JP6862919B2 - 角形リチウムイオン二次電池 - Google Patents
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Description
ートが貼り付けられており、前記正極板の巻き終わり端部の外周側には前記セパレータを介して前記負極板が配置され、 前記負極集電部材は、前記巻回された負極芯体露出部の外面上に直接又は樹脂フィルムを介して配置される接続部を有し、前記接続部は、前記正極板の巻き終わり端部の外周側に位置する前記負極板の負極芯体露出部上に配され、前記底部に対して垂直な方向において、前記接続部の前記底部側の端部は前記巻回電極体の中心よりも前記封口板側に位置し、前記底部に対して垂直な方向において、前記接続部と前記絶縁シートにおける巻き始め側端部との距離が、前記底部に対して垂直な方向における前記巻回電極体の長さの10%以下である。
20は、開口を有する有底角形筒状の角形外装体1と角形外装体1の開口を封口する封口板2からなる電池ケースを有する。角形外装体1は、底部1a、一対の第1側壁1b、一対の第2側壁1cを有する。一対の第1側壁1bはそれぞれ対向するように配置されている。一対の第2側壁1cはそれぞれ対向するように配置されている。第1側壁1bの面積は、第2側壁1cの面積よりも大きい。
正極活物質としてのリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物、結着剤としてのポリフッ化ビニリデン(PVdF)、導電剤としての炭素材料、及び分散媒としてのN−メチル−2−ピロリドン(NMP)をリチウムニッケルコバルトマンガン複合酸化物:PV
dF:炭素材料の質量比が91:7:2となるように混練し、正極活物質合剤スラリーを作製する。
負極活物質としての黒鉛、結着剤としてのスチレンブタジエンゴム(SBR)、増粘剤としてのカルボキシメチルセルロース(CMC)、及び水を、黒鉛:SBR:CMCの質量比が99:0.8:0.2となるように混練し、負極活物質合剤スラリーを作製する。
上述の方法で作製した長尺状の正極板40と長尺状の負極板50を、ポリオレフィン製の長尺状のセパレータ17を介して巻回し、偏平状にプレス成形する。得られた偏平状の巻回電極体3は、巻回軸方向における一方の端部に巻回された正極芯体露出部4を有し、
他方の端部に巻回された負極芯体露出部5を有する。
エチレンカーボネート(EC)とエチルメチルカーボネート(EMC)とジエチルカーボネート(DEC)とを体積比(25℃、1気圧)で3:3:4となるように混合した混合溶媒を作製した。この混合溶媒に、LiPF6を1mol/Lとなるように添加し、さらに非水電解液の総質量に対してその添加量が0.3質量%となるようにビニレンカーボネート(VC)を添加して非水電解液とした。
封口板2に設けられた正極端子取り付け孔(図示省略)の周囲の電池外面側に外部側絶縁部材10を配置する。封口板2に設けられた正極端子取り付け孔(図示省略)の周囲の電池内面側に内部側絶縁部材11及び正極集電体6のベース部6cを配置する。そして、電池外部側から正極端子7を、外部側絶縁部材10の貫通孔、正極端子取り付け孔、内部側絶縁部材11の貫通孔及び正極集電体6のベース部6cの貫通孔に挿入し、正極端子7の先端部を正極集電体6のベース部6c上にかしめる。これにより、正極端子7及び正極集電体6が封口板2に固定される。なお、正極端子7においてかしめられた部分をベース部6cに溶接することが好ましい。
図6は、偏平状の巻回電極体3において正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される側の面を示した図である。図6に示すように、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される側の面に、正極集電体6及び負極集電体8を接続する。接続方法は例えば、抵抗溶接、超音波溶接等により行われる。なお、抵抗溶接を行う場合は、巻回された正極芯体露出部4において正極集電体6が接続された外面と反対側の外面に正極集電体受け部品を接続し、巻回された負極芯体露出部5において負極集電体8が接続された外面と反対側の外面に負極集電体受け部品80を接続することが好ましい。
接接続される。底部1aに対して垂直な方向において、接続部8aの底部1a側の端部は、巻回電極体3の中心(巻回軸)よりも封口板2側に位置する。なお、接続部8aと負極芯体露出部5の間に樹脂フィルムが配置される場合は、樹脂フィルムに開口が設けられ、当該開口内で、接続部8aと負極芯体露出部5が溶接される。したがって、樹脂フィルムは接続部8aと負極芯体露出部5の間であって、接続部8aと負極芯体露出部5の溶接部の周囲に配置された状態となる。なお、樹脂フィルムは必須の構成ではなく、接続部8aを直接負極芯体露出部5上に配置してもよい。
