JP4168900B2 - 調理器 - Google Patents

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Description

本発明は、ガラス天板を用いた調理器に関するものである。
従来のシステムキッチンのカウンターへはめ込む調理器の構成は図5に示すように、キッチンカウンター11に設置されている。そして、ガラスを素材としたガラス天板12は、結晶化ガラスあるいは強化ガラスを主に使用し、その下面にはトップ枠13を配置している。トップ枠13は、アルミダイキャスト引物の組合せまたは、板金で成形し、塗装あるいは、ホーロー等の表面処理を施されたものである。さらに、ガラス天板12とトップ枠13の間には緩衝シート14が数ヶ所載置されてガラス天板12を受け、耐熱性に優れたシリコンよりなる接着剤15でガラス天板12とトップ枠13とを全周で接着固定している。
そして、ガラス天板12の中央部には、鍋等の調理物16を加熱するバーナー等の熱源17を配置するための貫通穴12aが設けられ、貫通穴12aの周囲上面には調理物16を載置するゴトク18が装備されている(例えば特許文献1参照)。
特開2003−139333号公報
しかし、上記従来の構成では、ガラス天板12とトップ枠13とを接合するために接着剤15を塗布しているが、これがカウンター11表面にでると、特に接着剤15の塗布の不均一さが目立つので外観上よくないという課題があった。
さらに、ガラス天板12に過度の加重がかかると、天板12、トップ枠13ともに変形し限度を超えると割れるということがあった。下のトップ枠13とは接着剤15で端部にて接着されているだけであり、特に、貫通穴12a周辺、または、グリルの排気口周辺(図示せず)に大きい荷重がかかった場合、ガラス天板12が変形し限度を超えると割れるということがあった。荷重がガラス天板12の端面にかかると、かけたり、ひびがはいったり、傷がついたりということも生じかねなかった。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、外観上の見栄えもよく、ガラス天板上に大きな荷重が加わる、あるいは衝撃が加わった場合でもガラス天板が割れ難い安全なガラス天板構成をもった調理器を提供することを目的とする。
本発明の調理器は、ガラスからなる天板の上板と、前記上板の下面に配置し前記上板全体を受けてこれを保持する受け板とを有し、前記上板の手前端部、前記上板の左右の端部及び前記受け板の端部略全周をその断面を略コの字に成形した保護枠で包覆する構成とした機器天板と、グリルと、複数のコンロ熱源と、前記機器天板の後部に設けた前記グリルの排気口部と、前記排気口部の周辺の後部領域覆う保護蓋とを備え、前記保護蓋の左右の端部と前記受け板の端部とを前記保護枠で包覆し、前記保護蓋の後部の端部で前記保護枠を受ける構成としたことを特徴としたので、表面がガラスからなる機器天板構成で、強度が強く、見栄えのよい調理器とすることができる。
また、グリル排気口周辺のみだけ保護蓋で構成したものに比べ、機器天板の後部領域を保護蓋とし、前方領域をガラスからなる上板として天板を構成したほうが、天板全体としての強度も保たれ、また、加工もしやすいという効果がある。
本発明の調理器は、ガラスからなる天板の上板と受け板とをその端部略全周を断面が略コの字に成形された保護枠で包覆する構成とし、少なくともグリル排気口部には保護蓋を備えた構成としたので、強度が強く、見栄えのよい調理器とすることができる。
また、グリル排気口周辺のみだけ保護蓋で構成したものに比べ、機器天板の後部領域を保護蓋とし、前方領域をガラスからなる上板として天板を構成したほうが、天板全体としての強度も保たれ、また、加工もしやすいという効果がある。
第1の発明は、ガラスからなる天板の上板と、前記上板の下面に配置し前記上板全体を受けてこれを保持する受け板とを有し、前記上板の手前端部、前記上板の左右の端部及び前記受け板の端部略全周をその断面を略コの字に成形した保護枠で包覆する構成とした機器天板と、グリルと、複数のコンロ熱源と、前記機器天板の後部に設けた前記グリルの排気口部と、前記排気口部の周辺の後部領域覆う保護蓋とを備え、前記保護蓋の左右の端部と前記受け板の端部とを前記保護枠で包覆し、前記保護蓋の後部の端部で前記保護枠を受ける構成したことを特徴とした。
