JP4802420B2 - 多層フィルムの欠陥検出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内層に金属膜層を有する多層フィルムのクラック,ピンホール等の欠陥を検出する装置に関し、特に、多層フィルムに電圧を印加する電極を、金属膜層を基準にして厚みの大きい樹脂層側が高電圧、厚みの小さい樹脂層側が低電圧となるように配設することにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制して、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出できるようにした多層フィルムの欠陥検出装置に関する。
また、本発明は、多層フィルムに電圧を印加する電極を、金属膜層を基準にして厚みの大きい樹脂層側が低電圧、厚みの小さい樹脂層側が高電圧となるように配設するとともに、多層フィルムに接触する金型装置等の導電体を、多層フィルムの表面に絶縁部材を介して、又は接触面積を小さくして接触させることにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制して、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出できるようにした多層フィルムの欠陥検出装置に関する。
特に、注口成形が施される多層フィルムの欠陥判定に好適な多層フィルムの欠陥検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、表層となるナイロン層やPET(ポリエチレンテレフタレート)層,PE(ポリエチレン)層等からなる樹脂層の間に、内層となる金属箔層や金属蒸着層からなる金属膜層を形成した多層フィルムは、軽量,柔軟かつ耐久性に優れ、かつ、耐内容性,バリヤー性に優れ、加工が容易で、安価に製造できることから、各種製品の容器,包装材料として広く使用されている。
この種の多層フィルムは、通常、外層側に約5〜30μmのナイロン,PET樹脂が使われ、内層側に約50〜300μmのPE樹脂が使われている。また、金属膜層は、一般に、PET樹脂の外層側につけられるようになっている。
【0003】
最近では、このような多層フィルムかなる容器が、例えば台所洗剤や洗濯洗剤,糊剤,漂白剤,洗髪洗剤,洗顔洗剤等、各種の液体製品の詰替え用容器として使用されるようになっている。
家庭等で使用される台所用や洗濯用等の洗剤は、中身の洗剤がなくなってもプラスチック樹脂等からなる容器本体は半永久的に使用が可能であることから、中身の洗剤のみが詰替え用と提供されることがあり、このような詰替え用洗剤等の容器として、軽量で耐久性,耐水性に富み、処分も容易な多層フィルム製の容器が使用されている。
【0004】
ここで、このような多層フィルム製の液体用容器では、中身の液体を他の容器に移し替える際の容易性,利便性を向上させるために、容器表面にいわゆる注口成形加工が施されることがある。
多層フィルム製容器は、柔軟性,可撓性に富むという長所が、液体の詰替え等の際には、容器が撓み易く、特に大容量の液体容器として使用した場合、所望の方向や箇所に液体を流出させることが難しくなるという短所ともなっていた。
そこで、このような多層フィルム製容器の柔軟性,可撓性を補完する手段として、注口成形加工が開発されるようになった。
【0005】
図12は、この種の注口成形加工が施された多層フィルム製容器の外観図であり、図12(a)は容器の貼合わせ前の状態を、図12(b)は容器の完成状態を示している。
また、図13は、図12(b)に示すA−A線断面図である。
注口成形加工は、図12及び図13に示すように、多層フィルム1が貼り合わされ、裁断されて形成される容器3の、液体の注ぎ口部3a(図12(b)の容器左上部分)の近傍に溝部を形成するもので、図12に示す容器3では、液体の流出方向に沿って二本の注口成形部2が、成形機によって多層フィルム1の外(表面)側に膨出成形されるようになっている。
このような注口成形加工を行うことにより、多層フィルム製容器の撓みが規制されるとともに、液体は注口成形部に沿って流出されるので(図13参照)、液体の詰替え等が容易かつ確実に行えるようになり、可撓性に富む多層フィルム製容器の補完手段として採用されるようになってきている。
【0006】
ところで、このような注口成形加工を多層フィルム上に加圧成形すると、薄いナイロン層やPET層,PE層等からなる多層フィルムに、加工時の加圧力によって、特にフィルムの散粉剤が固まったりした異物等を加工時にかみこむと、クラックやピンホール等が生じることがあった。
このため、このような注口成形を形成する多層フィルムに対しては、注口成形の加工処理後、多層フィルムを貼り合わせて容器とする前に、多層フィルムにクラック等の欠陥が生じているかどうかの検査を行うことが必要となった。
【0007】
このような多層フィルムのクラック等を検出する方法として、本発明者は、まず、多層フィルムの厚み方向に高電圧を印加して、このときに流れる電流を検知,分析することによりクラック等の有無を検出する発明に想到した(以下、これを「基本発明」と称する)。
この基本発明は、多層フィルムの厚み方向に高電圧を印加すると、電極と多層フィルムが一種のコンデンサ(キャパシタ)を構成することを応用したものである。
【0008】
多層フィルムに高電圧を印加すると、電極と多層フィルムからなるコンデンサに充電電流が流れるが、多層フィルムにクラック等の欠陥があると、孔の大きさ等に関係したインピーダンスでコンデンサと並列に接続回路が形成されたことになり、一種の放電が生じ、電極に流れる電流値が大きくなる。
この放電電流により、多層フィルムに欠陥がある場合には、欠陥がない場合に比べて大きな電流が流れることになる。
すなわち、多層フィルム上の欠陥の有無によって流れる電流値が異なることになるので、この電流の波高値を検知,判定することにより、フィルム上の欠陥の有無を検出することが可能となるものであった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような高電圧の印加によりフィルムの欠陥を検出する基本発明では、特に金属膜層を有する多層フィルムに対して、正確な欠陥の検出,判定が行えないという問題が発生した。
