JP4807077B2 - アルコール濃度測定方法、アルコール濃度測定装置、および当該装置を含む燃料電池システム - Google Patents

アルコール濃度測定方法、アルコール濃度測定装置、および当該装置を含む燃料電池システム Download PDF

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Description

本発明は、アルコール濃度測定方法、アルコール濃度測定装置および当該装置を含む燃料電池システムに関する。
燃料電池は、燃料極および酸化剤極と、これらの間に設けられた電解質から構成され、燃料極には燃料が、酸化剤極には酸化剤が供給されて電気化学反応により発電する。燃料としては、一般的には水素が用いられるが、近年、安価で取り扱いの容易なメタノール等のアルコールを燃料として直接利用する直接型の燃料電池の開発も盛んに行われている。
燃料として水素を用いた場合、燃料極での反応は以下の式(1)のようになる。
3H→6H+6e (1)
燃料としてメタノールを用いた場合、燃料極での反応は以下の式(2)のようになる。
CHOH+HO→6H+CO+6e (2)
また、いずれの場合も、酸化剤極での反応は以下の式(3)のようになる。
3/2O+6H+6e→3HO (3)
特に、直接型の燃料電池では、アルコール水溶液から水素イオンを得ることができるので、改質器等が不要になり、小型化および軽量化を図ることができる。また、液体のアルコール水溶液を燃料とするため、エネルギー密度が非常に高いという特徴がある。
しかし、直接型の燃料電池では、発電状況により、燃料中のアルコール濃度が変化してしまう。燃料電池の電力を安定的に保つためには、燃料中のアルコール濃度を適正な範囲に保つ必要がある。そのため、燃料電池システムには、燃料中のアルコール濃度を検出する装置が要求される。
たとえば、特許文献1には、液体中のアルコール濃度を測定するセンサが開示されている。このセンサは、電極の間にポリチオフェン系の導電性ポリマー被覆が設けられ、アルコール濃度に応じて抵抗が変化するように構成されている。
また、特許文献2および3には、電解質膜を挟持したアノードとカソードを含む(特許文献2の図15、特許文献3の図6参照)、燃料電池様のセルを用いて液体中のメタノール濃度を測定するセンサが開示されている。このセルにおいて、アノードしてはPt−Ru、カソードとしてはPt等の触媒電極が用いられる。このように構成されたセルのアノード−カソード間に定電圧を印加することにより、アノードにおいてメタノールが二酸化炭素に変換され、カソードにおいてプロトンが水素に変換される反応が起こり、アノード−カソード間に電流が流れる。この電流値を測定することにより、液体中のメタノール濃度が測定される。
特開平6−265503号公報 米国特許6254748号 米国特許6306285号
しかし、上記特許文献1に示された構成のセンサは、たとえばヘキサンやガソリン等の良溶媒中に置かれた場合とメタノールや水などの貧溶媒中に置かれた場合とで側鎖のコンフォメーションが異なることを利用して液体中のアルコール濃度を検出している。そのため、貧溶媒であるアルコール水溶液中のアルコール濃度を精度よく検出するのは困難である。
また、上記特許文献2および特許文献3に開示された構成のセンサの場合、メタノール濃度測定用に燃料電池様のセルを準備する必要があり、アノードおよびカソードとして高価なPt等の触媒金属を利用する必要がある。また、カソードにおいて水素ガスが発生するため、水素ガスを除去する必要もある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、本発明の目的は、簡易な構造でアルコール濃度を検出することが可能なアルコール濃度測定装置および当該装置を含む燃料電池システム、およびアルコール濃度測定方法を提供することにある。
本発明によれば、アルコールを含む液体燃料を利用する燃料電池システムであって、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜に配された燃料極および酸化剤極とを含む燃料電池本体と、液体燃料を含む容器と、プロトン伝導性を有し、容器内または容器の壁部に設けられた高分子膜と、液体燃料を高分子膜に含浸させたときの高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づき、容器中の液体燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、を含むことを特徴とする燃料電池システムが適用される。
ここで、燃料電池本体は、燃料極に液体燃料を直接供給する直接型のものであってもよく、また液体燃料を改質して燃料として水素を利用するものであってもいずれでもよい。液体燃料を含む容器は、燃料電池本体の燃料極に設けられた燃料極タンク、燃料極タンクに供給する燃料を収容するバッファタンク、カートリッジ、またはこれらを結ぶ配管を含み、高分子膜が液体燃料を含浸可能であれば、どのような構成とすることもできる。
高分子膜は、容器中の液体燃料を含浸するように構成され、液体燃料のアルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する材料により構成することができる。高分子膜としては、プロトン酸基を含む材料を用いることができる。
本発明の燃料電池システムによれば、簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。本発明の燃料電池システムによれば、高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づき液体燃料のアルコール濃度を検出するので、貧溶媒であるアルコール水溶液中においても、アルコール濃度を精度よく検出することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、濃度検出部は、高分子膜に配設された一対の電極端子と、電極端子間の抵抗値を測定する抵抗測定部と、抵抗測定部が測定した抵抗値に基づき液体燃料のアルコール濃度を算出する濃度算出部と、を含むことができる。
ここで、高分子膜は、アルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する材料により構成されるので、電極端子間に高分子膜を介して電流を流した場合、液体燃料のアルコール濃度に応じて電極端子間の抵抗値が変化する。濃度検出部は、電極端子間の抵抗値とアルコール濃度との対応関係を示す参照データを保持することができ、濃度算出部は、参照データに基づき、液体燃料のアルコール濃度を算出することができる。
ここで、濃度検出部は三以上の電極端子を含むこともでき、たとえば四つの電極端子を含むこともできる。この場合、一方の一対の電極端子を電流測定用とすることができ、他方の一対の電極端子を電圧測定用とすることができる。電極端子は、高分子膜表面に設けることもできるが、高分子膜中に設けてもよい。また、電極端子は、液体燃料中に設けることもできるが、液体燃料に直接接しない構成とすることもできる。電極端子を液体燃料に直接接しない構成とすることにより、電極端子が液体燃料により腐食等されるのを防ぐことができる。これにより、電極端子を安定に保つことができる。電極端子は、導電性を有するものであれば、どのような材料により構成することもできる。電極端子は、たとえば、金、銀、白金、アルミニウム、ステンレス等により構成することができる。
本発明によれば、上記特許文献2および特許文献3に開示された構成のセンサのように触媒電極を用いる必要がないため、簡易な工程で濃度検出部を製造することができる。また、濃度検出部において、触媒金属を用いる必要がないため、燃料電池システムを安価に製造することができる。さらに、上記特許文献2および特許文献3に開示された構成のセンサにおいては、電極反応の出力に基づき液体燃料のアルコール濃度を検出しているが、本発明の燃料電池システムにおいては、高分子膜を流れる電流の抵抗値を測定するだけなので、酸化剤極において水素ガスも発生せず、構成を簡便にすることができる。さらに、上記特許文献2および特許文献3においては、電極反応の出力に基づき液体燃料のアルコール濃度を検出しているため、触媒電極が劣化することにより電極反応の出力が変動してアルコール濃度を正確に測定できない可能性もある。本発明の燃料電池システムにおいては、触媒反応を利用しないため、このような触媒の劣化による問題も生じない。
本発明の燃料電池システムにおいて、濃度検出部において、電極端子は、容器外部に設けることができる。また、濃度検出部は、電極端子を覆う疎水性膜を有することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、固体高分子電解質膜の一部を上記高分子膜として利用することができる。この場合、固体電解質膜において、触媒層が設けられていない領域に電極端子を設けることができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料とはアルコール濃度が異なる液体燃料を収容する異濃度燃料収容部と、異濃度燃料収容部から容器に液体燃料を供給する供給部と、濃度検出部が検出した容器中の液体燃料のアルコール濃度に応じて、供給部が供給する液体燃料の供給量を調整する制御部と、をさらに含むことができる。異濃度燃料収容部に含まれる液体燃料は、容器中の液体燃料よりも濃度が高くても低くてもどちらでもよい。本発明の燃料電池システムは、複数の異濃度燃料収容部を含むことができる。また、異濃度燃料収容部は、アルコールを含まない水を含むこともできる。この場合、液体燃料を燃料電池本体に供給した後に燃料極で生じる水を異濃度燃料収容部に回収し、循環させる構成とすることもできる。本発明の燃料電池システムによれば、容器中の液体燃料の濃度変化を検出して、アルコール濃度が適切な液体燃料を燃料電池本体に供給することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、容器は、燃料電池本体に取り外し可能に構成されたカートリッジに設けることができる。
本発明の燃料電池システムは、燃料注入口を有し、燃料極に液体燃料を供給する燃料極タンクと、燃料極タンクの燃料注入口と嵌合する嵌合部を有し、燃料極タンクに取り外し可能に構成されたカートリッジと、をさらに含むことができ、容器は、カートリッジに設けることができる。
本発明の燃料電池システムは、燃料注入口を有し、燃料電池本体に液体燃料を供給する燃料極タンクをさらに含むことができ、容器は、燃料極タンクの燃料注入口と嵌合する嵌合部と、供給部と接続する第一の接続部を有し、燃料極タンクおよび供給部に取り外し可能に構成されてよく、異濃度燃料収容部は、供給部と接続する第二の接続部を有し、供給部に取り外し可能に構成されてよい。容器および異濃度燃料収容部は、カートリッジに設けることができる。容器および異濃度燃料収容部は、1つのカートリッジ内に一体に形成することができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料の温度を測定する温度センサをさらに含むことができ、濃度検出部は、温度センサが測定した温度に応じて容器中の液体燃料のアルコール濃度を補正することができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料のpHを測定するpH測定部をさらに含むことができ、濃度検出部は、pH測定部が測定したpHに応じて容器中の液体燃料のアルコール濃度を補正することができる。
本発明の燃料電池システムは、警告を提示する警告提示部と、濃度検出部が検出した容器中の液体燃料のアルコール濃度が所定の範囲外になった場合に、警告提示部に警告の提示を指示する制御部と、をさらに含むことができる。制御部は、たとえば、容器中の液体燃料のアルコール濃度が所定値以下になった場合に警告提示部に警告の提示を指示することができる。このようにすれば、本発明の燃料電池システムが組み込まれた電子機器を使用中のユーザに容器中の液体燃料の燃料切れを知らせることができる。