これにより、少なくともグリル排気口部には保護蓋を設ける構成としたので、グリル排気口付近も含めた機器天板の強度が保たれ、見栄えのよい調理器とすることができる。つまり、保護枠は、受け板と分離しているため、保護枠の材質や表面処理等見栄えの良い工法が選択できる。また、保護枠の幅も細くできるため、外観上ガラスを最大限大きく見せることができ、外観上見栄えが良くなる。
また、グリル排気口周辺のみだけ保護蓋で構成したものに比べ、機器天板の後部領域を保護蓋とし、前方領域をガラスからなる上板として天板を構成したほうが、天板全体としての強度も保たれ、また、加工もしやすいという効果がある。
第2の発明は、上板の後部は、保護蓋前部で覆う構成としたことを特徴とした。
これにより、排気口カバーをガラスからなる上板に開口部を設けてその上に載置するような構成、また、排気口カバーの部分のみ、ガラス上板を凹状に切断する構成と比較して、強度を保つことが出来、加工面でのコストも安価に実現することが可能となる。
第3の発明は、保護枠は下側の枠に複数の開口穴を設け、受け板の下面には下側に複数の凸状リブを設け、前期開口穴と前記凸状リブとを嵌合して保持した構成とした。
これにより、保護枠の固定時のガタツキがなくなり、接着固定をする際なども、接着剤を塗布した後に保護枠の固定が確実となるので、安定した接着ができる。
なお、保護枠と上板、受け板、保護蓋の接触部分をシリコン等の接着剤で固定すると、接着剤により、固定も確実で輸送時の振動に対しても安全であるし、使用時の煮こぼれが生じても機器本体への侵入がなく、手入れのし易い調理器とすることができる。
以下、本発明の実施形態について図に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の調理器の要部断面図、図2は同調理器のガラス天板構成の要部断面図、図3は同調理器の正面図、図4(a)は同調理器の図3のA−A断面図、(b)は同調理器の図3のB−B断面図を示したものである。
図1において、調理器はキッチンカウンター1に設置されている。そして、ガラスを素材としたガラス上板2は、結晶化ガラスあるいは、強化ガラスを主に使用しており、単一または複数個の貫通穴2aが設けられ、ここからガスバーナなどの熱源7を臨ませている。ガラス上板2の下面には受け板3を配置してガラス上板2全体を受けてこれを保持するようにしている。そして上板2と受け板3を全周で包覆するよう金属製の保護枠4で固定されている。
受け板3は、ガラス天板2の貫通穴2aの端面2bの対応したフランジ3aを有する貫通穴3bを設けている。この受け板3のフランジ3a高さは、ガラス天板2の表面より低くし、その途中に穴3cを設けている。そして、受け板のフランジ3aには、リング状のカバー11を取付けて、ガラス天板の2の端面2bを覆っている。カバー11との取付けは、カバー11の突起11aをフランジ3の穴3aに嵌め合わせて固定している。鍋等の調理物6は、ゴトク8を介してガラス上板2上に載置されるものであり、ガスバーナ等の熱源7が、調理物8を加熱調理するものである。
図2で、保護枠4の上板2と受け板3の固定の詳細を説明する。保護枠4の上板側の枠端部4aは上板の上面側に曲折させており、ここにできた間隙に接着剤4bを埋め込み、上板2との固定をしている。受け板3の下側の、保護枠4との当接する場所の適所に凸状リブを設け、保護枠4の対応する場所に開口穴4cを空けて嵌合させるようにしている。そして、その嵌合部の表面で、キッチンカウンターとの当接面に緩衝材5を塗布してある。
図3は同調理器の正面図であるが、保護蓋9はグリルの排気口カバー10のある周辺で、調理器の天板の後部領域を覆うようにしている。つまり、ガラスからなる上板2の後部は2cを端面として、グリル排気口部周辺は保護蓋が天板の上面を構成するようにしてある。ここで、示すように、保護枠4の開口穴4cは、本実施の形態1では手前、左右、後部のそれぞれの辺に2ヶ所ずつ、計8ヶ所設けている。
