以下、本発明に係る実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。図1は本発明の一実施形態に係る遊技機の正面図、図2は図1の遊技機の背面図、図3は遊技機を背面側から見た分解斜視図を示している。
図示されるように、遊技機1は、所定の奥行きを有する額縁形状の機枠2の前面側に、左側縁が軸着されて前面側に開閉可能に前面枠3が取り付けられ、その前面枠3に対して同じく左側縁が軸着されて前面側に開放可能にガラス枠4が取り付けられている。
ガラス枠4の中央の開口部には、ガラス板5が設けられており、このガラス板5を通して前面側から遊技盤6が視認可能となっている。また、ガラス枠4の下部には、払い出された遊技球を図2に示される発射装置49に送るまで貯めておく上皿ユニット7が設けられている。上皿ユニット7には、貯留されている遊技球を下皿ユニット11に流下させる上皿スイッチ8や、貸し出し可能な貸し球を払い出す球貸しスイッチ9等が設けられている。また、ガラス枠4の上部には、スピーカ10が設けられている。
前面枠3の下部には、払い出された遊技球が上皿ユニット7に入りきらない場合等に遊技球を貯めることができる下皿ユニット11や、遊技球を発射操作するためのタッチスイッチを備える発射ハンドル12等が設けられている。また、下皿ユニット11の左側には、表示装置17に表示される各種図柄に対応して遊技者が操作を行う遊技スイッチ13が設けられている。
遊技盤6は、図3に示されるように、ほぼ正方形の合板により成形されており、前面枠3に着脱可能に取り付けられている。この遊技盤6には、発射装置49から発射された遊技球をガイドする金属製の薄板からなる帯状のガイドレール15が略円弧形状に立設されており、このガイドレール15によって遊技領域16の外郭の一部が形成されている。
図1に示されるように遊技盤6の遊技領域16には、その中心線上において上から順に表示装置17、始動入賞口18、大入賞口19、アウト口20が設けられている。また、表示装置17の右側および左側の遊技領域には、普通図柄変動開始用入球口14,14が設けられている。更に、大入賞口19の右側および左側にも各種入賞口が設けられている。表示装置17は、TFT−LCDモジュールから構成されており、表示画面において特別図柄や普通図柄等が表示されるようになっている。
また、遊技盤6の遊技領域16には、流下する遊技球が衝突することにより遊技球の流下態様に変化を与える障害物としての図示しない遊技釘が複数立設されている。遊技領域16を流下する遊技球は、遊技釘に衝突したときの条件に応じて様々な態様に変化して流下される。
表示装置17の周囲には、この表示装置17を装飾する枠形状の装飾部材21が設けられている。装飾部材21には、その枠形状に沿って複数の装飾ランプ22が備えられている。
図2に示されるように、遊技機1の背面側には、枠用外部端子基板40、表示制御基板41、主制御基板42、音声制御基板43、ランプ制御基板44、払出制御基板45、発射制御基板46、電源基板47等の各種基板や、カードインターフェース接続部48、発射装置49等の各種の遊技機構成部材が設けられている。また、遊技機1の背面側の上方から右側にかけて、球タンク50、タンクレール51,52、屈曲樋71,72、球切れ検出スイッチ73,74、球払出装置75,球排出樋76が設けられている。
このような遊技機1では、発射ハンドル12の操作により、発射装置49から遊技領域16に遊技球を発射し、遊技領域16を流下する遊技球が、始動入賞口18や大入賞口19等の入賞口に入球すると、所定の数の賞球が球払出装置75により払い出されるようになっている。
図3および図4に示されるように機構板30は、前面枠3に装着された遊技盤6の背面を覆うように設けられている。機構板30は、導電性を有する合成樹脂材料からなるベース板31の中央部に遊技盤6の表示装置17等が露出される四角形状に開口した開口部31aが設けられている。
この開口部31aの上方には、球タンク50とタンクレール51,52が取り付けられている。球タンク50内には、図示しない遊技場の島から補給される遊技球が一時貯留されるようになっている。この球タンク50の右側には、球タンク50に連通した2条のタンクレール51,52が連結されている。
