JP2004288405A - リチウム二次電池 - Google Patents

リチウム二次電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2004288405A
JP2004288405A JP2003076719A JP2003076719A JP2004288405A JP 2004288405 A JP2004288405 A JP 2004288405A JP 2003076719 A JP2003076719 A JP 2003076719A JP 2003076719 A JP2003076719 A JP 2003076719A JP 2004288405 A JP2004288405 A JP 2004288405A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
positive electrode
negative electrode
metal foil
lithium secondary
secondary battery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2003076719A
Other languages
English (en)
Inventor
Wataru Shionoya
亘 塩野谷
Toshihiro Yoshida
俊広 吉田
Masanobu Kito
賢信 鬼頭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Priority to JP2003076719A priority Critical patent/JP2004288405A/ja
Publication of JP2004288405A publication Critical patent/JP2004288405A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/60Other road transportation technologies with climate change mitigation effect
    • Y02T10/70Energy storage systems for electromobility, e.g. batteries

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)
  • Connection Of Batteries Or Terminals (AREA)
  • Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】長期保存性に優れるとともに高出力であるという、例えば、EV・HEV用の電池として好適な特性を有するリチウム二次電池を提供する。
【解決手段】リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板2と、炭素質材料からなる負極活物質が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板3とが、セパレータ4を介して捲回又は積層されてなる内部電極体1を備えたリチウム二次電池である。正極活物質の、正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A(g/cm))に対する、負極活物質の、負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C(g/cm))の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.5の関係を満たし、且つ、その出力が200W以上である。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はリチウム二次電池に関し、更に詳しくは、長期保存性に優れるとともに、高出力なリチウム二次電池に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、携帯電話やVTR、ノート型パソコン等の携帯型電子機器の小型軽量化が加速度的に進行しており、その電源用電池として、正極活物質にリチウム複合酸化物を、負極活物質に炭素質材料を、電解液にリチウムイオン電解質を有機溶媒に溶解した有機電解液を用いた二次電池が用いられるようになってきている。
【0003】このような電池は、一般的にリチウム二次電池、又はリチウムイオン電池と称せられており、エネルギー密度が大きく、また単電池電圧も約4V程度と高い特徴を有することから、前記携帯型電子機器のみならず、最近の環境問題を背景に、低公害車として積極的な一般への普及が図られている電気自動車(以下、「EV」と記す)又はハイブリッド電気自動車(以下、「HEV」と記す)のモータ駆動用電源としても注目を集めている。
【0004】EV、HEV等に好適に用いられる比較的容量の大きいリチウム二次電池については、これに組み込まれる内部電極体として、図1に示すような、集電タブ(正極集電タブ5、負極集電タブ6)が配設された電極板(正極板2、負極板3)を、互いに接触しないように、間にセパレータ4を介しつつ巻芯13の外周に捲回してなる捲回型内部電極体1が好適に採用される。正極板2及び負極板3は、集電基板である正極金属箔体、負極金属箔体の各々の両表面に電極活物質(正極活物質、負極活物質)層を形成したものであり、正極集電タブ5及び負極集電タブ6は、正極板2、負極板3、及びセパレータ4を巻芯13の外周に巻き取る作業中に、超音波溶接等の手段を用いて正極板2及び負極板3の端部の正極金属箔体及び負極金属箔体が露出した部分に所定間隔で接合することができる。
