WO2007055241A1

WO2007055241A1 - 情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよび記録媒体

Info

Publication number: WO2007055241A1
Application number: PCT/JP2006/322277
Authority: WO
Inventors: Hiroaki Shibasaki
Original assignee: Pioneer Corporation
Priority date: 2005-11-10
Filing date: 2006-11-08
Publication date: 2007-05-18

Abstract

　情報記録装置（１００）は、記録部（１０１）によって移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう。取得部（１０２）は、移動体の挙動に関する情報を取得する。判断部（１０３）は、取得部（１０２）によって取得された挙動に関する情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断する。制御部（１０４）は、判断部（１０３）によって判断された判断結果に基づいて、記録処理を開始するように記録部（１０１）を制御する。

Description

情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよび記録媒体技術分野

[0001] この発明は、移動体の走行状態に関する情報を記録する情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよび記録媒体に関する。ただし、本発明の利用は、上述した情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよび記録媒体に限られない。

背景技術

[0002] 従来、飛行機に搭載されたフライトレコーダと同様に、走行中の車両の周辺状況の記録をおこなうドライブレコーダが知られている。このようなドライブレコーダは、たとえば、車両前方を撮影する前方カメラ、後方を撮影する後方カメラ、前方および後方映像を基準信号に同期して画像メモリの所定領域に書き込む分割映像形成部を備える

[0003] ドライブレコーダは、画像メモリ情報に車両位置情報および時刻情報を付与してバッファメモリに定常的に記録する。そして、衝撃検知センサの所定値以上の信号を入力することにより、上記記録情報をストレージメモリへ転送し、保存する。これにより、たとえば、あて逃げ事故などの事故に遭遇したとき、あて逃げ車両の特定をおこなうことができる（たとえば、下記特許文献 1参照。 ) o

[0004] 特許文献 1：特開 2004— 224105号公報

発明の開示

発明が解決しょうとする課題

[0005] し力しながら、上述した従来技術によれば、ユーザは、ドライブレコーダ専用の車載機器を別途購入しなければならないため、ドライブレコーダ導入のメリット、たとえば、事故に遭遇した場合に事実関係の検証資料が得られることなどを認識しつつも、導入を躊躇する場合があるという問題点が一例として挙げられる。また、車内のスぺースは限られているため、ドライブレコーダ専用の車載機器を設置するスペースを確保できない場合があるという問題点が一例として挙げられる。さらに、車両のダッシュボード付近のような狭いスペースに、カーステレオをはじめとする各種車載機器が混在すると、操作ミスや表示の見間違えなどが起こりやすいという問題点が一例として挙げられる。

[0006] また、ドライブレコーダ専用の車載機器に代えて、他の機能を有する車載機器にドライブレコーダ機能を持たせた場合、車載機器の処理負荷量が増大し、他の機能とドライブレコーダ機能とを同時に実行できない可能性がある。このような場合、車載機器は他の機能とドライブレコーダ機能とを切り換えて実行することとなるが、ドライブレコーダの記録は断片的なものになってしまう。このため、必ずしも交通事故発生時の状況などを記録することができず、ドライブレコーダ本来の目的を達成することができな!、と、う問題点が一例として挙げられる。

課題を解決するための手段

[0007] 上述した課題を解決し、目的を達成するため、請求項 1の発明にかかる情報記録装置は、移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録装置において、前記移動体の挙動に関する情報を取得する取得手段と、前記取得手段によつて取得された挙動に関する情報に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に基づ!ヽて、前記記録処理を開始するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。

[0008] また、請求項 4の発明にかかる情報記録装置は、移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録装置において、前記移動体の走行経路前方に、当該走行経路の地理的形状が大きく変化する地点が存在する力否力または、前記移動体が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在するか否か、の少なくとも一つを検知する検知手段と、前記検知手段による検知結果に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に基づ!、て、前記記録処理を開始するように制御する制御手段と、を備えることを特徴とする。

[0009] また、請求項 5の発明にかかる情報記録方法は、移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録方法にお!、て、前記移動体の挙動に関する情報を取得する取得工程と、前記取得工程によって取得された挙動に関する情報に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断工程と、前記判断工程によって判断された判断結果に基づ、て、前記記録処理を開始するように制御する制御工程と、を含んだことを特徴とする。

[0010] また、請求項 6の発明にかかる情報記録方法は、移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録方法において、前記移動体の走行経路前方に、当該走行経路の地理的形状が大きく変化する地点が存在する力否力または、前記移動体が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在するか否か、の少なくとも一つを検知する検知工程と、前記検知工程による検知結果に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断工程と、前記判断工程によって判断された判断結果に基づヽて、前記記録処理を開始するように制御する制御工程と、を含んだことを特徴とする。

[0011] また、請求項 7の発明に力かる情報記録プログラムは、請求項 5または 6に記載の情報記録方法をコンピュータに実行させることを特徴とする。

[0012] また、請求項 8の発明に力かる記録媒体は、請求項 7に記載の情報記録プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能なことを特徴とする。