タンクレール51,52のそれぞれ右端部には、2条の屈曲樋71,72が連通されている。屈曲樋71,72のそれぞれの途中部位には、屈曲樋71,72内を通過する遊技球の有無を検知する球切れ検出スイッチ73,74が設けられている。また、屈曲樋71,72の下方には、この屈曲樋71,72に連通した球払出装置75が設けられている。そして、球払出装置75の下方には、その球払出装置75から払い出された遊技球を上皿ユニット7に排出するための球排出樋76が設けられている。
このような屈曲樋71,72内を遊技球が通過しなくなる、つまり、タンクレール51,52のそれぞれから排出される遊技球が無くなると、球切れ検出スイッチ73,74によって球切れと検出された信号により、エラーが報知されるようになっている。この場合、球検出スイッチ73,74のいずれか一方が球切れ検出信号を出力しても、エラーが報知されるようになっている。
次に、本発明に係る遊技機1が備える球タンク50およびタンクレール51,52について図5〜図7を用いて説明する。図5は球タンク50とタンクレール51,52の外観斜視図、図6は球タンク50とタンクレール51,52の上面図、図7(a)は図6の第1タンクレール51位置における球タンク50と第1タンクレール51の断面図、図7(b)は図6の第2タンクレール52位置における球タンク50と第2タンクレール52の断面図である。
図示されるように、球タンク50は上面が開口した箱形状を有しており、その内部の底板面50aは一端方向(図中右側方向)に向かって緩やかに下方に傾斜している。球タンク50は、図6に示されるように機枠2に平行で機枠2から近い方の側壁50bと、同じく機枠2に平行で機枠2から遠い方の側壁50cが、底板面50aの両側から上方に向かって立設されている。また、球タンク50の底板面50aの左側(上流側)には後壁50d、右側(下流側)には前壁50eが同じく上方に向かって立設されている。
このような底板面50aには、側壁50bの下流側と前壁50eとで囲まれた三角形状の領域に形成された傾斜面50fが緩やかに繋がっており、この傾斜面50f上に貯留される遊技球はタンクレール51,52側に向かって誘出されるようになっている。
また、底板面50aのほぼ全面には、遊技機1の図示しないアース部と電気的に接続された金属製のシールド板50gが敷設されており、このシールド板50g上に貯留された遊技球が帯電してしまうことが防止できるようになっている。
図示されるように図中の左側(上流側)から右側(下流側)に向かって下傾した底板面50aのその下流側終端には、遊技球が多段多列の状態で右側方向の球誘出方向に向かって誘出されるように下傾する第1タンクレール51と第2タンクレール52が連通して設けられている。
この場合、図示されるように、これら2条の第1タンクレール51と第2タンクレール52が、球タンク50の前壁50eから右側方向に突出するように連結されている。これら球タンク50、タンクレール51,52は、透明または半透明の合成樹脂材料から一体的に成形されている。
これら2条のタンクレール51,52は、球タンク50の機枠2から遠い方の側壁50c寄り部位に並設されている。この場合、第1タンクレール51の側壁51aは球タンク50の前壁50eと一体的に連結されている。また、第2タンクレール52の側壁52aは、球タンク50の側壁50cと一体的に連結されている。このように、第1タンクレール51および第2タンクレール52は、球タンク50の機枠2から遠い方の側壁50c寄り部位に設けられている。
これらタンクレール51,52は、球タンク50の底板面50aからおよそ遊技球1個分の深さで凹設された樋形状を有している。また、各タンクレール51,52の球誘出幅は、遊技球を球誘出方向(右側方向)に向かってほぼ1列に整列させる幅寸法に設定されており、第1タンクレール51内において遊技球を右側方向へと誘出する第1球誘出路51bが形成され、第2タンクレール52内において遊技球を同じく右側方向へと誘出する第2球誘出路52bが形成されている。各タンクレール51,52の下流側終端、つまり第1球誘出路51bと第2球誘出路52bの終端には、それぞれ第1球排出口51cと第2球排出口52cが形成されており、この球排出口51c,52cから排出された遊技球が上述した屈曲樋71,72内をそれぞれ流下すると共に、球切れ検出スイッチ73,74によってその通過が検出されるようになっている。