本発明の燃料電池システムは、温度またはpHに対するプロトン伝導度が異なる複数の高分子膜を含むことができ、濃度検出部は、複数の高分子膜それぞれのプロトン伝導度の変化に基づき、容器中の液体燃料の温度又はpHを考慮して、液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
本発明によれば、アルコール濃度の測定装置であって、プロトン伝導性を有し、アルコールを含む液体を含浸した際に当該液体中のアルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する高分子膜と、高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づき、液体中のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、を含むことを特徴とするアルコール濃度測定装置が提供される。
本発明のアルコール濃度測定装置において、濃度検出部は、高分子膜に配設された一対の電極端子と、電極端子間の抵抗値を測定する抵抗測定部と、抵抗測定部が測定した抵抗値を液体中のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことができる。
本発明によれば、アルコール濃度の測定方法であって、測定対象のアルコールを含む液体をプロトン伝導性を有する高分子膜に含浸させる工程と、高分子膜のプロトン伝導度の変化を検出する工程と、プロトン伝導度の変化に基づき、液体中のアルコール濃度を検出する工程と、を含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法が提供される。
本発明のアルコール濃度測定装置において、プロトン伝導度の変化を検出する工程は、高分子膜に配設された一対の電極端子間の抵抗値を測定する工程を含むことができ、アルコールの濃度を検出する工程は、抵抗値に基づき液体のアルコール濃度を算出する工程を含むことができる。
本発明のアルコール濃度測定方法は、高分子膜のプロトン伝導度の変化を検出する工程の前に、液体を二酸化炭素ガスで飽和させる工程をさらに含むことができる。
本発明によれば、燃料電池本体と、第一の電極端子および第二の電極端子と、第一の電極端子および第二の電極端子間に電圧を印加する電圧印加手段と、を含む燃料電池システムに取り外し可能に構成され、燃料電池本体に供給する液体燃料を収容する燃料収容容器であって、プロトン伝導性を有する高分子膜と、高分子膜に配設され、第一の電極端子および第二の電極端子とそれぞれ電気的に接続される第三の電極端子および第四の電極端子と、を含むことを特徴とする燃料収容容器が提供される。
本発明によれば、アルコールを含む液体燃料を利用する燃料電池システムであって、固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜に配された燃料極および酸化剤極とを含む燃料電池本体と、液体燃料を含む容器と、容器または容器の壁部に設けられ、液体燃料を含浸して液体燃料中のアルコールの濃度に応じて寸法変化する高分子膜と、高分子膜の寸法変化の度合いを検出し、その寸法変化の度合いに基づき容器中の液体燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、を含むことを特徴とする燃料電池システムが提供される。
ここで、燃料電池本体は、燃料極に液体燃料を直接供給する直接型のものであってもよく、また液体燃料を改質して燃料として水素を利用するものであってもいずれでもよい。液体燃料を含む容器は、燃料電池本体の燃料極に設けられた燃料極タンク、燃料極タンクに供給する燃料を収容するバッファタンク、カートリッジ、またはこれらを結ぶ配管を含み、高分子膜が液体燃料を含浸可能であれば、どのような構成とすることもできる。
高分子膜は、容器中の液体燃料を含浸するように構成され、液体燃料のアルコール濃度や水の濃度に応じて寸法が変化する材料により構成することができる。高分子膜は、液体燃料のアルコール濃度や水の濃度に応じて膨張や収縮等して寸法が変化する材料により構成することができる。
本発明の燃料電池システムによれば、簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。また、本発明の燃料電池システムによれば、高分子膜の液体燃料中での寸法変化に基づき液体燃料のアルコール濃度を検出するので、貧溶媒であるアルコール水溶液中においても、アルコール濃度を精度よく検出することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、濃度検出部は、高分子膜に配設されたストレインゲージと、ストレインゲージの抵抗変化を検出する抵抗測定部と、抵抗測定部が測定した抵抗の変化を液体燃料のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、高分子膜は、プロトン酸基を含むことができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、固体高分子電解質膜の一部を高分子膜として利用することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、濃度検出部は、高分子膜を挟んで構成されたコンデンサと、コンデンサの電気容量を測定する電気容量測定部と、電気容量測定部が測定した電気容量の変化に基づき高分子膜の寸法変化を検出し、当該寸法変化の度合いを液体燃料のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことができる。この場合、高分子膜としては、絶縁性の材料を用いることができる。このような材料として、たとえば燃料電池本体の固体電解質膜として用いられるスルホン酸基を有する高分子膜に電子線、UV、X線を照射したり、塩に浸したりして絶縁性としたものを用いることができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、濃度検出部は、高分子膜に配設された水晶振動子と、当該水晶振動子の共振周波数の変化を検出する共振周波数特性測定部と、共振周波数特性測定部が測定した共振周波数特性に基づき、液体燃料のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、高分子膜は、架橋されたものを用いることができる。これにより、液体燃料のアルコール濃度が変化して高分子膜が膨張・収縮を繰り返して寸法変化した場合であっても、材料の劣化を低減することができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料とはアルコール濃度が異なる液体燃料を収容する異濃度燃料収容部と、異濃度燃料収容部から容器に液体燃料を供給する供給部と、濃度検出部が検出した容器中の液体燃料のアルコール濃度に応じて、供給部が供給する液体燃料の供給量を調整する制御部と、をさらに含むことができる。異濃度燃料収容部に含まれる液体燃料は、容器中の液体燃料よりも濃度が高くても低くてもどちらでもよい。本発明の燃料電池システムは、複数の異濃度燃料収容部を含むことができる。また、異濃度燃料収容部は、アルコールを含まない水を含むこともできる。この場合、液体燃料を燃料電池本体に供給した後に燃料極で生じる水を異濃度燃料収容部に回収し、循環させる構成とすることもできる。本発明の燃料電池システムによれば、容器中の液体燃料の濃度変化を検出して、アルコール濃度が適切な液体燃料を燃料電池本体に供給することができる。
本発明の燃料電池システムにおいて、容器は、燃料電池本体に取り外し可能に構成されたカートリッジに設けることができる。
本発明の燃料電池システムは、燃料注入口を有し、燃料極に液体燃料を供給する燃料極タンクと、燃料極タンクの燃料注入口と嵌合する嵌合部を有し、燃料極タンクに取り外し可能に構成されたカートリッジと、をさらに含むことができ、容器は、カートリッジに設けることができる。
本発明の燃料電池システムは、燃料注入口を有し、燃料電池本体に液体燃料を供給する燃料極タンクをさらに含むことができ、容器は、燃料極タンクの燃料注入口と嵌合する嵌合部と、供給部と接続する第一の接続部を有し、燃料極タンクおよび供給部に取り外し可能に構成されてよく、異濃度燃料収容部は、供給部と接続する第二の接続部を有し、供給部に取り外し可能に構成されてよい。容器および異濃度燃料収容部は、カートリッジに設けることができる。容器および異濃度燃料収容部は、1つのカートリッジ内に一体に形成することができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料の温度を測定する温度センサをさらに含むことができ、濃度検出部は、温度センサが測定した温度に応じて容器中の液体燃料のアルコール濃度を補正することができる。
本発明の燃料電池システムは、容器中の液体燃料のpHを測定するpH測定部をさらに含むことができ、濃度検出部は、pH測定部が測定したpHに応じて容器中の液体燃料のアルコール濃度を補正することができる。
本発明の燃料電池システムは、警告を提示する警告提示部と、濃度検出部が検出した容器中の液体燃料のアルコール濃度が所定の範囲外になった場合に、警告提示部に警告の提示を指示する制御部と、をさらに含むことができる。制御部は、たとえば、容器中の液体燃料のアルコール濃度が所定値以下になった場合に警告提示部に警告の提示を指示することができる。このようにすれば、本発明の燃料電池システムが組み込まれた電子機器を使用中のユーザに容器中の液体燃料の燃料切れを知らせることができる。
本発明の燃料電池システムは、温度またはpHに対する寸法変化の度合いが異なる複数の高分子膜を含むことができ、濃度検出部は、複数の高分子膜それぞれの寸法変化の度合いに基づき、容器中の液体燃料の温度又はpHを考慮して、液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
本発明によれば、アルコール濃度の測定装置であって、アルコールを含む液体を含浸した際に、当該液体中のアルコール濃度に応じて寸法変化する高分子膜と、高分子膜の寸法変化の度合いを検出し、その寸法変化の度合いに基づき液体のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、を含むことを特徴とするアルコール濃度測定装置が提供される。
本発明のアルコール濃度測定装置において、濃度検出部は、高分子膜に配設されたストレインゲージと、ストレインゲージの抵抗変化を検出する抵抗測定部と、抵抗測定部が測定した抵抗の変化を液体燃料のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことができる。
本発明によれば、アルコール濃度の測定方法であって、測定対象のアルコールを含む液体を当該液体を含浸することにより寸法変化する高分子膜に含浸させる工程と、高分子膜の寸法変化を検出する工程と、高分子膜の寸法変化の度合いに基づき、液体中のアルコール濃度を検出する工程と、を含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法が提供される。
本発明のアルコール濃度測定方法において、寸法変化を検出する工程は、高分子膜に配設されたストレインゲージの抵抗変化を測定する工程を含むことができ、アルコール濃度を検出する工程は、抵抗変化を測定する工程において測定された抵抗の変化を液体中のアルコール濃度に変換する工程を含むことができる。
本発明のアルコール濃度測定方法において、寸法変化を検出する工程は、高分子膜を挟んで構成されたコンデンサの電気容量を測定する工程を含むことができ、アルコール濃度を検出する工程は、電気容量を測定する工程において測定された電気容量の変化に基づき高分子膜の寸法変化を検出する工程と、当該寸法変化の度合いを液体燃料のアルコール濃度に変換する工程とを含むことができる。
