JP4812507B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、トッププレート上に載置した被加熱調理容器を加熱する誘導加熱調理器に関する。
一般的に誘導加熱調理器では、箱状のケース本体内に加熱手段として誘導加熱コイルや、ニクロム線などのラジエントヒータを加熱源として設け、対向する上面側のトッププレート上に載置された被加熱調理容器を加熱する構成としている。この種誘導加熱調理器は、システムキッチンなどの天板に落とし込みにより組込まれ、トッププレートが該天板上に突出した状態に維持される。これは、通称ドロップイン方式と言われ天板に形成された開口部にケース本体を上方から収納する組込み手段である。しかるに、通常よく用いられている耐熱強化ガラス製とする結晶化ガラスによるトッププレートは、結晶化した後の加工が容易でないことから後方に設けた吸排気口部分を含み該トッププレートの周端部を、別部材の枠状のフレームにて覆い接着剤等にて固定している。そして、この枠状フレームにて天板上面の開口周縁に当接して支持させたり、或はトッププレートの周端部を覆うとともに外観を良くするなどの工夫が施されている(例えば、特許文献1参照)。
ところが、上記のような別部材のフレームを周端部に装着することは、単に組立工数が増えるといった問題以外に、その外観デザインに苦慮するばかりか、トッププレート上面とフレームのエッジ部分とに生じる段差部に吹き零れなどの汚れがたまり、或は密着度が悪いとその隙間から浸入して清掃も容易にできないといった不具合を生ずる。また、このフレームを金属製とする場合が多いが、この場合、エッジ部分で怪我しないよう安全性にも十分配慮せねばならないなどの憂いを有していた。
そこで、その対策として上記枠状のフレームを取除いた構成、つまりフレームレスとしてガラス製のトッププレートのみで周端部も一体に形成した構成の提案がなされている。この場合、トッププレート外周縁部が天板上面と重なる構成にて、その周端部に段差部を形成することになる。しかるに、キッチンの天板上では各種の鍋やフライパン、或はまな板や食器かごなどの移動作業が頻繁に行なわれ、上記段差部のトッププレートと衝突することで該トッププレートの周端部が破損し易いという問題を生じることとなった。
ところで、従来技術としてはトッププレートの上面全体に耐熱シートを貼着した構成の誘導加熱調理器が提案されている(例えば、特許文献2参照)。これによれば、鍋などの衝撃に対し耐熱シートによるクッション作用にて振動を抑え、或はすべりを防止し、また誘導加熱コイル通電時の電磁振動や騒音を軽減できるとするものであります。
特開2005−353458号公報 特開平04−2082号公報
しかしながら、加熱手段として一つの加熱コイルを備えた所謂単機能な誘導加熱調理器に対しては有効であるが、上記したようにキッチンに組込んだビルトイン型では、天板上で取り扱う鍋や調理器具などが頻繁に移動せられ、当然それだけ段差部に衝突し易く、且つその周端部は上部から或は側方からの衝撃に弱くて欠損し易く、上記構成ではこれを保護するには十分でない。しかも、上面に貼着した極薄いシートでは上方からの落下物に対し、僅かのクッション性を有する以外はトッププレート(ガラス)の圧縮方向への衝撃応力に対し、これを抑止するような格別な作用はみられない。
また、加熱源として誘導加熱コイルの他に上記したラジエントヒータなどを有する複合型の加熱調理器では、トッププレート上にシートを貼着することはできず、従って該ヒータに対向する部位を除いて貼着することも考えられるが、外観デザインを損ねたり剥がれ易いなどの問題を有する。その他、一般的にトッププレートの表面や裏面に無機塗料を塗布して該トッププレートのカラー化(色付)を施したり、或は模様、文字などデザインや表示を施しているが、この塗料の粒子はトッププレートと固着されているが、その塗膜はフィルム状に繋がっておらず亀裂し易くてガラスの破損防止などの補強効果は十分に得られない。
