JP4804963B2 - 溶接ロボットの制御方法およびこれにより溶接された被溶接材、溶接ロボットの制御プログラム - Google Patents

溶接ロボットの制御方法およびこれにより溶接された被溶接材、溶接ロボットの制御プログラム Download PDF

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本発明は、金属製の開先継手の端部溶接を行う溶接ロボットの制御方法およびこれにより溶接された被溶接材、溶接ロボットの制御プログラムに関する。
従来より、金属材料同士の接合方法として、溶接ロボットを用いた溶接方法が実施されている。この溶接ロボットを用いた溶接方法の中には、例えば、特許文献1,2に開示されているように、鋼製やセラミックスによって形成されたエンドタブを溶接端部に装着して溶接を行うものがある。
このように、溶接端部にエンドタブを装着して溶接を行うことで、溶接端部から溶接金属が外部へと流れ出すことを防止しつつ、端部まで溶接を完了させることができる。
特許2904149号公報(平成11年3月26日登録) 特開2002−28780号公報(平成14年1月29日公開)
しかしながら、上記従来の溶接ロボットの制御方法では、以下に示すような問題点を有している。
すなわち、溶接端部からの溶接材料の流れ出しを防止するために溶接端部に取り付けられるエンドタブは、溶接後には不要な物体となる。このため、このエンドタブを溶接部分から取り外すために、エンドタブを叩き落したり削ったりする作業が必要となり、生産性を低下させてしまう。この結果、エンドタブが消耗品であることも考え合わせると、エンドタブを用いた溶接方法は、溶接に要するコストを上昇させる要因となる。
本発明の課題は、開先継手の溶接を行う際にエンドタブを使用することなく溶接を行うことで、溶接工程を簡素化してコストダウンを図ることが可能な溶接ロボットの制御方法およびこれにより溶接された被溶接材、溶接ロボットの制御プログラムを提供することにある。
第1の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、端部が開放された開先継手の溶接を行う溶接ロボットの制御方法であって、第1から第3のステップを備えた溶接方法を溶接ロボットに実行させる。第1のステップでは、開先継手の端部に溶接ビードを形成する。第2のステップでは、溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成する。第3のステップでは、溶接ビードの開先継手における溶接を行う部分側において溶接を開始する。
ここでは、端部が開放された開先継手を溶接する溶接ロボットの制御方法において、端部が開放された開先継手の溶接を行う際には、溶接を開始する前に、まずは溶接ビードを複数回積層して堰を形成する。
ここで、溶接ビードとは、溶接金属を溶かして溶接部分に形成される帯状の盛り上がった部分を意味する。また、溶接ビードを積層して形成される堰は、溶接部分の端部から溶接金属が流れ出すことを防止する機能を有する。さらに、溶接ビードの内側とは、開先継手における溶接を行う部分側を意味する。
通常、このような端部が開放された開先継手の溶接を行う際には、開放端側から溶接金属が漏れ出すことを防止するために、金属製あるいはセラミックス製のエンドタブを取り付けて溶接を開始する。しかし、このようなエンドタブを用いた従来の溶接方法では、溶接完了後に溶接部分からエンドタブを除去するための仕上げ処理が必要となり、エンドタブの材料費がかかることや溶接工程が増加すること等からコストアップの要因となっていた。
本発明の溶接ロボットの制御方法では、以上のように、開先継手の開放端に、従来のエンドタブの替わりに、溶接ビードを積層して形成される堰を用いている。
これにより、端部が開放された開先継手の溶接を行う際にエンドタブを使用しなくても、溶接を端部まで正確に行うことができるとともに、溶接完了後にエンドタブを除去するための仕上げ処理が不要となり、溶接作業の工程を簡略化することができる。この結果、エンドタブの材料費やエンドタブを除去するための仕上げ処理を省くことにより、コストダウンを図ることができる。
第2の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、第1の発明に係る溶接ロボットの制御方法であって、溶接ビードを形成する第1のステップの前に、センサを用いて開先継手における開先の位置および幅を検出する第4のステップを、さらに備えている。
ここでは、溶接ビードを積層して堰を形成する前に、センサによって開先継手における開先部分の位置および開先の幅を検出する。
ここで、開先継手の位置等を検出するセンサとしては、例えば、溶接金属に電圧を印加して開先部分に当接した際の短絡を検出することで、開先の位置等を検出するタッチセンサ等が含まれる。
これにより、例えば、溶接ロボットに予め登録された開先位置からずれた位置に開先を有する開先継手の端部に溶接ビードを積層して堰を形成する場合でも、実際の開先の位置およびその幅を検出して、溶接ロボットに登録された開先の位置を補正しながら堰を形成することができる。よって、開先継手の精度がばらついている場合でも、高精度に堰を形成して溶接欠陥の発生を回避することができる。
