JP4647705B2 - プラズマ処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、プラズマ処理装置に関する。
例えば、特許文献1には、一対の電極が上下に対向して配置されたプラズマ処理装置が記載されている。上側の電極は電源が接続されて電界印加電極となっている。下側の電極は電気的に接地され、接地電極となっている。これら電極の間に電界が印加され大気圧グロー放電が生成されるとともに処理ガスが導入されプラズマ化されるようになっている。下側の接地電極には、スリット状の噴出口が形成されている。この噴出口から上記処理ガスが下方へ吹き出される。接地電極の下方には被処理物が配置されている。この被処理物に上記噴出口からの処理ガスが吹き付けられ、表面処理がなされるようになっている。
特開2004−006211号公報
プラズマ処理装置の電極等の各構成部材は、主にネジで連結される。しかし、一般に、ネジの向きがばらばらであり、あるネジを締めると別のネジが締めにくくなるということもある。そのため、締め付けを同時併行して行なうなど、締め付けの順番を工夫する必要があり、組み立て作業が容易でなかった。
上記課題を解決するために、本発明は、処理ガスを放電空間に通して噴出し、前記放電空間の外部の被処理物配置部に配置された被処理物に接触させ、プラズマ表面処理を行なう装置において、
(a)前記処理ガスの噴出口を有して前記被処理物配置部に面するとともに電気的に接地された金属製の底板と、前記底板の縁部に連結された枠と、前記枠の底板側とは反対側に連結された蓋とを含む容器と、
(b)前記容器の内側に連結されて収容され、前記容器内を底板側の前記放電空間と蓋側の電極収容部とに仕切る固体誘電体からなる電界印加側誘電部材と、
(c)電源に接続されるとともに、底板側の面が前記電界印加側誘電部材に接するようにして前記電極収容部に収容された電界印加電極と、を備え、更に好ましくは、
(d)前記放電空間と前記噴出口を連ねる噴出導孔を有して、前記底板の内面に重ねられた固体誘電体からなる接地側誘電部材を備え、
前記容器と電界印加側誘電部材との連結、前記底板と枠との連結、前記枠と蓋との連結のうち少なくとも1つが、基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジにてなされることを特許請求しない特徴とし、前記容器と電界印加側誘電部材との連結、前記底板と枠との連結、前記枠と蓋との連結の全てが、後述する一体形成とスライド嵌め込みを除き、基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジにてなされることを特許請求する特徴とする。上記特許請求する特徴によれば、組み立ての際のネジ止め作業の容易化を図ることができる。
前記底板と前記枠とは、前記ネジにて連結されるのに代えて、1つの金属部材で一体形成されていてもよい。
前記ネジが、前記2つの被連結部材(容器と電界印加側誘電部材、または底板と枠、または枠と蓋)を直接的に連結するようになっていてもよく、前記2つの被連結部材に跨るブラケットなどの他の部材(連結補助部材)を介して間接的に前記2つの被連結部材を連結するようになっていてもよい。後者の間接的に連結する場合、前記ネジは、少なくとも1つあり、1つのネジで、前記2つの被連結部材のうち一方と前記連結補助部材とを連結し、もう1つのネジで、他方の被連結部材と連結補助部材とを連結する。
前記容器の底板、枠、蓋は、それぞれ一体物に限られず、複数のパーツから構成されていてもよい。例えば、枠が、周方向または厚さ方向(底板と蓋の対向方向)に複数のパーツに分割されていてもよい。前記蓋が、中央パーツと周縁パーツ(フランジ)とに分割されていてもよい。これら複数のパーツは、前記基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジで互いに連結されるようになっていてよく、他の方向を向くネジや接着剤などの他の接合手段で互いに連結されるようになっていてもよい。
前記電界印加側誘電部材が、前記電界印加電極の底板側の面を覆う覆部と、この覆部の縁部から蓋側へ突出された壁部とを有し、前記蓋と前記壁部とが前記ネジの1つにて連結されていることが好ましい。
前記電界印加電極の前記蓋を向く面に押さえ部材が宛てられ、この押さえ部材の端部が、基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジにて前記壁部に連結されていることが好ましい。これによって、電界印加電極を電極収容部の内部に安定的に設置できる。押さえ部材は、ネジによって容易に取り付けることができる。
前記蓋が、前記電界印加側誘電部材との間に前記電極収容部を形成する蓋本体部と、この蓋本体部の縁に設けられた鍔部とを有し、前記鍔部と前記枠とが前記ネジの1つにて連結されていることが好ましい。
前記蓋と前記壁部とが前記ネジの1つにて連結されるとともに、前記鍔部と前記枠とが前記ネジの他の1つにて連結されていることがより好ましい。