集電部材が取り付けられた巻回電極体3を樹脂シート14で覆い、角形外装体1に挿入する。そして、封口板2と角形外装体1を溶接し、角形外装体1の開口を封口板2により封口する。その後、封口板2に設けられた電解液注液孔から非水電解液を注液し、電解液注液孔を封止栓16により封止する。これにより、角形二次電池20が作製される。
側に位置する負極板50上にリチウムが析出することを抑制できる。
図10(b)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aの底部1a側の端部8xと、絶縁シート30における巻き始め側端部30xが揃った例である。この場合、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、絶縁シート30における巻き始め側端部30xと負極集電体8の接続部8aの間の距離D1は0mmである。
図10(c)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aの封口板2側の端部8yが、絶縁シート30における巻き始め側端部30xよりも角形外装体1の底部1a側に位置する例である。
おける巻回電極体3の長さL(mm)に対して、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向における負極集電体8の接続部8aと絶縁シート30における巻き始め側端部30xの距離D1(mm)は、10%以下であることが好ましく、5%以下であることがより好ましい。このような構成であると、絶縁シート30における巻き始め側端部30xの外周側に配置される負極板50が浮き上がることを抑制できる。なお、距離D1(mm)は、6mm以下であることが好ましく、4mm以下であることがより好ましい。また、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aと負極芯体露出部5が接合された接合部と絶縁シート30における巻き始め側端部30xの距離D(mm)を、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向における巻回電極体3の長さL(mm)に対して10%以下とすることが好ましく、5%以下とすることがより好ましい。
図11(b)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、正極集電体6の接続部6aが絶縁シート30における巻き始め側端部30xよりも封口板2側に配置されている例を示す。
図11(c)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、正極集電体6の接続部6aが絶縁シート30における巻き始め側端部30xよりも角形外装体1の底部1a側に配置された例を示す。
上述の実施形態に記載の方法で角形二次電池を作製し、実施例1の角形二次電池とした。実施例1の角形二次電池においては、図7に示すように、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aを、正極板40の巻き終わり端部40xの近傍の外周側の面に貼り付けられた絶縁シート30における巻き始め側端部30xと重なる位置としている。即ち、実施例1の角形二次電池においては、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aと絶縁シート30における巻き始め側端部30xの間の距離D1は0mmである。
なお、実施例1の角形二次電池において、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向における巻回電極体3の長さL(mm)は55mmである。また、角形外装体1の底部1
aに対して平行な方向における巻回電極体3の長さは、134mmであり、巻回電極体3の厚みは11mmである。
負極集電体8の接続部8aが配置される位置が異なる以外は実施例1の角形二次電池と同様の構成を有する比較例1の角形二次電池を作製した。比較例1の角形二次電池では、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aと絶縁シート30における巻き始め側端部30xとの距離D1を8mmとした。なお、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向における巻回電極体3の長さLは55mmである。したがって、D1/L=0.15である。
[試験]
25℃の条件下で以下(1)〜(10)を行った。
(1)角形二次電池を4.0Aの定電流で3.7Vまで充電し、その後3.7Vの定電圧で充電を行い、角形二次電池の充電深度(SOC)を50%とした。
(2)30分間休止した。
(3)85Aで100秒間充電を行った。
(4)10分間休止した。
(5)85Aで100秒間放電を行った。
(6)10分間休止した。
(7)(3)〜(6)を1サイクルとし、500サイクル行った。
(8)2時間休止した。
(9)4.0Aで2.5Vまで放電した。
(10)10分間休止した。