第3の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、第1または第2の発明に係る溶接ロボットの制御方法であって、第3のステップにおいて溶接を開始する際には、溶接ビードが形成された位置から離間した位置において溶接を開始する。
ここでは、開先継手の端部に溶接ビードを積層して堰を形成した後、溶接を開始する際には、開先継手の端部に形成された上記堰の部分からではなく、堰から離間した位置において溶接を開始する。
通常、溶接を開始した当初は溶接金属の溶融が不安定であり、被溶接材と溶接金属との融合不良が発生しやすいという問題がある。
本発明の溶接ロボットの制御方法では、溶接の開始位置として、溶接ビードを積層した堰の位置を外して、この堰よりも内側における任意の位置から溶接を開始するように、溶接ロボットを制御する。
これにより、堰を形成した金属と溶接金属との融合不良が発生することを回避して高精度な溶接を実施することができる。
第4の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、第1から第3の発明のいずれか1つに係る溶接ロボットの制御方法であって、第1のステップでは、開先継手における両端部に溶接ビードを形成する。第2のステップでは、溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成する。第3のステップでは、開先継手の両端に設けられた溶接ビードの間において溶接を開始する。
の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、第1から第の発明のいずれか1つに係る溶接ロボットの制御方法であって、開先継手は、溶接部分の四面に開先を有している。
ここでは、溶接を行う開先継手として、溶接部分の四面に開先が形成された継手を用いる。
通常、このように溶接部分に四面の開先が形成された継手の溶接では、エンドタブを用いて溶接を行った場合には、エンドタブが邪魔になって溶接できない箇所が発生する。
本発明の溶接ロボットの制御方法では、エンドタブの替わりに、溶接ビードを積層した堰を用い、溶接部分の四面に開先が形成された開先継手の溶接を行う。
このため、従来の溶接方法のようにエンドタブが邪魔になって溶接できない箇所が発生することを回避することができる。この結果、溶接部分の四面に開先が形成された開先継手を精度よく溶接することができる。
の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、第1から第の発明のいずれか1つに係る溶接ロボットの制御方法であって、溶接ビードの形成と溶接とを、同一材料を用いて行う。
ここでは、開先部分の端部にエンドタブの替わりに形成される溶接ビードを、溶接に用いられる材料を用いて形成する。
これにより、溶接ビードを形成した後で溶接を開始する際に、溶接材料を変更することなく、溶接ビードを積層する工程と溶接を行う工程とを連続して実施することができる。この結果、溶接工程を従来よりも大幅に効率化して実施することが可能になる。
の発明に係る溶接ロボットの制御プログラムは、第1から第の発明のいずれか1つに係る溶接ロボットの制御方法を、コンピュータに実行させる。
ここでは、端部が開放された開先継手を溶接する溶接ロボットを制御する際に、端部が開放された開先継手の溶接を行う場合には、溶接を開始する前に、まずは溶接ビードを複数回積層して堰を形成する溶接ロボットの制御方法を、コンピュータに実行させる。
これにより、端部が開放された開先継手の溶接を行う際にエンドタブを使用しなくても、溶接を端部まで正確に行うことができるとともに、溶接完了後にエンドタブを除去するための仕上げ処理が不要となり、溶接作業の工程を簡略化することができる。
この結果、エンドタブの材料費やエンドタブを除去するための仕上げ処理を省くことにより、コストダウンを図ることができる。
の発明に係る被溶接材は、第1から第の発明のいずれか1つに係る溶接ロボットの制御方法によって溶接されている。
これにより、端部が開放された開先継手の溶接を行う際にエンドタブを使用しなくても、溶接を端部まで正確に行うことができるとともに、溶接完了後にエンドタブを除去するための仕上げ処理が不要となり、溶接作業の工程を簡略化することができる。
この結果、エンドタブの材料費やエンドタブを除去するための仕上げ処理を省くことにより、コストダウンを図ることが可能な被溶接材を提供できる。
第9の発明に係る溶接ロボットの制御方法は、端部が開放された開先継手の溶接を行う溶接ロボットの制御方法であって、第1から第3のステップを備えた溶接方法を溶接ロボットに実行させる。第1のステップでは、開先継手の端部に溶接ビードを形成する。第2のステップでは、溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成する。第3のステップでは、溶接ビードの開先の部分において溶接を開始する。
本発明に係る溶接ロボットの制御方法によれば、溶接工程を簡素化してコストダウンを図ることができる。
本発明の一実施形態に係る溶接ロボットの制御方法およびこれにより溶接された被溶接材、溶接ロボットの制御プログラムを含む溶接ロボットシステムについて、図1〜図13を用いて説明すれば以下の通りである。
[溶接ロボットシステム10全体の構成]
本実施形態に係る溶接ロボットシステム10は、端部に開先部分を有するワーク(被溶接材)W1(図3参照)およびワークW2(図10(a)等参照)の開先継手の溶接を溶接ロボット20を制御して自動的に行うシステムであって、図1に示すように、溶接ロボット20と、ポジショナ30と、コントローラ40と、溶接電源装置50と、を備えている。
なお、本実施形態では、図3に示す、ワークWaとワークWbとを接合する部分に形成される溶接部分に1つの開先を有するワークW1と、図10(a)および図10(b)に示す、ワークWaとワークWcとを接合する部分に形成される溶接部分に4つの開先を有するワークW2とを、溶接ロボットシステム10において溶接される被溶接材の一例として挙げて説明する。
(溶接ロボット20)
溶接ロボット20は、図1に示すように、ロボットアーム21の先端に設けられた溶接トーチ部分から溶接ワイヤ22を送り出しながらワークWの溶接を行う装置であって、ロボットアーム21、走行梁23、天吊り走行台車24、走行台25を有している。
ロボットアーム21は、その先端に設けられた溶接トーチ部分から溶接ワイヤ22を送り出しながら、溶接ワイヤ22を溶融させて、ワークWの溶接部分の溶接や、溶接ビードs1,s2,・・・または溶接ビードe1,e2,・・・を積層した堰S、または堰E(図3参照)を形成する。また、ロボットアーム21は、後述するポジショナ30の保持部31,32によって保持されたワークW1,W2の溶接位置を正確に把握して堰S,Eの形成や溶接を行うために、溶接トーチから送り出した溶接ワイヤ22に電圧を印加して開先部分に当接した際に生じる短絡を検出する。これにより、溶接トーチから送り出した溶接ワイヤ22を、開先部分の位置や幅、形状等を検出するためのワイヤタッチセンサとして使用することができる。
走行梁23は、ポジショナ30の長手方向に対して略垂直方向に延伸する梁部材である。溶接ロボット20は、この走行梁23に沿って走行することで、ポジショナ30に対して略垂直な方向に移動する。
天吊り走行台車24は、ポジショナ30の長手方向に平行な走行台25に沿って走行することで、ポジショナ30において保持されたワークW1,W2に対する任意の位置へと溶接ロボット20を移動させる。
(ポジショナ30)
ポジショナ30は、図1に示すように、溶接ロボット20の前方に配置されており、一対の保持部31,32の間にワークWを保持する。そして、ポジショナ30は、保持部31,32を長手方向に移動させることで保持部31,32の間に保持されたワークW1,W2を任意の位置へ移動させるとともに、保持部31,32を回転させることでワークW1,W2の向きを変えることができる。
これにより、溶接ロボット20の移動範囲内における溶接可能な位置に、ポジショナ30において保持されたワークWの開先部分を移動させることができる。
(コントローラ40)
コントローラ40は、図2に示すように、溶接ロボット20、ポジショナ30および溶接電源装置50と接続されている。そして、コントローラ40は、上述した溶接ロボット20に含まれる駆動可能な各部材21,24や、ポジショナ30の保持部31,32の駆動を制御する。
また、コントローラ40は、ワークW1,W2に対応する開先位置データおよび開先幅データを内部の記憶部40aに格納している。溶接ロボット20は、この記憶部40aに格納されている開先位置データおよび開先幅データに基づいて開先の位置や形状等を把握している。そして、溶接ビードe1,e2,・・・等を積層して堰E等を形成する際には、後述する開先位置の補正を行って正確に開先の位置や形状等を認識した上で、堰E等を高精度に形成することができる。
(溶接電源装置50)
溶接電源装置50は、溶接ロボット20に含まれる走行台25上に載置されている溶接ワイヤ22を送給し、高電流を流してアーク溶接を行う。
<溶接ロボットシステム10における溶接ロボットの制御>
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、以上のように、溶接ロボット20の動作をコントローラ40によって制御しながら、図3に示すワークW1および図10(a)等に示すワークW2の溶接を行う。
(1面開先を有するワークW1の溶接)
ワークW1は、図3に示すように、2つの板材であるワークWa,Wbの端部同士を接合して得られる被溶接材であって、ワークWb側の端部に一面の開先が形成されている。そして、このワークW1の溶接を行う際には、コントローラ40が、ワークW1における溶接部分の両端に、それぞれ溶接ビードs1〜s4,e1〜e4を積層して堰S,Eを形成するように溶接ロボット20を制御する。
具体的には、まず、ポジショナ30が有する保持部31,32の間に、ワークWa,Wbにおける溶接部分同士が対向するように配置した状態で裏当て材Zを仮止めされたワークWa,Wbを保持する。
