JP4657440B2 - 弾球遊技機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、弾球遊技機には、遊技領域を流下する玉をワープ入口(玉入口)から受け入れ、その玉を誘導してワープ出口(玉出口)から再度遊技領域の所定位置に排出するワープ通路(玉通路)を備えたものが提案されていた。例えば、CRT等からなる大型の可変表示器を遊技領域のほぼ中央に設けた弾球遊技機では、打ち込んだ打玉が可変表示器に阻まれて、遊技領域の中央部下側に流れ難いので、ワープ通路を設けて打玉を遊技領域の中央部下側に誘導するようになっていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来のワープ通路は、遊技領域に打ち込まれた打玉がそのまま遊技領域を落下し、これがワープ入口に入るか否かの一通りしかなかった。このため、ワープ入口から離れた位置で落下する玉は、既にその時点でワープ入口に入る(玉をワープ通路で誘導する)可能性がなくなっていた。本発明は、上記した事情に鑑みなされたもので、その目的とするところは、玉通路(ワープ通路)に関わる玉の流下経路を複数通りに設定することで、遊技の興趣向上を招来することができる弾球遊技機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1の発明においては、遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記第1玉通路から誘導されずに前記障害釘が設けられた遊技領域へ流入する玉は、前記障害釘により振り分けられて一部が前記第2玉通路の玉入口に流入することを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路の玉入口に誘導される玉の経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0005】
また、請求項2の発明においては、遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記障害釘に振り分けられた一部が前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記障害釘に振り分けられた残りは前記第2玉通路の玉入口以外の遊技領域に放出されることを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0006】
また、請求項の発明においては、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記障害釘に振り分けられた一部が前記第2玉通路の玉入口に流入することにより、第1玉通路を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0007】
また、請求項1,2の発明においては、前記第2玉通路を前記装飾部材に設けたことにより、遊技者が最も注視する可変表示器においてその外周部分で第2玉通路による玉誘導を行う構成にできるので、第2玉通路での玉の流れを分り易くできる。
【0008】
また、請求項1,2の発明においては、第2玉通路と同様に、可変表示器の外周部分で第1玉通路による玉誘導を行う構成にできるので、第1玉通路での玉の流れを分り易くできる。また、この構成によれば、装飾部材を取り付けるだけの作業で第1玉通路と第2玉通路の取り付けも同時に行える。
【0009】
【0010】
また、請求項の発明においては、前記可変表示器の表示動作を制御する表示制御基板と、前記遊技盤の裏面に取り付けられる裏カバー体と、前記表示制御基板を被覆する表示制御基板被覆体と、前記可変表示器を取り付けるための表示器取付部材と、を備え、前記可変表示器、前記表示制御基板、前記表示制御基板被覆体、及び前記表示器取付部材を一体的に組み付けた可変表示ユニットとして構成し、該可変表示ユニットを前記裏カバー体の裏面側から取り付ける一方、前記装飾部材を前記遊技盤の前面側から取り付ける構成としたことを特徴とする。このように構成することにより、可変表示器を取り外す場合でも、可変表示器、表示器取付部材、表示制御基板被覆体、及び表示制御基板は、可変表示ユニットとして一体的に裏カバー体に取り付けられるので、個々の部品を各々取り付ける構成と比べて組立作業性が向上する。
【0011】
また、請求項1,2の発明においては、第2玉通路は、玉転動部に玉を誘導するように構成されているので、第2玉通路によって誘導された玉の流れにおける興趣を向上することができる。
【0012】
また、請求項1,2の発明においては、玉転動部を転動した玉が始動玉検出器に誘導され易くなるので、第2玉通路によって誘導された玉の流れにおける興趣をより一層向上することができる。
【0013】
また、請求項の発明においては、発光体の光を透光するレンズ部材を備え、前記第1玉通路を形成する両側壁のうち少なくとも一方の側壁を前記レンズ部材で構成したことを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路の近傍を光装飾することができ、ひいては意匠性を向上することができる。
【0014】
また、請求項の発明においては、前記第1玉通路は、遊技者との対向側に通路壁が設けられていないことを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路を通過する玉の視認性を向上することができる。
【0015】
また、請求項の発明においては、前記第2玉通路には、該第2玉通路内を通過する玉の速度を減速するための減速手段を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路を通過する玉の勢いを弱めることができ、ひいては第2玉通路の耐久性が向上できる。
【0016】
また、請求項7の発明においては、前記第1玉通路及び前記第2玉通路は、それぞれ玉1個分の通路幅に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、第1及び第2の各玉通路内を玉が通過する場合、遊技者の視線をその1つの玉流れに集中させることができる。
【0017】
また、請求項1,2の発明においては、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に、障害釘を設けたことにより、障害釘の調整具合に応じて第1玉通路の玉出口から排出された玉が第2玉通路に流入する割合(第2玉通路への入球率)を調節することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明の実施形態について説明する。まず、図1乃至図4を参照して実施形態に係る弾球遊技機1の全体の構成について説明する。弾球遊技機1は、図1及び図3に示すように、縦長な方形状に枠組み形成される外枠2と、該外枠2の一側に開閉自在に軸支され且つ弾球遊技機1の主要構成部のほぼすべてが集約して設けられる前面枠3と、該前面枠3の前面上部に開閉自在に設けられる前面開閉枠4とから構成されている。また、前面枠3に設けられる主要構成部としては、上記した前面開閉枠4、遊技盤40、上皿19、下皿27、灰皿29、操作ハンドル30、機構板100、玉発射装置87がある。また、図示の実施形態では、弾球遊技機1の側方に遊技者に遊技玉を貸し出すためのカードユニット装置31が付設されている。
【0019】
