JP4808827B1 - ガラス容器の内面処理方法及びガラス容器 - Google Patents
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Abstract
ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、ポリシラザンを焼結する工程により、ガラス容器内面処理を行うことで、ポリシラザンが焼結時に発泡するのを防止でき、ガラス容器内面からのアルカリ溶出量を減少させることができる。
【選択図】図5
Description
前記のブルーム処理とフロンガス処理の併用は、亜硫酸ガスの使用量を著しく少なくすることができるが、ブルーム処理単独に比べて脱アルカリ効果は同等か僅かに向上する程度で、アルカリ溶出の抑制効果は不十分であった。
しかし、ガラス容器の内面にポリシラザンを塗布した場合、塗布被膜の膜厚が均一にならず、塗布被膜が厚くなっている膜厚部が生じ、加熱したときにその膜厚部が発泡してしまい、実用化されていない。
また、ポリシラザンを塗布後、図2に示すように、倒立状態にすると、底部中央にポリシラザンが垂れ下がり、このままポリシラザンが乾燥すると、図3のように、底部中央に厚肉部4が形成され、焼結時にこの厚肉部4が発泡してしまう。
本発明は、ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法である。
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程は、常温で行うことが望ましい。この工程の後、ガラス容器口部内面にポリシラザンが厚く被覆することがあるが、そのときは布などで拭き取ればよい。この常温乾燥の後、高温乾燥(100〜180℃程度で5〜15分程度)することが望ましい。高温乾燥することで乾燥時間を短縮できる。
−(SiH2NH)−
を基本ユニットとする、有機溶剤に可溶な無機ポリマーで、図4の上段にその分子構造の一例を示す。これを空気中で焼結すると、
−(SiH2NH)− + 2H2O → SiO2 + NH3 +2H2
の反応により、図4の下段に示す二酸化ケイ素被膜が形成されると考えられる。
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態にすると、容器内部の余剰のポリシラザン溶液が容器口部から滴下する。この滴下は15分程度続くので、容器をこの状態で保持する時間は15分以上、好ましくは20分以上とする。
この場合、ガラス容器の口部内面5にポリシラザン層の肉厚部が発生することがあるが、そのときは、容器口部を布などで拭いてポリシラザン層を薄くすることができる。容器の口部内面を拭き取る作業は容易である。
また本発明は、ガラス容器内部を水、酸溶液又は有機溶剤で洗浄する工程と、ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法である。
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程は、常温で行うことが望ましい。この工程の後、ガラス容器口部内面にポリシラザンが厚く被覆することがあるが、そのときは布などで拭き取ればよい。この常温乾燥の後、高温乾燥(100〜180℃程度で5〜15分程度)することが望ましい。高温乾燥することで乾燥時間を短縮できる。
ガラス容器内面にポリシラザン処理のみを行っても、アルカリ溶出抑制効果は乏しい。この理由としてポリシラザン被膜が緻密な被膜になる前に母材の表面に多量に存在するアルカリが被膜形成時のポリシラザン被膜内に拡散することと、母材表面に高濃度のアルカリが存在することで形成されたシリカ系被膜内にも拡散量が増大して結果としてアルカリが溶出すると考えられる。
水などによる洗浄工程を行った場合、母材表面のアルカリが減少しているので、被膜形成時のポリシラザン被膜内にアルカリが拡散することもなくなり、形成されたシリカ系被膜内にも拡散量が減少して結果としてアルカリ溶出が抑制される。
同図において、正立又は倒立状態のガラス容器1の内部に給水管2を差し込み、その先端部から水を勢いよく噴出する。水は矢印に示すような水流となり、容器口部から排出する間に容器内面を洗浄する。
容器内に供給する洗浄水(好ましくは純水)の量は、容器の容量の2倍以上とすることが望ましい。洗浄によって洗浄水に溶出したアルカリが容器内面に残留するのを防ぐためである。