本発明のアルコール濃度測定方法において、寸法変化を検出する工程は、高分子膜に配設された水晶振動子の共振周波数の変化を測定する工程を含むことができ、アルコール濃度を検出する工程は、共振周波数の変化を測定する工程において測定された共振周波数の変化に基づき高分子膜の寸法変化を検出する工程と、当該寸法変化の度合いを液体燃料のアルコール濃度に変換する工程とを含むことができる。
本発明によれば、燃料電池本体と、第一の電極端子および第二の電極端子と、第一の電極端子および第二の電極端子間に電圧を印加する電圧印加手段と、を含む燃料電池システムに取り外し可能に構成され、燃料電池本体に供給する液体燃料を収容する燃料収容容器であって、アルコールを含む液体を含浸することにより寸法変化する高分子膜と、高分子膜に配設されたストレインゲージと、第一の電極端子および第二の電極端子とそれぞれ電気的に接続され、ストレインゲージの抵抗変化を取り出す第三の電極端子および第四の電極端子と、を含むことを特徴とする燃料収容容器が提供される。
なお、以上の構成要素の任意の組み合わせや、本発明の構成要素や表現を方法、装置、システムの間で相互に置換したものもまた、本発明の態様として有効である。
本発明によれば、簡易な構造でアルコール濃度を検出することが可能なアルコール濃度測定装置および当該装置を含む燃料電池システム、ならびにアルコール濃度測定方法が提供される。
上述した目的、およびその他の目的、特徴及び利点は、以下に述べる好適な実施の形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
[図1]本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。
[図2]センサを詳細に示す図である。
[図3]センサの他の例を示す図である。
[図4]センサのまた他の例を示す図である。
[図5]本実施の形態における燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図6]図1に示した濃度測定部の構成を詳細に示す図である。
[図7]pHセンサおよび温度センサをさらに含む燃料電池システムの構成を示す図である。
[図8]温度およびpHに対する電気抵抗の変化が異なる三種以上の高分子膜を組み合わせた構成の濃度測定部を示す図である。
[図9]図1に示した燃料供給処理部の構成を詳細に示す図である。
[図10]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図11]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図12]センサの変形例を示す図である。
[図13]燃料電池本体の単セル構造を模式的に示した断面図である。
[図14]本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。
[図15]図14に示したカートリッジにおけるバッファタンクと本体側における燃料極タンクとを示す模式図である。
[図16]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図17]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図18]図15に示したカートリッジの他の例を示す図である。
[図19]メタノール濃度と抵抗値との関係を示す図である。
[図20]本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。
[図21]センサを詳細に示す図である。
[図22]本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図23]図20に示した濃度測定部の構成を詳細に示す図である。
[図24]pHセンサおよび温度センサをさらに含む燃料電池システムの構成を示す図である。
[図25]温度およびpHに対する電気抵抗の変化が異なる三種以上の高分子膜を組み合わせた構成の濃度測定部を示す図である。
[図26]図20に示した燃料供給処理部の構成を詳細に示す図である。
[図27]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図28]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図29]センサの変形例を示す図である。
[図30]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図31]センサを詳細に示す図である。
[図32]本発明の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。
[図33]図32に示したカートリッジにおけるバッファタンクと本体側における燃料極タンクとを示す模式図である。
[図34]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図35]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図36]図33に示したカートリッジの他の例を示す図である。
[図37]燃料供給処理部の他の例を示す図である。
[図38]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図39]センサの他の例を示す図である。
[図40]センサの他の例を示す図である。
[図41]センサの他の例を示す図である。
[図42]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
[図43]燃料電池システムの構成の他の例を示す図である。
以下の実施の形態で説明する燃料電池システムの用途は特に限定されないが、たとえば携帯電話、ノート型等の携帯型パーソナルコンピュータ、PDA(Personal Digital Assistant)、各種カメラ、ナビゲーションシステム、ポータブル音楽再生プレーヤー等の小型電気機器に適切に用いられる。
(第一の実施の形態)
図1は、本発明の第一の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。図1の燃料電池システム660は、燃料電池本体100と、燃料極タンク662と、バッファタンク664と、センサ668と、濃度測定部670と、制御部672と、燃料供給処理部674と、燃料収容部676と、警告提示部680とを含む。
本実施の形態において、燃料124としては、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、または他のアルコール類等の有機液体燃料を用いることができる。有機液体燃料は、水溶液とすることができる。
燃料電池本体100は、固体電解質膜114と、固体電解質膜114に配された燃料極102および酸化剤極108とを含む。酸化剤極108に供給される酸化剤としては、通常、空気を用いることができるが、酸素ガスを供給してもよい。燃料電池本体100の詳細な構成については後述する。
本実施の形態において、燃料収容部676は、燃料極102に供給される燃料124よりもアルコール濃度が高い燃料124を収容する。
バッファタンク664には、燃料極タンク662に供給される燃料124が導入される。センサ668は、バッファタンク664内の燃料124のアルコール濃度を検出するのに用いられる。センサ668は、高分子膜665と、第1の電極端子666と、第2の電極端子667とを含む。高分子膜665は、プロトン伝導性を有する高分子膜である。高分子膜665は、バッファタンク664中の燃料124を含浸するように構成され、燃料124中のアルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する材料により構成される。本実施の形態における燃料電池システム660は、高分子膜665のプロトン伝導度の変化に基づき、バッファタンク664中の燃料124のメタノール濃度を検出することができる。
高分子膜665は、燃料124のアルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する材料であればどのような材料により構成することもできるが、たとえば、燃料電池本体100の固体電解質膜114と同様の材料により構成することができる。このような材料としては、
スルホン基、リン酸基、ホスホン基、ホスフィン基などの強酸基や、カルボキシル基などの弱酸基などの極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、
スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾールなどの芳香族含有高分子;
ポリスチレンスルフォン酸共重合体、ポリビニルスルフォン酸共重合体、架橋アルキルスルフォン酸誘導体、フッ素樹脂骨格およびスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;
スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製));
カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製));
芳香族ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリホスファゼン、トリフルオロスチレン共重合体(BAM3G、バラード社製);
などが例示される。
また、上記した高分子に対して、適宜、架橋性の置換基、例えば、ビニル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、シンナモイル基、メチロール基、アジド基、ナフトキノンジアジド基を導入し、これらの高分子をそのまま、または溶融した状態で放射線、UV、電子線等を照射すること等により架橋したものを用いることもできる。
第1の電極端子666および第2の電極端子667は、高分子膜665表面または高分子膜665中に互いに離間して設けられる。ここで、高分子膜665は、アルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する材料により構成されるので、第1の電極端子666と第2の電極端子667との間に高分子膜665を介して電流を流した場合、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度に応じて第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値が変化する。濃度測定部670は、第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値に基づき、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度を測定する。濃度測定部670の詳細な構成については後述する。
図2は、センサ668を詳細に示す図である。図2(a)は、センサ668の第1の電極端子666および第2の電極端子667が設けられた面を示す図、図2(b)は、図2(a)の側面図である。第1の電極端子666および第2の電極端子667は、燃料124中に安定に存在し、導電性を有する材料であればどのような材料により構成することもできる。第1の電極端子666および第2の電極端子667は、導電性ペーストにより高分子膜665に貼り付けることができる。導電性ペーストとしては、金や銀等の金属を含むポリマーペースト等を用いることができる。第1の電極端子666および第2の電極端子667は、それぞれ配線710aおよび配線710bを介して、図1に示した濃度測定部670に電気的に接続される。