本発明は上記問題点を解決するため、外観デザインを損ねることなく且つ衝撃に対するトッププレートの破損を効果的に阻止できる非金属材料からなる耐熱性フィルム状の薄膜を被着したトッププレートを備えた誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために本発明の誘導加熱調理器は、誘導加熱コイル及びラジエントヒータなどの加熱手段を備えたケース本体と、このケース本体の上面を覆うように装着され上面を被加熱調理容器の載置面とするトッププレートとを備え、前記ケース本体を、キッチンの天板に落とし込みにより収容して、前記トッププレートの外周縁部を前記天板上に重ね配置する組込み構成にあって、前記トッププレートは、耐熱ガラス若しくはセラミックにより一体に形成するとともに、このトッププレートの載置面の周端部のみに上面から側面にかけて非金属材料からなる耐熱性フィルム状の薄膜を被着したことを主たる特徴とするものである。
上記手段によれば、薄膜の被着により天板上に生ずるトッププレートとの段差部において、特に周端部における衝撃による破損から保護することができ、且つ外観デザインを損なうことなくフレームレスのトッププレートを備えた誘導加熱調理器を提供できる。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1実施例を示す図1ないし図4を参照して説明する。
そのうち、図2は例えばシステムキッチンの天板2に誘導加熱調理器1を組込んだ状態の外観斜視図、図3は同縦断側面図、及び図4は同平面図を示し、まずこれら図面を参照して全体構成につき概略説明する。誘導加熱調理器1は、上面を開放した矩形箱状のケース本体3と、その上面に装着されたトッププレート4とを具備した構成とし、そのケース本体3部分がキッチンの天板2に形成された開口部2a(図3参照)から落とし込まれて、トッププレート4の外周縁部の裏面側において天板2の開口周縁部と重なるようにして支持されている(詳細は後述する)。このケース本体3の内部には、後述する加熱手段や空冷手段を備えるとともに、図2に示す正面である前面の右側には調理のための条件設定を操作するダイヤルや表示部等を備えた操作パネル部5が設けられ、また左側には図示しないシーズヒータを内蔵したロースター装置6が設けられている。
一方、誘導加熱調理器1の上面を構成するトッププレート4は、例えば透明な耐熱強化ガラス(結晶化ガラス)製にて平坦な矩形板状に一体形成されており、その上面には、例えば図中円形枠線で示す3箇所に、鍋7などの被加熱調理容器を加熱するに好適とする載置部を指示する加熱部8,9,10を印刷表示している。そのうち、前方左右の2箇所の加熱部8,9は、ケース本体3内に設けられた加熱手段の一つである誘導加熱コイル11,12に基づき被加熱調理容器たる鍋7を加熱可能とし、また後方中央に位置する加熱部10は、例えばニクロム線からなるラジエントヒータ13が配設され鍋7などの被加熱調理容器をヒータ加熱可能としており、所謂三つ口コンロを形成している。
しかるに、被加熱調理容器を載置する3箇所の加熱部8,9,10を有するトッププレート4の上面は、少なくとも後方の吸排気部(後述する)を有する区域を除き平坦面に形成され、上記加熱部8,9,10以外にも鍋7などを載置可能な広い載置面として利用できるように、特に左右方向に延長拡大した構成としている。また、上記加熱部8,9,10の前方に位置して出力表示部8a,9a,10aが夫々設けられ、詳細は略すが前記操作パネル部5のダイヤル操作に応答した出力(火力)表示を可能とし且つ出力調整を容易にしている。そして、トッププレート4の後方部位には、左右の2箇所に横長の吸気口14及び排気口15が形成され、これらの上面を覆うように多孔板状のカバー部材16が装着されている。しかるに、吸排気口14,15は、ケース本体3の内外を通して吸排気部として機能するもので、周りの僅かの段差部を利用して前記カバー部材16が位置決めされ、着脱可能に載置されている。
なお、図3の断面図には、ケース本体3内に前記トッププレート4上面に施した加熱部8,9,10のうちの右側の加熱部8に対向する加熱手段、すなわち前記誘導加熱コイル11がコイル支持部材17を介して配設された構成を示している。しかるに、これら加熱手段の下方の空間には、該加熱手段を駆動し制御する手段を装備していて、前記誘導加熱コイル11,12に高周波電流を供給するインバータ18を構成するインバータ基板やマイクロコンピュータを主とした制御回路基板等を内蔵している。このような、駆動手段たる前記インバータ18には、その主回路を構成するIGBTなどの発熱性のスイッチング素子を具備した構成とするとともに、この駆動手段と前記誘導加熱コイル11及び12とにより誘導加熱装置を構成している。