前面開閉枠4には、後述する遊技盤40の遊技領域41をほぼ透視し得る円形透視窓5が開設され、該円形透視窓5の裏面からガラス板が装着されている。また、前面開閉枠4の上側には、円形透視窓5の外周に沿って、装飾ランプ6〜8,9’,10’が臨んでいる。この装飾ランプ6〜8,9’,10’は、遊技状態に応じて点灯又は点滅されるものであり、特別の遊技状態の発生時や継続時を遊技者に報知すると共に遊技の雰囲気を盛り上げるものである。また、円形透視窓5の外周には、払い出すべく賞球が不足したこと(後述する玉切れスイッチ115が作動したとき)を報知する玉切れランプ9や、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球が払い出されたことを報知する賞球ランプ10(なお、賞球未払出分がある場合に報知する方式でもよい)が設けられ、更に、前面開閉枠4の上部左右に遊技の進行に応じた効果音を発生するスピーカ12a,12bが設けられている。なお、各ランプ6〜8,9,10,9’,10’の前方は、それぞれ透光性を有する赤色、緑色等のランプカバーで被覆されるようになっている。特に、玉切れランプ9の点灯を赤色発光で行い、賞球ランプ10の点灯を緑色発光で行うことにより、遊技者に対して状況を報知するようになっている。また、スピーカ12a,12bの前面には、パンチメタル11が取り付けられてスピーカ12a,12bから発生される音声を通すようになっている。また、スピーカ12a,12bの近傍(パンチメタル11の裏面側)には、それぞれ光装飾用の装飾LED37,38が前面開閉枠4に取り付けられている。
【0020】
次に、前面開閉枠4の下側に取り付けられる上皿19の構成について説明すると、上皿19は、複数の合成樹脂製部材を組合せた皿部材を固着することにより構成されている。上皿19の開放側の上方には、玉抜き操作レバー21が設けられている。この玉抜き操作レバー21は、左右方向に移動可能に設けられ、スプリング(図示しない)の付勢力に抗して一方向に移動させることにより、上皿19に貯留されていた玉を裏面側に形成される玉抜き路(図示しない)を流下させて下皿27に誘導するものである。
【0021】
上記した上皿19について、さらに詳細に説明すると、上皿19は、その上流側に形成される賞玉払出口20から払い出された賞球を一旦貯留した後、発射位置に玉を供給するものである。また、上皿19には、弾球遊技機1に隣接して設けられるカードユニット装置31を介して遊技玉を借り受ける際に操作する操作部が設けられている。この操作部は、球貸スイッチ24と返却スイッチ25(共に図4に符号のみを記載)と表示LED(図示しない)が実装される残高表示基板23からなり、該残高表示基板23が上皿19の上面に臨むように設けられている。また、上皿19の開放側には、前面開閉枠4を前面枠3に対して施錠し且つ前面枠3を外枠2に対して施錠する施錠装置84(図3参照)を操作するためのシリンダー錠26が臨んでいる。
【0022】
また、前面枠3の下部に取り付けられる下皿27は、前記上皿19から溢れた賞球であって余剰球通路(図示しない)を介して接続樋93(図3参照)から排出される余剰の賞球を貯留するものであり、その下皿27の前面壁には、玉抜き操作レバー28がスライド可能に取り付けられるようになっている。この玉抜き操作レバー28を操作することにより、下皿27に貯留されていた賞球を下方に玉抜きして持ち運び可能な玉箱に移し替えることができる。また、下皿27の左側には、灰皿29が設けられ、右側には、操作ハンドル30が設けられている。操作ハンドル30は、図3に示す玉発射装置87の発射装置電動機88(ステッピングモータ)の駆動を一時的に停止させるための単発発射スイッチ91及び遊技者が操作ハンドル30を触れていることを検知するタッチセンサ(図示しない)を内蔵していると共に、弾発力を調節する指掛け部30a(図1参照)を備えるものである。
【0023】
一方、弾球遊技機1の背面には、図3に示すように、入賞玉の発生に基づいて所定個数の賞球を払い出すための各種の機構を装備した機構板100が設けられると共に、前記操作ハンドル30に対応する裏面には、発射装置電動機88及び打球槌(図示しない)を有する玉発射装置87が固着され、その玉発射装置87の側方には、機構板100の余剰球通路から流下してきた玉を前記下皿27に誘導する接続樋93が固着されている。上記した構成のうち、玉発射装置87には、発射制御基板90が付設されており、この発射制御基板90によって玉発射装置87が駆動制御されるようになっている。
【0024】
以上で、弾球遊技機1の全体の概略構成を説明したが、以下、弾球遊技機1を構成する要素のうち、遊技盤40と、機構板100の詳細な構成について順次説明する。
【0025】
まず、主に図2を参照して遊技盤40について説明する。遊技盤40は、前面枠3の裏面側に一体的に形成される遊技盤収納枠部(図示しない)に収容固定されるべく、ほぼ正方形状の合板により形成され、その表面には、円形うず巻き状に誘導レール42が取り付けられ、該誘導レール42の内側が遊技領域41とされて発射された打玉が落下するものである。遊技領域41には、図示の場合、可変表示器44、特別可変入賞球装置48、普通可変入賞球装置58等が設けられると共に、単に打玉を入賞とする入賞口、打玉の流下方向,速度を変化せしめる風車又は多数の障害釘が設けられ、また、遊技領域41の最下方には、いずれの入賞領域にも入賞しない打玉が取り込まれるアウト口69が設けられている。
【0026】
遊技領域41の構成をその遊技動作に従ってより詳細に説明すると、遊技領域41の中央よりやや上方の左右両側には、それぞれ通過玉検出器61,62が設けられている。この通過玉検出器61,62は、遊技領域41を落下する打玉の通過を検出すると、その検出信号に基づいて可変表示器44の上部側に設けられる左右一対のLEDからなる普通図柄表示器63を可変表示(点灯移動)して表示結果を導出する(左右いずれか一方のLEDのみを点灯表示する)。しかして、普通図柄表示器63の表示結果が予め定められた当りLEDの点灯である場合に、普通可変入賞球装置58が所定時間開放される。なお、普通図柄表示器63の可変時間は、通常確率モードのときに相対的に長く(例えば、30秒)、確率変動モードのときに相対的に短く(例えば、3〜5秒)設定されている。また、普通図柄表示器63の上方には、普通図柄表示器63の可変表示中に通過玉検出器61,62を通過した打玉数を記憶表示する普通図柄記憶LED64(最高4個まで記憶表示する)が設けられている。また、通過玉検出器61,62は、それぞれ通過取付基板53,57を介して遊技盤40の表面(遊技領域41)に取り付けられるようになっており、通過取付基板53,57の下側部には、それぞれ通過玉検出器61,62を通過した玉を遊技領域41の中央側に誘導する誘導通路53a,57aが形成されている。
【0027】
普通可変入賞球装置58は、遊技領域41のほぼ中央に配置される可変表示器44と遊技領域41の前記アウト口69の上部に配置される特別可変入賞球装置48との間に配置され、ソレノイド59によって開閉駆動される電動チューリップタイプの可変入賞球装置である。そして、普通可変入賞球装置58には、始動玉検出器60が内蔵され、開放中又は閉成中に受け入れた入賞玉を検出するようになっている。しかして、打玉が始動玉検出器60によって検出されると可変表示器44が可変表示を開始する。なお、普通可変入賞球装置58の開放時間は、通常確率モードのときに相対的に短く(例えば、0.5秒)、確率変動モードのときに相対的に長く(例えば、2秒)設定されている。また、普通可変入賞球装置58が開放していない場合でも打玉を受け入れるようになっている。
【0028】
可変表示器44は、図2に示すように、左・中・右の各特別図柄を可変表示する画像表示部44aを有した液晶タイプの表示器であり、該画像表示部44aの前方外周には、縦長形状の窓枠部161が開設された表示部飾り部材160が設けられる。そして、可変表示器44の変動停止時における図柄の組合せが予め定めた大当り図柄の組合せ(例えば、同一の図柄が当りラインのいずれかに揃った場合)である場合に、特定遊技状態となって特別可変入賞球装置48を次に説明する所定の態様で開閉駆動するものである。ただし、大当り図柄の組合せの一部は、確率変動図柄として設定され、この確率変動図柄で特定遊技状態となったときには、その特定遊技状態終了後における前記普通図柄表示器63における当り(当りLEDの点灯)の出現確率や可変表示器44における大当り図柄の出現確率が高くなる確率変動モードとなるように設定されている。また、可変表示器44には、前述したような普通図柄表示器63及び普通図柄記憶LED64に加えて、画像表示部44aの外周部分を光装飾する飾りLED45a,45bと、可変表示器44の可変動作中に前記始動玉検出器60によって検出された玉数を記憶表示する特別図柄始動記憶LED46(最高4個まで記憶表示する)と、が設けられている。なお、表示部飾り部材160の構成については後で詳述するものである。