また、第1のタンクレール51と第2タンクレール52の間は、仕切板53が形成されている。この場合、第2タンクレール52は、第1タンクレール51の上流端位置、つまり仕切板53の上流端位置から更に球タンク50の底板面50aの上流端に向かって延設された延長部52dを有している。この第2タンクレール52の延長部52dには、遊技球の球誘出方向に対して交差する方向に湾曲した湾曲部52eが形成されており、この湾曲部52eによって第2タンクレール52における遊技球の第2球誘出路52bがより長く形成されている。
このように球タンク50の機枠2から遠い方の奥側の側壁50c寄り部位に、第1タンクレール51と第2タンクレール52を隣り合うように設けた場合、球タンク50内の遊技球が無くなる際に、底板面50aに残った遊技球の供給は、第1タンクレール51に集中し易い。そこで、このような底板面50aからの遊技球の供給が早い第1タンクレール51のレール長よりも底板面50aからの遊技球の供給が遅い第2タンクレール52のレール長が延長部52d分長く形成されている。
これにより、第1タンクレール51の第1球誘出路51bに貯留される遊技球の数よりも第2タンクレール52の第2球誘出路52bに貯留される遊技球の方が、その延長部52dに貯留される分、余分に遊技球を貯留させることができるようになっている。したがって、球タンク50に貯留された遊技球が無くなる際に、第2タンクレール52から排出される遊技球が、第1タンクレール52から排出される遊技球よりも先に無くなってしまうこと抑制されるようになっている。
この場合、第1タンクレール51の底面には、長穴形状に開口した開口部51dが第1タンクレール51の第1球誘出路51bに沿って千鳥状に複数設けられている。これは第1タンクレール51内のゴミを流下させるためのもので、これにより第1タンクレール51内の遊技球をその第1球誘出路51bに沿ってスムーズに誘出させることができるようになっている。
同じく、第2タンクレール52の底面には、長穴形状に開口した開口部52fが、延長部52dも含んだ第2タンクレール52の第2球誘出路52bに沿って千鳥状に複数設けられている。これにより第2タンクレール52内のゴミが流下させられるので、第2タンクレール52内の遊技球をその第2球誘出路52bに沿ってスムーズに誘出させることができるようになっている。
また、上述した各タンクレール51,52の下流側の途中部位には、各タンクレール51,52によって球排出口51c,52cに向かって誘出される遊技球を、1段1列に整列させた状態で通過させる球整列部材54が設けられている。この場合、球整列部材54は、第1タンクレール51用の第1球崩し部材55と、第2タンクレール52用の第2球崩し部材56と、各タンクレール51,52に共通の球均し部材57を備えている。
図7(a)に示されるように、第1タンクレール51の下流側の第1球誘出路51bの上面に配置されている第1球崩し部材55は、3つの重錘58,58,58が逆三角形の頂点位置になるように内装された第1球崩し部55aを備えている。この第1球崩し部55aは、その第1球崩し部55aの上方の筒部55bを中心として傾動自在になっている。また、図7(b)に示されるように、第2タンクレール52の下流側の第2球誘出路52bの上面に配置されている第2球崩し部材56は、同じく3つの重錘58,58,58が逆三角形の頂点位置になるように内装された第2球崩し部56aを備えている。この第2球崩し部56aは、その第2球崩し部56aの上方の筒部56bを中心として傾動自在になっている。
この場合、図5および図6に示されるように、第1球崩し部材55の筒部55bと第2球崩し部材56の筒部56bは、第1タンクレール51の側壁51aの上方に設けられた軸固定部51eと、第2タンクレール52の側壁52aの上方に設けられた軸固定部52gとの間で共に軸支されており、第1球崩し部55aと第2球崩し部56aはそれぞれ独立して傾動可能となっている。
このような球崩し部材55,56の球崩し部55a,56aの下流側部位には、係止片55c,56cがそれぞれ突出して設けられている。この場合、図7(a),(b)に示されるように、球崩し部55a,56aの係止片55c,56cは、球均し部材57の上流側端部57dを上方から押圧するように係合されている。