試験後の角形二次電池を解体し、正極板40の巻き終わり端部40xの近傍の外周側に位置する負極板50上のリチウム析出の有無について目視で確認した。
実施例1の角形二次電池では、正極板40の巻き終わり端部40xの外周側に位置する負極板50上のリチウム析出は確認できなかった。比較例1の角形二次電池では、正極板40の巻き終わり端部40xの外周側に位置する負極板50上のリチウム析出が確認された。このことから、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体8の接続部8aを、正極板40の巻き終わり端部40xの近傍の外周側の面に貼り付けられた絶縁シート30における巻き始め側端部30xの近傍に配置することにより、正極板40の巻き終わり端部40xの外周に位置する負極板50上へのリチウム析出を抑制できることが分かる。
上述の角形二次電池20においては、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される側の面に、正極集電体6及び負極集電体8が接続される例を示した。変形例1においては、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置されない側の面に正極集電体6及び負極集電体8が接続される。そして、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される側の面に正極集電体受け部品60及び負極集電体受け部品80が接続される。なお、正極集電体6と正極集電体受け部品60により巻回された正極芯体露出部4が挟まれた状態となっている。また、負極集電体8と負極集電体受け部品80により巻回された負極芯
体露出部5が挟まれた状態となっている。底部1aに対して垂直な方向において、正極集電体受け部品60の底部1a側の端部は、巻回電極体3の中心(巻回軸)よりも封口板2側に位置する。また、底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体受け部品80の底部1a側の端部80xは、巻回電極体3の中心(巻回軸)よりも封口板2側に位置する。
図13(b)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、絶縁シート30における巻き始め側端部30xと負極集電体受け部品80の底部1a側の端部の位置を揃えた例を示す。
図13(c)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、絶縁シート30における巻き始め側端部30xが、負極集電体受け部品80と重なる例を示す。
図13(d)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、負極集電体受け部品80が絶縁シート30における巻き始め側端部30xよりも底部1a側に位置する例である。
上述の実施形態に係る角形二次電池20においては、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される側の面に、正極集電体6及び負極集電体8が接続される例を示した。変形例2においては、巻回電極体3において、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置されない側の面に正極集電体6及び負極集電体8が接続され、正極板40の巻き終わり端部40x及び負極板50の巻き終わり端部50xが配置される面には、集電部材は接続されていない。正極集電体受け部品60及び負極集電体受け部品80を備えていない。
図15(b)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、接合部91の
底部1a側の端部を、絶縁シート30における巻き始め側端部30xと揃えた例を示す。
図15(c)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、接合部91が絶縁シート30における巻き始め側端部30xと重なる位置に配置された例を示す図である。
図15(d)は、角形外装体1の底部1aに対して垂直な方向において、接合部91は、絶縁シート30における巻き始め側端部30xよりも角形外装体1の底部1a側に位置する例を示す。
正極芯体露出部と正極集電体ないし正極集電体受け部品との接続、負極芯体露出部と負極集電体ないし負極集電体受け部品との接続は、それぞれ抵抗溶接、超音波溶接、あるいはレーザ溶接等により行われることが好ましい。
底部に対して垂直な方向において、負極芯体露出部同士の接合部と絶縁シートにおける巻き始め側端部との距離は、10mm以下であることが好ましく、8mm以下であることがより好ましく、6mm以下であることが更に好ましい。
用される。なお、シート基材上において、糊剤層が形成されない領域を設けることが好ましい。シート基材は、リチウムイオン非透過性のものが好ましい。
1・・・角形外装体
1a・・・底部
1b・・・第1側壁
1c・・・第2側壁
2・・・封口板
3・・・巻回電極体