図面の簡単な説明

[0013] [図 1]図 1は、実施の形態に力かる情報記録装置の機能的構成を示すブロック図である。

[図 2]図 2は、情報記録装置の記録処理の手順を示すフローチャートである。

[図 3]図 3は、ナビゲーシヨン装置が設置された車両のダッシュボード付近を示す説明図である。

[図 4]図 4は、ナビゲーシヨン装置のハードウェア構成を示すブロック図である。

[図 5]図 5は、ドライブレコーダ機能の動作処理の手順を示すフローチャートである。

[図 6]図 6は、ドライブレコーダ機能の動作処理の手順を示すフローチャートである。

[図 7]図 7は、ドライブレコーダ機能の実行指示があった場合の機能切換処理の手順を示すフローチャートである。符号の説明

[0014] 100 情報記録装置 101 記録部

102 取得部

103 判断部

104 制御部

発明を実施するための最良の形態

[0015] 以下に添付図面を参照して、この発明にかかる情報記録装置、情報記録方法、情報記録プログラムおよび記録媒体の好適な実施の形態を詳細に説明する。

[0016] (実施の形態）

はじめに、実施の形態にかかる情報記録装置 100の機能的構成について説明する。図 1は、実施の形態に力かる情報記録装置の機能的構成を示すブロック図である。図 1において、情報記録装置 100は、記録部 101、取得部 102、判断部 103、制御部 104によって構成される。

[0017] 情報記録装置 100は、たとえば、車両などの移動体に設置されており、記録部 101 によって移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう。走行状態に関する情報とは、移動体の移動経路、移動速度、移動体周辺を撮影した映像、移動体内外の音声などである。記録部 101は、後述する制御部 104の制御によって、記録処理を開始または停止する。

[0018] 取得部 102は、移動体の挙動に関する情報を取得する。移動体の挙動に関する情報とは、たとえば、移動体の速度や加速度、進行方向、ハンドルやブレーキなどの操作情報などである。取得部 102は、たとえば、移動体に設けられた速度センサや角速度センサ、その他各種センサ力もの出力値を取得する。また、移動体のハンドルゃブレーキに設けられたセンサ力もの出力値を取得する。

[0019] 判断部 103は、取得部 102によって取得された挙動に関する情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断する。判断部 103は、たとえば、移動体が事故の発生可能性の高、挙動を示した力否かを判断する。事故の発生可能性が高ヽ挙動とは、たとえば、交差点での右折、制限速度以上での走行、車線変更などである。

[0020] 判断部 103は、さらに、移動体の現在地点またはその近傍の地図情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断することとしてもよい。たとえば、移動体が同じような挙動を示した場合であっても、移動体が走行する道路種別や車線などによって、その挙動の危険度は異なる。また、移動体の現在地点が交差点であったり、交差点の直前であるような場合も危険度は異なる。

[0021] 地図情報には、各地点の道路種別情報や交差点などの位置情報が含まれる。情報記録装置 100は、これらの情報を用いて、さらに精度良ぐ移動体に関する事故の可能性を判断することができる。

[0022] 制御部 104は、判断部 103によって判断された判断結果に基づいて、記録処理を開始するように制御する。制御部 104は、たとえば、判断部 103によって、事故の発生可能性が所定値以上であると判断された場合に、記録部 101を制御して記録処理を開始させる。

[0023] また、制御部 104によって記録処理が開始された場合、取得部 102は、記録処理が開始された後における移動体のあらたな挙動に関する情報を取得する。判断部 10 3は、取得部 102によって取得されたあらたな挙動に関する情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断する。そして、制御部 104は、判断部 103によつて移動体に関する事故の発生可能性がな、と判断された場合、記録処理を停止するように制御する。

[0024] つぎに、情報記録装置 100による記録処理の手順について説明する。図 2は、情報記録装置の記録処理の手順を示すフローチャートである。はじめに、情報記録装置 100は、取得部 102によって、移動体の挙動に関する情報を取得する (ステップ S 201)。つぎに、判断部 103によって、移動体に関する事故の発生可能性があるか否かを判断する (ステップ S202)。このとき、判断部 103は、移動体の挙動に関する情報とともに、移動体の現在地点またはその近傍の地図情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断することとしてもょヽ。

[0025] 事故の発生可能性がある場合は (ステップ S202 : Yes)、記録部 101によって記録処理をおこなう（ステップ S203)。具体的には、制御部 104によって、記録部 101に記録処理を開始するように制御する。一方、事故の発生可能性がない場合は (ステツプ S202 :No)、ステップ S201に戻り、挙動に関する情報の取得を継続する。 [0026] ステップ S203で記録処理をおこなう場合、取得部 102は、制御部 104により記録処理が開始された後における、移動体のあらたな挙動に関する情報を取得する (ステップ S204)。そして、判断部 103は、ステップ S204で取得したあらたな挙動に関する情報に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性がある力否かを判断する (ステップ S 205)。

[0027] 事故の発生可能性がある場合は (ステップ S205 : Yes)、ステップ S203に戻り、記録処理およびあらたな挙動に関する情報の取得を継続する。一方、事故の発生可能性がない場合は (ステップ S 205 : No)、記録処理を停止して (ステップ S 206)、本フローチャートによる処理を終了する。具体的には、制御部 104によって、記録部 101 に記録処理を停止するよう制御する。

[0028] また、ここまでの説明において、情報記録装置 100は、移動体の挙動に基づいて事故の発生可能性を判断することとしたが、移動体の走行経路の地理的形状に基づいて事故の発生可能性を判断してもよい。この場合、情報記録装置 100は、移動体の走行経路前方に、当該走行経路の地理的形状が大きく変化する地点が存在するか否か、または、前記移動体が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在するか否か、の少なくとも一つを検知する検知部（図示なし)を備える。