【0029】
特定遊技状態となったときに駆動制御される特別可変入賞球装置48は、ソレノイド50によって開閉駆動される開閉板49を有し、その開閉板49に受け入れられた打玉を検出する入賞個数検出器52が設けられている。また、特別可変入賞球装置48内(開閉板49の内側)には、打玉の検出(V入賞検出)に伴って特定遊技状態の継続権を成立させる特定玉検出器51が設けられており、該特定玉検出器51の上方には、一旦V入賞検出があると次に開閉板49を開放するまでは打玉が特定玉検出器51を通過しないようにするVシャッター(図示しない)が設けられている。このVシャッターは、ソレノイド43によって開閉駆動が行われる。しかして、特定遊技状態となった場合には、一定時間(例えば、28秒)が経過するまで又はその一定時間内に所定個数(例えば、10個)の入賞玉が入賞するまで開閉板49を開放(以下、この開放を開放サイクルという)し、その開放サイクル中に受け入れられた打玉が特定玉検出器51によって検出されたときに継続権が成立して、再度上記した開放サイクルが実行され、各開放サイクルにおいて継続権が成立していることを条件に最高16回の開放サイクルを繰り返すことができるようになっている。
【0030】
以上説明した本実施形態において、打球が入賞する入賞口及び入賞装置には、入賞玉を検出するための信号が導出される入賞玉検出器51,52,55a,55b,65a,65bがすべて設けられている。これは、これらの検出信号に基づいて所定個数の賞球を払い出すために使用されるものである。しかして、これらの入賞玉検出器51,52,55a,55b,65a,65bは、図4に示すように、主基板151に接続されている。
【0031】
遊技盤40の遊技領域41には、上記したようにスイッチやソレノイド、あるいは飾りランプや飾りLED等の電気的部品が多数設けられるが、これらは、主基板151や電飾制御基板80に接続されるようになっている。即ち、図4に示すように、遊技盤40に設けられる各スイッチ51,52,55a,55b,65a,65b,61,62及び各ソレノイド43,50,59は、主基板151に接続され、遊技盤40に設けられる飾りランプ56,67a、遊技盤40に設けられる飾りLED45a,45b、特別図柄始動記憶LED46、普通図柄始動記憶LED64は、電飾制御基板80に接続されている。
【0032】
一方、遊技盤40の裏面には、図3に示すように、前記可変表示器44(以下、これを特別図柄表示器ともいう)の裏面が突出して設けられている。この可変表示器44の裏面部分には、表示制御基板75が表示制御基板カバー74に被覆されて取り付けられている。表示制御基板75は、可変表示器44の可変表示動作を主基板151からの情報信号の種類に応じて駆動制御するものである。
【0033】
また、上記した可変表示器44裏面の周囲には、カバー体70が取り付けられ、このカバー体70に連通するようにその下部に入賞玉誘導カバー体71が取り付けられている。カバー体70には、その中央に前記可変表示器44の裏面が貫通する窓孔72(図5参照)が形成されると共に、情報端子基板78が取り付けられている。なお、カバー体70は、窓孔72の外周部分に穿設された取付穴153が遊技盤40の裏面にビス止めされることで取り付けられる。情報端子基板78は、弾球遊技機1の営業管理上必要な遊技情報(例えば、特定遊技状態中である旨を報知する大当り1情報、確率変動図柄で特定遊技状態となり、その特定遊技状態中及びその大当りによる確率変動中である旨を報知する大当り2情報(特定遊技状態中と確率変動中に出力され続ける信号)、確率変動図柄による特定遊技状態終了後の確率変動中である旨を報知する確率変動情報、始動玉検出器をONした打玉の数を報知する始動口情報、特別図柄表示器44の可変動作回数を報知する図柄確定回数1情報、普通可変表示装置の可変動作回数を報知する図柄確定回数2情報、及び普通可変入賞球装置の開閉回数を報知する役物回数情報)を遊技場に設置される管理コンピュータに出力するための外部接続端子を有し、これらの情報が主基板151から与えられるようになっている。
【0034】
また、入賞玉誘導カバー体71の後面側には、電飾制御基板80及び効果音制御基板82を収容する制御基板ボックス79と、が取り付けられている。電飾制御基板80は、図4に示すように、遊技盤40の遊技領域41(必ずしも遊技領域41の内部に設けられなくてもよく、遊技盤40に設けられていれば良い)に設けられる飾りランプや飾りLED、及び前面枠3や前面開閉枠4に設けられる飾りランプや飾りLED等を主基板151からの情報信号に応じて一括して駆動制御するものである。また、効果音制御基板82は、前記スピーカ12a,12bを駆動制御するものであり、主基板151からの情報信号に応じて遊技内容に対応した効果音を発生させるものである。また、効果音制御基板82には、音量を切り替える音切替スイッチ83が設けられている。
【0035】
次に、弾球遊技機1の背面に設けられる機構板100の構成について図3を参照して説明する。図3において、機構板100は、玉を貯留する貯留タンク105と該貯留タンク105に貯留された賞球を下流側に整列しながら誘導する玉整列レール部材108及びカーブレール部材111と、カーブレール部材111からの玉を誘導する玉通路114と、入賞に基づく賞球を払い出す玉払出装置116と、主として遊技盤40に打ち込まれた入賞玉を含む打玉を処理する処理機構と、が設けられる。玉整列レール部材108の下流側上部には、外部との信号線が接続される外部接続端子を有する情報端子基板132が設けられる。情報端子基板132に設けられる外部接続端子133からは、外部(例えば、管理コンピュータ)へ貯留タンク105にて玉が不足している旨の玉切れ情報と貸球情報と賞球情報とが出力される。
【0036】
また、カーブレール部材111の下流側には、垂直状に玉通路部材が設けられる。具体的には、左右2列の玉通路114から玉通路部材が構成され、該2列の玉通路114には、それぞれ玉切れスイッチ115が通路に臨むように設けられている。この玉切れスイッチ115は、図4に示すように、主基板151に接続され、玉切れスイッチ115が玉を検出しなくなったときには、玉払出装置116の作動を停止して玉の払出を不能動化させるようになっている。玉払出装置116は、ほぼ直方体形状をなすケースの内部に収納されて機構板主体101の前面側に着脱自在に取り付けられるようになっている。
【0037】
また、機構板100の下部後面側には、電圧の異なる複数の電源を生成する電源ユニット基板137を収容する電源ユニットボックス136と、遊技盤40に設けられる可変表示器44や特別可変入賞球装置48等の遊技装置の動作を制御する主基板151を収容する主基板ボックス150と、前記玉払出装置116の動作を制御する払出制御基板144を収容する払出制御基板ボックス143が設けられる。電源ユニット基板(電源生成基板)137は、DC30V、DC21V、DC12V、DC5V、AC24Vの5種類の電圧を生成し、各制御基板に所定の電源を供給する。
【0038】
以上、弾球遊技機1の構成、遊技盤40の構成、及び機構板100の構成について説明してきたが、次に、配線接続される回路構成について、図4を参照して説明する。主基板151には、遊技盤40に設けられる各玉検出器(スイッチ)51,52,55a,55b,61,65a,65b及び始動玉検出器60、また、満タンスイッチ129及び玉切れスイッチ115、更に、払い出された賞球を検出する賞球カウントスイッチ120からの信号が入力されるものである。
【0039】
