JP4801554B2 - モールドトランス及びその製法 - Google Patents
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Description
モールドトランスには、トランス全体を樹脂被覆した全モールドトランスや、トランスのコイル部分だけを樹脂被覆した簡易モールドトランスがある。
全モールドトランスは、トランス全体をモールド型に収容し、モールド型に溶融樹脂を充填して形成される。
簡易モールドトランスは、コイルに鉄心を組み込む前に、鉄心をモールド型内に収容し、該モールド型内に溶融樹脂を充填してコイル全体を樹脂モールドし、樹脂モールドしたコイルに鉄心を組み込んで形成される。
しかし、簡易トランスの場合でも、鉄心の厚み、即ち、鉄心を構成する型鉄板の積層厚みの違いに応じて、モールド型を製作しなければならない。
従って、全モールドトランスが、トランス全体をモールド型に収容して、モールド型に溶融樹脂を充填するのに較べて、簡易モールドトランスは、モールド型の大きさの相違、使用する樹脂の量の違いによるだけの経済性に優位があるのに過ぎず、簡易モールドトランスの製造コストを、全モールドトランスの製造コストに較べて、大幅に低減することはできなかった。
従って、モールド型(6)(6)を外しても、樹脂層(4)がコイル(3)から外れ落ちることはない。
又、前記の様に、コイル突出部(30)の全体を樹脂層(4)で覆うと共に、、コイル(3)自身の隙間や、コイル(3)と鉄心(2)との間の微罪な隙間にも溶融樹脂が浸透固化し、樹脂を繋ぎ部材として鉄心(2)、コイル(3)及び樹脂層(4)を一体化しているから、モールドトランス使用時の、トランスの「うなり」現象を抑えることができる。
構成の簡単な一対のモールド型(6)(6)を準備するだけで、射出成形機等の高価な設備を必要とせず、更に、鉄心(2)を構成する型鉄板(21)の積層枚数に係わらず、鉄心(2)からのコイル突出部(30)の突子量は殆んど変わることがないので、モールド型(6)(6)に汎用性を持たせることができ、モールドトランスの製造コストの低減に大いに寄与できる。
本願発明の方法で製造したモールドトランスは、前記の如く、固化した樹脂を繋ぎ部材として鉄心(2)、コイル(3)及び鉄心(2)を挟んで対向する樹脂層(4)(4)が一体化しており、鉄心(2)を締め上げるボルトは必要としないから、上記問題は生じない。
トランス(1)は、公知の如く、E型鉄板と、該E型鉄板の2つの開口を塞ぐI型鉄板の組合せからなる型鉄板(21)を積層して形成した鉄心(2)と、該鉄心(2)に組み込まれ鉄心(2)の両端の型鉄板(21)(21)の板面より一部が突出したコイル(3)とによって形成されている。
鉄心(2)の四隅にはボルト挿通孔(22)が開設されている。
コイル(3)の各引出し線(31)の先端には端子金具(32)がハンダ付け等により接続されている。
実施例のモールド型(6)は、アルミニューム製である。
モールド型(6)の天井壁(60)には、前記コイル(3)の端子金具(32)である袋ナット(33)を型孔(61)に仮固定するためのボルト孔(64)が開設されている。
図6は、モールド型(6)を天地逆にした状態を示しており、天井壁(60)の内面には、各ボルト孔(54)の両側に位置して短溝条(65)が開設されている。
実施例では、鉄心(2)のボルト挿通孔(22)、両モールド型(6)(6)のボルト挿通孔(66)(66)に一連に挿通される締上げ用ボルト(70)とナット(71)によって、モールド型(6)(6)の位置決め手段(7)を構成している。
尚、モールド型(6)の型孔(61)には、予め離型剤を塗布して型離れを良くしておく。
図2に示す如く、4本の締上げ用ボルト(70)の締め付けによって、一対のモールド型(6)(6)が鉄心(2)を均等に挟圧し、両モールド型(6)(6)の当接面(67)(67)が隙間なく鉄心(2)の板面に密着させることができる。
真空雰囲気中であることにより、溶融樹脂は、コイル(3)自身の隙間や、コイル(3)と鉄心(2)との間の微罪な隙間にも速やかに浸透する。
溶融樹脂の液面がコイル(3)よりも高くなるまで溶融樹脂を充填する。
トランス突出部(30)を覆う樹脂層(4)(4)には、モールド型(6)の溝条(65)に対応して、隣り合う端子金具(32)の取付け領域を区画する突条(34)が形成される。
必要に応じて、後工程で、鉄心(2)に取付け用ベース板(5)を溶接等により固定する。
又、2つのモールド型(6)(6)を、鉄心(2)を挟んで締上げ用ボルト(70)によって締め付けた状態、即ち、モールド型(6)のU字状当接面(67)を鉄心(2)の板面に隙間なく押圧した状態で、モールド型(6)に溶融樹脂を充填するから、溶融樹脂がモールド型(6)と鉄心(2)との間から漏出することはない。
2 鉄心
22 ボルト挿通孔
3 コイル
32 端子金具
4 樹脂層
3 モールド型
61 型孔
66 ボルト挿通孔
7 位置決め手段
70 締上げ用ボルト
Claims (4)
- 型鉄板(21)を積層して形成した鉄心(2)と、該鉄心(2)に組み込まれ鉄心(2)の両端の型鉄板(21)(21)の板面より一部が突出したコイル(3)とによって形成されたトランス(1)に対して、コイル(3)の両突出部(30)(30)を樹脂層(4)(4)で被覆する方法であって、
コイル(3)の突出部(30)が余裕のある状態に嵌まる型孔(61)と、鉄心(2)の両端にある型鉄板(21)の板面に密接可能な当接面(67)とを有しており、コイル(3)の突出部(30)の正面、上面及び両側面の四面を包囲可能な一対のモールド型(6)(6)を、位置決め手段(7)によって該モールド型(6)に接触させない様にコイル突出部(30)に被せて型孔(61)(61)にコイル(3)の突出部(30)(30)を嵌め、該当接面(67)を鉄心(2)に密着させた状態で、真空雰囲気中にて、モールド型(6)(6)に溶融樹脂を充填し、コイル(3)の隙間及びコイル(3)と鉄心(2)との間の隙間にも溶融樹脂を浸透させ、溶融樹脂の固化によって、コイル突出部(30)全体を樹脂層(4)で覆うと共に、樹脂を繋ぎ部材として鉄心(2)、コイル(3)及び樹脂層(4)を一体化するモールドトランスの製法。 - 位置決め手段(7)は、鉄心(2)の複数箇所に開設した第1ボルト挿通孔(22)と、両モールド型(6)(6)の複数箇所に開設した第2ボルト挿通孔(66)(66)と、複数の締上げ用ボルト(70)とを含んでおり、
一方のモールド型(6)の第2ボルト挿通孔(66)から、第1ボルト挿通孔(22)を通って他方のモールド型(6)の第2ボルト挿通孔(66)に挿入されるように各締上げ用ボルト(70)を配置し、両モールド型(6)(6)で鉄心(2)を挟圧する様に締め上げた状態で、モールド型(6)に溶融樹脂を充填する、請求項1に記載のモールドトランスの製法。 - コイル(3)の各引出し線(31)に端子金具(32)を取り付け、該端子金具(32)をモールド型(6)内面の所定位置に仮固定した状態で、モールド型内面とコイル突出部(30)との間に溶融樹脂を充填する、請求項1又は2に記載のモールドトランスの製法。
- 端子金具(32)は袋ナット(33)であり、モールド型(6)の外側からモールド型(6)を貫通させた仮止め用ボルト(72)を該袋ナット(33)に螺合して該袋ナットを仮固定する、請求項1乃至3の何れかに記載のモールドトランスの製法。
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