JPH0883720A - モールドコイル部品 - Google Patents
モールドコイル部品Info
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- JPH0883720A JPH0883720A JP6218649A JP21864994A JPH0883720A JP H0883720 A JPH0883720 A JP H0883720A JP 6218649 A JP6218649 A JP 6218649A JP 21864994 A JP21864994 A JP 21864994A JP H0883720 A JPH0883720 A JP H0883720A
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Landscapes
- Insulating Of Coils (AREA)
- Coils Or Transformers For Communication (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 各種電子機器に使用される樹脂モールド成形
して構成するモールドコイル部品に関し、生産工程の短
縮化、および低コスト化という課題を解決高性能するも
のである。 【構成】 中央に貫通穴12を設け、熱硬化性樹脂によ
り形成された巻枠13に1次コイル15、2次コイル1
6を巻回したコイルボビンに、磁心21を組み込んで閉
磁路を構成してコイル部品本体とし、巻枠13の両端に
ある鍔部17,18の上部両端に一体に植設された端子
19,20のみを露出するようにコイル部品本体を熱可
塑性樹脂22により、モールド成形した構成とすること
により、熱可塑性樹脂22で成形して成形の生産性の向
上を図り、熱硬化性樹脂で巻枠13を形成して、2次コ
イル短絡時に発生する発熱による変形を防止し、1次コ
イル等の劣化、発熱、発煙を防止して上記課題を解決す
るものである。
して構成するモールドコイル部品に関し、生産工程の短
縮化、および低コスト化という課題を解決高性能するも
のである。 【構成】 中央に貫通穴12を設け、熱硬化性樹脂によ
り形成された巻枠13に1次コイル15、2次コイル1
6を巻回したコイルボビンに、磁心21を組み込んで閉
磁路を構成してコイル部品本体とし、巻枠13の両端に
ある鍔部17,18の上部両端に一体に植設された端子
19,20のみを露出するようにコイル部品本体を熱可
塑性樹脂22により、モールド成形した構成とすること
により、熱可塑性樹脂22で成形して成形の生産性の向
上を図り、熱硬化性樹脂で巻枠13を形成して、2次コ
イル短絡時に発生する発熱による変形を防止し、1次コ
イル等の劣化、発熱、発煙を防止して上記課題を解決す
るものである。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、各種電子機器に使用さ
れるモールドコイル部品に関するものである。
れるモールドコイル部品に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、各種電子機器に使用されるトラン
スなどのコイル部品において、高安全性、高信頼性、小
型軽量化、高効率、低発熱などの高性能化が一層要求さ
れており、その施策として一般的にコイル部品全体を熱
硬化性樹脂にてモールド成形する製品構造のものが商品
化されている。
スなどのコイル部品において、高安全性、高信頼性、小
型軽量化、高効率、低発熱などの高性能化が一層要求さ
れており、その施策として一般的にコイル部品全体を熱
硬化性樹脂にてモールド成形する製品構造のものが商品
化されている。
【0003】以下、従来のモールドコイル部品について
図7、図8により説明する。同図によると、中央に貫通
穴1を設けた筒状の形状をした、熱可塑性樹脂が形成さ
れた巻枠2の外周に隔壁3で隔離された1次コイル4お
よび2次コイル5が巻回されている。また、巻枠2の両
端には鍔部6,7が一体に設けられており、鍔部6,7
の上部にはそれぞれコイル引き出し線のからげ用の端子
8,9が一体に植設されている。そして、巻枠2の中央
の貫通穴1を貫通し、外周を覆うように磁心10が組み
込まれ、日の字状の閉磁路を形成し、コイル部品本体と
し、端子8,9のみを露出するように、前記コイル部品
本体を熱硬化性樹脂11でモールド成形して構成し完成
品としていた。
図7、図8により説明する。同図によると、中央に貫通
穴1を設けた筒状の形状をした、熱可塑性樹脂が形成さ
れた巻枠2の外周に隔壁3で隔離された1次コイル4お
よび2次コイル5が巻回されている。また、巻枠2の両
端には鍔部6,7が一体に設けられており、鍔部6,7
の上部にはそれぞれコイル引き出し線のからげ用の端子
8,9が一体に植設されている。そして、巻枠2の中央