純水は蒸留水、イオン交換水、超ろ過水(逆浸透膜ろ過水)または、これらの方法を組み合わせて作られた水である。
酸溶液としては、塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、ホウ酸、フッ酸、ヨウ素酸、炭酸などが挙げられる。
酸溶液の濃度は0.5〜2mol%程度が適当である。
洗浄酸溶液の量は少量でよく、容器内面全体が酸溶液に接触する量であればよい。
酸溶液で洗浄した後、ガラス容器内部を純水で洗浄する。その場合の純水の量は容器の容量の2倍以上とすることが望ましい。
極性基としては水酸基、カルボキシル基、ケトン基などが挙げられる。
水酸基(OH基)を有するものとしてはアルコール類が該当し、メタノール、エタノール、プロパノール、フェノール、グリセリン、エチレングリコール、ラウリルアルコールなどが挙げられる。カルボキシル基を有するものとしては、有機酸が該当し、蟻酸、酢酸、プロピオン酸、安息香酸、酒石酸、シュウ酸、オレイン酸、ステアリン酸などが挙げられる。ケトン基を有するものとしてはアセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンシクロヘキサノンなど挙げられる。
有機溶剤で洗浄した後、ガラス容器内部を純水で洗浄する。その場合の純水の量は容器の容量の2倍以上とすることが望ましい。
また本発明は、前記焼結する工程における焼結温度が300〜600℃で、焼結時間が10分以上である請求項1又は2に記載のガラス容器の内面処理方法である。
焼結温度が300℃未満であると、ポリシラザンの緻密な二酸化ケイ素被膜が形成できないおそれがあり、600℃を越えて焼結すると、ガラス容器は変形が大きく、製品としての価値がなくなる。より好ましい焼結温度は400〜500℃である。
焼結時間が10分に満たないと、ポリシラザンの緻密な二酸化ケイ素被膜が形成できないおそれがある。焼結時間の上限に特に制限はないが、エネルギーの損失になる。
最も好ましい焼結時間は30分〜3時間である。
また本発明は、加熱下においてガラス容器内面に亜硫酸ガス、無水硫酸ガス、塩素ガス又はフロンガスの1種又は2種以上を作用させる工程と、ガラス容器を徐冷する工程と、ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法である。
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程は、常温で行うことが望ましい。この工程の後、ガラス容器口部内面にポリシラザンが厚く被覆することがあるが、そのときは布などで拭き取ればよい。この常温乾燥の後、高温乾燥(100〜180℃程度で5〜15分程度)することが望ましい。高温乾燥することで乾燥時間を短縮できる。
また本発明は、前記ガラス容器内面に亜硫酸ガス、無水硫酸ガス、塩素ガス又はフロンガスの1種又は2種以上を作用させる工程におけるガラス容器の平均温度が500〜700℃である請求項4に記載のガラス容器の内面処理方法である。
また本発明は、前記焼結する工程における焼結温度が300〜600℃で、焼結時間が10分以上である請求項4又は5に記載のガラス容器の内面処理方法である。
ガラス容器内面にポリシラザン処理のみを行っても、アルカリ溶出抑制効果は乏しい。
亜硫酸ガスなどの処理が施されている場合、母材表面のアルカリが減少しているので、被膜形成時のポリシラザン被膜内にアルカリが拡散することもなくなり、母材表面にアルカリがほとんど存在しないので、形成されたシリカ系被膜内にも拡散量が減少して結果としてアルカリ溶出が抑制される。
亜硫酸ガスなどを作用させるときのガラス平均温度は500〜700℃が適当で、500℃未満では反応が起こりにくく、700℃を越えるとガラスの変形や表面の荒れなどの悪影響が発生するおそれがある。
この作業は、従来のブルーム処理、フロンガス処理、又はブルーム処理とフロンガス処理の併用処理と同様に行えばよく、例えば、ガラス容器製造ラインにおける成形直後のまだ熱いガラスびんに対し、徐冷炉の上流側で行うことができる。
また本発明は、前記請求項1〜6のいずれかに記載した内面処理を施したことを特徴とするガラス容器である。
また、洗浄処理又は亜硫酸ガス等による処理とポリシラザン被膜を組み合わせることで、ガラス容器内面からのアルカリ溶出量が従来よりも格段に減少するので、ガラス容器に収納した薬品などの内容物に混入するするアルカリ量を抑制し、内容物の品質を向上できる。
〔水道水による洗浄〕
ガラス容器内部に水道水を満たし、廃棄すること(以下、この作業を「濯ぐ」という)を3回繰り返した。
〔蒸留水による洗浄〕
次に、ガラス容器内部を蒸留水により3回濯いだ。
〔乾燥〕
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、80℃で30分間乾燥させた。
〔ポリシラザンコーティング〕
室温のガラス容器に、キシレン(関東化学社製GRキシレン)で希釈された1wt%含有ポリシラザン(AZエレクトロニクスマテリアルズ社製ポリシラザンNN)溶液を3ml入れ、容器内にくまなくコーティングした後余剰のコーティング液は排出した。
その後、ガラス容器を60°傾けた倒立状態で、5分間毎に90°ずつ間欠的に回転させながら20分間常温乾燥させた。ガラス容器口部からの余剰のコーティング液の液だれは15分後に無くなった。
〔高温乾燥〕
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、80℃で30分間高温乾燥させた。
なお、この乾燥工程はこれに限らず、容器の姿勢は正立状態でもよいし、乾燥方法は自然乾燥でもよい。
〔焼結〕
その後、焼結温度500℃、焼結時間3時間でポリシラザンを焼結した。
焼結完了後、ガラス容器を徐冷した。コーティング被膜の発泡は全くなかった。
〔温水による洗浄〕
ガラス容器内部を60℃の温水(イオン交換水)で1回濯いだ。
〔水道水による洗浄〕
その後、ガラス容器内部を水道水で3回濯いだ。
〔蒸留水による洗浄〕
次に、ガラス容器内部を蒸留水により3回濯いだ。
〔乾燥〕
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、80℃で30分間乾燥させた。
なお、この乾燥工程はこれに限らず、容器の姿勢は正立状態でもよいし、乾燥方法は自然乾燥でもよい。
〔ポリシラザン処理〕
その後、前記実施例1と同様にポリシラザンの塗布、乾燥、焼結、徐冷を行った。コーティング被膜の発泡は全くなかった。
〔希塩酸溶液による洗浄〕
ガラス容器内部を1mol%の希塩酸溶液で1回濯いだ。
〔水道水による洗浄〕
その後、ガラス容器内部を水道水で3回濯いだ。
〔蒸留水による洗浄〕
次に、ガラス容器内部を蒸留水により3回濯いだ。
〔乾燥〕
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、80℃で30分間乾燥させた。
なお、この乾燥工程はこれに限らず、容器の姿勢は正立状態でもよいし、乾燥方法は自然乾燥でもよい。
〔ポリシラザン処理〕
その後、前記実施例1と同様にポリシラザンの塗布、乾燥、焼結、徐冷を行った。コーティング被膜の発泡は全くなかった。
日本薬局方注射剤用ガラス容器のアルカリ溶出第2法(121℃×1h)に準じて行った。
Naの原子吸光分析により行った。
洗浄工程を行わないでポリシラザン処理のみを行った実施例4に対して、実施例1〜3はいずれも著しくアルカリ溶出量が少なくなっている。
実施例の中では、実施例2が最もアルカリ溶出量が少なく、次いで実施例3、実施例1、実施例4の順になっている。
ガラス容器内部に硫酸アンモニウムを投入し、ガラス550℃に加熱して、これにより発生した亜硫酸ガスにより亜硫酸ガス処理を行った。
その後、温度が室温付近になるまで徐冷したガラス容器に、溶剤のキシレン(関東化学社製GRキシレン)で希釈された1wt%含有ポリシラザン(AZエレクトロニクスマテリアルズ社製ポリシラザンNN)溶液を3ml入れ、容器内にくまなくコーティングした後余剰のコーティング液は排出した。
その後、ガラス容器を60°傾けた倒立状態で、5分間毎に90°ずつ間欠回転させながら20分間常温乾燥させた。ガラス容器口部からの余剰のコーティング液の液だれは15分後に無くなった。
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、150℃で10分間乾燥させた。
なお、乾燥はこれに限らず、容器の姿勢は正立状態でもよいし、乾燥方法は自然乾燥でもよい。
前記のポリシラザンコーティングと高温乾燥工程を各1回行ったもの、及び3回、5回、7回繰り返し行ったものを用意した。
その後、ポリシラザンを焼結した。
焼結温度は400℃と500℃で行った。
焼結時間は30分と3時間とした。
焼結完了後、ガラス容器を徐冷した。コーティング被膜の発泡は全くなかった。
室温のガラス容器に、キシレン(関東化学社製GRキシレン)で希釈された1wt%含有ポリシラザン(AZエレクトロニクスマテリアルズ社製ポリシラザンNN)溶液を3ml入れ、容器内にくまなくコーティングした後余剰のコーティング液は排出した。
その後、ガラス容器を60°傾けた倒立状態で、5分間毎に90°ずつ間欠回転させながら20分間常温乾燥させた。ガラス容器口部からの余剰のコーティング液の液だれは15分後に無くなった。
その後、乾燥炉内でガラス容器を倒立状態にし、150℃で10分間乾燥させた。
なお、乾燥はこれに限らず、容器の姿勢は正立状態でもよいし、乾燥方法は自然乾燥でもよい。
前記のポリシラザンコーティングと乾燥工程を各1回行ったもの、及び3回、5回、7回繰り返し行ったものを用意した。
その後、ポリシラザンを焼結した。
焼結温度は500℃で行った。
焼結時間は3時間とした。
焼結完了後、ガラス容器を徐冷した。コーティング被膜の発泡は全くなかった。
実施例5と同じ内容量100mlのガラス容器内部に硫酸アンモニウムを投入し、ガラス550℃に加熱して、これにより発生した亜硫酸ガスにより亜硫酸ガス処理を行い、ポリシラザン処理を行わないものを比較例とした。
日本薬局方注射剤用ガラス容器のアルカリ溶出第2法(121℃×1h)に準じて行った。
なお、溶出時間を5hに延ばした試験も行った。
(1)アルカリ溶出量
Naの溶出量を、原子吸光分析により行った。
(2)SiO2溶出量
SiO2溶出量は、JIS R3101「ソーダ石灰ガラスの分析」の6.ニ酸化ケイ素の定量方法の6.2.4操作(7)からのモリブデン酸青の発色を用いて測定した。
同図において、四角点は実施例5で、各点は焼結温度400℃と500℃(共に焼結時間3時間)の試験体各1個の平均である。なお、焼結温度400℃と500℃のものに殆ど差異は認められなかった。
三角点は実施例6(ポリシラザン処理のみ)で、各点は試験体2個の平均である。
丸点は比較例(亜硫酸ガス処理のみ)で、試験体2個の平均である。
比較例(亜硫酸ガス処理のみ)は、実施例5の約7.5倍のアルカリ溶出量となっている。
実施例5は塗布回数によるアルカリ溶出量の変化は殆どなく、塗布回数は1回で十分である。
同図において、四角点は焼結温度500℃、焼結時間3時間の実施例5で、各点は試験体2個の平均である。
三角点は焼結温度500℃、焼結時間30分の実施例5で、各点は試験体2個の平均である。
丸点は比較例(亜硫酸ガス処理のみ)で、試験体2個の平均である。
同図において、四角点は焼結温度500℃、焼結時間3時間の実施例5、各点は試験体2個の平均である。
三角点は焼結温度500℃、焼結時間30分の実施例5で、各点は試験体2個の平均である。
丸点は比較例(亜硫酸ガス処理のみ)で、試験体2個の平均である。
このように、本発明はSiO2の溶出抑制効果にも優れるものである。
2 給水管
3 ポリシラザン
4 肉厚部
5 口部内面
Claims (7)
- ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、
ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法。 - ガラス容器内部を水、酸溶液又は有機溶剤で洗浄する工程と、
ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、
ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法。 - 前記焼結する工程における焼結温度が300〜600℃で、焼結時間が10分以上である請求項1又は2に記載のガラス容器の内面処理方法。
- 加熱下においてガラス容器内面に亜硫酸ガス、無水硫酸ガス、塩素ガス又はフロンガスの1種又は2種以上を作用させる工程と、
ガラス容器を徐冷する工程と、
ガラス容器内面にポリシラザン溶液を塗布する工程と、
ガラス容器を50〜70°傾けた倒立状態で回転させながらポリシラザンを乾燥させる工程と、
ポリシラザンを焼結する工程を有することを特徴とするガラス容器の内面処理方法。 - 前記ガラス容器内面に亜硫酸ガス、無水硫酸ガス、塩素ガス又はフロンガスの1種又は2種以上を作用させる工程におけるガラス容器の平均温度が500〜700℃である請求項4に記載のガラス容器の内面処理方法。
- 前記焼結する工程における焼結温度が300〜600℃で、焼結時間が10分以上である請求項4又は5に記載のガラス容器の内面処理方法。
- 前記請求項1〜6のいずれかに記載した内面処理を施したことを特徴とするガラス容器。
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