前記底板と前記枠とが前記ネジの1つにて連結され、前記底板の前記ネジのための雌ネジ孔が、前記底板の前記被処理物配置部を向く面に達していないことが好ましい。これにより、底板と被処理物との間の処理ガスの流れが、雌ネジ孔及びネジによって乱されることがないようにすることができる。
前記電界印加側誘電部材と前記接地側誘電部材の何れか一方の端部に他方に突出して突き当たる段差部が形成されていることが好ましい。
これによって、放電空間の厚さを確保することができる。また、組み立ての際は、容器内に、接地側誘電部材、電界印加側誘電部材、電界印加電極を順次収容し、さらに蓋を被せ、ネジ止めすることができる。
前記容器の底部と枠は、互いに別部材で構成されていてもよく、1つの金属部材で一体形成されていてもよい。底部と枠が、互いに別部材で構成されている場合、前記ネジの1つにて連結されているのが好ましい。底部と枠が、一体形成されている場合、前記ネジによる連結は不要である。
前記蓋の蓋本体部と鍔部とは、一体形成されていてもよく、互いに別部材に構成され、ネジまたは接着剤などの接合手段にて接合されるようになっていてもよい。
前記枠には、前記蓋の端部を当該枠の縁に沿ってスライド可能かつこのスライド方向と交差する方向に変位不能に嵌め込む嵌合凹部が形成され、前記枠と前記蓋が、前記ネジに代えて又は加えて、前記嵌合凹部に前記蓋の端部が嵌め込まれることによって連結されていてもよい。これによって、枠と蓋の連結を簡易化できる。
この場合、前記蓋の端面が、前記底板の側へ向かうにしたがって外側へ突出する斜面になり、前記嵌合凹部の内面が、前記底板の側とは反対側に向かうにしたがって内側へ突出し前記蓋の端面に宛がわれる斜めの面を有していることが好ましい。これによって、蓋を枠に対し枠の縁に沿ってスライド可能かつこのスライド方向と交差する方向に変位不能に嵌め込むことができる。
本発明は、ほぼ大気圧近傍下(常圧下)でのプラズマ処理に好適である。ここで、ほぼ大気圧近傍下(ほぼ常圧)とは、1.013×104〜50.663×104Paの範囲を言い、圧力調整の容易化や装置構成の簡易化を考慮すると、1.333×104〜10.664×104Paが好ましく、9.331×104〜10.397×104Paがより好ましい。
本発明によれば、プラズマ処理装置の容器の各構成要素や容器内に収容される誘電部材のネジ止めを容易化でき、ひいては組み立て作業の容易化を図ることができる。
本発明の第1実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置を、図2のI-I線に沿って示す正面断面図である。 図1のII-II線に沿う、上記大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドの側面断面図である。 上記処理ヘッドの分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置を示す正面断面図である。 本発明の第3実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドを示す正面断面図である。 本発明の第4実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドを示す正面断面図である。 本発明の第5実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドを示す正面断面図である。 本発明の第6実施形態に係る大気圧プラズマ処理装置の処理ヘッドを示す正面断面図である。
符号の説明
W 被処理物
1 処理ヘッド
1a 処理空間
2 被処理物配置部
10 容器
10a 電極収容部
10e 放電空間
11 底板(接地電極)
11a 噴出口
12 枠
12d 嵌合凹部
12e 斜めの面
12g 雌ネジ孔
13 蓋
16 蓋本体部
17 鍔部
17e 斜面
20 電界印加電極
30 電界印加側誘電部材
31 覆部
32 壁部
40 接地側誘電部材
40a 噴出導孔
41 段差部
51,52,53,55 ネジ
60 押さえ部材
70 接着剤
以下、本発明の実施形態を図面にしたがって説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態を示したものである。大気圧プラズマ処理装置は、処理ヘッド1と、被処理物配置部2とを備えている。被処理物配置部2は、ステージやコンベアで構成されており、その上側に被処理物Wが配置されるようになっている。被処理物Wは、例えばガラス基板や半導体基板である。
被処理物配置部2は、被処理物Wを図1の左右方向に搬送できるようになっている。被処理物Wが位置固定されていてもよく、処理ヘッド1が左右方向に移動するようになっていてもよい。
処理ヘッド1は、図示しない架台に支持され、被処理物配置部2の上側に離れて位置されている。図1及び図2に示すように、処理ヘッド1は、容器10と、この容器10内に収容された電界印加電極20とを備え、図1の紙面と直交する前後方向に延びている。
容器10は、底板11と、枠12と、蓋13とを有している。
底板11は、ステンレス等の耐熱性及び耐腐食性の高い金属で構成され、長手方向を前後(図1の紙面直交方向)に向け、短手方向を左右に向けた平板状をなしている。底板11には、多数の噴出口11aが厚さ方向に貫通するように形成されている。これら噴出口11aは、規則的に(例えば四角格子状又は三角格子状等)に配列されている。各噴出口11aは、例えば直径3mm程度の円形になっている。
噴出口11aの形状は、真円に限られず、楕円などの変形円形でもよく、多角形でもよく、処理ヘッド1の長手方向又は短手方向に延びるスリット状でもよい。
底板11の下面は、被処理物配置部2ひいては被処理物Wと対向し、被処理物Wとの間に処理空間1aを形成するようになっている。
底板11は、接地線3b(図1)を介して電気的に接地され、後記のように、電界印加電極20に対する接地電極となっている。
図3に示すように、枠12は、前後(図1の紙面直交方向)に延びる金属製の一対の長辺側枠部14と、左右(図2の紙面直交方向)に延びる金属製の一対の短辺側枠部15とを有している。これら4つの枠部14,15は、それぞれ別体になっている。4つの枠部14,15が、平面視長方形に組まれている。枠部14,15のうち直交するものどうしがネジ54(図3)で連結されている。長辺側枠部14は、底板11の長辺側の縁部(短手方向の両端部)に沿って配置されている。短辺側枠部15は、底板11の短辺側の縁部(長手方向の両端部)に沿って配置されている。これら枠部14,15の下面が、底板11の上面に当接されている。枠12の内側の開口部が、底板11によって下側から塞がれている。
図1に示すように、一対の長辺側枠部14には、それぞれガス導入路12aが長手方向に延びるように形成されている。処理ガス源4からのガス供給路4aが、ガス導入路12aの一端部に連なっている。ガス導入路12aの側部からガス導入口12bが分岐されている。ガス導入口12bは、ガス導入路12aの延び方向(図1の紙面直交方向)に間隔を置いて複数設けられている。各ガス導入口12bは、長辺側枠部14の内側面に達して開口されている。
なお、上記処理ガス源4には、処理目的に応じた処理ガスが蓄えられている。
さらに、枠12の内部のガス導入路12aより下側には、接地側冷却路12cが長手方向に延びるように形成されている。接地側冷却路12cには、冷却媒体供給手段(図示省略)からの冷却媒体が通されるようになっている。冷却媒体として例えば水が用いられている。
枠12の上側(底板11側とは反対側)に蓋13が設けられている。
蓋13は、耐腐食性の高い樹脂(絶縁体)で構成されている。蓋13は、中央の蓋本体部16と、この蓋本体部16の周縁に設けられた鍔部17とを一体に有し、処理ヘッド1の長手方向に延びている。蓋本体部16の下面の周縁部には、脚部18が設けられている。脚部18は、蓋本体部16から下方へ突出されている。蓋本体部16が、枠12の内側の開口を上方から塞いでいる。脚部18が、枠12の内側の上端部に差し入れられている。鍔部17が、枠12の上面に載せられ当接されている。枠12を挟んで、蓋13と底板11が上下に対向されている。
容器10の内部に、電界印加電極20と、電界印加側誘電部材30と、接地側誘電部材40とが収容されている。
電界印加電極20は、ステンレスやアルミニウム等の金属で構成されている。電極30は、長手方向を前後(図1の紙面直交方向)に向け、短手方向を左右に向けた平板状をなし、接地電極としての底板11の上方に離れて位置されている。電界印加電極20は、給電線3aを介して電源3に接続されている。
図1に示すように、電極20の内部には、電界印加側冷却路20cが形成されている。冷却路20cは、電極20の長手方向に延びている。冷却路20cには、図示しない冷却媒体供給手段からの冷却媒体が通されるようになっている。冷却媒体として例えば水が用いられている。
電源3から電界印加電極20への電圧供給により、電界印加電極20と接地電極としての底板11との間に電界が印加され大気圧グロー放電が生成されるようになっている。ここで、大気圧グロー放電は、アークやストリーマーが観測されない、見た目均一の放電である。
図3に示すように、電界印加側誘電部材30は、アルミナ等のセラミック(固体誘電体)で構成されている。誘電部材30は、覆部31と、一対の壁部32,32とを一体に有している。覆部31は、前後方向(図1の紙面直交方向)に延びる底板状になっている。一対の壁部32,32は、覆部31の左右両端部(長辺側の縁部)から上(蓋13側)へ突出されている。これら覆部31と壁部32,32が組み合わさり、誘電部材30が、上面及び長手方向の両端が開口された略U字状の断面になっている。
誘電部材30の上方に蓋13の本体部16が被さっている。誘電部材30の上面開口が蓋本体部16によって塞がれている。蓋本体部16と誘電部材30との間に電極収容部10aが画成されている。電極収容部10aに電極20が収容されている。電極20は、覆部31の上面に載置されている。覆部31は、電極20の底板11を向く下面(電界印加側放電面)に当接して覆い、電極20,11間の放電を安定化させる誘電体層としての役目を担っている。
電極20の上方には蓋本体部16が被さっている。電極20の左右の側面には、誘電部材30の壁部32が対面している。電極20の上面と蓋本体部16との間、及び電極20の側面と壁部32との間には、十分な厚さの絶縁隙間が形成されている。
図2に示すように、誘電部材30の長手方向の両端部には、エンドピース35が設けられている。エンドピース35は、アルミナ等のセラミック(絶縁体)で構成されている。エンドピース35によって電極20と短辺側枠部15とが絶縁されている。電極20の長手方向の両端面とエンドピース35との間には、電界印加電極20の伸び変形を許容する若干のクリアランスが設けられている。
接地側誘電部材40は、アルミナ等のセラミック(固体誘電体)で構成されている。誘電部材40は、長手方向を前後(図1の紙面直交方向)に向け、短手方向を左右に向けた平板状をなしている。この接地側誘電部材40が、容器10の内底面(底板11の上面)に重ねられている。これにより、接地電極としての底板11の上面(電界印加電極20との対向面)が誘電部材40に当接されて覆われている。接地側誘電部材40は、電極20,11間の放電を安定化させる誘電体層としての役目を担っている。
誘電部材40の外周縁と枠12の内周面との間には、誘電部材40の収容操作を可能にする程度のクリアランスが形成されている。
接地側誘電部材40には、厚さ方向に貫通する多数の噴出導孔40aが形成されている。これら噴出導孔40aは、接地電極11の噴出口11aと一対一に対応するように配列され、それぞれ対応する噴出口11aに連なっている。噴出導孔40aは、噴出口11aより小さく、例えば直径1mm程度の円形になっている。
噴出導孔40aの形状は、真円に限られず、楕円などの変形円形でもよく、多角形でもよく、処理ヘッド1の長手方向又は短手方向に延びるスリット状でもよい。噴出導孔40aの形状は、噴出口11aと相似形にするのが好ましいが、平面視で噴出導孔40aの内側に接地電極としての底板11が露出しない限り、噴出導孔40aが噴出口11aとは異なる形状になっていてもよい。
図2及び図3に示すように、接地側誘電部材40の長手方向の両端縁には、それぞれ上に突出する段差部41が形成されている。段差部41は、誘電部材40の長手方向の端縁に沿って延びている。図2に示すように、電界印加側誘電部材30の長手方向の両端部が、接地側誘電部材40の段差部41に載置されている。
図1に示すように、容器10の内部は、電界印加側誘電部材30によって、該誘電部材30の内側の上記電極収容部10aと、処理ガス流通部10b(放電空間10eを含む)とに仕切られている。処理ガス流通部10bは、誘電部材30の下方及び左右外側に位置している。
処理ガス流通部10bは次のように構成されている。
電界印加側誘電部材30の左右の壁部32と長辺側枠部14との間には、側部隙間10cが形成されている。側部隙間10cの上端部にガス導入口12bが連なっている。
電界印加側誘電部材30の覆部31と接地側誘電部材40との間には、上記段差部41の高さ分の厚さのギャップ10dが形成されている。このギャップ10dの左右中央部が、上記電極20,11間への電界印加により放電空間10eとなる。
ギャップ10dの左右端部は、それぞれ側部隙間10cの下端部に連なっている。これらギャップ10dと側部隙間10cとによって処理ガス流通部10bが構成されている。
ギャップ10dに噴出導孔40aが連なっている。
上記処理ガス源4からの処理ガスが、ガス供給路4a、ガス導入路12a、ガス導入口12b、側部隙間10cを順次経て、ギャップ10dの中央部の放電空間10eへ導入され、プラズマ化(分解、励起、活性化、ラジカル化、イオン化を含む)される。プラズマ化された処理ガスが、噴出導孔40aを経て、噴出口11aから下方の処理空間1aへ噴き出され、被処理物Wに接触される。これによって、被処理物Wの表面上で反応が起き、所望の表面処理が行なわれるようになっている。
電界印加電極30と被処理物Wとの間に、接地電極11が介在されているので、電界印加電極30から被処理物Wにアーク等の異常放電が落ちるのを防止することができる。
電界印加電極30が蓋13と誘電部材30の間の電極収容部10aに収容され、処理ガス流通部10bから隔離されているので、電極30からのパーティクルがガス流通部10bに侵入するのを防止することができる。
本発明の要旨に係る処理ヘッド1の各構成部材の連結構造を説明する。
図1に示すように、長めのネジ51が、蓋13の鍔部17及び枠12を垂直に貫通し、底板11の周縁部にねじ込まれている。これにより、底板11が、枠12の下端面に強く押し当てられて連結されている。ネジ51の基端部(頭部)は、上(蓋13の側)へ向けられ、鍔部17の内部に位置されている。ネジ51の先端部(脚部)は、下(底板11の側)へ向けられ、底板11の内部に位置されている。
鍔部17及び枠12には、挿通孔10fが上下に貫通形成されている。挿通孔10fにネジ51が挿通されている。
底板11には、雌ネジ孔11fが形成されている。雌ネジ孔11fにネジ51の先端部が螺合されている。雌ネジ孔11fは、底板11の上面から下へ延びている。雌ネジ孔11fの下端部は、底板11の厚さ方向の中間部に位置され、底板11の下面(被処理物配置部2を向く面)へは達していない。
短いネジ52が、蓋13の鍔部17を厚さ方向(上下)に貫通して枠12の上端部にねじ込まれている。これにより、枠12の上面が、鍔部17の下面に強く押し当てられ、蓋13と枠12とが互いに連結されている。ネジ52の基端部は、上へ向けられ、鍔部17の内部に位置されている。ネジ52の先端部は、下へ向けられ、枠12の内部に位置されている。
鍔部17には、挿通孔13gが厚さ方向(上下方向)に貫通形成されている。挿通孔13gにネジ52が挿通されている。
枠12の上端部には、雌ネジ孔12gが形成されている。雌ネジ孔12gにネジ52の先端部が螺合されている。
電界印加側誘電部材30の壁部32の上端部は、蓋13の脚部18に当接されている。ネジ53が、蓋13を垂直に貫通し、壁部32の上端部にねじ込まれている。これにより、壁部32の上面が脚部18に強く押し当てられ、電界印加側誘電部材30が蓋13に連結されている。ネジ53の基端部は、上へ向けられ、蓋13の内部に位置されている。ネジ52の先端部は、下へ向けられ、脚部18の内部に位置されている。
蓋13には、挿通孔10hが厚さ方向(上下方向)に貫通形成されている。挿通孔10hにネジ53が挿通されている。
壁部32の上端部には、雌ネジ孔32hが形成されている。雌ネジ孔32hにネジ53の先端部が螺合されている。
処理ヘッド1の組み立て手順の一例を説明する。
4つの枠部14,15を長方形に組み、これら枠部14,15をネジ54で止め、枠12を作る。この枠12を底板11の上に配置する。枠12の内側には、接地側誘電部材40を収容する。この接地側誘電部材40を底板11の上面に載置する。
次に、枠12の内部に電界印加側誘電部材30を挿入する。この電界印加側誘電部材30の長手方向の両端部を段差部41の上に載せる。
次に、電界印加側誘電部材30の内部に電界印加電極20を挿入し、この電界印加電極20を覆部31の上面に載置する。電界印加電極20の長手方向の両端部には、エンドピース35を配置する。
次いで、蓋13を部材20,30,12の上に被せる。
そして、長めのネジ51を垂直にして、蓋13及び枠12を介して底板11にねじ込む。これによって、底板11と枠12とを上下に押し当て連結できる。また、短いネジ52を垂直にして、蓋13を介して枠12にねじ込む。これにより、蓋13と枠12とを上下に圧接させ連結できる。さらに、ネジ53を垂直にして、蓋13を介して電界印加側誘電部材30にねじ込む。これによって、蓋13と電界印加側誘電部材30とを上下に押し当て連結できる。
ネジ51,52,53がすべて同方向(上下)に向けられており、どのネジ51〜53によっても、連結される部材どうしが上下に押し当てられるようになっている。したがって、どのネジを先に締めても、残りのネジ締めの支障にはなることはない。したがって、締め付けの順番を工夫する必要がなく、同時併行して締め付ける必要もなく、任意の順番で容易にネジ締めすることができる。組み立てと分解が容易なので、ユーザー自身が生産ラインなどの現場でメンテナンスすることができる。また、生産ラインなどにおいて、処理ヘッド1の近傍に他の装置があっても、処理ヘッド1の上方に作業空間が確保できれば、メンテナンス作業を行うことができる。もちろん、狭い空間で処理ヘッド1を組み立てることもできる。
底板11の連結用ネジ51の頭部は、上側を向いており、処理空間1aに露出することがない。また、底板11の雌ネジ孔11fが、底板11の厚さ方向の中間部で止まり、底板11の下面に貫通していない。したがって、ネジ51の下端部は、底板11で覆われ、処理空間1aに露出していない。これによって、処理空間1a内での処理ガスの流れが乱されるのを防止することができる。
次に、本発明の他の実施形態を説明する。以下の実施形態において既述した構成に関しては、図面に同一符号を付して説明を適宜省略する。
図4は、本発明の第2実施形態を示したものである。この実施形態では、底板11と枠12とが、1つの金属部材によって構成され、互いに一体になっている(一体に連結されている)。したがって、底板11と枠12の連結用ネジ51は設けられておらず、底板11と枠12の連結作業は不要である。
枠12の高さは、第1実施形態より小さくなっている。枠12の内部には、冷却路12cが形成されている。冷却路12cは、底板11と枠12が別体の場合よりも、底板11に近づけて配置することができる。これにより、底板11(接地電極)の冷却効率を高めることができる。
また、第2実施形態では、蓋13の中央の本体部16と周縁の鍔部17とが、互いに別部材で構成され、これら本体部16と鍔部17とが分離可能になっている。蓋本体部16は、第1実施形態の蓋13と同様の耐腐食性を有する樹脂材料にて構成されている。蓋本体部16の幅は、電界印加側誘電部材30の幅と同じ大きさになっている。この蓋本体部16が、電界印加電極20及び電界印加側誘電部材30に被さっている。蓋本体部16の周縁の脚部18が、電界印加側誘電部材30の壁部32の上面に突き当てられている。
垂直なネジ53が、挿通孔10hに通されている。ネジ53の先端が、壁部32の雌ネジ孔32hにねじ込まれている。これにより、蓋本体部16と電界印加側誘電部材30とが連結されている。蓋本体部16と電界印加側誘電部材30の間に電極収容部10aが画成されている。蓋本体部16の外側面と電界印加側誘電部材30の壁部32の外側面は、互いに面一になっている。
鍔部17は、ステンレスやアルミ等の金属で構成されているが、これに限定されるものではなく、蓋本体部16と同様の樹脂で構成されていてもよい。鍔部17の厚さ(上下方向の寸法)は、第1実施形態より大きくなっている。この鍔部17が、蓋本体部16と壁部32とに跨って、これら蓋本体部16の外側面及び壁部32の外側面に当接されている。鍔部17は、水平なネジ56にて蓋本体部16に連結されている。
鍔部17の下端部が、枠12の上面に載せられている。垂直なネジ52が、鍔部17の挿通孔13gに通されている。ネジ52の先端部が、枠12の雌ネジ孔12gにねじ込まれている。これにより、鍔部17と枠12が連結されている。
処理ガス導入路12a及びガス導入口12bは、枠12には形成されず、鍔部17に形成されている。
この実施形態においては、蓋本体部16と鍔16とを水平なネジ56で連結した後、垂直なネジ52,53による蓋13と枠12及び電界印加側誘電部材30との連結を行なうのが好ましい。
図5は、本発明の第3実施形態を示したものである。第3実施形態の処理ヘッド1には、四種類のネジが設けられている。1つは、底板11と枠12を連結するためのネジ51である。他の1つは、蓋13と枠12を連結するネジ52である。他の1つは、蓋13と電界印加側誘電部材30を連結するためのネジ53である。残る1つは、押さえ部材60と誘電部材30を連結するためのネジ55である。
押さえ部材60は、電界印加電極20を10a内に安定的に設置するためのものである。押さえ部材60は、耐腐食性の高い樹脂(絶縁体)で構成されている。押さえ部材60は、本体部61と、一対の被固定部62,62とを有している。本体部60は、左右に延びる板状になっている。この本体部61が、電極20の上面(蓋13を向く面)に宛がわれている。本体部61の両端部は、電極20より左右外側に延び出ている。
本体部61の両端部に被固定部62が設けられている。被固定部62は、本体部61より下に突出されている。被固定部62の下端部が、誘電部材30の壁部32の上端面(蓋13を向く面)に載せられている。被固定部62と壁部32とが、ネジ55によって連結されている。ネジ55は、基端部を上(蓋13側)に向け、先端部を下(底板11側)に向けている。被固定部62には、挿通孔62eが上下に貫通するように形成されている。挿通孔62eにネジ55が挿通されている。壁部32の上面には、雌ネジ孔32eが形成されている。雌ネジ孔32eにネジ55の先端部がねじ込まれている。
押さえ部材60によって電極20が上から押さえ付けられている。これにより、電極20の位置ずれを防止できる。押さえ部材60は、電極20の長手方向(図5の紙面と直交する方向)の中央部に1つだけ配置されていてもよく、電極20の長手方向に離れて複数配置されていてもよい。
蓋13の左右の脚部18,18の内側面(電極20を向く面)には、それぞれ逃げ凹部18eが形成されている。逃げ凹部18eに被固定部62が嵌め込まれている。
枠12の上端面と内側面との角には、段差状の鍔嵌合凹部12fが形成されている。嵌合凹部12fに鍔17が嵌め込まれている。
ネジ51用の挿通孔10fは、枠12の上面から下端部の付近まで大径になっている。この挿通孔10fの大径部にネジ51の頭部(基端部)を収容できるようになっている。底板11の周辺部には、凸部11eが上に突出するように形成されている。この凸部11eの上面に雌ネジ孔11fが形成されている。したがって、ネジ51を短くできる。また、雌ネジ孔11fを深くでき、ネジ51のねじ込み量を大きくでき、枠12と底板11をしっかりと固定できる。
ネジ53用の挿通孔10hについても、蓋13の上面から下端部の付近まで大径になっている。この挿通孔10hの大径部にネジ53の頭部(基端部)を収容できるようになっている。したがって、ネジ53を短くできる。
第3実施形態の処理ヘッド1を組み立てる際は、電極20を誘電部材30の内側に収容した後、押さえ部材60の本体部61を電極20の上に載せる。続いて、ネジ55を挿通孔62eに差し入れ、雌ネジ孔32eにねじ込む。これによって、被固定部62を壁部32に簡単に固定できる。その後、蓋13を被せ、嵌合凹部12fに鍔17を嵌め込み、逃げ凹部18eに被固定部62を嵌め込む。そして、ネジ52で蓋13と枠12を連結する。
図6は、本発明の第4実施形態を示したものである。第4実施形態の処理ヘッド1は、底板11と枠12が一体になっている点を除き、第3実施形態(図5)の処理ヘッド1と同じになっている。したがって、底板11と枠12を連結するためのネジ51は不要である。第4実施形態の処理ヘッド1には、三種類のネジが設けられている。1つは、蓋13と枠12を連結するネジ52である。他の1つは、蓋13と誘電部材30を連結するためのネジ53である。残る1つは、押さえ部材60と誘電部材30を連結するためのネジ55である。
第4実施形態は、底板11と枠12が一体である点で第2実施形態(図4)と同様であるが、第2実施形態とは異なり、蓋13の蓋本体部16と鍔17とが分割されていない。したがって、ネジ56(図4)は不要である。
図7は、本発明の第5実施形態を示したものである。第5実施形態の処理ヘッド1は、枠12と蓋13の連結構造を除き、第4実施形態(図6)の処理ヘッド1と同じになっている。第5実施形態の処理ヘッド1には、二種類のネジが設けられている。1つは、蓋13と誘電部材30を連結するためのネジ53である。他の1つは、押さえ部材60と誘電部材30を連結するためのネジ55である。枠12と蓋13を連結するネジ52(図6)は設けられていない。枠12と蓋13とは、ネジ52に代えて、以下のように連結されている。
蓋13の鍔17の左右の端面17eは、下に向かうにしたがって外側に突出する斜面になっている。
枠12の長辺枠部14の上端面と内側面との角には、嵌合凹部12dが形成されている。嵌合凹部12dの内面のうち底面と交差する端面12eは、上に向かうしたがって内側に突出する斜面になっている。嵌合凹部12dに鍔17が嵌め込まれている。嵌合凹部12dの斜めの端面12eが、鍔17の斜めの端面17eの上に被さるように接している。これによって、蓋13が長手方向(枠部14の縁に沿う長手方向、図7の紙面と直交する方向)にスライド可能になるとともに、長手方向と交差する方向に変位するのが阻止されている。特に、蓋13が枠12から上方へ外れるのが阻止されている。
図示は省略するが、蓋13の長手方向の両端面には、短辺枠部15,15(図2及び図3参照)がそれぞれ当たっている。これにより、蓋13の長手方向へのスライドが阻止されている。両端の短辺枠部15,15のうち少なくとも1つは、長辺枠部14及び底板11と別体になっており、長辺枠部14及び底板11に対して着脱できるようになっている。
処理ヘッド1を組み立てる際は、まず、電極20と、誘電部材30と、押さえ部材60と、蓋13とを、互いに組み立てる。上記別体の短辺枠部15は、長辺枠部14及び底板11から分離しておく。次に、鍔17を、上記別体の短辺枠部15が取り外されている端部側から嵌合凹部12dに嵌め込み、組立体(13+20+30+60)を長手方向(図7の紙面と直交する方向)にスライドさせ、組立体(13+20+30+60)を枠12の内部に収容する。接地側誘電部材40は、予め底板11上に配置しておいてもよく、組立体(13+20+30+60)をスライドさせた後で底板11と誘電部材30の間に差し入れてもよい。その後、上記別体の短辺枠部15を取り付け、組立体(13+20+30+60)をスライド不能にする。
図8は、本発明の第6実施形態を示したものである。第6実施形態の処理ヘッド1は、電極20の安定化構造を除き、第5実施形態(図7)の処理ヘッド1と同じになっている。第6実施形態の処理ヘッド1には、蓋13と誘電部材30を連結するための一種類のネジ53が設けられている。該処理ヘッド1には、第5実施形態とは異なり、押さえ部材60とネジ55(図7)が設けられていない。これら押さえ部材60及びネジ55に代えて、接着剤70が、電極20の側面と誘電部材30との間に充填されている。接着剤70によって、電極20が誘電部材30に位置固定されている。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の改変をなすことができる。
例えば、底板11と枠12との連結、枠12と蓋13との連結、容器10と電界印加側誘電部材30との連結の少なくとも1つが、基端部を蓋13側に向け先端部を底板11側に向けたネジ51〜53にてなされるようになっていればよく、必ずしも、上記の連結の全てが上記ネジ51〜53にてなされている必要はない。
上記連結されるべき2つの部材11と12;12と13;10と30どうしが、基端部を蓋13側に向け先端部を底板11側に向けたネジ51〜53に加えて、それ以外の向きのネジでも連結されるようになっていてもよい。
電界印加側誘電部材30が、蓋13に代えて枠12に連結されるようになっていてもよい。
第1〜第6実施形態の構成を組み合わせてもよい。例えば、第1実施形態の本体部16と鍔部17が一体物になった蓋13と、第2実施形態の一体物の底板11及び枠12とを組み合わせてもよい。
底板11と枠12が別体になった構造(図1、図5、図6)と、第5及び第6実施形態(図7、図8)の鍔17と嵌合凹部12dのスライド嵌合構造とを組み合わせてもよい。
第5及び第6実施形態(図7、図8)においても、鍔17を枠12にスライド嵌合させた後、これら鍔17と枠12をネジ52で連結することにしてもよい。
第5、第6実施形態の嵌合凹部12dは、蓋13の端部を枠12の縁に沿ってスライド可能かつこのスライド方向と交差する方向に変位不能に嵌め込むようになっていればよく、嵌合凹部12dの内面が、鍔17の上面に被さる面を有していてもよい。
処理ヘッド1の組み立て手順は、適宜変更してもよい。例えば、第1実施形態において、ネジ53による電界印加側誘電部材30と蓋13との連結後、ネジ51,52による蓋13と枠12、及び蓋13と底板11の連結を行なうことにしてもよい。この場合、誘電部材40に段差部41が無くてもよい。
接地側誘電部材40に代えて、電界印加側誘電部材30の長手方向の両端部の下面にギャップ10dの厚さを維持する段差部を設けることにしてもよい。ギャップ10dの厚さを維持する手段として、上記段差部に加えて、又はそれに代えて、誘電部材30,40の長手方向の中間部どうしの間に、スペーサを介在させてもよい。スペーサは、何れかの誘電部材30,40と一体の凸部にて構成されていてもよい。
接地側誘電部材40を省略し、電界印加側誘電部材30の覆部31と底板11とによってギャップ10dが画成されるようにしてもよい。或いは、底板11の上面にアルミナ等の溶射膜を被膜することにしてもよい。
枠12は、少なくとも一対の長辺側枠部14があればよく、短辺側枠部15は省略してもよい。
処理ヘッド1の姿勢は、底板11が下を向き、蓋13が上を向く状態に限られず、底板11が上又は横を向く状態になっていてもよく、斜めの状態になっていてもよい。処理ヘッド1の姿勢に合わせて、被処理物Wを底板11と対向するように処理ヘッド1の上に配置したり横に配置したり斜めに配置したりすることにしてもよい。
本発明は、洗浄、表面改質(親水化、撥水化等)、エッチング、成膜などの種々の表面処理に適用可能である。大気圧近傍下でのプラズマ処理に限られず、真空下でのプラズマ処理にも適用可能である。
この発明は、例えばフラットパネルディスプレイ用のガラス基板や半導体基板の製造工程における表面処理に適用可能である。

Claims (9)

  1. 処理ガスを放電空間に通して噴出し、前記放電空間の外部の被処理物配置部に配置された被処理物に接触させ、プラズマ表面処理を行なう装置において、
    (a)前記処理ガスの噴出口を有して前記被処理物配置部に面するとともに電気的に接地された金属製の底板と、前記底板の縁部に連結された枠と、前記枠の底板側とは反対側に連結された蓋とを含む容器と、
    (b)前記容器の内側に連結されて収容され、前記容器内を底板側の前記放電空間と蓋側の電極収容部とに仕切る固体誘電体からなる電界印加側誘電部材と、
    (c)電源に接続されるとともに、底板側の面が前記電界印加側誘電部材に接するようにして前記電極収容部に収容された電界印加電極と、
    を備え、前記容器と電界印加側誘電部材との連結、前記底板と枠との連結、前記枠と蓋との連結の全てが、基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジにてなされることを特徴とするプラズマ処理装置。
  2. (d)前記放電空間と前記噴出口を連ねる噴出導孔を有して、前記底板の内面に重ねられた固体誘電体からなる接地側誘電部材を更に備えことを特徴とする請求項1に記載のプラズマ処理装置。
  3. 前記電界印加側誘電部材が、前記電界印加電極の底板側の面を覆う覆部と、この覆部の縁部から蓋側へ突出された壁部とを有し、
    前記蓋と前記壁部とが前記ネジの1つにて連結されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のプラズマ処理装置。
  4. 前記電界印加電極の前記蓋を向く面に押さえ部材が宛てられ、この押さえ部材の端部が、基端部を蓋側に向け先端部を底板側に向けたネジにて前記壁部に連結されていることを特徴とする請求項3に記載のプラズマ処理装置。
  5. 前記底板と前記枠が、前記ネジにて連結されるのに代えて、1つの金属部材で一体形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  6. 前記底板と前記枠とが前記ネジの1つにて連結され、前記底板の前記ネジのための雌ネジ孔が、前記底板の前記被処理物配置部を向く面に達していないことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  7. 前記電界印加側誘電部材と前記接地側誘電部材の何れか一方の端部に他方に突出して突き当たる段差部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載のプラズマ処理装置。
  8. 前記枠には、前記蓋の端部を当該枠の縁に沿ってスライド可能かつこのスライド方向と交差する方向に変位不能に嵌め込む嵌合凹部が形成され、前記枠と前記蓋が、前記ネジに代えて又は加えて、前記嵌合凹部に前記蓋の端部が嵌め込まれることによって連結されていることを特徴とする請求項1〜7の何れかに記載のプラズマ処理装置。
  9. 前記蓋の端面が、前記底板の側へ向かうにしたがって外側へ突出する斜面になり、
    前記嵌合凹部の内面が、前記底板の側とは反対側に向かうにしたがって内側へ突出し前記蓋の端面に宛がわれる斜めの面を有していることを特徴とする請求項8に記載のプラズマ処理装置。
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