その後、堰S,Eを形成する前に実施される、堰S,Eを形成する開先部分の位置や形状等を正確に検出するための基準点の補正について、図4(a),図4(b)の側面図および図5に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、ステップS1では、コントローラ40の記憶部40aに記憶されている開先部分を形成する4つのポイントP1,P2,P3,P4および高さhにおける開先幅w、その中間位置P0(図4(a)参照)に対して、実際の開先の位置や形状等を正確に検出するために、図4(b)に示すように、ロボットアーム21の溶接トーチから送り出される溶接ワイヤ22を用いたワイヤタッチセンサによって、実際に溶接される開先部分の開先中央位置P0’と開先幅w’とを検出する。より詳細には、コントローラ40が、溶接ワイヤ22の先端が開先部分における底面に当接するまでロボットアーム21を下向きに移動させ、そこから高さhだけ上昇させる。その後、その高さhの位置を維持した状態で開先の幅w方向にロボットアーム21を往復移動させて、幅方向における溶接ワイヤ22と開先部分(壁面P1’,P3’および壁面P2’,P4’)との当接位置を検出する。そして、検出された幅方向における両側の当接位置に基づいて、その中間地点である開先中央位置P0’を検出する。
次に、ステップS2では、コントローラ40が、記憶部40aに予め記憶されている開先中央位置P0と開先幅wとを読み出す。
ステップS3では、上記開先中央位置P0,P0’を結ぶ、開先中央位置を実際の位置へ補正するための補正ベクトルVsを算出する。
ステップS4では、開先幅の補正量dWを、以下の関係式(1)に基づいて算出する。
dW=(w’−w)/2 ・・・・・(1)
ステップS5では、ポイントP1,P2の開先幅方向における補正単位ベクトルVk1を算出する。なお、この補正単位ベクトルVk1は、ポイントP1,P2を結ぶベクトルをその長さで割ることで算出される。
ステップS6では、上記補正ベクトルVsと開先幅の補正量dWと補正単位ベクトルVk1とに基づいて、以下の関係式(2),(3)によって、記憶部40aに記憶されたポイントP1,P2を補正したポイントP1’,P2’を算出する。
P1’=P1+Vs−dw・Vk1 ・・・・・(2)
P2’=P2+Vs+dw・Vk1 ・・・・・(3)
ステップS7では、ステップS5と同様に、ポイントP3,P4の開先幅方向における補正単位ベクトルVk2を算出する。なお、この補正単位ベクトルVk2は、ポイントP3,P4を結ぶベクトルをその長さで除することで算出される。
ステップS8では、ステップS6と同様に、上記補正ベクトルVsと開先幅の補正量dWと補正単位ベクトルVk2とに基づいて、以下の関係式(4),(5)によって、記憶部40aに記憶されたポイントP3,P4を補正したポイントP3’,P4’を算出する。
P3’=P3+Vs−dw・Vk2 ・・・・・(4)
P4’=P4+Vs+dw・Vk2 ・・・・・(5)
ここでは、以上のようなステップS1〜S8において、開先の基準点となるポイントP1〜P4を、実際の開先の位置に応じて補正して補正後のポイントP1’〜P4’を取得する。
さらに、本実施形態の溶接ロボットシステム10では、上述した基準点を補正した後で、ワークW1における溶接部分の両端に、溶融した溶接ワイヤ22等が開放された開先の両端部分から流れ出さないようにするための堰S,Eを形成する。ここで、この堰S,Eの形成について、図4(c)の側面図および図6に示すフローチャートを用いて説明すれば以下の通りである。
すなわち、ステップS11では、補正されたポイントP1’,P2’の中点とポイントP3’,P4’の中点とを結ぶベクトルV0を算出する。なお、このベクトルV0は、ポイントP1’とポイントP3’とを結ぶベクトルと、ポイントP2’とポイントP4’とを結ぶベクトルとを加算し、2で割ることにより算出される。
ステップS12では、ポイントP3’とポイントP1’とを結ぶベクトルと、ポイントP4’とポイントP2’とをそれぞれV0の長さで割ったベクトルを、V1,V2として算出する。
ステップS13では、図4(c)に示すように、開先底から順次、溶接ビードe1,s1を積層していくために、開先底からの高さdを0とする。
ステップS14では、以下の関係式(6),(7),(8)に基づいて、溶接位置Q0,Q1,Q2を算出する。
Q1=P1’+d・V1 ・・・・・(6)
Q2=P2’+d・V2 ・・・・・(7)
Q0=(Q1+Q2)/2 ・・・・(8)
ステップS15では、コントローラ40が、開先の幅方向における両端ポイントQ1,Q2の中央のポイントQ0からポイントQ1、ポイントQ2、ポイントQ0の順に、溶接ロボット20によって溶接を行う。
ステップS16では、高さdがV0の絶対値よりも大きくなっているか否かを判定し、高さdがV0よりも小さい場合には、ステップS17へ進む。一方、高さdがV0の絶対値を超えている場合には、開先の端部を覆うだけの十分な高さの堰S,Eが形成されたことを意味するため、堰S,Eを形成する処理を終了する。
ステップS17では、dを1層分ΔD(溶接ビードの厚さ)だけ積み上げて、ステップS14からステップS17までの処理を繰り返し行う。
最後に、本実施形態の溶接ロボットシステム10では、上述したステップS11からステップS17による処理を経て、開放されていた開先の両端の部分に堰S,Eを形成した後、この堰S,Eの間の開先部分を溶接する。ここで、この堰S,E間の溶接について、図7(a)および図7(b)の側面図および図8に示すフローチャート、図9に示す平面図を用いて説明すれば以下の通りである。
なお、この堰S,E間の溶接作業は、堰S,Eの形成と同じ溶接ワイヤ22を使用して実施される。