また、センサ668は、図39に示すように、第一の電極端子666および第二の電極端子667の表面がたとえばテフロン(登録商標)等の疎水性の膜720で覆われた構成とすることもできる。このようにすれば、センサ668をバッファタンク664中に導入した場合でも、第一の電極端子666および第二の電極端子667がバッファタンク664中の燃料と直接接触することがない。そのため、第一の電極端子666および第二の電極端子667が燃料により腐食等されるのを防ぐことができる。これにより、第1の電極端子666および第2の電極端子667を安定に保つことができる。
図3は、センサ668の他の例を示す図である。図3(a)に示すように、第1の電極端子666および第2の電極端子667は、配線710aおよび配線710bを高分子膜665に巻き付けて構成することもできる。また、図3(b)に示すように、配線710aおよび配線710bを高分子膜665の厚さ方向に貫通させ、配線710aおよび配線710bの貫通した部分を留め部として第1の電極端子666および第2の電極端子667を構成することもできる。
図4は、センサ668のまた他の例を示す図である。図4(a)に示すように、第1の電極端子666および第2の電極端子667は、それぞれ、配線710aおよび配線710bを導電性ペースト711で高分子膜665上に固定することにより構成することもできる。導電性ペーストとしては、上述したのと同様、金や銀等の金属を含むポリマーペースト等を用いることができる。図4(b)は、図4(a)に示したセンサ668の側面図である。なお、前述した図3(a)および図3(b)に示した構成の第1の電極端子666および第2の電極端子667においても、同様の導電性ペーストを用いて配線710aおよび配線710bが高分子膜665にしっかり固定されるようにすることができる。
さらに、センサ668は、図4(c)および図4(d)に示すように、4つの電極端子666a、電極端子666b、電極端子667a、および電極端子667bを含む構成とすることもできる。各電極端子666a、666b、667a、および667bはそれぞれ配線710a、配線710c、配線710b、および配線710dを介して濃度測定部670(図1参照)に電気的に接続される。たとえば、濃度測定部670は、電極端子666aおよび電極端子667a間の電流を測定するために用いることができ、電極端子666bおよび電極端子667b間の電圧を測定するために用いることができる。
図1に戻り、濃度測定部670が測定したバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度は制御部672に伝達される。燃料供給処理部674は、燃料収容部676からバッファタンク664に燃料124を供給する処理を行う。制御部672は、濃度測定部670により測定されたアルコール濃度が適正な範囲内であるか否かを判断し、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が適正な範囲内となるように燃料供給処理部674を制御する。燃料供給処理部674は、制御部672の制御に基づき、燃料収容部676からバッファタンク664に供給する燃料124の供給量を制御する。燃料供給処理部674の詳細な構成についても後述する。
また、制御部672は、燃料供給処理部674を制御する処理を繰り返してもバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が適正な範囲内にならない場合、警告提示部680に警告を発生させる。
また、図5に示すように、燃料電池システム660は、燃料収容部676および燃料供給処理部674を含まない構成とすることもできる。この場合、制御部672は、濃度測定部670により測定されたアルコール濃度が適正な範囲内でない場合、警告提示部680に警告を発生させる。バッファタンク664中の燃料124を燃料極タンク662に循環させて燃料電池本体100で電気化学反応を起こさせると、通常燃料124中のアルコールの含有量(モル比)は水の含有量(モル比)より低いため、燃料124中のアルコールが消費され、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が徐々に低下していく。図5に示したような構成とすると、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が所定濃度以下となった場合に警告提示部680に警告を発生させることができ、バッファタンク664中の燃料124の利用可能終点を検知することができる。
図6は、濃度測定部670の構成を詳細に示す図である。
濃度測定部670は、第1の電極端子666と第2の電極端子667との間の抵抗値を測定する抵抗測定部(R/O)682と、抵抗測定部682が測定した抵抗値に基づき、バッファタンク664中のアルコール濃度を算出する濃度算出部(S/O)684と、第1の電極端子666と第2の電極端子667の間の抵抗値とメタノール濃度との関係を示す参照データを記憶する参照データ記憶部685とを含む。抵抗測定部682としては、たとえばブリッジを備えた交流インピーダンスメータを用いることができる。第1の電極端子666と第2の電極端子667との間の抵抗値は、20mV以下の低振幅の交流を用いて測定することができる。濃度算出部684は、参照データ記憶部685を参照して参照データに基づき濃度算出部684が測定した抵抗値からメタノール濃度を算出する。
また、図7に示すように、燃料電池システム660は、pHセンサ686および温度センサ688をさらに含むこともできる。前述した式(2)に示すように、燃料極102では二酸化炭素が発生する。そのため、燃料極タンク662を通過する過程において、燃料124に二酸化炭素が溶け込み、燃料124のpHが変化することがある。高分子膜665のプロトン伝導度は温度やpHに依存することもあるため、濃度測定部670は、燃料124の温度およびpHも考慮して燃料124中のメタノール濃度を測定することが好ましい。pHセンサ686および温度センサ688は、バッファタンク664中の燃料124のpHおよび温度をそれぞれ測定する。参照データ記憶部685(図6)は、第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値とメタノール濃度との関係を温度毎およびpH毎に記憶することができる。また、参照データ記憶部685は、温度毎およびpH毎に第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値とメタノール濃度との関係の補正式を記憶することができる。このようにすれば、濃度測定部670は、バッファタンク664中の燃料124の温度やpHをも考慮して燃料124中のメタノール濃度を測定することができ、メタノール濃度を正確に測定することができる。
また、燃料電池システム660がpHセンサ686を含まない場合、参照データ記憶部685(図6)は、燃料124を二酸化炭素ガスで飽和させた状態における第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値とメタノール濃度との関係を記憶することができる。この場合、バッファタンク664中の燃料124を二酸化炭素ガスで飽和させ、濃度測定部670によるアルコール濃度の測定を開始するようにしてよい。このようにすれば、燃料電池本体100の電極反応において二酸化炭素が発生することによる燃料124のpH変化を考慮することなく燃料124中のアルコール濃度を測定することができる。
温度センサ688としては、熱電対、金属測温抵抗体、サーミスタ、IC温度センサ、磁気温度センサ、サーモパイル、または焦電型温度センサ等を用いることができる。また、pHセンサ686としては市販のpHメータを用いることができる。温度測定機能を有するpHメータを用いる場合、pHセンサ686および温度センサ688は一体に形成することもできる。
図40は、温度センサ688(またはpHセンサ686)とセンサ668とを一体に構成した図を示す。センサ668は、図40(a)に示すように、温度センサ688(またはpHセンサ686)を高分子膜665表面に貼り付けた構成とすることもでき、また図40(b)に示すように、温度センサ688を高分子膜665内に埋め込んだ構成とすることもできる。また、センサ668は、図40(c)に示すように、膜状の濃度測定部670を高分子膜665に貼り付けた構成とすることもできる。
さらに、図8に示すように、温度およびpHによってプロトン伝導度が異なる三種以上の高分子膜をそれぞれ含む複数のセンサ668a、668b、および668cを組み合わせて用いることにより、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度、温度、およびpHを測定することもできる。このような高分子膜の組み合わせとして、たとえば(1)ナフィオン等のスルホン酸基含有ポリパーフルオロカーボン、(2)ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)等のスルホン酸基含有ポリエーテルケトン、および(3)スルホン酸基ポリスチレン共重合体を用いることができる。この場合、濃度測定部670は、センサ668a、668b、および668cにおける抵抗値をそれぞれ測定する複数の抵抗測定部682a、682b、および682cを含むことができる。濃度算出部684は、これら複数の抵抗測定部682a、682b、および682cにより測定された抵抗値に基づき、温度およびpHを考慮して燃料124中のアルコール濃度を検出することができる。
さらに、たとえば図7に示したように温度センサ688を用いると共に、pHによってプロトン伝導度が異なる二種以上の高分子膜を組み合わせて用いることによってもバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度およびpHを測定することもできる。
図9は、燃料供給処理部674の構成を詳細に示す図である。
燃料供給処理部674は、インバータ461および燃料供給部465を含む。燃料供給部465は、燃料収容部676からバッファタンク664に供給する燃料124の供給量を変化させる。燃料供給部465としては、圧電ポンプを用いることができる。燃料供給部465として圧電ポンプを用いた場合、制御部672は、インバータ461における振動数または電圧を変化させることにより燃料収容部676からの燃料124の供給量を制御する。
燃料供給部465として圧電ポンプを用いることにより、従来の電磁ポンプ等を用いた場合に比べ、ポンプの小型軽量化が可能となり、また耐久性も向上する。また、ポンプの駆動に必要な電力が低減する。また、ポンプからの燃料124の供給量を、インバータ461における振動数または電圧を変化させることにより良好に制御することができる。インバータ461の振動数を変化させた場合、単位時間あたりのポンプの吐出頻度が変化する。また、これらの電圧を変化させた場合、圧電素子の変位量の変化により、1回の吐出あたりの吐出量が変化する。したがって、いずれを変化させた場合においても、燃料124の供給量を調節することができる。
圧電ポンプとして、たとえばバイモルフ型圧電ポンプが好ましく用いられる。バイモルフ型圧電ポンプとしては、たとえばバイモルポンプ(極光社製、登録商標)や、FDK社製のバイモルフ型圧電素子等を用いることができる。なお、ここでは図示していないが、インバータ461は、燃料電池本体100からの出力を直交変換することにより、バイモルフ型圧電ポンプの駆動電源を得ることができる。インバータ461としては、たとえば松下電子部品株式会社製のEXCFシリーズ等を用いることができる。
また、ここで図示していないが、バッファタンク664と燃料極タンク662とは、燃料供給部465と同様の構成の圧電ポンプを介して燃料124が循環可能な構成とすることができる。このようにすれば、燃料124として液体燃料を用いた際に、燃料極102において発生する二酸化炭素等の気体が効率よく燃料極102から除去される。このため、燃料極102における触媒の利用効率が向上し、燃料電池本体100の出力を向上させることができる。