従って、上記誘導加熱装置ではインバータ18などの発熱性のスイッチング素子や誘導加熱コイル11,12を冷却するために前記空冷手段を設けている。この空冷手段として、図3に示す送風装置19が設けられ、前記吸気口14を介して外気を取り込む一方、吐出側である下流側は同図中の矢視方向に流れ前記インバータ18や誘導加熱コイル11,12を有する閉空間を流れてこれらを冷却した後、前記排気口15から外部へ排出可能としている。
これに対し、ケース本体3の左側に設けた前記ロースター装置6にあっては、調理にて発生した煙等を前記排気口15を利用して外部に排出する独立した排気手段が設けてある。これは、詳細は略すが前記したインバータ18等の閉空間とは別の閉空間が形成されていて、前面側の適宜の隙間から吸気して暖かい煙などを対流作用により自然排気可能としている。
ここで、前記したケース本体3の天板2への落とし込みによる組込み構成につき、主に図1に基づき説明する。その図1は、図4中のX−X線に沿って切断して示す拡大断面図で、ケース本体3の外周フランジ部20(全周連続でなくてもよい)が天板2の開口部2a周縁上面に引っ掛けられ、ケース本体3の荷重を受ける構成としており、以って誘導加熱調理器1を天板2に組込み支持している。しかるに、ケース本体3とトッププレート4とは全体に矩形枠状をなす金属製の補強板21を介して連結され、一体化されている。
この補強板21は、その外形形状がトッププレート4の外形より若干小さくて、内部を大きな矩形状に開放した枠状をなしている。すなわち、特に図4に示すように少なくとも前記した3箇所の加熱手段に対しこれを覆うことなく開放した形状とし、且つ後方の吸排気口14,15に対応する部位を図示しないが開放した形状としている。
そして、本実施例では補強板21の枠状をなす上面の平坦な水平面を支持部21aとし、下方に垂直に曲成された複数箇所の垂下片を固定部21bとし、及び上記支持部21aの先端部に下方に窪む凹状部21cを有する形状としている。しかして、その固定部21bはケース本体3にねじ22にて結合され、水平な支持部21aはトッププレート4の裏面に宛がわれた状態で、凹状部21cに充填された接着剤23にて接合され、以ってトッププレート4とケース本体3とが一体化され、同時に該補強板21により裏面側に宛がわれ接合されたトッププレート4の強度向上を図っている。
このように、落とし込みにより天板2に組み込まれた誘導加熱調理器1は、天板2の開口周縁とトッププレート4の外周縁部とが重なり合う構成にあって、該部位にフランジ20による支持や補強板21によるトッププレート4との接合が行なわれ、更にそれらの外周側においてパッキン24が、トッププレート4側に接着剤により接合固定されている。しかるに、この組込み状態では該パッキン24は若干圧縮された圧着状態に保持され、トッププレート4の周端部における天板2との間に生じる隙間αからの水の浸入を阻止する水封作用をなす。なお、隙間αは、前記したようにフランジ部20で荷重を受けるべく考慮して設定されており、従って補強板21の支持部21aの下面が天板2上面に接触しない構成でもある。
そして、トッププレート4の矩形状の周端部において、その表面である上面から側面にかけて非金属材料からなる耐熱性フィルム状の薄膜25(太実線で図示)を被着している。この薄膜25は、有機性樹脂のシリコーン樹脂或はフッ素樹脂材料にて膜厚tを10ミクロン〜90ミクロンの極薄い厚みとなるように塗布し焼き付け処理してフィルム状の薄膜25を形成したものである。しかして、本実施例ではトッププレート4の周端部の表面である上面から側面にかけて被着し、所謂周端部の少なくとも角部を覆い被着した構成としている。
次に、上記構成の誘導加熱調理器1の作用について説明する。
まず、誘導加熱調理器1による通常の加熱調理の動作については周知であるため、以下簡略して説明すると、3箇所の加熱手段のうちから選択して例えば右側の誘導加熱コイル11を加熱源とする加熱部8に鍋7を載置し、操作パネル部5のダイヤル操作等によりインバータ18などの駆動手段を介して駆動し、適宜出力調整を行ない例えば煮物調理を開始することができる。併せて、空冷手段を構成する送風装置19も駆動され、図3に示すように吸気口14から取り込まれた外気を図中矢視方向に送風することで、発熱性のスイッチング素子を有するインバータ18、及び誘導加熱コイル11等を空冷して排気口15から排気される。
