JP5254022B2 - 動的に制御可能な直接酸化型燃料電池システムおよびその方法 - Google Patents

動的に制御可能な直接酸化型燃料電池システムおよびその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5254022B2
JP5254022B2 JP2008534537A JP2008534537A JP5254022B2 JP 5254022 B2 JP5254022 B2 JP 5254022B2 JP 2008534537 A JP2008534537 A JP 2008534537A JP 2008534537 A JP2008534537 A JP 2008534537A JP 5254022 B2 JP5254022 B2 JP 5254022B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel
fuel cell
cathode
liquid
cell assembly
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008534537A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009512134A (ja
Inventor
崇 秋山
ウォン,チャン−ヤン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Publication of JP2009512134A publication Critical patent/JP2009512134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5254022B2 publication Critical patent/JP5254022B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04291Arrangements for managing water in solid electrolyte fuel cell systems
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/04Auxiliary arrangements, e.g. for control of pressure or for circulation of fluids
    • H01M8/04082Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration
    • H01M8/04186Arrangements for control of reactant parameters, e.g. pressure or concentration of liquid-charged or electrolyte-charged reactants
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1009Fuel cells with solid electrolytes with one of the reactants being liquid, solid or liquid-charged
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/24Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells
    • H01M8/2455Grouping of fuel cells, e.g. stacking of fuel cells with liquid, solid or electrolyte-charged reactants
    • HELECTRICITY
    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01MPROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
    • H01M8/00Fuel cells; Manufacture thereof
    • H01M8/10Fuel cells with solid electrolytes
    • H01M8/1009Fuel cells with solid electrolytes with one of the reactants being liquid, solid or liquid-charged
    • H01M8/1011Direct alcohol fuel cells [DAFC], e.g. direct methanol fuel cells [DMFC]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Manufacturing & Machinery (AREA)
  • Sustainable Development (AREA)
  • Sustainable Energy (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)
  • Eyeglasses (AREA)

