JP4714557B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、プロセスガスをプラズマ化して基材に当て、洗浄、成膜、エッチング、表面改質などの表面処理を行なう装置に関し、特に、プラズマ発生空間の外に基材を配置する所謂リモート式のプラズマ処理装置に関する。
プラズマ処理装置は、基材を電極間のプラズマ発生空間内に配置する所謂ダイレクト式と、外部に配置する所謂リモート式に大別される。
リモート式のプラズマ処理装置は、電源に接続された電圧印加電極と、この電極と対向するとともに接地された接地電極とを有し、これら電極どうし間にプラズマ放電空間が形成されるようになっている。このプラズマ放電空間にプロセスガスを導入してプラズマ化し、下方の基材へ向けて吹出す。これによって、基材のプラズマ表面処理を行なうことができる。
この種リモート式プラズマ処理装置では、基材との距離が短いと電圧印加電極から基材にアークが落ち易くなり、逆に距離を大きくすると基材にプラズマガスが届きにくく処理効率が悪くなる。特に、大気圧近傍での圧力下でのプラズマ処理において、その傾向が顕著である。そこで、少なくとも電圧印加電極の下側に金属板を設け、この金属板を電気的に接地することが知られている。
特開2005−251719号公報 特開2003−100646号公報 特開平9−246705号公報
上記の金属板は、電圧印加電極から基材への電界を遮蔽するためのものである。しかし、発明者がシミュレーションしてみたところ、吹出し口の直下で電界強度が残存していることが判明した(後記比較例1参照)。これは、吹出し口から電界が漏れているためと推察される。
本発明は、上記知見に基づいてなされたものであり、
プロセスガスをプラズマ放電空間に通して吹出し、前記プラズマ放電空間の外部の処理位置に配置された基材に接触させ、該基材のプラズマ表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
前記プラズマ放電空間を形成するための電極と、
電気的に接地された状態で前記電極と前記処理位置との間に配置された導電部材と、を備え、
前記導電部材が、前記プラズマ放電空間に連なる吹出し口に面する吹出し側部を有し、
前記吹出し側部の前記吹出し口のガス吹出し方向に沿う寸法が、前記吹出し口からの電界漏れを十分に阻止可能な大きさに設定されていることを特徴とする。
上記の寸法は、印加電圧の大きさ、前記電極と導電部材との間の絶縁体の誘電率及び厚さ等に応じて設定するとよい。
これによって、電極から吹出し口に入って来る電界(電気力線)を導電部材の吹出し側部で遮蔽することができ、吹出し口からの電界漏れを抑制することができる。
前記導電部材は、基本的には、前記吹出し側部だけでなくその他の部分についても前記設定寸法になっていてもよく、導電部材の略全体が前記設定寸法になっていてもよい(図5参照)。
一方、導電部材の全体が上記設定寸法を満たすようにすると重量が嵩む。
そこで、本発明は、
プロセスガスをプラズマ放電空間に通して吹出し、前記プラズマ放電空間の外部の処理位置に配置された基材に接触させ、該基材のプラズマ表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
前記プラズマ放電空間を形成するための電極と、
電気的に接地された状態で前記電極と前記処理位置との間に配置された導電部材と、を備え、
前記導電部材が、前記プラズマ放電空間に連なる吹出し口に面する吹出し側部を有し、
前記吹出し側部に、前記吹出し口のガス吹出し方向に沿って突出する凸部が設けられていることを特徴とする。
また、前記導電部材における吹出し側部が、該吹出し側部より吹出し口から遠い側の部分より前記吹出し口のガス吹出し方向の寸法が大きいことを、更なる特徴とする。
これにより、電極から吹出し口に入って来る電界(電気力線)を導電部材の吹出し側部で遮蔽することができ、吹出し口からの電界漏れを抑制することができるだけでなく、導電部材の軽量化を図ることができる。すなわち、導電部材の全体を増肉するのではなく、吹出し側部だけを部分的に増肉し、その他の部分は薄くすればよいので、重量が嵩むのを防止することができる。
前記凸部を含む吹出し側部は、電極からの電界が吹出し口から漏れるのを阻止ないし抑制する漏れ防止部となる。
前記凸部は、前記処理位置に向けて突出されていてもよく、前記処理位置とは逆側へ突出されていてもよい。
前記導電部材の前記凸部を含む吹出し側部の端面が、前記吹出し口を画成していることが好ましい。
前記吹出し側部(前記凸部を含む)の前記吹出し口のガス吹出し方向に沿う寸法は、少なくとも2mm以上であることが好ましい。この下限寸法は、印加電圧の大きさ、前記電極と導電部材との間の絶縁体の誘電率及び厚さ等に応じて適宜変更するのが好ましい。