【0005】また、内部電極体の別の形態として、図2に示すような積層型内部電極体7を挙げることができる。積層型内部電極体7は、一定面積を有する所定形状の正極板8と負極板9とをセパレータ10を挟みながら交互に積層した構造を有しており、1枚の各電極板に少なくとも一本の集電タブ(正極集電タブ11、負極集電タブ12)が取り付けられている。なお、正極板8、負極板9、セパレータ10を構成する材料やこれらの作製方法は、図1に示す捲回型内部電極体1と同様である。
【0006】EVやHEV用等の電池には、優れた安全性を有し、高エネルギー密度・大容量であること等の諸特性を備えることが要求される。ここで、電池は充放電を行うことなく単に保存する場合であっても、その容量が徐々に低下するといった現象が起こることが知られているが、EVやHEV用等の電池については、このような場合であっても容量低下が生じ難く長寿命であるという特性(以下、「長期保存性」と記す)をも備えることが要求されている。
【0007】関連する従来技術として、電極板における電極活物質の分布のばらつきが考慮されつつ、正極活物質と負極活物質の仕込比が適正化されることにより、安全性に優れ、且つ、高エネルギー密度であるリチウム二次電池が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【0008】しかしながら、特許文献1において開示されたリチウム二次電池は、長期保存性の面においては十分な特性を有するとはいえず、EVやHEV用等の優れた長期保存性を具備することが要求される電池としては、更なる改良を図る必要があり、このような特性を備えたリチウム二次電池の開発が期待されている。
【0009】
【特許文献1】
特開平11−273741号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような従来技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期保存性に優れるとともに高出力であるという、例えば、EV・HEV用の電池として好適な特性を有するリチウム二次電池を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明によれば、リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、炭素質材料からなる負極活物質が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して捲回又は積層されてなる内部電極体を備えたリチウム二次電池であって、前記正極活物質の、前記正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A(g/cm))に対する、前記負極活物質の、前記負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C(g/cm))の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.5の関係を満たし、且つ、その出力が200W以上であることを特徴とするリチウム二次電池が提供される。
【0012】本発明においては、リチウム遷移金属複合酸化物の結晶構造がスピネル構造であることが好ましい。
【0013】本発明においては、炭素質材料が、アモルファス系炭素質材料又は高黒鉛化炭素質材料であることが好ましい。
【0014】本発明においては、正極金属箔体及び/又は負極金属箔体の端部から導出した電流を集電するための正極集電部材及び/又は負極集電部材を更に備え、正極集電部材及び/又は負極集電部材が、各々の所定箇所で、正極金属箔体及び/又は負極金属箔体の先端に溶接によって接続されてなることが好ましい。
【0015】本発明のリチウム二次電池は、電池容量が2Ah以上の大型電池に好適に採用され、また、大電流の放電が頻繁に行われる電気自動車又はハイブリッド電気自動車のエンジン起動用の電源等として好適に用いられる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態について説明するが、本発明は以下の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、当業者の通常の知識に基づいて、適宜、設計の変更、改良等が加えられることが理解されるべきである。
【0017】本発明は、リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、炭素質材料からなる負極活物質が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して捲回又は積層されてなる内部電極体を備えたリチウム二次電池であり、正極活物質の、正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A(g/cm))に対する、負極活物質の、負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C(g/cm))の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.5の関係を満たし、且つ、その出力が200W以上であることを特徴とする。
