JP4805545B2 - リチウム二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウム二次電池に関する。
リチウム二次電池は、近年、急速に小型化が進んでいる携帯型の通信機器やノート型パーソナルコンピュータ等の電子機器の電源を担う、小型でエネルギー密度の大きな二次電池として実用化されている。また、国際的な地球環境の保護を背景として省資源化や省エネルギー化に対する関心が高まる中、リチウム二次電池は、自動車業界においては、電気自動車(以下、「EV」と記す)やハイブリッド電気自動車(以下、「HEV」と記す)用のモータ駆動用バッテリーとして開発が進められている。更に、電力業界においては、リチウム二次電池は、電力の有効利用手段を図るための夜間電力貯蔵装置としても期待されており、このような用途に適する大容量リチウム二次電池の早期実用化に注目が集まっている。
リチウム二次電池は、例えば、正極活物質にリチウム複合酸化物、負極活物質に炭素質材料を用いた内部電極体を、リチウムイオン電解質を有機溶媒に溶解した電解液が収容された電池ケース内に(密封・)含浸した構造を有するものであり、充電時には正極活物質中のリチウムイオンが、有機溶媒にリチウムイオン電解質を溶解してなる電解液を介して負極活物質に移動して捕捉され、放電時には逆の電池反応を起こすものである。
例えば、EV、HEV等に好適に用いられる比較的容量の大きいリチウム二次電池については、これに組み込まれる内部電極体として、図1に示すような、集電タブ(正極集電タブ5、負極集電タブ6)が配設された電極板(正極板2、負極板3)を、互いに接触しないように、間にセパレータ4を介しつつ巻芯13の外周に捲回してなる捲回型内部電極体1が好適に採用される。正極板2及び負極板3は、集電基板である正極金属箔体、負極金属箔体の各々の両表面に電極活物質(正極活物質、負極活物質)層を形成したものであり、正極集電タブ5及び負極集電タブ6は、正極板2、負極板3、及びセパレータ4を巻芯13の外周に巻き取る作業中に、超音波溶接等の手段を用いて正極板2及び負極板3の端部の正極金属箔体及び負極金属箔体が露出した部分に所定間隔で接合することができる。
また、内部電極体の別の形態として、図2に示すような積層型内部電極体7を挙げることができる。積層型内部電極体7は、一定面積を有する所定形状の正極板8と負極板9とをセパレータ10を挟みながら交互に積層した構造を有しており、1枚の各電極板に少なくとも一本の集電タブ(正極集電タブ11、負極集電タブ12)が取り付けられている。なお、正極板8、負極板9、セパレータ10を構成する材料やこれらの作製方法は、図1に示す捲回型内部電極体1と同様である。
このように、リチウム二次電池は充放電の可能な二次電池であるが、従来の鉛蓄電池等の二次電池よりも電圧が高く、しかもエネルギー密度が大きいという特性を有するために、充放電時の事故を回避する種々の安全機構が電池内に組み込まれる。例えば、充電装置の故障による急速充電、若しくは過剰充電、又は使用者の誤使用による逆接続電位の印加等が行われた場合であっても、充分な安全性を確保するための機構が必要とされる。
例えば、過充電に伴う電池の温度上昇に対する安全性を確保するため、異常電流による発熱により、電解液が蒸発して電池内圧が上昇した場合等における電池の破裂を防止するため、内部電極体内の正極板及び負極板の表面で発生したガスにより生じる電池内圧を大気圧に開放する放圧孔及び放圧弁から構成された放圧機構が設けられている。
しかしながら、リチウム二次電池は、特に、過充電時、放圧機構を作動させても、内部電極体内の正極板及び負極板の表面で発生したガスが、正極活物質層及び負極活物質層の空隙部からスムーズに放圧孔へ排出されないため、電池ケースが破損したり、短絡線により発火してしまうという問題点があった。
本発明は、上述した従来技術の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、過放電又は過充電による電池内部の温度上昇によって引き起こされる破裂事故や短絡線による発火を防止することができるリチウム二次電池を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明は、以下のリチウム二次電池を提供するものである。
[1] 正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物から形成された正極活物質層が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、負極活物質である炭素質材料から形成された負極活物質層が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して構成された内部電極体を備えたリチウム二次電池であって、正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A)に対する、負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C)の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.8であるとともに、前記正極活物質層及び前記負極活物質層の各層において、細孔容積分布微分のピーク値が、0.20〜2.00μmであるリチウム二次電池。