各タンクレール51,52に共通の球均し部材57は、下面57aが下方に弧形状に湾曲した板状の部材で、その下流側端部57bの両側のピン57cが両側壁51a,52a間に傾動可能に軸支されている。また、球均し部材57の上流側端部57dの両側のピン57eは、両側板51a,52aに形成された長孔形状を有するガイド孔59に遊挿されている。したがって、球均し部材57の下面57aは、下流側端部57bを中心に上流側端部57dがガイド孔59に沿って上下に移動可能になっている。
上述したように、球崩し部材55,56の係止片55c,56cの双方が、球均し部材57の上流側端部57dを上方から押圧するように係合されているので、球崩し部材55,56と球均し部材57は連動して動作されるようになっている。
したがって、例えば第1タンクレール51用の第1球崩し部材55の下方に至った遊技球は、第1球崩し部材55の第1球崩し部55aの下面によって上方から押圧されるので、多段多列の状態から崩されて3段1列や2段1列の状態に整列させられる。その後、球均し部材57の下方に至った遊技球は、球崩し部材55の係止片55cに係合された球均し部材57の上流側端部57dの下方への移動、つまり球均し部材57の下面57aの下方への移動によって上方から押圧されるので、第1タンクレール51の第1球排出口51cに至るまでに1段1列に整列させられることになる。第2タンクレール52用の第2球崩し部材56と球均し部材57との連動による動作も同様である。
尚、上述した球均し部材57の上面には、各タンクレール51,52に共通の球止部材60が設けられている。この球止部材60は、球払出装置75等に故障が発生して修理を行う必要が生じた場合に、球止部材60の球止片60a,60bを球誘出路51b,52bに突入して、遊技球の誘出を阻止するのに用いられる。
図示されるように球止部材60は、その先端の両側部に爪形状を有して下方に突出した第1球止片60aと第2球止片60bが一体的に設けられている。また、球止部材60の後端には筒部60cが形成されている。この場合、球止部材60の筒部60cは、球均し部材57の一方の側端から立設された固定板57fに軸支されると共に、コイルバネ61によって、固定板57fとは反対の側に向かって付勢されている。また、固定板57fには、球止部材60が不用意に回動してしまうのを防止するための回動防止ピン57gが設けられている。尚、上述した球止部材60の第2球止片60bには、回動操作用の摘み片60dが一体的に設けられている。
このような球止部材60の球止片60a,60bを、球均し部材57に開口形成された挿入孔57h,57hに挿入することで、各タンクレール51,52の球誘出路51b,52b内に球止片60a,60bが突入されるようになっている。
この場合、球止部材60の摘み片60dを操作して、コイルバネ61の付勢に反して球止部材60を固定板57f側に移動させて、球均し部材57の挿入孔57h,57h上に球止部材60の球止片60a,60bを配置させる。その後、摘み片60dを操作して球止部材60を筒部60cを中心に下方に回動させて球止片60a,60bが挿入孔57h,57hに挿入されると、球誘出路51b,52b内に球止片60a,60bが上方から突入させられ、遊技球の球止めがなされる。
次に、図8〜図10を用いて、上述した球タンク50内に貯留された遊技球が無くなる際のタンクレール51,52による遊技球の誘出動作について説明する。尚、図8は貯留されている遊技球が残り少なくなった状態の球タンク50とタンクレール51,52の上面図、図9(a)は図8の第1タンクレール51位置における球タンク50と第1タンクレール51の断面図、図9(b)は図8の第2タンクレール52位置における球タンク50と第2タンクレール52の断面図を示している。また、図10(a)〜(c)は、図8の球タンク50の状態から遊技球が無くなっていく際の状態を順に示した上面図である。