【0018】即ち、本発明のリチウム二次電池は、その内部電極体を構成する正極活物質の、正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量と負極活物質の、負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量の比により表される(C/A)値が、所定の関係を満足するものである。リチウム二次電池の性能の劣化機構は、一般的には負極内のリチウムと電解液との反応に起因するものと考えられている。即ち、負極内のリチウムの量が少ないほど電池の劣化が抑制されるものと考えられるため、本発明の如く(C/A)値を規定すること(例えば、(C/A)値を小さくすること)により負極内のリチウムの量を規定することができ、長期保存性に優れるという特性が発揮される。なお、(C/A)値が0.9未満であると、十分な電池容量の確保、及び出力200W以上の達成が困難となるために好ましくなく、(C/A)値が2.5超であると、長期保存性が徐々に低下するために好ましくない。
【0019】また、本発明のリチウム二次電池の出力は200W以上である。即ち、前述の長期保存性に優れるという特性に加えて高出力であるといった特性をも備えるものであり、これらの特性を備えることが要求されるEV・HEV用の電池として好適である。
【0020】本発明においては、より優れた長期保存性を発揮するという観点からは、前述の(C/A)値が0.9≦(C/A)≦2.0の関係を満たすことが好ましく、0.9≦(C/A)≦1.2の関係を満たすことが更に好ましい。また、よりハイパワーであって、EV・HEV用の電池として好適な特性を発揮するという観点からは、その出力が230W以上であることが好ましく、250W以上であることが更に好ましい。また、本発明のリチウム二次電池の出力の上限値については特に限定されないが、実質的な製造可能性等の観点からは1000W以下であればよい。
【0021】次に、本発明のリチウム二次電池の構造、及びこれを構成する主要部材、並びにリチウム二次電池の製造方法について説明する。図1は、捲回型電極体の構造を示す斜視図である。正極板2は、集電基板である正極金属箔体の両面に正極活物質を塗工して配設することにより作製される。正極金属箔体としては、アルミニウム箔やチタン箔等の正極電気化学反応に対する耐蝕性が良好である金属箔が用いられるが、箔以外にパンチングメタル又はメッシュ(網)を用いることもできる。また、正極活物質としてはリチウム遷移金属複合酸化物を用いるが、具体的にはマンガン酸リチウム(LiMn)やコバルト酸リチウム(LiCoO)、ニッケル酸リチウム(LiNiO)等を好適に用いることができる。なお、これらの正極活物質にアセチレンブラック等の炭素微粉末を導電助剤として加えることが好ましい。なお、本発明においては、リチウム(Li)とマンガン(Mn)を主成分とした立方晶スピネル構造を有するマンガン酸リチウム(以下、単に「マンガン酸リチウム」と記す)を用いると、他の正極活物質を用いた場合と比較して、内部電極体の抵抗を小さくすることができるために好ましい。
【0022】マンガン酸リチウムは、化学量論組成(ストイキオメトリー組成)のものに限定されず、マンガン(Mn)の一部を1以上の他の元素で置換した、一般式LiMMn2−X(Mは置換元素、Xは1分子中における置換元素Mの構成比を示す)で表されるマンガン酸リチウムも好適に用いられる。このような元素置換を行ったマンガン酸リチウムにおいては、Li/Mn比が0.5超となる。
【0023】置換元素Mとしては、以下、元素記号で列記するが、Li、Fe、Mn、Ni、Mg、Zn、B、Al、Co、Cr、Si、Ti、Sn、P、V、Sb、Nb、Ta、Mo、Wを挙げることができ、理論上、Liは+1価、Fe、Mn、Ni、Mg、Znは+2価、B、Al、Co、Crは+3価、Si、Ti、Snは+4価、P、V、Sb、Nb、Taは+5価、Mo、Wは+6価のイオンとなり、LiMn中に固溶する元素である。但し、Co、Snについては+2価の場合、Fe、Sb及びTiについては+3価の場合、Mnについては+3価、+4価の場合、Crについては+4価、+6価の場合もあり得る。
【0024】従って、各種の置換元素Mは混合原子価を有する状態で存在する場合があり、また、酸素の量については、必ずしもストイキオメトリー組成で表されるように4であることを必要とせず、結晶構造を維持するための範囲内で欠損して、又は過剰に存在していても構わない。
【0025】正極活物質の塗工は、正極活物質粉末に溶剤や結着剤等を添加して作製したスラリー又はペーストを、ロールコータ法等を用いて、正極金属箔体に塗布・乾燥することで行われ、その後に必要に応じてプレス処理等が施される。
【0026】また、図1に示す捲回型内部電極体1を構成する負極板3は、正極板2と同様にして作製することができる。負極板3の集電基板である負極金属箔体としては、銅箔又はニッケル箔等の負極電気化学反応に対する耐蝕性が良好な金属箔が好適に用いられる。負極活物質としては、ソフトカーボンやハードカーボンといったアモルファス系炭素質材料、人造黒鉛や天然黒鉛といった高黒鉛化炭素質材料、その他の炭素質材料の粉末が用いられる。
【0027】なお、本発明のリチウム二次電池は、正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A)に対する、負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C)の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.5の関係を満たすものである。従って、本発明のリチウム二次電池を作製するには、正極活物質と負極活物質の質量及びこれらの配設面積を、前記関係を満たすように正確に秤量・調整して正極・負極金属箔体に配設(塗工)する。
【0028】セパレータ4としては、マイクロポアを有するリチウムイオン透過性のポリエチレンフィルム(PEフィルム)を、多孔性のリチウムイオン透過性のポリプロピレンフィルム(PPフィルム)で挟んだ三層構造としたものが好適に用いられる。これは、内部電極体の温度が上昇した場合に、PEフィルムが約130℃で軟化してマイクロポアが潰れ、リチウムイオンの移動、即ち電池反応を抑制する安全機構を兼ねたものである。そして、このPEフィルムをより軟化温度の高いPPフィルムで挟持することによって、PEフィルムが軟化した場合においても、PPフィルムが形状を保持して正極板2と負極板3の接触・短絡を防止し、電池反応の確実な抑制と安全性の確保が可能となる。
【0029】この正極板2、負極板3、及びセパレータ4の捲回作業時に、正極板2と負極板3における電極活物質の塗工されていない金属箔体が露出した部分に、集電タブ(正極集電タブ5、負極集電タブ6)がそれぞれ取り付けられる。正極集電タブ5、負極集電タブ6としては、各々の電極板を構成する金属箔体と同じ材質からなる箔状のものが好適に用いられる。集電タブの各々の電極板への取り付け(接合)は、超音波溶接やスポット溶接等により行うことができる。
【0030】なお、本発明においては、捲回型内部電極体を構成する金属箔体に集電タブを取り付けることなく、代りに正極集電部材を正極金属箔体の先端、及び/又は負極集電部材を負極金属箔体の先端に溶接によって接続してもよい。溶接方法の詳細については後述する。
【0031】次に、本発明のリチウム二次電池に用いられる非水電解液について説明する。溶媒としては、エチレンカーボネート(EC)、ジエチルカーボネート(DEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、プロピレンカーボネート(PC)といった炭酸エステル系のものや、γ−ブチロラクトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル等の単独溶媒又は混合溶媒が好適に用いられる。本発明においては、特に電解液の電導度及び高温安定性等の観点から、環状カーボネートと鎖状カーボネートの混合溶媒を好適に用いることができる。
【0032】電解質としては、六フッ化リン酸リチウム(LiPF)やホウフッ化リチウム(LiBF)等のリチウム錯体フッ素化合物、又は過塩素酸リチウム(LiClO)といったリチウムハロゲン化物を挙げることができ、これらのうちの1種類、又は2種類以上を上述した有機溶媒(混合溶媒)に溶解して用いる。特に、本発明においては、酸化分解が起こり難く非水電解液の導電性の高いLiPFを用いることが好ましい。
【0033】次に、図3に示す本発明のリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図に基づき、リチウム二次電池の組立方法について説明する。なお、本発明のリチウム二次電池においては、集電タブを備える場合と備えない場合とがあるが、前者を「タブ構造型のリチウム二次電池」と、後者を「タブレス構造型のリチウム二次電池」と記す。図3に示すリチウム二次電池(タブ構造型)30を組み立てるに当たっては、先ず電流を外部に取り出すための正極外部端子15Aと正極集電タブ5、及び負極外部端子15Bと負極集電タブ6との導通を確保しつつ、作製した捲回型内部電極体1を電池ケース20に挿入し、電池蓋(正極電池蓋16A、負極電池蓋16B)と電池ケース20との間にパッキン18を介して電池ケース20の一方の端部を封ずる。次いで、安定な位置にホールドした後、非水電解液を含浸するとともに、電池ケース20の他方の端部を封ずることにより、リチウム二次電池(タブ構造型)30を組み立てることができる。なお、図3中、符号19はくびれ部を示す。
【0034】また、図4は、本発明のリチウム二次電池の他の実施形態を示す断面図である。本実施形態のリチウム二次電池(タブレス構造型)60は、正極金属箔体40A、負極金属箔体40Bの端部から導出した電流を集電するための正極集電部材50A、負極集電部材50Bを更に備え、正極集電部材50Aの所定箇所が正極金属箔体40Aの先端に、負極集電部材50Bの所定箇所が負極金属箔体40Bの先端に、それぞれ溶接されることにより接続されている。このようなタブレス構造型とすることにより、集電タブの取り付け工程が不要となるため生産性の向上を図ることができる。更に、集電タブを収納するためのスペースを省くことができるために電池全体がコンパクトとなるために好ましい。