本発明は、大気圧近傍(略常圧)の圧力環境での常圧プラズマ処理に特に効果的である。ここで、大気圧近傍とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡便化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、導電部材の吹出し側部を増肉することができる。これにより、電極から吹出し口に入って来る電界(電気力線)を導電部材の吹出し側部で遮蔽することができ、吹出し口からの電界漏れを抑制することができる。これによって、基材における吹出し口の直下の部分の電界強度を低減でき、この直下部分の基材表面が電界の影響を受けたり、直下部分にアークが落ちたりするのを確実に防止することができる。
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
図1に示すように、大気圧プラズマ処理装置1は、プロセスガス源2と、電源3と、処理ヘッド4を備えている。
プロセスガス源2には、処理目的に応じたプロセスガスが蓄えられている。
電源3は、例えばパルス状の電圧を出力するようになっている。電圧の大きさは、例えばVpp=十数kVである。電源3の出力電圧は、パルス等の間欠波に限定されず、連続波であってもよい。
処理ヘッド10の下方に離れて処理位置が設定されている。この処理位置に、処理すべき基材Wが配置されるようになっている。
基材Wは、例えば一辺の長さが1〜2m程度の大面積の液晶用ガラスである。基材Wは、図示しない搬送機構によって左右に移動されるようになっている。基材Wが静止する一方、処理ヘッド4が左右に移動されるようになっていてもよい。
処理ヘッド4は、上側の整流部5と、下側のプラズマ生成部6を有している。整流部5とプラズマ生成部6は、図1と直交する前後方向に長く延びている。
プロセスガス源2からのガス供給路が整流部5に接続されている。整流部5は、チャンバーやスリット(図示省略)を有し、プロセスガス源2からのプロセスガスを長手方向に均一化するようになっている。
プラズマ生成部6は、金属製の外筐10を有している。外筐10は、左右の側壁11,12と前後の端壁(図示せず)とを有し、前後(図1の紙面直交方向)に延びる箱状をなしている。この外筐10の内部に、一対のホルダ21,22と、一対の電極31,32と、一対の誘電部材41,42とが収容されている。
ホルダ21,22は、高強度のエンジニアリングプラスチック等の絶縁体で構成され、断面が大略コ字状になっている。
左のホルダ21に電極31が収容され、右のホルダ22に電極32が収容されている。
各電極31,32は、大略四角形の断面をなし、前後(図1の紙面直交方向)に延びている。電極31,32の長さは、処理すべき基材Wの前後方向の寸法より大きいことが望ましく、例えば1m〜2mである。一対の電極31,32は、左右に対向するように配置されている。
電極31は、電源3に接続されて電圧印加電極となり、電極32は接地されて接地電極となっている。
電圧印加電極31の下面には、凹部31bが形成されている。凹部31bは、電極31の背面(電極32との対向面とは逆側の面)に達している。
図示は省略するが、各電極31,32の内部には、冷却通路が形成されている。
電極31の電極32との対向面に誘電部材41が設けられ、電極32の電極31との対向面に誘電部材42が設けられている。誘電部材41,42は、それぞれアルミナ(Al)をはじめとするセラミック等の固体誘電体の一体物で構成され、断面コ字状をなして前後(図1の紙面直交方向)に延びている。誘電部材41,42の内部にそれぞれ電極31,32がほぼ半分程度嵌め込まれている。誘電部材41,42の垂直部分(電極31,32の対向面に被さる部分)の厚さは、0.数mm〜数mm程度であり、例えば1.5mm程度である。この誘電部材41,42の垂直部分が、電極31,32の固体誘電体層として機能している。
誘電部材41,42の上下部分は、それぞれ電極31,32の上面及び下面に部分的に被さっている。各誘電部材41,42の上下部分の端面は、それぞれホルダ21,22に当接されている。誘電部材41,42の下部分の高さ(上下方向の寸法)は、十数mmであり、例えば10〜13mm程度である。
左の誘電部材41の下部分とホルダ21との当接面は、電極31の凹部31bの左右方向の中間部に対応する位置に配置されている。これにより、電極31からの沿面放電が、誘電部材41とホルダ21の当接面に入り込むのを防止することができる。
一対の誘電部材41,42どうし間にスリット状のプロセスガス通路50が形成されている。プロセスガス通路50の幅(左右方向の寸法)は、例えば1mm〜2mm程度である。
整流部5の下流端が、プロセスガス通路50の上端部に連なっている。プロセスガス通路50の下端は、後記導電部材61,62どうし間の吹出し口51を介して、処理ヘッド4の下方へ開放されている。