図8および図9にされるように、球タンク50内に貯留された遊技球200が残り少なくなった状態になっている。このように球タンク50内の遊技球200が残り少なくなると、その残り少なくなった遊技球200は球タンク50の底板面50aの上流側に集中されるようになると共に、それら遊技球のほとんどが第1タンクレール51の上流端に集合する状態になっている。このとき、第2タンクレール52の延長部52dには、第1タンクレール51の上流端に集合した遊技球200とほぼ同数の遊技球200が貯留された状態になっている。
したがって、図10(a),(b)に示されるように、図8の状態から遊技球200が、タンクレール51,52の球排出口51b,52bからそれぞれ1個ずつ排出されるにつれて、第1タンクレール51の上流端に集合した遊技球200が1個ずつ第1タンクレール51に供給されると共に、第2タンクレール52の延長部52d内の遊技球200が1個ずつ第2タンクレール52内を下流側に向けて移動される。
したがって、図10(c)に示されるように、球タンク50に貯留された遊技球200が無くなる際の、第1タンクレール51と第2タンクレール52から排出される遊技球200が途絶える時期を同じにすることができる。これにより、第2タンクレール52内の遊技球200が第1タンクレール51内の遊技球200よりも先に無くなってしまうことによって、上述した屈曲樋71,72に設けられた球切れ検出スイッチ73,74のいずれか一方が球切れ検出信号を出力して、その結果早々にエラーが報知されてしまうことが防止されるようになっている。
このように第2タンクレール52のレール長を第1タンクレール51のレール長よりも延長部52d分長く形成することで、球タンク50に貯留された遊技球200が無くなる際の、第1タンクレール51と第2タンクレール52からそれぞれ排出される遊技球200が途絶える時期を同じにすることがきる。これにより第1タンクレール51内にまだ遊技球200があるにも拘わらず、第2タンクレール52からの遊技球200の排出が途絶えることで、早々にエラーが報知されてしまうことが防止される。
次に、上述した遊技機1の電気制御について図11を用いて説明する。図示されるように、主制御基板42は、CPU42a、ROM42b、RAM42cおよび複数のカウンタを備えたマイクロコンピュータ84と、このマイクロコンピュータ84と結ばれた入出力回路42d,42eとから構成されている。入出力回路42dには表示装置17、ランプ制御基板44、音声制御基板43が接続されており、入出力回路42eには払出制御基板45、フォト分配基板85、中継基板86が接続されており、主制御基板42により遊技に関わるこれらの基板の制御が行われる。
主制御基板42のCPU42aは、制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行う他、大当たり乱数等も生成し、また各基板に制御コマンドを出力可能に構成されている。またRAM42cは、始動入賞口センサ101等で検出された保留球数等の記憶領域、CPU42aで生成される各種乱数値用の記憶領域、各種データを一時的に記憶する記憶領域やフラグ、CPU42aの作業領域等を備えている。またROM42bには、遊技上の制御プログラムや、制御データが書き込まれている他、大当たりの数値等が書き込まれている。
表示制御基板41は、CPU41a、ROM41b、RAM41cを備えたマイクロコンピュータ87、このマイクロコンピュータ87に結ばれる入力回路41d、マイクロコンピュータ87と特別図柄表示装置88、普通図柄表示装置89とを結ぶ出力回路41eから構成される。この表示制御基板41は、主制御基板42から出力される制御信号に基づき、特別図柄表示装置88と普通図柄表示装置89の表示部の可変制御を行う。
表示制御基板41のCPU41aは、内部に制御部、演算部、各種カウンタ、各種レジスタ、各種フラグ等を備え、演算制御を行うようになっている。表示制御基板41のRAM41cは、各種データの記憶領域とCPU41aによる作業領域等を有している。表示制御基板41のROM41bは、表示制御のための不変の情報、すなわち各種のプログラムや画像データ、定数等が記憶されている。
ランプ制御基板44は、遊技機1の装飾ランプ22等の発光を制御する。また、主制御基板42の入出力回路42dには、その他ソレノイド類90が接続されており、入出力回路42aから出力される制御信号に基づきその他ソレノイド類90の動作が制御される。