[2] 電池内圧を大気圧に開放する放圧機構を有する[1]に記載のリチウム二次電池。
本発明のリチウム二次電池は、過放電又は過充電による電池内部の温度上昇によって引き起こされる破裂事故や短絡線による発火を防止することができる。
以下、図面を参照して、本発明のリチウム二次電池の実施の形態について詳細に説明するが、本発明は、これに限定されて解釈されるものではなく、本発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、当業者の知識に基づいて、種々の変更、修正、改良を加え得るものである。
本発明に係るリチウム二次電池は、正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物から形成された正極活物質層が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、負極活物質である炭素質材料から形成された負極活物質層が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して構成された内部電極体を備えたリチウム二次電池であって、正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A)に対する、負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C)の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.8であるとともに、前記正極活物質層及び前記負極活物質層の各層において、細孔容積分布微分のピーク値が、0.20〜2.00μmであるものである。
これにより、本発明のリチウム二次電池は、過放電又は過充電時、正極板及び負極板の表面で発生したガスを、正極活物質層及び負極活物質層の空隙部からスムーズに放圧孔へ排出することができるため、電池ケースが破損したり、短絡線による発火を防止することができる。
本発明のリチウム二次電池の主な特徴は、正極活物質層及び負極活物質層の各層において、細孔容積分布微分のピーク値が、0.20〜2.00μmであることが好ましい。
これは、上記ピーク値0.20μm未満である場合、正極活物質層及び負極活物質層の空隙部からスムーズに放圧孔へ排出することができず、一方、上記ピーク値2.00μmを超過する場合、正極活物質層及び負極活物質層の嵩密度が小さくなり、十分なセル容量を得ることができないからである。
細孔容積分布微分のピーク値は、Washburnの式(下式参照)から、加えた圧力Pと細孔径Dの関係が求められ、その時の水銀の侵入容積を水銀ポロシメータで測定することにより、細孔径と水銀容積との関係が示された細孔容積分布積分の水銀容積を更に微分して得られたものである。
(Washburnの式)
D=4γcosθ/P
(P:加える圧力、D:細孔直径、γ:水銀の表面張力(485dyne cm-1)、θ:水銀と細孔壁面の接触角(130゜))。
また、本発明のリチウム二次電池は、正極活物質及負極活物質の粒子径分布の下限値が、5μmであることが好ましい。これは、正極板又は負極板を作製するにあたり、正極活物質層又は負極活物質層に形成された所定の大きさの細孔を塞ぐことを防止することができるからである。
更に、本発明のリチウム二次電池は、電池内圧を大気圧に開放する放圧機構を有することが必要不可欠である。
本発明で用いる放圧機構は、例えば、図4に示すように、電池の一端面における電極蓋16Aの中央部にあたる位置に放圧孔75を設けるようにする。この際に、内部電極体1の巻芯13は、電池の中央に配置し、放圧孔75は、放圧の妨げにならない構造を有している外部端子15Aと一体化された構造を有することにより、簡単かつ放圧作動性をもつ構造を実現することができる。
次に、本発明のリチウム二次電池の構造、及びこれを構成する主要部材、並びにリチウム二次電池の製造方法について説明する。図1は、捲回型電極体の構造を示す斜視図である。正極板2は、集電基板である正極金属箔体の両面に正極活物質を塗工して配設することにより作製される。正極金属箔体としては、アルミニウム箔やチタン箔等の正極電気化学反応に対する耐蝕性が良好である金属箔が用いられるが、箔以外にパンチングメタル又はメッシュ(網)を用いることもできる。また、正極活物質としてはリチウム遷移金属複合酸化物を用いるが、具体的にはマンガン酸リチウム(LiMn24)やコバルト酸リチウム(LiCoO2)、ニッケル酸リチウム(LiNiO2)等を好適に用いることができる。なお、これらの正極活物質にアセチレンブラック等の炭素微粉末を導電助剤として加えることが好ましい。なお、本発明においては、リチウム(Li)とマンガン(Mn)を主成分とした立方晶スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(以下、単に「マンガン酸リチウム」と記す)を用いると、他の正極活物質を用いた場合と比較して、内部電極体の抵抗を小さくすることができるために好ましい。
マンガン酸リチウムは、化学量論組成(ストイキオメトリー組成)のものに限定されず、マンガン(Mn)の一部を1以上の他の元素で置換した、一般式LiMXMn2-X4(Mは置換元素、Xは1分子中における置換元素Mの構成比を示す)で表されるマンガン酸リチウムも好適に用いられる。このような元素置換を行ったマンガン酸リチウムにおいては、Li/Mn比が0.5超となる。
置換元素Mとしては、以下、元素記号で列記するが、Li、Fe、Mn、Ni、Mg、Zn、B、Al、Co、Cr、Si、Ti、Sn、P、V、Sb、Nb、Ta、Mo、Wを挙げることができ、理論上、Liは+1価、Fe、Mn、Ni、Mg、Znは+2価、B、Al、Co、Crは+3価、Si、Ti、Snは+4価、P、V、Sb、Nb、Taは+5価、Mo、Wは+6価のイオンとなり、LiMn24中に固溶する元素である。但し、Co、Snについては+2価の場合、Fe、Sb及びTiについては+3価の場合、Mnについては+3価、+4価の場合、Crについては+4価、+6価の場合もあり得る。
従って、各種の置換元素Mは混合原子価を有する状態で存在する場合があり、また、酸素の量については、必ずしもストイキオメトリー組成で表されるように4であることを必要とせず、結晶構造を維持するための範囲内で欠損して、又は過剰に存在していても構わない。
正極活物質の塗工は、正極活物質粉末に溶剤や結着剤等を添加して作製したスラリー又はペーストを、ロールコータ法等を用いて、正極金属箔体に塗布・乾燥することで行われ、その後に必要に応じてプレス処理等が施される。
また、図1に示す捲回型内部電極体1を構成する負極板3は、正極板2と同様にして作製することができる。負極板3の集電基板である負極金属箔体としては、銅箔又はニッケル箔等の負極電気化学反応に対する耐蝕性が良好な金属箔が好適に用いられる。負極活物質としては、ソフトカーボンやハードカーボンといったアモルファス系炭素質材料、人造黒鉛や天然黒鉛といった高黒鉛化炭素質材料、その他の炭素質材料の粉末が用いられる。
なお、本発明のリチウム二次電池は、正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A)に対する、負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C)の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.8の関係を満たすものである。本関係を満たすことにより、電池充電時に負極活物質表面に金属リチウムが析出し、デンドライト成長を起こして、正極活物質と負極活物質との短絡によって、負極からのエネルギー放出による温度上昇、さらには内圧上昇を抑制することができる。従って、本発明のリチウム二次電池を作製するには、正極活物質と負極活物質の質量及びこれらの配設面積を、前記関係を満たすように正確に秤量・調整して正極・負極金属箔体に配設(塗工)する。
セパレータ4としては、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルム(PEフィルム)を、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフィルム(PPフィルム)で挟んだ三層構造としたものが好適に用いられる。これは、内部電極体の温度が上昇した場合に、PEフィルムが約130℃で軟化してマイクロポアが潰れ、リチウムイオンの移動、即ち電池反応を抑制する安全機構を兼ねたものである。そして、このPEフィルムをより軟化温度の高いPPフィルムで挟持することによって、PEフィルムが軟化した場合においても、PPフィルムが形状を保持して正極板2と負極板3の接触・短絡を防止し、電池反応の確実な抑制と安全性の確保が可能となる。
この正極板2、負極板3、及びセパレータ4の捲回作業時に、正極板2と負極板3における電極活物質の塗工されていない金属箔体が露出した部分に、集電タブ(正極集電タブ5、負極集電タブ6)がそれぞれ取り付けられる。正極集電タブ5、負極集電タブ6としては、各々の電極板を構成する金属箔体と同じ材質からなる箔状のものが好適に用いられる。集電タブの各々の電極板への取り付け(接合)は、超音波溶接やスポット溶接等により行うことができる。
なお、本発明においては、捲回型内部電極体を構成する金属箔体に集電タブを取り付けることなく、代りに正極集電部材を正極金属箔体の先端、及び/又は負極集電部材を負極金属箔体の先端に溶接によって接続してもよい。溶接方法の詳細については後述する。
次に、本発明のリチウム二次電池に用いられる非水電解液について説明する。溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)といった炭酸エステル系のものや、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の単独溶媒又は混合溶媒が好適に用いられる。本発明においては、特に電解液の電導度及び高温安定性等の観点から、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒を好適に用いることができる。
電解質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF6)やホウフッ化リチウム(LiBF4)等のリチウム錯体フッ素化合物、又は過塩素酸リチウム(LiClO4)といったリチウムハロゲン化物を挙げることができ、これらのうちの1種類、又は2種類以上を上述した有機溶媒(混合溶媒)に溶解して用いる。特に、本発明においては、酸化分解が起こり難く非水電解液の導電性の高いLiPF6を用いることが好ましい。
次に、図3に示す本発明のリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図に基づき、リチウム二次電池の組立方法について説明する。なお、本発明のリチウム二次電池においては、集電タブを備える場合と備えない場合とがあるが、前者を「タブ構造型のリチウム二次電池」と、後者を「タブレス構造型のリチウム二次電池」と記す。図3に示すリチウム二次電池(タブ構造型)30を組み立てるに当たっては、先ず電流を外部に取り出すための正極外部端子15Aと正極集電タブ5、及び負極外部端子15Bと負極集電タブ6との導通を確保しつつ、作製した捲回型内部電極体1を電池ケース20に挿入し、電池蓋(正極電池蓋16A、負極電池蓋16B)と電池ケース20との間にパッキン18を介して電池ケース20の一方の端部を封ずる。次いで、安定な位置にホールドした後、非水電解液を含浸するとともに、電池ケース20の他方の端部を封ずることにより、リチウム二次電池(タブ構造型)30を組み立てることができる。なお、図3中、符号19はくびれ部を示す。
また、図4は、本発明のリチウム二次電池の他の実施形態を示す断面図である。本実施形態のリチウム二次電池(タブレス構造型)60は、正極金属箔体40A、負極金属箔体40Bの端部から導出した電流を集電するための正極集電部材50A、負極集電部材50Bを更に備え、正極集電部材50Aの所定箇所が正極金属箔体40Aの先端に、負極集電部材50Bの所定箇所が負極金属箔体40Bの先端に、それぞれ溶接されることにより接続されている。このようなタブレス構造型とすることにより、集電タブの取り付け工程が不要となるため生産性の向上を図ることができる。更に、集電タブを収納するためのスペースを省くことができるために電池全体がコンパクトとなるために好ましい。
図4に示すリチウム二次電池(タブレス構造型)60を組み立てるに当たっては、先ず捲回型内部電極体1の電極板を構成する金属箔体(正極金属箔体40A、負極金属箔体40B)の先端と集電部材(正極集電部材50A、負極集電部材50B)とを溶接により接続する。溶接により接続する方法について、図に示す、正極金属箔体と正極集電部材との溶接による接続状態を説明する模式図を例に挙げて説明する。図に示すように、正極金属箔体40Aの先端17に正極集電部材50Aの所定箇所(正極集電部材50Aの下面)を当接させた状態とし、正極集電部材50Aに対して上方からエネルギー線を照射することにより溶接が形成され、正極金属箔体40Aと正極集電部材50Aを接続することができる。照射するエネルギー線としては、エネルギー密度が高く、発熱量も小さい、YAGレーザー又は電子ビームによるものであることが好ましい。
溶接に際してはろう材等の接合材料は必要としないが、使用しても構わない。接合材料を使用する場合には、集電部材と金属箔体との接合を補助する作用を示す接合材料を、金属箔体及び/若しくは集電部材の所定箇所に塗布し、又は金属箔体と集電部材の前記所定箇所との間に挟持した状態でエネルギー線を照射することにより溶接すればよい。なお、負極金属箔体と負極集電部材との溶接による接続についても、図に示す正極金属箔体40Aと正極集電部材50Aとの溶接による接続と同様の操作で行うことができるが、負極集電部材を負極金属箔体の先端に押し付けて先端を折り曲げる等して、負極金属箔体と負極集電部材との接触面積を増加させた状態で溶接することが、より確実な接続状態とすることができるために好ましい。
図4に示すように、正極集電部材50A及び負極集電部材50Bが接続された捲回型内部電極体1を電池ケース20に挿入するとともに、電極リード部材72、正極集電部材50A、正極外部端子15A、及び電極リード部材72、負極集電部材50B、負極外部端子15Bを各々接合して安定な位置にホールドする。その後、正極電池蓋16A、負極電池蓋16Bにより電池ケース20を封ずるとともに非水電解液を含浸することにより、タブレス構造型のリチウム二次電池60を組み立てることができる。なお、電極リード部材72を接続することなく、正極集電部材50Aを正極内部端子69Aに、負極集電部材50Bを負極内部端子69Bに、各々直接に接続してもよい。また、正極側と負極側の一方をタブレス構造型とし、他方をタブ構造型としてもよい。なお、図4中符号75は放圧孔を示す。
なお、本発明のリチウム二次電池は、その出力が200W以上であることが特徴の一つである。このような出力値を満足するためには、例えば、2Ah以上の容量を持つように正極活物質を備える構成にするとともに、内部抵抗が低くなるように、正極板・負極板の面積及び膜厚(活物質の塗工厚み)を適宜調整すればよい。
以上、本発明に係るリチウム二次電池について、主に捲回型電極体を用いた場合を例に挙げ、その実施形態を示しながら説明してきたが、本発明が上記の実施形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、図2に示す積層型内部電極体7を用いてもよい。また、本発明に係るリチウム二次電池は、特に、電池容量が2Ah以上である大型の電池に好適に採用されるが、このような容量以下の電池に適用することを妨げるものではない。また、本発明のリチウム二次電池は、大容量、低コスト、高信頼性、及び長期保存性に優れるという特徴を生かしてEVやHEV等の車載用電池として、更には、EV・HEV等のモータ駆動用電源としても好ましいとともに、高出力が必要とされるエンジン起動用としても特に好適に用いることができる。
以下、本発明を実施例に基づいて更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1〜3、比較例)
マンガン酸リチウム(LiMn24)スピネルを正極活物質とし、これに導電助剤としてアセチレンブラックを外比で4質量%添加したものに、更に溶剤、バインダを加えて調製した正極スラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面にそれぞれ約100μmの厚みとなるように塗工して正極板を作製した。
一方、グラファイトを負極活物質として調製した負極スラリーを、厚さ10μmの銅箔の両面にそれぞれ約80μmの厚みとなるように塗工して負極板を作製した。
なお、各正極板及び負極板を作製するに際して使用した正極活物質(マンガン酸リチウムスピネル)と負極活物質(グラファイト)の質量、各単位配設面積から算出したC/Aの値及び正極活物質層及び負極活物質層の細孔容積分布微分のピーク値を表1に示す。
このとき、正極活物質層及び負極活物質層の細孔容積分布微分のピーク値は、正極板に形成された正極活物質層、負極板に形成された負極活物質層の一部をそれぞれ採取し、水銀ポロキシメーター(ユアサ アイオニクス株式会社製 商品名「PoreMaster」)で測定した結果に基づいて解析した値である。図5に正極板の測定結果の一例を示す。
作製した正極板と負極板とを、セパレータ(PP/PE/PP(三層))を介して捲回することにより、図1に示すような構成の捲回型内部電極体1を作製した。一方、EC、DMC、及びDECの各種有機溶媒を体積比で1:1:1となるように混合して混合溶媒を調製し、これに1mol/lの濃度となるように電解質であるLiPF6を溶解して非水電解液を調製した。
捲回型内部電極体を収納したアルミニウム製の円筒型である電池ケースに非水電解液を充填し、電池ケースを封止することにより、セル容量5Ahのリチウム二次電池(放圧弁付)を作製した(実施例1〜3、比較例)。なお、作製は全てドライプロセスにより行い、電池ケースの封止不良等による電池外部からの水分浸入等の影響も排除した。
次に、それぞれ得られたリチウム二次電池(実施例1〜3、比較例)を満充電した後、更に定電流充電(定電流電源200Aの最大電圧は18Vに設定)を継続する過充電試験を行った。その結果を表1に示す。
Figure 0004805545
表1の結果から、実施例1〜3では、過充電時、放圧弁の作動のみで、内圧上昇の緩和をすることができたが、比較例では、内部電極体内に蓄積された電解液の分解生成物が速やかに電解液に排出できないため、電池ケースが破裂するだけではなく、短絡線による発火が発生した。
本発明のリチウム二次電池は、電気自動車やハイブリッド電気自動車用のモータ駆動用バッテリーに好適に用いることができる。
捲回型内部電極体の一例を示す斜視図である。 積層型内部電極体の一例を示す斜視図である。 本発明のリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図である。 本発明のリチウム二次電池の他の実施形態を示す断面図である。 正極活物質層における細孔容積分布微分のピーク値の一例を示すグラフである。
符号の説明
1…捲回型内部電極体、2,8…正極板、3,9…負極板、4,10…セパレータ、5,11…正極集電タブ、6,12…負極集電タブ、7…積層型内部電極体、13…巻芯、15A…正極外部端子、15B…負極外部端子、16A…正極電池蓋、16B…負極電池蓋、17…先端、18…パッキン、19…くびれ部、20…電池ケース30…リチウム二次電池(タブ構造型)、40A…正極金属箔体、40B…負極金属箔体、50A…正極集電部材、50B…負極集電部材、60…リチウム二次電池(タブレス構造型)、69A…正極内部端子、69B…負極内部端子、72…電極リード部材、75…放圧孔。

Claims (2)

  1. 正極活物質であるリチウム遷移金属複合酸化物から形成された正極活物質層が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、負極活物質である炭素質材料から形成された負極活物質層が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して構成された内部電極体を備えたリチウム二次電池であって、
    正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A)に対する、負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C)の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.8であるとともに、
    前記正極活物質層及び前記負極活物質層の各層において、細孔容積分布微分のピーク値が、0.20〜2.00μmであるリチウム二次電池。
  2. 電池内圧を大気圧に開放する放圧機構を有する請求項に記載のリチウム二次電池。
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