このような、誘導加熱調理器1使用による調理作業、或はキッチン天板2上での調理作業等において、トッププレート4上に煮汁などを零したり、或いはキッチンで使用する水が飛散したりする。しかるに、本実施例では鍋7などを載置する加熱部8,9,10を有するトッププレート4の上面たる載置面は、別部材のフレームなどを装着していない一体物で形成されているため、汚れも簡単に拭き掃除することができ、フレームのエッジ部分に汚れがたまったり或はしみ込むなどの不具合はなく美麗で清潔に保てる。
しかも、トッププレート4の周端部を覆ったフィルム状の薄膜25は、例えば50ミクロンの膜厚としても極薄くてフレームの如きエッジ部が生じるような段差はなく、依ってこの薄膜25の塗布による汚れがたまるなどの不具合はない。
また、上記したキッチンでの調理作業等において、鍋7をはじめまな板なども含む各種調理用器材を移動したりする。その際、天板2上に突出したトッププレート4、特に周端部における天板2上面に生じる段差部は、該段差部は衝突し易くて衝撃を受け易い。しかるに、この段差部としてのトッププレート4の周端部は、上面から側面にかけて薄膜25に覆われているため、クッション作用により衝撃を緩和することができる。従って、周端部が容易に破損したり欠けたりすることはない。
ところが、非常に大きな衝撃が加わり割れや欠損するに至った場合でも、ガラスの破片は薄膜25に接合された状態に保持でき、指を切ったり破片が飛び散ることがなく安全性を確保できる。これは、薄膜25がフィルム状に塗膜形成され薄くても簡単に破れたりすることがなく、且つガラスに対する密着力も高いことも有効に作用している。更に、本実施例のように薄膜25は透明としているので、トッププレート4の薄膜25は目立つことなく載置面全体が同一質感を有するため、外観も美麗なガラス材質の光沢を生かした良好なデザインを得ることができる。
以上説明したように、本実施例によれば次の効果を有する。
耐熱強化ガラスにより一体に形成したトッププレート4は、鍋7などを載置する加熱部8,9,10を備えた載置面の外周囲に、非金属材料からなる耐熱性のフィルム状薄膜25を、塗布し焼き付け処理により形成して被着する構成とした。この薄膜25は、ミクロン単位の極薄い塗膜からなるため、従来の金属製のフレーム装着していたことの不具合、すなわち載置面上に吹き零れた煮汁とか、或いはキッチンで使用する水等が飛散しても、これらがフレームのエッジ部分に汚れとしてたまったり或はしみ込むなどの不具合がなく、しかも簡単に拭き掃除することができて常に美麗で清潔に保てるとともに、トッププレート4上での調理作業における手指の怪我のおそれもなく安全である。
特に、上記薄膜25を周端部の上面から側面にかけて覆う形態に被着したので、鍋7などが衝突し易く大きな衝撃を受け易い周端部に対し、該衝撃を緩衝的に受け止めることができ、破損や欠損から保護することができる。しかも、更に大きな衝撃にて破損に至る場合が生じても、本実施例の薄膜25は有機性樹脂であるシリコーン若しくはフッ素樹脂を材料として塗布し焼き付けているので、フィルム状の塗膜として形成でき且つトッププレート4たるガラス面への密着力も高まり、欠損などを抑止する作用としても有効で且つ欠けた破片が飛び出すのを有効に抑え、怪我防止による安全性の点からも有効である。特に、薄膜25を上面から側面にかけて塗布したので、最も衝突し易くて欠損し易い角部を保護するのに有効である。
しかるに、従来ではトッププレートに対し、無機塗料を塗布して主にデザインや表示を施した例もあるが、これは塗料の粒子がトッププレートのガラス面に接合しているもので、フィルム状の塗膜形成に至っておらず、衝撃に抵抗する抑止力は極小さく、これが周端部に塗布されたとしても強度的な保護効果は期待できない。しかも、本実施例では薄膜25を透明としたので、薄いことと相俟ってトッププレート4の薄膜25の被着部分が目立つことなく全体に同一質感が得られ、外観的にも美麗なガラス材質の光沢を生かした良好なデザイン効果を得ることができる。
上記実施例に対し、図5(a),(b),(c)は、夫々異なる変形例を示すトッププレートの周端部の形状を示したもので、上記実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分につき説明する。
まず、同図(a)に示す変形例は、トッププレート4の周端部を包み込むように、所謂裏面側にも及ぶ薄膜26を被着した構成である。この構成の場合、薄膜26で覆われた周端部は、如何なる方向からの衝撃に対応でき一層破損などに対する抑止効果は高まるとともに、組み込み作業に至るまでの該トッププレート4の取扱いにおいて、衝突による欠損防止や持ち運び時の周端部角部での怪我防止にも有効である。