[0029] 検知部は、たとえば、移動体の走行経路前方に、曲率が所定値以上の急激なカーブゃ、勾配率が所定値以上の急勾配な下り坂など、道路の地理的形状大きく変化する地点があることを検知する。また、検知部は、たとえば、右左折や Uターンなど、移動体の進行方向が大きく変化する（角加速度が所定値以上となる)地点があることを検知する。

[0030] 検知部による検知が行われた場合、判断部 103は、検知部による検知結果に基づいて、移動体に関する事故の発生可能性を判断する。また、制御部 104は、判断部 103によって判断された判断結果に基づいて、記録処理を開始するように記録部 10 1を制御する。

[0031] 判断部 103は、具体的には、たとえば、移動体の走行経路前方に、所定値以上の曲率があるカーブがある場合には、事故の発生可能性があると判断する。また、判断部 103は、検知部の検知結果と併せて、移動体の挙動に関する情報を事故の発生可能性の判断材料としてもよい。具体的には、たとえば、移動体の走行経路前方の所定距離内に勾配率が所定値以上の下り坂があり、かつ、移動体の移動速度が所定速度以上の場合に、事故の発生可能性があると判断する。

[0032] なお、図示しな、が、情報記録装置 100で記録した走行状態に関する情報を、ネットワークを介してデータベースサーバなどに送信することとしてもよい。これにより、情報記録装置 100を搭載した移動体以外の者であっても、走行状態に関する情報を利用することができる。

[0033] 以上説明したように、実施の形態に力かる情報記録装置 100によれば、移動体の挙動から事故の発生可能性を判断し、移動体の走行状態に関する情報を記録する。これにより、事故発生時の走行状態を的確に記録することができ、記録した情報を、事故の原因究明や事実関係の検証に用いることができる。

[0034] また、移動体の挙動に関する情報にカ卩え、移動体の現在地点またはその近傍の地図情報に基づいて判断することによって、事故の発生可能性の判断をより的確におこなうことができる。このため、記録処理によって記録された走行状態に関する情報を、事故の捜査に利用できる可能性が高くなる。

[0035] さらに、記録処理の開始後も、あらたな挙動に関する情報に基づいて事故の発生可能性を判断し、事故の発生可能性がない場合は記録処理を停止する。これにより、事故の発生可能性があるときの走行状態に関する情報のみを記録し、情報記録装置 100の記憶領域およびノ、一ドウエア資源を有効に活用することができる。

実施例

[0036] つぎに、上述した実施の形態に力かる情報記録装置 100の実施例について説明する。以下の実施例においては、情報記録装置 100を、車両に搭載されたナビゲーシヨン装置 300に適用した場合について説明する。

[0037] (ナビゲーシヨン装置 300の周辺機器構成）

はじめに、ナビゲーシヨン装置 300の周辺機器構成について説明する。図 3は、ナピゲーシヨン装置が設置された車両のダッシュボード付近を示す説明図である。ナビゲーシヨン装置 300は、車両のダッシュボードに設置されている。ナビゲーシヨン装置 300は、本体部 Mおよび表示部（ディスプレイ） Dによって構成され、表示部 Dには車両の現在地点や地図情報、現在時刻などが表示される。

[0038] また、ナビゲーシヨン装置 300には、ダッシュボード上に設置された車載用カメラ 31 1、サンノィザ一に設置された車載用マイク 312が接続されている。車載用カメラ 311 は、車外前方を撮影する固定カメラと、車内を撮影する固定カメラとから構成される。車載用マイク 312は、ナビゲーシヨン装置 300の音声入力による操作や車内の様子を記録する際などに用いられる。なお、この車載用カメラ 311は、ダッシュボードの上に限ることなぐ例えば、車両に設けられたバックミラーの裏側に装着してもよい。この場合には、車外のみの画像を撮影することとなる。

[0039] また、図示しないが、車載用カメラ 311は、車両の後部に取り付けられていてもよい。車両の後部に車載用カメラ 311が取り付けられている場合、車両の後方の安全確認ができる他、他の車両力も追突された際に追突時の状況を記録することができる。この他、車載用カメラ 311は、暗所の記録をおこなう赤外線カメラであってもよい。また、車載用カメラ 311および車載用マイク 312は、車両に複数設置されていてもよいし、さらに、固定式ではなく可動式のカメラであってもよい。

[0040] ナビゲーシヨン装置 300は、目的地点までの経路探索および情報記録をおこなう他、車両の走行状態について記録するドライブレコーダ機能を有している。ドライブレコーダ機能は、車載用カメラ 311や車載用マイク 312で得られた映像および音声や後述する GPSュ-ット 416や各種センサ 417で得られた車両の現在地点情報や走行速度の変化などを、ナビゲーシヨン装置 300の記録媒体 (後述する磁気ディスク 405 、光ディスク 407)に記録する。

[0041] このようなドライブレコーダ機能を用いて走行状態を常時記録することによって、自車が事故に巻き込まれた場合や、自車の周囲で事故が発生した場合に、事実関係の究明に用いる資料を得ることができる。ドライブレコーダ機能を用いて記録する情報は、記録媒体の記憶容量を超えない限り蓄積して保存しても良いし、所定時間分の記録を残して逐次消去しても良、。

[0042] また、ナビゲーシヨン装置 300は、この他、 DVD, CDなどの再生、テレビ放送の受信'録画、インターネットへの接続などの各種機能を有している。これらの機能は、ドライブレコーダ機能と同様に、ナビゲーシヨン装置 300のハードウェア資源を用いて実行されるため、ドライブレコーダ機能が動作している際に他の機能を実行しようとすると、ハードウェア資源が不足してしまう場合がある。