Description

本開示は一般に、燃料電池、燃料電池システム、およびその運転方法に関する。より詳細には、本開示は、直接メタノール燃料電池(DMFC)などの直接酸化型燃料電池(DOFC)、ならびにそのシステムおよび運転方法に関する。
直接酸化型燃料電池(DOFC)は、液体燃料の電気化学的酸化によって電気を発生させる電気化学装置である。DOFCは、予め燃料を処理する段階を必要としないので、間接型燃料電池、すなわち予め燃料を処理する必要がある電池よりも、重量およびスペースの点で相当な利点を提供する。DOFCで使用する対象となる液体燃料としては、メタノール(CH3OH)、ギ酸、ジメチルエーテル(DME)など、ならびにそれらの水溶液が挙げられる。酸化剤は、ほぼ純粋な酸素(O2)、または空気中にあるような酸素の希釈流であってもよい。DOFCを移動および携帯用途(例えば、ノートブック・コンピュータ、携帯電話、PDAなど)に利用する重要な利点としては、液体燃料の貯蔵と取り扱いが容易であり、かつそのエネルギー密度が高いことが挙げられる。
DOFCシステムの一例は、直接型メタノール燃料電池(DMFC)である。DMFCは、一般に、アノードと、カソードと、それらの間に配置されたプロトン伝導性電解質膜とを有する膜/電極接合体(以下、「MEA」)を利用する。電解質膜の代表例は、Nafion(登録商標)などの、パーフルオロスルホン酸−テトラフルオロエチレン共重合体からなるものである(Nafion(登録商標)は、E.I.Dupont de Nemours and Companyの登録商標である)。DMFCでは、メタノール/水溶液が燃料としてアノードに直接供給され、空気が酸化剤としてカソードに供給される。アノードにおいて、メタノール(CH3OH)は、触媒、典型的にはPtまたはRu金属ベースの触媒の存在下で水(H2O)と反応して、二酸化炭素(CO2)、プロトン(H+イオン)、および電子(e-)を生成する。電気化学反応は式(1)として以下に示される。
Figure 0005254022
DMFCの動作中、プロトンは、電子非伝導性であるプロトン伝導性電解質膜を通ってカソードに移動する。電子は、電力を負荷装置に送達する外部回路を通ってカソードに進む。カソードでは、プロトン、電子、および典型的には空気からの酸素(O2)分子が結合して、水を形成する。電気化学反応は次の式(2)で与えられる。
Figure 0005254022
電気化学反応(1)および(2)は、次の式(3)に示されるような全体的な電池反応を形成する。
Figure 0005254022
従来のDMFCの1つの欠点は、メタノールが部分的にアノードからカソードまで電解質膜に浸透することであり、そのような浸透したメタノールは「クロスオーバー・メタノール」と称される。クロスオーバー・メタノールは、化学的に(すなわち、電気化学的にではなく)カソードにおいて酸素と反応し、その結果、燃料利用効率とカソード電位が低減し、それに対応して燃料電池の発電が低減する。したがって、DMFCシステムには、メタノールのクロスオーバーとその不利益な結果を制限するため、過度に希釈した(3〜6体積%)メタノール溶液をアノード反応に使用するのが一般に行われている。しかし、そのようなDMFCシステムに関する問題は、可搬型システムに大量の水を収容する必要があるということであり、したがってシステムのエネルギー密度が減少する。
特に、DMFC技術は現在、リチウムイオン技術に基づくものなどの高度な電池と競合しているため、高濃度燃料が使用可能であることが可搬型の電源にとって望ましい。しかし、高濃度燃料(例えば、純メタノール)を備えた燃料カートリッジが水をほとんど、またはまったく収容していない場合であっても、アノード反応、すなわち式(1)には、完全な電解酸化のため、各メタノール分子に対して水1分子を依然として必要とする。同時に、酸素の還元、すなわち式(2)によって、カソードにおいて水が生成される。したがって、高濃度燃料を利用する燃料電池を十分に活用するためには、(a)電池からの水分損失全体(主にカソードを介して)が、好ましくは正味の水分生成量を超過しない(すなわち、式(3)に従って消費される各メタノール分子に対して水2分子)電池内での正味の水バランスを維持することと、(b)生成された水の一部をカソードからアノードに運搬することが望ましい。
濃縮燃料を直接使用するために、上述の目的を達成するのに2つの方策が開発されている。第1の方策は、カソード水蒸気を回収し、それをアノードに戻す、能動的な水分凝縮およびポンプ輸送システム(特許文献1)である。この方法は、濃縮された(かつ、さらには純粋な)メタノールを燃料カートリッジに収容するという目的を達成するものの、嵩高いコンデンサおよびその冷却/ポンプ輸送付属物が必要なため、システムの体積が大幅に増加し、それに付随して電力損失も大きくなる。
第2の方策は、高疎水性のマイクロポーラス層(MPL)をカソードに含めることによってカソードにおいて水圧が発生し、この圧力が、薄膜を介してカソードからアノードへ水を駆動するのに利用される、受動的な水分還流技術である(非特許文献1)。この受動的な方策は効率的であり、付随的な電力損失を招かないものの、戻される水分量、したがってメタノール燃料の濃度は、電池の温度と電力密度に大きく依存する。現在、純メタノールの直接的な使用は、40℃以下かつ低電力密度(30mW/cm2未満)においてのみ実証されている。大幅に低濃度のメタノール燃料は、高電力密度(例えば、60mW/cm2)のシステムで、60℃などの高温において利用される。それに加えて、この方法には薄膜が必要であるため、燃料効率と電池の動作電圧が犠牲になり、したがってエネルギー効率全体が低くなる。
米国特許第5599638号 Ren et al.and Pasaogullari&Wang,J.Electrochem.Soc.,pp A399−A406,March,2004
したがって、高電力および高温運転条件下で、燃料電池内の水のバランスを維持し、十分な量の水をカソードからアノードに戻すDOFC/DMFCシステムが、広く必要とされている。純メタノールを含む高濃度燃料で運転し、外部からの水供給、または電気化学的に生成された水を凝縮する必要を最小限に抑えるDOFC/DMFCシステムが、さらに必要とされている。
例えば、電気的負荷の動的に変化する要件と合致するように、運転(出力)電流、したがって燃料変換効率の可変制御が必要とされる場合のような、さまざまな動的に変化する条件およびシナリオ下での運転を容易にするDOFC/DMFCシステムおよびその運転方法が、さらに必要とされている。
前述のことに鑑みて、改善されたDOFC/DMFCシステム、ならびに非常に高濃度の燃料および高エネルギー変換効率で最適な性能を得るために、そのようなシステムの運転パラメータの可変な(すなわち動的な)制御を容易にする方法が必要とされている。
本開示の利点は、動的制御および/または調節システムを含む、改善された直接酸化型燃料電池(DOFC)システムである。
本開示の別の利点は、高濃度燃料を用いて高エネルギー変換効率で効率良く作動する、改善された動的に制御可能なDOFCシステムである。
本開示の別の利点は、高濃度燃料を高エネルギー変換効率で利用するDOFCシステムの運転を、動的に制御および/または調節する、改善された方法である。