金属箔層やアルミ蒸着層等の金属膜層を有する多層フィルムでは、金属膜層がフィルム全体に形成されるため、金属膜層の面積が大きくなり、電極と多層フィルムで構成されるコンデンサの静電容量が増大し、充電電流が大きくなってしまう。
このため、正常な場合の充電電流と、クラック等により生じる放電電流との区別がつかなくなるという問題が生じた。
【0010】
ここで、上述した基本発明では、欠陥検出装置の構造や設置箇所等の制約や種々の理由から、電圧を印加する電極が、多層フィルムの樹脂層のうち、容器外側となる厚みの小さい樹脂層に高電位、容器内側となる厚みの大きい樹脂層に低電位となるように配置されていた。
本発明者は、このような基本発明について、さらに鋭意研究を重ねた結果、この電極の配置構造を改善することにより、充電電流を小さく抑制できることに想到した。
【0011】
本発明は、このような本発明者がなした基本発明を改良し、多層フィルムに対し正確な欠陥検出を行うために提案されたものであり、フィルムに電圧を印加する電極を、厚みの大きい樹脂層側が高電位、厚みの小さい樹脂層側が低電位となるように配設することにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制し、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出,判定することができる、特に、注口成形が施される多層フィルムの欠陥判定に好適な多層フィルムの欠陥検出装置の提供を目的とする。
また、本発明は、多層フィルムに電圧を印加する電極を、金属膜層を基準にして厚みの大きい樹脂層側が低電圧、厚みの小さい樹脂層側が高電圧となるように配設するとともに、多層フィルムに接触する金型装置等の導電体を、多層フィルムの表面に絶縁部材を介して、又は導電体の接触面積を小さくして接触させることにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制して、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出することができる多層フィルムの欠陥検出装置の提供を目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明の多層フィルムの欠陥検出装置は、前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、前記電圧印加手段の一対の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が高電位、厚みの小さい樹脂層側が低電位となるように配設した構成としてある。
【0013】
本発明は、多層フィルムに印加される電圧を、多層フィルムの厚みの大きい(厚い)樹脂層側を高電位、厚みの小さい(薄い)樹脂層側を低電位(アース電位)とすることにより、充電電流を小さくすることができる。
コンデンサを構成する多層フィルムでは、厚みの小さい樹脂層側の方が、厚みの大きい樹脂層側よりキャパシタンスが大きくなるので、分担電圧は低くなる。
従って、厚みの小さい樹脂層側を低電位とし、厚みの大きい樹脂層側を高電位として電圧を印加することで、多層フィルムの金属膜層に誘起される電圧を低くすることができ、これによって、多層フィルムの充電電流の増大を抑制することが可能となる。
【0014】
これにより、上述した基本発明で採用されていた多層フィルムの層厚の厚い側を低電位,薄い側を高電位とする電圧の印加方法と比較して、50%以上充電電流を小さくすることが可能となり(図7(a)及び図8(a)参照)、欠陥のない場合の充電電流の波高値又は電気量と、クラック等の欠陥がある場合に生じる放電電流の波高値又は電気量との差を大きくして、両者を明確に区別することができる。
従って、多層フィルムの良否を判定する所定の基準値を超える電流又は電気量が検知された場合に、多層フィルムに欠陥があるものと判定することができ、注口成形加工等によって生じる多層フィルムの欠陥を、容易かつ正確に検出,判定することが可能となる。
さらに、このような本発明にかかる欠陥検出装置では、金属膜層にかかる電圧も低くすることができ、5〜20μmと薄いナイロン層への電気的ダメージを全くなくすことができるとともに、検査時に充電される帯電量も小さくなり、後の工程への影響も一切なくなる。
【0015】
また、本発明は、前記多層フィルムの金属膜層が、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において、前記多層フィルムの表面に接触する導電体を介して接地する構成としてある。
【0016】
本発明によれば、多層フィルムの金属膜層を、電圧を印加する電極以外の箇所、例えばフィルム表面に接触するフィルムの注口成形機等の金属部分にアースを取ることにより、印加電圧の電極と多層フィルムで構成されるコンデンサに対し、注口成形機等と多層フィルムで構成されるコンデンサを並列に接続したのと同様の効果を得ることができ(図4参照)、これによって厚みの小さい樹脂層側のキャパシタンスをより増加させることが可能となる。
これにより、基本発明と比較して、98%以上充電電流を小さくすることができ、欠陥のない正常時の充電電流の波高値又は電気量をさらに低くすることが可能となり、クラック等の欠陥がある場合の放電電流の波高値又は電気量との差をより大きくすることができ、多層フィルムの良否をより容易かつ明確に判定することができる。
【0017】
また、本発明は、樹脂層の間に金属膜層を有する多層フィルムの欠陥を検出する装置であって、前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、前記電圧印加手段の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が低電位、厚みの小さい樹脂層側が高電位となるように配設するとともに、前記多層フィルムの金属膜層は、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において前記多層フィルムの両表面に接触する導電体を介して接地されており、かつ、前記多層フィルムと前記導電体を、絶縁部材を介して接触させる構成としてある。
【0018】