【0035】図4に示すリチウム二次電池(タブレス構造型)60を組み立てるに当たっては、先ず捲回型内部電極体1の電極板を構成する金属箔体(正極金属箔体40A、負極金属箔体40B)の先端と集電部材(正極集電部材50A、負極集電部材50B)とを溶接により接続する。溶接により接続する方法について、図5に示す、正極金属箔体と正極集電部材との溶接による接続状態を説明する模式図を例に挙げて説明する。図5に示すように、正極金属箔体40Aの先端17に正極集電部材50Aの所定箇所(正極集電部材50Aの下面)を当接させた状態とし、正極集電部材50Aに対して上方からエネルギー線を照射することにより溶接部22が形成され、正極金属箔体40Aと正極集電部材50Aを接続することができる。照射するエネルギー線としては、エネルギー密度が高く、発熱量も小さい、YAGレーザー又は電子ビームによるものであることが好ましい。
【0036】溶接に際してはろう材等の接合材料は必要としないが、使用しても構わない。接合材料を使用する場合には、集電部材と金属箔体との接合を補助する作用を示す接合材料を、金属箔体及び/若しくは集電部材の所定箇所に塗布し、又は金属箔体と集電部材の前記所定箇所との間に挟持した状態でエネルギー線を照射することにより溶接すればよい。なお、負極金属箔体と負極集電部材との溶接による接続についても、図5に示す正極金属箔体40Aと正極集電部材50Aとの溶接による接続と同様の操作で行うことができるが、負極集電部材を負極金属箔体の先端に押し付けて先端を折り曲げる等して、負極金属箔体と負極集電部材との接触面積を増加させた状態で溶接することが、より確実な接続状態とすることができるために好ましい。
【0037】図4に示すように、正極集電部材50A及び負極集電部材50Bが接続された捲回型内部電極体1を電池ケース20に挿入するとともに、電極リード部材72、正極集電部材50A、正極外部端子15A、及び電極リード部材72、負極集電部材50B、負極外部端子15Bを各々接合して安定な位置にホールドする。その後、正極電池蓋16A、負極電池蓋16Bにより電池ケース20を封ずるとともに非水電解液を含浸することにより、タブレス構造型のリチウム二次電池60を組み立てることができる。なお、電極リード部材72を接続することなく、正極集電部材50Aを正極内部端子69Aに、負極集電部材50Bを負極内部端子69Bに、各々直接に接続してもよい。また、正極側と負極側の一方をタブレス構造型とし、他方をタブ構造型としてもよい。なお、図4中符号75は放圧孔を示す。
【0038】なお、本発明のリチウム二次電池は、その出力が200W以上であることが特徴の一つである。このような出力値を満足するためには、例えば、2Ah以上の容量を持つように正極活物質を備える構成にするとともに、内部抵抗が低くなるように、正極板・負極板の面積及び膜厚(活物質の塗工厚み)を適宜調整すればよい。
【0039】以上、本発明に係るリチウム二次電池について、主に捲回型電極体を用いた場合を例に挙げ、その実施形態を示しながら説明してきたが、本発明が上記の実施形態に限定されるものでないことはいうまでもなく、図2に示す積層型内部電極体7を用いてもよい。また、本発明に係るリチウム二次電池は、特に、電池容量が2Ah以上である大型の電池に好適に採用されるが、このような容量以下の電池に適用することを妨げるものではない。また、本発明のリチウム二次電池は、大容量、低コスト、高信頼性、及び長期保存性に優れるという特徴を生かしてEVやHEV等の車載用電池として、更には、EV・HEV等のモータ駆動用電源としても好ましいとともに、高出力が必要とされるエンジン起動用としても特に好適に用いることができる。
【0040】
【実施例】以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
【0041】
(実施例1〜4、比較例1)
マンガン酸リチウム(LiMn)スピネルを正極活物質とし、これに導電助剤としてアセチレンブラックを外比で4質量%添加したものに、更に溶剤、バインダを加えて調製した正極スラリーを、厚さ20μmのアルミニウム箔の両面にそれぞれ約100μmの厚みとなるように塗工して正極板を作製した。
【0042】一方、グラファイトを負極活物質として調製した負極スラリーを、厚さ10μmの銅箔の両面にそれぞれ約80μmの厚みとなるように塗工して負極板を作製した。なお、各正極板及び負極板を作製するに際して使用した正極活物質(マンガン酸リチウムスピネル)と負極活物質(グラファイト)の質量、及び各単位配設面積から算出したC/Aの値を表1に示す。
【0043】作製した正極板と負極板とを、セパレータ(PP/PE/PP(三層))を介して捲回することにより、図1に示すような構成の捲回型内部電極体1を作製した。一方、EC、DMC、及びDECの各種有機溶媒を体積比で1:1:1となるように混合して混合溶媒を調製し、これに1mol/lの濃度となるように電解質であるLiPFを溶解して非水電解液を調製した。
【0044】捲回型内部電極体を収納した電池ケースに非水電解液を充填し、電池ケースを封止してリチウム二次電池を作製した(実施例1〜4、比較例1)。なお、作製は全てドライプロセスにより行い、電池ケースの封止不良等による電池外部からの水分浸入等の影響も排除した。
【0045】
(出力の測定)
2.5Vを下回らない電流値で10秒間の定電流放電を行い、放電開始10秒後における電圧(V)と電流(A)の値から算出(電圧(V)×電流(A))した。結果を表1に示す。
【0046】
(電池容量の測定)
室温(25℃)、0.5C定電流、4.1V定電圧で満充電とした後、同じく室温条件下、1C相当定電流で端子電圧が2.5Vとなるまで放電を行い、室温における1C放電容量(電池容量(Ah))を測定した。
【0047】