本開示の更なる利点および他の特徴は、続く説明の中で記載され、一部は、下記を検討すればすぐに当業者に明らかとなり、または、本開示の実施から知り得ることができる。それらの利点は、添付の特許請求の範囲において個々に指摘されるように実現し、得ることができる。
本開示の一観点によれば、前述の利点および他の利点が、一部には、
(a)カソード、アノード、および両電極間に配置された電解質を含み、前記アノードおよびカソードで選択された電気化学反応を行う少なくとも1つの燃料電池アセンブリと、
(b)前記アノードの入口と流体的に連通する液体燃料の供給源と、
(c)前記カソードの入口と流体的に連通する酸化剤供給源と、
(d)前記アノードおよびカソードそれぞれの出口と流体的に連通し、(1)未反応燃料、ならびに前記選択された電気化学反応の液状生成物およびガス状生成物を受け取り、かつ(2)前記未反応燃料および液状生成物を前記アノードの前記入口に供給する気液分離器と、
(e)運転中に、前記DOFCシステムの燃料効率値を決定し、かつ前記決定された燃料効率値に応答して、前記DOFCシステムの酸化剤の化学量論比を適切な値に決定および制御する制御システムと、
を備える改善されたDOFCシステムによって達成される。
本開示の実施形態によれば、制御システムは、前記燃料効率値を定期的にまたは連続して決定し、かつ前記燃料効率値を利用して、前記酸化剤の化学量論比値を定期的にまたは連続して決定および制御する。制御システムは、前記DOFCシステムの出力電流を測定するセンサと、(1)前記測定された出力電流と、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度とに基づいて前記燃料効率値を決定し、かつ(2)前記燃料効率値を利用して、前記適切な酸化剤の化学量論比値を決定する、電子制御ユニット(ECU)とを備える。前記制御システムはさらに、前記適切な酸化剤の化学量論比値を利用して、前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリの前記カソードに前記酸化剤を供給する量を制御する。
本開示の好ましい実施形態によれば、ECUは、(1)燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を前記燃料電池アセンブリの出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルを利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された電流出力とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える。一方、他の好ましい実施形態によれば、ECUは、(1)燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と前記燃料電池アセンブリの出力電流密度との格納済みの数学的関係を利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された電流出力とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える。
本開示の他の好ましい実施形態によれば、前記制御/調節システムは、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を直接測定するのに使用するガス・センサをさらに備え、前記ECUが、前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記直接測定された電流密度と前記測定された電流出力とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える。前記ガス・センサは、前記カソードの前記出口に配置され、前記カソードの前記出口にある前記液体燃料の酸化生成物の量または酸化剤の量を感知する。
本開示の別の好ましい実施形態は、制御システムがさらに、(1)決定された燃料効率値が所定の最小値未満であるときに、少なくとも1つの燃料アセンブリの運転を終了させること、(2)少なくとも1つの燃料電池アセンブリ内に運転上の問題があるかどうかを検査し、その問題を診断すること、(3)決定された現行効率値を、少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置をする必要があることを指示する信号をもたらすこと、および(4)決定された現行効率値を少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置を行うこと、のうち少なくとも1つを実施する、形態を含む。
本開示の別の観点は、カソード、アノード、および両電極間に配置された電解質を含む少なくとも1つの燃料電池アセンブリと、前記アノードの入口と流体的に連通する液体燃料の供給源と、前記カソードの入口と流体的に連通する酸化剤供給源と、前記アノードおよびカソードそれぞれの出口と流体的に連通し、(1)未反応燃料、ならびに前記カソードおよびアノードでの、選択された電気化学反応の液状生成物およびガス状生成物を受け取り、かつ(2)前記未反応燃料および液状生成物を前記アノードの前記入口に供給するための、気液分離器とを備える直接酸化型燃料電池(DOFC)システムを運転する方法であって、
運転中に、前記DOFCシステムの燃料効率値を決定し、前記決定された燃料効率値に応答して、前記DOFCシステムの酸化剤の化学量論比を適切な値に決定および制御すること、を含む方法である。
本開示の実施形態は、燃料効率値を定期的にまたは連続して決定し、前記燃料効率値を利用して、酸化剤の化学量論比値を定期的にまたは連続して決定および制御すること;DOFCシステムの出力電流を測定するためのセンサと、(1)測定された出力電流と、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度とに基づいて燃料効率値を決定し、かつ(2)前記燃料効率値を利用して、適切な酸化剤の化学量論比値を決定する電子制御ユニット(ECU)と、を含む制御システムを利用すること;および適切な酸化剤の化学量論比値を利用して、少なくとも1つの燃料電池アセンブリのカソードに酸化剤を供給する量を制御すること、を含む方法を含む。
本開示の好ましい実施形態によれば、(1)燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を前記燃料電池アセンブリの出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルを利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された電流出力とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、を含む方法である。一方、他の好ましい実施形態によれば、(1)前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と前記燃料電池アセンブリの出力電流密度との格納済みの数学的関係を利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された電流出力とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、を含む方法である。