電源3から電極31への電圧供給によって、電極31,32間に電界が印加されて大気圧プラズマ放電が生成されるようになっている。これによって、通路50が大気圧プラズマ放電空間になる。この大気圧プラズマ放電空間50にプロセスガス源2からのプロセスガスが均一に導入されてプラズマ化される。このプラズマ化されたプロセスガスが吹出し口51から下方の基材Wに吹付けられる。これによって、基材Wの表面処理がなされるようになっている。
処理ヘッド4の底面には、電極31,32と前記処理位置との間に一対の導電部材61,62が設けられている。各導電部材61,62は、薄い金属板にて構成され、前後(図1の紙面直交方向)に延びている。導電部材61,62は、アース線63を介して電気的に接地されている。左の導電部材61は、電極31の下側(基材配置側)に配置され、左の外壁11の底面とホルダ21の底面と誘電部材41の底面に跨っている。電極31と導電部材61との間のホルダ21及び誘電部材41は、電極31と導電部材61とを絶縁する絶縁体として機能している。右の導電部材62は、電極32の下側(基材配置側)に配置され、右の外壁12の底面とホルダ22の底面と誘電部材42の底面に跨っている。
一対の導電部材61,62の対向端面どうし間に吹出し口51が形成されている。
吹出し口51の幅(一対の導電部材61,62の対向端面どうし間の間隔)は、例えば1mm〜2mm程度である。
導電部材61における導電部材62との対向端面は、誘電部材41における放電空間50を形成する面と面一になっている。導電部材62における導電部材61との対向端面は、誘電部材42における放電空間50を形成する面と面一になっている。
導電部材61,62の対向端面は、それぞれ誘電部材41,42の放電空間形成面と面一になっているのに限られず、それぞれ誘電部材41,42の放電空間形成面より若干突出していてもよく、引っ込んでいてもよい。
吹出し口51の幅(左右方向の寸法)は、放電空間50の幅と同じになっているのに限られず、放電空間50の幅より大きくてもよく、放電空間50の幅より小さくてもよい。
各導電部材61,62の対向端部(吹出し側部64)には、凸部65が下方に突出するように形成されている。これにより、導電部材61,62の吹出し側部64が、該吹出し側部64より吹出し口51の側とは逆側の主部分66より厚肉になっている。
図2に示すように凸部65を含む吹出し側部64の端面によって吹出し口51が画成されている。
凸部65を含む吹出し側部64の厚さt1(上下方向の寸法)は、t1=数mm程度であり、少なくともt1=2mm以上であることが好ましい。吹出し側部64及び凸部65の幅t2(左右方向の寸法)は、t2=数mmである。
主部分66の厚さは、0.数mmであり、例えば0.5mmである。
また、凸部65の前後方向の寸法は、電極31,32の前後寸法にほぼ等しい。もちろん、電極31,32の前後寸法より長くてもよい。
上記構成によれば、図2の太矢印線で示すように、電極31からほぼ真下に向かう電界(電気力線)を導電部材61の主部分66によって遮ることができる。また、電極31から電極32の下側へ斜めに向かう電界を導電部材62によって遮ることができる。これによって、基材Wにアーク等の異常放電が落ちるのをほとんど防止することができる。
一部の電気力線は、吹出し口51内に入る。一方、導電部材61,62の吹出し側部64が上下に増肉され、これにより、吹出し口51を画成する導電部材61,62の対向端面が上下に十分な長さを有している。したがって、吹出し口51内に入って来た電気力線を、左右何れかの導電部材61,62の対向端面に確実に落すことができる。これにより、吹出し口51から電界(電気力線)が漏れるのを確実に防止することができる。この結果、基材Wにおける吹出し口51の直下の部分の電界強度を低減することができ、この直下部分の基材表面が電界の影響を受けたり、直下部分にアークが落ちたりするのを確実に防止することができる。
導電部材61,62の全体を増肉するのではなく、吹出し側部64だけを部分的に増肉し、その他の部分66は薄くしてあるので、重量が嵩むのを防止することができる。
凸部65を設けることによって導電部材61,62の断面強度を増大でき、変形を抑制することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述の実施形態と重複する構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を適宜省略する。
第1実施形態では、導電部材61,62の吹出し側部64の左右方向の寸法t2が、t2=数mmに設定されていたが、図3に示すように、第2実施形態では、t2=0.数mm(例えば0.5mm)になっている。一定厚さの金属板の一端部が下に折曲され、この折曲部が凸部65を構成している。