[0043] このため、ナビゲーシヨン装置 300は、通常時には、ハードウェア資源をドライブレコーダ機能以外の各種機能の実行に充てる一方で、事故発生可能性が所定値以上の場合には、ドライブレコーダ機能を動作させる。これにより、限られたノヽードゥエァ資源を有効に活用しつつ、事故発生時の車両の走行状態に関する情報を記録することがでさる。

[0044] (ナビゲーシヨン装置 300のハードウェア構成）

つぎに、ナビゲーシヨン装置 300のハードウェア構成について説明する。図 4は、ナピゲーシヨン装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図 4において、ナビゲーシヨン装置 300は、 CPU401と、 ROM402と、 RAM (メモリ） 403と、磁気ディスクドライブ 404と、磁気ディスク 405と、光ディスクドライブ 406と、光ディスク 407と、音声 IZF (インターフェース） 408と、マイク 409と、スピーカ 410と、入力デバイス 411と、映像 IZF412と、カメラ 413と、ディスプレイ 414と、通信 IZF415と、 GPSユニット 416と、各種センサ 417と、 DSP418とを備えて! /、る。また、各構成咅 401〜418はバス 420によってそれぞれ接続されて!、る。

[0045] まず、 CPU401は、ナビゲーシヨン装置 300の全体の制御を司る。 ROM402は、ブートプログラム、通信プログラム、データベース作成プログラム、データ解析プログラムなどのプログラムを記録している。また、 RAM403は、 CPU401のワークエリアとして使用される。

[0046] 磁気ディスクドライブ 404は、 CPU401の制御に従って磁気ディスク 405に対するデータの読み取り Z書き込みを制御する。磁気ディスク 405は、磁気ディスクドライブ 404の制御で書き込まれたデータを記録する。磁気ディスク 405としては、たとえば、 HD (ノヽードディスク）や FD (フレキシブルディスク）を用いることができる。

[0047] また、光ディスクドライブ 406は、 CPU401の制御に従って光ディスク 407に対するデータの読み取り Z書き込みを制御する。光ディスク 407は、光ディスクドライブ 406 の制御に従ってデータの読み出される着脱自在な記録媒体である。光ディスク 407 は、書き込み可能な記録媒体を利用することもできる。また、この着脱可能な記録媒体として、光ディスク 407のほ力 MO、メモリカードなどであってもよい。

[0048] 磁気ディスク 405、光ディスク 407に記録される情報の一例として、図 3に示した車載用カメラ 311や車載用マイク 312で得られた車内外の画像や音声、後述する GPS ユニット 416で検出された車両の現在地点情報、後述する各種センサ 417からの出力値などが挙げられる。これらの情報は、ナビゲーシヨン装置 300が有するドライブレコーダ機能によって記録され、交通事故発生時の検証用資料などとして用いられる。

[0049] その他、磁気ディスク 405、光ディスク 407に記録される情報の他の一例として、経路探索'経路誘導などに用いる地図情報が挙げられる。地図情報は、建物、河川、地表面などの地物 (フィーチャ)をあらわす背景データと、道路の形状をあらわす道路形状データとを有しており、ディスプレイ 414の表示画面において 2次元または 3次元に描画される。ナビゲーシヨン装置 300が経路誘導中の場合は、地図情報と後述する GPSユニット 416によって取得された自車の現在地点とが重ねて表示されることとなる。

[0050] 道路形状データは、さらに交通条件データを有する。交通条件データには、たとえば、各ノードについて、信号や横断歩道などの有無、高速道路の出入り口やジャンクシヨンの有無、各リンクについての長さ（距離)、道幅、進行方向、道路種別（高速道路、有料道路、一般道路など)などの情報が含まれている。

[0051] また、交通条件データには、過去の渋滞情報を、季節 ·曜日'大型連休 '時刻などを基準に統計処理した過去渋滞情報を記憶して、る。ナビゲーシヨン装置 300は、後述する通信 IZF415によって受信される道路交通情報によって現在発生している渋滞の情報を得るが、過去渋滞情報により、指定した時刻における渋滞状況の予想をおこなうことが可能となる。

[0052] なお、本実施例では地図情報を磁気ディスク 405、光ディスク 407に記録するようにしたが、これに限るものではない。地図情報は、ナビゲーシヨン装置 300のハードゥエァと一体に設けられているものに限って記録されているものではなぐナビゲーシヨン装置 300外部に設けられていてもよい。その場合、ナビゲーシヨン装置 300は、たとえば、通信 IZF415を通じて、ネットワークを介して地図情報を取得する。取得された地図情報は RAM403などに記憶される。 [0053] また、音声 IZF408は、音声入力用のマイク 409 (たとえば、図 3の車載用マイク 31 2)および音声出力用のスピーカ 410に接続される。マイク 409に受音された音声は、音声 IZF408内で AZD変換される。また、スピーカ 410からは音声が出力される。なお、マイク 409から入力された音声は、音声データとして磁気ディスク 405あるいは光ディスク 407に記録可能である。

[0054] また、入力デバイス 411は、文字、数値、各種指示などの入力のための複数のキーを備えたリモコン、キーボード、マウス、タツチパネルなどが挙げられる。さらに、入力デバイス 411は、デジタルカメラや携帯電話端末などの他の情報処理端末 (以下、単に機器という）を接続し、データの入出力をおこなうことができる。