音声制御基板43は、主制御基板42の入出力回路42dと接続されて、入出力回路42dから出力される制御信号に基づきスピーカ10から発せられる音声を制御する。
払出制御基板45は、主制御基板42の入出力回路42eと接続され、入出力回路42eから出力される制御コマンドを受信して、球貸モータ91と球貸センサ92からなる貸球払出装置93、カードユニット94、発射モータ95とタッチスイッチ96からなる発射装置49に接続された発射制御基板46、賞球モータ97、賞球センサ98および賞球センサ99からなる賞球払出装置100を制御する。尚、これら貸球払出装置93および賞球払出装置100が上述した球払出装置75に相当する。
中継基板86は、上述した球切れ検出スイッチ73,74、始動入賞口センサ101、その他センサ、スイッチ類102、大入賞口センサ103、大入賞口開閉扉ソレノイド104から受信した検出信号を主制御基板42に送信する際や、主制御基板42からの大入賞口開閉扉ソレノイド104の制御信号を受信する際の中継を行う。したがって、上述した屈曲樋71,72のそれぞれの途中部位に設けられると共に、それら屈曲樋71,72内のそれぞれの遊技球の通過を検出する球切れ検出スイッチ73,74によって、球切れが検出された場合は、その検出信号が中継基板86を介して主制御基板42に受信される。そして、主制御基板42により、例えば音声制御基板43を介してスピーカ10が動作されて、音声によりエラーが報知されるようになっている。
尚、本発明においては、遊技機に供給される遊技球を貯留可能な球タンクと、前記球タンクに連結されて前記球タンク内の遊技球を流下させるタンクレールを備えた遊技機において、前記タンクレールは機枠の背面側に設けられる前記球タンクの底板面の該機枠より奥側の側壁寄り部位に、遊技球が多段多列の状態で球誘出方向に向かって誘出されるように下傾して複数条に連通して並設されると共に、前記球タンクの底板面からの遊技球の供給が早い手前側のタンクレールのレール長よりも前記球タンクの底板面からの遊技球の供給が遅い奥側のタンクレールのレール長が長く形成されていることを特徴とする遊技機という構成であっても良い。
この場合このような遊技機において、前記球タンクは上面が開口した箱型形状で形成されると共に側部一端に前記タンクレールが連結され、前記球タンクの底板面は前記タンクレールとの連結部に向かって前記球タンクの他端から前記一端に向かって緩やかに傾斜した傾斜面で構成され、前記機枠に開閉可能に取り付けられた遊技盤を保持可能の前面枠体と、前記前面枠体の前面側に設けられた遊技球を貯留可能な遊技球貯留皿と、前記前面枠体の背面側に設けられ前記タンクレールから供給される遊技球を前記遊技球貯留皿に払い出す払出装置とを備え、前記各タンクレールは前記払出装置への供給口から前記球タンクまでの長さを同じ個数分の遊技球を連ねた長さで構成し、前記底板面は前記球タンクのどちらか一方の側部方向に傾斜した傾斜面で形成されると共に前記タンクレールと連通する球タンク球タンク球出口を前記一方の側部に形成していることを特徴とする遊技機という構成であっても良い。このような構成によれば、球タンクの側方にタンクレールを連結したことにより遊技機背面側の遊技球供給流路を球タンクとタンクレールを上下方向に配置した場合に比べて省スペースを実現することができる。
更にこのような遊技機において、前記球タンクの底板面は前記連結部側に前記他端から一端に向かう傾斜面と繋がった前記球タンクの一端側の側壁に囲まれた三角形状の領域に形成された前記他端から一端に向かう傾斜面より緩やかな傾斜面で形成された三角領域傾斜面が形成され、前記三角領域傾斜面の面積は前記奥側のタンクレールと前記手前側のタンクレールが前記球タンク内に延設したタンクレールの長さに入球可能な個数が貯留可能な面積と同じに構成されていることを特徴とする遊技機という構成であっても良い。このような構成によれば、よりタンクレールからの球切れが2条同じタイミングとなるように構成することが可能になっている。