次いで、同図(b),(c)は、いずれもトッププレート27の周端部上面に外方に向かって下降傾斜する斜面部28を形成したもので、そのうち図(b)は上面たる斜面部28から側面にかけて薄膜29を被着したもの、また図(c)は水平な載置面と斜面部28とが交差する稜線部を越えて薄膜30を被着したものである。
この斜面部28を設けた構成によれば、上面側の所謂直角な角部をなくして徐々に下降傾斜する形態としたので、図示しない天板上における段差部を実質的に小さくでき、依って鍋などの被加熱調理容器の取り扱い時に該段差部に衝突するのを軽減でき、且つ衝突しても斜面部28の傾斜角度により衝撃を和らげる作用を有し、トッププレート27の破損防止のみならず安全な調理作業も実現できる。
特に図(c)では、斜面部28の稜線を越えて水平な載置面に及び薄膜30を被着したので、上面の角部(稜線部)は直角ではなく鈍角となっているものの、やはり鍋などが最も衝突し易くて且つ破損し易い部位であることから、この角部たる稜線部を薄膜30で覆ったことによる保護効果は大きい。
なお、これら図(b),(c)の斜面部28に対応する裏面側に、図(a)の如き薄膜を被着してもよく、この場合、例えば斜面部28に重い鍋を落とした場合、その落下点である斜面部28では、上面が圧縮方向の衝撃応力を受け、一方裏面側では裏面が引張り方向の衝撃応力を受けることになるが、裏面側の薄膜が引張り方向の衝撃応力に抗する作用を発揮し、その衝撃や破損を抑止する効果が期待でき、特に斜面部28を形成したが故に厚みが減少した周端部を有効に補強できる効果は大きい。
(第2の実施形態)
図6,7は、本発明の第2実施例を示すもので、そのうち図6はラジエントヒータ13を含む要部の断面図、図7は薄膜による補強効果を示す試験結果を示している。なお、上記実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、異なる部分につき説明する。
このものは、図6に示すようにトッププレート27の裏面側のほぼ全域に薄膜31を形成被着したものである。
以下、その構成につき説明すると、まずトッププレート27は、フレームレスの構成であるとともに、前記した図5(b),(c)に開示した実施例と同様に周端部に斜面部28を備えた構成にある。そして、このトッププレート27の下方に配置した加熱手段の一つであるラジエントヒータ13は、ニクロム線に直流電流を通電することにより発熱し、トッププレート27上に載置した鍋などの被加熱調理容器を加熱するもので、その構成は円形皿状の断熱性容器32内にラジエントヒータ13が配置され、支持枠33を介してケース本体3側に固定した構成としている。
しかるに、薄膜31はトッププレート27の上面側にあっては図5(c)と同様に斜面部28の稜線部を越えて被着されるとともに、裏面側にはラジエントヒータ13と対向する面を除いて被着している。具体的には、断熱性容器32の対向面積に相当する範囲(図中符号Aで示す)、若しくは加熱部10相当の載置面をマスキングして塗布し、焼付け処理して薄膜31を形成被着している。
斯かる構成によれば、既述のフレームレスによる効果を有することはもとより、斜面部28を有する周端部を覆うように薄膜31を被着してなる効果も、上記図5の各実施例による既述内容を併せて有することは明らかである。
ところで、トッププレート27の上面たる載置面に例えば重い鍋を落とした場合、その落下点であるガラス製トッププレート27の上面側では、上面が圧縮方向の衝撃応力を受け、一方裏面側では裏面が引張り方向の衝撃応力を受ける。しかるに、本実施例では裏面のほぼ全域に薄膜31を被着したので、上記した裏面の引張り方向の衝撃応力に対しフィルム状の薄膜31がこれに抗する作用を発揮し、その衝撃や破損を抑止する効果が期待できる。従って、この種薄膜をトッププレートの上面に被着しても圧縮方向の衝撃応力に抗する作用は得られず、破損等を阻止する効果は期待できない。
図7は、その試験結果を示したもので、供試品として3mm厚のガラス板を用意し、薄膜の厚みは50ミクロン、先の尖った錘(300g)を上記ガラス面に落下させ、ガラスが割れる限界高さを求めたものである。結果、図7から明らかなように、従来例1(薄膜無し)では限界高さが35cm、これに対し従来例2(表面に薄膜)では50cmを測定した。これは、上記薄膜無しに比べ緩衝作用による効果にてガラスの割れる限界高さが伸びたものと考えられ、前記したように圧縮方向に作用する衝撃応力に対しては、これを抑止する作用効果は認められない。