また、図10に示すように、センサ668は、バッファタンク664の壁部に設けた構成とすることもできる。さらに、図11に示すように、センサ668は、燃料極タンク662に設けることもできる。この場合、燃料電池本体100の固体電解質膜114の一部を図1に示した高分子膜665として用いることができる。
また、図42に示すように、センサ668は、燃料極タンク662の壁部に設けた構成とすることもできる。さらに、ここでは図示していないが、センサ668を燃料極タンク662内に設けた構成とすることもできる。
図12は、図10および図11に示した構成のセンサ668の変形例を示す図である。図12(a)は、図10に示したセンサ668の変形例を示す。センサ668において、第1の電極端子666および第2の電極端子667は、バッファタンク664中の燃料と直接接しないように、バッファタンク664の外部に設けられた構成とすることができる。高分子膜665がバッファタンク664中の燃料を含浸していれば、第1の電極端子666および第2の電極端子667がバッファタンク664中に設けられていなくても、第1の電極端子666および第2の電極端子667間の抵抗値を検出することができる。このような構成とすると、第1の電極端子666および第2の電極端子667が燃料中に常時配置されないため、第1の電極端子666および第2の電極端子667が燃料により腐食等されるのを防ぐことができる。これにより、第1の電極端子666および第2の電極端子667を安定に保つことができる。
図12(b)は、図11に示したセンサ668の変形例を示す。ここで、センサ668において、第1の電極端子666および第2の電極端子667は、燃料極タンク662中の燃料と直接接しないように、固体電解質膜114の酸化剤極108側に設けられた構成とすることができる。これにより、第1の電極端子666および第2の電極端子667を安定に保つことができる。
次に、図13を参照して図1に示した燃料電池本体100の構成を説明する。燃料電池本体100は、単数または複数の単セル構造101を有する。図13は、単セル構造101を模式的に示した断面図である。各単セル構造101は、燃料極102、酸化剤極108および固体電解質膜114を含む。燃料電池本体100において、単セル構造101の燃料極102には、燃料極側セパレータ120を介して燃料124が供給される。また、各単セル構造101の酸化剤極108には、酸化剤極側セパレータ122を介して酸化剤126が供給される。
固体電解質膜114は、燃料極102と酸化剤極108を隔てるとともに、両者の間で水素イオンを移動させる役割を有する。このため、固体電解質膜114は、水素イオンの伝導性が高い膜であることが好ましい。また、化学的に安定であって機械的強度が高いことが好ましい。
燃料極102および酸化剤極108は、それぞれ、触媒を担持した炭素粒子と固体電解質の微粒子とを含む燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112をそれぞれ基体104および基体110上に形成した構成とすることができる。触媒としては、白金や白金とルテニウムの合金等が例示される。燃料極102および酸化剤極108の触媒は同じものを用いても異なるものを用いてもよい。なお、燃料電池システム660を図11に示す構成とする場合、固体電解質膜114において、燃料極側触媒層106および酸化剤極側触媒層112が設けられていない領域を高分子膜665として用いる。
基体104および基体110の表面は撥水処理してもよい。前述したように、燃料124としてメタノールを用いた場合、燃料極102で二酸化炭素が発生する。燃料極102で発生した二酸化炭素の気泡が燃料極102付近に滞留すると、燃料極102への燃料124の供給が阻害され、発電効率の低下の原因となる。そこで、基体104の表面に、親水性コート材あるいは疎水性コート材による表面処理を行うことが好ましい。親水性コート材により表面処理することで、基体104の表面における燃料の流動性が高められる。これにより二酸化炭素の気泡は燃料124とともに移動しやすくなる。また、疎水性コート材により処理することにより、基体104の表面に、気泡の形成の原因となる水分の付着を軽減できる。したがって、基体104の表面上における気泡の形成を軽減できる。さらに、これらの表面処理による作用と燃料電池本体100への加振処理との相乗作用により、燃料極102から二酸化炭素が一層効率的に除去されるため、高い発電効率が実現する。親水性コート材としては、たとえば酸化チタン、酸化ケイ素等が挙げられる。一方、疎水性コート材としては、ポリテトラフルオロエチレン、シラン等が例示される。
以上のようにして構成された単セル構造101を積み重ねることにより、複数の単セル構造101が直列に接続された燃料電池セルスタックを含む燃料電池本体100を得ることができる。
本実施の形態における燃料電池システム660によれば、高分子膜665に第1の電極端子666および第2の電極端子667を付けただけの簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
(第二の実施の形態)
図14は、本発明の第二の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。本実施の形態において、燃料電池システム660にはカートリッジ678が取り付けられる。
カートリッジ678は、バッファタンク664および燃料収容部676を含むように構成される。燃料電池システム660の本体側679には、燃料電池本体100、燃料極タンク662、燃料供給処理部674、濃度測定部670、および制御部672が設けられる。第一の実施の形態において図1を参照して説明したのと同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
ここで、燃料供給処理部674は、カートリッジ678が取り付けられたときに、カートリッジ678の燃料収容部676に含まれる燃料124をバッファタンク664に供給可能に構成される。カートリッジ678において、バッファタンク664はセンサ668を含む。本体側679において、濃度測定部670には、カートリッジ678が取り付けられたときに、センサ668の第1の電極端子666および第2の電極端子667と電気的に接続される端子(不図示)が設けられる。燃料極タンク662は、バッファタンク664から燃料124を導入可能に構成される。
図15は、カートリッジ678におけるバッファタンク664と本体側679における燃料極タンク662とを示す模式図である。燃料極タンク662には燃料供給口643が設けられ、バッファタンク664は、燃料極タンク662の燃料供給口643と嵌合する嵌合部647を有する。カートリッジ本体645の側壁には、センサ668の第1の電極端子666および第2の電極端子667とそれぞれ電気的に接続された電極端子666aおよび電極端子667aが設けられる。ここで、燃料電池本体100は、図14に示した構成に加えて、絶縁シート130と、燃料極側集電体132と、酸化剤極側集電体134とをさらに含む。
また、図16に示すように、センサ668は、本体側679の燃料極タンク662内に設けることもできる。さらに、図17に示すように、燃料電池システム660は、燃料収容部676のみを含むカートリッジ678を取り外し可能とした構成とすることもできる。また、図示していないが、カートリッジ678にバルブを含めた構成とすることもできる。また、センサ668は、カートリッジ678の壁部に設けることもできる。この場合、カートリッジ678外部に露出したセンサ668部分をシールなどで覆う構成とし、本体側679に取り付け前にシールを取り外すようにすることができる。これにより、カートリッジ678を本体側679に取り付け前にカートリッジ678から液体燃料が漏れだしたりするのを防ぐことができる。
図18は、図15に示したカートリッジ678の他の例を示す図である。ここで、カートリッジ678のバッファタンク664は燃料供給部材637を含む。この例において、燃料電池本体100には燃料極タンク662が設けられず、バッファタンク664に含まれる燃料は燃料供給部材637を介して燃料電池本体100の燃料極102に供給される。燃料供給部材637は、燃料124を吸収するとともに、吸収した燃料を燃料電池本体100に供給することのできる材料により構成される。燃料供給部材637は、たとえばウレタンにより構成することができる。また、燃料供給部材637は、シリカ多孔体やアルミナ多孔体などのセラミックス多孔体、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリスルフィドまたはポリベンズイミダゾール等の多孔質フィルム等により構成することもできる。
カートリッジ678がこのような構成を有する場合、制御部672は、濃度測定部670により測定されたバッファタンク664中のアルコール濃度が適正な範囲内でない場合、警告提示部680に警告を発生させることができる。
本実施の形態における燃料電池システム660によれば、簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
高分子膜665としてナフィオンN112膜(デュポン社製、厚さ約50μm、幅約5mm、長さ約60mm)を用い、高分子膜665の長さ方向の両端の表面に金端子(幅約6mm角)を取り付けたセンサ668を準備した。容器内に濃度が既知のメタノール水溶液を導入し、ブリッジを備えた交流インピーダンスメータを用いて10mV以下の低振幅の交流を用いて電極間の抵抗値を測定した。図19は、メタノール濃度と抵抗値との関係を示す図である。このように、高分子膜665のプロトン伝導度の変化を利用することにより、精度よくアルコール濃度を検出することができた。
(第三の実施の形態)
図20は、本発明の第三の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。図20の燃料電池システム692は、燃料電池本体100と、燃料極タンク662と、バッファタンク664と、センサ698と、濃度測定部670と、制御部672と、燃料供給処理部674と、燃料収容部676と、警告提示部680とを含む。
本実施の形態において、燃料124としては、メタノール、エタノール、ジメチルエーテル、または他のアルコール類等の有機液体燃料を用いることができる。有機液体燃料は、水溶液とすることができる。
燃料電池本体100は、固体電解質膜114と、固体電解質膜114に配された燃料極102および酸化剤極108とを含む。酸化剤極108に供給する酸化剤としては、通常、空気を用いることができるが、酸素ガスを供給してもよい。燃料電池本体100は、第一の実施の形態において図13を参照して説明したのと同様の構成を有する。
本実施の形態において、燃料収容部676は、燃料極102に供給される燃料124よりもアルコール濃度が高い燃料124を収容する。
バッファタンク664には、燃料極タンク662に供給される燃料124が導入される。センサ698は、バッファタンク664内の燃料124のアルコール濃度を検出するのに用いられる。センサ698は、高分子膜694と、ストレインゲージ695と、第1の端子696と、第2の端子697とを含む。高分子膜694は、アルコールを含浸するように構成され、燃料124のアルコール濃度に応じて寸法が変化する材料により構成される。本実施の形態における燃料電池システム692は、高分子膜694の寸法変化を検出し、その寸法変化の度合いに基づき、バッファタンク664中の燃料124のメタノール濃度を検出する。
高分子膜694は、燃料124のアルコール濃度に応じて寸法が変化する材料であれば、どのような材料により構成することもできるが、たとえば、固体電解質膜114と同様の材料により構成することができる。このような材料としては、