凸部65を含む吹出し側部64の上下寸法t1は、第1実施形態と同程度(例えばt1=2mm)である。したがって、吹出し口51に入った電気力線を導電部材61,62の対向端面に確実に落とすことができる。よって、吹出し口51からの電界漏れを確実に防止でき、基材Wにおける吹出し口51の直下部分の電界強度を低減することができる。
第1及び第2実施形態では、導電部材61,62の凸部65が下へ突出されていたが、図4に示すように、第3実施形態では、導電部材61,62の凸部67が上に突出されている。凸部67を含む吹出し側部64の上下方向の寸法t1は、第1実施形態と同様に、t1=数mm程度であり、少なくともt1=2mm以上であることが好ましい。凸部67の左右方向の寸法t2は、t2=0.数mm(例えば0.5mm)になっている
この場合でも、吹出し口51に入った電気力線を左右何れかの吹出し側部64の端面に落とすことができる。これによって、吹出し口51からの電界漏れを防止でき、基材Wにおける吹出し口51の直下部分の電界強度を低減することができる。
第3実施形態によれば、凸部が基材Wに引っ掛かるのを防止でき、基材Wの損傷を防止することができる。また、処理ヘッド4と基材Wとの間のギャップをより小さくすることができる。
上へ突出する凸部67においても、左右方向の寸法t2は適宜設定でき、t2=0.数mm程度に限られず、図1及び図2と同様の大きさ(t2=数mm)に設定してもよい。
本発明は、上記実施形態に限定されるものでなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、凸部65,67の断面形状は、丸みを帯びていてもよい。
図5に示すように、導電部材61,62の吹出し側部64だけでなく主部分66をも厚くし、導電部材61,62の全体を一定の厚さにしてもよい。
電源電極31に対応する導電部材61だけを設け、接地電極32に対応する導電部材62は省略してもよい。
電極31,32と導電部材61,62のうち、少なくとも電源電極31と導電部材61の間がホルダ21及び誘電部材41等で絶縁されていればよく、接地電極32と導電部材62の間には絶縁体が設けられていなくてもよい。
導電部材61,62の下面にセラミック等の絶縁部材を設けてもよい。導電部材61,62の吹出し側部64の端面にセラミック等の耐プラズマ性の絶縁部材を設けてもよい。この耐プラズマ性絶縁部材によって吹出し口51が画成されていてもよい。
本発明は、常圧下だけでなく、減圧下でのプラズマ処理にも適用でき、グロー放電だけでなく、コロナ放電等の他の放電を利用したプラズマ処理にも適用できる。また、洗浄、エッチング、成膜、表面改質、アッシング等の種々のプラズマ処理に遍く適用できる。
実施例を説明する。
図1及び図2に示す装置と同様の構成の解析モデルを用いて有限要素法による電位・電界シミュレーションを行なった。設定条件は、以下の通りとした。
電源3からの供給電圧:Vpp=17kV
誘電部材41,42における電極31,32の対向面に被さる部分の厚さ:1.5mm
誘電部材41,42の下部分の上下寸法(電極31,32と導電部材61,62との間の距離):12.5mm
誘電部材41,42の比誘電率:εs=10
大気圧プラズマ放電空間50及び吹出し口51の厚さ(左右方向の寸法):1.0mm
導電部材61,62の主部分66の厚さ:0.5mm
凸部65と基材Wとの間の距離:3.0mm
凸部65を含む吹出し側部64の厚さ(上下寸法):t1=2.0mm
凸部65の幅(左右方向の寸法):t2=6.5mm
上記の設定条件下において、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0104V/mmであった。
凸部65の幅(左右方向の寸法)をt2=4.0mmとし、その他の条件は実施例1と同じにして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0106V/mmであった。
図3に示す装置と同様の構成の解析モデルを用いた。凸部65の左右方向の寸法t2を、t2=0.5mmとし、凸部65を含む吹出し側部64の上下寸法t1を、t1=2.0mmとした。その他の条件は実施例1と同じに設定した。そして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0105V/mmであった。
図4に示す装置と同様の構成の解析モデルを用いた。凸部67の左右方向の寸法t2を、t2=0.5mmとし、凸部67を含む吹出し側部64の上下寸法t1を、t1=2.0mmとした。導電部材61,62の下面と基板Wとの間の距離は、4.5mmとした。その他の条件は実施例1と同じに設定した。そして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0121V/mmであった。
導電部材61,62の下面と基板Wとの間の距離を3.0mmとし、その他の条件は実施例4と同じにして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0153V/mmであった。
図5に示すように、導電部材61,62を全体的に2mmの厚さにし、この導電部材61,62と基材Wとの間の距離を3.0mmとし、その他の条件は実施例1と同様にして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.0106V/mmであった。
〔比較例1〕
比較例として、図6に示すように、導電部材61,62の厚さを全体的に0.5mmにし、凸部65,67を無くし、導電部材61,62と基材Wとの間の距離を4.5mmとし、その他の条件は実施例1と同様にして、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを算出したところ、E=0.366V/mmであった。
以上の実施例及び比較例から、導電部材61,62の吹出し側部64に凸部65,67を設ける等して、少なくとも吹出し側部64の厚さ(上下寸法)を大きくすることにより、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを大幅に低減することができ、吹出し口51での電界遮蔽をなすことができることが判明した。吹出し側部64の厚さ(上下寸法)を2mm以上とすることにより、吹出し口51から基材Wへのアーク落ちを確実に防止できる程度にまで、吹出し口51の直下の基板表面での電界強度Eを低減できることが判明した。
本発明は、例えば半導体の製造工程における基材の洗浄、エッチング、成膜等の表面処理技術に適用することができる。
本発明の第1実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の概略構成を示す正面断面図である。 図1の装置の処理ヘッドの吹出し口の周辺部における電気力線の様子を示す正面解説図である。 本発明の第2実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドの吹出し口の周辺部を示す正面解説図である。 本発明の第3実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドの吹出し口の周辺部を示す正面解説図である。 本発明の他の実施例に係る処理ヘッドの吹出し口の周辺部を示す正面解説図である。 比較例に係る処理ヘッドの吹出し口の周辺部を示す正面解説図である。
符号の説明
W 基材
1 大気圧プラズマ処理装置
2 プロセスガス源
3 電源
4 処理ヘッド
5 整流部
6 プラズマ生成部
10 外筐
11 左側壁
12 右側壁
21 ホルダ
22 ホルダ
31 電極
32 電極
31b 凹部
41 誘電部材
42 誘電部材
50 スリット状プロセスガス通路
51 吹出し口
61 導電部材
62 導電部材
63 アース線
64 導電部材の吹出し側部
65 凸部
66 導電部材の吹出し側部以外の主部分
67 凸部
t1 凸部を含む吹出し側部の上下方向の寸法
t2 吹出し側部及び凸部の左右方向の寸法

Claims (5)

  1. プロセスガスをプラズマ放電空間に通して吹出し、前記プラズマ放電空間の外部の処理位置に配置された基材に接触させ、該基材のプラズマ表面処理を行なうプラズマ処理装置において、
    前記プラズマ放電空間を形成するための電極と、
    電気的に接地された状態で前記電極と前記処理位置との間に配置された導電部材と、
    を備え、
    前記導電部材が、前記プラズマ放電空間に連なる吹出し口に面する吹出し側部を有し、
    前記吹出し側部に、前記吹出し口のガス吹出し方向に沿って突出する凸部が設けられていることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. 前記凸部が、前記処理位置に向けて突出されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記凸部が、前記処理位置とは逆側へ突出されていることを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記導電部材の前記凸部を含む吹出し側部の端面が、前記吹出し口を画成していることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記吹出し側部の前記吹出し口のガス吹出し方向に沿う寸法が、2mm以上であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のプラズマ処理装置。
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