[0055] また、映像 IZF412は、映像入力用のカメラ 413 (たとえば、図 3の車載用カメラ 31 1)および映像出力用のディスプレイ 414と接続される。映像 IZF412は、具体的には、たとえば、ディスプレイ 414全体の制御をおこなうグラフィックコントローラと、即時表示可能な画像情報を一時的に記録する VRAM (Video RAM)などのバッファメモリと、グラフィックコントローラから出力される画像データに基づいて、ディスプレイ 4 14を表示制御する制御 ICなどによって構成される。

[0056] カメラ 413は、車両内外の映像を撮像し、画像データとして出力する。カメラ 413で撮像された画像は、画像データとして磁気ディスク 405あるいは光ディスク 407に記録可能である。ディスプレイ 414には、アイコン、カーソル、メニュー、ウィンドウ、あるいは文字や画像などの各種データが表示される。このディスプレイ 414は、たとえば、 CRT, TFT液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイなどを採用することができる。ディスプレイ 414は、たとえば、図 3の表示部 Dのような態様で設置される。

[0057] また、通信 IZF415は、無線を介してネットワークに接続され、ナビゲーシヨン装置 300と CPU401とのインターフェースとして機能する。通信 IZF415は、さらに、無線を介してインターネットなどの通信網に接続され、この通信網と CPU401とのインターフェースとしても機能する。

[0058] 通信網には、 LAN, WAN,公衆回線網や携帯電話網などがある。具体的には、通信 IZF415は、たとえば、 FMチューナー、 VICS (Vehicle Information and Communication System) Zビーコンレシーノ、無線ナビゲーシヨン装置、およびその他のナビゲーシヨン装置によって構成され、 VICSセンター力も配信される渋滞や交通規制などの道路交通情報を取得する。なお、 VICSは登録商標である。

[0059] また、 GPSユニット 416は、 GPS衛星からの受信波や後述する各種センサ 417からの出力値を用いて、車両の現在地点（ナビゲーシヨン装置 300の現在地点）を示す情報を算出する。現在地点を示す情報は、たとえば緯度'経度、高度などの、地図情報上の 1点を特定する情報である。また、 GPSユニット 416は、各種センサ 417からの出力値を用いて、オドメーター、速度変化量、方位変化量を出力する。これにより、急ブレーキ、急ノヽンドルなどの動態を解析することができる。

[0060] また、各種センサ 417は、車速センサや加速度センサ、角速度センサなどであり、その出力値は、 GPSユニット 416による現在地点の算出や、速度や方位の変化量の測定、ドライブレコーダ機能を動作させるか否かの判断などに用いられる。また、各種センサ 417は、ユーザによる車両のハンドルやブレーキなどの操作の緩急を検知するものであってもよい。さらに、各種センサ 417の出力値を、ドライブレコーダ機能で記録するデータとしてもよ、。

[0061] DSP (Digital Signal Processor) 418は、音声や画像などの処理に特化したマイク口プロセッサであり、車載用カメラ 311で撮影された画像や車載用マイク 312によつて録音された音声などを処理する。 DSP418では、たとえば、撮影した画像のピクセルデータを間引いて解像度を変更する処理や、撮影した画像から一部分を切り取る処理、圧縮率の異なる複数の圧縮コーデックによるエンコード処理、圧縮率を変更可能な画像圧縮コーデックによるエンコード処理などをおこなう。

[0062] なお、実施の形態に力かる情報記録装置 100の機能的構成のうち、記録部 101はマイク 409、カメラ 413、磁気ディスクドライブ 404、磁気ディスク 405、光ディスクドライブ 406、光ディスク 407、 DSP418によって、取得咅 102ίま CPU401、各種センサ 417によって、判断部 103および制御部 104は CPU401によって、それぞれその機能を実現する。

[0063] (ナビゲーシヨン装置 300のドライブレコーダ機能）

つぎに、ナビゲーシヨン装置 300のドライブレコーダ機能について説明する。前述のように、ナビゲーシヨン装置 300は、経路探索および情報記録の他、 DVD, CDなどの再生、テレビ放送の受信 '録画、インターネットへの接続などの各種機能を有している。ナビゲーシヨン装置 300は、通常時には、ハードウェア資源をドライブレコーダ機能以外の各種機能の実行に充てる一方で、事故発生可能性 (事故発生確率）が所定値以上の場合には、ドライブレコーダ機能を動作させる。これにより、限られたハードウェア資源を有効に活用しつつ、事故発生時の車両の走行状態に関する情報を記録することができる。

[0064] ここで、ドライブレコーダ機能を動作させるトリガとなる事故発生可能性は、車両の挙動や車両の現在地点情報などを用いて算出する。車両の挙動とは、たとえば、車両の速度や速度変化、進行方向、ハンドルやブレーキ操作の緩急などである。ナビゲーシヨン装置 400は、各種センサ 417や GPSユニット 416から出力される出力値を取得することによって、これらの情報を得ることができる。

[0065] 事故発生可能性の高い挙動とは、たとえば、右折時や車速を制限速度以上出している場合など、運転中の危険度が高まる動作である。また、右折レーンに入っているにも関わらず、左折ウィンカーを点滅させている場合や、信号機が黄色信号や赤信号を示して!/、るにもかかわらず所定速度以上のスピードを出して、る場合など、車両の現在位置と車両の挙動の組合せによって、事故発生可能性が高!ヽと判断してもよい。さらに、天候を考慮して事故発生可能性を算出してもよい。たとえば、時間当たりの降水量や風速などによって、事故発生可能性を異ならせる。