そして、本実施例に対応した実施例品(裏面に薄膜)では限界高さ65cmを記録した。これは、錘に対する緩衝作用はない上での記録で、前記したように衝撃応力に抗する作用が如何に大きく機能しているかを知ることができる。従って、割れ防止などの補強のためにトッププレート27を厚くすることを回避でき、天板3上に突出する段差部を小さく抑えるに有効であり、且つ製造性や組込み作業性が良好でコスト低減にも有利である。
加えて、裏面側の薄膜31はラジエントヒータ13に対向する部位を除いたので、ヒータ加熱を何ら阻害することがないことはもとより、耐熱性に富むとはいえ長時間のヒータ加熱により一部変質したり溶けることも考慮すると、安全上該部位における塗膜形成は避けることが望ましい。因みに、上記実施例で述べた如き誘導加熱コイルでは通常使用では鍋などが高温度に上昇することはないが、セットした鍋が空焼きの異常事態では鍋が200度C程度まで温度上昇する。しかしながら、本実施例の有機性の耐熱性樹脂であるシリコーン樹脂系の塗装膜は250度C程度の耐熱性を有し、ほか使用可能なフッ素樹脂系の塗装膜では260度C程度の耐熱性を有することから、誘導加熱コイルの加熱手段に対しては薄膜31の形成を除くことなく被着しても、上記異常事態の空焼きの鍋からの高温度の発熱にも十分に対処できる。但し、長期間使用による品質保持とか確実な安全性を考慮した長期信頼性を得るために、該誘導加熱コイルに対向する裏面も、該薄膜31を塗布しないようにすることは有効である。
なお、本発明は上記し且つ図面に示した実施例に限定されず、例えばトッププレートはフレームレスの構成に対し、後部に設けた吸気または排気のための吸排気部の区域は、別部材で構成しても良いし、またトッププレートはセラミック製としても良い。また、フィルム状薄膜は透明としたが、半透明としたり或は上面側と裏面側で色分けしたり、更にはトッププレートの色調との組み合わせなど種々展開可能である。そのほか、ラジエントヒータの加熱源としてハロゲンランプでもよいなど、実施に際して本発明の要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施できる。
本発明の第1実施例を示す図4中のX−X線に沿って切断して示す拡大断面図 誘導加熱調理器のキッチン組込み状態の外観斜視図 同概略構成を示す縦断側面図 同平面図 変形例(a),(b),(c)を示すトッププレートの周端部の断面図 本発明の第2実施例を示す要部の断面図 試験結果の内容を示す図
符号の説明
図面中、1は誘導加熱調理器、2は天板、3はケース本体、4,27はトッププレート、7は鍋(被加熱調理容器)、8,9,10は加熱部、11,12は誘導加熱コイル(加熱手段)、13はラジエントヒータ(加熱手段)、20はフランジ部、21は補強板、24はパッキン、25,26,29,30,31は薄膜、及び28は斜面部を示す。

Claims (5)

  1. 誘導加熱コイル及びラジエントヒータなどの加熱手段を備えたケース本体と、このケース本体の上面を覆うように装着され上面を被加熱調理容器の載置面とするトッププレートとを備え、
    前記ケース本体を、キッチンの天板に落とし込みにより収容して、前記トッププレートの外周縁部を前記天板上に重ね配置する組込み構成にあって、
    前記トッププレートは、耐熱ガラス若しくはセラミックにより一体に形成するとともに、このトッププレートの載置面の周端部のみに上面から側面にかけて非金属材料からなる耐熱性フィルム状の薄膜を被着したことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. トッププレートの周端部の上面は、外方に下降傾斜する斜面部の形状としたことを特徴とする請求項1記載の誘導加熱調理器。
  3. トッププレートの周端部の斜面部において、載置面と交差する稜線部を越えて薄膜を被着したことを特徴とする請求項2記載の誘導加熱調理器。
  4. トッププレートの周端部の裏面に、非金属材料からなる耐熱性フィルム状の薄膜を被着したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
  5. 薄膜は、透明としたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の誘導加熱調理器。
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