スルホン基、リン酸基、ホスホン基、ホスフィン基などの強酸基や、カルボキシル基などの弱酸基などの極性基を有する有機高分子が好ましく用いられる。こうした有機高分子として、
スルホン化ポリ(4−フェノキシベンゾイル−1,4−フェニレン)、アルキルスルフォン化ポリベンゾイミダゾールなどの芳香族含有高分子;
ポリスチレンスルフォン酸共重合体、ポリビニルスルフォン酸共重合体、架橋アルキルスルフォン酸誘導体、フッ素樹脂骨格およびスルホン酸からなるフッ素含有高分子などの共重合体;
アクリルアミド−2−メチルプロパンスルフォン酸のようなアクリルアミド類とn−ブチルメタクリレートのようなアクリレート類とを共重合させて得られる共重合体;
スルホン基含有パーフルオロカーボン(ナフィオン(登録商標、デュポン社製)、アシプレックス(旭化成社製));
カルボキシル基含有パーフルオロカーボン(フレミオン(登録商標)S膜(旭硝子社製));
芳香族ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリホスファゼン、トリフルオロスチレン共重合体(BAM3G、バラード社製);
などが例示される。
また、上記した高分子に対して、適宜、架橋性の置換基、例えば、ビニル基、エポキシ基、アクリル基、メタクリル基、シンナモイル基、メチロール基、アジド基、ナフトキノンジアジド基を導入し、これらの高分子をそのまままたは溶融した状態で放射線、UV、電子線等を照射すること等により架橋したものを用いることもできる。
また、燃料124のアルコール濃度に応じて寸法が変化する材料であれば、極性基を有する材料でなくてもよく、どのような高分子により構成することもできる。
ストレインゲージ695は、高分子膜694の表面に貼付、または内部に埋め込まれる。ストレインゲージ695は、高分子膜694と一体に構成することもできる。ストレインゲージ695はどのような構成とすることもできるが、たとえば4つのストレインゲージによりホイーストンブリッジ回路を構成し、歪みによるストレインゲージの抵抗変化を電気信号として第1の端子696および第2の端子697から取り出す構成とすることができる。濃度測定部670は、第1の端子696および第2の端子697間の抵抗値に基づき、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度を測定する。濃度測定部670の詳細な構成については後述する。
図21は、センサ698を詳細に示す図である。センサ698は、高分子膜694と、高分子膜694に配設されたストレインゲージ695を含み、ストレインゲージ695の表面は防水フィルム712で覆われた構成とすることができる。ストレインゲージ695からの電気信号は、配線713aおよび配線713bから取り出すことができる。
図20に戻り、濃度測定部670が測定したバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度は制御部672に伝達される。燃料供給処理部674は、燃料収容部676からバッファタンク664に燃料124を供給する処理を行う。制御部672は、濃度測定部670により測定されたアルコール濃度が適正な範囲内であるか否かを判断し、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が適正な範囲内となるように燃料供給処理部674を制御する。燃料供給処理部674は、制御部672の制御に基づき、燃料収容部676からバッファタンク664に供給する燃料124の供給量を制御する。燃料供給処理部674の詳細な構成についても後述する。
また、制御部672は、燃料供給処理部674を制御する処理を繰り返してもバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が適正な範囲内にならない場合、警告提示部680に警告を発生させる。
また、図22に示すように、燃料電池システム692は、燃料収容部676および燃料供給処理部674を含まない構成とすることもできる。この場合、制御部672は、濃度測定部670により測定されたアルコール濃度が適正な範囲内でない場合、警告提示部680に警告を発生させる。バッファタンク664中の燃料124を燃料極タンク662に循環させて燃料電池本体100で電気化学反応を起こさせると、燃料124中のアルコールが消費され、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が徐々に低下していく。図22に示したような構成とすると、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度が所定濃度以下となった場合に警告提示部680に警告を発生させることができ、バッファタンク664中の燃料124の利用可能終点を検知することができる。
図23は、濃度測定部670の構成を詳細に示す図である。
濃度測定部670は、第1の端子696と第2の端子697との間の抵抗値を測定する抵抗測定部(R/O)682と、抵抗測定部682が測定した抵抗値に基づき、バッファタンク664中のアルコール濃度を算出する濃度算出部(S/O)684と、第1の端子696と第2の端子697の間の抵抗値とメタノール濃度との関係を示す参照データを記憶する参照データ記憶部685とを含む。抵抗測定部682としては、たとえばブリッジを備えた直流ソースメーターを用いることができる。濃度算出部684は、参照データ記憶部685を参照して参照データに基づき濃度算出部684が測定した抵抗値からメタノール濃度を算出する。
また、図24に示すように、燃料電池システム692は、pHセンサ686および温度センサ688をさらに含むこともできる。pHセンサ686および温度センサ688は、バッファタンク664中の燃料124のpHおよび温度をそれぞれ測定する。参照データ記憶部685は、第1の端子696および第2の端子697間の抵抗値とメタノール濃度との関係を温度毎およびpH毎に記憶することができる。また、参照データ記憶部685は、温度毎およびpH毎に第1の端子696および第2の端子697間の抵抗値とメタノール濃度との関係の補正式を記憶することができる。このようにすれば、濃度測定部670は、バッファタンク664中の燃料124の温度やpHをも考慮して燃料124中のメタノール濃度を測定することができ、メタノール濃度を正確に測定することができる。
温度センサ688としては、熱電対、金属測温抵抗体、サーミスタ、IC温度センサ、磁気温度センサ、サーモパイル、または焦電型温度センサ等を用いることができる。また、pHセンサ686としては市販のpHメータを用いることができる。温度測定機能を有するpHメータを用いる場合、pHセンサ686および温度センサ688は一体に形成することもできる。
さらに、図25に示すように、温度およびpHに対する寸法変化の度合いが異なる三種以上の高分子膜をそれぞれ含む複数のセンサ698a、698b、および698cを組み合わせて用いることにより、バッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度、温度、およびpHを測定することもできる。このような高分子膜の組み合わせとして、たとえば(1)ナフィオン等のスルホン酸基含有ポリパーフルオロカーボン、(2)PEEK等のスルホン酸基含有ポリエーテルケトン、および(3)スルホン酸基ポリスチレン共重合体を用いることができる。この場合、濃度測定部670は、高分子膜698a、698b、および698cにおける抵抗値をそれぞれ測定する複数の抵抗測定部682a、682b、および682cを含むことができる。濃度算出部684は、これら複数の抵抗測定部682a、682b、および682cにより測定された抵抗値に基づき、温度およびpHを考慮して燃料124中のアルコール濃度を検出することができる。
さらに、たとえば図25に示したように温度センサ688を用いると共に、pHに対する電気抵抗の変化が異なる二種の高分子膜を組み合わせて用いることによってもバッファタンク664中の燃料124のアルコール濃度およびpHを測定することもできる。
図26は、燃料供給処理部674の構成を詳細に示す図である。
燃料供給処理部674は、インバータ461および燃料供給部465を含む。燃料供給部465は、燃料収容部676からバッファタンク664に供給する燃料124の供給量を変化させる。燃料供給部465としては、圧電ポンプを用いることができる。燃料供給部465として圧電ポンプを用いた場合、制御部672は、インバータ461における振動数または電圧を変化させることにより燃料収容部676からの燃料124の供給量を制御する。
また、ここで図示していないが、バッファタンク664と燃料極タンク662とは、燃料供給部465と同様の構成の圧電ポンプを介して燃料124が循環可能な構成とすることができる。このようにすれば、燃料124として液体燃料を用いた際に、燃料極102において発生する二酸化炭素等の気体が効率よく燃料極102から除去される。このため、燃料極102における触媒の利用効率が向上し、燃料電池本体100の出力を向上させることができる。
また、図27に示すように、センサ698は、バッファタンク664の壁部に設けた構成とすることもできる。さらに、図28に示すように、センサ698は、燃料極タンク662に設けることもできる。この場合、燃料電池本体100の固体電解質膜114の一部を図20に示した高分子膜694として用いることができる。
また、図43に示すように、センサ698は、燃料極タンク662の壁部に設けた構成とすることもできる。さらに、ここでは図示していないが、センサ698を燃料極タンク662内に設けた構成とすることもできる。
図29は、図27および図28に示した構成のセンサ698の変形例を示す図である。図29(a)は、図27に示したセンサ698の変形例を示す。センサ698において、ストレインゲージ695、第1の端子696、および第2の端子697は、バッファタンク664中の燃料と直接接しないように、バッファタンク664の外部に設けられた構成とすることができる。高分子膜694がバッファタンク664中の燃料を含浸していれば、ストレインゲージ695、第1の端子696、および第2の端子697がバッファタンク664中に設けられていなくても、第1の端子696および第2の端子697から高分子膜694の寸法変化に基づく抵抗値の変化を取り出すことができる。このような形態とした場合、ストレインゲージ695は、図21に示したような防水フィルム712を設けない構成とすることもできる。また、このような構成とすると、第1の端子696および第2の端子697が燃料中に常時配置されないため、第1の端子696および第2の端子697が燃料により腐食等されるのを防ぐことができる。これにより、第1の端子696および第2の端子697を安定に保つことができる。
図29(b)は、図28に示したセンサ698の変形例を示す。ここで、ストレインゲージ695、第1の端子696、および第2の端子697は、燃料極タンク662中の燃料と直接接しないように、固体電解質膜114の酸化剤極108側に設けられた構成とすることができる。これにより、ストレインゲージ695、第1の端子696、および第2の端子697が燃料中に常時配置されないため、ストレインゲージ695、第1の端子696、および第2の端子697を安定に保つことができる。
本実施の形態における燃料電池システム692によれば、簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
また、センサ698は、図41に示すように、高分子膜694表面に貼り付けたクォーツ722上に第一の端子696および第二の端子697を設けた構成とすることができる。この場合、濃度測定部670は、センサ698の第一の端子696から発信周波数を変化させてマイクロ波等を送出し、第二の端子697から反射波を受信し、共振周波数特性に応じて高分子膜694の寸法の変化を検出する構成とすることができる。
