、着用感、及び運動機能補助効果を評価した。その結果を下記の表1に示す。
〔実施例2〕
ジャカード筬を備えるダブルラッセル経編機(マイヤー社製 RDPJ6/2N−24E)を用い、筬L−2,L−5には、それぞれ56dtex30fのポリエステル糸を使用し、ジャカード筬L−3,L−4には、それぞれ56dtex24fのポリエステル糸と22dtexのポリウレタン弾性糸を、カバリング数500T/mの条件でシングルカバリングしたカバードヤーンを使用して、図3〜図5の編組織の組み合わせにより図1及び図2に記載の様に緊締力の異なる部分を配置したアンダーシャツを編成した。編み密度は60コース40ウエルであった。この製品の緊締力、着用感および運動機能補助効果を評価した。その結果を表1に示す。
〔比較例1〕
実施例1と同条件の糸を使用して、全体を緊締力の中程度の部分の編組織にてアンダーシャツを編成した。この製品についても表1に併せて示す。
〔比較例2〕
図1及び図2の緊締力の大きい部分と、緊締力の中程度の部分との配置を入れ替えた以外は、実施例1と同条件でアンダーシャツを編成した。この製品は、着用感が悪く、運動補助機能の効果も低いものであった。
〔比較例3〕
図1及び図2の緊締力の大きい部分と、緊締力の小さい部分との配置を入れ替えた以外は、実施例1と同条件でアンダーシャツを編成した。この製品は、着用感が悪く、運動補助機能の効果が得られなかった。
〔比較例4〕
図1及び図2の緊締力の中程度の部分と、緊締力の小さい部分との配置を入れ替えた以外は、実施例1と同条件でアンダーシャツを編成した。この製品は、着用感が悪く、運動補助機能の効果も充分に得られなかった。
〔比較例5〕
図1及び図2の緊締力の大きい部分に緊締力の中程度の部分を配置し、緊締力の中程度の部分に緊締力の小さい部分を配置し、緊締力の小さい部分に緊締力の大きい部分を配置した以外は、実施例1と同条件でアンダーシャツを編成した。この製品も、着用感が悪く、運動補助機能の効果が得られなかった。
〔比較例6〕
図1及び図2の緊締力の大きい部分に緊締力の小さい部分を配置し、緊締力の中程度の部分に緊締力の大きい部分を配置し、緊締力の小さい部分に緊締力の中程度の部分を配置した以外は、実施例1と同条件でアンダーシャツを編成した。この製品は、着用感が悪く、運動補助機能の効果が得られなかった。
Figure 0004191640
上記の表1、及び他の比較例から明らかなように、実施例1はもちろん、実施例2についても、緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分、緊締力の小さい部分の3種の編地部分を、特定の部位に配置して設けたことにより、投げ、走る等の運動機能の補助の効果があり、特に実施例1の場合は同一緊締力のアンダーシャツに比して運動機能を大幅に向上でき、また着用感もすこぶる良好なものであった。
本発明は、その運動機能補助効果、フィット性、着用感、等の特性を活かして、スポーツ用アンダーシャツに好適に利用できるほか、他の一般的なアンダーシャツにも好適に使用できる。
本発明の実施例のアンダーシャツにおける緊締力の異なる部分の配置を示す該シャツの前面図である。 本発明の実施例のアンダーシャツにおける緊締力の異なる部分の配置を示す該シャツの後面図である。 緊締力の大きい部分の組織図の例である。 緊締力の中程度の部分の組織図の例である。 緊締力の小さい部分の組織図の例である。
符号の説明
1 緊締力の強い部分
11 上腕三頭筋から腕橈骨筋の部分を通って袖口部にかける部分
12 僧帽筋の部分からアンダーシャツ裾部にかける部分
13 大胸筋から腹直筋の部分を通って裾部にかける部分
2 緊締力の中程度の部分
21 上腕二頭筋の部分
22 前鋸筋及び外腹斜筋の部分22
3 緊締力の弱い部分
A 腕部

Claims (6)

  1. ダブルラッセル経編機により、非弾性糸条と弾性糸を用いて編成したジャカード編からなる表裏地組織を有する伸縮性経編地で、緊締力の異なる少なくとも3種の編地部分を交編することにより一体に編成された筒状の経編地から成るアンダーシャツであって、
    緊締力の大きい部分は、腕部における上腕三頭筋から腕橈骨筋の部分を通って袖部にかける部分と、後身頃における首部下部の僧帽筋の部分からアンダーシャツ裾部にかける部分、及び前身頃における首部下部より大胸筋から腹直筋の部分を通って裾部にかける部分に配置され、
    緊締力の中程度の部分は、腕部における上腕二頭筋の部分と、及び前身頃における前鋸筋及び外腹斜筋の部分に配置され、
    緊締力の小さい部分はその他の部分に配置されてなる、
    ことを特徴とするアンダーシャツ。
  2. 緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分及び緊締力の小さい部分の30%伸長時の緊締力が、それぞれ30〜60CN、20〜45CN、10〜30CNであり、且つ緊締力の大きい部分と緊締力の中程度の部分の緊締力の、緊締力の中程度の部分と緊締力の小さい部分の緊締力のが、それぞれ1.2〜3.0倍であることを特徴とする請求項1に記載のアンダーシャツ。
  3. 緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分、及び緊締力の小さい部分のアンダーシャツ全体に占める面積割合が、それぞれ30〜50%、40〜60%、10〜30%であることを特徴とする請求項1または2に記載のアンダーシャツ。
  4. 緊締力の大きい部分、緊締力の中程度の部分、及び緊締力の小さい部分が、それぞれシンカーループのウエル方向の糸の重なりが2本で編成された部分、1本の重なり部分と2本の重なり部分が交互に編成された部分、及び1本で編成された部分から成ることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のアンダーシャツ。
  5. 身頃部と腕部が筒状一体に編成されている請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンダーシャツ。
  6. 身頃部と腕部が別々に筒状に編成され縫着により一体化されてなる請求項1〜4のいずれか1項に記載のアンダーシャツ。
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