また、主基板151は、遊技盤40に設けられるソレノイド43,50,59を駆動制御すると共に、外部情報端子78へ遊技情報を出力する。また、主基板151は、電飾制御基板80、効果音制御基板82、表示制御基板75、払出制御基板144と接続され、制御信号を主基板151から各制御基板80,82,75,144への一方向通信によりそれぞれ出力する。電飾制御基板80は、主基板151から入力される電飾制御信号に応じて、各種ランプ6〜10,47a,47b,56,67a及び各種LED37,38,45a,45bを表示駆動制御し、効果音制御基板82は、主基板151から入力される効果音制御信号に応じてスピーカ12a,12bを駆動制御する。また、表示制御基板75は、主基板151から入力される表示制御信号に応じて特別図柄表示器44、普通図柄表示器63の表示結果を導出するように制御する。払出制御基板144は、主基板151から入力される払出制御信号に応じて玉払出装置116を駆動制御すると共に、発射制御基板90へ発射制御信号を出力する。また、払出制御基板144は、カードユニット装置31、残高表示基板23と接続され、貸玉払出の制御を行う。発射制御基板90は、払出制御基板144からの発射制御信号に応じて発射装置87の制御を行う。また、外部情報出力基板132は、主基板151、払出制御基板144と接続され、外部へ遊技情報を出力する。
【0040】
次に、本実施形態の要部を構成する表示部飾り部材160について図5及び図6を参照して説明する。表示部飾り部材160は、図5及び図6に示すように、該表示部飾り部材160を遊技盤40の表面に取り付ける取付基板162を備え、該取付基板162に複数の部品が組み付けられて構成されている。取付基板162の裏面上部には、前記普通図柄表示器(2つのLED)63、特別図柄始動記憶LED46、普通図柄始動記憶LED64、及び飾りLED45a,45bをそれぞれ実装してなるLED基板(図示しない)が取り付けられる。一方、取付基板162の表面上部には、各種LED63,46,45a,45bの光を透光可能に各種LED63,46,45a,45bを被覆するレンズ部材164〜167が取り付けられる。なお、各種LED63,46,45a,45bは、それぞれ表示部飾り部材160の中心線に対して左右対称位置に設けられる。このため、レンズ部材164〜167もこれに応じて左右対称のものが2個ずつ設けられる。また、普通図柄始動記憶LED64の前方には、普通図柄始動記憶LED64の光を前方に伝達する発光伝達突起(図示しない)が設けられる。
【0041】
また、表示部飾り部材160には、遊技領域41を落下する打玉を所定位置へ誘導する玉誘導路が設けられている。玉誘導路は、取付基板162の上側部分に設けられる左右一対の玉通路171,172と、取付基板162の左右両側部分に設けられる左右一対のワープ通路173,174と、取付基板162の下側部分に設けられる玉転動路175、から構成されている。玉通路171,172は、それぞれ取付基板162の上側中央部分に設けられる玉誘導突起部176と前記左右のレンズ部材166とによって形成されてハの字状の玉通路をなしている。具体的には、玉誘導突起部176の左側の傾斜面177と左側のレンズ部材166の下壁面との間隙が左側に下り傾斜した玉通路171を形成し、玉誘導突起部176の右側の傾斜面178と右側のレンズ部材166の下壁面との間隙が右側に下り傾斜した玉通路172を形成するようになっている。しかして、玉通路171,172は、それぞれ遊技領域41を落下する打玉を上部側の玉入口171a,172aから受け入れ、これを外側へ誘導した後に各玉出口171b,172bから再び遊技領域41に排出するようになっている。
【0042】
なお、玉誘導突起部176と左右のレンズ部材166からなる玉通路171,172は、それぞれ玉1個分の通路幅に形成されている。言いかえれば、玉通路171,172は、同時に複数個の玉を誘導する構成とはなっておらず、逐次玉を1個ずつ誘導するようになっている。また、玉通路171,172は、その前方部分が外部に露出して設けられており、これによって玉通路171,172を通過する玉が遊技者から視認可能になっている。但し、玉通路171,172の側壁をなす玉誘導突起部176及びレンズ部材166の高さ寸法(円形透視窓5に装着されるガラス板との間隙寸法)は、一旦玉通路171,172内に入った玉を玉通路171,172からはみ出させない程度の高さ寸法に設定されている。また、玉通路171,172の底壁を形成する取付基板162の部分は、レンズ部材から形成され、その裏面側には玉通路171,172を光装飾するLED(図示しない)が設けられている。
【0043】
ワープ通路173,174は、それぞれ取付基板162の左右両側部分に設けられるワープ通路形成部材181,182によって形成されている。ワープ通路形成部材181,182は、それぞれ左右対称形状をなし、上部側には、前記玉通路171,172の各玉出口171b,172bから遊技領域41に排出された玉、及び玉通路171,172を通ることなく表示部飾り部材160の左右側方を流下する玉を個々に受け入れ得るワープ入口173a,174aが形成されている。なお、玉出口171bとワープ入口173aとの間、及び玉出口172bとワープ入口174aとの間に位置するそれぞれの遊技領域41には、それぞれ玉の流下方向を換え得る障害釘183a〜183eが植立されている(図5参照)。そして、玉出口171b,172bから排出された玉及び表示部飾り部材160の左右側方を流下する玉は、障害釘183a〜183eへの衝突によって流下方向を換え、これによってワープ入口173a,174aに導かれたり、あるいはワープ入口173a,174aから逸れる方向に流れるようになっている。即ち、玉通路171,172を通過した玉、及び玉通路171,172を通過することなくワープ入口173a,174aの側方を流下した玉は、必ずしもワープ入口173a,174aに入るわけではなく、障害釘183a〜183eの調整具合によってワープ入口173a,174aへの入球率が変化するようになっている。
【0044】
上記した障害釘183a〜183eによる玉の流下方向の変化について図5を参照して説明する。なお、玉出口171bとワープ入口173aとの間の遊技領域41に植立される障害釘183a〜183eと、玉出口172bとワープ入口174aとの間の遊技領域41に植立される障害釘183a〜183eとは、個々に左右対称の位置に配置されるものであり、以下の説明では、玉出口171bとワープ入口173aとの間の遊技領域41に植立される障害釘183a〜183eについてのみ説明を行うものである。具体的に、玉がワープ入口173aに入る場合、玉は、各障害釘183c,183d間を通過することでワープ入口173aに入る。このため、各障害釘183c,183d間を広げる方向に障害釘183c,183dを調整すれば玉がワープ入口173aに入り易くなる一方、各障害釘183c,183d間を狭める方向に障害釘183c,183dを調整すれば玉がワープ入口173aに入り難くなる。また、玉がワープ入口173aから逸れる場合、玉は、各障害釘183b,183c間を通過することでワープ入口173aから逸れる。このため、各障害釘183b,183c間を広げる方向に障害釘183b,183cを調整すれば玉がワープ入口173aから逸れ易くなる一方、各障害釘183b,183c間を狭める方向に障害釘183b,183cを調整すれば玉がワープ入口173aから逸れ難くなる(ワープ入口173aに入り易くなる)。
【0045】
また、各障害釘183a,183c間は、玉出口171bから排出された玉の通路となり、各障害釘183a,183c間を通過した玉がそのまま真直ぐ進めば、各障害釘183b,183d間を通過してワープ入口173aから逸れる。一方、各障害釘183a,183c間を通過した玉が右下方に曲がれば、各障害釘183c,183d間を通過してワープ入口173aに入る。このため、玉がそのまま真直ぐ進み易いように各障害釘183a,183cを調整すれば玉がワープ入口173aから逸れ易くなる一方、玉が右下方に曲がり易いように各障害釘183a,183cを調整すれば玉がワープ入口173aに入り易くなる。
【0046】
また、各障害釘183a,183b間は、表示部飾り部材160の左側方から流れ込む玉の通路となり、各障害釘183a,183b間を通過した玉がそのまま真直ぐ進めば、各障害釘183c,183d間を通過してワープ入口173aに入る。一方、各障害釘183a,183b間を通過した玉が左下方に曲がれば、各障害釘183b,183d間を通過してワープ入口173aから逸れる。このため、玉がそのまま真直ぐ進み易いように各障害釘183a,183bを調整すれば玉がワープ入口173aに入り易くなる一方、玉が左下方に曲がり易いように各障害釘183a,183bを調整すれば玉がワープ入口173aから逸れ易くなる。なお、実施形態中では、上記したように玉出口171b,172b(第1玉通路)とワープ入口173a,174a(第2玉通路)との間に障害釘を設けることで第2玉通路への入球率を調整可能にしているが、これに限らず、第1玉通路と第2玉通路との間に風車を設けて第2玉通路への入球率を調整可能にしてもよい。また、第1玉通路と第2玉通路との間に何も設けずに第2玉通路への入球率が調整できないようにしたものであってもよい。
【0047】
また、ワープ通路形成部材181,182には、それぞれワープ入口173a,174aから受け入れた玉を後方に誘導する第一誘導通路184,185と、該第一誘導通路184,185の後方(下流)端部と連通して第一誘導通路184,185を通った玉を下方に誘導する第二誘導通路186,187と、が形成されている。第二誘導通路186,187は、図6に示すように、前後方向に蛇行した通路形状をなしており、これによって下方に誘導する玉の流下速度を減速させるようになっている。また、第二誘導通路186,187の下方(下流)端部には、それぞれワープ出口173b,174bが形成され、該ワープ出口173b,174bから排出された玉は、それぞれ後述する左右の傾斜面191,192に流れるようになっている。なお、ワープ通路形成部材181,182の外側部分には、図示しない合成樹脂製のカバー部材を取り付けるための位置決め突起188が複数突設されている。
【0048】
また、上記したワープ入口173a,174a、第一誘導通路184,185、及びワープ出口173b,174bが形成された第二誘導通路186,187からなるワープ通路173,174は、それぞれ左右対称の通路形状をなし、同様の玉誘導を行う構造となっている。また、ワープ通路173,174は、前記玉通路171,172と同様に、玉1個分の通路幅に形成され、逐次玉を1個ずつ誘導するようになっている。また、ワープ通路173,174を形成するワープ通路形成部材181,182は、それぞれ透明合成樹脂からなり、ワープ通路173,174内を通過する玉を外部から視認可能にしている。但し、ワープ通路173,174内は、必ずしも視認可能にする必要はなく、視認できないようにしてもいいし、あるいはワープ通路173,174内の一部分だけを視認可能にしてもよい。
【0049】
玉転動路175は、中央に向かって下り傾斜し、前記ワープ出口173b,174bから排出された玉を個々に表示部飾り部材160の中央側に誘導する左右の傾斜面191,192と、該各傾斜面191,192の間(表示部飾り部材160の下側中央)に設けられて傾斜面191,192を転動した玉を前方に誘導する誘導口193と、を備えている。また、誘導口193の前方には、該誘導口193よりも広い横幅寸法でステージ面194が設けられている。ステージ面194は、前方に下り傾斜して形成され、その前端部分が玉を再度遊技領域41に排出する玉排出口195となっている。また、ステージ面194上には、該ステージ面194上を流下する玉の方向を様々に換えるための障害突起196が複数突設されている。しかして、玉転動路175は、左右のワープ出口173b,174bから受け入れた玉を傾斜面191,192を介して表示部飾り部材160の中央側に誘導し、これを誘導口193を通してステージ面194に送り込む。そして、ステージ面194上を流下する玉は、複数の障害突起196によってその流下方向を様々に換え、ステージ面194前端の玉排出口195から再度遊技領域41に排出される。
【0050】
なお、上記した玉排出口195は、表示部飾り部材160を遊技盤40に取り付けた状態で前記普通可変入賞球装置58の上方位置に配置されるようになっている。これにより、玉排出口195から排出された玉は、普通可変入賞球装置58に入賞し易くなっている。但し、玉排出口195は、普通可変入賞球装置58の入賞口に比べて横幅寸法がかなり広くとられている。従って、ステージ面194上での玉流れ(障害突起196によって玉の流下方向が換えられる様子)が普通可変入賞球装置58への入賞の是非を大きく左右し、これによってステージ面194上での玉流れにおける興趣を向上するようになっている。また、玉転動路175及びその左右両側方の部分は、レンズ部材から形成され、その下面側には玉転動路175及びその左右両側方の部分を光装飾するLED(図示しない)が設けられている。
【0051】
しかして、上記した表示部飾り部材160は、遊技盤40のほぼ中央部分に穿設された取付開口(図示しない)を前方から挿通して取り付けられ、その裏面側には、窓枠部161に画像表示部44aが臨設するように可変表示器44が取り付けられる。可変表示器44の取り付けは、遊技盤40裏面のカバー体70に表示器取付部材169(図3参照)を介して遊技盤40の裏面に取り付けられる。また、可変表示器44の後方には、該可変表示器44の画像表示を制御するための前記表示制御基板75が取り付けられる。該表示制御基板75は、表示器取付部材169に設けられた図示しない脚部の先端にビス止めされることで可変表示器44の後方位置に配置され、表示制御基板カバー74によってその裏面側が被覆される。表示制御基板カバー74は、その前端部に形成される係合爪(図示しない)が表示器取付部材169に形成される図示しない係止部と係合することにより着脱可能に取り付けられる。即ち、可変表示器44、表示制御基板75、表示制御基板カバー74、及び表示器取付部材169は、一体的に組み付けた可変表示ユニットとして構成され、該可変表示ユニットが前記カバー体70の裏面側から取り付けられる。なお、表示制御基板カバー74は、被覆する表示制御基板75が外部から視認可能なように透明合成樹脂で形成されている。このため、表示制御基板75に不正改造が行われた場合でもその不正改造が外部から判別できるので、表示制御基板75の不正防止を招来することができる。
【0052】
以上のように、本実施形態の構成によれば、遊技盤40に形成される遊技領域41への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機1において、前記遊技領域41内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路としての玉通路171,172及び第2玉通路としてのワープ通路173,174を少なくとも含む複数の玉通路を備え、前記ワープ通路173,174は、前記玉通路171,172の玉出口171b,172bから放出される玉と、該玉通路171,172の玉出口171b,172b以外の経路から誘導される玉と、が流入可能であることを特徴とする。このように構成することにより、ワープ通路173,174のワープ入口173a,174aに誘導される玉の経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0053】
また、前記玉通路171,172から放出される玉は、前記ワープ通路173,174のワープ入口173a,174aと、該ワープ通路173,174のワープ入口173a,174a以外となる前記遊技領域41と、に流入可能であることを特徴とする。このように構成することにより、玉通路171,172を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。なお、このように第1玉通路から放出される玉が第2玉通路の玉入口以外となる遊技領域に流入可能な構成において、第1玉通路の玉出口近傍に障害釘を設ける等して、第1玉通路以外の経路からは第2玉通路の玉入口に玉が流入できないようにしてもよい。
【0054】