また、本発明は、樹脂層の間に金属膜層を有する多層フィルムの欠陥を検出する装置であって、前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、前記電圧印加手段の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が低電位、厚みの小さい樹脂層側が高電位となるように配設するとともに、前記多層フィルムの金属膜層は、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において前記多層フィルムの両表面に接触する導電体を介して接地されており、かつ、前記多層フィルムと前記導電体の接触を、前記導電体の前記多層フィルムとの接触面積を小さくして接触させる構成としてある。
【0019】
これにより、多層フィルムに印加される電圧が、金属膜層を基準にして多層フィルムの厚みの大きい(厚い)樹脂層側を低電位、厚みの小さい(薄い)樹脂層側を高電位となる場合でも、例えば接地された注口成形機等、多層フィルムに接触する金属等の導電体を、絶縁部材を介して間接的に又は導電体の接触面積を小さくして直接、多層フィルムの表面に接触させることにより、充電電流を小さくすることができる。
【0020】
通常、注口成形機の金型等は、安全のためにアース(接地)されていることから、多層フィルムの厚みの厚い樹脂層側を低電位、厚みの薄い樹脂層側を高電位とする上述の基本発明の電極印加方法では、キャパシタンスが小さくなる樹脂側に対して、アースされた金型等に挟まれた多層フィルムの大きなキャパシタンスが合成されることになり(図6参照)、電極間のキャパシタンスが増大し、充電電流が非常に大きくなっていた。
この場合、注口成形機の金型等のアースを取り外すことで充電電流を抑制することが可能であるが、実際には、安全を確保するために備えられている金型等のアースを取り外すことは不可能であった。
【0021】
そこで、本発明では、多層フィルムに接触する注口成形機の金型等の導電体とフィルム表面の間に絶縁部材を介在させるか、又は導電体のフィルム表面に接触する金型等の導電体の接触面積を小さくすることにより、金型等からアースを取り除いた場合と同程度に充電電流を小さくするようにしてある。
これにより、基本発明と比較して、充電電流を95%以上小さくすることができ、多層フィルムの良否を容易かつ明確に判定することが可能となる。
また、このような装置によれば、金属膜層にかかる電圧も、基本発明と比較して半分以下とすることができ、安全性が向上するとともに、充電による電荷量も小さくすることができ、後の工程への影響をなくすことができる。
【0022】
本発明は、前記一対の電極が、前記多層フィルムに注口成形加工を行う注口成形機から搬送されてくる前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に配設してある。
【0023】
本発明は、前記導電体を、前記注口成形機としてある。
【0024】
本発明では、注口成形機を利用してアースを確保し、安全性を維持しつつ注口成形機が接触することによって形成されるキャパシタンスの増大を構造的な工夫によって抑制でき、同様な電極の配置構造を採る上述の基本発明と比較して、95%以上充電電流を小さくすることができる。
【0025】
これにより、特別な装置やアース手段等を別途設けることなく、欠陥のない正常時の充電電流の波高値又は電気量をさらに低くして、クラック等の欠陥がある場合の放電電流の波高値又は電気量との差をさらに大きくすることができ、装置を複雑化,大型化することなく、多層フィルムの良否をより容易かつ確実に判定することができる欠陥検出装置を提供することが可能となる。
【0026】
このような構成からなる本発明の多層フィルムの欠陥検出装置によれば、多層フィルムに印加される電圧の電極を、厚みの大きい(厚い)樹脂層側を低電位(アース電位)、厚みの小さい(薄い)樹脂層側を高電位とする配置構造を採っても、例えば接地された注口成形機の金型等、多層フィルムに接触する金属等の導電体を、絶縁部材を介して間接的に又は接触面積を小さくして直接多層フィルムの表面に接触させることで、充電電流を小さくすることができる。
すなわち、本発明では、注口成形機等のアースを確保して安全性を維持しつつ、注口成形機等が接触することによって形成されるキャパシタンスの増大を構造的な工夫によって抑制でき、同様な電極の配置構造を採る上述の基本発明と比較して、95%以上充電電流を小さくすることができる。
【0027】
これにより、本発明では、特別な装置や複雑な手段等を別途設けることなく、欠陥のない場合の充電電流の波高値又は電気量と、クラック等の欠陥がある場合に生じる放電電流の波高値又は電気量の差を大きくすることができ、注口成形加工等によって生じるフィルム上の欠陥の有無を容易かつ正確に検出,判定することができる欠陥検出装置を実現することが可能となる。
【0028】
さらに、請求項7記載の多層フィルムの欠陥検出装置は、前記電圧印加手段の電極の少なくとも一方を、導電性ブラシ電極とした構成としてある。
【0029】
このような構成からなる本発明の多層フィルムの欠陥検出装置によれば、電圧印加手段の電極を、先端が針状となる導電性ブラシ電極で構成することにより、電極先端の電界強度を高くすることができ、印加電圧を高くすることなく、多層フィルム上に生じたクラック,ピンホール等の欠陥の検出性を向上させることができ、特に、フィルム表面に溝状に形成され、他のフィルム面と高低差のある注口成形部等の欠陥を検査する際の電極として好適である。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる多層フィルムの欠陥検出装置の好ましい実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第一実施形態]
まず、図1〜図9を参照して、本発明にかかる多層フィルムの欠陥検出装置の第一実施形態について説明する。
図1は、本発明の第一実施形態にかかる多層フィルムの欠陥検出装置を示す説明図であり、(a)は本実施形態にかかる欠陥検出装置を備えた多層フィルムの注口成形加工装置を示す概略平面図で、(b)は、(a)における欠陥検出装置を模式的に示す概略正面図である。
図2は、本実施形態にかかる欠陥検出装置の電極部分を模式的に示す概略正面図であり、(a)は多層フィルムに欠陥がない場合、(b)は欠陥がある場合を示している。
【0031】
図3及び図4は、本実施形態にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図であり、図5及び図6は、基本発明にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図である。