の貫通穴1を貫通し、外周を覆うように磁心10が組み
込まれ、日の字状の閉磁路を形成し、コイル部品本体と
し、端子8,9のみを露出するように、前記コイル部品
本体を熱硬化性樹脂11でモールド成形して構成し完成
品としていた。
【0004】なお、従来のモールドコイル部品としては
上記の構成のモールドコイル部品をはじめとして、コイ
ル部品本体のモールド樹脂用として、巻枠2と同質の熱
可塑性樹脂を用いたもの、逆に巻枠をモールド用熱硬化
性樹脂11と同質とするもの等が考えられていた。
上記の構成のモールドコイル部品をはじめとして、コイ
ル部品本体のモールド樹脂用として、巻枠2と同質の熱
可塑性樹脂を用いたもの、逆に巻枠をモールド用熱硬化
性樹脂11と同質とするもの等が考えられていた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
構成ではまず、コイル部品本体を熱硬化性樹脂11でモ
ールドする場合には、低圧でゆっくりと百数十℃の高温
で2〜4分の時間をかけて硬化成形させる必要があるた
め、硬化熱がコイル部分に長時間及ぶこととなり、銅線
皮膜の品質を劣化させる原因となったり、その対策とし
て高耐熱皮膜の銅線を使用することとなりコスト高とな
っていた。また、硬化する際、反応ガスが発生したり、
気泡が発生しやすく、品質的に問題があった。さらに、
成形時間が長く、金型取り個数を大幅に増やさないと、
工数がかかりコスト高になる。しかし、小型サイズのも
のは多数個取りできるが、大型サイズのものは成形機の
大きさに限定され、多数個取りは不可能であり、結局は
設備費の増大を招き採算の合わないものとなっていた。
構成ではまず、コイル部品本体を熱硬化性樹脂11でモ
ールドする場合には、低圧でゆっくりと百数十℃の高温
で2〜4分の時間をかけて硬化成形させる必要があるた
め、硬化熱がコイル部分に長時間及ぶこととなり、銅線
皮膜の品質を劣化させる原因となったり、その対策とし
て高耐熱皮膜の銅線を使用することとなりコスト高とな
っていた。また、硬化する際、反応ガスが発生したり、
気泡が発生しやすく、品質的に問題があった。さらに、
成形時間が長く、金型取り個数を大幅に増やさないと、
工数がかかりコスト高になる。しかし、小型サイズのも
のは多数個取りできるが、大型サイズのものは成形機の
大きさに限定され、多数個取りは不可能であり、結局は
設備費の増大を招き採算の合わないものとなっていた。
【0006】また、巻枠2を熱可塑性樹脂で形成した場
合、2次コイル5が短絡などの異常状態になったとき、
銅線の急激な内部発熱がおこり、200℃を越えると熱
可塑性樹脂が溶融し始め、絶縁性能が大幅に低下し、発
煙大となり、安全性に問題があった。そのため、1次コ
イル4に温度ヒューズなどの保護装置を装着する必要が
あり、コスト高となっていた。また、巻枠2を外周のモ
ールド成形樹脂と同質の不飽和ポリエステル樹脂などの
熱硬化性とした場合は、材料衝撃強度が弱く、巻線応力
に耐えられないので厚みを厚くする必要があり、小型化
の障害となる。
合、2次コイル5が短絡などの異常状態になったとき、
銅線の急激な内部発熱がおこり、200℃を越えると熱
可塑性樹脂が溶融し始め、絶縁性能が大幅に低下し、発
煙大となり、安全性に問題があった。そのため、1次コ
イル4に温度ヒューズなどの保護装置を装着する必要が
あり、コスト高となっていた。また、巻枠2を外周のモ
ールド成形樹脂と同質の不飽和ポリエステル樹脂などの
熱硬化性とした場合は、材料衝撃強度が弱く、巻線応力
に耐えられないので厚みを厚くする必要があり、小型化
の障害となる。
【0007】また、コイル部品本体を熱可塑性樹脂でモ
ールド成形するアイデアでは、材料価格的に熱硬化性樹
脂より2〜3倍高価なため、使用量をできるだけ減らす
必要があることと、磁心10の外周の流動長が長く、コ
ーナーが直角になるので、材料の強度、伸びがポイント
となり、成形後の後収縮によるクラックが発生しやす
く、耐ヒートショック性が課題であった。また、磁心1
0の積層間や熱可塑性樹脂からなる巻枠2が高射出圧力
により変形したり、密着度が増し、損失が増加したり、
耐圧不良をおこすなどの性能や品質悪化の問題があっ
た。また、最近、安全性重視のため、ユーザーより絶縁
材料の難燃性UL−94V0化要求が強いが、一般的に
熱可塑性樹脂で難燃材を入れると、強度的に伸びが弱く
なりモールド材として耐ヒートショック性にとってハン
デとなり、価格も高いものとなる問題があった。以上の
ように従来のモールドコイル部品では、高安全性、高信
頼性、低コスト、生産性向上、高性能化という面で課題
があった。
ールド成形するアイデアでは、材料価格的に熱硬化性樹
脂より2〜3倍高価なため、使用量をできるだけ減らす
必要があることと、磁心10の外周の流動長が長く、コ
ーナーが直角になるので、材料の強度、伸びがポイント
となり、成形後の後収縮によるクラックが発生しやす
く、耐ヒートショック性が課題であった。また、磁心1
0の積層間や熱可塑性樹脂からなる巻枠2が高射出圧力
により変形したり、密着度が増し、損失が増加したり、
耐圧不良をおこすなどの性能や品質悪化の問題があっ
た。また、最近、安全性重視のため、ユーザーより絶縁
材料の難燃性UL−94V0化要求が強いが、一般的に
熱可塑性樹脂で難燃材を入れると、強度的に伸びが弱く
なりモールド材として耐ヒートショック性にとってハン
デとなり、価格も高いものとなる問題があった。以上の
ように従来のモールドコイル部品では、高安全性、高信
頼性、低コスト、生産性向上、高性能化という面で課題
があった。
【0008】本発明は上記課題を解決するもので、小型
軽量化、高安全性、高信頼性、低発熱、工程合理化、低
価格高性能化を実現するモールドコイル部品を提供する
ことを目的とするものである。
軽量化、高安全性、高信頼性、低発熱、工程合理化、低
価格高性能化を実現するモールドコイル部品を提供する
ことを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明のモールドコイル部品は、熱硬化性樹脂の巻
枠に銅線を巻回してコイルボビンを作製し、さらに、磁
心を組み込んでコイル部品本体を形成し、これに熱可塑
性樹脂でモールド成形してモールドコイル部品を構成す
るものである。
め、本発明のモールドコイル部品は、熱硬化性樹脂の巻
枠に銅線を巻回してコイルボビンを作製し、さらに、磁
心を組み込んでコイル部品本体を形成し、これに熱可塑
性樹脂でモールド成形してモールドコイル部品を構成す
るものである。
【0010】また、上記に加えて端子部のみ露出してコ
イルボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込ん
だり、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形してモールドコイル部品を構成する
ものである。
イルボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込ん
だり、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形してモールドコイル部品を構成する
ものである。
【0011】また、上記に加えて巻枠に巻回された銅線
の絶縁皮膜の熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有
する熱可塑性樹脂によりモールド成形してモールドコイ
ル部品を構成するものである。
の絶縁皮膜の熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有
する熱可塑性樹脂によりモールド成形してモールドコイ
ル部品を構成するものである。
【0012】
【作用】上記のように巻枠を熱硬化性樹脂で形成し、コ
イル部品本体を熱可塑性樹脂でモールド成形したので、
2次コイルが短絡して急激に発熱しても、巻枠は溶融す
ることなく絶縁性能が維持され、発煙等の発生も少な
い、安全性の向上を図ったモールドコイル部品が提供で
きるものである。
イル部品本体を熱可塑性樹脂でモールド成形したので、
2次コイルが短絡して急激に発熱しても、巻枠は溶融す
ることなく絶縁性能が維持され、発煙等の発生も少な
い、安全性の向上を図ったモールドコイル部品が提供で
きるものである。
【0013】また、上記に加えて端子部のみ露出してコ
イルボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込ん
だり、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形してモールドコイル部品を構成した
ものにあっては、モールド樹脂量の削減、モールドによ
る応力の削減による磁心積層間や巻枠の歪みによる特性
の悪化が防止できるものである。
イルボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込ん
だり、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形してモールドコイル部品を構成した
ものにあっては、モールド樹脂量の削減、モールドによ
る応力の削減による磁心積層間や巻枠の歪みによる特性
の悪化が防止できるものである。
【0014】また、上記に加えて巻枠に巻回された銅線
の絶縁皮膜の熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有
する熱可塑性樹脂によりモールド成形してモールドコイ
ル部品を構成したものにあっては、2次コイルが短絡し
ても、1次コイルが外周の熱可塑性樹脂が溶解するより
早く溶断するので、より高い安全性の確保が可能となる
ものである。
の絶縁皮膜の熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有
する熱可塑性樹脂によりモールド成形してモールドコイ
ル部品を構成したものにあっては、2次コイルが短絡し
ても、1次コイルが外周の熱可塑性樹脂が溶解するより
早く溶断するので、より高い安全性の確保が可能となる
ものである。
【0015】
(実施例1)本発明の一実施例について図1、図2より
説明する。
説明する。
【0016】同図において、中央に貫通穴12を設けた
筒状の形状をした熱硬化性樹脂で形成された巻枠13の
外周に隔壁14で隔離された1次コイル15および2次
コイル16が巻回されている。また、巻枠13の両端に
は鍔部17,18が一体に設けてあり、鍔部17,18
の上部にはそれぞれコイル引き出し線のからげ用の端子
19,20が一体に植設されている。そして、巻枠13
の中央の貫通穴12を貫通し、外周を覆うように磁心2
1が組み込まれ、日の字状の閉磁路を形成し、コイル部
品本体とし端子部19,20のみを露出するように、前
記コイル部品本体の外周を熱可塑性樹脂22でインジェ
クションモールドして構成して完成品とするものであ
る。
筒状の形状をした熱硬化性樹脂で形成された巻枠13の
外周に隔壁14で隔離された1次コイル15および2次
コイル16が巻回されている。また、巻枠13の両端に
は鍔部17,18が一体に設けてあり、鍔部17,18
の上部にはそれぞれコイル引き出し線のからげ用の端子
19,20が一体に植設されている。そして、巻枠13
の中央の貫通穴12を貫通し、外周を覆うように磁心2
1が組み込まれ、日の字状の閉磁路を形成し、コイル部
品本体とし端子部19,20のみを露出するように、前
記コイル部品本体の外周を熱可塑性樹脂22でインジェ
クションモールドして構成して完成品とするものであ
る。
【0017】巻枠13の熱硬化性樹脂には、薄肉厚でも
成形可能で、耐衝撃強度に強く、巻線応力にも割れない
ような材質で耐熱性に優れた、例えばフェノール系、メ
ラミン系の銘柄を使用する。モールド材である熱可塑性
樹脂22には、耐ヒートショック性にすぐれ、高強度
で、流動性、密着性がよく、高耐熱の材質で、例えばナ
イロン66、PBT、PETなどのガラス強化銘柄を使
用する。
成形可能で、耐衝撃強度に強く、巻線応力にも割れない
ような材質で耐熱性に優れた、例えばフェノール系、メ
ラミン系の銘柄を使用する。モールド材である熱可塑性
樹脂22には、耐ヒートショック性にすぐれ、高強度
で、流動性、密着性がよく、高耐熱の材質で、例えばナ
イロン66、PBT、PETなどのガラス強化銘柄を使
用する。
【0018】なお、熱可塑性樹脂によるモールド部分は
そのコーナー部分を丸くする方が外部からの強制着火に
対しては燃えにくくすることが可能である。
そのコーナー部分を丸くする方が外部からの強制着火に
対しては燃えにくくすることが可能である。
【0019】(実施例2)本発明の他の実施例について
図3、図4により説明する。上記実施例1で記載したモ
ールドコイル部品との相違点のみについて説明すると実
施例1のものが、コイル部品本体全体をモールドしたも
のだったが、本実施例においては、図4のように、巻枠
13に、1次コイル15、2次コイル16を巻回したコ
イル部分を熱可塑性樹脂22であらかじめモールド成形
し、このあと、貫通穴12を通して、磁心21を組み込
んで、溶接部23などで接合し、閉磁路を構成し、図3
のような完成品とするものである。
図3、図4により説明する。上記実施例1で記載したモ
ールドコイル部品との相違点のみについて説明すると実
施例1のものが、コイル部品本体全体をモールドしたも
のだったが、本実施例においては、図4のように、巻枠
13に、1次コイル15、2次コイル16を巻回したコ
イル部分を熱可塑性樹脂22であらかじめモールド成形
し、このあと、貫通穴12を通して、磁心21を組み込
んで、溶接部23などで接合し、閉磁路を構成し、図3
のような完成品とするものである。
【0020】(実施例3)本発明の他の実施例について
図5、図6により説明する。上記実施例1で記載したモ
ールドコイル部品との相違点について説明すると、巻枠
13に巻回したコイルボビンに磁心21を組み込んで、
コイル部品本体とするところまでは同一であるが、図6
のように、端子部19,20および磁心21の外周部分
が露出するように、コイル部品全体を熱可塑性樹脂22
でモールド成形したもので、貫通穴12にはモールド用
熱可塑性樹脂22は充填され、巻枠13と磁心21とは
固着し、一体化したものである。
図5、図6により説明する。上記実施例1で記載したモ
ールドコイル部品との相違点について説明すると、巻枠
13に巻回したコイルボビンに磁心21を組み込んで、
コイル部品本体とするところまでは同一であるが、図6
のように、端子部19,20および磁心21の外周部分
が露出するように、コイル部品全体を熱可塑性樹脂22
でモールド成形したもので、貫通穴12にはモールド用
熱可塑性樹脂22は充填され、巻枠13と磁心21とは
固着し、一体化したものである。
【0021】(実施例4)本発明の他の実施例について
説明する。なお、構造は図1、図2の実施例と同じであ
り、モールド材である熱可塑性樹脂22の材質として、
1次コイル15、および2次コイル16の銅線絶縁皮膜
の熱軟化温度(一般的にウレタン銅線の場合、約250
℃付近である。)を越える溶融樹脂温度の成形樹脂を選
び、モールド成形して構成したものである。例えばPE
T、ガラス強化PBT、ガラス強化ナイロン66などを
用いることができる。勿論、モールド材として実施例
2、実施例3に用いることも可能である。
説明する。なお、構造は図1、図2の実施例と同じであ
り、モールド材である熱可塑性樹脂22の材質として、
1次コイル15、および2次コイル16の銅線絶縁皮膜
の熱軟化温度(一般的にウレタン銅線の場合、約250
℃付近である。)を越える溶融樹脂温度の成形樹脂を選
び、モールド成形して構成したものである。例えばPE
T、ガラス強化PBT、ガラス強化ナイロン66などを
用いることができる。勿論、モールド材として実施例
2、実施例3に用いることも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上のように、本発明は、巻枠を熱硬化
性樹脂で形成し、コイル部品本体を熱可塑性樹脂でモー
ルド成形したので、2次コイルが短絡して急激に発熱し
ても、巻枠は溶融することなく絶縁性能が維持され、発
煙等の発生も少ない。また、絶縁性能が維持されること
と、磁心等からの放熱によって、コイル部品本体をモー
ルドする熱可塑性樹脂として難燃性として比較的低い
(例えばUL−94HB)グレードのものを使用して
も、モールドコイル部品としてはより高い(例えばUL
−94V0)グレードと同様のものとして取り扱うこと
が可能となる。
性樹脂で形成し、コイル部品本体を熱可塑性樹脂でモー
ルド成形したので、2次コイルが短絡して急激に発熱し
ても、巻枠は溶融することなく絶縁性能が維持され、発
煙等の発生も少ない。また、絶縁性能が維持されること
と、磁心等からの放熱によって、コイル部品本体をモー
ルドする熱可塑性樹脂として難燃性として比較的低い
(例えばUL−94HB)グレードのものを使用して
も、モールドコイル部品としてはより高い(例えばUL
−94V0)グレードと同様のものとして取り扱うこと
が可能となる。
【0023】また、コイル部品本体を熱可塑性樹脂でモ
ールド成形することによって、成形時間の短縮化や、射
出圧力の高圧化による細部までの樹脂充填して密着性、
絶縁性の向上が図れるとともに、熱硬化性樹脂に比較し
て熱膨脹率が大きいので巻枠にストレスを加えることが
少ない等の効果を有するものである。
ールド成形することによって、成形時間の短縮化や、射
出圧力の高圧化による細部までの樹脂充填して密着性、
絶縁性の向上が図れるとともに、熱硬化性樹脂に比較し
て熱膨脹率が大きいので巻枠にストレスを加えることが
少ない等の効果を有するものである。
【0024】また、さらに、端子部のみ露出してコイル
ボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込んだも
のや、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形したものにあっては、モールド樹脂
量の削減、モールドによる応力の削減による磁心積層間
や巻枠の歪みによる特性の悪化が防止できるものであ
る。
ボビン部分をモールド成形した後、磁心を組み込んだも
のや、端子部、磁心外周部が露出するようにコイル部品
本体をモールド成形したものにあっては、モールド樹脂
量の削減、モールドによる応力の削減による磁心積層間
や巻枠の歪みによる特性の悪化が防止できるものであ
る。
【0025】また、巻枠に巻回された銅線の絶縁皮膜の
熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有する熱可塑性
樹脂によりモールド成形したものにあっては、2次コイ
ルが短絡しても、1次コイルが外周の熱可塑性樹脂が溶
解するより早く溶断するので、より高い安全性の確保が
可能となるものである。
熱軟化温度より高い溶融樹脂温度性能を有する熱可塑性
樹脂によりモールド成形したものにあっては、2次コイ
ルが短絡しても、1次コイルが外周の熱可塑性樹脂が溶
解するより早く溶断するので、より高い安全性の確保が
可能となるものである。
【図1】本発明の一実施例におけるモールドコイル部品
の内部構造を示す断面図
の内部構造を示す断面図
【図2】同斜視図
【図3】同他の実施例におけるモールドコイル部品の斜
視図
視図
【図4】同側断面図
【図5】同他の実施例におけるモールドコイル部品の斜
視図
視図
【図6】同側断面図
【図7】従来のモールドコイル部品の斜視図
【図8】同側断面図
12 貫通穴 13 巻枠 14 隔壁 15 1次コイル 16 2次コイル 17,18 鍔部 19,20 端子部 21 磁心 22 熱可塑性樹脂 23 溶接部
Claims (4)
- 【請求項1】 中央に貫通穴を設け、熱硬化性樹脂によ
り形成された巻枠に導線を巻回したコイルボビンに、磁
心を組み込んで閉磁路を構成してコイル部品本体とし、
巻枠に設けられた端子部のみを露出するようにコイル部
品本体を熱可塑性樹脂によりモールド成形してなるモー
ルドコイル部品。 - 【請求項2】 端子部のみを露出するようにコイルボビ
ンをモールド成形して、これに磁心を組み込んで閉磁路
を構成した請求項1記載のモールドコイル部品。 - 【請求項3】 端子部および磁心外周部分が露出するよ
うに、コイル部品本体をモールド成形してなる請求項1
記載のモールドコイル部品。 - 【請求項4】 巻枠に巻回された銅線の絶縁皮膜の熱軟
化温度より高い溶融樹脂温度性能を有する熱可塑性樹脂
によりモールド成形してなる請求項1または請求項2ま
たは請求項3記載のモールドコイル部品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6218649A JPH0883720A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | モールドコイル部品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6218649A JPH0883720A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | モールドコイル部品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0883720A true JPH0883720A (ja) | 1996-03-26 |
Family
ID=16723263
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6218649A Pending JPH0883720A (ja) | 1994-09-13 | 1994-09-13 | モールドコイル部品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0883720A (ja) |
Cited By (7)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
EP1075001A2 (de) * | 1999-07-27 | 2001-02-07 | Aspro Technology AG | Netzadapter sowie Verfahren zu seiner Herstellung |
JP2008085239A (ja) * | 2006-09-29 | 2008-04-10 | Kenichi Taniyama | モールドトランス及びその製法 |
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WO2018123576A1 (ja) * | 2016-12-26 | 2018-07-05 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | モータ |
KR102110344B1 (ko) * | 2018-12-28 | 2020-05-14 | 주식회사 엠에스티테크 | 트랜스포머 및 그 제조방법 |
WO2020138993A1 (ko) * | 2018-12-28 | 2020-07-02 | 주식회사 엠에스티테크 | 트랜스포머 및 그 제조방법 |
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-
1994
- 1994-09-13 JP JP6218649A patent/JPH0883720A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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KR102132848B1 (ko) * | 2019-08-27 | 2020-07-13 | 주식회사 엠에스티테크 | 트랜스포머 및 그 제조방법 |
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