本開示の別の好ましい実施形態は、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を直接測定するのに使用するガス・センサを利用すること、および前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記直接測定された電流密度と測定された電流出力とを利用して、燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、を含む方法を含む。
これらの実施形態によれば、方法は、カソードの出口における、液体燃料の酸化生成物の量、または酸化剤の量を感知するガス・センサを、前記カソードの前記出口に配置することを含む。
本開示の別の好ましい実施形態は、前記ECUを利用して、(1)前記決定された燃料効率値が所定の最小値未満であるときに、前記少なくとも1つの燃料アセンブリの運転を終了させること、(2)前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリ内に運転上の問題があるかどうかを検査し、その問題を診断すること、(3)決定された現行効率値を、少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置をする必要があることを指示する信号をもたらすこと、および(4)決定された現行効率値を、少なくとも前記所定の最小値まで増大させるように是正処置を行うこと、のうち少なくとも1つを実施すること、をさらに含む方法を含む。
本開示の更なる利点は、本開示の好ましい諸実施形態のみが、限定としてではなく単に例として示し、説明される以下の詳細な説明から、当業者に容易に明らかとなるであろう。理解されるように、全て本発明の精神から逸脱することなく、本開示は他の実施形態および異なる実施形態が可能であり、そのいくつかの詳細は、さまざまな明白な観点から変更することができる。したがって、図面および説明は、限定的ではなく、本質的に例示的であると見なすべきである。
本開示のさまざまな特徴および利点は、本発明の範囲を限定するためではなく、例示のみを目的として提供される添付の図面を参照することによって、より明らかに、また容易になるであろう。図面では、同じ参照符号が、同様の特徴を示すために全体を通じて使用され、さまざまな特徴は、必ずしも一定の縮尺で描かれるのではなく、関連する特徴を最良に示すように描かれる。
本開示は、高濃度燃料で運転する、高エネルギー変換効率の、動的に制御可能な直接酸化型燃料電池(DOFC)およびDOFCシステム、例えば直接メタノール燃料電池(DMFC)およびシステム、ならびにその運転方法に関する。
図1を参照すると、図には、高濃度燃料で運転するDOFCシステム、例えばメタノール・ベースのDMFCシステム10の一例示的実施形態が概略的に示されている。このシステムは、高電力および高温運転条件下で、燃料電池内の水のバランスを維持し、十分な量の水をカソードからアノードに戻す。(DOFC/DMFCシステムは、2004年12月27日出願の、同時係属の、本願の譲受人に譲渡された米国特許出願第11/020306号において開示されている。)
図1に示すように、DMFCシステム10は、一般にMEAと呼ばれる多層複合膜電極接合体または構造2を形成する、アノード12、カソード14、およびプロトン伝導性電解質膜16を含む。一般には、DMFCシステム10などの燃料電池システムは、複数のそのようなMEAをスタックの形で有するが、図1は、例示を簡単にするために、単一のMEAのみを示す。しばしば膜電極接合体2は、燃料を接合体に供給し、副生成物をそこから戻すための蛇行流路を有するセパレータ板によって分離される(例示の都合上図示せず)。燃料電池スタックでは、MEAおよびセパレータ板が、交互になった層の形態で一列に並べられて電池のスタックを形成し、スタックの端部は、集電板と電気絶縁板に挟まれ、ユニット全体は締結構造を用いて固定される。例示を単純にするため図1には示されないが、負荷回路がアノード12およびカソード14に電気的に接続される。
燃料の供給源、例えば、高濃度燃料19(例えばメタノール)を収容する燃料容器またはカートリッジ18が、(以下に説明するように)アノード12と流体的に連通する。酸化剤、例えばファン20および関連する導管21によって供給される空気が、カソード14と流体的に連通する。燃料カートリッジ18からの高濃度燃料が、ポンプ22によって、関連する導管区分23'および25を介して気液分離器28に直接供給されるか、またはポンプ22および24、ならびに関連する導管区分23、23'、23''および23'''を介して、アノード12に直接供給される。
運転の際には、高濃度燃料19がMEA2のアノード側に、または電池スタックの場合には、スタックのアノード・セパレータの入口マニホールドに導入される。MEA2のカソード14側、またはカソード電池スタックで、(式(2)で表す)電気化学反応によって生成された水が、そこからカソード出口ポート/導管30を介して取り出されて、気液分離器28に供給される。同様に、過剰な燃料、水、およびCO2ガスが、MEA2のアノード側、またはアノード電池スタックから、アノード出口ポート/導管26を介して取り出されて、気液分離器28に供給される。空気または酸素が、MEA2のカソード側に導入されて、電気化学的に生成される液体の形をとる水の量を最大にすると共に、電気化学的に生成される水蒸気の量を最小限に抑えるように調節され、それによって、水蒸気がシステム10から逃れるのが最小限に抑えられる。
述べたように、運転中に、(上記で説明したように)空気がカソード14に導入され、過剰な空気および液体の水が、そこからカソード出口ポート/導管30を介して取り出されて、気液分離器28に供給される。以下にさらに論じるように、入力空気流量または空気の化学量論比が、電気化学的に生成された水の液相の量を最大にすると共に、電気化学的に生成された水の蒸気相の量を最小限に抑えるように制御される。酸化剤の化学量論比は、燃料電池システムの運転条件に応じてファン20の速度を一定速度に設定することによって、または電子制御ユニット(ECU)40、例えばデジタル・コンピュータ・ベースのコントローラによって制御することができる。ECU40は、気液分離器28の液相29と接する温度センサ(例示を簡単にするために、図中には示さず)から入力信号を受け取り、カソード排気中の液体水相を最大にし、かつ排気中の水蒸気相を最小限に抑えるように、酸化剤の化学量論比を調整し、それによって、水凝縮器が、MEA2のカソードから生成し、排出された水蒸気を凝縮する必要を最小限に抑える。さらにECU40は、電池内に過剰な水が蓄積しないようにするために、起動中に、酸化剤の化学量論比を、最小設定値を超えて増大させることができる。
運転中に気液分離器28内に蓄積する液体の水29は、循環ポンプ24ならびに導管区分25、23''および23'''を介して、アノード12に戻すことができる。排出二酸化炭素ガスが、気液分離器28のポート32を通じて放出される。