[0066] ナビゲーシヨン装置 300は、たとえば、これらの項目を点数ィ匕し、あてはまる項目の点数の累計を事故発生可能性とする。たとえば、制限速度より lOkmZhオーバーは 10点、 20kmZhオーバーは 20点など、危険度が高い項目ほど事故発生可能性の点数を高く設定する。

[0067] また、車両の現在地点またはその近傍の地図情報を用いて、事故発生可能性を判断してもよい。たとえば、現在地点や進行方向の所定距離以内の地点に、交差点や三叉路など道路が交差する地点や、曲率が高く見通しが悪いカーブ、曲がる方向に建物がある曲がり角など、事故が発生しやすい地点がある場合には、事故発生可能性が高いと判断する。

[0068] さらに、各地点で過去に発生した事故に関する事故情報が取得できる場合には、事故情報を参考にして事故発生可能性を算出してもよい。たとえば、過去に発生した事故の発生状況と時間帯や天候、道路の混雑度などが一致する場合には、事故可能性が高いと判断する。

[0069] ナビゲーシヨン装置 300は、以上のような要素を総合的に判断し、事故発生可能性が所定値以上となった場合は、ドライブレコーダ機能を動作させる。つぎに、ドライブレコーダ機能の動作処理の手順について説明する。

[0070] 図 5および図 6は、ドライブレコーダ機能の動作処理の手順を示すフローチャートである。ナビゲーシヨン装置 300は、車両が走行を開始するまで待機する (ステップ S50 l :Noのループ)。車両が走行を開始（終了）したか否かの判断は、たとえば、車両のイダ-ッシヨンスィッチのオンオフを検知することによっておこなう。車両が走行を開始すると（ステップ S 501 : Yes) ,各種センサ 417や GPSュ-ット 416の出力値を取得することによって、車両の走行状態 (挙動）に関する情報を取得する (ステップ S502) 。また、磁気ディスク 405または光ディスク 407から現在地点およびその周辺の地図情報を読み出す (ステップ S503)。

[0071] そして、ナビゲーシヨン装置 300は、ステップ S502で取得した車両の走行状態に関する情報、および、ステップ S503で読み出した地図情報を用いて、事故発生可能性を示す事故発生確率を算出し (ステップ S504)、算出した事故発生確率が所定値以上か否かを判断する (ステップ S505)。事故発生確率は、たとえば、事故につながるような項目を点数ィ匕し、現在の車両の状態にあてはまる項目の点数を足し合わせることによって算出する。

[0072] 事故発生確率が所定値以上の場合は (ステップ S505： Yes)、ドライブレコーダ機能を動作して (ステップ S506)、図 6のステップ S507に移行する。一方、事故発生確率が所定値未満の場合は（ステップ S505 :No)、図 6のステップ S512に移行する。

[0073] 図 6の説明に移り、ナビゲーシヨン装置 300は、ドライブレコーダ機能の動作を継続しつつ、現在の車両の走行状態に関する情報を取得する (ステップ S507)。また、現在地点およびその周辺の地図情報を読み出す (ステップ S508)。そして、再度事故発生確率を算出し (ステップ S509)、算出した事故発生確率が所定値未満になったか否かを判断する (ステップ S510)。車両は走行を継続しているため、その走行状態や現在位置は時々刻々と変化する。ナビゲーシヨン装置 300は、これらの変化する情報を継続的に取得し、事故発生確率が低下したか否かを判断する。

[0074] ステップ S510にお、て、事故発生確率が所定値未満となった場合は (ステップ S5 10： Yes)、ドライブレコーダ機能を停止させる (ステップ S511)。一方、事故発生確率が所定値未満とならない場合は (ステップ S510 : No)、図 5のステップ S506に戻り、以降の処理を繰り返す。なお、ステップ S506に戻るのではなくステップ S507に戻り、以降の処理を繰り返すようにしてもよい。

[0075] ステップ S511でドライブレコーダ機能を停止させた場合、ナビゲーシヨン装置 300 は、車両の走行が終了した力否かを判断する（ステップ S512)。車両の走行が終了した場合は (ステップ S512 : Yes)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、車両の走行が終了しない場合は（ステップ S512 :No)、図 5のステップ S502に戻り、以降の処理を終了する。なお、ステップ S511でドライブレコーダ機能を停止させる前に、車両が走行を終了した場合は、車両が走行終了した時点でドライブレコーダ機能を停止する。

[0076] なお、ここまでは、車両の走行状態関する情報に基づいて、事故の発生可能性を判断することとした力これ以外にも、または、これと併せて、車両の走行経路の地理的形状に基づ、て事故の発生可能性を判断することとしてもょ、。ナビゲーシヨン装置 300は、目的地点までの経路が設定されているため、これから走行する経路の情報をあら力じめ取得することができる点で有効である。

[0077] たとえば、車両の走行経路前方に、道路の地理的形状が大きく変化する地点が存在するか否かや、車両が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在する力否かを、磁気ディスク 405 ·光ディスク 407に記録された地図情報を参照して検知する。具体的には、たとえば、曲率が所定値以上の急激なカーブや、勾配率が所定値以上の急勾配な下り坂など、道路の地理的形状大きく変化する地点や、右左折や Uターンなど、車両の進行方向が大きく変化する（角加速度が所定値以上となる）地点の有無を検知する。

[0078] なお、地理的形状が大きく変化する地点とは、たとえば、現在走行している走行道路の形状と比較して、走行経路におけるこれらか走行する前方の走行道路の地理的形状が大きく変化する地点を意味している。たとえば、平坦な走行道路を走行中に勾配率が 45%を超える下り坂が走行経路前方に存在した場合、その下り坂に差し掛力る地点を大きく変化する地点として検出する。その検出は上述したように地図情報を参照して検知することができ、たとえば、地図情報として、リンク毎に区別された走行道路毎に地理的形状を示す情報を備えておけば、現在走行して!/ヽる走行道路の勾配率と走行経路における現在位置カゝら所定距離前方に存在する走行道路の勾配率とを比較して、その率の差が所定値以上ある場合に地理的形状が大きく変化する地点として検出することができる。これは、急激なカーブにも当てはめることができる。

[0079] そして、たとえば、車両の走行経路前方に、所定値以上の曲率があるカーブがある場合や、車両の走行経路前方の所定距離内に勾配率が所定値以上の下り坂があり、かつ、車両の移動速度が所定速度以上の場合などに、事故の発生可能性があると判断する。このとき、検知されたカーブの曲率や坂の勾配率、予測される角速度の大きさなどのよつて、事故発生可能性の点数を変化させてもょ、。

[0080] (ドライブレコーダ機能と他の機能との動作切り換え処理）

つぎに、ドライブレコーダ機能と他の機能とを同時におこなう場合の処理の切り換えについて説明する。前述のように、ナビゲーシヨン装置 300は、ドライブレコーダ機能の他、本来の使用目的である経路探索および経路誘導機能、映像や音楽の再生機能、テレビ放送の受信など、様々な機能を有している。これらの機能を同時に動作させると、ナビゲーシヨン装置 300の処理負荷力許容量を上回ってしまう場合がある。

[0081] ドライブレコーダ機能は、事故発生時の状況を記録するものであるため、他の機能より優先的に実行する必要がある。このため、ナビゲーシヨン装置 300は、ドライブレコーダ機能の実行指示がおこなわれた場合には、他の機能との関係を考慮して、それぞれの機能を実行する力否かの判断をおこなう。

[0082] 図 7は、ドライブレコーダ機能の実行指示があった場合の機能切換処理の手順を示すフローチャートである。図 7のフローチャートにおいて、ナビゲーシヨン装置 300は、まず、事故発生確率が所定値以上となり、ドライブレコーダ機能の実行指示があるまで待機する (ステップ S 701： Noのループ)。ドライブレコーダ機能の実行指示があつた場合は (ステップ S701 :Yes)、映像再生機能など、他の機能が動作中カゝ否かを判断する (ステップ S 702)。

[0083] 他の機能が作動中ではない場合は (ステップ S 702 : No)、ステップ S707に移行する。一方、他の機能が作動中の場合は (ステップ S702 :Yes)、実行中の他の機能とドライブレコーダ機能とを同時に実行可能か否かを判断する (ステップ S 703)。具体的には、ドライブレコーダ機能と他の機能を同時に実行した場合の処理負荷が、ナビゲーシヨン装置 300の許容量を上回るか否かを判断する。

[0084] 他の機能とドライブレコーダ機能とを同時に実行可能な場合は (ステップ S703： Ye s)、ステップ S 707に移行する。一方、他の機能とドライブレコーダ機能とを同時に実行可能でない場合は (ステップ S703 :No)、ドライブレコーダ機能の優先順位より、実行中の他の機能の優先順位が高ヽか否かを判断する (ステップ S704)。

[0085] ドライブレコーダ機能は、、つ動作を開始するか予測がつかな!/、ため、各機能の優先順位を、あら力じめユーザが設定しておく。または、ディスプレイ 414などに、どちらの機能を実行するかを選択させる画面を表示して、ユーザに選択させてもょ、。

[0086] また、このステップ S704の判断を事故発生確率が所定値以下力否かを判断させるようにして、その優先順位を決定するようにしてもよい。たとえば、事故発生確率が所定値以下であれば他の機能を継続させ、所定値を超えたならばドライブレコーダを起動するようにしてもよい。この場合の所定値は、ドライブレコーダ機能を動作させる所定値とは異なり、ドライブレコーダ機能を動作させた後に他の機能と競合した場合に、その優先順位を決めるための所定値となる。つまり、ドライブレコーダ機能を動作させる所定値をあらかじめ低く設定しておき、その所定値より高い所定値を他の機能と競合した場合の所定値と定めておけば、後者の所定値以下かを判断ステップとすることにより実現可能となる。

[0087] 実行中の他の機能の優先順位が高、場合は (ステップ S704： Yes)、他の機能の実行を継続して (ステップ S705)、本フローチャートによる処理を終了する。一方、実行中の他の機能の優先順位が低い場合は (ステップ S 704 : No)、他の機能の実行を中止し (ステップ S 706)、ドライブレコーダ機能を動作させる (ステップ S707)。

[0088] そして、ドライブレコーダ機能が実行完了するまでは (ステップ S 708 : Noのループ）、すなわち、車両の事故発生可能性が所定値未満となるまでは、ステップ S707に戻り、ドライブレコーダ機能の動作を継続する。ドライブレコーダ機能が実行完了すると

(ステップ S708 : Yes)、本フローチャートによる処理を終了する。なお、ステップ S70 6で他の機能の実行を中止した場合、ステップ S708でドライブレコーダ機能が実行完了した後、他の機能の実行を再開する。

[0089] なお、たとえば、ドライブレコーダ機能の実行中に他の機能の実行指示があった場合も同様に、他の機能とドライブレコーダ機能とを同時に実行可能力否か（図 7のステップ S 703)、他の機能とドライブレコーダ機能の優先順位はどちらが高いか（図 7のステツプ S704)などを判断して、どちらの機能を実行するかを決定する。

[0090] また、このようにナビゲーシヨン装置 300のドライブレコーダ機能によって記録したデータを、通信 IZF414を介してネットワーク上のデータベースサーバなどに送信することとしてもよい。これにより、ナビゲーシヨン装置 300のユーザ以外であっても記録したデータを利用することができる。たとえば、車両の周囲で発生した交通事故の様子を、ドライブレコーダ機能によって偶然捉えていた場合、その事故の当事者が事故の解決のためデータを利用することができる。

[0091] 以上説明したように、ナビゲーシヨン装置 300によれば、ドライブレコーダ専用の車載機器を別途設置しなくても、ナビゲーシヨン装置 300において、ドライブレコーダ機能および他の機能を適切に切り換えて実行することができる。特に、事故につながる可能性の高、挙動を示した場合にドライブレコーダ機能を動作させるので、事故発生時の走行状態を的確に記録することができ、記録した情報を、事故の原因究明や事実関係の検証に用いることができる。

[0092] また、車両の挙動にカ卩え、現在地点およびその周辺の地図情報に基づいて判断することによって、事故発生可能性の判断をより的確におこなうことができる。このため、ドライブレコーダ機能によって記録された情報を、事故の捜査に利用できる可能性が高くなる。

[0093] また、ドライブレコーダ機能の実行開始後における車両の挙動に基づいて事故発生可能性を判断し、事故発生可能性が低!ヽ場合はドライブレコーダ機能を停止する

。これにより、事故発生可能性が高いときにのみドライブレコーダ機能を実行し、ナビゲーシヨン装置 ₃₀₀の記憶領域およびノヽードウエア資源を有効に活用することができる。

[0094] また、ドライブレコーダ専用の車載機器を別途設置する必要がないため、車内の限られたスペースを活用することができ、各種機器が狭!ヽスペースに混在することによる、操作ミスや表示の見間違えなどを低減させることができる。

[0095] さらに、ドライブレコーダ機能を実行するにあたって、処理負荷量に応じて他の機能を中断するカゝ否かを判断する。これにより、他の機能の実行を中断する必要がない場合、たとえば、他の機能に関する処理負荷量が軽い場合には、ドライブレコーダ機能と他の機能とを同時に実行することができる。

[0096] なお、本実施の形態で説明した情報記録方法は、あらかじめ用意されたプログラムをパーソナル 'コンピュータやワークステーションなどのコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、 CD-ROM, MO、 DVDなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体力も読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネットなどのネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。

Claims

請求の範囲

[1] 移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録装置において、前記移動体の挙動に関する情報を取得する取得手段と、

前記取得手段によって取得された挙動に関する情報に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断手段と、

前記判断手段によって判断された判断結果に基づ!/、て、前記記録処理を開始するように制御する制御手段と、

を備えることを特徴とする情報記録装置。

[2] 前記判断手段は、

さらに、前記移動体の現在地点またはその近傍の地図情報に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断することを特徴とする請求項 1に記載の情報記録装置。

[3] 前記取得手段は、

前記制御手段により前記記録処理が開始された後における、前記移動体のあらたな挙動に関する情報を取得し、

前記判断手段は、

前記取得手段によって取得されたあらたな挙動に関する情報に基づ、て、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断し、

前記制御手段は、

前記判断手段によって前記移動体に関する事故の発生可能性がないと判断された場合、前記記録処理を停止するように制御することを特徴とする請求項 1または 2 に記載の情報記録装置。

[4] 移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録装置において、前記移動体の走行経路前方に、当該走行経路の地理的形状が大きく変化する地点が存在するか否か、または、前記移動体が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在するか否か、の少なくとも一つを検知する検知手段と、

前記検知手段による検知結果に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断手段と、前記判断手段によって判断された判断結果に基づ!、て、前記記録処理を開始するように制御する制御手段と、

を備えることを特徴とする情報記録装置。

[5] 移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録方法において、前記移動体の挙動に関する情報を取得する取得工程と、

前記取得工程によって取得された挙動に関する情報に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断工程と、

前記判断工程によって判断された判断結果に基づ!、て、前記記録処理を開始するように制御する制御工程と、

を含んだことを特徴とする情報記録方法。

[6] 移動体の走行状態に関する情報の記録処理をおこなう情報記録方法において、前記移動体の走行経路前方に、当該走行経路の地理的形状が大きく変化する地点が存在するか否か、または、前記移動体が走行する際にその進行向きが大きく変化する地点が存在するか否か、の少なくとも一つを検知する検知工程と、

前記検知工程による検知結果に基づいて、前記移動体に関する事故の発生可能性を判断する判断工程と、

を含んだことを特徴とする情報記録方法。

[7] 請求項 5または 6に記載の情報記録方法をコンピュータに実行させることを特徴とする情報記録プログラム。

[8] 請求項 7に記載の情報記録プログラムを記録したコンピュータに読み取り可能な記録媒体。