(長期保存性の評価)
作製した実施例1〜4、比較例1の各リチウム二次電池について、SOC(充電状態)=100%の状態で60℃、30日間保存後の電池容量を測定し、容量維持率(保存前の電池容量に対する、保存後の電池容量の割合(%))を算出した。結果を表1に示す。
【0048】
【表1】
Figure 2004288405
【0049】
(評価)
表1に示す結果から明らかなように、実施例1〜4のリチウム二次電池は、比較例1のリチウム二次電池に比して、長期間保存後における容量が高く維持されていることが判明した。従って、本発明のリチウム二次電池が、高出力であるとともに優れた長期保存性を有するものであることを確認することができた。
【0050】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のリチウム二次電池は、正極活物質の正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量に対する負極活物質の負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量の比の値が所定の関係を満たし、且つ、その出力が所定の値以上であるため、長期保存性に優れるとともに高出力である。本発明のリチウム二次電池はこのような特性を生かし、電気自動車(EV)・ハイブリッド電気自動車(HEV)用の電池として好適に採用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】捲回型内部電極体の一例を示す斜視図である。
【図2】積層型内部電極体の一例を示す斜視図である。
【図3】本発明のリチウム二次電池の一実施形態を示す断面図である。
【図4】本発明のリチウム二次電池の他の実施形態を示す断面図である。
【図5】正極金属箔体と正極集電部材との溶接による接続状態を説明する模式図である。
【符号の説明】
1…捲回型内部電極体、2,8…正極板、3,9…負極板、4,10…セパレータ、5,11…正極集電タブ、6,12…負極集電タブ、7…積層型内部電極体、13…巻芯、15A…正極外部端子、15B…負極外部端子、16A…正極電池蓋、16B…負極電池蓋、17…先端、18…パッキン、19…くびれ部、20…電池ケース、22…溶接部、30…リチウム二次電池(タブ構造型)、40A…正極金属箔体、40B…負極金属箔体、50A…正極集電部材、50B…負極集電部材、60…リチウム二次電池(タブレス構造型)、69A…正極内部端子、69B…負極内部端子、72…電極リード部材、75…放圧孔。

Claims (8)

  1. リチウム遷移金属複合酸化物からなる正極活物質が正極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる正極板と、炭素質材料からなる負極活物質が負極金属箔体の表面の所定領域に配設されてなる負極板とが、セパレータを介して捲回又は積層されてなる内部電極体を備えたリチウム二次電池であって、
    前記正極活物質の、前記正極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(A(g/cm))に対する、前記負極活物質の、前記負極金属箔体の表面の単位配設面積当たりの質量(C(g/cm))の比の値(C/A)が、0.9≦(C/A)≦2.5の関係を満たし、且つ、その出力が200W以上であることを特徴とするリチウム二次電池。
  2. 前記リチウム遷移金属複合酸化物の結晶構造がスピネル構造である請求項1に記載のリチウム二次電池。
  3. 前記炭素質材料が、アモルファス系炭素質材料又は高黒鉛化炭素質材料である請求項1又は2に記載のリチウム二次電池。
  4. 前記正極金属箔体及び/又は前記負極金属箔体の端部から導出した電流を集電するための正極集電部材及び/又は負極集電部材を更に備え、前記正極集電部材及び/又は前記負極集電部材が、各々の所定箇所で、前記正極金属箔体及び/又は前記負極金属箔体の先端に溶接によって接続されてなる請求項1〜3のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  5. 電池容量が2Ah以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  6. 車載用電池である請求項1〜5のいずれか一項に記載のリチウム二次電池。
  7. 電気自動車又はハイブリッド電気自動車に用いられる請求項6に記載のリチウム二次電池。
  8. エンジン起動用に用いられる請求項6又は7に記載のリチウム二次電池。
JP2003076719A 2003-03-20 2003-03-20 リチウム二次電池 Withdrawn JP2004288405A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003076719A JP2004288405A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 リチウム二次電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003076719A JP2004288405A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 リチウム二次電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2004288405A true JP2004288405A (ja) 2004-10-14