上記で示したように、カソード排出水、すなわち運転中にカソードで電気化学的に生成された水が、液相およびガス相に分割され、各相における水の相対量が、主として温度および空気流量によって制御される。十分に小さな酸化剤流量または酸化剤の化学量論比を使用することによって、液体の水の量を最大にし、かつ水蒸気の量を最小限に抑えることができる。その結果、カソード排気からの液体の水を、システム内で自動的に捕捉することができ、すなわち外部の凝縮器を不要とし、また液体の水を十分な量で、例えば約5モル濃度(M)を上回る高濃度燃料と混ぜ合わせてアノードの電気化学反応の実施に使用し、それによって燃料の濃度および貯蔵容量を最大にし、システムの全体的なサイズを最小限に抑えることができる。この水は、例えばCO2ガスとメタノール水溶液を分離するのに一般に使用されるような、既存のタイプのアノード気液分離器28内で回収することができる。
図1に示すDOFCシステム10は、少なくとも1つのMEA2を備え、MEA2は、高分子電解質膜16と、膜を挟む触媒層およびガス拡散層からそれぞれが構成される一対の電極(アノード12およびカソード14)とを含む。典型的な高分子電解質材料には、パーフルオロスルホン酸基を有するフッ素化ポリマー、またはポリ(アリーレンエーテルエーテルケトン)(「PEEK」)などの炭化水素ポリマーがある。電解質膜は、例えば約25〜約180μmのような、任意の適切な厚さとすることができる。触媒層は一般に、白金またはルテニウム系の金属、あるいはそれらの合金を含む。アノードおよびカソードは一般に、燃料をアノードに、また酸化剤をカソードに供給するための流路を有するセパレータ板で挟まれる。燃料電池は、隣接するMEAの間に挟まれてMEAを互いに直列に電気的に接続し、かつ機械的に支持する、少なくとも1つの導電性のセパレータを有する、複数のそのようなMEA2を含むことができる。
ECU40は、酸化剤の流量または化学量論比を調整して、カソード排気中の液体水相を最大にし、かつ排気中の水蒸気相を最小限に抑え、それによって、水凝縮器の必要を排除する。ECU40は、酸化剤の流量、したがって化学量論比を、特定の式、例として以下に示す式(4)に従って調整する。
Figure 0005254022
式中、ξcは酸化剤の化学量論比であり、γは燃料供給源における水と燃料の比であり、psatは、電池温度に対応する飽和水蒸気圧であり、pはカソード作動圧力であり、ηfuelは燃料効率である。そのような制御された酸化剤の化学量論比により、どんな運転条件下でも、DMFC内での適切な水のバランス(すなわち、アノード反応に十分な水)が自動的に確保される。例えば、DMFCシステムの起動中に、電池温度が例えば20℃から60℃の運転温度まで増大すると、対応するpsatが初めは低く、したがって、システム内の過剰な水の蓄積、したがって液体の水による電池のフラッディングを回避するために、大きな酸化剤の化学量論比(流量)を使用すべきである。電池温度が増大するにつれて、式(4)に従って、酸化剤の化学量論比(流量)が減少する。
DOFCシステム、例としてDMFCシステムの燃料効率ηfuelは、以下の式(5)で表されるように、燃料電池の運転電流密度Iと、運転電流密度Iとメタノール・クロスオーバー量Ixoverに等価な電流密度の和との比として通例定義される。
Figure 0005254022
上記の分析では、燃料効率ηfuelが一定として考慮されてきた。すなわち、DOFC/DMFCシステムが、その設計に一致する条件に従って運転されるとき、式(5)は有効である。しかし、運転の状況およびシナリオは、例えば負荷要件が変化するときのようにしばしば経時変化し、運転電流密度Iの対応する変化を要する。その結果、ηfuelは、動的な変動を例えば始終または刻一刻と受け、それによって酸化剤の化学量論比、すなわちシステム・ファン、例えば図1に示すファン20によって決定される酸化剤の流量の、対応する変更が必要となる。
したがって、DOFC/DMFCシステムの、高燃料効率および高電力出力での最適な運転には、ηfuelの適切な値を、動的に変化する様式で決定および提供すると共に、酸化剤の化学量論比ξcを再計算した値、およびシステム・ファンによってもたらされる酸化剤の流れの適切な制御を決定および提供するための、制御および/または調節システム、ならびに方法が必要である。
図2を参照すると、図には、本開示の実施形態による、動的に制御可能なDOFC/DMFCシステム50の簡略化された概略図が示されている。図示のように、システム50は、図1のシステム10に類似しており、したがって、システム50の動的制御面に関係する構成要素および特徴のみを、以下に説明する。
図示のように、システム50は、電気的負荷34を含む出力回路33を通って流れる燃料電池アセンブリ2の出力電流を示す信号を、ECU40に供給するための、電流入力としてECU40に動作可能に接続された電流測定装置/センサ35を含む。ECU40は一般に、プログラム可能な電子コンピュータから構成され、図2のセンサ35などの電流測定装置/センサを利用する一実施形態によれば、燃料電池アセンブリ2の液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度をその出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルを含む。そのようなデータ・テーブルは、例えば燃料電池アセンブリの設計および開発中に、Ixoverをいくつかの運転(すなわち出力)電流において実験に基づいて決定することにより、構築することができる。
システム50の運転中、ECU40は、(センサ35で測定され、線36を介してECU40に入力される)実際の出力電流Iと、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を燃料アセンブリの出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルとを利用して、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量の電流密度等価分Ixoverを、間接的に決定する。次いで、ECU40は、(1)液体燃料クロスオーバー量に等価な間接的に決定された電流密度と、測定された電流出力とを利用して、式(5)を通じて燃料効率値ηfuelを決定し、(2)決定された燃料効率値ηfuelに関する適切な酸化剤の化学量論比ξcを、式(4)に従って計算し、(3)必要な酸化剤の化学量論比ξcとなるよう酸化剤供給ファン20(または同様の装置)の速度を調整する。