上述したように、タンクレール51,52は球払出装置75に遊技球を供給する供給口(51c,52c)を一端に有している。これら供給口(51c,52c)から球タンク50まで2条のタンクレール51,52が遊技機1前後方向に並列して遊技機1の背面側に配置され、その長さは同じ数の遊技球が残留可能なように同じ長さになっており、遊技機1背面側(遊技機1背面側からに対しての手前側)の第2タンクレール52を、球タンク50内の第タンクレール52と球タンク50との連結部と対面側(後壁50d)まで延設して形成し、それよりも遊技機1前面側の第1タンクレール51は球タンク50内に連結部よりは球タンク50内に少なくとも遊技球1個分以上延設しかつ背面側の第2タンクレール52よりは球タンク50内の長さを短く構成するようにしている。
本実施例では背面側の第2タンクレール52を球タンク50内に約遊技球20球分延設し、背面側より遊技機1前面側の第1タンクレール51を遊技球4球分延設している。球タンク50内までタンクレール51,52を延設することによりスムーズにタンクレール51,52に遊技球を供給することが可能になると共にタンクレール51,52の段差に遊技球が落下することによる衝撃による球崩し効果により球タンク50内での球詰まりを防止することが可能な構成となっている。
また、球タンク50への島設備からの遊技球の供給が止まり球タンク50内の遊技球が少なくなってきた場合に、球タンク50の底板面50aの傾斜面により球タンク50とタンクレール51,52の連結部に遊技球が集まり易くなることにより遊技機1前面側の第1タンクレール51に多く遊技球が供給され易くなるために背面側の第2タンクレール52の遊技球が早く球切れを起こす不具合を球タンク50内の背面側の第2タンクレール52の長さを前面側の第1タンクレール51より長くすることにより防止する構成になっている。
尚、球タンク50内の第1タンクレール51との連結部付近(側壁50bの下流側と前壁50eとで囲まれた三角形状の領域に形成された傾斜面50f)の面積に一段で遊技球が滞留できる数(本実施例では16球)と第2タンクレール52の延長部52d内に残留できる遊技球の差球(本実施例では16球)は同じ構成になっている。それにより、よりタンクレール51,52の球切れが2条同じタイミングとなるように構成することが可能になっている。
以上説明したように本発明に係る遊技機によれば、球タンク50の底板面50aの機枠2より遠い方の奥側の側壁50c寄り部位に2条のタンクレール51,52を連通して並設した場合に、球タンク50の底板面50aからの遊技球の供給が早い手前側のタンクレール51のレール長よりも球タンク50の底板面50aからの遊技球の供給が遅い奥側のタンクレール52のレール長が長く形成されているので、図10(a)〜(c)に示されるように、球タンク50に貯留された遊技球200が無くなる際の、手前側のタンクレール51と奥側のタンクレール52から排出される遊技球200が途絶える時期が同じになるようにすることがきる。これにより、奥側のタンクレール52内の遊技球200が手前側のタンクレール51内の遊技球200よりも先に無くなってしまうことによって、早々にエラーが報知されてしまうことを防止することができる。
この場合、手前側のタンクレール51の上流端が球タンク50の底板面50aの下流側まで延設されると共に、奥側のタンクレール52の上流端が球タンク50の底板面50aの上流側にまで延設されている構成にすれば、奥側のタンクレール52のレール長を手前側のタンクレール51のレール長よりも十分長くすることができると共に、奥側のタンクレール52のレール長が長い延長部52d部分を球タンク50の底板面50aの領域に形成することができるので、球タンク50およびタンクレール51,52が大型化してしまうことが防止される。
また、奥側のタンクレール52には、遊技球の球誘出方向に対して交差する方向に湾曲した湾曲部52eが形成されることにより、その球誘出路51bがより長く形成されている構成にすれば、奥側のタンクレール52のレール長を手前側のタンクレール51のレール長よりも十分長くすることができると共に、球タンク50およびタンクレール51,52の小型化に貢献することができる。
以上本発明に係る遊技機の実施の形態について説明したが、上述した実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の改変が可能である。例えば、球タンク50に2条のタンクレール51,52を連結した構成について説明したが、タンクレールが3条、4条の構成でも良く、上述した実施の形態には限定されない。