すなわち、ステップS21では、溶接パスの数を1、開先底からの高さdを0として設定する。
ステップS22では、図7(a)に示すように、補正後の開先基準点Ps1’〜Ps4’を基準として、堰Sの高さdにおける溶接位置Qs0,Qs1,Qs2、および図7(b)に示すように、補正後の開先基準点Pe1’〜Pe4’を基準として、堰Eの高さdにおける溶接位置Qe0,Qe1,Qe2を算出する。
ステップS23では、溶接位置Qs0と溶接位置Qe0とを結ぶ線上において、溶接位置Qs0から距離Lだけ内側の位置Qs3、そして、Qe0から距離Lだけ内側の位置Qe3を算出する(図9参照)。なお、上記溶接位置Qs0、Qe0から内側とは、図9に示すように、堰S,Eに挟まれる溶接部分における内側を意味する。
ステップS24では、図9に示すように、位置Qs3から溶接を開始し、Qs1,Qs2,Qs3の順に、堰S近傍の溶接を行う。
ステップS25では、図9に示すように、位置Qs3から反対側の位置Qe3へ溶接ロボット20をウィービングさせながら、堰S,E間における溶接を行う。
ステップS26では、溶接ロボット20によって位置Qe3からQe1,Qe2,Qe3の順に溶接を行い、クレータを終了する。
ステップS27では、溶接パスの数が予め指定された数に達しているか否かの判定を行う。ここで、溶接パス数が指定パス数に達している場合には、処理を終了する。一方、溶接パス数が指定パス数に達していない場合には、ステップS28へと進む。
ステップS28では、溶接パス数を+1とし、高さdを1層分ΔDだけ積み上げて、再度ステップS22からステップS28までの処理を繰り返し行う。
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、以上のように、両端が解放された開先部分を有するワークW1の溶接を行う際には、まず、開放された開先の両端部分に溶接ビードs1,s2,・・・を複数回積層して堰S、溶接ビードe1,e2,・・・を複数回積層して堰Eを形成する。そして、堰S,Eの形成後に、その間の溶接部分の溶接を行う。
これにより、両端に開放部分を有する開先を溶接する際に従来用いられていたエンドタブを使用することなく、開放部分からの溶融した溶接材(溶接ワイヤ22およびワークW1の溶融部分)の漏れ出しを防止して、高精度な溶接を行うことができる。さらに、エンドタブを使用せずに溶接を行うため、溶接後にエンドタブを溶接箇所から除去するための処理が不要となって、溶接処理の効率化を図ることができる。
そして、堰S,Eを形成する際には、実際の開先部分の位置や幅をワイヤタッチセンサを用いて検出してから堰S,Eの形成を開始する。
これにより、ワークW1ごとに開先の位置や形状等にばらつきがある場合でも、正確に開先の位置等を認識した上で堰S,Eを形成することができる。
さらに、堰S,Eの形成と、堰S,Eの間の溶接作業とを、同じ溶接ワイヤ22を用いて実施することで、さらに効率よくワークW1の溶接を実施することができる。
(4面開先を有するワークW2の溶接)
ワークW2は、図10(a)および図10(b)に示すように、2つの板材であるワークWa,Wcの端部同士を接合して得られる被溶接材であって、ワークWc側の端部に四面の開先が形成されている。そして、このワークW2の溶接を行う際には、コントローラ40が、ワークW2における溶接部分の両端に、それぞれ溶接ビードs1〜s4,e1〜e4を積層して堰S1,S2および堰E1,E2を形成するように溶接ロボット20を制御する。
なお、ワークW2に対する、堰を形成するための基準位置の補正や、堰の形成、堰の間の溶接作業については、基本的に上述したワークW1に対する処理と同様である。このため、ここでは上述したワークW1に対する処理とは異なる処理の部分について説明する。
具体的には、図11に示すように、まず、溶接ロボット20による溶接位置に合わせて、ポジショナ30によってワークW2(ワークWaおよびワークWc)を挟み込むように保持する。そして、ポジショナ30を回転させることでワークW2の向きを変更して、堰S1,S2および堰E1,E2を形成する。
このとき、ワークW2には、溶接部分の四面に開先が形成されていることから、開放された溶接部分の端部に、溶融材の漏れ出しに有効な堰を形成するためには、図12(a)〜図12(d)に示すように、各開先部分の間に堰S1,S2および堰E1,E2をそれぞれ形成する必要がある。
このため、ワークW2を溶接する際には、図11に示すように、溶接ロボット20のロボットアーム21の先端から送り出される溶接ワイヤ22を用いた溶接位置に対して、ポジショナ30によってワークW2の角度を変更しながら、図12(a)〜図12(d)に示すように、2つの開先面の間の角度45度で傾斜させた状態で、溶接ビードを積層して4つの堰S1,S2,E1,E2を1つずつ形成していく。なお、ここでの各堰S1,S2,E1,E2の形成方法については、上述した図4(c)等に示す形成方法と同様である。
そして、堰S1,S2,E1,E2を形成した後には、図13(a)〜図13(d)に示すように、溶接ロボット20のロボットアーム21を移動させて、各堰の間の溶接部分の溶接を行う。なお、ここでの各堰間の溶接方法については、上述した図9等に示す溶接方法と同様である。