図7は、図3及び図4に示す本実施形態の欠陥検出装置を用いた欠陥検出方法における印加電圧と充電電流のデータ結果を示す表で、図8は、図5及び図6に示す基本発明の欠陥検出装置を用いた欠陥検出方法における印加電圧と充電電流のデータ結果を示す表である。
さらに、図9は、図7及び図8に示すデータを表したグラフ図である。
【0032】
まず、本実施形態にかかる欠陥検出装置が備えられる多層フィルムの注口成形加工装置の概略について説明する。
本実施形態にかかる多層フィルムの注口成形加工装置は、図8で示した多層フィルム製の容器3の製造工程において、多層フィルム1に注口成形部2を膨出成形加工によって形成する装置であり、図1に示すように、注口成形機10と、欠陥検出装置20,除電部30及び製袋機40を備えている。
なお、本実施形態では、後述するように、多層フィルム1の金属膜層1dにかかる電圧を低くすることができ、フィルムに充電される帯電量を小さくすることができるので、除電部30を省力してもよい。
【0033】
多層フィルム1は、図2に示すように、表層の樹脂層となるナイロン層1a,PET層1b及びPE層1cからなり、ナイロン層1aとPET層1bの間に、内層となる金属膜層1dを備えている。
金属膜層1dはアルミ等の金属箔層や金属蒸着層により形成されている。
ここで、ナイロン層1aは約15μm,PET層1bは約150μm程の厚みを有しており、ナイロン層1aが容器3の外層側、PET層1bが容器3の内層側を構成するようになっている。
【0034】
注口成形機10は、多層フィルム1に注口成形部2を膨出成形する成形手段である。
この注口成形機10で形成される注口成形部2は、図8に示したように、容器3を構成する多層フィルム1に形成される溝部で、容器3の注ぎ口3a近傍から液体の流出方向に沿って二本の注口成形部2が膨出成形されるようになっている。
この注口成形部2を形成することで、多層フィルム製容器の撓みが規制され、容器の内容物となる液体が注口成形部2に沿って流出されることになり、可撓性に富む多層フィルム製容器の補完手段として機能するようになっている。
そして、この注口成形機10における注口成形加工により、多層フィルム1には、図2(b)に示すようなクラックやピンホール等の欠陥1eが生じることがある。
【0035】
欠陥検出装置20は、注口成形機10によって形成された多層フィルム1の注口成形部2に高電圧を印加して、多層フィルム1にクラック等の欠陥が生じているか否かを検出,判定する装置であり、図1(a)に示すように、注口成形機10の近傍に配設されている。
この欠陥検出装置20の詳細は後述する。
【0036】
除電部30は、欠陥検出装置20で印加される高電圧によって多層フィルム1に帯電した電荷を除去する除電手段であり、本実施形態では、多層フィルム1の表面に接触する導電性の除電ブラシによって構成してある。
このような除電ブラシを用いることにより、多層フィルム1に帯電した電荷を確実に除電することができる。
なお、除電手段としては、除電ブラシだけでなく、除電リボンや除電バーなどを用いることができる。
【0037】
製袋機40は、注口成形工程,欠陥検出工程及び除電工程を経た多層フィルム1を、袋状に貼り合わせ、かつ裁断して容器にするシール手段及び裁断手段を少なくとも有している。
この製袋機40では、図1に示すように、上側及び下側でそれぞれ加工,搬送される二枚の多層フィルム1を袋状に貼り合わせるようになっており、これを所定の形状,大きさに裁断することにより、図8(b)に示したような多層フィルム製容器3が形成されることになる。
従って、多層フィルム1を加工,搬送する注口成形機10,欠陥検出装置20(及び除電部30)は、図3に示すように、上側及び下側の多層フィルム1に対してそれぞれ設けられるようになっている。
【0038】
なお、以上のような構成からなる注口成形加工装置は、後述する欠陥検出装置を備えることを除いては、既存の注口成形加工装置や多層フィルム製容器形成装置と同様の構成,機能となっている。
従って、本実施形態においては、既存の装置と同様の構成部分につては、詳細な説明は省略する。
【0039】
次に、本実施形態の欠陥検出装置20の構成について説明する。
欠陥検出装置20は、注口成形加工を行うことによって多層フィルム1に生ずるクラックやピンホール等の欠陥(図2(b)に示す欠陥1e)を検出する装置であり、図1(b)に示すように、電圧印加手段となる高電圧電源21及び電極22と、電流計23及び良否判定回路24を備えている。
【0040】
高電圧電源21は、多層フィルム1の厚み方向に配設される一対の電極22(22a,22b)を介して、多層フィルム1に形成された注口成形部2に高電圧を印加するようになっている。
本実施形態では、注口成形部2に約1000〜10000ボルトの高電圧を印加する電源となっている。
多層フィルム1は、表層のナイロン層1aが約15μmと薄いため、印加電圧を高くし過ぎると破壊されるおそれがある。
そこで、本実施形態では、高電圧電源21の印加電圧を約1000〜10000ボルトとしてある。
【0041】
一対の電極22は、図1(b)に示すように、一方が高電位となる高圧側金属電極22a、もう一方が低電位(アース電位)となるアース側導電性ブラシ電極22bにより構成してある。
具体的には、この電極22は、高圧側金属電極22aは注口成形部2をカバーする大きさの長方形状に形成してあり、アース側導電性ブラシ電極22bは注口成形部2より一回り大きな面積となるように形成してある。
アース導電性ブラシ電極22bは、電極の先端が針状となるので、先端の電界強度が高くなり、印加電圧を高くすることなく、クラック,ピンホール等の検出性を向上させることが可能であり、特に溝状に形成され、他のフィルム表面と高低差のある注口成形部2を検査する欠陥検出装置20の電極として好適である。
【0042】
なお、ブラシ電極の場合、多層フィルム1の散粉剤が電極に溜まることがあり、これを防止するために、印加電圧は、間欠印加又は間欠接触とすることが好ましい。
また、この電極22の形状としては、双方とも導電性ブラシ電極又は金属電極とすることもでき、注口成形部2の表面に均等に接触できる限り、他の電極を採用してもよい。
【0043】