(第四の実施の形態)
図30に示すように、燃料電池システム692は、センサ698にかえてセンサ704を含む構成とすることもできる。センサ704は、第1の電極701および第2の電極702を含むコンデンサである。センサ704において、第1の電極701および第2の電極702は高分子膜700を狭持する。この場合、高分子膜700は、絶縁性の材料により構成される。高分子膜700は、絶縁性で、燃料124のアルコール濃度に応じて寸法が変化する材料であれば、どのような材料により構成することもできる。高分子膜700としては、たとえば、芳香族ポリエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリイミド、ポリホスファゼン、トリフルオロスチレン共重合体(BAM3G、バラード社製)などが例示される。また、上述したような燃料電池本体100の固体電解質膜114として用いられるスルホン酸基を有する高分子膜に電子線、UV、X線を照射したり、塩に浸したりして絶縁性としたものを用いることもできる。
このとき、濃度測定部670は、図23に示した抵抗測定部682にかえて、センサ704の第1の電極701および第2の電極702間の電気容量を測定する電気容量測定部を含む。濃度算出部684は、電気容量測定部が測定した電気容量の変化に基づき、バッファタンク664中のアルコール濃度を算出する。また、参照データ記憶部685は、第1の電極701および第2の電極702間の電気容量と液体燃料のアルコール濃度との関係を示す参照データを記憶する。高分子膜700として燃料124のアルコール濃度に応じて寸法が変化する材料を用いた場合、センサ704を燃料124に含浸させると、燃料124のアルコール濃度に応じて高分子膜700の膜厚が変化し、それに伴い第1の電極701および第2の電極702間の距離が変化する。コンデンサの電気容量は、第1の電極701および第2の電極702間の距離に反比例するので、第1の電極701および第2の電極702間の電気容量を測定することにより高分子膜700の膜厚変化を検出することができ、高分子膜700の膜厚変化に基づきバッファタンク664中のアルコール濃度を算出することができる。
図31は、センサ704を詳細に示す図である。図31(a)は、高分子膜700、並びに高分子膜700を狭持する第1の電極701および第2の電極702の側面図、図31(b)は、センサ704を第1の電極701側からみた上面図である。第1の電極701および第2の電極702は、それぞれ配線714aおよび配線714bを介して、図30に示した濃度測定部670に電気的に接続される。
また、図示していないが、高分子膜700の寸法の変化は、高分子膜700にマイクロ波等をあて、発振周波数を変化させて反射波を受信し、共振周波数特性に応じて高分子膜700の寸法(膜厚)変化を検出する方法を用いることもできる。
本実施の形態における燃料電池システム692によれば、簡易な構成で液体燃料のアルコール濃度を検出することができる。
(第五の実施の形態)
図32は、本発明の第二の実施の形態における燃料電池システムの構成の一例を示す図である。本実施の形態において、燃料電池システム692にはカートリッジ678が取り付けられる。
カートリッジ678は、バッファタンク664および燃料収容部676を含むように構成される。燃料電池システム692の本体側679には、燃料電池本体100、燃料極タンク662、燃料供給処理部674、濃度測定部670、および制御部672が設けられる。第三の実施の形態において図20を参照して説明したのと同様の構成要素には同様の符号を付し、適宜説明を省略する。
ここで、燃料供給処理部674は、カートリッジ678が取り付けられたときに、カートリッジ678の燃料収容部676に含まれる燃料124をバッファタンク664に供給可能に構成される。カートリッジ678において、バッファタンク664はセンサ698を含む。本体側679において、濃度測定部670には、カートリッジ678が取り付けられたときに、センサ698の第1の端子696および第2の端子697と電気的に接続される端子(不図示)が設けられる。燃料極タンク662は、バッファタンク664から燃料124を導入可能に構成される。
図33は、カートリッジ678におけるバッファタンク664と本体側679における燃料極タンク662とを示す模式図である。燃料極タンク662には燃料供給口643が設けられ、バッファタンク664は、燃料極タンク662の燃料供給口643と嵌合する嵌合部647を有する。カートリッジ本体645の側壁には、センサ698の第1の端子696および第2の端子697とそれぞれ電気的に接続された端子696aおよび端子697aが設けられる。
また、図34に示すように、センサ698は、本体側679の燃料極タンク662内に設けることもできる。さらに、図35に示すように、燃料電池システム692は、燃料収容部676のみを含むカートリッジ678を取り外し可能とした構成とすることもできる。また、図示していないが、カートリッジ678にバルブを含めた構成とすることもできる。
図36は、図33に示したカートリッジ678の他の例を示す図である。ここで、カートリッジ678のバッファタンク664は燃料供給部材637を含む。この例において、燃料電池本体100には燃料極タンク662が設けられず、バッファタンク664に含まれる燃料は燃料供給部材637を介して燃料電池本体100の燃料極102に供給される。燃料供給部材637は、燃料124を吸収するとともに、吸収した燃料を燃料電池本体100に供給することのできる材料により構成される。燃料供給部材637は、たとえばウレタンにより構成することができる。また、燃料供給部材637は、シリカ多孔体やアルミナ多孔体などのセラミックス多孔体、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリスルホン、ポリスルフィドまたはポリベンズイミダゾール等の多孔質フィルム等により構成することもできる。
なお、第四の実施の形態において説明したセンサ704を含む燃料電池システム692についても、本実施の形態で説明したようなカートリッジを含む構成とすることができる。
高分子膜694としてナフィオンN117膜(デュポン社製、厚さ約50μm、幅約5mm、長さ約60mm)を用い、高分子膜694の表面にストレインゲージを貼付し、センサ698を準備した。容器内に濃度が既知のメタノール水溶液(メタノール濃度0%、20%、40%、および60%)を導入し、ブリッジを備えた直流ソースメーターを用いてストレインゲージの電極間の抵抗値を測定した。表1に、メタノール水溶液中のメタノール濃度と抵抗値の変化率との関係を示す。このように、高分子膜694の歪みを検出することにより、精度よくアルコール濃度を検出することができた。
Figure 0004807077
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組み合わせにいろいろな変形例が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。
また、燃料電池システム660は、図37に示すように、燃料収容部および燃料供給部をそれぞれ2つずつ含む構成とすることができる。この場合、図37(a)に示すように、燃料電池システム660は、図1に示した燃料収容部676にかえて、第1の燃料収容部407および第2の燃料収容部409を含む。燃料供給処理部674は、第1の燃料供給部465aと、第2の燃料供給部465bと、インバータ461と、混合部485とを含む。第1の燃料供給部465aは、第1の燃料収容部407から混合部485に第1燃料成分481を供給する。第2の燃料収容部409は、第2の燃料収容部409から混合部485に第二燃料成分483を供給する。第1の燃料収容部407および第2の燃料収容部409から供給された第1の燃料成分481および第2の燃料成分483は、混合部485で混合されて燃料124として燃料電池本体100に供給される。第1の燃料供給部465aおよび第2の燃料供給部465bは、いずれもインバータ461に接続されており、制御部672によってそれぞれの供給量が制御される。ここで、第1の燃料成分481および第2の燃料成分483は、たとえば水およびメタノールとすることができる。混合部485は、たとえばスロットバルブまたは圧電バルブとすることができる。
また、図37(b)に示すように、燃料電池システム660は、濃度調整部592をさらに含むことができる。濃度調整部592は混合部485を調整して第1の燃料収容部407および第2の燃料収容部409からそれぞれ供給される第1の燃料成分481および第2の燃料成分483の混合率を制御する。濃度調整部592は、インバータ461に接続されており、制御部672によって制御される。
このように、図37に示した構成の燃料供給処理部674においては、2つの燃料成分の供給量が個別に制御されるので、燃料124の濃度を適宜調整することができる。また、2つの燃料成分は、混合部485で混合されて燃料電池本体100に供給されるので、2つの燃料成分を均一に混合して燃料電池本体100に供給することができる。
第三の実施の形態〜第五の実施の形態において説明した燃料電池システム692についても、同様に、燃料収容部および燃料供給部をそれぞれ2つずつ含む構成とすることができる。
なお、燃料供給処理部674は、3つ以上の燃料供給部を含むこともできる。この場合、燃料電池システム660も3つ以上の燃料収容部を含むことができる。
また、燃料電池システム660は、図38に示すような構成とすることもできる。図38に示すように、カートリッジ678は、第1の燃料収容部676aおよび第1の燃料収容部676aとはアルコール濃度の異なる燃料を収容する第2の燃料収容部676bを含む構成とすることができる。なお、第1の燃料収容部676aおよび第2の燃料収容部676bのいずれか一方は、アルコールを含まない水を収容することもできる。ここでは図示していないが、燃料を燃料電池本体100に供給した後、排出される水が第1の燃料収容部676aまたは第2の燃料収容部676bのいずれかに返却されて循環する形態とすることもできる。
図38(a)は、本体側679に第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bが設けられた例を示す図である。本体側679の第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bの先にはシリンジ709が設けられている。カートリッジ678の第1の燃料収容部676aおよび第2の燃料収容部676bには、たとえばシリコンゴム等のキャップ708が設けられている。本体側679のシリンジ709をカートリッジ678のキャップ708に突き刺し、第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bを駆動させることにより、第1の燃料収容部676aおよび第2の燃料収容部676bから本体側679に燃料を供給することができる。ここで図示していないが、第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bは、制御部672(図14等参照)により制御することができ、センサ668により測定されたバッファタンク664中の燃料の濃度に応じて第1の燃料収容部676aおよび第2の燃料収容部676bからの燃料の供給量を調整することができる。なお、ここではセンサ668がバッファタンク664に設けられた例を示しているが、センサ668は、燃料極タンク662内に設けられてもよく、またバッファタンク664と燃料極タンク662とを結ぶ配管705中に設けられてもよく、第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bとバッファタンク664とを結ぶ配管706中に設けられてもよい。