また、前記玉通路171,172及び前記ワープ通路173,174は、前記遊技盤40に取り付けられ、前記玉通路171,172を通過した玉は、一旦前記遊技領域41内の前記遊技盤40表面に放出され、その後前記ワープ通路173,174のワープ入口173a,174aに流入可能であることを特徴とする。このように構成することにより、玉通路171,172を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。なお、このような構成において、第1玉通路の玉出口と第2玉通路の玉入口の間の遊技盤面上に障害釘を設ける等して、第1玉通路から放出される玉が第2玉通路の玉入口以外となる遊技領域に流入できないようにしてもよい。また、この構成においても前記構成と同様に、第1玉通路以外の経路からは第2玉通路の玉入口に玉が流入できないようにしてもよい。また、第1玉通路と第2玉通路をそれぞれ別体の取付基板を介して遊技盤表面に取り付けると共にその間に障害釘を設けることで、第1玉通路を通過した玉を第2玉通路の玉入口に流入可能に構成してもよい。
【0055】
また、実施形態中では、複数の玉通路を第1玉通路(玉通路171,172)と第2玉通路(ワープ通路173,174)のみとしているが、これに限らず、第3玉通路、第4玉通路…等を設け、これらの玉通路の玉出口から誘導される玉を第2玉通路に流入可能な構成としてもよい。また、玉通路の構成としては、玉通路専用の部材で形成してもよい。また、ゲート部材(実施形態の構成でいえば、通過取付基板53,57)やサイドレンズ部材(実施形態の構成でいえば、サイド飾り67)に本発明における第1玉通路や第2玉通路の機能を併合させるようにしてもよい。また、玉通路による玉の誘導方向についても特に限定するものではない。例えば、第1玉通路から第2玉通路への玉の誘導方向として、直線的に玉を誘導してもいいし、屈曲させて玉を誘導してもいい。
【0056】
また、遊技盤40に設けられて可変表示を行い、表示結果を導出する可変表示器44と、該可変表示器44の表示部としての画像表示部44aの外周部分を装飾する装飾部材としての表示部飾り部材160と、を備え、少なくとも前記ワープ通路173,174を前記表示部飾り部材160に設けたことを特徴とする。このように構成することにより、遊技者が最も注視する可変表示器44においてその外周部分でワープ通路173,174による玉誘導を行う構成にできるので、ワープ通路173,174での玉の流れを分り易くできる。
【0057】
また、前記玉通路171,172を前記表示部飾り部材160に設けたことを特徴とする。このように構成することにより、ワープ通路173,174と同様に、可変表示器44の外周部分で玉通路171,172による玉誘導を行う構成にできるので、玉通路171,172での玉の流れを分り易くできる。また、この構成によれば、表示部飾り部材160を取り付けるだけの作業で玉通路171,172とワープ通路173,174の取り付けも同時に行える。なお、実施形態中では、可変表示器44の左右両側にそれぞれ第1玉通路及び第2玉通路を1セットとして設けているが、これに限らず、可変表示器44の片側にのみ第1玉通路及び第2玉通路を1セット設けるようにしてもよい。また、第1玉通路と第2玉通路を1セットとして考えた場合、必ずしもそれぞれ1個ずつの玉通路で構成する必要はなく、第1玉通路と第2玉通路を個々に複数設け、これを1セットとしてもよい。
【0058】
また、前記可変表示器44の表示動作を制御する表示制御基板75と、前記遊技盤40の裏面に取り付けられる裏カバー体としてのカバー体70と、前記表示制御基板75を被覆する表示制御基板被覆体としての表示制御基板カバー74と、前記可変表示器44を取り付けるための表示器取付部材169と、を備え、前記可変表示器44、前記表示制御基板75、前記表示制御基板カバー74、及び前記表示器取付部材169を一体的に組み付けた可変表示ユニットとして構成し、該可変表示ユニットを前記カバー体70の裏面側から取り付ける一方、前記表示部飾り部材160を前記遊技盤40の前面側から取り付ける構成としたことを特徴とする。このように構成することにより、可変表示器44を取り外す場合でも、可変表示器44、表示器取付部材169、表示制御基板カバー74、及び表示制御基板75は、可変表示ユニットとして一体的にカバー体70に取り付けられるので、個々の部品を各々取り付ける構成と比べて組立作業性が向上する。
【0059】
また、前記表示部飾り部材160は、前記可変表示器44の下部側に設けられて玉を転動させる玉転動部としての玉転動路175を備え、前記ワープ通路173,174は、前記玉転動路175に玉を誘導することを特徴とする。このように構成することにより、ワープ通路173,174によって誘導された玉の流れにおける興趣を向上することができる。
【0060】
また、前記玉転動路175における玉排出部としての玉排出口195の下方には、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器44の可変表示を許容する始動玉検出器60を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、玉転動路175を転動した玉が始動玉検出器60に誘導され易くなるので、ワープ通路173,174によって誘導された玉の流れにおける興趣をより一層向上することができる。
【0061】
また、発光体としての飾りLED45aの光を透光するレンズ部材166を備え、前記玉通路171,172を形成する両側壁のうち少なくとも一方の側壁を前記レンズ部材166で構成したことを特徴とする。このように構成することにより、玉通路171,172の近傍を光装飾することができ、ひいては意匠性を向上することができる。
【0062】
また、前記玉通路171,172は、遊技者との対向側に通路壁が設けられていないことを特徴とする。このように構成することにより、玉通路171,172を通過する玉の視認性を向上することができる。
【0063】
また、前記ワープ通路173,174には、該ワープ通路173,174内を通過する玉の速度を減速するための減速手段としての第二誘導通路186,187(蛇行した通路形状)を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、ワープ通路173,174を通過する玉の勢いを弱めることができ、ひいてはワープ通路173,174の耐久性が向上できる。但し、減速手段の構成は、蛇行した通路形状に限定するものではない。例えば、玉通路内に障害突起を設け、該障害突起への玉の衝突によって減速するようにしてもよい。
【0064】
また、前記玉通路171,172及び前記ワープ通路173,174は、それぞれ玉1個分の通路幅に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、玉通路171,172及びワープ通路173,174内を玉が通過する場合、遊技者の視線をその1つの玉流れに集中させることができる。但し、玉通路の通路幅は、玉1個分の通路幅に限らず、複数個の玉が同時に通過し得る通路幅に形成してもよい。
【0065】
また、前記玉通路171,172の玉出口171b,172bと前記ワープ通路173,174の玉入口としてのワープ入口173a,174aとの間に位置する前記遊技領域41に、障害釘183a〜183eを設けたことを特徴とする。このように構成することにより、障害釘183a〜183eの調整具合に応じて玉通路171,172の玉出口171b,172bから排出された玉がワープ通路173,174に流入する割合(ワープ通路173,174への入球率)を調節することができる。
【0066】
なお、上記した実施形態では、第1玉通路(玉通路171,172)と第2玉通路(ワープ通路173,174)の構成部材を全て取付基板162に取り付けることで、第1及び第2の玉通路を表示部飾り部材160の一構成としているが、この構成に限定するものではなく、例えば、図7に示す変形例の表示部飾り部材160’の構成でもよい。図7は、表示部飾り部材160’(取付基板162’)と取付基板200を遊技盤の表面(遊技領域)に取り付けた状態の正面図である。即ち、表示部飾り部材160’のように、玉通路171,172を形成する両側壁のうち一方の側壁のみを表示部飾り部材160’の取付基板162’(玉誘導突起部176の傾斜面177,178)で形成し、他方の側壁を表示部飾り部材160’とは別体の部材(レンズ部材166を取り付けた取付基板200)で形成するようにしてもよい。そして、取付基板162’が取付穴201を介して遊技盤にビス止めされ、これとは別に、取付基板200が取付穴202を介して遊技盤にビス止めされる。
【0067】
以上のように、変形例の構成によれば、前記玉通路171,172を形成する両側壁のうち一方の側壁を前記表示部飾り部材160’で形成する一方、他方の側壁を前記表示部飾り部材160とは別体の部材(レンズ部材166を取り付けた取付基板200)で形成したことを特徴とする。このように構成することにより、表示部飾り部材160を取り換えることなく玉通路171,172の一側壁を形成する取付基板200を取り換えるだけで簡単に玉通路171,172近傍の意匠を変更することができ、ひいては可変表示器44の画像表示部44aの外周部分における意匠にバリエーションを持たせることができる。
【0068】
また、実施形態中では、第1玉通路(玉通路171,172)に対して遊技者との対向側に通路壁を設けない一方、第2玉通路(ワープ通路173,174)に対しては遊技者との対向側に通路壁を設けた構成としているが、特にこの構成に限定するものではなく、図8(A)〜(F)に示す変形例の構成としてもよい。具体的には、図8(A)に示すように、第1玉通路を構成する左右一対の玉通路301,302に対しては遊技者との対向側に通路壁を設けない(図8(B)参照)一方、第2玉通路を構成する左右一対の玉通路303,304に対しては遊技者との対向側に通路壁を設ける(図8(C)参照)構成としてもよいし、あるいは図8(D)に示すように、第1玉通路を構成する左右一対の玉通路401,402に対しては遊技者との対向側に通路壁を設ける(図8(E)参照)一方、第2玉通路を構成する左右一対の玉通路403,404に対しては遊技者との対向側に通路壁を設けない(図8(F)参照)構成としてもよい。
【0069】
なお、図8(A)及び図8(D)は、通路壁の有無を示すための玉通路の概念図である。このため、同図中には、第1玉通路と第2玉通路との間の障害釘を図示することを省略している。また、図8(A)中には、左右一対の玉通路301,302の玉入口305を1つにして途中で左右に枝分かれした通路構成を示しており、このような通路構成を本発明の第1玉通路としてもよい。また、遊技者との対向側に通路壁を設けた構成(玉通路を密閉した構成)において、玉通路の断面形状は、図8(C)及び図8(E)に示すような四角形状に限定せず、円形状等いずれの断面形状であってもよい。また、遊技者との対向側に通路壁を設けた構成では、この対向側の通路壁をレンズ部材で形成することで、通路内での玉通過の視認性をより一層向上するようにしてもよい。また、第1玉通路及び第2玉通路は、共にレンズ部材で構成してもいいし、共に遊技者との対向側に通路壁を設けないようにしてもよい。
【0070】
また、上記した実施形態(変形例を含む)では、可変表示器44を液晶タイプの表示器で構成しているが、特にこれに限定するものではなく、CRT、LED、VFD、EL、あるいはプラズマによる表示器や、ドラム式又はリール式で構成することも可能である。また、弾球遊技機の構成として、始動玉検出器の入賞玉の検出に伴って可変表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となると特定遊技状態が発生して可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第1種という)を例示しているが、特にこれに限定するものではなく、始動玉検出器の入賞玉の検出に伴って可変入賞球装置を開放し、該可変入賞球装置内の特定領域への打玉の入賞により特定遊技状態を発生する弾球遊技機(これを俗に第2種という)や、始動玉検出器の入賞玉の検出に伴って可変表示装置での識別情報の変動を開始し、該識別情報が所定の表示結果となるなどして、特定領域に打玉が入賞すると特定遊技状態(権利発生状態)が発生し、その特定遊技状態中に特定の入賞口に入賞があると、可変入賞球装置を開放する弾球遊技機(これを俗に第3種という)であってもよい。また、遊技領域に打ち込まれる玉は、そのまま遊技機外に排出してもいいし、循環利用して再度その玉を打ち込むようにしてもよい。即ち、弾球遊技機は、玉排出式のものであってもいいし、玉封入式のものであってもよい。
【0071】
また、以上説明した実施形態から把握できる発明として以下のものがある。
(1)前記第2玉通路は、玉入口から受け入れた玉を一旦後方に誘導した後、下方に誘導して前記玉転動部に排出することを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路から玉転動部に玉を誘導する構成において、玉転動部の後端側に玉を排出することができるので、玉転動部での玉の転動動作を長くすることができ、ひいては視覚的な興趣を向上することができる。
(2)前記第1玉通路の側壁は、玉1個分よりも高い寸法に設定されていることを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路の遊技者との対向側に通路壁を設けない構成においても、第1玉通路によって玉を確実に誘導することができる。
(3)前記第1玉通路は、前記遊技領域の中央寄りから外寄りに玉を誘導することを特徴とする。このように構成することにより、中央に打ち込まれた玉であっても第2玉通路の入口上方へ誘導でき、第2玉通路の入口へより一層玉を集めることができる。
(4)前記第2玉通路は、該第2玉通路内を通過する玉が外部から視認可能な透明な部材で形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路によって誘導される玉の流れが視認可能になり、ひいては視覚的な興趣を向上することができる。
【0072】
【発明の効果】
以上、説明したところから明らかなように、請求項1の発明においては、遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記第1玉通路から誘導されずに前記障害釘が設けられた遊技領域へ流入する玉は、前記障害釘により振り分けられて一部が前記第2玉通路の玉入口に流入することを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路の玉入口に誘導される玉の経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0073】
また、請求項2の発明においては、遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記障害釘に振り分けられた一部が前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記障害釘に振り分けられた残りは前記第2玉通路の玉入口以外の遊技領域に放出されることを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0074】
また、請求項の発明においては、前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記障害釘に振り分けられた一部が前記第2玉通路の玉入口に流入することにより、第1玉通路を通過した玉の流下経路を複数通りに設定することができ、ひいては遊技の興趣向上を招来することができる。
【0075】
また、請求項1,2の発明においては、前記第2玉通路を前記装飾部材に設けたことにより、遊技者が最も注視する可変表示器においてその外周部分で第2玉通路による玉誘導を行う構成にできるので、第2玉通路での玉の流れを分り易くできる。
【0076】
また、請求項1,2の発明においては、第2玉通路と同様に、可変表示器の外周部分で第1玉通路による玉誘導を行う構成にできるので、第1玉通路での玉の流れを分り易くできる。また、この構成によれば、装飾部材を取り付けるだけの作業で第1玉通路と第2玉通路の取り付けも同時に行える。
【0077】
【0078】
また、請求項の発明においては、前記可変表示器の表示動作を制御する表示制御基板と、前記遊技盤の裏面に取り付けられる裏カバー体と、前記表示制御基板を被覆する表示制御基板被覆体と、前記可変表示器を取り付けるための表示器取付部材と、を備え、前記可変表示器、前記表示制御基板、前記表示制御基板被覆体、及び前記表示器取付部材を一体的に組み付けた可変表示ユニットとして構成し、該可変表示ユニットを前記裏カバー体の裏面側から取り付ける一方、前記装飾部材を前記遊技盤の前面側から取り付ける構成としたことを特徴とする。このように構成することにより、可変表示器を取り外す場合でも、可変表示器、表示器取付部材、表示制御基板被覆体、及び表示制御基板は、可変表示ユニットとして一体的に裏カバー体に取り付けられるので、個々の部品を各々取り付ける構成と比べて組立作業性が向上する。
【0079】
また、請求項1,2の発明においては、第2玉通路は、玉転動部に玉を誘導するように構成されているので、第2玉通路によって誘導された玉の流れにおける興趣を向上することができる。
【0080】
また、請求項1,2の発明においては、玉転動部を転動した玉が始動玉検出器に誘導され易くなるので、第2玉通路によって誘導された玉の流れにおける興趣をより一層向上することができる。
【0081】
また、請求項の発明においては、発光体の光を透光するレンズ部材を備え、前記第1玉通路を形成する両側壁のうち少なくとも一方の側壁を前記レンズ部材で構成したことを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路の近傍を光装飾することができ、ひいては意匠性を向上することができる。
【0082】
また、請求項の発明においては、前記第1玉通路は、遊技者との対向側に通路壁が設けられていないことを特徴とする。このように構成することにより、第1玉通路を通過する玉の視認性を向上することができる。
【0083】
また、請求項の発明においては、前記第2玉通路には、該第2玉通路内を通過する玉の速度を減速するための減速手段を設けたことを特徴とする。このように構成することにより、第2玉通路を通過する玉の勢いを弱めることができ、ひいては第2玉通路の耐久性が向上できる。
【0084】
また、請求項7の発明においては、前記第1玉通路及び前記第2玉通路は、それぞれ玉1個分の通路幅に形成されていることを特徴とする。このように構成することにより、第1及び第2の各玉通路内を玉が通過する場合、遊技者の視線をその1つの玉流れに集中させることができる。
【0085】
また、請求項1,2の発明においては、前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に、障害釘を設けたことにより、障害釘の調整具合に応じて第1玉通路の玉出口から排出された玉が第2玉通路に流入する割合(第2玉通路への入球率)を調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施形態に係る弾球遊技機を示す正面図である。
【図2】 弾球遊技機に設けられる遊技盤を示す正面図である。
【図3】 弾球遊技機を示す背面図である。
【図4】 主基板と各種制御基板及び電気部品との関係を示すブロック図である。
【図5】 遊技盤に取り付けられた可変表示器及び表示部飾り部材を示す正面図である。
【図6】 表示部飾り部材を示す斜視図である。
【図7】 変形例における表示部飾り部材を示す正面図である。
【図8】 同図(A)〜(F)はそれぞれ変形例における玉通路の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
1 弾球遊技機
40 遊技盤
41 遊技領域
44 可変表示器
44a 画像表示部(表示部)
45a 飾りLED(発光体)
46 特別図柄始動記憶LED
60 始動玉検出器
63 普通図柄表示器
64 普通図柄始動記憶LED
70 カバー体(裏カバー体)
74 表示制御基板カバー(表示制御基板被覆体)
75 表示制御基板
151 主基板
160 表示部飾り部材(装飾部材)
162 取付基板
166 レンズ部材
169 表示器取付部材
171,172 玉通路(第1玉通路)
171a,172a 玉入口
171b,172b 玉出口
173,174 ワープ通路(第2玉通路)
173a,174a ワープ入口
173b,174b ワープ出口
175 玉転動路(玉転動部)
176 玉誘導突起部
177,178 傾斜面
181,182 ワープ通路形成部材
183a〜183e 障害釘
184,185 第一誘導通路
186,187 第二誘導通路(減速手段)
194 ステージ面
195 玉排出口
196 障害突起
200 取付基板
301,302,401,402 玉通路(第1玉通路)
303,304,403,404 玉通路(第2玉通路)

Claims (7)

  1. 遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、
    前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、
    前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、
    前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、
    前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記第1玉通路から誘導されずに前記障害釘が設けられた遊技領域へ流入する玉は、前記障害釘により振り分けられて一部が前記第2玉通路の玉入口に流入することを特徴とする弾球遊技機。
  2. 遊技盤に形成される遊技領域への玉の打ち込みによって遊技を行う弾球遊技機において、
    前記遊技盤には、可変表示を行った後に表示結果を導出する可変表示器と、該可変表示器の表示部の外周部分を装飾する装飾部材と、玉の通過検出に基づいて前記可変表示器の可変表示を許容する始動玉検出器と、を設け、
    前記装飾部材には、前記遊技領域内で玉を所定位置へ誘導する第1玉通路及び第2玉通路を少なくとも含む複数の玉通路と、前記可変表示器の下部側に設けられて前記第2玉通路から誘導された玉を転動させた後に玉排出部から前記始動玉検出器に向けて放出する玉転動部と、を備え、
    前記第1玉通路の玉出口と前記第2玉通路の玉入口との間に位置する前記遊技領域に障害釘を設け、
    前記第1玉通路から誘導された玉は、一旦前記障害釘を設けた遊技領域内に放出され、その後前記障害釘に振り分けられた一部が前記第2玉通路の玉入口に流入し、前記障害釘に振り分けられた残りは前記第2玉通路の玉入口以外の遊技領域に放出されることを特徴とする弾球遊技機。
  3. 前記可変表示器の表示動作を制御する表示制御基板と、前記遊技盤の裏面に取り付けられる裏カバー体と、前記表示制御基板を被覆する表示制御基板被覆体と、前記可変表示器を取り付けるための表示器取付部材と、を備え、
    前記可変表示器、前記表示制御基板、前記表示制御基板被覆体、及び前記表示器取付部材を一体的に組み付けた可変表示ユニットとして構成し、該可変表示ユニットを前記裏カバー体の裏面側から取り付ける一方、前記装飾部材を前記遊技盤の前面側から取り付ける構成としたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の弾球遊技機。
  4. 発光体の光を透光するレンズ部材を備え、前記第1玉通路を形成する両側壁のうち少なくとも一方の側壁を前記レンズ部材で構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の弾球遊技機。
  5. 前記第1玉通路は、遊技者との対向側に通路壁が設けられていないことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の弾球遊技機。
  6. 前記第2玉通路には、該第2玉通路内を通過する玉の速度を減速するための減速手段を設けたことを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の弾球遊技機。
  7. 前記第1玉通路及び前記第2玉通路は、それぞれ玉1個分の通路幅に形成されていることを特徴とする請求項1乃至請求項のいずれかに記載の弾球遊技機。
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