Family

ID=33291657

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003076719A Withdrawn JP2004288405A (ja) 2003-03-20 2003-03-20 リチウム二次電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2004288405A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007129632A1 (ja) * 2006-05-10 2007-11-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 動力出力装置および二次電池の設定手法
JP2013077495A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Gs Yuasa Corp 蓄電素子
JP2015138729A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 リチウムイオン二次電池
JP5858158B2 (ja) * 2012-06-29 2016-02-10 新神戸電機株式会社 二次電池の集電構造
WO2019103031A1 (ja) 2017-11-22 2019-05-31 株式会社Gsユアサ リチウムイオン二次電池

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007129632A1 (ja) * 2006-05-10 2007-11-15 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha 動力出力装置および二次電池の設定手法
US7803478B2 (en) 2006-05-10 2010-09-28 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Power output apparatus and method of setting secondary battery
JP2013077495A (ja) * 2011-09-30 2013-04-25 Gs Yuasa Corp 蓄電素子
JP5858158B2 (ja) * 2012-06-29 2016-02-10 新神戸電機株式会社 二次電池の集電構造
JPWO2014003185A1 (ja) * 2012-06-29 2016-06-02 新神戸電機株式会社 二次電池の集電構造
JP2015138729A (ja) * 2014-01-24 2015-07-30 トヨタ自動車株式会社 リチウムイオン二次電池
WO2019103031A1 (ja) 2017-11-22 2019-05-31 株式会社Gsユアサ リチウムイオン二次電池
US11621417B2 (en) 2017-11-22 2023-04-04 Gs Yuasa International Ltd. Lithium ion secondary battery

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4563264B2 (ja) リチウム二次電池
JP5257700B2 (ja) リチウム二次電池
JP2004047161A (ja) 二次電池及びそれを用いた組電池
JP2004296256A (ja) 非水電解質二次電池
JP4204231B2 (ja) リチウム二次電池
JP2014225326A (ja) 非水電解質二次電池
JP3403678B2 (ja) リチウム二次電池及び捲回型電極体の作製方法
JP3526786B2 (ja) リチウム二次電池
JP2011070932A (ja) リチウム二次電池
JP2002237292A (ja) 非水電解質二次電池
JP2005209469A (ja) リチウム二次電池
JP4532066B2 (ja) リチウム二次電池
JP2003007346A (ja) リチウム二次電池及びその製造方法
JP2004055154A (ja) 積層型電池の密封構造および密封処理方法
JP2007234545A (ja) 非水電解質電池および電池パック
JP4805545B2 (ja) リチウム二次電池
JP2004288405A (ja) リチウム二次電池
JP4039197B2 (ja) ラミネート電池、該ラミネート電池を複数接続したモジュール、該モジュールを複数接続した組電池、および該組電池を搭載した車両
JP5776948B2 (ja) リチウム二次電池およびその製造方法
JP2000260469A (ja) リチウム二次電池
JP2005116321A (ja) リチウム二次電池及びその低温特性評価方法
JP2003346768A (ja) 非水電解質二次電池
JP2001223031A (ja) リチウム二次電池
JP4318905B2 (ja) リチウム二次電池
JP2004247192A (ja) リチウム二次電池

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20060606