図2のセンサ35などの電流測定装置/センサを利用して、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量の電流密度等価分Ixoverを間接的に決定する本開示の別の実施形態によれば、燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と出力電流密度との数学的関係が、ECU40内に格納され、液体燃料クロスオーバー量に等価な間接的に決定された電流密度と測定された電流出力とにより、燃料効率値が決定される。本実施形態によれば、Ixoverは、燃料電池アセンブリ2の設計および開発中に、いくつかの出力電流Iにおいて実験に基づいて決定され、IxoverとIとの関係を表す数式がそこから展開される。ほんの一例として、燃料流量が少ない、すなわち、燃料の化学量論比が例えば約2未満のとき、Ixoverの変動は、出力電流Iに対してほぼ直線的であり、以下の式(6)で表すように、次のIxoverとIとの数学的関係が成り立つ。
Figure 0005254022
式中、aおよびbは定数である。
式(5)と(6)を組み合わせると、以下の式(7)で表すように、ηfuelと測定された出力電流Iとの次の数学的関係が与えられる。
Figure 0005254022
本実施形態によれば、Iは連続して可変であり、Iが、先の変形形態のデータ・テーブルを形成する際に利用された特定の運転上の点と一致する必要はない。ECU40は、(1)液体燃料クロスオーバー量に等価な間接的に決定された電流密度と、測定された電流出力とを利用して、式(7)を通じて燃料効率値ηfuelを決定し、(2)決定された燃料効率値ηfuelに関する適切な酸化剤の化学量論比ξcを、式(4)に従って計算し、(3)必要な酸化剤の化学量論比ξcとなるよう酸化剤供給ファン20(または同様の装置)の速度を調整する。
xoverが間接的に決定されるいずれの場合でも、ECU40により与えられる、燃料効率の変動に応答した酸化剤の化学量論比の動的制御を、連続してまたは所定の間隔で断続的に実施することができる。
図3に注意を向けると、図には、本開示の他の実施形態によるDOFC/DMFCシステム60の簡略化された概略図が示してあり、図では、図2のシステム50が、燃料電池アセンブリ2のカソード14の出力/排気導管30に動作可能に接続されたガス・センサ37を含むように変更され、センサ37の出力が、線38を介してECU40に入力される。そのような構成は、システムの運転が不正規な場合、例えば燃料供給が中断したり、燃料電池高分子膜16または電極12および14が劣化したりし、その結果、場合によってはIxoverの著しい増大を招く状況において、Ixoverを決定するのに有用である。そのような場合には、適切な運転条件を維持するために、DOFC/DMFCシステムに、Ixoverの直接測定される値(すなわち、間接的に測定される値と比べて実測値)を得る能力を備えることが必要である。
システム60の一変形形態によれば、センサ37は、カソード14排気中にあるガス状酸化生成物(CO2)の量を測定する。例えば、DMFCシステムでは、膜16を横切るメタノール(CH3OH)が、上記の式(3)で表す全体としての電気化学電池反応と同じ、以下の化学的酸化反応に従って、カソード触媒層でCO2に酸化される。
Figure 0005254022
したがって、カソード排気中にあるCO2の量は、クロスオーバ・メタノールの量に比例し、したがってIxoverに比例する。この場合、ECU40は、(1)直接決定された液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と、測定された電流出力とを利用して、式(5)を通じて燃料効率値ηfuelを決定し、(2)決定された燃料効率値ηfuelに関する適切な酸化剤の化学量論比ξcを、式(4)に従って計算し、(3)必要な酸化剤の化学量論比ξcとなるよう酸化剤供給ファン20(または同様の装置)の速度を調整する。
システム60の別の変形形態によれば、センサ37は、カソード14排気中の酸化剤(O2)の量を測定する。カソード排気中の酸化剤の量(例えばO2濃度)は、(1)上記の式(3)に表す反応によるクロスオーバ・メタノールの酸化、および上記の反応(2)による酸化剤(O2)の電気化学的還元のために、ファン20からの入口空気流中のO2濃度に比べて低減される。
Figure 0005254022
したがって、出力電流Iを測定すると共に、カソード排気における酸化剤(O2)濃度を測定すると、Ixoverの測定が可能になる。これまでと同じように、ECU40は、(1)直接決定された液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と、測定された電流出力とを利用して、式(5)を通じて燃料効率値ηfuelを決定し、(2)決定された燃料効率値ηfuelに関する適切な酸化剤の化学量論比ξcを、式(4)に従って計算し、(3)必要な酸化剤の化学量論比ξcとなるよう酸化剤供給ファン20(または同様の装置)の速度を調整する。
本開示の別の実施形態によれば、ECU40は、燃料電池アセンブリ2の出力電流Iを、ある一定の範囲に制限する。したがって、例えばシステムが低燃料効率値ηfuelで運転している場合、システムは有用となり得ず、計算されたηfuelの値が、所定の値、例えば約50%未満に降下する場合、ECU40は、燃料電池またはシステムの運転を終了させ、あるいは燃料流量を低減させる。
一般には、ECUは、(1)今説明したように、決定された燃料効率値が所定の最小値未満であるときに、少なくとも1つの燃料アセンブリの運転を終了させること、(2)少なくとも1つの燃料電池アセンブリ内に運転上の問題があるかどうかを検査し、その問題を診断すること、(3)決定された燃料効率値を少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置をする必要があることを指示する信号をもたらすこと、および(4)決定された現行効率値を少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置を行うことのうち、少なくとも1つを実施するようにすることができる。
要約すると、本開示は、
(1)クロスオーバと出力電流値の所定のテーブル、またはそれらに関連する数式を利用した計算手順を使用して、システム運転電流を、固定ではなく可変とすることができること、
(2)ηfuel値の計算の精度が向上し、かつ酸化剤(空気)流量が、カソード排気からの水の回収により適した値に設定されること、および
(3)低燃料効率での運転を回避することができること
を含むいくつかの利点を、DOFC/DMFC燃料電池およびシステムの運転にもたらす。
先の説明では、本開示のより良い理解を与えるために、特定の材料、構造、プロセスなど、多くの特定の詳細が記載されている。しかし、本開示は、具体的に記載された詳細を用いずに実施することができる。他の例では、本開示を不必要に曖昧にしないために、公知の加工材料および技法が詳細に説明されていない。
本開示では、本発明の広い用途のうち数例の他は、本発明の好ましい実施形態のみが示され、説明されている。本開示は、さまざまな他の組合せおよび環境において使用することができ、本明細書において表記される本発明の概念の範囲内にある変更および/または修正が可能であることを理解されたい。
高濃度メタノール燃料で運転することができる直接酸化型燃料電池(DOFC)システム、すなわちDMFCシステムの、簡略化された概略図である。 本開示の諸実施形態によるDOFC/DMFCシステムの、簡略化された概略図である。 本開示の他の実施形態によるDOFC/DMFCシステムの、簡略化された概略図である。