これにより、溶接部分に4つの開先を有するワークW2の溶接を行う場合でも、従来のエンドタブを使用することなく、溶接作業を実施することができる。この結果、溶接作業完了後にエンドタブを除去するための作業が不要になるため、溶接作業の作業性を向上させつつ、高精度な溶接を実施することができる。
[溶接ロボットシステム10における溶接ロボット20の制御方法の特徴]
(1)
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、開先部分の端部が開放されたワークW1の溶接を行う際には、ワークW1における開先部分の端部に対して、コントローラ40が、図3および図4(a)〜図4(c)に示すように、溶接ビードs1,s2,・・・等を積層して堰Sを、溶接ビードe1,e2,・・・を積層して堰Eを、それぞれ形成するように溶接ロボット20を制御する。
これにより、従来の溶接ロボットを用いた溶接方法において開放端部に取り付けられていたエンドタブを、ワークの開先部分における開放端側に取り付けることなく、溶融した溶接材の漏れ出しを防止しつつ、溶接を行うことができる。この結果、溶接完了後に、溶接部分からエンドタブを除去するための作業が不要となるため、従来よりも大幅に溶接作業の効率を向上させることができる。さらに、エンドタブを使用しないことにより、消耗品であるエンドタブの費用を削減して、コストダウンを図ることができる。
(2)
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、上述した開先端部からの溶接材の漏れ出しを防止するために堰S,Eを形成する際には、図4(a)および図4(b)に示すように、溶接ロボット20のロボットアーム21の先端から送り出される溶接ワイヤ22に電圧を印加したワイヤタッチセンサを用いて、実際の開先部分の位置や開先幅等を検出するように、コントローラ40が溶接ロボット20を制御する。
これにより、予め記憶部40a等に登録されている開先位置等と実際のワークW1,W2の開先位置等にずれがある場合でも、ワイヤタッチセンサによって正確に開先位置等の情報を取得してから堰S,Eの形成や堰S,E間の溶接作業を行うことができる。この結果、ワークW1,W2の開先の位置や形状にばらつきがある場合でも、高精度に堰S,Eを形成し、溶接作業を行うことで、溶接不良の発生を防止して、製品歩留りを向上させることができる。
(3)
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、上述したように、開先の開放端に堰S,Eを形成した後、溶接作業を開始する際には、図9に示すように、堰S,Eの形成位置から離間した位置において溶接を開始し、堰S,Eから離間した位置において溶接作業を終了させるように、コントローラ40が溶接ロボット20を制御する。
通常、溶接開始時および溶接終了時には、ロボットアームの先端の溶接トーチから送り出される溶接ワイヤの溶融状態が不安定となり、溶接不良が発生するおそれがある。
このため、本実施形態では、この溶融が不安定となりやすい溶接開始位置および溶接終了位置を、溶接前段階において形成した堰S,Eから離間した位置に設定している。
これにより、堰S,Eの近傍から溶接を開始した場合と比較して、堰S,E部分における溶融不良によって溶接欠陥が発生することを効果的に防止することができる。
(4)
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、図10(a)および図10(b)に示すように、溶接部分の四面に開先が形成されたワークW2の溶接を行うように、コントローラ40が溶接ロボット20を制御する。
ここで、従来のエンドタブを用いた溶接方法では、溶接部分の四面に開先が形成されたワークを溶接する際にエンドタブが邪魔になって溶接不能な箇所が発生してしまう。
これに対して、本実施形態では、図11および図12(a)〜図12(d)に示すように、ワークW2をポジショナ30によって回転させながら、堰S1,S2,E1,E2を1つずつ形成するため、堰S1,S2,E1,E2間における4面の開先部分を全て溶接することができる。この結果、本実施形態にかかる溶接ロボット20の制御方法を、図10(a)等に示す溶接部分の4面に開先を有するワークW2の溶接に適用することが特に有効である。
(5)
本実施形態の溶接ロボットシステム10では、上述した堰S,Eの形成と、堰S,E間の溶接作業とを、同じ溶接ワイヤ22を用いて行う。
これにより、堰S,Eを形成した後でその間の溶接を行う際でも、溶接材料を変更する必要はなく、すぐに溶接作業に移行することができる。この結果、さらに効率よく高精度な溶接作業を実施することができる。
(6)
本実施形態の溶接ロボットシステム10によるワーク(被溶接材)W1,W2は、上述した溶接ロボットシステム10による溶接ロボット20の制御方法によって溶接される。
これにより、上述したように、従来のエンドタブを使用した溶接方法と比較して、作業効率を向上させるとともに、エンドタブの費用分のコストを削減して、安価に高精度に溶接されたワークW1,W2を得ることができる。
[他の実施形態]
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
(A)