40・・・正極板
40a・・・正極芯体
40b・・・正極活物質合剤層
40x・・・巻き終わり端部
50・・・負極板
50a・・・負極芯体
50b・・・負極活物質合剤層
50x・・・巻き終わり端部
4・・・正極芯体露出部
5・・・負極芯体露出部
6・・・正極集電体
6a・・・接続部
6b・・・リード部
6c・・・ベース部
7・・・正極端子
8・・・負極集電体
8a・・・接続部
8b・・・リード部
8c・・・ベース部
9・・・負極端子
10・・・外部側絶縁部材
11・・・内部側絶縁部材
12・・・外部側絶縁部材
13・・・内部側絶縁部材
14・・・樹脂シート
15・・・ガス排出弁
16・・・封止栓
17・・・セパレータ
30・・・絶縁シート
30a・・・シート基材
30b・・・糊剤層
30x・・・巻き始め側端部
70・・・隙間
60・・・正極集電体受け部品
80・・・負極集電体受け部品
90・・・接合部
91・・・接合部
Claims (8)
- 長尺状の正極板と長尺状の負極板を長尺状のセパレータを介して巻回した偏平状の巻回電極体と、
開口、底部、一対の第1側壁、及び一対の第2側壁を有する角形外装体と、
前記開口を封口する封口板を備えた角形リチウムイオン二次電池であって、
前記巻回電極体は、一方の端部に巻回された正極芯体露出部を有し、他方の端部に巻回された負極芯体露出部を有し、
前記巻回電極体は、前記巻回電極体の巻回軸が前記底部に対して平行となる向きで前記角形外装体内に配置され、
前記巻回された正極芯体露出部には正極集電部材が接続され、
前記巻回された負極芯体露出部には負極集電部材が接続され、
前記正極板の巻き終わり端部の外周側の面には絶縁シートが貼り付けられており、
前記正極板の巻き終わり端部の外周側には前記セパレータを介して前記負極板が配置され、
前記負極集電部材は、前記巻回された負極芯体露出部の外面上に直接又は樹脂フィルムを介して配置される接続部を有し、
前記接続部は、前記正極板の巻き終わり端部の外周側に位置する前記負極板の負極芯体露出部上に配され、
前記底部に対して垂直な方向において、前記接続部の前記底部側の端部は前記巻回電極体の中心よりも前記封口板側に位置し、
前記底部に対して垂直な方向において、前記接続部と前記絶縁シートにおける巻き始め側端部との距離が、前記底部に対して垂直な方向における前記巻回電極体の長さの10%以下である角形リチウムイオン二次電池。 - 前記負極集電部材は負極集電体であり、
前記負極集電体は、前記接続部と、前記封口板と前記巻回電極体の間に配置されるベース部と、前記ベース部と前記接続部を繋ぐリード部を有する請求項1に記載の角形リチウムイオン二次電池。 - 前記巻回された負極芯体露出部の一方の外面には負極集電体が接続され、前記巻回され
た負極芯体露出部の他方の外面には負極集電体受け部品が接続され、
前記負極集電体受け部品が前記接続部を含む請求項1に記載の角形リチウムイオン二次電池。 - 前記正極板の巻き終わり端部の外周側の面及び内周側の面に前記絶縁シートが貼り付けられた請求項1〜3のいずれかに記載の角形リチウムイオン二次電池。
- 前記絶縁シートは、シート基材の表面に糊剤層が形成されたテープであり、
前記糊剤層により前記絶縁シートが前記正極板に貼り付けられた請求項1〜4のいずれかに記載の角形リチウムイオン二次電池。 - 長尺状の正極板と長尺状の負極板を長尺状のセパレータを介して巻回した偏平状の巻回電極体と、
開口、底部、一対の第1側壁、及び一対の第2側壁を有する角形外装体と、
前記開口を封口する封口板を備えた角形リチウムイオン二次電池であって、
前記巻回電極体は、一方の端部に巻回された正極芯体露出部を有し、他方の端部に巻回された負極芯体露出部を有し、
前記巻回電極体は、前記巻回電極体の巻回軸が前記底部に対して平行となる向きで前記角形外装体内に配置され、
前記巻回された正極芯体露出部には正極集電部材が接続され、
前記巻回された負極芯体露出部には負極集電部材が接続され、
前記正極板の巻き終わり端部の外周側の面には絶縁シートが貼り付けられており、
前記正極板の巻き終わり端部の外周側に位置する前記負極板の負極芯体露出部上には、前記負極芯体露出部同士が接合された接合部が配置され、
前記底部に対して垂直な方向において、前記接合部の前記底部側の端部は、前記巻回電極体の中心よりも前記封口板側に位置し、
前記底部に対して垂直な方向において、前記接合部と前記絶縁シートにおける巻き始め側端部との距離が、前記底部に対して垂直な方向における前記巻回電極体の長さの10%以下である角形リチウムイオン二次電池。 - 前記正極板の巻き終わり端部の外周側の面及び内周側の面に前記絶縁シートが貼り付けられた請求項6に記載の角形リチウムイオン二次電池。
- 前記絶縁シートは、シート基材の表面に糊剤層が形成されたテープであり、
前記糊剤層により前記絶縁シートが前記正極板に貼り付けられた請求項6又は7に記載の角形リチウムイオン二次電池。
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