Claims (16)

  1. 直接酸化型燃料電池(DOFC)システムであって、
    (a)カソード、アノード、および両電極間に配置された電解質を含み、前記アノードおよびカソードで所定の電気化学反応を行う少なくとも1つの燃料電池アセンブリと、
    (b)前記アノードの入口と流体的に連通する液体燃料の供給源と、
    (c)前記カソードの入口と流体的に連通する酸化剤供給源と、
    (d)前記アノードおよびカソードそれぞれの出口と流体的に連通し、(1)未反応燃料、ならびに前記カソードおよびアノードでの、前記所定の電気化学反応の液状生成物およびガス状生成物を受け取り、かつ(2)前記未反応燃料および液状生成物を前記アノードの前記入口に供給する気液分離器と、
    (e)運転中に、前記DOFCシステムの燃料効率値を決定し、かつ前記決定された燃料効率値に応答して、前記DOFCシステムの酸化剤の化学量論比を適切な値に決定および制御する制御システムと、
    を備え、
    前記制御システムが、
    前記DOFCシステムの出力電流を測定するセンサと、
    (1)前記測定された出力電流と、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度とに基づいて前記燃料効率値を決定し、かつ(2)前記燃料効率値を利用して、適切な酸化剤の化学量論比値を決定する、電子制御ユニット(ECU)と、を備え、前記適切な酸化剤の化学量論比値を利用して、前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリの前記カソードに前記酸化剤を供給する量を調節/制御するDOFCシステム。
  2. 前記制御システムが、前記燃料効率値を定期的にまたは連続して決定し、かつ前記燃料効率値を利用して、前記酸化剤の化学量論比値を定期的にまたは連続して決定および制御する、
    請求項1に記載のDOFCシステム。
  3. 前記ECUが、(1)前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を前記燃料電池アセンブリの出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルを利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える、
    請求項1に記載のDOFCシステム。
  4. 前記ECUが、(1)前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と前記燃料電池アセンブリの出力電流密度との格納済みの数学的関係を利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える、
    請求項1に記載のDOFCシステム。
  5. 前記制御システムが、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を直接測定するのに使用するガス・センサをさらに備え、前記ECUが、前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記直接測定された電流密度と前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを備える、
    請求項1に記載のDOFCシステム。
  6. 前記ガス・センサが、前記カソードの前記出口に配置された、
    請求項5に記載のDOFCシステム。
  7. 前記ガス・センサが、前記カソードの前記出口にある前記液体燃料の酸化生成物の量を感知する、
    請求項6に記載のDOFCシステム。
  8. 前記ガス・センサが、前記カソードの前記出口にある前記酸化剤の量を感知する、
    請求項6に記載のDOFCシステム。
  9. 前記制御システムがさらに、
    (1)前記決定された燃料効率値が所定の最小値未満であるときに、前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリの運転を終了させること、
    (2)前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリ内に運転上の問題があるかどうかを検査し、その問題を診断すること、
    (3)決定された現行効率値を、少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置をする必要があることを指示する信号をもたらすこと、および
    (4)決定された現行効率値を少なくとも前記所定の最小値まで増大させるように是正処置を行うこと、
    のうち少なくとも1つを実施する、請求項1に記載のDOFCシステム。
  10. カソード、アノード、および両電極間に配置された電解質を含む少なくとも1つの燃料電池アセンブリと、
    前記アノードの入口と流体的に連通する液体燃料の供給源と、
    前記カソードの入口と流体的に連通する酸化剤供給源と、
    前記アノードおよびカソードそれぞれの出口と流体的に連通し、(1)未反応燃料、ならびに前記カソードおよびアノードでの、所定の電気化学反応の液状生成物およびガス状生成物を受け取り、かつ(2)前記未反応燃料および液状生成物を前記アノードの前記入口に供給するための、気液分離器と、
    直接酸化型燃料電池(DOFC)システムの出力電流を測定するためのセンサと、
    (1)前記測定された出力電流と、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度とに基づいて燃料効率値を決定し、かつ(2)前記燃料効率値を利用して、適切な酸化剤の化学量論比値を決定する電子制御ユニット(ECU)と、を備える直接酸化型燃料電池(DOFC)システムを運転する方法であって、
    運転中に、前記適切な酸化剤の化学量論比値を利用して、前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリの前記カソードに前記酸化剤を供給する量を制御すること、
    を含む方法。
  11. 前記燃料効率値を定期的にまたは連続して決定し、前記燃料効率値を利用して、前記酸化剤の化学量論比値を定期的にまたは連続して決定および制御すること、
    を含む、請求項10に記載の方法。
  12. (1)前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を前記燃料電池アセンブリの出力電流密度に相関付ける格納済みデータ・テーブルを利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、
    を含む、請求項10に記載の方法。
  13. (1)前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度と前記燃料電池アセンブリの出力電流密度との格納済みの数学的関係を利用して、前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を間接的に決定し、かつ(2)前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記間接的に決定された電流密度と、前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、
    を含む、請求項10に記載の方法。
  14. 前記燃料電池アセンブリの液体燃料クロスオーバー量に等価な電流密度を直接測定するのに使用するガス・センサを利用すること、および前記液体燃料クロスオーバー量に等価な前記直接測定された電流密度と前記測定された出力電流とを利用して、前記燃料効率値を決定するように、プログラムされたコンピュータを前記ECUとして利用すること、
    を含む、請求項10に記載の方法。
  15. 前記カソードの前記出口における、前記液体燃料の酸化生成物の量、または前記酸化剤の量を感知する前記ガス・センサを、前記カソードの前記出口に配置すること、
    を含む、請求項14に記載の方法。
  16. 前記ECUを利用して、
    (1)前記決定された燃料効率値が所定の最小値未満であるときに、前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリの運転を終了させること、
    (2)前記少なくとも1つの燃料電池アセンブリ内に運転上の問題があるかどうかを検査し、その問題を診断すること、
    (3)決定された現行効率値を、少なくとも所定の最小値まで増大させるように是正処置をする必要があることを指示する信号をもたらすこと、および
    (4)決定された現行効率値を、少なくとも前記所定の最小値まで増大させるように是正処置を行うこと、
    のうち少なくとも1つを実施することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
JP2008534537A 2005-10-05 2006-08-28 動的に制御可能な直接酸化型燃料電池システムおよびその方法 Expired - Fee Related JP5254022B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US11/242,910 US7776482B2 (en) 2005-10-05 2005-10-05 Dynamically controllable direct oxidation fuel cell systems and methods therefor
US11/242,910 2005-10-05
PCT/US2006/033531 WO2007040868A1 (en) 2005-10-05 2006-08-28 Dynamically controllable direct oxidation fuel cell systems & methods therefor