さらに、図38(b)に示すように、第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bは、カートリッジ678内に設けられた構成とすることもできる。この場合も、第1のポンプ707aおよび第2のポンプ707bは、カートリッジ678が本体側679に取り付けられたときに、制御部672(図14等参照)に電気的に接続されるように構成することができ、制御部672により制御することができる。
なお、図38では、本体側679にバッファタンク664が設けられた例を示したが、燃料電池システム660は、バッファタンク664を含まない構成とすることもでき、カートリッジ678から供給される燃料が配管706または配管705を介して燃料極タンク662に直接導入される形態とすることもできる。
また、センサ668、センサ698、およびセンサ704は、メタノール等を水素ガスに改質し、燃料として水素を利用する燃料電池システムにおいて、改質前のアルコール濃度を測定するのに用いることもできる。
さらに、センサ668、センサ698、およびセンサ704は、燃料電池システム660または燃料電池システム692中のアルコール濃度測定に限定されず、種々の溶液中のアルコール濃度を測定するのに用いることができる。たとえば、アルコール飲料中のアルコール濃度を測定するのに用いることもできる。

Claims (27)

  1. アルコールを含む液体燃料を利用する燃料電池システムであって、
    固体高分子電解質膜と、該固体高分子電解質膜に配された燃料極および酸化剤極とを含む燃料電池本体と、
    前記液体燃料を含む容器と、
    高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づき前記容器中の前記液体燃料のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、
    前記容器中の前記液体燃料のpHを測定するpH測定部と
    を含み、
    前記濃度検出部は、前記pH測定部が測定した前記pHに応じて前記アルコール濃度を補正することを特徴とする燃料電池システム。
  2. 請求項1に記載の燃料電池システムにおいて、
    プロトン伝導性を有し、前記容器内または前記容器の壁部に設けられた前記高分子膜をさらに含み、
    前記濃度検出部は、
    前記液体燃料を前記高分子膜に含浸させたときの前記高分子膜の抵抗を測定することによりプロトン伝導度の変化を測定することで、
    前記容器中の前記液体燃料のアルコール濃度を検出することを特徴とする燃料電池システム。
  3. 請求項2に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記抵抗値と前記アルコール濃度との関係を前記pH毎に記憶する参照データ記憶部をさらに含み、
    前記濃度検出部は、前記参照データ記憶部を参照して前記アルコール濃度を補正することを特徴とする燃料電池システム。
  4. 請求項2又は3に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記濃度検出部は、前記高分子膜に配設された一対の電極端子と、前記電極端子間の抵抗値を測定する抵抗測定部と、前記抵抗測定部が測定した抵抗値に基づいて前記プロトン伝導度の変化を測定して前記液体燃料のアルコール濃度を算出する濃度算出部と、を含むことを特徴とする燃料電池システム。
  5. 請求項4に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記濃度検出部において、前記電極端子は、前記容器外部に設けられたことを特徴とする燃料電池システム。
  6. 請求項4又は5に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記濃度検出部は、前記電極端子を覆う疎水性膜を有することを特徴とする燃料電池システム。
  7. 請求項2〜6のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記固体高分子電解質膜の一部が前記高分子膜として利用されることを特徴とする燃料電池システム。
  8. 請求項2〜7のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記pH測定部は、pHに対するプロトン伝導度が異なる複数の前記高分子膜であることを特徴とする燃料電池システム。
  9. 請求項2〜8のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記高分子膜は、プロトン酸基を含むことを特徴とする燃料電池システム。
  10. 請求項8又は9に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記pH測定部は、pHに対する寸法変化の度合いが異なる複数の前記高分子膜であることを特徴とする燃料電池システム。
  11. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記高分子膜は、架橋されたことを特徴とする燃料電池システム。
  12. 請求項1〜11のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料電池本体に取り外し可能に構成されたカートリッジをさらに含み、
    前記容器は、前記カートリッジに設けられたことを特徴とする燃料電池システム。
  13. 請求項1〜12のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    燃料注入口を有し、前記燃料極に前記液体燃料を供給する燃料極タンクと、
    前記燃料極タンクの前記燃料注入口と嵌合する嵌合部を有し、前記燃料極タンクに取り外し可能に構成されたカートリッジと、
    をさらに含み、
    前記容器は、前記カートリッジに設けられたことを特徴とする燃料電池システム。
  14. 請求項1〜13のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記容器中の液体燃料とはアルコール濃度が異なる液体燃料を収容する異濃度燃料収容部と、
    前記異濃度燃料収容部から前記容器に液体燃料を供給する供給部と、
    前記濃度検出部が検出した前記容器中の前記液体燃料のアルコール濃度に応じて、前記供給部が供給する前記液体燃料の供給量を調整する制御部と、
    をさらに含むことを特徴とする燃料電池システム。
  15. 請求項14に記載の燃料電池システムにおいて、
    燃料注入口を有し、前記燃料電池本体に前記液体燃料を供給する燃料極タンクをさらに含み、
    前記容器は、前記燃料極タンクの前記燃料注入口と嵌合する嵌合部と、前記供給部と接続する第一の接続部を有し、前記燃料極タンクおよび前記供給部に取り外し可能に構成され、
    前記異濃度燃料収容部は、前記供給部と接続する第二の接続部を有し、前記供給部に取り外し可能に構成されたことを特徴とする燃料電池システム。
  16. 請求項15に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記容器および前記異濃度燃料収容部は、一体に形成されたことを特徴とする燃料電池システム。
  17. 請求項1〜16のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    前記容器中の前記液体燃料の温度を測定する温度センサをさらに含み、
    前記濃度検出部は、前記温度センサが測定した温度に応じて前記容器中の前記液体燃料のアルコール濃度を補正することを特徴とする燃料電池システム。
  18. 請求項1〜17のいずれか一項に記載の燃料電池システムにおいて、
    警告を提示する警告提示部と、
    前記濃度検出部が検出した前記容器中の前記液体燃料のアルコール濃度が所定の範囲外になった場合に、前記警告提示部に警告の提示を指示する制御部と、
    をさらに含むことを特徴とする燃料電池システム。
  19. アルコール濃度の測定装置であって、
    高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づきアルコールを含む液体中のアルコール濃度を検出する濃度検出部と、
    前記液体のpHを測定するpH測定部と、
    を含み、
    前記濃度検出部は、前記pH測定部が測定したpHに応じて前記液体のアルコール濃度を補正することを特徴とするアルコール濃度測定装置。
  20. 請求項19に記載のアルコール濃度測定装置において、
    プロトン伝導性を有し、アルコールを含む液体を含浸した際に当該液体中のアルコール濃度に応じてプロトン伝導度が変化する前記高分子膜をさらに含み、
    前記濃度検出部は、前記高分子膜の抵抗を測定することにより前記プロトン伝導度の変化を測定し、前記高分子膜のプロトン伝導度の変化に基づき、前記液体中のアルコール濃度を検出することを特徴とするアルコール濃度測定装置。
  21. 請求項20に記載のアルコール濃度測定装置において、
    前記抵抗値と前記アルコール濃度との関係を前記pH毎に記憶する参照データ記憶部をさらに含み、
    前記濃度検出部は、前記参照データ記憶部を参照して前記アルコール濃度を補正することを特徴とするアルコール濃度測定装置。
  22. 請求項21に記載のアルコール濃度測定装置において、
    前記濃度検出部は、前記高分子膜に配設された一対の電極端子と、前記電極端子間の抵抗値を測定する抵抗測定部と、前記抵抗測定部が測定した抵抗値を前記液体中のアルコール濃度に変換する濃度算出部と、を含むことを特徴とするアルコール濃度測定装置。
  23. アルコール濃度の測定方法であって、
    測定対象のアルコールを含む液体中のアルコール濃度を検出する工程と、
    前記液体のpHを測定し、測定したpHに応じて前記液体のアルコール濃度を補正する工程と、
    を含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法。
  24. 請求項23に記載のアルコール濃度測定方法において、
    前記測定対象のアルコールを含む液体中のアルコール濃度を検出する工程は、
    前記液体をプロトン伝導性を有する高分子膜に含浸させる工程と、
    前記高分子膜の抵抗を測定することにより前記プロトン伝導度の変化を測定する工程と、
    前記プロトン伝導度の変化に基づき、前記液体中のアルコール濃度を検出する工程を含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法。
  25. 請求項24に記載のアルコール濃度測定方法において、
    前記液体のpHを測定し、測定したpHに応じて前記液体のアルコール濃度を補正する工程は、
    前記抵抗値と前記アルコール濃度との関係を前記pH毎に記憶する参照データ記憶部を参照して前記アルコール濃度を補正することを特徴とするアルコール濃度測定方法。
  26. 請求項24又は25に記載のアルコール濃度測定方法において、
    前記プロトン伝導度の変化を検出する工程は、前記高分子膜に配設された一対の電極端子間の抵抗値を測定する工程を含み、
    前記アルコールの濃度を検出する工程は、前記抵抗値に基づき前記液体のアルコール濃度を算出する工程を含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法。
  27. 請求項24〜26のいずれか一項に記載のアルコール濃度測定方法において、
    前記高分子膜のプロトン伝導度の変化を検出する工程の前に、前記液体を二酸化炭素ガスで飽和させる工程をさらに含むことを特徴とするアルコール濃度測定方法。
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