そして、本実施形態では、この一対の電極22が、多層フィルム1の厚みの大きい樹脂層側が高電位、厚みの薄い樹脂層側が低電位となる配置構造となっている。
具体的には、多層フィルム1の樹脂層のうち、厚みの大きいPET層1b(容器内側層)側に高電位となる高圧側金属電極22a、厚みの小さいナイロン層1a(容器外側層)側に低電位となるアース側導電性ブラシ電極22bを配設するようにしてある。
【0044】
電圧が印加されることによりコンデンサを構成する多層フィルム1は、厚みの小さいナイロン層1a側の方が、厚みの大きいPET層1b側よりキャパシタンスが大きくなるので、分担電圧は低くなる。
従って、厚みの小さいナイロン層1a側を低電位とし、厚みの大きいPET層1b側を高電位とすることで、多層フィルム1の金属膜層1dに誘起される電圧を低くすることができ、これによって、多層フィルム1の充電電流の増大を抑制することが可能となる。
【0045】
これに対して、図4に示す基本発明の電極配置では、厚みの小さいナイロン層1a側が高電位で、厚みの大きいPET層1b側が低電位となっていたので、多層フィルム1の金属膜層1dに誘起される電圧を低くすることができない。
これにより、後述するように、基本発明で採用されていた多層フィルムの層厚の厚い側を低電位,薄い側を高電位とする電極構造と比較して、50%以上金属膜層を有する多層フィルムの充電電流を小さくすることができる。
【0046】
電流計23は、図1(b)に示すように、高電圧電源21に直列に接続される電流検知手段で、高電圧電源21の印加電圧により発生する電流を検知するようになっている。
多層フィルム1の厚み方向に高電圧電源21により高電圧が印加されると、一対の電極22と多層フィルム1によりコンデンサが構成されて充電電流が流れることになり、この電流値が電流計23で検知されるようになっている。
そして、多層フィルム1にクラック等の欠陥があると、孔の大きさ等に関係したインピーダンスでコンデンサと並列に接続回路が形成されたことになり、放電電流が発生し、この放電電流が電流計23で検知されることになる。
この電流計23で検知された電流値が良否判定回路24に入力され、検知された電流値に基づく多層フィルム1の欠陥の有無が判定されるようになっている。
【0047】
良否判定回路24は、図1(b)に示すように、設定部24aと比較部24bを備えている。
設定部24aは、電流計23で検知される電流値と比較される所定の判定基準値が予め設定されるようになっている。
具体的には、多層フィルム1に欠陥がない場合に流れる電流値と同様の値を、判定基準値として設定部24aに設定してある。
比較部24bは、電流計23で検知された電流値と、設定部24aに予め設定された設定値が入力されるようになっており、両者を比較して、多層フィルム1の欠陥の有無を判定する判定手段となっている。
【0048】
比較部24bでの判定は以下のようにして行われる。
まず、多層フィルム1に欠陥がない正常な場合には、上述のように、厚みの小さいナイロン層1a側を低電位とし、厚みの大きいPET層1b側を高電位とすることで、充電電流の値が小さくなり、電流計23で検知される電流の波高値は、設定部24aに設定された判定基準値と同じ値となる。
従って、比較部24bでは、多層フィルム1に欠陥がないと判定される。
【0049】
一方、多層フィルム1にクラック等の欠陥(図2(b)の欠陥部1d参照)がある場合は、印加電圧によって放電電流が発生し、瞬間的に大きな電流が流れ、電流計23で検知される電流の波高値も、欠陥がない場合の波高値よりも大きくなる。
従って、この波高値は、設定部24aに設定された判定基準値より大きくなるので、比較部24bでは、多層フィルム1に欠陥があると判定される。
これによって、多層フィルム1の欠陥の有無が検出され、金属膜層1dの存在によって充電電流が大きくなって、クラック等の欠陥によって生じる放電電流と区別がつかなくなるという上述した基本発明の問題を解消することができる。
【0050】
なお、比較部24bにおける判定結果は、信号として出力され、例えば、図示しないディスプレイ等を介して外部に表示等されることになる。
また、このように検知される電流の波高値に基づいて多層フィルム1の欠陥の有無を判定する良否判定手段として、電流値を検知する電流計23のモニタを人的に監視することによって良否判定を行うことも可能である。
また、このように充電電流の電流の波高値に基づく判定方法以外にも、他の方法により多層フィルム1の欠陥の有無を判定することができる。例えば、多層フィルム1によって形成されるコンデンサ(キャパシタ)に高圧を充電させておき、その状態で、電極に電圧を印加したときに流れる電流や電気量の大きさを検知し、放電したときの電圧低下を検出,判定することにより、多層フィルム1の欠陥の有無を判定することができる。
【0051】
さらに、本実施形態では、多層フィルム1の金属膜層1dが、電圧印加手段以外の箇所においてフィルムで形成されたキャパシタンスを介して接地されるようになっている。
具体的には、図3に示すように、多層フィルム1の注口成形加工を行う注口成形機10が接地(アース)されており、この注口成形機10と接触する多層フィルム1の金属膜層1dがアースされるようになっている。
このように、多層フィルム1の金属膜層1dが電圧印加手段以外の箇所でアースされると、図4に示すように、電極22と多層フィルム1のナイロン層1aで構成されるコンデンサに、注口成形機10と多層フィルム1で構成されるコンデンサが並列に接続されたことになり、ナイロン層1a側のキャパシタンスが増加する。
【0052】
これに対して、図5に示す基本発明装置では、多層フィルム1の金属膜層1dが電圧印加手段以外の箇所でアースされると、図6に示すように、電極22と多層フィルム1のPET層1bで構成されるコンデンサに、注口成形機10と多層フィルム1で構成されるコンデンサが並列に接続されたことになり、PET層1b側のキャパシタンスが増加する結果となる。
これにより、ナイロン層1a側のキャパシタンスが増加する本実施形態の欠陥検出装置では、PET層1b側のキャパシタンスが増加する基本発明装置と比較して、98%以上充電電流を小さくすることができる。
【0053】
従って、上述した比較部24aの良否判定において、より明確に多層フィルム1の欠陥の有無が検出されることになる。
なお、この多層フィルム1の金属膜層1dの間接的なアースは、本実施形態で示す注口成形機10の接触による場合に限定されるものではなく、他の金属製部品をフィルム上に接触させる等、多層フィルム1の金属膜層1dが直接アースされない限り、どのような箇所,部位であってもよい。
【0054】
次に、図7〜図9を参照して、本実施形態の欠陥検出装置20を用いた欠陥検出方法で検出される充電電流値を、基本発明にかかる装置の場合と比較して説明する。
まず、多層フィルム1の金属膜層1dが注口成形機10等でアースされていない場合について示す。
本実施形態の欠陥装置20では、図7aに示すように、ナイロン層1aの分担電圧は、印加電圧が2000ボルトの場合150ボルトとなり、以下、3000ボルトの場合200ボルト、4000ボルトの場合250ボルト、5000ボルトの場合300ボルト、6000ボルトの場合350ボルトとなる(図9(a)に示す▲1▼−a参照)。
そして、充電電流は、2000ボルトの場合0.010mAの充電電流が流れ、以下、3000ボルトで0.020mA、4000ボルトで0.028mA、5000ボルトで0.040mA、6000ボルトで0.050mAの充電電流が流れる(図9(b)の▲1▼−a参照)。
【0055】
これに対して、図5に示した基本発明装置では、図8aに示すように、ナイロン層1aの分担電圧は、印加電圧が2000ボルトの場合400ボルトとなり、以下、2500ボルトの場合600ボルト、3000ボルトの場合800ボルト、3500ボルトの場合1000ボルトとなる(図9(a)に示す▲2▼−a参照)。
そして、充電電流は、2000ボルトの場合0.020mAの充電電流が流れ、以下、2500ボルトで0.030mA、3000ボルトで0.044mA、3500ボルトで0.068mAの充電電流が流れる(図9(b)の▲2▼−a参照)。
従って、本実施形態の欠陥検出装置20では、基本発明装置と比較して、50%以上充電電流が小さくなる。
【0056】
次に、多層フィルム1の金属膜層1dが注口成形機10等でアースされている場合について示す。
本実施形態の欠陥検出装置20では、図7bに示すように、ナイロン層1aの分担電圧は、印加電圧が2000ボルトの場合20ボルトとなり、以下、3000ボルトの場合50ボルト、4000ボルトの場合100ボルト、5000ボルトの場合110ボルト、6000ボルトの場合150ボルトとなり、アースされていない場合よりさらに低くなる(図9(a)に示す▲1▼−b参照)。
そして、充電電流は、2000ボルトの場合0.008mAの充電電流が流れ、以下、3000ボルトで0.016mA、4000ボルトで0.026mA、5000ボルトで0.036mA、6000ボルトで0.050mAの充電電流が流れる(図9(b)の▲1▼−b参照)。
【0057】
これに対して、図5に示した基本発明装置では、図8bに示すように、ナイロン層1aの分担電圧は、印加電圧が2000ボルトの場合1200ボルトとなり、以下、2500ボルトの場合1600ボルト、3000ボルトの場合1800ボルト、3500ボルトの場合2200ボルトとなり、アースされていない場合よりさらに大きくなる(図9(a)に示す▲2▼−b参照)。
そして、充電電流は、2000ボルトの場合0.400mAの充電電流が流れ、以下、2500ボルトで0.600mA、3000ボルトで0.900mA、3500ボルトで1.400mAの充電電流が流れる(図9(b)の▲2▼−b参照)。
従って、この場合、本実施形態の欠陥検出装置20では、基本発明装置と比較して、98%以上充電電流が小さくなる。
【0058】
このようにして、本実施形態では、コンデンサを構成する多層フィルム1の充電電流を小さくすることができるので、電流計23で検知される電流の波高値を良否判定回路24に入力することによって、多層フィルム1の欠陥の有無を確実に検出,判定することができる。
これにより、充電電流が大きくなることにより、クラック等の欠陥により生じる放電電流と区別がつかなくなるという上述した基本発明の問題を有効に解消することができる。
しかも、本実施形態では、基本発明で採用されていた多層フィルムの層厚の厚い側を低電位,薄い側を高電位とする電極構造を反転させるのみで、基本発明と比較して充電電流を大幅に低減するが可能となるので、特別な装置や複雑な手段等を別途設けることなく、欠陥のない場合の充電電流の波高値又は電気量とクラック等の欠陥がある場合に生じる放電電流の波高値又は電気量の差を大きくすることができ、注口成形加工等によって生じるフィルム上の欠陥の有無を容易かつ正確に検出,判定することができる欠陥検出装置を実現することが可能となる。
【0059】
以上説明したように、本実施形態の多層フィルムの欠陥検出装置によれば、多層フィルム1に印加される電圧の電極22を、厚みの大きい(厚い)PET層1b側を高電位、厚みの小さい(薄い)ナイロン層1a側を低電位(アース電位)とする配置構造を採ることで、充電電流を小さくすることができる。
これにより、金属膜層1dを有する多層フィルム1の充電電流の波高値を、基本発明の場合と比較して50%以上低くすることができるので、欠陥のない場合の充電電流の波高値とクラック等の欠陥がある場合に生じる放電電流の波高値との差を大きくして、両者を明確に区別することができ、注口成形加工等によって生じるフィルム上の欠陥の有無を容易かつ正確に検出,判定することが可能となる。
【0060】
さらに、多層フィルム1の金属膜層1dが、注口成形機10でフィルムを通して間接的にアースされることにより、厚みの小さいナイロン層1a側のキャパシタンスを増加させて、さらに充電電流を小さくすることができる。
これにより、基本発明の場合と比較して、98%以上充電電流を小さくすることができ、欠陥のない正常時の充電電流の波高値をより低くすることが可能となり、クラック等の欠陥がある場合の放電電流の波高値との差をさらに大きくして、より明確な多層フィルム1の良否判定を行うことができる。
【0061】
[第二実施形態]
次に、本発明にかかる多層フィルムの欠陥検出装置の第二実施形態について、図10及び図11を参照しつつ説明する。
図10は、本発明の第二実施形態にかかる欠陥検出装置を模式的に示す説明図で、(a)は欠陥検出装置の概略正面図、(b)は(a)に示す注口成形機のアース部分の拡大図である。
また、図11は、本実施形態にかかる欠陥検出装置の他の例を模式的に示す説明図で、(a)は欠陥検出装置の概略正面図、(b)は(a)に示す注口成形機のアース部分の拡大図である。
【0062】
これらの図に示す本実施形態の欠陥検出装置は、電極の配置構造及び注口成形機の接触部分を除いては、上述した第一実施形態と同様となっている。従って、第一実施形態と同様の方法,構成部分、については、図中で第一実施形態と同一符号を付し、詳細な説明は省略する。
本実施形態における欠陥検出装置20は、高電圧を印加してフィルム上の欠陥の有無を検出する方法に使用される装置であって、電極の配置構造を第一実施形態の場合と逆にしてある。
具体的には、本実施形態では、多層フィルム1に高電圧を印加する高電圧電源21の電極22の配置を、金属膜層1dを基準にして、多層フィルム1の厚みの大きい樹脂層(PET層1b)側に、低電位となる金属電極22a、厚みの小さい樹脂層(ナイロン層1a)側に、高電位となるブラシ電極22bを配設してある。
【0063】
これによって、本実施形態では、上述した基本発明の場合と同様に、多層フィルム1の厚みの大きい樹脂層側を低電位、厚みの小さい樹脂層側を高電位として、多層フィルム1に対して高電圧が印加されるようになっている。
そして、本実施形態では、図10及び図11に示すように、接地された注口成形機10が多層フィルム1の表面に接触しており、この注口成形機10と多層フィルム1の表面の接触部分について絶縁層11を配設し(図10参照)、又は、多層フィルム1への接触面積が小さくなるように注口成形機10の形状を変更してある(図11参照)。
【0064】
一般に、注口成形機10の金型等は、安全のためにアース(接地)されていることから、第一実施形態で説明したように、多層フィルム1の厚みの厚い樹脂層側を低電位、厚みの薄い樹脂層側を高電位とする基本発明の電圧印加方法では、キャパシタンスが小さくなる樹脂側に対して、アースされた注口成形機10の金型等に挟まれた多層フィルム1が形成する大きなキャパシタンスが合成されることになる(図6参照)。
このため、上述したように、基本発明では電極間のキャパシタンスが増大してしまい、充電電流が非常に大きくなって、多層フィルム1の欠陥検出が正確に行えないという問題が生じていた。
【0065】
このような場合、注口成形機10の金型等のアースを取り外すことで充電電流を抑制することが可能であるが、実際には、安全を確保するために備えられている金型等のアースを取り外すことは不可能である。
そこで、本実施形態では、注口成形機10の金型等、多層フィルム1の表面に接触する導電体について、フィルム表面との間に絶縁部材(図10に示す絶縁層11)を介在させるか、又はフィルム表面に接触する導電体の接触面積を小さくする(図11参照)ようにしてある。
このようにすることで、多層フィルム1に対して高電圧を印加した場合でも、注口成形機10からアースを取り除いた場合と同程度に充電電流を小さくすることができる。
【0066】
これにより、上述した第一実施形態の場合と同様に、基本発明の場合と比較して、充電電流を95%以上小さくすることができ、多層フィルムの良否を容易かつ明確に判定することが可能となる。しかも、本実施形態の欠陥検出方法によれば、多層フィルム1の金属膜層1dにかかる電圧も、基本発明の場合と比較して半分以下とすることができ、安全性が向上するとともに、充電による電荷量も小さくすることができ、後の工程への影響をなくすことができる。
【0067】
以上のように、本実施形態にかかる多層フィルムの欠陥検出装置によれば、多層フィルム1に印加される電圧が、金属膜層1dを基準にして多層フィルム1の厚みの大きい(厚い)樹脂層側を低電位、厚みの小さい(薄い)樹脂層側を高電位となる場合でも、接地された注口成形機10の金型等、多層フィルムに接触する導電体を、絶縁層11を介して間接的に接触させるか(図10参照)、接触面積を小さくして直接接触させるようにしてあり(図11参照)、これによって、充電電流を小さくすることができる。
これによって、本実施形態では、注口成形機10のアースを確保して安全性を維持しつつ、注口成形機10が接触することによって形成されるキャパシタンスの増大を構造的な工夫によって抑制でき、同様な電極の配置構造を採る基本発明の場合と比較して、95%以上充電電流を小さくすることができる。
【0068】
このように、本実施形態にかかる欠陥検出装置では、特別な装置や複雑な手段等を別途設けることなく、欠陥のない場合の充電電流の波高値又は電気量と、クラック等の欠陥がある場合に生じる放電電流の波高値又は電気量の差を大きくすることができるので、第一実施形態の場合と同様、注口成形加工等によって生じるフィルム上の欠陥の有無を容易かつ正確に検出,判定することができる欠陥検出装置を実現することができる。
【0069】
なお、本発明の多層フィルムの欠陥検出装置は、上述した実施形態にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲で種々の変更実施が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した各実施形態では、多層フィルムに注口成形加工が施される場合の欠陥検出装置を例にとって説明したが、特に注口成形加工の場合に限定されるものではない。
すなわち、金属膜層が形成され、単なる高電圧印加と電流の波高値の検知による検査方法では欠陥の正確な検出が困難な多層フィルムであれば、どのような多層フィルムについても本発明を適用することが可能である。
【0070】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の多層フィルムの欠陥検出装置によれば、電圧印加手段の電極を、厚みの大きい樹脂層側が高電圧、厚みの小さい樹脂層側が低電圧となるように配設することにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制し、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出,判定することができ、特に、注口成形が施される多層フィルムの欠陥判定に好適である。
また、本発明によれば、多層フィルムに電圧を印加する電極を、金属膜層を基準にして厚みの大きい樹脂層側が低電圧、厚みの小さい樹脂層側が高電圧となるように配設するとともに、多層フィルムに接触する金型装置等の導電体を、多層フィルムの表面に絶縁部材を介して、又は接触面積を小さくして接触させることにより、金属膜層による充電電流の増大を抑制して、多層フィルムの欠陥の有無を容易かつ確実に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態にかかる多層フィルムの欠陥検出装置を示す説明図であり、(a)は本実施形態にかかる欠陥検出装置を備えた多層フィルムの注口成形加工装置を示す概略平面図で、(b)は、(a)における欠陥検出装置を模式的に示す概略正面図である。
【図2】本発明の第一実施形態にかかる欠陥検出装置の電極部分を模式的に示す概略正面図であり、(a)は多層フィルムに欠陥がない場合、(b)は欠陥がある場合である。
【図3】本発明の第一実施形態にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図である。
【図4】本発明の第一実施形態にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図である。
【図5】基本発明にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図である。
【図6】基本発明にかかる欠陥検出装置の全体を模式的に示す概略正面図である。
【図7】図4に示す本発明の第一実施形態の欠陥検出装置を用いた欠陥検出方法における印加電圧と充電電流のデータ結果を示す表である。
【図8】図6に示す基本発明の欠陥検出装置を用いた欠陥検出方法における印加電圧と充電電流のデータ結果を示す表である。
【図9】図7及び図8に示すデータを表したグラフ図である。
【図10】本発明の第二実施形態にかかる欠陥検出装置を模式的に示す説明図で、(a)は欠陥検出装置の概略正面図、(b)は(a)に示す注口成形機のアース部分の拡大図である。
【図11】本発明の第二実施形態にかかる欠陥検出装置の他の例を模式的に示す説明図で、(a)は欠陥検出装置の概略正面図、(b)は(a)に示す注口成形機のアース部分の拡大図である。
【図12】注口成形加工が施された多層フィルム製容器の外観図であり、(a)は容器の貼合わせ前の状態を、(b)は容器の完成状態を示している。
【図13】図12(b)に示すA−A線断面図である。
【符号の説明】
1 多層フィルム
2 注口成形部
3 容器
10 注口成形機
20 欠陥検出装置
21 高電圧電源
22 電極
22a 高圧側金属電極
22b アース側導電性ブラシ電極
23 電流計
30 除電部
40 製袋機

Claims (7)

  1. 樹脂層の間に金属膜層を有する多層フィルムの欠陥を検出する装置であって、
    前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
    この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、
    この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、
    前記電圧印加手段の一対の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が高電位、厚みの小さい樹脂層側が低電位となるように配設したことを特徴とする多層フィルムの欠陥検出装置。
  2. 前記多層フィルムの金属膜層が、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において、前記多層フィルムの表面に接触する導電体を介して接地される請求項1記載の多層フィルムの欠陥検出装置。
  3. 樹脂層の間に金属膜層を有する多層フィルムの欠陥を検出する装置であって、
    前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
    この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、
    この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、
    前記電圧印加手段の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が低電位、厚みの小さい樹脂層側が高電位となるように配設するとともに、
    前記多層フィルムの金属膜層は、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において前記多層フィルムの両表面に接触する導電体を介して接地されており、かつ、前記多層フィルムと前記導電体を、絶縁部材を介して接触させることを特徴とする多層フィルムの欠陥検出装置。
  4. 樹脂層の間に金属膜層を有する多層フィルムの欠陥を検出する装置であって、
    前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に一対の電極を配設し、前記多層フィルムの厚み方向の一側の電極から他側の電極に電圧を印加する電圧印加手段と、
    この電圧印加手段により電圧を印加したときに流れる電流又は電気量を検知する電流又は電気量検知手段と、
    この電流又は電気量検知手段により検知した電流又は電気量を、予め設定した所定の判定基準値と比較し、検知した電流又は電気量が判定基準値より大きいときに、当該多層フィルムに欠陥があるものと判定する良否判定手段と、を備え、
    前記電圧印加手段の電極を、前記金属膜層を基準にして前記多層フィルムの厚みの大きい樹脂層側が低電位、厚みの小さい樹脂層側が高電位となるように配設するとともに、
    前記多層フィルムの金属膜層は、前記電圧印加手段の電極以外の箇所において前記多層フィルムの両表面に接触する導電体を介して接地されており、かつ、前記多層フィルムと前記導電体の接触を、前記導電体の前記多層フィルムとの接触面積を小さくして接触させることを特徴とする多層フィルムの欠陥検出装置。
  5. 前記一対の電極が、前記多層フィルムに注口成形加工を行う注口成形機から搬送されてくる前記多層フィルムの厚み方向の一側と他側に配設してある請求項1〜4のいずれかに記載の多層フィルムの欠陥検出装置。
  6. 前記導電体が、前記注口成形機である請求項5に記載の多層フィルムの欠陥検出装置。
  7. 前記電圧印加手段の電極の少なくとも一方を、導電性ブラシ電極とした請求項1〜6のいずれかに記載の多層フィルムの欠陥検出装置。
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