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009512134A JP2009512134A (ja) 2009-03-19
JP5254022B2 true JP5254022B2 (ja) 2013-08-07

Family

ID=37500049

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008534537A Expired - Fee Related JP5254022B2 (ja) 2005-10-05 2006-08-28 動的に制御可能な直接酸化型燃料電池システムおよびその方法

Country Status (6)

Country Link
US (2) US7776482B2 (ja)
EP (1) EP1958283B1 (ja)
JP (1) JP5254022B2 (ja)
AT (1) ATE445238T1 (ja)
DE (1) DE602006009701D1 (ja)
WO (1) WO2007040868A1 (ja)

Families Citing this family (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US20070154777A1 (en) * 2006-01-05 2007-07-05 Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. The Penn State Research Foundation Cathode electrodes for direct oxidation fuel cells and systems operating with concentrated liquid fuel at low oxidant stoichiometry
US9463292B2 (en) * 2010-09-14 2016-10-11 IngMar Medical, Ltd. Metabolic simulator
JP5476408B2 (ja) * 2012-03-14 2014-04-23 本田技研工業株式会社 燃料電池システム
KR101417345B1 (ko) * 2012-09-19 2014-07-08 기아자동차주식회사 연료전지 시스템의 제어 방법
WO2014164650A1 (en) 2013-03-11 2014-10-09 University Of Florida Research Foundation, Inc. Operational control of fuel cells
KR20180068450A (ko) 2016-12-14 2018-06-22 현대자동차주식회사 연료 전지 시스템의 수소 크로스오버 손실 추정 방법 및 장치

Family Cites Families (21)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2704804B2 (ja) * 1992-02-04 1998-01-26 本田技研工業株式会社 車両のトラクションコントロール装置
US5599638A (en) 1993-10-12 1997-02-04 California Institute Of Technology Aqueous liquid feed organic fuel cell using solid polymer electrolyte membrane
US6461751B1 (en) * 1999-12-06 2002-10-08 Ballard Power Systems Inc. Method and apparatus for operating a fuel cell
US6296964B1 (en) * 1999-12-23 2001-10-02 The Regents Of The University Of California Enhanced methanol utilization in direct methanol fuel cell
US6821658B2 (en) 2001-03-02 2004-11-23 Mti Microfuel Cells Inc. Cold start and temperature control method and apparatus for fuel cell system
JP2004030979A (ja) * 2002-06-21 2004-01-29 Equos Research Co Ltd 燃料電池システム
JP4148014B2 (ja) * 2002-07-10 2008-09-10 株式会社デンソー 燃料電池システム
JP4407879B2 (ja) * 2002-08-02 2010-02-03 株式会社東芝 燃料電池装置
JP3900345B2 (ja) * 2002-09-27 2007-04-04 横河電機株式会社 電力測定装置
US20040062964A1 (en) * 2002-09-30 2004-04-01 Kabushiki Kaisha Toshiba Direct methanol fuel cell system
JP2004146370A (ja) * 2002-09-30 2004-05-20 Toshiba Corp 直接型メタノール燃料電池
US20040096709A1 (en) * 2002-11-15 2004-05-20 Darling Robert M. Fuel cell system with a dry cathode feed
US7407721B2 (en) 2003-04-15 2008-08-05 Mti Microfuel Cells, Inc. Direct oxidation fuel cell operating with direct feed of concentrated fuel under passive water management
US7282293B2 (en) 2003-04-15 2007-10-16 Mti Microfuel Cells Inc. Passive water management techniques in direct methanol fuel cells
US7582371B2 (en) * 2003-06-09 2009-09-01 Panasonic Corporation Fuel cell system having fuel and water controlling means
JP4680530B2 (ja) * 2003-06-09 2011-05-11 パナソニック株式会社 燃料電池システム
JP4583010B2 (ja) 2003-08-19 2010-11-17 パナソニック株式会社 電源装置の制御方法
JP4167602B2 (ja) * 2004-01-30 2008-10-15 株式会社東芝 燃料電池装置
JP4296109B2 (ja) 2004-03-15 2009-07-15 株式会社東芝 燃料電池装置
JP2006032209A (ja) * 2004-07-20 2006-02-02 Yamaha Motor Co Ltd 直接メタノール型燃料電池システムおよびそれを用いた輸送機器
US7465504B2 (en) 2004-12-27 2008-12-16 Panasonic Corporation Direct oxidation fuel cell and system operating on concentrated fuel using low oxidant stoichiometry

Also Published As

Publication number Publication date
EP1958283B1 (en) 2009-10-07
WO2007040868A1 (en) 2007-04-12
EP1958283A1 (en) 2008-08-20
US8097370B2 (en) 2012-01-17
US20070077466A1 (en) 2007-04-05
US7776482B2 (en) 2010-08-17
JP2009512134A (ja) 2009-03-19
US20110008691A1 (en) 2011-01-13
ATE445238T1 (de) 2009-10-15
DE602006009701D1 (de) 2009-11-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7413826B2 (en) Anode electrodes for direct oxidation fuel cells and systems operating with concentrated liquid fuel
US7704629B2 (en) Direct oxidation fuel cells with improved cathode gas diffusion media for low air stoichiometry operation
US20070154777A1 (en) Cathode electrodes for direct oxidation fuel cells and systems operating with concentrated liquid fuel at low oxidant stoichiometry
EP1943694B1 (en) Direct oxidation fuel cell systems with regulated fuel cell stack and liquid-gas separator temperatures
JP2008077851A (ja) 燃料電池および燃料電池システム、並びに電子機器
JP5254022B2 (ja) 動的に制御可能な直接酸化型燃料電池システムおよびその方法
US7465504B2 (en) Direct oxidation fuel cell and system operating on concentrated fuel using low oxidant stoichiometry
US20030196913A1 (en) Method of measuring methanol concentration in an arqueous solution
US7960067B2 (en) Direct oxidation fuel cell systems with regulated fuel concentration and oxidant flow
JP5185123B2 (ja) 高電気性能直接酸化型燃料電池およびシステム
JP5182473B2 (ja) 燃料電池スタックシステムおよび電子機器
JP4863099B2 (ja) スタック型燃料電池発電装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090803

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120315

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120607

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20121220

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20130311

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130417

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160426

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees