JP4800718B2 - プラズマ処理装置の電極構造 - Google Patents
プラズマ処理装置の電極構造 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4800718B2 JP4800718B2 JP2005267385A JP2005267385A JP4800718B2 JP 4800718 B2 JP4800718 B2 JP 4800718B2 JP 2005267385 A JP2005267385 A JP 2005267385A JP 2005267385 A JP2005267385 A JP 2005267385A JP 4800718 B2 JP4800718 B2 JP 4800718B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electrode
- discharge
- dielectric
- base material
- dielectric member
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Drying Of Semiconductors (AREA)
- Plasma Technology (AREA)
Description
特許文献1及び2の装置では、電極がセラミック等からなるケース状の誘電部材に収容されている。誘電部材において電極の放電面に被さる部分が、放電を安定させるための固体誘電体層として機能する。誘電部材は、電極の放電面だけでなく、上面及び下面にも被さっている。
そこで、誘電部材の厚さを電極の厚さより小さくし、電極の上面や下面には部分的に被さるようにし、別途、樹脂等の絶縁部材を電極の上面及び下面の残りの部分に被せることが考えられる。しかし、そうすると、電極の上面と下面が、誘電部材と絶縁部材に跨ることになり、電極の下面から沿面放電等の異常放電が誘電部材と絶縁部材の継目を伝って基材に落ち、基材が損傷するおそれがある。
処理ガスを略大気圧(具体的には1.013×10 4 Pa〜50.663×10 4 Paの圧力)の放電空間に通し、放電空間の外側の処理位置に配置された基材に接触させ、基材のプラズマ表面処理を行なう装置であって、
電極と、固体誘電体からなる誘電部材と、を備え、
前記電極が、前記放電空間を向く放電面と、この放電面と直交する厚さ方向に沿って放電面とは反対側の背面と、前記処理位置を向くべき基材側部を有し、前記基材側部には逃げ凹部が形成されており、
前記誘電部材が、前記電極の放電面に被さる放電側誘電部と、前記電極の基材側部に被さる基材側誘電部とを有し、この基材側誘電部の背部側の端部が、前記電極の厚さ方向の中途に位置されており、
前記電極の逃げ凹部が、前記基材側誘電部の背部側の端部を挟んで前記厚さ方向の両側に跨っていることを特徴とする。
これによって、電極の基材側部を、誘電部材の背部側の端部に対し基材とは反対側に逃がすことができ、電極が誘電部材の背部側の端部より突出していても、電極からの沿面放電等の異常放電が誘電部材の背部側の端部を伝って基材に落ちるのを防止でき、基材の損傷を防止することができる。一方、誘電部材を電極の厚さより薄くすることができ、製造コストの低廉化を図ることができる。
前記電極の逃げ凹部が、前記基材側誘電部と前記絶縁部材に跨っていることが好ましい。
この構成によれば、電極の基材側部を、誘電部材の基材側誘電部と絶縁部材の継目に対し基材とは反対側に逃がすことができ、電極からの沿面放電等の異常放電が、誘電部材の基材側誘電部と絶縁部材の継目を伝って基材へ向かうのを防止でき、基材の損傷を防止することができる。
これによって、電極の基材側部を、誘電部材の背部側端部から逃がす一方、電極の放電面の基材側端部については誘電部材の基材側誘電部から遠ざかることがないようにすることができ、ひいては放電空間の基材側端部を基材になるべく近づけておくことができ、活性度の高いプラズマガスを基材に確実に到達させることができ、処理効率を十分に確保することができる。
これによって、電極からの沿面放電等の異常放電が、放電側誘電部と基材側誘電部の間を伝って基材に落ちるのを防止することができる。
電極と、固体誘電体からなる誘電部材と、を備え、
前記電極が、前記放電空間を向く放電面と、この放電面と直交する厚さ方向に沿って放電面とは反対側の背面と、前記処理位置を向くべき基材側部を有し、前記基材側部の放電面寄りの部分には前記処理位置に向けて突出する放電延長凸部が形成され、
前記誘電部材には前記電極の放電面と前記放電延長凸部を含む放電面側部分を収容する電極収容凹部が形成され、この電極収容凹部の前記方向に沿う深さが、前記放電延長凸部の前記方向に沿う厚さより大きく、前記電極の前記方向に沿う厚さより小さいことを特徴とする。
これによって、誘電部材の製造コストの低廉化を図ることができるとともに、電極の基材側部を誘電部材の背部側端部から離し、電極からの異常放電が誘電部材の背部側の端部を伝って基材に落ちるのを防止できる一方、放電空間の基材側端部を基材に近づけることができ、活性度の高いプラズマガスを基材に確実に到達させることができ、処理効率を十分に確保することができる。
これによって、放電空間を基材に近い位置で確実に確保することができる。
図1は、大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッド1を示したものである。処理ヘッド1は、図示しない架台によって支持されている。処理ヘッド1の下方の処理位置Pに、処理すべき基材Wが配置されるようになっている。基材Wは、例えば一辺の長さが1〜2m程度の大面積の液晶用ガラスである。基材Wは、搬送機構によって左右(図1の矢印方向)にスキャンされるようになっている。基材Wが静止する一方、処理ヘッド1が左右に移動されるようになっていてもよい。
図3に示すように、両方の誘電部材40の長手方向の両端の対向面どうしが突き合わされている。片側の誘電部材40の凹部40aと他方の誘電部材40の対向面とによってスリット状のガス通路41が形成されている。図1に示すように、ガス通路41の上端部は、整流部2に連なっている。ガス通路41の下端は、処理ヘッド1の下端において開口され、吹出し口41aとなっている。
放電延長凸部33を除いた電極30の主部31の高さ(上下寸法)は例えば30mmであり、電極30の主部31の厚さ(左右方向の寸法)は、例えば25mmである。
溝34の形成によって、電極30の主部31の断面形状が、コ字状になっている。
放電延長凸部33の突出量(上下方向の寸法)は、例えば7〜8mm程度である。放電延長凸部33の厚さ(左右方向の寸法)は、例えば5mm程度であり、誘電部材40の電極収容凹部45の深さ(左右方向の寸法)より十分に小さい。
図示は省略するが、電極30の長手方向の両端面とホルダ20の電極収容凹部22の長手方向両側の内端面との間にも、例えば厚さ0.5mm程度の微小隙間が形成されている。
また、電極背面30bの溝34の内面とホルダ20の凸条23の間にも微小な隙間51が形成されている。微小隙間51の厚さは例えば0.5mm程度である。
放電延長凸部33の下端面と誘電部材40の底部44の上面の間にも微小隙間52が形成されている。微小隙間52の厚さは、例えば0.5mm程度である。
例えば、電極30の背面の溝34は、電極30の長手方向に連続に延びていなくてもよく、断続的に設けられていてもよい。溝34の断面形状及び断面寸法は、電極30の撓み剛性等を考慮して適宜設定可能である。
電極30とホルダ20及び誘電部材40の内面との間の微小隙間50〜51の厚さは、電極30の熱膨張量等を考慮して適宜な大きさに設定可能である。
電極30の放電延長凸部33の厚さ、形状等は、放電面を確保でき、かつ先端部に電界集中が起きない範囲で適宜設定可能である。電界集中が起きない限り、放電延長凸部33を先細に形成してもよい。
放電延長凸部33の放電延長面33aが電極30の主部31の放電面30aより若干背部側にずれ、放電延長面33aと放電面30aの間に段差が形成されていてもよい。
逃げ凹部32は、誘電部材40の背部側端部44bを挟んでその左右両側に跨っていればよい。逃げ凹部32の背部側の端部は、誘電部材40の背部側端部44bより背部側に位置していればよく電極30の背面に達している必要はない。逃げ凹部32は、溝状になっていてもよい。
逃げ凹部32及び放電延長凸部33は、少なくとも電源電極に設ければよく、接地電極には設けなくてもよい。
誘電部材40の放電側誘電部42と基材側誘電部44が別体になっていてもよく、この場合、放電側誘電部42は溶射膜であってもよい。
W 基材
1 処理ヘッド
2 整流部
3 プラズマ生成部
10 外筐
20 ホルダ(電極収容部材の要素)
21 段差状凹部
22 電極収容凹部(電極収容空間)
23 凸条
24 ホルダの基材側部(絶縁部材)
30 電極
30a 放電面
30b 背面
30c 上面
30d 底面(基材側面)
31 電極の主部
32 逃げ凹部
32a 逃げ凹部の放電面側の内端面
33 放電延長凸部
33a 放電延長面
34 溝
40 誘電部材(電極収容部材の要素)
40a 凹部
41 放電空間となるガス通路
41a 吹出し口
42 薄板部(放電側誘電部)
43 誘電部材の上縁部(被さり部)
44 誘電部材の下縁部(基材側誘電部)
44b 誘電部材の基材側誘電部の背部側端面
45 電極収容凹部(電極収容空間)
50,51,52 電極と電極収容部材の内面との間の隙間
60 冷却通路
61 冷却媒体給排路
70 ネジ(連結部材)
80 金属板
Claims (7)
- 処理ガスを1.013×10 4 Pa〜50.663×10 4 Paの圧力の放電空間に通し、放電空間の外側の処理位置に配置された基材に接触させ、基材のプラズマ表面処理を行なう装置であって、
電極と、固体誘電体からなる誘電部材と、を備え、
前記電極が、前記放電空間を向く放電面と、この放電面と直交する厚さ方向に沿って放電面とは反対側の背面と、前記処理位置を向くべき基材側部を有し、前記基材側部には逃げ凹部が形成されており、
前記誘電部材が、前記電極の放電面に被さる放電側誘電部と、前記電極の基材側部に被さる基材側誘電部とを有し、この基材側誘電部の背部側の端部が、前記電極の厚さ方向の中途に位置されており、
前記電極の逃げ凹部が、前記基材側誘電部の背部側の端部を挟んで前記厚さ方向の両側に跨っていることを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記基材側誘電部の背部側の端部には絶縁体からなる絶縁部材が突き当てられており、
前記電極の逃げ凹部が、前記基材側誘電部と前記絶縁部材に跨っていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。 - 前記逃げ凹部の放電面側の端部が、前記厚さ方向に沿って前記電極の放電面と前記誘電部材の基材側誘電部の背部側の端部との間に配置されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
- 前記逃げ凹部の背部側の端部が、前記電極の背面に達していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 前記誘電部材の放電側誘電部と基材側誘電部とがセラミックにて一体に構成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のプラズマ処理装置。
- 処理ガスを1.013×10 4 Pa〜50.663×10 4 Paの圧力の放電空間に通し、放電空間の外側の処理位置に配置された基材に接触させ、基材のプラズマ表面処理を行なう装置であって、
電極と、固体誘電体からなる誘電部材と、を備え、
前記電極が、前記放電空間を向く放電面と、この放電面と直交する方向に沿って放電面とは反対側の背面と、前記処理位置を向くべき基材側部を有し、前記基材側部の放電面寄りの部分には前記処理位置に向けて突出する放電延長凸部が形成され、
前記誘電部材には前記電極の放電面と前記放電延長凸部を含む放電面側部分を収容する電極収容凹部が形成され、この電極収容凹部の前記方向に沿う深さが、前記放電延長凸部の前記方向に沿う厚さより大きく、前記電極の前記方向に沿う厚さより小さいことを特徴とするプラズマ処理装置。 - 前記放電延長凸部が、前記放電面と面一に連続する放電延長面を有していることを特徴とする請求項6に記載のプラズマ処理装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005267385A JP4800718B2 (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | プラズマ処理装置の電極構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005267385A JP4800718B2 (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | プラズマ処理装置の電極構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007080689A JP2007080689A (ja) | 2007-03-29 |
JP4800718B2 true JP4800718B2 (ja) | 2011-10-26 |
Family
ID=37940760
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005267385A Expired - Fee Related JP4800718B2 (ja) | 2005-09-14 | 2005-09-14 | プラズマ処理装置の電極構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP4800718B2 (ja) |
Family Cites Families (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3653824B2 (ja) * | 1995-09-22 | 2005-06-02 | セイコーエプソン株式会社 | 表面処理装置 |
JP3975957B2 (ja) * | 2003-04-16 | 2007-09-12 | 松下電工株式会社 | プラズマ処理装置及びプラズマ処理方法 |
JP4436239B2 (ja) * | 2004-11-29 | 2010-03-24 | 積水化学工業株式会社 | プラズマ処理装置 |
-
2005
- 2005-09-14 JP JP2005267385A patent/JP4800718B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2007080689A (ja) | 2007-03-29 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6104157B2 (ja) | 大面積電極にぴったりと嵌合されたセラミックス絶縁体 | |
JP2007080688A (ja) | プラズマ処理装置の電極構造 | |
KR20120053974A (ko) | 절연 부재 및 절연 부재를 구비한 기판 처리 장치 | |
JP4705891B2 (ja) | 無駄な放電を防止するための電極構造の大気圧プラズマ発生装置 | |
KR20190120709A (ko) | 유기막 형성 장치 | |
JP3886046B2 (ja) | プラズマcvd装置と、それを用いた成膜方法および半導体装置の製造方法 | |
JPWO2008123142A1 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4800718B2 (ja) | プラズマ処理装置の電極構造 | |
JPWO2010050169A1 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2010135209A (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4942360B2 (ja) | プラズマ処理装置の電極構造 | |
JP4714557B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2008269907A (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4499005B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP5593138B2 (ja) | プラズマ表面処理装置およびその電極構造 | |
KR101107077B1 (ko) | 플라즈마 세정 장치 | |
JP4647705B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4436239B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4564874B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2008235161A (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2009199740A (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP4619315B2 (ja) | プラズマ処理装置 | |
JP2008257920A (ja) | プラズマ処理装置 | |
KR102052709B1 (ko) | 열전 모듈 교환 가능한 패키징 장치 | |
JP4914275B2 (ja) | プラズマ処理装置 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20080411 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20110426 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20110624 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20110712 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20110804 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140812 Year of fee payment: 3 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |