以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよびコンピュータに読み取り可能な記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
(情報記録装置の機能的構成)
図1を用いて、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成について説明する。図1は、本実施の形態にかかる情報記録装置の機能的構成の一例を示すブロック図である。
図1において、情報記録装置100は、記録部101と、検知部102と、制御部103と、判断部104と、記録領域105と、記録媒体106と、を含み構成されている。
記録部101は、移動体から撮像された一連の映像データを所定の記録領域105に上書き記録する。また、記録部101は、後述する制御部103の制御によって設定された記録先に、映像データを記録する。
検知部102は、移動体の危険な挙動を検知する。移動体の危険な挙動は、たとえば、移動体の動作や操作など、移動体に搭載された各種センサの出力などに基づいて検知する構成でもよい。各種センサは、たとえば、振動センサやGセンサや移動体に対する接触センサ、およびハンドル操作や方向指示信号の入力操作やアクセルペダルの操作やブレーキペダルの操作などの操作に関する情報を出力できるセンサでもよい。
また、検知部102による危険な挙動の検知は、たとえば、振動センサやGセンサなど各種センサの出力値が規定以上の値であったり、異常を示す所定のパターンと近似した場合や、接触センサが作動した場合などを危険な挙動として検知してもよい。また、移動体の操作に関する情報に基づいて、危険な操作であった場合に、危険な挙動となる操作と判断するものであってもよい。より具体的には、たとえば、所定の角度以上に急ハンドルをおこなう操作や方向指示の伴わないハンドル操作や不必要な加速および減速などの情報の出力があった場合に、移動体の操作が危険な挙動となる操作と検知する構成でもよい。
制御部103は、記録部101を制御して、検知部102によって危険な挙動が検知された場合、第1の検知時点からの第1の所定期間の映像データの記録先を、所定の記録領域105から記録媒体106に設定する。さらに、制御部103は、第1の所定期間中に検知部102によって危険な挙動があらたに検知された場合、記録部101を制御して、第2の検知時点からの第2の所定期間の映像データの記録先を、第1の所定期間の映像データに引き続き記録媒体106に設定する。なお、映像データの記録の概要については、図3に後述する。
また、制御部103は、第1の所定期間経過後に検知部102によって危険な挙動があらたに検知され、後述する判断部104によって、第3の検知時点前後の第3の所定期間の開始時点が、第1の所定期間の終了時点前であると判断された場合、記録部101を制御して、第1の所定期間の終了時点からの第3の所定期間の映像データを、第1の所定期間の映像データに引き続き記録媒体106に設定する。なお、映像データの記録の概要については、図3に後述する。
判断部104は、第1の所定期間経過後に検知部102によって危険な挙動があらたに検知された場合、第3の検知時点前後の第3の所定期間の開始時点が、第1の所定期間の終了時点前であるか否かを判断する。より具体的には、たとえば、第1の検知時点から記録媒体106に記録する第1の所定期間の映像データの終了時刻と、第3の検知時点における第3の所定期間の映像データの開始時刻を比較して、第3の所定期間における映像データの開始時刻の方が早いかを判断することとしてもよい。
記録領域105は、記録部101によって上書き記録された映像データを一時保持する。換言すれば、記録領域105に上書き記録された映像データは、所定容量蓄積され、順次上書きされるものである。また、記録媒体106は、記録部101によって記録された映像データを情報記録装置100の電源が切れても失われないよう不揮発に保持する。なお、本実施の形態では、映像データを記録する記録領域105と、記録媒体106と、をそれぞれ分けて説明しているが、一つの記録媒体に、映像データを上書き記録する記録領域と、映像データを不揮発に記録する記録領域を備える構成としてもよい。また、映像データを上書き記録する記録媒体と、映像データを不揮発に記録する記録媒体を備える構成としてもよい。
(情報記録装置の処理の内容)
つぎに、図2を用いて本実施の形態にかかる情報記録装置100の処理の内容について説明する。図2は、本実施の形態にかかる情報記録装置の処理の内容を示すフローチャートである。図2のフローチャートにおいて、まず、情報記録装置100は、移動体から撮像された一連の映像データの入力を受け付けたか否かを判断する(ステップS201)。ここで、映像データの入力を受け付けるのを待って、受け付けた場合(ステップS201:Yes)は、記録部101は、制御部103の制御にしたがって、映像データを記録領域105に上書き記録する(ステップS202)。
つづいて、検知部102は、移動体の危険な挙動を検知したか否かを判断する(ステップS203)。移動体の挙動は、たとえば、移動体の動作や操作を含む情報で、移動体に搭載された各種センサの出力に基づいて検出してもよい。ステップS203において、移動体の危険な挙動を検知しない場合(ステップS203:No)は、映像データの入力が終了したか否かを判断する(ステップS206)。
ステップS203において、移動体の危険な挙動を検知した場合(ステップS203:Yes)は、制御部103は、記録部101を制御して、映像データの記録先を設定する(ステップS204)。記録先の設定は、たとえば、映像データを上書き記録する記録領域105から、映像データを不揮発に記録する記録媒体106に設定する。より具体的には、ステップS203において、危険な挙動が検知された第1の検知時点から第1の所定期間の映像データの記録先を、所定の記録領域105から記録媒体106に設定することとしてもよい。
つぎに、検知部102は、移動体の危険な挙動をあらたに検知したか否かを判断する(ステップS205)。ステップS205における危険な挙動のあらたな検知に関する判断は、一定の期間おこなう構成でもよく、より具体的には、たとえば、ステップS204において記録先が設定された映像データの第1の所定期間に、危険な挙動をあらたに検知したかを判断する。
ステップS205において、危険な挙動をあらたに検知した場合(ステップS205:Yes)は、ステップS204に戻り、制御部103は、記録部101を制御して、危険な挙動があらたに検知された第2の検知時点からの第2の所定期間の映像データの記録先を、第1の所定期間の映像データに引き続き記録媒体106に設定する。
ステップS205において、危険な挙動をあらたに検知しない場合(ステップS205:No)は、つぎに、情報記録装置100は、移動体から撮像された一連の映像データの入力が終了したか否かを判断する(ステップS206)。
ステップS206において、映像データの入力が終了しない場合(ステップS206:No)は、ステップS202に戻って処理を繰り返す。また、映像データの入力が終了した場合(ステップS206:Yes)は、そのまま一連の処理を終了する。
なお、本図の説明では、ステップS205における危険な挙動のあらたな検知に関する判断は、第1の所定期間に、危険な挙動をあらたに検知したかを判断することとしたが、第1の所定期間経過後に危険な挙動をあらたに検知したかを判断してもよい。より具体的には、たとえば、第1の所定期間経過後に検知部102によって危険な挙動があらたに検知された第3の検知時点前後の第3の所定期間の開始時点が、第1の所定期間の終了時点前となる期間に判断をおこなってもよい。その場合、ステップS205における第3の検知時点前後の第3の所定期間の開始時点を、判断部104によって、第1の所定期間の終了時点前であるか否かを判断し、第1の所定期間の終了時点前であると判断された場合、ステップS204に戻って、制御部103は、記録部101を制御して、第1の所定期間の終了時点からの第3の所定期間の映像データを、第1の所定期間の映像データに引き続き記録媒体106に設定することとしてもよい。
つぎに、図3を用いて、本実施の形態にかかる映像データの記録の概要について説明する。図3は、本実施の形態にかかる映像データの記録の一例を示す説明図である。図3において、グラフ300は、時刻340を横軸に、開始時刻Ts(1)313から終了時刻Te(1)314までの映像データ(1)301と、開始時刻Ts(2)323から終了時刻Te(2)324までの映像データ(2)302と、開始時刻Ts(3)333から終了時刻Te(3)334までの映像データ(3)303と、が示されている。
映像データ(1)301は、危険な挙動の検知時点T(1)310における、検知前時間tb(1)311と、検知後時間ta(1)312の期間、記録媒体106に記録される。また、映像データ(2)302は、危険な挙動の検知時点T(2)320における、検知前時間tb(2)321と、検知後時間ta(2)322の期間、記録媒体106に記録される。同様に、映像データ(3)303は、危険な挙動の検知時点T(3)330における、検知前時間tb(3)331と、検知後時間ta(3)332の期間、記録媒体106に記録される。
ここで、本図を用いて、移動体の危険な挙動を検知した場合における映像データの記録の概要について、図2に沿って説明する。記録部101は、移動体から撮像された一連の映像データを、ステップS202において記録領域105に上書き記録する。そして、ステップS203において移動体の危険な挙動が検知された場合、記録部101は、制御部103の制御にしたがって、第1の検知時点T(1)310から第1の所定期間(本図では、検知前時間tb(1)311と、検知後時間ta(1)312の期間)の映像データ(1)301を記録媒体106に不揮発に記録する。
つづいて、検知部102によって、ステップS205において映像データ(1)301の第1の所定期間に危険な挙動をあらたに検知した場合、記録部101は、制御部103の制御にしたがって、危険な挙動があらたに検知された第2の検知時点T(2)320からの第2の所定期間(本図では、検知前時間tb(2)321と、検知後時間ta(2)322の期間)の映像データ(2)302を、第1の所定期間の映像データ(1)301に引き続き記録媒体106に不揮発に記録する。換言すれば、記録部101は、連続する危険な挙動の検知時点T(1)310、検知時点T(2)320の映像データを含む記録データ(1)341を、記録媒体106に記録する。
また、映像データ(1)301の第1の所定期間経過後であっても、一定時間待機して、検知部102によって危険な挙動があらたに検知された第3の検知時点T(3)330の前後の第3の所定期間(本図では、検知前時間tb(3)331と、検知後時間ta(3)332の期間)の映像データ(3)303の開始時刻Ts(3)333が、第1の所定期間の終了時刻Te(1)314の前となるか判断部104によって判断してもよい。判断部104によって、映像データ(3)303の開始時刻Ts(3)333が、第1の所定期間の終了時刻Te(1)314の前となると判断された場合、記録部101は、制御部103の制御にしたがって、第3の検知時点T(3)330からの第3の所定期間の映像データ(3)303を、第1の所定期間の映像データ(1)301に引き続き記録媒体106に不揮発に記録する。換言すれば、記録部101は、連続する危険な挙動の検知時点T(1)310、検知時点T(3)330の映像データを含む記録データ(2)342を、記録媒体106に記録する。
以上説明したように、本実施の形態によれば、移動体の危険な挙動を検知した後、一定時間内にあらたに危険な挙動を検知した場合は、映像データの記録先を継続して記録媒体に設定する。したがって、連続して危険な挙動があった場合でも、映像データを欠くことなく連続的に記録することができる。
以下に、本発明の実施例1について説明する。本実施例1では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の情報記録装置を実施した場合の一例について説明する。
(ナビゲーション装置の周辺機器構成)
まず、図4を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置の周辺機器構成について説明する。図4は、本実施例1にかかるナビゲーション装置が設置された車両のダッシュボード付近の一例を示す説明図である。
図4において、ナビゲーション装置400は、車両のダッシュボードに設置されている。ナビゲーション装置400は、本体部Mおよび表示部(ディスプレイ)Dによって構成され、表示部Dには車両の現在地点や地図情報、現在時刻などが表示される。
また、ナビゲーション装置400には、ダッシュボード上に設置された車載用カメラ411、サンバイザーに設置された車載用マイク412が接続されている。車載用カメラ411は、レンズの向きを変化させることができ、車内および車外の映像を撮影することができる構成でもよい。車載用マイク412は、ナビゲーション装置400の音声入力による操作や車内の様子を記録する際などに用いられる。なお、この車載用カメラ411は、たとえば、バックミラーの裏面に固定され、車外の映像を撮影する固定カメラでもよい。
また、図示しないが、車載用カメラ411は、車両の後部に取り付けられていてもよい。車両の後部に車載用カメラ411が取り付けられている場合、車両の後方の安全確認ができる他、他の車両から追突された際に追突時の状況を記録することができる。この他、車載用カメラ411は、暗所の記録をおこなう赤外線カメラであってもよい。また、車載用カメラ411および車載用マイク412は、車両に複数設置されていてもよいし、固定式でなく可動式のカメラであってもよい。
ナビゲーション装置400は、目的地点までの経路探索および情報記録をおこなう他、車両の走行状態について記録するドライブレコーダ機能を有している。ドライブレコーダ機能は、車載用カメラ411や車載用マイク412で得られた映像および音声や後述するGPSユニット515や各種センサ516で得られた車両の現在地点情報や走行速度の変化などを、ナビゲーション装置400の記録媒体(後述する磁気ディスク505、光ディスク507)に記録する。
このようなドライブレコーダ機能を用いて走行状態を常時記録することによって、自車が事故に巻き込まれた場合や、自車の周囲で事故が発生した場合に、事実関係の究明に用いる資料を得ることができる。ドライブレコーダ機能を用いて記録する情報は、記録媒体の記録容量を超えない限り蓄積してもよいし、所定時間分の記録を残して逐次消去してもよい。また、記録媒体は、走行状態を常時上書き記録する上書き用記録領域と、事故に巻き込まれた場合に走行状態を保存する保存用記録領域を有するものであってもよいし、上書き記録用の記録媒体と保存用の記録媒体をそれぞれ複数備える構成としてもよい。
(ナビゲーション装置400のハードウェア構成)
つぎに、図5を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置400のハードウェア構成について説明する。図5は、本実施例1にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
図5において、ナビゲーション装置400は、車両などの移動体に搭載されており、CPU501と、ROM502と、RAM503と、磁気ディスクドライブ504と、磁気ディスク505と、光ディスクドライブ506と、光ディスク507と、音声I/F(インターフェース)508と、マイク509と、スピーカ510と、入力デバイス511と、映像I/F512と、ディスプレイ513と、通信I/F514と、GPSユニット515と、各種センサ516と、カメラ517と、を備えている。また、各構成部501〜517はバス520によってそれぞれ接続されている。
まず、CPU501は、ナビゲーション装置400の全体の制御を司る。ROM502は、ブートプログラム、経路探索プログラム、経路誘導プログラム、音声生成プログラム、地図情報表示プログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムを記録している。また、RAM503は、CPU501のワークエリアとして使用される。
ここで、経路探索プログラムは、後述する光ディスク507に記録されている地図情報などを利用して、出発地点から目的地点までの最適な経路を探索させる。ここで、最適な経路とは、目的地点までの最短(あるいは最速)経路やユーザが指定した条件に最も合致する経路などである。経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路は、CPU501を介して音声I/F508や映像I/F512へ出力される。
また、経路誘導プログラムは、経路探索プログラムを実行することによって探索された誘導経路情報、通信I/F514によって取得されたナビゲーション装置400の現在地点情報、光ディスク507から読み出された地図情報に基づいて、リアルタイムな経路誘導情報の生成をおこなわせる。経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報は、CPU501を介して音声I/F508や映像I/F512へ出力される。
また、音声生成プログラムは、パターンに対応したトーンと音声の情報を生成させる。すなわち、経路誘導プログラムを実行することによって生成された経路誘導情報に基づいて、案内ポイントに対応した仮想音源の設定と音声ガイダンス情報の生成をおこない、CPU501を介して音声I/F508へ出力する。
また、地図情報表示プログラムは、映像I/F512によってディスプレイ513に表示する地図情報の表示形式を決定させ、決定された表示形式によって地図情報をディスプレイ513に表示させる。
また、CPU501は、後述する各種センサ516によって、トリガーが検知された場合に、常時記録していた車両の走行状態の記録先を切り替える構成としてもよい。走行状態の記録先は、たとえば、走行状態を常時上書き記録する上書き用記録領域と、トリガーを検知した場合に走行状態を保存する保存用記録領域を有するものであってもよいし、上書き記録用の記録媒体と保存用の記録媒体を備える構成としてもよい。また、上書き用記録領域や上書き記録用の記録媒体は、複数あってもよい。なお、記録先の切り替えの詳細については、図6および図7に後述する。
磁気ディスクドライブ504は、CPU501の制御にしたがって磁気ディスク505に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。磁気ディスク505は、磁気ディスクドライブ504の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク505としては、たとえば、HD(ハードディスク)やFD(フレキシブルディスク)を用いることができる。
また、光ディスクドライブ506は、CPU501の制御にしたがって光ディスク507に対するデータの読み取り/書き込みを制御する。光ディスク507は、光ディスクドライブ506の制御にしたがってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク507は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱自在な記録媒体として、光ディスク507のほか、MO、メモリカードなどであってもよい。
磁気ディスク505、光ディスク507に記録される情報の一例として、図4に示した車載用カメラ411や車載用マイク412で得られた車内外の映像や音声、後述するGPSユニット515で検出された車両の現在地点情報、後述する各種センサ516からの出力値などが挙げられる。また、各種センサ516の出力から検知したトリガーに基づいてトリガー情報を累積保存してもよい。これらの情報は、ナビゲーション装置400が有するドライブレコーダ機能によって記録され、交通事故発生時の検証用資料などとして用いられる。
その他、磁気ディスク505、光ディスク507に記録される情報の他の一例として、経路探索・経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物(フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、ディスプレイ513の表示画面において2次元または3次元に描画される。ナビゲーション装置400が経路誘導中の場合は、地図情報と後述するGPSユニット515によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。
道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクションの有無、各リンクについての長さ(距離)、道幅、進行方向、道路種別(高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。
また、交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節・曜日・大型連休・時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を記憶している。ナビゲーション装置400は、後述する通信I/F514によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。
なお、本実施例1では地図情報を磁気ディスク505、光ディスク507に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーション装置400のハードウェアと一体に設けられているものに限って記録されているものではなく、ナビゲーション装置400外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーション装置400は、たとえば、通信I/F514を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報はRAM503などに記憶される。
また、音声I/F508は、音声入力用のマイク509(たとえば、図4の車載用マイク412)および音声出力用のスピーカ510に接続される。マイク509に受音された音声は、音声I/F508内でA/D変換される。また、スピーカ510からは音声が出力される。なお、マイク509から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク505あるいは光ディスク507に記録可能である。
また、入力デバイス511は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タッチパネルなどが挙げられる。
また、映像I/F512は、ディスプレイ513およびカメラ517(たとえば、図4の車載用カメラ411)と接続される。映像I/F512は、具体的には、たとえば、ディスプレイ513全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録するVRAM(Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ513を表示制御する制御ICなどによって構成される。
ディスプレイ513には、アイコン、カーソル、メニュー、ウインドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ513は、たとえば、CRT、TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ513は、たとえば、図4の表示部Dのような態様で設置される。また、ディスプレイ513は、車両に複数備えられていてもよく、たとえば、運転者に対するものと後部座席に着座する搭乗者に対するものなどである。
カメラ517は、車両内部あるいは外部の映像を撮影する。映像は静止画あるいは動画のどちらでもよく、たとえば、カメラ517によって車両内部の搭乗者の挙動を撮影し、撮影した映像を映像I/F512を介して磁気ディスク505や光ディスク507などの記録媒体に出力する。また、カメラ517によって車両外部の状況を撮影し、撮影した映像を映像I/F512を介して磁気ディスク505や光ディスク507などの記録媒体に出力する。また、記録媒体に出力された映像は、ドライブレコーダ用画像として上書き記録や保存がおこなわれる。
また、通信I/F514は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーション装置400とCPU501とのインターフェースとして機能する。通信I/F514は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網とCPU501とのインターフェースとしても機能する。
通信網には、LAN、WAN、公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信I/F514は、たとえば、FMチューナー、VICS(Vehicle Information and Communication System)/ビーコンレシーバ、無線ナビゲーション装置、およびその他のナビゲーション装置によって構成され、VICSセンターから配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得する。なお、VICSは登録商標である。
また、GPSユニット515は、GPS衛星からの受信波や後述する各種センサ516(たとえば、角速度センサや加速度センサ、タイヤの回転数など)からの出力値を用いて、車両の現在地点(ナビゲーション装置400の現在地点)を示す情報を算出する。現在地点を示す情報は、たとえば緯度・経度、高度などの、地図情報上の1点を特定する情報である。また、GPSユニット515は、各種センサ516からの出力値を用いて、オドメーター、速度変化量、方位変化量を出力する。これにより、急ブレーキ、急ハンドルなどの動態を解析することができる。
ここで、GPSユニット515を用いた現在地点の特定方法について説明する。まず、GPSにおいては、地球の周りの6つの軌道面に4個ずつ、合計24個のGPS衛星が配置されている。これらの衛星は、毎日同じ時刻に同じ衛星が位置するように軌道が調整され、地球上のどの地点からも(ただし、見通しのよい場所である必要がある)常に5ないし6個の衛星が見える。
GPS衛星には、セシウム(Cs)の原子時計(発振器)が搭載されており、各衛星の時刻と同期を受けつつ正確な時刻を刻んでいる。さらに、各衛星には予備としてセシウム発振器が1台、ルビジウム(Rb)発振器が2台搭載されている。これは、GPSによる位置計測には正確な時刻が不可欠なためである。
GPS衛星からは1575.42MHz(L1)および1227.60MHz(L2)の2つの周波数の電波(以下、GPS信号という)が送信されている。この電波は疑似ランダム符号(Pseudo Random Noise Code)と呼ばれる乱数符号で変調されており、GPSユニット515などで受信した場合には、乱数表に相当するコードを参照し信号内容を解読する。
GPSユニット515は、解読したコードと自装置内の時計によって、GPS衛星からGPS信号が発射された時刻と、自装置がGPS信号を受信した時刻との信号の時間差を計測する。そして、時間差に電波の伝播速度を掛け合わせ、GPS衛星から自装置までの距離を算出する(距離=速度×時間)。なお、この時刻は協定世界時(UTC)に同期されている。
GPS衛星からは、軌道の正確な情報が送られてくるため、GPS衛星の現在地点は正確に知ることができる。したがって、GPS衛星からの距離が分かれば、自装置の現在地点はGPS衛星を中心として、求めた距離を半径とする球面上のいずれかの地点となる。なお、GPS信号の符号列は約1msの間隔で繰り返し送られる。GPS信号の伝播速度は、400,000km/秒であるため、最大測定距離は、400,000×0.001=400kmとなる。したがって、100km程度の精度においては、あらかじめ自装置の現在地点を知っておく必要がある。
このように、各GPS衛星のうち3つの衛星からの距離を算出すれば、自装置の現在地点は3つの球面が交わる2点のうちのいずれか一方となる。また、2点のうち一方は、予測できる地点からかけ離れているため、原理的には1点が決定されることとなる。しかしながら、実際には算出される現在地点の候補点(3つの面の交点)は2点にならない。これは、主にGPSユニット515に搭載された時計の精度が、GPS衛星に搭載された原子時計に比べて低いため、計算結果に誤差が生じてしまうためである。
このため、GPSユニット515では、合計4つのGPS衛星からGPS信号を受信する。これは、GPSユニット515側の時計の誤差分を別の未知数として、あらたな情報(方程式)を導入することで解を得ると考えることができる。このように、GPSユニット515は、4つのGPS衛星からのGPS信号を受信することによって、1点に収束するほぼ正確な現在地点を求めることができる。
各種センサ516は、車速センサや加速度センサ、Gセンサ、角速度センサなどであり、その出力値は、GPSユニット515による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定などに用いられる。また、各種センサ516は、ドライバーによる車両の各操作を検知するセンサなども含む。車両の各操作の検知は、たとえば、ハンドル操作やウインカーの入力やアクセルペダルの踏み込みやブレーキペダルの踏み込みなどを検知する構成としてもよい。また、各種センサ516の出力値は、ドライブレコーダ機能で記録するデータとしてもよい。
また、各種センサ516においては、あらかじめ、ドライブレコーダ用画像を保存する際のトリガーを設定しておき、トリガーが検知された場合にドライブレコーダ用画像を保存する構成としてもよい。トリガーは、たとえば、ドライブレコーダ用画像を保存するきっかけとなるものなどで、各種センサ516における、所定のしきい値以上の出力や所定のパターンと近似する出力などをトリガーとする構成でもよい。より具体的に、たとえば、各種センサ516におけるトリガーは、振動センサで規定以上の振動や所定の振動パターンを検知した場合に設定してもよい。所定の振動パターンは、急激な立ち上がりなど、異常を示す振動パターンであればよい。また、トリガーは、たとえば、Gセンサで規定以上のGや所定のGのかかり方のパターンを検知した場合に設定してもよい。所定のGのかかり方は、急激な立ち上がりなど、異常を示すパターンであればよい。あるいは、車体の接触センサによる、他との接触の有無やエアバッグなどの作動や車両の停止をトリガーとする構成でもよい。さらに、前述のトリガーは一つ以上であればよく、複数を組み合わせてトリガーとしてもよい。
なお、実施の形態にかかる情報記録装置100の機能的構成のうち、記録部101は磁気ディスクドライブ504や光ディスクドライブ506によって、検知部102は各種センサ516によって、制御部103や判断部104はCPU501によって、記録領域105および記録媒体106は磁気ディスク505や光ディスク507によって、それぞれその機能を実現する。
(ナビゲーション装置400の処理の内容)
つぎに、図6を用いて、本実施例1にかかるナビゲーション装置400の処理の内容について説明する。図6は、本実施例1にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図6のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション装置400は、車両が走行中となったか否かを判断する(ステップS601)。車両の走行に関する判断は、たとえば、各種センサ516の出力を参照しておこなってもよい。
ステップS601において、車両が走行中となるのを待って、走行中となった場合(ステップS601:Yes)は、カメラ517は、ドライブレコーダ用画像の撮影を開始する(ステップS602)。ドライブレコーダ用画像は、たとえば、車両周辺の画像などで一定時間における動画でもよい。
つづいて、CPU501は、磁気ディスクドライブ504や光ディスクドライブ506を制御して、磁気ディスク505や光ディスク507などの記録媒体に、ステップS602において撮影されたドライブレコーダ用画像を上書き記録する(ステップS603)。上書き記録は、たとえば、一定時間における動画を、記録媒体の記録容量を超えないように、順次上書きして記録することであり、上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体に記録する。
つぎに、CPU501は、トリガーを検知したか否かを判断する(ステップS604)。トリガーは、たとえば、各種センサ516の出力によって、ドライブレコーダ用画像を保存するきっかけなどでよい。より具体的には、振動センサで規定以上の振動や所定の振動パターンを検知した場合に設定してもよい。所定の振動パターンは、急激な立ち上がりの振動など、異常を示す振動パターンであればよい。また、トリガーは、たとえば、Gセンサで規定以上のGや所定のGのかかり方のパターンを検知した場合に設定してもよい。所定のGのかかり方は、急激な立ち上がりのGなど、異常を示すパターンであればよい。あるいは、車体の接触センサによる、他との接触の有無やエアバッグなどの作動をトリガーとする構成でもよい。
また、CPU501は、各種センサ516の出力によって車両の危険な挙動となるドライバーの運転操作を検知して、トリガーを検知する構成としてもよい。より具体的には、所定の角速度を超えた急ハンドルやウインカーを出さずに指定以上の角度のハンドル操作や眠気を催したときに特有なハンドル操作など通常と異なるハンドル操作をトリガーとしてもよい。また、指定の加速度以上の加速・減速や信号のない交差点で減速がなかったことや赤信号(黄信号)で減速がなかったことや眠気を催したときに特有のペダル操作など通常と異なるペダル操作をトリガーとする構成としてもよい。なお、ハンドル操作やペダル操作の異常は、あらかじめ動作パターンを登録して、登録された動作パターンと比較する構成でもよい。また、信号のない交差点やその他停止の必要がある地点は、記録媒体に記録された地図情報に基づいて取得してもよい。信号の色は、カメラ517で撮影した画像から判断する構成でもよい。
ステップS604において、トリガーを検知しない場合(ステップS604:No)は、つづいて、ナビゲーション装置400は、車両の走行が終了したか否かを判断する(ステップS609)。車両の走行に関する判断は、たとえば、各種センサ516の出力を参照しておこなってもよい。より具体的には、各種センサ516の出力が停止した時点で車両の走行が終了したと判断してもよい。
また、ステップS604において、トリガーを検知した場合(ステップS604:Yes)は、CPU501は、ステップS603において上書き記録されているドライブレコーダ用画像の記録先を切り替える(ステップS605)。記録先の切り替えは、たとえば、磁気ディスク505や光ディスク507など、上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体から、保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体に記録先を切り替えることとしてもよい。そして、ステップS605において切り替えられた保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体にドライブレコーダ用画像を保存する(ステップS606)。ドライブレコーダ用画像は、たとえば、ステップS604においてトリガーを検知した検知時点とその前後の検知前時間と検知後時間における画像を保存する構成でもよい。また、検知前時間や検知後時間は搭乗者によって設定できる構成でもよい。
つづいて、CPU501は、ステップS605において切り替えられた記録先を戻す(ステップS607)。より具体的には、たとえば、ステップS606において保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体へのドライブレコーダ用画像の保存後に、記録先を上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体に戻して、ドライブレコーダ用画像の上書き記録をおこなう構成としてもよい。つぎに、CPU501は、検知後時間を経過したか否かを判断する(ステップS608)。検知後時間を経過しない場合(ステップS608:No)は、ステップS604に戻って処理を繰り返す。換言すれば、ステップS606においてドライブレコーダ用画像を保存し、検知後時間が経過するまでの間トリガー検知をおこなう。そして、トリガーが検知される都度、ドライブレコーダ用画像を継続して保存することとなる。
また、ステップS608において、検知後時間を経過した場合(ステップS608:Yes)は、ナビゲーション装置400は、車両の走行が終了したか否かを判断する(ステップS609)。
ステップS609において、車両の走行が終了しない場合(ステップS609:No)は、ステップS603に戻って、ドライブレコーダ用画像の上書き記録を繰り返す。また、ステップS609において、車両の走行が終了した場合(ステップS609:Yes)は、そのまま一連の処理を終了する。
なお、本図の説明では、ステップS602において車両周辺の画像をドライブレコーダ用画像として撮影して上書き記録する構成としているが、その他各種センサ516の出力など走行状態に関する情報をあわせて上書き記録する構成としてもよい。また、その場合、ステップS604において、トリガーを検知した段階で、検知した検知時点とその前後一定時間における出力を保存してもよい。
以上説明したように、本実施例1によれば、トリガーを検知して、ドライブレコーダ用画像を保存する検知後時間の間に、あらたにトリガーを検知した場合は、連続してドライブレコーダ用画像の保存をおこなうことができる。したがって、あて逃げ事故後の走行や玉突きなどによる連続的な事故であっても、ドライブレコーダ用画像の中断部分をなくすことができる。また、連続的な事故のドライブレコーダ用画像を中断部分なく保存することができるため、一連の事故について正確な事故資料の提供を図ることができる。
また、本実施例1によれば、トリガー検知後の検知後時間を経過した後は、ドライブレコーダ用画像の保存から、上書き記録へ切り替えて上書き記録を継続するため、ドライブレコーダ用画像の保存による記録媒体の容量のオーバーフローを防ぎ、記録媒体の有効利用を図ることができる。換言すれば、機器に対する負荷の軽減を図るとともに、必要なデータを確実に保存することができる。
また、本実施例1によれば、事故に遭遇した時点にくわえて事故未遂(ヒヤリハット)の時点におけるトリガーを検知した場合に、ドライブレコーダ用画像の保存をおこなうため、保存されたドライブレコーダ用画像を安全運転に幅広く活用することができる。
以下に、本発明の実施例2について説明する。本実施例2では、たとえば、車両(四輪車、二輪車を含む)などの移動体に搭載されるナビゲーション装置によって、本発明の情報記録装置を実施した場合の一例について説明する。なお、本実施例2にかかるナビゲーション装置の周辺機器構成は、図4とほぼ同様であるため説明を省略する。また、本実施例2にかかるナビゲーション装置のハードウェア構成は、図5とほぼ同様であるため説明を省略する。
(ナビゲーション装置400の処理の内容)
ここで、図7を用いて、本実施例2にかかるナビゲーション装置400の処理の内容について説明する。図7は、本実施例2にかかるナビゲーション装置の処理の内容を示すフローチャートである。図7のフローチャートにおいて、まず、ナビゲーション装置400は、車両が走行中となったか否かを判断する(ステップS701)。車両の走行に関する判断は、たとえば、各種センサ516の出力を参照しておこなってもよい。
ステップS701において、車両が走行中となるのを待って、走行中となった場合(ステップS701:Yes)は、カメラ517は、ドライブレコーダ用画像の撮影を開始する(ステップS702)。ドライブレコーダ用画像は、たとえば、車両周辺の画像などで一定時間における動画でもよい。
つづいて、CPU501は、磁気ディスクドライブ504や光ディスクドライブ506を制御して、磁気ディスク505や光ディスク507などの記録媒体に、ステップS702において撮影されたドライブレコーダ用画像を上書き記録する(ステップS703)。上書き記録は、たとえば、一定時間における動画を、記録媒体の記録容量を超えないように、順次上書きして記録することであり、上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体に記録する。
つぎに、CPU501は、トリガーを検知したか否かを判断する(ステップS704)。トリガーは、たとえば、各種センサ516の出力によって、ドライブレコーダ用画像を保存するきっかけなどでよい。また、各種センサ516の出力によって車両の危険な挙動となるドライバーの運転操作を検知して、トリガーを検知する構成としてもよい。
ステップS704において、トリガーを検知しない場合(ステップS704:No)は、つづいて、ナビゲーション装置400は、車両の走行が終了したか否かを判断する(ステップS709)。車両の走行に関する判断は、たとえば、各種センサ516の出力を参照しておこなってもよい。より具体的には、各種センサ516の出力が停止した時点で車両の走行が終了したと判断してもよい。
また、ステップS704において、トリガーを検知した場合(ステップS704:Yes)は、CPU501は、ステップS703において上書き記録されているドライブレコーダ用画像の記録先を切り替える(ステップS705)。記録先の切り替えは、たとえば、磁気ディスク505や光ディスク507など、上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体から、保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体に記録先を切り替えることとしてもよい。そして、ステップS705において切り替えられた保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体にドライブレコーダ用画像を検知後時間経過まで保存する(ステップS706)。検知後時間は、たとえば、検知前時間と同様に搭乗者によって設定できる構成でもよい。検知後時間や検知前時間は、たとえば、ステップS704においてトリガーを検知した検知時点の前後の所定時間のことで、ドライブレコーダ用画像を保存する時間である。換言すれば、トリガーを検知した検知時点の前の検知前時間と、トリガーを検知した後の検知後時間の期間、ドライブレコーダ用画像を保存する構成である。
つづいて、CPU501は、ステップS705において切り替えられた記録先を戻す(ステップS707)。より具体的には、たとえば、ステップS706において保存用の記録媒体や保存用の記録領域を有する記録媒体へのドライブレコーダ用画像の保存後に、記録先を上書き記録用の記録媒体や上書き記録用の記録領域を有する記録媒体に戻して、ドライブレコーダ用画像の上書き記録をおこなう構成としてもよい。つぎに、CPU501は、待機時間を経過したか否かを判断する(ステップS708)。待機時間は、たとえば、トリガーを検知して検知後時間を経過した後に、さらにあらたなトリガーを検知した場合のドライブレコーダ用画像の保存に関する検知前時間としてもよい。より具体的には、連続したトリガーの検知によるドライブレコーダ用画像の保存において、ドライブレコーダ用画像が重複する最大の時間を待機時間とすることとしてもよい。ここで、待機時間を経過しない場合(ステップS708:No)は、ステップS704に戻って処理を繰り返す。換言すれば、ステップS706においてドライブレコーダ用画像を検知後時間まで保存し、待機時間が経過するまでの間トリガー検知をおこなう。そして、トリガーが検知される都度、ドライブレコーダ用画像を継続して保存することとなる。
また、ステップS708において、待機時間を経過した場合(ステップS708:Yes)は、ナビゲーション装置400は、車両の走行が終了したか否かを判断する(ステップS709)。
ステップS709において、車両の走行が終了しない場合(ステップS709:No)は、ステップS703に戻って、ドライブレコーダ用画像の上書き記録を繰り返す。また、ステップS709において、車両の走行が終了した場合(ステップS709:Yes)は、そのまま一連の処理を終了する。
なお、本図の説明では、ステップS702において車両周辺の画像をドライブレコーダ用画像として撮影して上書き記録する構成としているが、その他各種センサ516の出力など走行状態に関する情報をあわせて上書き記録する構成としてもよい。また、その場合、ステップS704において、トリガーを検知した段階で、検知した検知時点とその前後一定時間における出力を保存してもよい。
以上説明したように、本実施例2によれば、トリガーを検知して、ドライブレコーダ用画像を保存した後も、待機時間の間にあらたにトリガーを検知した場合は、連続してドライブレコーダ用画像の保存をおこなうことができる。したがって、あて逃げ事故後の走行や玉突きなどによる連続的な事故であっても、ドライブレコーダ用画像の中断部分をなくすことができる。また、連続的な事故のドライブレコーダ用画像を中断部分なく保存することができるため、一連の事故について正確な事故資料の提供を図ることができる。
以上説明したように、本発明によれば、移動体の危険な挙動を検知した後、一定時間内にあらたに危険な挙動を検知した場合は、映像データの記録先を継続して記録媒体に設定する。したがって、連続して危険な挙動があった場合でも、映像データを欠くことなく連続的に記録することができる。
また、本発明によれば、トリガーを検知して、ドライブレコーダ用画像を保存する検知後時間の間に、あらたにトリガーを検知した場合は、連続してドライブレコーダ用画像の保存をおこなうことができる。したがって、あて逃げ事故後の走行や玉突きなどによる連続的な事故であっても、ドライブレコーダ用画像の中断部分をなくすことができる。また、連続的な事故のドライブレコーダ用画像を中断部分なく保存することができるため、一連の事故について正確な事故資料の提供を図ることができる。
さらに、本発明によれば、トリガー検知後の検知後時間を経過した後は、ドライブレコーダ用画像の保存から、上書き記録へ切り替えて上書き記録を継続するため、ドライブレコーダ用画像の保存による記録媒体の容量のオーバーフローを防ぎ、記録媒体の有効利用を図ることができる。換言すれば、機器に対する負荷の軽減を図るとともに、必要なデータを確実に保存することができる。
くわえて、本発明によれば、事故に遭遇した時点にくわえて事故未遂(ヒヤリハット)の時点におけるトリガーを検知した場合に、ドライブレコーダ用画像の保存をおこなうため、保存されたドライブレコーダ用画像を安全運転に幅広く活用することができる。
なお、本発明では連続して検知したトリガーに対するドライブレコーダ用画像を連続して保存する構成としているが、それぞれのドライブレコーダ用画像を保存して、重複する部分があった場合に、合成して一連の画像とする構成でもよい。
また、本発明は、本実施例1と本実施例2についてそれぞれ説明をしたが、本実施例1あるいは本実施例2の機能を少なくとも一つ以上有していればよい。連続するトリガーに対して、複数の時間によって連続した保存を判断することで、本発明の汎用的な利用を図ることができる。
なお、本実施の形態で説明した情報記録方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。