上記実施形態では、図4(a)等に示すように、溶接ロボット20のロボットアーム21の先端部分から送り出される溶接ワイヤ22に電圧を印加したワイヤタッチセンサを用いて、開先部分の位置や形状等を検出した後、溶接ビードs1,s2,・・・または溶接ビードe1,e2,・・・を積層して堰S,E等を形成する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、開先継手が精密に成形されている場合には、開先部分の位置や形状等にばらつきがないと思われることから、最初に溶接ロボットの制御装置側に所定の位置等を入力しておけば、上記実施形態のように溶接ビードを積層して堰を形成する前に、毎回開先位置等の検出を行う必要はない。
ただし、開先継手を高精度に成形する際には製品歩留りの低下を招くことを考慮すれば、上記実施形態のように、各開先継手ごとに開先部分の位置等を検出した後で溶接ビードの積層を実施することがより好ましい。
(B)
上記実施形態では、開先部分の端部に溶接ビードs1,s2,・・・および溶接ビードe1,e2,・・・を積層して堰S,E等を形成した後、図9に示すように、この堰S,Eの形成部分の距離Lだけ内側から溶接を開始し、堰S,Eの形成部分の距離Lだけ内側で溶接を終了する例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
溶接を開始、終了する位置としては、堰S,Eの少し内側に限定されるものではなく、例えば、堰と堰との間の中央部分において溶接を開始、終了してもよい。
ただし、堰Sと堰Eとの間の中央部分から溶接を開始した場合には、溶接工程の効率を低下させるおそれがあることから、上記実施形態のように、堰S,Eのそれぞれ少し内側から溶接を開始することがより好ましい。
(C)
上記実施形態では、図4(a)等に示すように、開先継手の開先部分の位置および開先幅を検知するセンサとして、溶接ロボット20のロボットアーム21の先端部分から送り出される溶接ワイヤ22に電圧を印加して開先部分との当接に伴う短絡を検出することで開先部分との当接位置を検出するワイヤタッチセンサを用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、開先部分の位置や形状等を検知するセンサとして、赤外線センサを含む非接触型のセンサ等のような他のセンサを用いることもできる。
ただし、赤外線センサ等の部品点数を増やすことなく、開先部分の位置等を検出できるという点では、上記実施形態のように、溶接ワイヤをセンサとして用いることがより好ましい。
(D)
上記実施形態では、溶接ビードs1,s2,・・・または溶接ビードe1,e2,・・・を積層して堰S,Eを形成する工程と、堰S,E間を溶接する溶接工程とで、同じ溶接材料(溶接ワイヤ22)を用いて処理を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、溶接ビードの積層工程と溶接工程とで、異なる材料を用いて処理を行ってもよい。
この場合でも、エンドタブを使用することなく、効率よく開先継手の溶接を行うことができるという、上記と同様の効果を得ることができる。
ただし、上記2つの工程を異なる材料で実施する場合には、溶接開始時に材料の交換作業等の作業が必要となり、作業効率が低下してしまうことから、作業性の面を考慮すれば、上記実施形態のように同じ材料で実施することがより好ましい。
(E)
上記実施形態では、図3、図10(a)および図10(b)に示すように、開先継手の端部における1面に開先が形成されているワークW1、あるいは4面に開先が形成されているワークW2を用いた例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、開先継手の端部に2面だけあるいは3面に開先が形成されている被溶接材の溶接に対しても本発明を適用することは、当然に可能である。
ただし、エンドタブを使用した従来の溶接方法では、4面に開先が形成された被溶接材を溶接すると、エンドタブが邪魔になって溶接できない部分が生じてしまう。このため、上記実施形態のように、4面に開先が形成された開先継手の溶接に本発明を適用することが、従来の溶接方法との比較において特に有効である。
(F)
上記実施形態では、溶接部分に4つの開先を有するワークW2の溶接を行う際には、ワークW2を45度傾けた状態で略鉛直方向に堰S,Eを形成していく例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、ワークW2を傾けずに、各開先を略水平に保持した状態でその開放端にそれぞれ堰S,Eを形成してもよい。
ただし、4面に開先を有するワークW2については、上述したように各開先に対して45度に堰を形成することで必要な堰S,Eの数を最小限の4つとすることができる点で、上記実施形態のように堰を形成することがより好ましい。
(G)
上記実施形態では、開先の両端が解放されたワークW1,W2に対して溶接を行う例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、開先の一方の端部のみが開放されたワークに対して、本発明を適用して溶接を行うことも可能である。
この場合でも、開先端部からの溶融材の漏れ出しを防止しつつ、高精度な溶接作業を実施することができる。
(H)
上記実施形態では、溶接ロボットの制御方法を実行する溶接ロボットシステム10に対して、本発明を適用した例を挙げて説明した。しかし、本発明はこれに限定されるものではない。
例えば、上記実施形態において説明した溶接ロボットの制御方法をコンピュータに実行させる溶接ロボットの制御プログラムに対して本発明を適用することも可能である。
本発明の溶接ロボットの制御方法は、開先継手の溶接を行う際にエンドタブを使用することなく溶接を行うことで、溶接工程を簡素化してコストダウンを図ることができるという効果を奏することから、開先継手の溶接を行う各種溶接装置や溶接ロボットに対して広く適用可能である。
本発明の一実施形態に係る溶接ロボットシステム全体の概略的な構成を示す斜視図。 図1の溶接ロボットシステム内に形成される制御ブロック図。 図1の溶接ロボットシステムにおいて溶接される被溶接物の一例を示す斜視図。 (a)〜(c)は、図4の被溶接物における開先の位置や形状等を検知して溶接ビードを積層する際の溶接ロボットの動きを示す断面図。 図1の溶接ロボットシステムによる溶接位置等の補正を行う際の処理の流れを示すフローチャート。 図1の溶接ロボットシステムによる開先部分の端部に堰を形成する際の処理の流れを示すフローチャート。 (a)および(b)は、図4の被溶接物に形成された堰の間を溶接する際の溶接ロボットの動きを示す断面図。 図1の溶接ロボットシステムによる堰の間を溶接する際の処理の流れを示すフローチャート。 図4の被溶接物を溶接する際の運棒方法を示す平面図。 (a)および(b)は、図1の溶接ロボットシステムにおいて溶接される被溶接物の他の例を示す側面図および平面図。 図10(a)および図10(b)に示す被溶接物を溶接する際の溶接ロボットと被溶接物との位置関係を示す斜視図。 (a)〜(d)は、図10(a)および図10(b)に示す被溶接物に対して堰を形成する際の流れを示す側面図。 (a)〜(d)は、図10(a)および図10(b)に示す被溶接物に対して堰の間を溶接する際の流れを示す側面図。
10 溶接ロボットシステム
20 溶接ロボット
21 ロボットアーム
22 溶接ワイヤ(溶接材料)
23 走行梁
24 天吊り走行台車
25 走行台
30 ポジショナ
31,32 保持部
40 コントローラ
50 溶接電源装置
e,s 溶接ビード
E,S 堰
W ワーク(被溶接材)
Z 裏当て材

Claims (9)

  1. 端部が開放された開先継手の溶接を行う溶接ロボットの制御方法であって、
    前記開先継手の端部に溶接ビードを形成する第1のステップと、
    前記溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、前記溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成する第2のステップと、
    前記溶接ビードの開先継手における溶接を行う部分側において溶接を開始する第3のステップと、
    を備えた溶接方法を溶接ロボットに実行させる溶接ロボットの制御方法。
  2. 前記溶接ビードを形成する前記第1のステップの前に、センサを用いて前記開先継手における開先の位置および幅を検出する第4のステップを、さらに備えている、
    請求項1に記載の溶接ロボットの制御方法。
  3. 前記第3のステップにおいて溶接を開始する際には、前記溶接ビードが形成された位置から離間した位置において溶接を開始する、
    請求項1または2に記載の溶接ロボットの制御方法。
  4. 前記第1のステップでは、前記開先継手における両端部に前記溶接ビードを形成し、
    前記第2のステップでは、前記溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、前記溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成し、
    前記第3のステップでは、前記開先継手の両端に設けられた前記溶接ビードの間において溶接を開始する、
    請求項1から3のいずれか1項に記載の溶接ロボットの制御方法。
  5. 前記開先継手は、溶接部分の四面に開先を有している、
    請求項1からのいずれか1項に記載の溶接ロボットの制御方法。
  6. 前記溶接ビードの形成と前記溶接とを、同一材料を用いて行う、
    請求項1からのいずれか1項に記載の溶接ロボットの制御方法。
  7. 請求項1からのいずれか1項に記載の溶接ロボットの制御方法を、
    コンピュータに実行させる溶接ロボットの制御プログラム。
  8. 請求項1からのいずれか1項に記載の溶接ロボットの制御方法によって溶接された被溶接材。
  9. 端部が開放された開先継手の溶接を行う溶接ロボットの制御方法であって、
    前記開先継手の端部に溶接ビードを形成する第1のステップと、
    前記溶接ビードが所定の高さ以上になるまで、前記溶接ビード上にさらに溶接ビードを形成する第2のステップと、
    前記溶接ビードの開先の部分において溶接を開始する第3のステップと、
    を備えた溶接方法を溶接ロボットに実行させる溶接ロボットの制御方法。
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