図4(a)は図3のA−A断面、(b)はB−B断面の詳細を示している。保護蓋9の保護枠4側の端部は一段下がった段部9aを設け、ここで、保護枠4を受けている。そして、垂直下向きに曲折した端部9bが受け板3の上向きの端部とはめ合わせるような構成としている。また、排気口カバー10は、保護蓋9の1段下がった段部9aで受けるようにし、ガラスの上板2側、保護枠4は図に示すような構成としている。
上記した実施の形態1の調理器では、上板2全体を受け板3で保持し、上板2とその受け板3を全周で覆う保護枠4を設けているため、ガラスからなる上板の外周端面部の割れ、カケ等を保護することができる。
また、保護枠4の上板側の端部4aは上板2側に曲折して構成しているため、お手入れ時等にも金属製の端部に手が触れることなく安全である。また、保護枠の一部を曲折しているため、強度的に強く、変形しにくく、すなわち、ガラス天板との接触部の隙間もなくすことができる。また、曲折することで、間隙に接着剤4bを埋め込んであるので、接着剤4bが外にはみ出ずに、外観がよい。また、固定が確実になるので、輸送等で振動や落下の異常があった場合でもガラス天板が動かないため、ガラス天板のカケや割れ等を防ぐことができる。さらに、煮こぼれ等の侵入がなく手入れが容易となる。
また、保護枠4の開口穴4cと受け板3の凸状リブをはめ込むことにより、固定がより確実になり、接着剤の塗布後の安定接着が可能となる。
また、保護蓋9をグリル排気口周辺で、上板の後部を覆う構成としたので、排気口カバー10をガラスからなる上板2に開口部を設けてその上に載置するような構成、また、排気口カバーの部分のみ、ガラス上板を凹状に切断する構成と比較して、強度を保つことが出来、加工面でのコストも安価に実現することが可能となる。
なお、保護蓋9はガラス上板2を受ける受け板3と複数箇所ビス固定されており、保護蓋9で製品本体とを複数箇所ビス固定している。さらに、保護蓋9をビス固定することで、保護蓋9の浮き上がりもなく、ガラス上板2と保護蓋9の隙間が出ないよう構成される。従って、保護蓋9とガラス上板2の隙間にもシリコン等の接着剤4cを塗布し固定しており、鍋等からの煮こぼれの滴下による侵入を防止できるとともに、容易なお手入れ性を提供できる。
上記のように、本発明はガラスを天板とするはめ込み式調理器の天板構成で、保護枠を備えた構成としたので、他のシステムキッチンへのはめ込み部材へ適用することも可能である。
本発明の実施の形態1における調理器の要部構成を示す断面図 同調理器の天板部構成の要部断面図 同調理器の平面図 (a)同調理器の図3におけるA−A断面図(b)同調理器の図3におけるB−B断面図 従来の調理器の要部構成を示す断面図
符号の説明
2 上板
3 受け板
3a 凸状リブ
4 保護枠
4a 曲折部
4b 接着剤
4c 開口穴
7 熱源
9 保護蓋
10 グリル排気口カバー

Claims (3)

  1. ガラスからなる天板の上板と、前記上板の下面に配置し前記上板全体を受けてこれを保持する受け板とを有し、前記上板の手前端部、前記上板の左右の端部及び前記受け板の端部略全周をその断面を略コの字に成形した保護枠で包覆する構成とした機器天板と、グリルと、複数のコンロ熱源、前記機器天板の後部に設けた前記グリルの排気口部と、前記排気口部の周辺の後部領域覆う保護蓋とを備え、前記保護蓋の左右の端部と前記受け板の端部とを前記保護枠で包覆し、前記保護蓋の後部の端部で前記保護枠を受ける構成た調理器。
  2. 上板の後部は、保護蓋前部で覆う構成とした請求項1記載の調理器。
  3. 保護枠は下側の枠に複数の開口穴を設け、受け板の下面には下側に複数の凸状リブを設け、前記開口穴と前記凸状リブとを嵌合して保持した天板構成とした請求項1または2記載の調理器。
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